「フェザール・イゼルカント」の版間の差分
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;「我々は死ぬことが悲しいのではない。人として生きられないのが悲しいのだ」 | ;「我々は死ぬことが悲しいのではない。人として生きられないのが悲しいのだ」 | ||
:37話「ヴェイガンの世界」にて。マーズレイという恐怖の中で、人間らしい平和な生き方が出来ない事にヴェイガンの事情をキオに語る場面。 | :37話「ヴェイガンの世界」にて。マーズレイという恐怖の中で、人間らしい平和な生き方が出来ない事にヴェイガンの事情をキオに語る場面。 | ||
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:キオにプロジェクト・エデンの全てを語り、拒絶された際の発言。完全にキオを亡き息子ロミと混同してしまっている事が分かるため、イゼルカントの狂気が全面的に押し出されている。 | :キオにプロジェクト・エデンの全てを語り、拒絶された際の発言。完全にキオを亡き息子ロミと混同してしまっている事が分かるため、イゼルカントの狂気が全面的に押し出されている。 | ||
:ちなみにこの台詞の直前までロミの臨終のシーンが過去回想として描写され、『他人の空似』にしてはびっくりするほどキオに良く似ている息子が「地球で生まれ変わりたい」という遺言を残し、息絶える。ロミの願いが叶い、地球でキオとして生まれ変わったと彼が縋ってしまうのもある意味仕方がないのかもしれない。 | :ちなみにこの台詞の直前までロミの臨終のシーンが過去回想として描写され、『他人の空似』にしてはびっくりするほどキオに良く似ている息子が「地球で生まれ変わりたい」という遺言を残し、息絶える。ロミの願いが叶い、地球でキオとして生まれ変わったと彼が縋ってしまうのもある意味仕方がないのかもしれない。 | ||
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=== 三世代編 === | === 三世代編 === | ||
;「ドレーネ……私は戦争をしたかったわけではない……。ただ作りたかっただけなのだ……。人が人らしく生きていける新世界を……。」 | ;「ドレーネ……私は戦争をしたかったわけではない……。ただ作りたかっただけなのだ……。人が人らしく生きていける新世界を……。」 |
2016年10月5日 (水) 20:00時点における版
- 外国語表記:Fezarl Ezelcant
- 登場作品:ガンダムシリーズ
- 声優:大友龍三郎、浪川大輔(若年期)
- 種族:地球人(火星圏出身)
- 性別:男
- 年齢:200歳以上
- 所属:ヴェイガン
- 役職:ヴェイガン最高指導者
概要
ヴェイガンの最高指導者。
妻のドレーネ・イゼルカントとの間に、キオ・アスノに似ているロミという息子がいた。
火星圏に蔓延する病「マーズレイ」に体を侵されており、第3部の時点では延命措置も限界を迎え、余命半年となっている。 ヴェイガンにとって聖地とも言えるエデン(地球)から連邦を一掃し、国民を地球に帰還させる事を最終目標とする地球帰還計画「プロジェクト・エデン」を提唱し、連邦に全面戦争をしかけた。
人物
プロジェクト・エデンの件から知れるように内面には狂気を秘めているが、人望とカリスマ性は高く、メデルら幹部やゼハート、ザナルドと言った有能な軍人達、そしてヴェイガンの民達からは指導者として強く慕われている。
その反面、プロジェクト・エデンのため部下達を捨て駒にする、地球種という理由でコロニーの住民を皆殺しにする(極限状況に追い込むことで本質を露にするのが目的である)、地球側のXラウンダーであるユリンを人体実験に使用するなど、目的のためには徹底して手段を選ばない冷酷なリアリストでもある。
イゼルカント自身は自身の理想が狂っていることも、それにまい進する自分が外道であることも自覚しており、その上で人類がより良き未来を築くにはこれしかないと確信している。いわば、真の意味での「確信犯」と言うべき人物である。 この思想と下記のプロジェクト・エデンの実態故に、(良し悪しは兎も角)フリットのヴェイガン殲滅もあながち間違ってはいなかったとファンに言われるほどである。
自身もまた強力なXラウンダーであるが、この力については「人類の退化である」という持論がある。
プロジェクト・エデン
プロジェクト・エデンの正体は地球種でもヴェイガンでもなく、「人類」が存続するための篩い分けである。
