機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ

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機動戦士ガンダム
閃光のハサウェイ
著者 富野由悠季
挿絵 美樹本晴彦
監督 村瀬修功
脚本 むとうやすゆき
キャラクターデザイン 美樹本晴彦(オリジナル)
pablo uchida
恩田尚之
工原しげき
メカニックデザイン 森木靖泰(オリジナル)
カトキハジメ
山根公利
中谷誠一
玄馬宣彦
音楽 澤野弘之
制作 サンライズ
出版社 角川書店
レーベル 角川スニーカー文庫
公開日 2020年7月23日より順次公開
発表期間 1989年 - 1990年
話数 全3話
巻数 全3巻
シリーズ

ガンダムシリーズ

前作 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン(小説版)
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(映画版)
初登場SRW スーパーロボット大戦V
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機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』は富野由悠季著作の小説作品。

概要

富野監督による小説オリジナルの宇宙世紀ガンダムシリーズ作品。『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』のノベライズ機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』の続編に当たる作品であり、設定[1]もそちらから引き継いでいる。

『逆襲のシャア』の映画版又は徳間文庫より発売された小説の方とは微妙に時事が異なる部分もある作品なのだが、F90やシルエットフォーミュラの電撃コミック版の宇宙世紀年表には本作品で起こった事件が記載されている。また『機動戦士ガンダムUC』の公式Twitterでは「このΞガンダムが登場する「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」は、時代的にはガンダムUCの約9年後となる宇宙世紀105年が舞台。ep7では、これくらい先の時代への布石となるようなものも登場する予定です。(公報いぬ)」とのアナウンスがあった。実際に本作を出典とするグスタフ・カールが登場し、またクシャトリヤ(・リペアード)が即席のファンネルミサイルを使用していた。

本作初出のメカニックは全て森木靖泰氏がデザインしている。森木氏は後述する劇場版には参加していないが、「メカニカルデザイン原案」としてクレジットされている[2]

2018年にアニメ化が発表され、2020年7月23日よりガンダムシリーズ40周年記念の劇場用アニメ三部作として公開予定。

登場人物

スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。

主要人物

ハサウェイ・ノア(マフティー・ナビーユ・エリン)
主人公。シャアの思想に共感し、政府高官を狙ったモビルスーツを使ったテロ行為に参加する。
ギギ・アンダルシア(SRW未登場)
ヒロイン。大保険会社の創業者の愛人で、ハサウェイの正体を見抜く鋭い感性を持った女性。
ケネス・スレッグ(SRW未登場)
キルケー部隊の指揮官。ハサウェイのライバルにして、もう一人の主人公的な存在。

マフティー

エメラルダ・ズービン
マフティーに所属する女性パイロット。
ガウマン・ノビル
マフティーに所属するパイロット。
レイモンド・ケイン
マフティーに所属するパイロット。エメラルダとは恋人同士の仲。
シベット・アンハーン
マフティーに所属するパイロット。

地球連邦軍

レーン・エイム
キルケー部隊所属で、ペーネロペーのパイロット。
ブライト・ノア
ハサウェイの父。『逆襲のシャア』と『UC』に引き続いてラー・カイラムの艦長を務める。

民間人

ミライ・ノア
ハサウェイの母。

その他

クェス・パラヤ
既に故人だが、ハサウェイの夢の中で登場。

登場メカ

スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。

マフティー

Ξガンダム
ハサウェイの乗機となるガンダム。機体に装備したミノフスキークラフトにより、大気圏内での高い機動戦を可能としている。
メッサー(SRW未登場)
マフティーの主力量産型モビルスーツで、ジオン軍の設計思想を色濃く残した機体。
ギャルセゾン
マフティーが移動拠点としても運用するサブフライトシステム。機体両脇にメガ粒子砲を備える。

地球連邦軍

ペーネロペー
レーンの搭乗機体。大出力のミノフスキークラフトを装備しており、大気圏内のモビルスーツの運用を一変される機種として期待されている。
グスタフ・カール(SRW未登場)
キンバレー部隊の主力量産型モビルスーツで、ジムジェガンなどの設計思想の延長線上に位置する汎用型。
ケッサリア
連邦軍で運用されているサブフライトシステム。

