アッシュ・グレイ
アッシュ・グレイ | |
---|---|
外国語表記 | Ash Gray |
登場作品 | |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
---|---|
種族 | 地球人(コーディネイター) |
性別 | 男 |
所属 | ザフト軍 |
アッシュ・グレイは『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』の登場人物。
概要
リジェネレイトガンダムのパイロット。
元々はジェネシスαの防衛隊長で、パイロットとしての技量も特務隊レベルの高さであるのだが、同時に任務にかこつける形で殺戮を楽しんでいるという危険な快楽主義者でもある。「俺以外の人間は俺に殺される為だけに存在している」と吐き捨て、自らの役に立たなければ味方であろうとも平然と消してしまう性質からも、ザフト軍の名の知れたパイロットの中でも屈指の危険人物といえ、その存在を掴んだ情報屋のケナフ・ルキーニからは、「全世界の人間の『敵』となるべき存在」とまで評されている。
ザフトに所属しているのは、高度な武器を開発しているプラントから、それらが次々と渡ってくるのが自分にとって都合が良いからに過ぎず、コーディネイターの独立やナチュラルの打倒等に関しては一切興味を示していない。自らに与えられてきた任務も、アッシュ自身にとっては殺戮を行う為の「適当な建前」でしかなく、殺した人間は人形になぞらえ、それを棚に並べてコレクションにしているという醜悪な趣味まで持ち合わせている。一方、危険な思考の持ち主であるものの、意外に洞察力に関しては優れている。
作中ではパトリック・ザラからの命令で、ラクス・クライン及び彼女に組する者を追撃・抹殺する任務を負っているが、その任務をすぐに実行する意思は無く、まずはラクスを中核とする三隻同盟に関わっている民間勢力を手当たり次第に潰していき、それによってラクス達本人が自らの元へ出ざるを得なくなるのを待つという、国際問題の無視も厭わない暴挙に出ようとする。その最初の標的として、三隻同盟に補給を行っていたロウ・ギュールの一行を狙い襲撃。一度は抹殺寸前まで追い込むも、ルキーニの偽情報によって撤退させられる。帰還後、基地からの指令ではなかったという報告を聞いた事で、すぐさまコンピューターの軍用回線に偽情報が流された事を看破。同時に自らの拠点にあるジェネシスαの存在に気付かれた事も推察し、何としてでも情報を入手した存在を潰そうとする。
しかし、ジェネシスαの宙域で迎え撃った際、自らの実力を過信していたのが大きく災いし、リジェネレイトのライトクラフト・プロバルジョンをロウのパワードレッドには見切られてしまう形で撃破され、リジェネレイトの予備パーツも叢雲劾のブルーフレームセカンドに全て破壊されてしまう。更にはジェネシスαもサーペントテールに制圧され、守備隊も壊滅。通信まで遮断されてしまい、打つ手が無くなった結果、パワードレッドに組み付いてジェネシスαのレーザーで焼き殺そうとするが、最後は振り解かれた上にロウの「赤い一撃(レッド・フレイム)」でリジェネレイトの最も構造の弱い部分を突かれてしまった結果、コントロールの出来なくなったリジェネレイトと共に連合軍の制宙圏内まで飛ばされる事になった。
初登場が『R』なせいもあるが、眉毛がコブラの模様のごとく目のように見えるといった容貌などはガンダムのキャラというにはあまりに異色で、ジャンプコミックの敵キャラクターのような風貌をしている。また、アッシュの両頬には、後の『FLAME ASTRAYS』に登場するルカス・オドネルに外科手術で爆弾を埋め込まれた証の線と同じものがあり、危険極まりないアッシュの性格からも、彼もまた反乱防止の為に外科手術で爆弾を埋め込まれていた可能性が高い。『DESTINY ASTRAY』では、「スカウト0984」となっていた彼の顔にこの線は無くなっている。
なお、アッシュのエキセントリックな性格は、元からのものではない。少年時代、特殊な病を患っていたアッシュは、自身と同じ病に侵されている少女と出会ったのだが、その少女は特殊な遺伝子であった事から、同じ病に侵されていた政治家の臓器移植の被験体にされてしまう。アッシュ本人は自らの病の治療を何とか成功し、生き延びているのだが、少女のトラウマによって人格は歪んでしまい、現在までに至ったとされている。