あえて成功する見込みのない作戦を敢行したり、敵にチャンスを与えたりといった不可解な戦略は、最終的な目的がヴェイガンの勝利ではないためである。 そしてその篩い分けは同胞であるはずのヴェイガンの人々にまで及んでおり、火星圏でのいくつかのコロニーの事故は故意に引き起こしたものであることをキオとの会話の中で語っている。
このように、内実を知った上で傍から見れば狂気の沙汰としか言いようのない計画を実行したのは、二つの理由がある。その一つは、息子のロミの死である。彼は幼い頃に火星圏に蔓延る死病「マーズレイ」で亡くなっている。その為、ロミの生き写しであるキオを気に掛け、「セカンドムーン」に連行さた彼を客人として扱い、祖国の現状と自身の真意を伝えた(しかし半ば狂気に踏み入っていたのか、キオをロミと混同している節も見受けられた)。
もう一つの理由は、銀の杯条約以前の歴史を知ったことである。マーズレイに苦しむヴェイガンを救う手がかりを求めたイゼルカントは、EXA-DBのサブユニットをハッキング・解析した(これが後にシドの暴走の原因となる)。その結果、条約以前の地球圏は現在よりはるかに高い技術を持ちながら戦争の繰り返しであった→ヴェイガンの夢想する「エデン」とはかけ離れた地獄の時であったことを知り、人類全体に絶望したイゼルカントは、エデンがないのならば作り出すしかない、という考えに至り、優良種による種族の存続計画「プロジェクト・エデン」を開始したのである。
動向
フリット編では名前が語られるのみ。
アセム編では、トルディアの潜入任務に失敗し帰還したゼハートを一切咎めず、即座にノートラム攻略作戦に当たらせる、という軍の司令官にあるまじき行動を取っていた。これも戦局に決定打を与えず、作戦を失敗させることで泥沼化させるのが目的である。
そのノートラム攻略戦が失敗するや、今度は本命の第二作戦を発令、地球へ突入する要塞の破片に紛れてヴェイガンの部隊を地球に潜伏させる。作戦終盤、アセムを庇って大気圏に落ちたゼハートを回収し、コールドスリープにつかせた。
キオ編ではA.G.164年勇気の日、地球侵攻の本格化を宣言、世界を混乱に陥れる。AGE-3ごと鹵獲されたキオが「セカンドムーン」から脱走した際には、新型機ガンダムレギルスに自ら搭乗して立ち塞がる。高齢ながらパイロットとしての技量は恐ろしく高く、レギルスの性能の高さもあるとはいえ、キオのガンダムAGE-3とガンダムAGE-2ダークハウンドの2機のガンダムを圧倒する程であった。
戦闘後、作戦記録を見て戦略に疑問を覚え、プロジェクト・エデンの真意を詰問してきたゼハートを逆に言いくるめ、限界の近い自身に代わり指揮を執らせるべく、ヴェイガンの全権とガンダムレギルスを与えた。また、同時に強力なXラウンダーである自身の遺伝子を使ったクローン人間ゼラ・ギンスを生み出し、計画完遂に向けて仕上げの準備に入っていた。
ラ・グラミス攻防戦時においては既にベッド上に寝たきりの状態であり、地球とヴェイガンが協力してヴェイガンギア・シドを倒しセカンドムーンを守ったことで、強引に選び出さなくとも人は変わっていけるという希望を見出し、キオへ地球の未来を託すことを思念で告げ、ドレーネに看取られながら息を引き取った。
登場作品と役柄
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦BX
- 初登場作品。第31話(キオ救出ルート)ではガンダムレギルスに搭乗して自軍部隊と交戦する。本編でイゼルカントと戦えるのはこの話のみ。
- キャンペーンマップ「Brand new X」ではゼラのヴェイガンギア・シドより先に攻めてくるが、イゼルカントのレギルスを先に落とすとゼラは撤退するため若干楽になる。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
ヴェイガンの元締めだけあって全ての能力が高水準。特に格闘・技量に長けるが、伸び率の問題でレベルが上がると射撃特化になる。補給上げでもしていない限りそんなことにはならないが。
特殊技能(特殊スキル)
- BX
- XラウンダーL9、プレッシャーL4、底力L9、援護攻撃L3、見切り、全体攻撃L3、指揮官L4
- 気力限界突破とカウンターがない以外はゼラと同じ構成。レギルスの耐久力はさすがに控えめで回復もないが、命中率・回避率は決して侮れない。さらに、九十九、元一朗、ゼハートの三人が一緒に現れる上、移動されると移動力の都合で九十九が隣接する=援護防御で割り込まれるため戦いづらくなる。
人間関係
地球連邦
宇宙海賊ビシディアン
- キャプテン・アッシュ
- キオが脱走した際の戦闘において、彼のダークハウンドとキオのAGE-3を圧倒する。
ヴェイガン
