「ユーゼス・ゴッツォ」の版間の差分

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== ユーゼス・ゴッツォ(Euzeth Gozzo) ==
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{{登場人物概要
*[[登場作品]][[バンプレストオリジナル]]
+
| 登場作品 = [[バンプレストオリジナル]][[OGシリーズ]]
**[[スーパーヒーロー作戦]]
+
*{{登場作品 (人物)|スーパーヒーロー作戦}}
**[[スーパーロボット大戦α]]([[スーパーロボット大戦α for Dreamcast|DC版]])
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*{{登場作品 (人物)|スーパーロボット大戦α}}
**[[第2次スーパーロボット大戦OG]]
+
| 声優 = {{声優 (登場作品別)|大友龍三郎|スーパーロボット大戦α|SRW=Y}}([[スーパーロボット大戦α|α]])<br />{{声優 (登場作品別)|乃村健次|スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ,第2次スーパーロボット大戦OG|SRW=Y}}(OGシリーズ)
*[[声優]]:大友龍三郎([[スーパーロボット大戦α|α]])、乃村健次([[スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ|DW]]、[[第2次スーパーロボット大戦OG|第2次OG]])
+
| 初登場作品 = [[スーパーヒーロー作戦]]
*種族
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| 初登場SRW = {{初登場SRW (人物)|スーパーロボット大戦α}}
**バード星人([[スーパーヒーロー作戦]]
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| SRWでの分類 = [[パイロット]]<br />[[ラストボス]]
**バルマー星人([[スーパーロボット大戦シリーズ]])
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}}
*性別:男
 
*出身
 
**バード星([[スーパーヒーロー作戦]]
 
**バルマー星([[スーパーロボット大戦シリーズ]]
 
*所属
 
**銀河警察連邦⇒バディム、ネオ・バディム([[スーパーヒーロー作戦]])
 
**[[ゼ・バルマリィ帝国]]([[スーパーロボット大戦シリーズ]])
 
  
=== 基本設定 ===
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{{登場人物概要
全ての運命を自らの手中に収めようという野望を抱く、異星人の天才科学者。
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| タイトル = プロフィール<br />(スパヒロ)
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| 種族 = [[種族::バード星人]]
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| 性別 = [[性別::男]]
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| 出身 = バード星
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| 所属 = 銀河警察連邦 ⇒ バディム、ネオ・バディム
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}}
  
科学者としては非凡な才を持ち、神とも呼ぶべき能力を得ることが可能な「限定因果律操作装置」『[[クロスゲート・パラダイム・システム]]』は彼自身が独力で稼働にこぎづけている。
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{{登場人物概要
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| タイトル = プロフィール<br />(SRW)
 +
| 別名 = ウーゼス・ガッツォ
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| 偽名 = [[アルテウル・シュタインベック]]
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| 種族 = [[種族::バルマー星人]]
 +
| 性別 = [[性別::男]]
 +
| 出身 = バルマー星
 +
| 所属 = {{所属 (人物)|ゼ・バルマリィ帝国}}
 +
| 役職 = ゼ・バルマリィ帝国辺境銀河方面監察軍第7艦隊副司令官
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| 称号 = 騎爵
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}}
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'''ユーゼス・ゴッツォ'''は「[[バンプレストオリジナル]]」の登場人物。
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== 概要 ==
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全ての運命を自らの手中に収めようという野望を抱く、異星人の天才[[科学者・技術者|科学者]]。科学者としては非凡な才を持ち、神とも呼ぶべき能力を得ることが可能な限定因果律操作装置「[[クロスゲート・パラダイム・システム]]」は彼自身が独力で稼働にこぎつけている。
  
 
但しこのシステムは完成に至っているわけではなく、その力を完全なものとすべく多くの組織に干渉し、様々に策謀を巡らしている。また、特徴的なデザインの仮面を常に身につけており、誰もその素顔を知らない点を含め、正体不明の超然者としての印象を強く与える人物と言える。
 
但しこのシステムは完成に至っているわけではなく、その力を完全なものとすべく多くの組織に干渉し、様々に策謀を巡らしている。また、特徴的なデザインの仮面を常に身につけており、誰もその素顔を知らない点を含め、正体不明の超然者としての印象を強く与える人物と言える。
  
[[イングラム・プリスケン]]、[[リュウセイ・ダテ]]の二名とは深い因縁のある間柄であり、多くの作品では彼らの手で葬られる形で最期を迎えることになるが、その際に明らかになる仮面の下の素顔は、イングラムと同じものであった。
+
[[イングラム・プリスケン]]、[[ヴィレッタ・バディム]]の2名とは深い因縁のある間柄であり、多くの作品では彼らの手で葬られる形で最期を迎えることになるが、初登場作品となる『[[スーパーヒーロー作戦]]』では、物語の途中で素顔が大幅に変わっている。
  
作品毎の設定については以下の項目を参照。
+
=== ゼスト ===
 +
『スーパーヒーロー作戦』でCPSが内蔵されているデビルガンダムにカラータイマーの力を満たして融合したことで、超神形態へと進化したユーゼス。その姿は、翼を生やした黒いウルトラマンというべきもの。
  
