イージスガンダム

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GAT-X303 イージスガンダム(Aegis Gundam)

地球連合軍が開発したモビルスーツで、5機のG兵器の1機。X300番台の可変フレームを採用していて、モビルアーマー形態に変形できる。MA形態は巡航形態と砲撃戦形態の2種類があり、MS形態と併せ、その状況に応じた最適の形態を選択する事で高い攻撃力、汎用性を実現している。また、本機は他の4機のG兵器と連携行動を取る際の指揮官機としての側面も持ち、頭部に大型の多目的センサーユニットを搭載する等、通信・分析機能が強化されている。

搭載された豊富な武装と可変機構により、イージスは開発された5機のGの中でストライクに匹敵する汎用性の高さを持つ。近距離では4連装ビームサーベル・中距離では大型ビームライフル・遠距離ではスキュラと距離を問わない戦いが出来る。しかし、劇中ではアスランのキラに対する甘さと迷いがあった為に、その性能を最後の死闘まで活かし切る事は無かった不遇の機体である。

ヘリオポリスにてザフト軍のクルーゼ隊が奪取。アスラン・ザラがパイロットとなった。その後、同じく奪取したデュエル等と共にアークエンジェルキラストライクを窮地にたたせた。その後、オーブ近海での戦闘でストライクと交戦し、あと一歩で撃破というところまで追い詰めるも、フェイズシフトダウンを起こした為に機体を自爆させ、ストライクを撃破。本機も大破した。アスランは爆発直前に脱出しており、オーブ軍に回収された。余談だが、ASTRAYのプロモーションビデオにて、本機の盾に瓜二つのものがオークションで落札されており、オーブ近海での死闘の最中に本機が投擲したものが流出したのかは不明(競りの際には連合のモビルスーツとしか呼ばれていない)。誰が録ったのか、ご丁寧にイージスの戦闘シーンまで上映されていた。

その複雑な変形機構や整備製の難しさからか、他の奪取されたガンダムと異なって、連合で量産型らしき機体は開発されていない。ただし、アクタイオン・インダストリー社によって1機が再建造されており、後にロッソイージスとしての強化改造も施され、ファントムペインに配備されている。またザフトでは外見を踏襲したジャスティスガンダムや、変形機構までも発展させたリジェネレイトガンダムが開発されている。

可変機構、四肢のビームサーベル、腹部の高エネルギービーム砲、赤い機体色と外見・武装共に個性的で、アスランが搭乗した機体の中ではとりわけ目立つのだが、後継機に乗り換える度にどんどん地味になっていく。相方のキラの機体は後継機を減る毎に特徴が増えていき最終的にはドラグーン・腹部のスキュラもどきと、イージスのアドバンテージまで奪っているのに対し、アスランはその真逆である。

本機のデザインはシド・ミード氏の『∀ガンダム』で未登場に終わったミリシャの可変MS「4-LEGS」が元になっている。その変形機構が個性的だったため、片桐圭一郎氏がガンダムタイプにデザインをリファインし、イージスにそのまま流用した。

登場作品と操縦者

ユニットとして登場するのはMS形態だけで、MA形態は戦闘シーンで演出上変形して登場。

αシリーズ

第3次スーパーロボット大戦α
初登場作品。原作同様にアスランが奪取して以降彼の専用機に。何度もαナンバーズに戦いを挑んでくる。主人公をセレーナに選ぶと序盤で僅かながらアスラン共々味方として使用可能。イージスが味方として使えるのは現在今作のみ。

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦J
武装に零距離スキュラが追加され破壊力は増したものの、PS装甲が劣化しシールドがバグのせいで機能しないために防御面では弱体化した。
スーパーロボット大戦W
上記の2作品と異なり、戦う機会が激減した。しかし、ニコル復帰フラグに関わるなどの重要な隠し要素の一端を担っている。

装備・機能

武装・必殺攻撃

75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」
頭部に2門装備された近接防御機関砲。ストライクやデュエルの物と同型。頭部のセンサーが大型化したため、砲塔の位置がストライクやデュエルと若干異なる。
60mm高エネルギービームライフル
本機の専用大型ビームライフル。構成部材、デバイスはストライク等と同じだが、口径が拡大され、形状も異なっている。非使用時は右腰部にマウントされる。実はモビルアーマー形態でも発射可能だが、殆どのゲームや関連書籍では一切記されない。一部のGジェネシリーズでは、モビルアーマー形態でライフルを発射するイージスを見る事は出来る。
ビームサーベル
両腕・両脚のクローから出力する武装。計4本ものビームサーベルにより近接戦闘において高い制圧力を発揮する。固定装備なので、抜刀の動作が要らず隙が少ないが、通常のビームサーベルと用法が異なる。蹴りに連動して使う事も出来る。MA形態でも使用可能。原作終盤ではストライクのシールドを滅多切り、上空からストライクを叩き落す事に成功した。
580mm複列位相エネルギー砲「スキュラ」
イージスの主兵装たる本体に内蔵された大口径エネルギービーム砲。MA形態でのみ使用可能だが、初期設定ではMS形態での使用も予定されていた。この武装のお陰でGATシリーズの中でも最大の火力を誇るが、その分EN消費も高く、使い所を間違えるとEN切れを起こしてしまう。原作ラストの死闘でもアスランのタイミングを見誤った無駄撃ちのせいで、キラを殺し損ねている。第3次αでは移動後使用可能な全体攻撃で非常に強力。激昂アスランの攻撃力+40%と合わせて、キラのストライクだろうと一撃で落とされてしまうことも。
零距離スキュラ
JとWで実装されている本機の必殺技。シールドを投げつけて動きを止め、MA形態に変形して敵機を拘束した後、その状態からスキュラを発射して撃破する。キラのストライクとの戦闘の再現(詳しくは下記の#対決・名場面などの項を参照)。ちなみに原作では不発に終わっている。また、シールドを投げるのは原作でトールにトドメを刺した攻撃の再現と思われる。
大型クロー
モビルアーマー形態でのみ使用可能。単純に敵機を粉砕したり、敵の機体を無傷のまま鹵獲する事も可能。原作ではアスランがキラのストライクを強制的にザフトへと連行しようとした。
自爆
文字通り機体を自爆させるとんでも無い攻撃。原作でアスランが二度ほど使用した切り札。上記の大型クローで敵の動きを封じ込めた後に自爆してしまえば、自機と敵機は確実に吹き飛ぶ。だが、如何に自爆と言えどストライクに搭載されたセーフティシャッターには無力だった……とよくネタにされるが、実際はシャッター(ちなみにセーフティーではなくエマージェンシーシャッター)は爆発を防いだものの熱を遮断しきることはできず、ロウが救助しなければ蒸し焼きになってキラは死んでいた。
アンチビームシールド投擲
原作終盤、キラとの死闘でトールの乗ったスカイグラスパーを撃墜した攻撃。本来シールドは攻撃用では無いが、戦闘機程度なら粉砕するには十分過ぎるほどだった。イージスのシールドは他のGより大型かつ先端は鋭利なものとなっており、元から緊急時の打撃用として使用出来た可能もある。