- ドレーネ・イゼルカント
- 妻。ヴェイガンのファーストレディ。
- ロミ・イゼルカント
- 息子。死病「マーズレイ」で亡くなっている。髪の色以外はキオに瓜二つの容姿を持っている。
- ギーラ・ゾイ
- 第1部・フリット編に登場した、宇宙要塞アンバットの司令官。第1部では、彼の口から初めてイゼルカントの名が明かされた。SRW未登場。
- メデル・ザント
- 第2部・アセム編におけるヴェイガン幹部。移動要塞を中心とした地球制圧軍を任せる。SRW未登場。
- ゼハート・ガレット
- 彼の能力を幼少期から高く評価しており、総司令の職を授けるなど様々な面で彼を厚遇する。
- 彼に「プロジェクト・エデン」の真相を話し、ヴェイガンの全権とガンダムレギルスを託す。
- 『BX』では彼に自身の事を原作より懐疑的に見られており、弱者を見捨てる形となる「プロジェクト・エデン」の執行に内心反対していた。ゼハートの密命で法術士ニューに暗殺されそうになるが、ニューが暗殺を自分の意思で行わなかったため未遂に終わる。
- ザナルド・ベイハート
- 側近。しかし、イゼルカントやゼハートが時折見せる相手を追い詰めながら見逃すような行為を理解できず、キオを見逃したイゼルカントに対しては不満をぶつける等、内心では苛立ちを見せている。
- ディーン・アノン、ルウ・アノン
- ヴェイガンのコロニー「セカンドムーン」に住む兄妹。キオから彼女らへの薬を頼まれる。
- ゼラ・ギンス
- 自身のクローン。本来は彼を後継者にする予定であった。
他作品との人間関係
- 草壁春樹
- 『BX』では彼が司令官を務める木連と同盟を結ぶ。
- 法術士ニュー
- 『BX』ではスダ・ドアカワールドより転移してきた彼をヴェイガンに迎え入れ、ゼハートの部下に配属させる。一方でマーズ・レイに苦しむ民間人の緩和ケアや治療を行っていた。
- 後に、「プロジェクト・エデン」執行に内心反対するゼハートの密命により、イゼルカント暗殺に赴くが取りやめ、決戦を見守るようイゼルカントに進言する。
名台詞
キオ編
- 「我々は死ぬことが悲しいのではない。人として生きられないのが悲しいのだ」
- 37話「ヴェイガンの世界」にて。マーズレイという恐怖の中で、人間らしい平和な生き方が出来ない事にヴェイガンの事情をキオに語る場面。
- 亡き息子ロミの事もあり、この言葉はイゼルカンドの本心であろう。しかし、その果てに目指す者はアレでは救いがない。
- 「生まれ変わったのなら…生まれ変わって私の前に現れたのなら、なぜ分からないのだ!?」
- キオにプロジェクト・エデンの全てを語り、拒絶された際の発言。完全にキオを亡き息子ロミと混同してしまっている事が分かるため、イゼルカントの狂気が全面的に押し出されている。
- ちなみにこの台詞の直前までロミの臨終のシーンが過去回想として描写され、『他人の空似』にしてはびっくりするほどキオに良く似ている息子が「地球で生まれ変わりたい」という遺言を残し、息絶える。ロミの願いが叶い、地球でキオとして生まれ変わったと彼が縋ってしまうのもある意味仕方がないのかもしれない。
三世代編
- 「ドレーネ……私は戦争をしたかったわけではない……。ただ作りたかっただけなのだ……。人が人らしく生きていける新世界を……。」
- 「私は今でもあの子が、ロミの生まれ変わりではないかと思っている……。」
- 「ありがとう、キオ。地球はお前に託そう……。」
- (どうか見せてくれ……人が人でいられる…未来を……。)
- 臨終の際。妻ドローネとの会話とその未来をキオに託したイゼルカントの言葉。狂気に染まらず、ヴェイガンという過酷な世界の指導者でなければ良い指導者となれたのかもしれない。
スパロボシリーズの名台詞
- 「お前が連れてきたあの女を、このセカンドムーンへ迎え入れる事を許したのも、お前という男を信じての事…」
- 『BX』第31話「生きる願い、宇宙に流れる」にて、ロニフラグが成立していた場合にシナリオエンドデモで追加される台詞。
- 「よいのだ……それがお前の出した答えであるならば……目指したものこそが真のエデンなのであろう……」
- 『BX』第41話「君の中の英雄」にて、ヴェイガンフラグが成立している場合。Xラウンダーの感応を通じ、イゼルカントの意志に事実上背いたゼハートを許し、彼の求めるものこそがエデンであったのだと語る。
搭乗機体
- ガンダムレギルス
- 高齢ながらパイロットとして乗り込み、その高い技量でガンダムAGE-3とガンダムAGE-2ダークハウンドを圧倒した。
資料リンク
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