=== [[スーパーヒーロー作戦]] ===
+
なお同作では戦闘中に敵の名前が表示されず、セリフでも「超神形態」としか呼称されない為、「ゼスト」という名称は攻略本<ref>メディアワークス『スーパーヒーロー作戦 完全攻略ガイド』108頁。</ref><ref>双葉社『スーパーヒーロー作戦 特捜ファイル』88頁。</ref>を見ないとわからない。
本作ではバード星人(バード星=銀河連邦警察の本部がある宇宙刑事達の拠点)と地球人の混血児であり、銀河連邦警察の科学アカデミー(銀河連邦政府科学アカデミー)の科学者。地球で頻発する怪奇現象、深刻な大気汚染の調査任務の捜査員として、地球でETFと戦う任務を帯びた宇宙刑事ギャバンと共に[[地球]]へ訪れたという設定。ギャバンと共にデータ改竄によりTDFパリ本部に所属、ユーゼスは元の任務通りの超常現象の調査員および地球環境再生計画の一員という肩書きを得ている。数千年ぶりに「光の巨人」が出現したことで2人の任務にその調査が加わり、科特隊日本支部へとやってきた。
 
  
ユーゼスは地球で頻発する怪奇現象は、地球の環境汚染が原因で引き起こされているのではないかと推測。また地球の自然を愛して環境汚染に心を痛め、調査任務に留まらず地球環境再生を自らの手で行なおうとしていた。地球の美しい自然を愛しているものの、それを汚染する地球人については蔑視しており、地球の深刻な大気汚染を憂いて自ら開発した「大気浄化弾」を金星大気でまず実験すべきという声を無視して独断で使用する(地銀河連邦警察の科学者として開発して既に多く星々の大気を浄化してきた実績あるものであるが、大気に合わせた綿密な調整が必要となるが、日々失われて手遅れになっていく自然に焦っていた)。しかし地球と汚染大気とは相性が悪く実験は失敗に終わり、地球全体に特殊電磁霧が広がって地球防衛レーダー網の機能不全に陥らせてしまったことで独房入りを余儀なくされる。
+
== 登場作品と役柄 ==
 +
その超然とした雰囲気や能力、野望からも、登場し敵として立ちはだかる場合は、[[ラストボス|ラスボス]]兼真の黒幕になる事がほぼ確定しているキャラクター。ただし、自分に絶対の自信を持っていることから、詰めが甘い面を見せることも少なくない。
  
その後、ETFの侵略作戦により基地は壊滅、死んだとされていた。顔と身体の大部分に傷を負い、瀕死の状態となりながらも、危ういところを敵であるザラブ星人に助け出され生きながらえたものの、彼らに与えられた顔(銀髪のイングラム顔、元の顔は逞しい感じだった)を嫌い、以後は仮面を被って自身の素顔を隠すようになる(この仮面の状態が、αでも登場するお馴染みの姿である)。
+
=== [[αシリーズ]] ===
 +
;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦α}}
 +
:初登場作品。[[ゼ・バルマリィ帝国]]出身の純然たるバルマー星人で、十二支族の中でも科学分野に秀でるゴッツォ家の一員。帝国監察軍第7艦隊の副司令官という形で[[地球]]へ赴くが、本作にて起こった様々な事件を影で仕組んでいた張本人であり、ゼ・バルマリィの艦隊ですらも裏で操っている等、黒幕の中の黒幕として、存在感を見せていた。
 +
:作中では明かされていないが、バルマーの真の霊帝である[[ケイサル・エフェス (人物)|ケイサル・エフェス]]の存在をも突き止めており、最終的にはバルマーそのものに反旗を翻そうとしていたが、実は半ば操られていたも同然であったらしく、その為なのか、数万人のサイキッカー達を脳髄だけの状態にして[[エンジェル・ハイロゥ]]に組み込む等、登場作品の中でも屈指の残虐非道さを見せる様になった。
 +
:念動力者ではないものの、未覚醒とはいえサイコドライバーであるリュウセイを念で圧倒するなど、念の扱い方には通じているようだ。
 +
:;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦α for Dreamcast}}
 +
::概ね『α』と同じだが、ラオデキヤに粛清されるルートが追加された。
  