戦艦・その他

ラー・カイラム
本作では第13独立艦隊の母艦としてビーム・バリアーを装備して地球に降下。

用語

マフティー動乱
本作の舞台となる宇宙世紀0105年に勃発したハサウェイ率いるマフティーと地球連邦軍との間の戦争。
アデレード
オーストラリアの都市で、地球連邦政府の議会が置かれている。

楽曲

曲名は『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス シリーズ』に参戦した際に付けられたもの。

「その名はマフティー・ナビーユ・エリン」
ゲーム作品において使用されるBGM。『GジェネレーションF』が初出。『V』にて採用。
疾走感の中に悲壮さが混じった曲調は原作の雰囲気とマッチしているとして人気は高い。『閃光のハサウェイ』が登場するガンダムゲームではほぼ確実に使われており、現在でもΞガンダム&マフティーのテーマ曲として完全に定着している。
「連邦軍戦闘BGM(曲名不明)」
連邦軍戦闘BGM。『GジェネレーションF』が初出で、この頃の連邦軍の体制を表したような不穏な雰囲気の曲調が特徴。曲名が決まっていないため、便宜上「キルケー部隊(キルケーユニット)」と呼称されることがある。ゲームによっては下記の「レーン・エイムのテーマ」が採用されることがあるため、Gジェネレーションシリーズにおけるペーネロペー&レーンのテーマ曲として定着している。
「強襲」
マフティー汎用戦闘BGM。『Gジェネレーション スピリッツ』が初出で、疾走感のある軽快なBGMになっている。なお、一部メロディに『機動戦士ガンダムSEED DESTINY GENERATION of C.E.』の「ザフト:エース」に酷似した部分がある。
「レーン・エイムのテーマ」
連邦軍汎用戦闘BGM。『Gジェネレーション スピリッツ』が初出。
Gジェネレーションシリーズでは一般兵の戦闘曲だが、一部ゲームではペーネロペー&レーンの戦闘曲として採用されている。

登場作と扱われ方

正式な初参戦を果たしたのは『V』だが、それ以前より『逆襲のシャア』絡みで小ネタが挿まれることが幾度かあった。

第4次』ではエンディングに表示されるハサウェイの「その後」が植物観察官と明らかに本作を意識したものとなっており、また『Z』『第3次Zでも会話の小ネタ程度に本作について触れられている。

VXT三部作

スーパーロボット大戦V
初参戦作品。機体のみの参戦と告知されていたが、作中のキャラクターであるレーンも登場。
本作のハサウェイは宇宙世紀世界の出身でバナージと同年代の設定となっているが、新正暦世界の過去ではマフティー・ナビーユ・エリンとして活動し処刑されていた事実が語られている。
本作における世界観のからくりを考えると、新正暦世界における『シャアの反乱』は『閃ハサ』の前日談となる『ベルトーチカ・チルドレン』のストーリーが展開されていたのかもしれない。

余談

  • 『ニュータイプ』1990年8月号の『ガンダムF91』特集で、「先ごろ完結した「閃光のハサウェイ」は、映像化を前提としないノベライズオンリーの作品。当然ながら、映像より、さらにシビアな現実がそこには描かれている。」と書かれていた。この記事を元にして、本作は原作者の富野由悠季が映像化に許可をしないからアニメ化しないのだとインターネットなどで永らく語られていた。
    • しかし、『ザ・スニーカー』2003年06月号のインタビューによれば「『~ハサウェイ』の経緯は覚えてないし、とくになにもなかったと思います。映像とのタイアップみたいなものもなにもなかった。」と綴られているので、単に執筆当時に映像化の企画が持ち上がらなかっただけで、原作者の富野が映像化を禁じているという噂はデマであろう。
  • 第4次スーパーロボット大戦』の没データにおいて本作に登場するΞガンダムのデータが存在している。
  • 富野氏が手掛けた『逆襲のシャア』小説には他にも、徳間書店より刊行された『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(2002年に復刊したバージョンは『機動戦士ガンダム ハイ・ストリーマー』)があり、こちらは『閃光のハサウェイ』に比べて映像作品の補完的な内容を加えたノベライズとなっている(『閃光のハサウェイ』との繋がりは復刊バージョンの3シャア編のインタビューで物語的な繋がりはないと語られている)。

脚注

  1. 本編と異なる点の一例を挙げると、「ハサウェイが本意ではないにせよクェスを手に掛けている」等。
  2. https://natalie.mu/comic/news/315776

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