特殊能力

剣装備、盾装備、銃装備
切り払いシールド防御撃ち落としを発動。
対ビームシールド
対ビームコーティングが施された実体式シールド。他の機体とは形状が異なっている。不使用時は左腰部にマウントされる。また、トールのスカイグラスパー2号機を撃墜した際には、これを投げつけていた。後にオークションに流出され、900万という高額で落札された。
PS装甲
通電させる事で相転移する特殊な装甲で、物理攻撃を無効化する。通常はグレー一色だが、通電させると色が変化する。大気圏突入なども可能になるが、エネルギーを大量に消費する上、高出力のビーム兵器などには弱いという欠点もある。

移動タイプ

MA形態でのみ飛行可能。MS形態では飛行不可能だが、イージス自体が高い機動力を誇るため、武装の地形適応は空Aである事が多い。現に下記のエールストライクとの死闘ではそれ以上の機動力を見せた。

対決・名場面など

エールストライクガンダム(キラ)
ここではニコル死亡後の一戦を指す。キラ、アスラン双方が種割れした状態で繰り広げられた壮絶な戦いであり、ストライクの斬撃でイージスの左腕部と頭部が飛び、イージスの斬撃でストライクの左腕部が吹っ飛ぶなど、原作においてもっとも見ごたえのある戦いの一つでもある。その迫力は偶然その光景を目撃したロウ・ギュールを驚嘆させるほど。最終的にイージスがMA形態でストライクに組み付くことに成功したものの、直前に1発スキュラを放ったせいでエネルギー切れを起こしこれを放てず、最後の手段として自爆を敢行した。この時、アスランはキラを殺したと思い込むが、ストライクのPS装甲が生きていたこと(ただしイージスの攻撃でストライクのコクピットには縦に穴が開いていた)、そしてロウが救助に入ったことによってキラも無事生存していた。この状態のストライクに乗っていたキラが生存した理由は、セーフティシャッターという隠された機能のお陰で、PS装甲以上の強度を持つようだ。

関連機体

ストライクガンダムデュエルガンダムバスターガンダムブリッツガンダム
同時期に地球連合軍に開発された兄弟機。
ジャスティスガンダム
イージスを参考に開発された後継機だが、可変機構と高エネルギー砲スキュラ及び両手両足に固定された4本のビームサーベルはオミットされ、スタンダードな機体に仕上がっている。近接戦闘に特化した機体となった。
レイダーガンダム
地球連合軍が開発したイージスの後継機。イージス以上の機動力を持ち豊富な武装を搭載しているが、近接装備にビームサーベル等のビーム兵器を持っていない為にPS装甲搭載機との戦いでは不利になり易い欠点を持つ。
リジェネレイトガンダム
ザフトがイージスガンダムを参考に開発した機体。フリーダムやプロヴィデンスの兄弟機でもあり、形式番号のZGMF-X11Aと核エンジン搭載という点からも共通している。後に地球軍へパイロットごと渡り更なる改造が施される事になる。
ロッソイージス
外伝『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 Δ ASTRAY』(SRW未参戦)に登場。背部に新規追加されたウイングバインダーを各部に展開させる事で、更に複数の新形態への変形が可能となっている。イージスでは出来なかった、MS形態でのスキュラの発射も可能となっている。このスキュラはフォビドゥンガンダムのフレスベルグの様に任意でビームを曲げる事が可能となっているだけでなく、新たに拡散砲として運用する事も出来る。
イージスガンダム(大気圏内用追加パーツ装備)
漫画「ガンダムSEED Re:」で登場したイージスガンダムの強化形態。大型化、強化されたビームライフルとシールドを装備する以外にもサイドスカートにも砲を装備したフライトユニット兼主翼が追加されているうえに大気圏内単独飛行用にスラスターも増設されている。元々の変形機構を活かしつつMS形態、MA形態への変形と双方での運用を可能にしたパーツだが、主翼の装備位置の関係上ビームライフルとシールドの装備位置がスキュラの前とその上部に変更されたためMA形態ではスキュラが撃てなくなっている。逆に胸部装甲の形状が変更されてスキュラの砲門が露出しているためMS形態なら特に変形することなく発射できる。

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