彼はETFに身を寄せて40年もの月日を費やして「[[クロスゲート・パラダイム・システム]]」を自ら開発。そこに光の巨人・ウルトラ種族の力、更に[[デビルガンダム]]の力を加えて完全なものとし、全ての因果律を操作し時間と空間を自分の思うまま支配できる存在となるべく、[[新西暦]]155年と195年の2つの世界を股にかけて暗躍を続けた。
+
=== [[OGシリーズ]] ===
 +
;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS}}
 +
:『OG1』の冒頭に「???」名義で登場。
 +
;{{参戦作品 (人物)|第2次スーパーロボット大戦OG}}
 +
:本作の黒幕にして真の[[ラストボス|ラスボス]](寺田P曰く「本作の裏の主役」)。ポジション的には、『[[スーパーロボット大戦F完結編|F完結編]]』のポセイダルルートのラスボスである[[シャピロ・キーツ|シャピロ]]に近いものがある。『ディバイン・ウォーズ』に合わせて声は乃村健次が担当。
 +
:当初は[[アルテウル・シュタインベック]]名義で素顔のまま行動しており、ハードルートに進むと最終話でこの姿になる。
 +
:今まで出演していた作品(SHO~α)の記憶を共有しているらしく、因果の鎖から解脱しようと目論んでいたが、今までに比べてそこらかしこに詰めの甘さが散見され、スケールダウンしている。本人にとっては幸いな事に、最大の障害となるイングラムが既に死亡している為、色々と事が進めやすかったのだが肝心な部分が抜け落ちてしまった為に、様々な「代役」で補わざるを得なかった模様。その結果、またしても運命から脱する事は適わず終わった。その最期も「己の結末を受け入れようとせず、己が絶対者であることを叫びながら散る」というあまりにも無様な物だった。
 +
:なお、本作では素顔を見せているがこの素顔は『[[スーパーヒーロー作戦]]』でザラブ星人に整形される前の顔をリデザインしたものなので、SHOのファンの中にはアルテウルの顔を見た時点で正体に勘付いたユーザーも多いかもしれない。一方、従来のシリーズでは4つあった仮面の眼の内、上半分の2つが欠けた状態になっており、『第2次OG』のユーゼスが従来と比べて「不完全な存在」である事を暗示している。
 +
:アダマトロンが過去作のボスの敗北フラグの塊というメタ的要素を持っていることを考えると、本作における素顔は整形前=傲慢さゆえに一人で全てを成し遂げようとして高転びに転んだユーゼスであることから、いわば本作の彼は「'''前の自分からクリアデータだけを受け継いだが、ゲーム内容に関する知識不足でそれを生かしきれず、結局ゲームオーバーになった'''」というのが実情だったと考えられる(わざわざ「ガイアセイバーズ」の名前を持ち出していることや、イングの脱走をあえて起こさせた点から、スーパーヒーロー作戦においてゼストになるまでの顛末を再演していた可能性がある)。
 +
;[[スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ]]
 +
:「仮面の男」として登場。本作から声が乃村健次氏に変更されている。
  
アルティメットガンダムの生体コアになれない自分に代わってなるべき自身のコピー・イングラムを作り出したが、自我に目覚めた副作用で記憶を失い逃亡するというアクシデントがあったものの、カッシュ博士にアルティメットガンダムの基礎フレーム(元は[[ジュデッカ]]の機体フレーム)を与え地球再生の構想を提言して開発させた。ユーゼスはテロ組織・ネオバディムのパトロン的な立場にもなっていたて、生体コア候補として反TDF組織(テロ組織・ネオバディムに参加)のガンダム乗り(ヒイロ達5人)を選定。そして生体コア候補とアルティメットガンダムが過去に飛ばされるよう反TDF組織によるオペレーション・メテオを計画する(ヒイロ達を操れるようにナノマシンを注入したが[[ドクターJ]]たちに見破られて除去された)。またネオジャパンコロニーの軍とも通じていたが、ユーゼスの計画に気付いたカッシュ博士はDG細胞を封入してクロスゲート・パラダイム・システムを抑制して、デビルガンダム化を招く一因ともなった。
+
=== 関連作品 ===
 +
;[[スーパーヒーロー作戦]]
 +
:初出作品。本作ではバード星人と地球人の混血児であり、銀河連邦政府科学アカデミーの科学者。地球で頻発する怪奇現象、深刻な大気汚染の調査任務の捜査員として、地球でETFと戦う任務を帯びた宇宙刑事ギャバンと共に[[地球]]へ訪れたという設定。
 +
:基本設定はこの作品で完成していたが、死の間際に地球人としての善と悪との葛藤で苦しんでいた事が明らかとなり、完全な悪人となりきれていたわけではないようであった。
 +
:なお、CPS開発に当たっては、並行世界から干渉して来た[[ラオデキヤ・ジュデッカ・ゴッツォ]]の介入があった。また、この世界は宇宙刑事ギャバンとはなんら関わりのない存在であったユーゼスの因果律操作によって様々な世界がまとめられて生まれた虚構の世界であり、そのことを新西暦195年のユーゼスも知っていたことが最後に明らかとなっている。この世界を作り出したユーゼスの真意については謎。
 +
;[[アイドルマスター シンデレラガールズ]]
 +
:OGシリーズとの2度目のコラボイベント「第二次スーパーロボット大戦CG チューン・デュエラーズ」にラスボスとして登場。
 +
:ダークブレインが崩れた際、ダークブレインが取り込んでいた幾度となく滅びの輪廻を繰り返してきた歴代ユーゼスの絶望の負念が1つの自我を形成して、ダークブレインの主導権を握ってユーゼスの姿になった。ユーゼスの負念に宿る記憶の断片を読み取って「'''ウーゼス・ガッツォ'''」と名乗る。3人の幹部に絶望を集めて撃ち出す兵器「終焉砲」をウーゼス自身が受けて力を吸収してアダマトロンの姿を取り、さらに宇宙中の絶望を吸収することでビッグバンを起こして自らが自我のない宇宙のはじまりの揺らぎになることで、負念に満ちた新しい宇宙そのものになろうとしていた。しかし出身作の続編ラスボス(帝王ダイダス)の敗北の因果を再現するかのごとく希望の力を集める装置として逆利用されてしまい前回コラボ勢も参戦。そして今回のイベント主人公のリカから「絶望の歌を歌ってもいい」「歌が存在証明になる」との言葉を受ける。当初は「'''私に、アイドルになれというのか!!'''」と反抗の姿勢を見せたが、その反抗こそが「歌」となり、それらに耳を傾けてくれる存在がいるということに救われたのか、そのまま崩れ去っていった。
 +
:本人は「浄化もされておらず、満たされてもいない」と言っているが、「アンコール」があればまた現れるという発言を残すなど、まんざらでもなさそうである。……「二度とくるな!」とツッコまれているが。
  