登場作品と役柄
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦W
- 他のASTRAYキャラクターが植田洋一氏の設定画をベースにグラフィックが描かれていると思われる中、彼だけ明らかに『ASTRAY R』の戸田絵がベースになっており(特にライトクラフト・プロパルジョンのカットインは強烈)、一人異様な存在感を見せている(一応『R』出身のキャラはルキーニや蘊・奥もいるが、非戦闘キャラなのでやや印象に残りにくいか)。機体も相まってなかなかの強敵。
パイロットステータス設定の傾向
特殊技能(特殊スキル)
人間関係
- パトリック・ザラ
- 上司。彼からラクス抹殺の任務を与えられている。
- ラクス・クライン
- 彼女を抹殺する任務を請け負っている。が、アッシュ本人はそれを建前にして殺戮を行う事しか考えていない。
- ロウ・ギュール
- ロウにとって、アッシュは絶対許せない存在。
- ケナフ・ルキーニ
- アッシュを「世界の全ての敵になる存在」と認知。ロウと劾にアッシュの打倒を依頼する。
- 叢雲劾
- ルキーニの依頼を受け、ロウと共に対峙。決戦でリジェネレイトの予備パーツを全て破壊し、「すべて破壊してしまったからだ~~~!!!」の迷言を遺す。
- ロンド・ミナ・サハク
- アストレイゴールドフレーム天に乗っていた彼女と遭遇した事があるが、その際ゴールドフレーム天の脚部を破壊して轢き逃げした。これがきっかけでゴールドフレーム天はさらに改修が施される事に。
- マティス
- 彼を回収し、エクステンデッドやネオ・ロアノークの要領で記憶を調整し、「スカウト0984」として手駒にする。SRW未登場。
- ジェス・リブル
- 「スカウト0984」となった後、彼と対峙する事になる。SRW未登場。
- キラ・ヤマト
- 原作では対峙する事は無かったが、Wにて激突。己の快楽の為にラクスの抹殺を目論むアッシュに怒りを露にした。
- ミハイル・コースト
- Wでは共にドレッドノートのニュートロンジャマーキャンセラー奪取に向かう。アッシュとの作戦行動は気が進まなかったようだ。
他作品との人間関係
- 兜甲児 (OVA)、カズマ・アーディガン
- Wではアッシュのような歪んだ快楽の為に戦う悪党の存在には驚きと怒りを隠せなかった。実際、SEEDシリーズ全体を見ても、ザフトの名前ありパイロットキャラの中で根っからの悪党のようなキャラは殆どいない(アッシュ以外なら世界を破滅させようとしたラウ・ル・クルーゼと『DESTINY ASTRAY』に登場する差別と偏見と私利私欲に満ちたどうしようもない小悪党なマーレ・ストロード(SRW未登場)ぐらいか)。
- 獅子王凱
- Wでは彼の事を皮肉交じりに「勇者王」と呼ぶ。
名台詞
ザフト所属時
- 「無能なモノには……死だ!!!」
- 初登場の際、ロウ達を取り逃した味方のザフト艦を粛清して、狂気に満ちた笑みを浮かべてポーズを決めて。1ページ丸々1コマ割いてのシーンであり、あまりにもインパクトのある鮮烈な登場シーンである。
- 「ラクス・クラインは戦況を撹乱し、戦いを長引かせた!あの女は『死人』を増やしているのだ!!」
- 「………この俺の目的は、反逆者ラクス・クラインと、それに連なる者を”抹殺”する事!!!」
- アッシュを代表する台詞。ラクス達の矛盾点を示した台詞として有名だが、「死人を増やす」という点に関してはむしろアッシュの方が当てはまり、しかもアッシュの場合は意図的に多くの殺しを楽しんでいる為、説得力が無い上、余計に始末が悪い。
- 「フフ……あの女を狙うのは、上からの命令があったからだ。俺にとっては大した意味は無い…俺の本当の”目的”は別にあるっ!!」
- 「……それは、より”多く”を殺す事!!!『軍隊』も『戦争』も関係ない。その都度適当な”建前”を手に入れ、”殺戮”を遂行するのが俺の目的だ!!」
- 「死んだ奴は棚(クローゼット)の俺のコレクションになる。お前もその一つになる事は決定しているのだ!!!」
- 前の台詞の後に言い放った台詞。ラクス抹殺の任務を引き受けた真意は、ラクス抹殺を建前に殺戮を行いたいだけなのは明らかで、しかもアッシュ自身はその事を隠そうとする意思さえも無い。
