カロン・ラットは『機動新世紀ガンダムX』の登場人物。
概要
ニュータイプ研究所の所長で、フロスト兄弟にカテゴリーFの烙印を刻んだ張本人でもある。ニュータイプの力を戦争に利用する為だとしか考えておらず、自らの研究の為ならば手段を選ばない冷酷な人物。
自らのニュータイプ研究所に、ニュータイプを乗せたフリーデンが近づいてくる事をシャギア・フロストから聞かされ、彼の提案に乗ってジャミル・ニートとティファ・アディールの二人をサンプルとして手に入れるべく、フリーデンを待ち構えようとする。しかし、それはフロスト兄弟の仕組んだ罠であり、シャギアがカロンに提案している間、オルバ・フロストが新地球連邦軍に、ニュータイプ研究所がフリーデンと組んでクーデターを起こそうとしていると示唆していた。実際に、カロンはフリーデンのリーダーであるジャミルとニュータイプ研究所で会談を行っていた為、その信憑性は増してしまい、ニュータイプ研究所は新地球連邦軍からの総攻撃を受け、カロンもガンダムヴァサーゴとガンダムアシュタロンの襲撃を受け、死亡した。
登場作品と役柄
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦R
- 初登場作品。「ダブルエックス起動!」に登場。原作では研究所の所員に宇宙革命軍のスパイが紛れ込んでいたが、本作では宇宙革命軍のメンバー共々ネオ・ジオンに所属し、ニュータイプを集めて宇宙に送るという宇宙革命軍のスパイの役目も担っている。また、登場エピソードからわかる通りアイムザット・カートラルの役割も彼女が担っている。最期は原作通りフロスト兄弟に殺される。
人間関係
- シャギア・フロスト、オルバ・フロスト
- ニュータイプとして認められなかった彼らの恨みを買ってしまったのだが、カロン本人は自らの研究にしか興味を示さない為か、全く気付いていなかった。
- ティファ・アディール、ジャミル・ニート
- 原作本編では、彼らをサンプルとして狙っただけだが、Rではガンダムダブルエックスのツインサテライトキャノンの砲門を向けて恫喝、投降した彼らを拿捕した。
他作品との人間関係
- フォウ・ムラサメ
- 自身の管轄するニュータイプ研究所に捕らえていたが、彼女によって捕らえたアムロ、カミーユ、クワトロ、ファ、ジャミル、ティファを脱出させられた上に、ダブルエックスのGコンを盗まれてしまう。
- エルピー・プル、プルツー
- ニュータイプ研究所に捕えていたが、ラウンドナイツが駆けつける前にシャトルで宇宙へと上げた。
- トロワ・バートン
- 捕えたニュータイプ達を宇宙へ上げるためのシャトルのパイロットとして彼を雇い入れた。
名台詞
- 「被験体は全てカテゴリーFだったようね。私達が必要としているのはあくまでフラッシュシステムに対応したニュータイプ。それ以外は…」
「あ、ごめんなさい。シャギア君もカテゴリーFだったわね」
シャギア「お気になさらずに…カロン所長。所詮我々兄弟の力はお互いをわかり合う事しかできませんからね」
- 再会したシャギアからニュータイプ候補が全員死亡した事を告げられた後の会話。2行目で笑みを浮かべながら語っており、当のシャギアは冷静に対応をしていたが、内心激怒していたのは想像に難くない。
- 反感を買うとわかっていながらシャギアに対して上記の台詞を口にしている辺り、本質的にフロスト兄弟を見下している事が伺える。事実かつてのフロスト兄弟の上官であったアイムザット・カートラルは殺される直前の痛罵以外で兄弟を「カテゴリーF」を呼称した事はないため、この単語の侮蔑的な意味を理解して使う事を避けていた可能性がある。カロンの無神経さが窺える。
- 「馬鹿な真似はおよしなさい…!」
オルバ「馬鹿な真似?そうかもしれないね…兄さん。」
シャギア「我々には力があった!」
オルバ「そう…普通の人間にはない力があった!兄弟二人、どんなに離れていても心を通いあわせる事ができた!」
シャギア「だが、お前達科学者は我々を認めなかった!フラッシュシステムが使えないというただそれだけの理由で!だから我々は決めたのだ!」
オルバ「次の時代を僕達の物にすると!」
シャギア「力を認められぬ者の恨み!」
オルバ「その身をもって味わえ!」
- 本性を現したフロスト兄弟に襲撃された時の台詞。
- 彼らからはニュータイプとそれを必要とする世界への憎悪を告げられ、最期は施設ごと攻撃されて死亡した。
資料リンク