新西暦155年のユーゼスは、イングラムのアールガンの記録データから隕石怪獣D(過去におけるデビルガンダムの呼び名)の正体を知り、地球大気浄化に最適なデビルガンダムに興味を持って、同じく未来から来たイングラムの身分をデータ改竄で用意するなどした。その後、デビルガンダムが存在する影響で歴史が変わり、新西暦195年のユーゼスはネオバディムに指導者になっている。歴史改変により生じた因果律の乱れにより、簡易機能しかない脳内ナノチップ型クロスゲート・パラダイム・システムでも新西暦155年と新西暦195年を行き来できるようになる。(万全に計画が進んだ場合、イングラムが生体ユニットとなったデビルガンダムがウルトラマンからカラータイマーを奪い、新西暦195年に帰ってくるというシンプルな過程で済むはずだったため、これは次善策)
+
== パイロットステータス ==
 +
=== [[能力|能力値]] ===
 +
イングラムの生みの親だけあって、各能力値が高くラオデキヤとほぼ同じクラス。[[2回行動]]可能レベルもイングラムより数倍早い為、初登場した時点で彼の2回行動が猛威を振るう。また、強力な念動力者では無い筈だが、[[ジュデッカ]]に搭載されている[[念動フィールド]]を自力で(シヴァーのように[[イルイ・ガンエデン|念者]]を利用するでもなく)展開するという、よくよく考えると恐るべき敵。『[[第2次スーパーロボット大戦OG|第2次OG]]』では念動力を習得しているが、これはゲームシステムの都合上で実際は念動力を持っておらず、イルイとイングの念を外部から操っているだけである。
  
ドモン・カッシュの力を吸ったデビルガンダムは新西暦195年に帰ってくるが、再び新西暦155年に飛んでしまうというユーゼスにとっても想定外の事態を引き起こす。新西暦195年のユーゼスは、新西暦155年に飛んでバディムの3勢力を統率、ETFにウルトラマンとセブンのカラータイマーを奪わせ、カラータイマーの力を再現できるようフーマに解明させ、デビルガンダムを回収して未来へと帰った。そしてウルベにデビルガンダムを渡し、生体ユニットが得られたことで因果律を直接操る力を手にしたユーゼスは現世に自身を縛る因果の鎖を次々と断ち、最後にガイアセイバーズ達を消すため絶対者「超神ゼスト」となって全ての鎖を断とうとした。
+
=== [[精神コマンド]] ===
 +
;[[スーパーロボット大戦α|α]]
 +
:'''[[ド根性]]、[[必中]]、[[ひらめき]]、[[隠れ身]]、[[魂]]、[[復活]]'''
 +
:イングラムと共通する精神を所持している。ド根性はイベントで4回ほど使用するが、SPは一切消費しない。復活も所持しているのに自身が撃墜された時には使わない。敵の精神コマンドは概ねキャラクター性を暗喩する目的で設定されるが、それに倣うとするならば、イングラムと共通の3つのコマンドはSHOでの関係性(オリジナルとクローン)、「隠れ身」は黒幕であること、「ド根性」は執念を現すと思われる。とすれば、「復活」が意味するものは再登場だとでも言うのだろうか。事実イングラムはクォヴレーを介して再登場しているため、当初の構想通りならユーゼスも何らかの形で『[[第3次スーパーロボット大戦α|第3次α]]』に出てきていた可能性はある。
 +
;[[第2次スーパーロボット大戦OG|第2次OG]]
 +
:'''[[直感]]、[[鉄壁]]、[[直撃]]、[[覚醒]]、[[魂]]、[[再動]](ツイン精神)'''
 +
:「覚醒」「魂」「再動」と思わせぶりなコマンドが揃っている辺り[[αシリーズ]]の「[[虚憶]]」と「輪廻」への関連を思わせる。
  
死の間際、絶対者のごとく振る舞った彼も地球人としての善と悪との葛藤で苦しんでいた事が明らかとなり、完全な悪人となりきれていたわけではないようであった。
+
=== [[特殊技能]](特殊スキル) ===
 