- 「あると言ってるだろ……?楽しみの為だけに殺してるとね」
- 「ラクス・クライン始末の命は受けている…。だが、コツコツ居所を捜すなどはナンセンス!!関わった奴を片っ端から殺せばいずれラクスに当たるというわけさ!!!」
- 「自分達を殺して何か得があるのか」と訴えるロウに対するアッシュの返答。だが、ラクスを燻り出すというのは、あからさまな建前で、本当の所は殺人を楽しみたいだけなのが分かる。
- 「熱くなるなよ。それだけの事だ。『俺以外の人間は俺に殺される為だけに存在している』」
- 「ザフトは都合が良いから居るだけだ。コーディネイターは技術者集団だし…プラントでは高度な武器が次々と造られるのだからな。それが次々と俺の所に運ばれてくるんだから、こんな良い事は無い…!!」
- 「そうして俺は自らの心の声に従うのだ。もっと速く!!多くを殺せとな!!!」
- 「人を殺す事」を戦う理由としているアッシュの歪みに激怒したロウに対し、アッシュが嬉々として言い放った台詞。アッシュにとってはザフトもプラントも自らの欲望を満たしてくれる「道具」でしかなく、ラクス達の様に「信念」も「理想」も持たずに戦っている醜悪な姿勢は、ロウの激しい怒りを買うことになる。
- (まさか何者かがコンピューターに侵入して偽の『命令』を…!!?いや…それしか考えられん…)
- (だとしたら…そんな奴がいるとすれば…俺が守っているこの『施設』の事も…)
- 「『知っている』と…考えるべきというわけか…」
- 「邪魔だな… とてつもなく邪魔なハエだ!!」
- 「小賢しい……ここを嗅ぎつけたハエが現れたという訳か……。即刻所在を掴み潰してやらねばならん」
- ロウをあと一歩と追い詰めた所で入った帰還命令が偽物だと気づき、更にその事実からジェネシスαの存在に気づかれている事をアッシュは推察する。アッシュがただの狂った快楽主義者ではない事を表す台詞で、同時により危険で油断ならない人物である事を示している。
- 「こぉの腐ったハエどもがぁぁぁぁぁぁぁ!」
- ジェネシスαでの決戦にて。必殺のライトクロフト・プロパルジョンはロウに見切られ、破壊されたパーツを取替えてリセットを図るも予備パーツは劾が全て破壊、援軍を呼ぼうにも通信はルキーニが遮断、と手札をことごとく潰されブチ切れ。それまでの余裕の表情はどこへやらである。
- 「AMBACが効かない…! 電気系統もやられた! と、ということは…?」
「このまま… 流されていくしかない~~~!!」 - 「赤い一撃」を喰らい、
再起不能 。
スカウト0984時
- 「お前の真実は、伝わらない・・・」
- 続編「DESTINY ASTRAY」において。テスタメントに付加されたウイルス機能の力を物語る印象的な台詞である。
- 「オレは・・・アッシュ・グレイ!オレの望みは、オレを利用したあの女に復讐すること!!」
- ジェスの呼びかけで自分の記憶を取り戻した際の台詞。彼が自分を取り戻して始めに思いついた事は、自身に処置を施して操り人形にしたマティスへの復讐だけであった。そして、テスタメントガンダムのウイルス機能でマティスの居る地球連合軍の基地へ向けてジェネシスαを発射。自らは歪んだ笑みを浮かべながら、宇宙空間へと投げ出される…。
スパロボシリーズの名台詞
- 「消去…?つまり、殺せってことだな…」
- 「吹き荒れる破壊の嵐」シナリオデモでのミハイルに対して。
- 「だらしないぜ、医者の先生さんよ。所詮、あんたは人の生命を救うのがお似合いだよ」
- WでのNジャマーキャンセラー奪取作戦時、ミハイルを先に撤退させると発する台詞。
- …実際、原作では医者に戻ってからの方が活躍しているのでなんともはやである。
- 「GGGの勇者王! 俺のような人間は許せないんだろうな! だが、俺も同じだ! お前達のような善人面した連中を殺す事が俺の楽しみだ!」
- WでのNジャマーキャンセラー奪取作戦時での凱との戦闘前会話。なお後述のヤキン・ドゥーエ戦では彼は別ルートに行ってしまうため、実は貴重な場面。
- 「人の楽しみに文句を言うなよ。戦争をしているお前達だって似たようなものだろうが!」
- Wのヤキン・ドゥーエ攻防戦でのキラとの戦闘前会話。
搭乗機体
余談
|