+
;[[スーパーロボット大戦α|α]]
なお、CPS開発に当たっては、並行世界から干渉して来た[[ラオデキヤ・ジュデッカ・ゴッツォ|とある男]]の介入があった。また、この世界は宇宙刑事ギャバンとはなんら関わりのない存在であったユーゼスの因果律操作によって様々な世界がまとめられて生まれた虚構の世界であり、そのことを新西暦195年のユーゼスも知っていたことが最後に明らかとなっている。この世界を作り出したユーゼスの真意については謎。
+
:'''[[天才]]、[[底力]]、[[切り払い]]L9'''
 
+
:高レベルの切り払いと底力、高い能力でスペックだけ見れば強いボスには違いないが、復帰した[[イングラム・プリスケン|イングラム]]と[[ロンド・ベル]]の敵ではない。当時の天才がレベルアップに必要な経験値が減少する効果のため、死に技能と化してる点も惜しい。ジュデッカに乗り換えると切り払いも死に技能となる。何故か、[[念動力]]を習得していない。多数のイベントで自身の念を放つ等、能力があるように思わせる描写があったのだが、ゴッツォ家には念動力の素養が小さいうえ、能力持ちは全員人造人間なのである意味当然か。
==== 超神ゼスト ====
+
;[[第2次スーパーロボット大戦OG|第2次OG]]
CPSが内蔵されているデビルガンダムにカラータイマーの力を満たして融合したことで、超神形態へと進化したユーゼス。翼が生えている。
+
:'''[[念動力]]L9、[[2回行動]]、[[底力]]L8、[[気力+ (ダメージ)]]、[[気力限界突破]]、[[リベンジ]]'''
 +
:念動力を習得した。といっても本人の念動力でなく、イーグレット・イング並びにイルイの念を操っているだけに過ぎない<ref>ユーゼスもシヴァーも強力な念動力者でなく、外部から念者を操っているに過ぎないため「念動フィールド」までは展開できない様子。</ref>。[[ケイサル・エフェス (人物)|ケイサル・エフェス]]を攻撃寄りにしたような構成で、[[アダマトロン]]の能力が絡むと非常に手強い相手になる。ただしそのアダマトロンは[[念動フィールド]]を所持していないため、念動力は命中回避補正しか効果を発揮していない。一方で天才を失っているが、ゲームバランス抜きに考えると、本作のユーゼスの計画に穴が多いことを現しているのかもしれない。
  
戦闘では翼は別ユニット扱いで、翼を破壊しないと本体にダメージを与えられない。翼は破壊しても数ターン後にムービー挿入で再生する。
+
=== [[エースボーナス]] ===
 +
;気力160以上で、自軍フェイズ開始時に精神コマンド「[[覚醒]]」がかかる
 +
:『[[第2次スーパーロボット大戦OG|第2次OG]]』で採用。これが発動すると[[3回行動]]になる。加えて[[アダマトロン]]の[[HP]]が減っていくと「監視の目」の効果で[[必中]]がかかるため、'''回避不能の攻撃が3回襲ってくる'''ことになる。[[マップ兵器]]の弾数が残っている状態で手番を渡すと部隊が半壊する(マップ兵器版エデン・ゲルーシュには[[特殊効果|精神禁止]]があるため、鉄壁や不屈が意味を成さない)ので、2、3機落とされてでもPPで仕留める事(無理な場合はHPを10%以下にしない事)。幸いなことにマップ兵器版ゲルーシュは4発しか撃てず、1ターンに1回しか撃ってこないので、囮で弾切れにさせてから攻撃を始めよう。
 +
:ちなみに[[脱力]]を使って発動そのものを防ぎたい場合は必ず味方フェイズ終了直前にし、使用後は手を出さないこと。ペルフェクティオと同様に性格が超大物、なおかつ気力+(ダメージ)を持っているために、少しの被弾であっという間に気力が上昇してしまう。
  
小手調べに一度戦った後、デビルガンダムの特性により即座に再生、CPSの因果律操作でガイアセイバーズを抹消しようとした。
+
== 機能 ==
しかし、ウルトラ兄弟が捨て身で力をウルトラマンに集中させて放った宇宙が崩壊するほどのエネルギーの光線で、ゼストの力が中和されてCPSを作動できなくなり、再生が間に合わないほどの深いダメージを負う。
+
ゼストのもの。
  
ラストバトルでガイアセイバーズの猛攻を受け、最期は[[SRX]]の天上天下一撃必殺砲で溶け崩れながら吹き飛んだ。
+
=== [[必殺武器|必殺技]] ===
 
 
==== 武装・必殺武器 ====
 
 
;スパイラルキック
 
;スパイラルキック
:翼で飛びあがり、回転キック。
+
:翼で飛びあがり、回転キックを繰り出す。
 
;ゼストナパーム
 
;ゼストナパーム
 
:翼で飛びあがり、広範囲を焼き払う。
 
:翼で飛びあがり、広範囲を焼き払う。
64行目: 110行目:
 
:ウルトラマンの八つ裂き光輪のような攻撃。
 
:ウルトラマンの八つ裂き光輪のような攻撃。
 
;ゼストナックルビーム
 
;ゼストナックルビーム
:握った拳からビーム。
+
:握った拳からビームを放つ。
 
;ゼストブレード
 
;ゼストブレード
 
:右手に発生させたレーザーブレードで薙ぎ払う。
 
:右手に発生させたレーザーブレードで薙ぎ払う。
 
;ゼストファイナルビーム
 
;ゼストファイナルビーム
:ムービーが挿入され、ウルトラマンのスペシウム光線のような攻撃。
+
:ウルトラマンのスペシウム光線のような攻撃。
 
 
=== [[スーパーロボット大戦α]] ===
 
今回は[[ゼ・バルマリィ帝国]]出身の純然たるバルマー星人で、十二支族の中でも科学分野に秀でるゴッツォ家の一員。
 
 
 
本作での彼の性格は冷酷で、その作戦は残忍非道。自分以外の存在を道具・素材としか見ていない発言を頻繁に繰り返すなど、純然たる悪人としての印象を強く受ける描かれ方になっている。
 
 
 
その目的は自身が絶対者になることに加え、自らを縛るバルマー(及び、その支配者である[[ルアフ・ガンエデン|霊帝]])に対し反旗を翻すことにある。彼は帝国監察軍第7艦隊の副司令官という形で[[地球]]へ赴くが、彼の目的の手段となる[[サイコドライバー]]の力を追い求めて暗躍し、また地球人の潜在能力を引き出すことでバルマーに対抗できる力を身につけさせるべく、第7艦隊侵攻以前から様々な「仕掛け」を余念なく地球に施していた(例:[[ラ・ギアス]]に干渉して[[シュウ・シラカワ]]が地上で行動を起こさせるよう仕向ける、[[ショット・ウェポン]]を[[バイストン・ウェル]]へ導き[[オーラバトラー]]を開発させる、[[ブラックホールエンジン]]に欠陥を与えた上で地球側へと提供する……など)。この過程で、[[碇ゲンドウ|ゲンドウ]]ら一部の人間にはその存在を知られていたようである。
 
 
 
バルマーの地球への侵攻が開始された後には、予め地球に潜入させていた[[イングラム・プリスケン]]に行動を起こさせ、[[サイコドライバー]]能力者を誘拐、その能力の覚醒を促した。また、事前に第7艦隊司令の[[ラオデキヤ・ジュデッカ・ゴッツォ]]を謀殺して自らの目的に有利な行動を取るよう調整された[[クローン]]のヴァージョンを据え置いた(もともと艦隊司令はゴッツォ家が生み出した[[ハイブリッド・ヒューマン]]であり、挿げ替えは容易であった)。
 
 
 
後は自分が傍観者としての立場に甘んじていれば上手く事が進むはずであったが、予想以上の力を蓄えた地球人達の返り討ちに遭い、サイコドライバーとして覚醒した[[主人公]]と[[リュウセイ・ダテ|リュウセイ]]、自らが手玉に取っていたはずの[[シュウ・シラカワ|シュウ]]と[[イングラム・プリスケン|イングラム]]ら、そして[[スーパーロボット]]達の手で葬られた。
 
 
 
ユーゼスが因果律の番人であるイングラムを利用したのは、真の霊帝[[ケイサル・エフェス(人物)|ケイサル・エフェス]]の計画通りだったことが第3次αで明らかになる。α全編を通じて全能者の如く振舞った彼も、結局はより大きな存在の掌の上で踊っているに過ぎなかったと言えるであろう。ただ、ユーゼスも黒幕である真の霊帝の存在に気付いていて、因果律すら歪める真の霊帝に彼が対抗するにはクロスゲート・パラダイム・システムが必要になることや、地球人がバルマー星人と同種族で兄弟のようなものであるという重要事実にも辿り着いており、その才覚が非凡であったことは疑い無い。
 
 
 
==== [[スーパーロボット大戦α for Dreamcast]] ====
 
7つの艦隊はバルマー本星から遠く離れて行動するため、いつか必ずはいずれかの艦隊で反乱が起こるだろうと予見されており、各[[ヘルモーズ]]内には反乱がキーとなって覚醒するオリジナルのジュデッカ・ゴッツォが組みこまれていると明らかになり、10年前にゼントラーディ戦で戦死させたのがオリジナルと思っていたため驚愕している。そしてオリジナルの[[ラオデキヤ・ジュデッカ・ゴッツォ]]の手で粛清されるという結末を迎える。
 
 
 
=== OGシリーズ ===
 
本作でもバルマー星人で、OGSの最序盤・イングラムの目覚めに際してほんのわずかだけ登場(OGSの内部データでは「仮面の男」表記になっている)。仮面のデザインや配色が微妙に変わっておりややこしくなっている。遠隔操作でイングラムに枷を与え、傀儡として操った。前述の通り、アウレフ・バルシェムに憑依したネフェシュ(何処かの世界のイングラム・プリスケン)を以前から知っていたかのような台詞があり、また今作での彼は単独で神になるのではなく、ゴッツォの一員として霊帝を出し抜こうとしている節がある。また、OG外伝の終了まで登場することはなく、本格的に活動するのは第2次OGから。ちなみに同じく顔を隠した形で登場したクォヴレーは内部データでは「クォヴレー・ゴードン」名義になっており、登場が確認できる。
 
 
 
第2次OGでは「'''アルテウル・シュタインベック'''」(この「アルテウル」は「ウルトラ」のアナグラム)を[[偽名|名乗り]]、[[ニブハル・ムブハル]]と組んで暗躍。「α」同様、全能なる調停者となって己に待つ破滅の運命を変える事を目論んでいた。
 
 
 
その一環として[[ツェントル・プロジェクト]]や[[フェリオ・ラドクリフ]]らリ・テクへ出資したり、異世界からの訪問者である[[アクセル・アルマー]]との接触を図っていた他、自らの手足となる連邦軍特殊部隊「[[ガイアセイバーズ]]」を編成して司令官となるなど、ストーリー初期から活発に活動していた。また、「α」シリーズでの自身の記憶を入手しているらしく、[[アストラナガン]]のデータをもとに[[ガリルナガン]]を開発、配下の[[アーマラ・バートン]]に与えて暗躍させた。
 
 
 
なお、本作では素顔を見せているがこの素顔は「スーパーヒーロー作戦」でザラブ星人に整形される前の顔をリデザインしたものである。なので、SHOのファンの中にはアルテウルの顔を見た時点で「あれ、こいつは…?」と勘付いたユーザーも多い。未プレイでも、シヴァーに似ているため第三次αプレイヤーもデジャヴを覚えるかもしれない。DW視聴済であればプロフィールで確認できるCVから気付いた人もいるだろう。
 
 
 
中盤で謀を巡らせ、用済みとなった[[グライエン・グラスマン]]を暗殺し、その罪を鋼龍戦隊に被せて連邦軍の実権を握る。以降は鋼龍戦隊を執拗に狙うが、悉く失敗する。また、表向きは地球連邦軍であったため(異星人である上、最終的な目的は個人的なものであるため当然だが)、叩けば埃が出てくるような面々を集めた事、捏造のスキャンダルを流されても根本的な対策を取らないなど、後先を考えていない行動や言動から、配下の[[リー・リンジュン|カーリー・ナウマン]]や[[ミツコ・イスルギ]]など、次第に周囲から疑惑の眼差しを向けられるようになる。
 
 
 
最終局面で遂に正体を表し、鋼龍戦隊に敗北した[[ナシム・ガンエデン]]を乗っ取り、[[AI1]]と[[ガリルナガン]]、更に[[イーグレット・イング]]と[[エグゼクスバイン]]を取り込み、かつてのクロスゲート・パラダイム・システムに欠けていたアカシック・レコード変容因子を組み込んだ異形の存在・「[[アダマトロン]]」へと変貌。目的を達成させようとするが、異星人としての正体を現した事で、利用されていたことに激昂したカーリーが[[エア・クリスマス]]で特攻。この際イングに脱出された事で形成が逆転し、鋼龍戦隊の総攻撃を受けて敗北。
 
 
 
その最期は己の結末を受け入れようとせず、己が絶対者であることを叫びながら散るというあまりにも無様なもので、SHOのどこか物悲しい結末や、αの最期まで超然とした絶対者たる彼の面影など何処にも存在しなかった。
 
 
 
α世界の自身の記憶を入手しているらしく、攻撃デモにはジュデッカ、アストラナガン、ディス・アストラナガン、そしてナシムとゲベルのシルエットが映る。ただ、肝心の「因果の鎖」についてはイングラムやクォヴレー程の認識がなかったらしく、暗躍の仕方も「偽名を使い素顔のまま行動する」など、αと比べると「黒幕」的な雰囲気が欠けている。十重二重とか言っておきながら、どうにも行き当たりばったりな面が目立つために黒幕というにはおこがましい印象である。
 
 
 
ちなみに、本作でOGにおいてイングラムやエアロゲイターを操り、L5戦役を起こした黒幕であった事が判明した(要するに、L5戦役において収集した戦力を霊帝やアインストとの戦いに使おうとしていた)。
 
 
 
偽名や[[エア・クリスマス]]のカラー、[[アダマトロン]]の胸部などを見るに、相変わらずウルトラマンへの執着が見られる。
 
 
 
==== 「虚憶」について ====
 
第2次OGのユーゼスは前述の通り、過去作品の展開を「虚憶」として記憶している。これを説明するには、イングラムに関連する謎でもある「記憶の共有」について説明する必要がある。
 
 
 
ユーゼスの言によれば、スパロボ恒例の並行世界論では、一つの魂が世界の枠を超えて駆け巡る事例がいくつか存在し、イングラムやユーゼス自身もそうであるという。この時、姿をそのまま引き継ぐのが「輪廻」、必ずしもそうでないのが「転生」と呼称される(ゲーム的に言うと「同じキャラクターとして登場する」のが輪廻、「似たような別人として登場する」のが転生)。
 
 
 
両者に共通するのは、登場する以前の記憶=それまでに出演した作品の記憶を引き継ぐという点で、「輪廻」の場合は中身がそのまま引き継がれるため、外部からの干渉がなければ人格・性格その他もそのままとなる。「転生」の場合は一度リセットされた上で新たに人格が構築され、そこにかつての記憶が書き込まれるというプロセスを踏む。イングラムの場合は前者、ユーゼスの場合はおおむね後者となる(作品それぞれで結末へのリアクションが違うのはこれが原因)。
 
 
 
この「引き継がれた記憶」のことを「虚憶」と呼称するが、これは本来の意味とは別に、並行世界の同一人物同士で共有する記憶についても使われる。ただし、こちらの場合は念動力者のような感知力に優れた人種でなければ適用されず、その中でも特に「サイコドライバー」の素質を持つ者のみが、デジャヴとして読み取る程度。
 
 
 
これは同作で[[シュウ・シラカワ]]も記憶の共有現象を起こしている。ルオゾールによって蘇生させられた際に「輪廻」が発生しており、また死亡⇒蘇生の間隔が短かったため、記憶の欠落こそあったものの概ねかつての人格を保持していた。また、この際に「α」における自身の記憶を認識したらしく、クロスゲートを知っていた。
 
 
 
ユーゼスの場合、この「虚憶」におけるSHOとαの経験を踏まえてナシムを乗っ取る計画を立てたのだが、結果とその理由は後述の通り、過去最大の大失敗という散々な結果に終わった。
 
 
 
また、記憶の引き継ぎは虫食い状態らしく、しかも肝心の部分が一部、抜け落ちている。現にαのユーゼスは自分が倒されても目的の一つが達成されるように一種の保険を掛けていたが、第2次OGのユーゼスは保険を掛けていなかった(保険を掛けた事で、その目的の一つについては事実上、達成出来たのにも関わらずである)。何より今作までにSHOの「全てを良しとして終わった」結末に関しては一度も思い出していないらしい(でなくば調停者となる野望にしがみ付くはずがない)。
 
  
== 総論 ==
+
== パイロットBGM ==
結局のところユーゼスの行動は、SHO以前から一貫して「CPSによって破滅の運命を逃れようと足掻き、叶わぬまま死んで行く」という因果の鎖から抜け出すためのものなのだが、そのためにCPSを懲りずに使い続けているため、全ての世界においてそれが実現していない。破滅を導くきっかけがCPSであり、それから逃れるためにCPSを造り出すという矛盾を抱えているため、これをどうにかしなければユーゼスは破滅から逃れることが出来ない(その他の方法だとイングラムに倒されるしかない)。にもかかわらず、同じ行動を幾度も繰り返していることから、恐らく本人は「それはないだろう」と考えていると思われる。しかも行動の繰り返しはCPSのみならず、そこに至るまでの過程でも同じようなことを繰り返している。
 
 
 
また、ユーゼスは倒される度に似た因果を持つ別の世界へと輪廻を繰り返しているのだが、「虚憶」によって記憶を共有したにも関わらず同じことを繰り返している辺り、彼個人ではどうあってもこの運命からは逃げられない可能性が高い(身も蓋もないことを言うなら'''敵役だから'''であるが)。そもそも、「イングラムや鋼龍戦隊を始め、一度自分が制した相手に対する警戒を怠る」という悪癖が存在している上、今度こそ計画は完璧だから必ず成功するという根拠のない確信を持っているため、全ての作品でそれが要因で致命打を被っている。
 
 
 
ただし、その受け止め方はそれぞれに違い、SHOやPS版αでは、形はどうあれそれを良しとして散った(αに関してはロンド・ベルが自身の予測以上に強くなった事で[[ケイサル・エフェス]]打倒の為の布石を一つ打てたというのもあるが)のに対し、DC版αや第2次OGでは非常に往生際が悪い。DC版αでは「オリジナルのジュデッカ・ゴッツォが存在していた」という予想だにしない結末だったから無理はないが、後者は初歩的ともいえるミスを犯してしまっていた。
 
 
 
恐らく第2次OGのユーゼスは、「虚憶」において計画頓挫の原因がイングラムであると目星をつけ、「イングラムを計画に組み込むと対抗戦力を構築される上、土壇場で離反され頓挫する⇒ならばあらかじめ排除し、同等の因子を持つ者を造り出して据えれば良い」という考えに至ったと思われるが、結末を見てわかるとおり'''完全な見当違い'''である。しかも、失敗の原因はそれ以上に存在しているため解決になっていない始末である。
 
 
 
本人としてはイングラムを排除し、操り人形をその位置に据えることで因子を切り替えたつもりだったのだが、この行動は'''αのユーゼスと全く同じで配役が変わっただけ'''である(アウレフ・バルシェムをイングラムに挿げ替えたように、イングラムをアーマラとイングに挿げ替えただけ)。しかも、αとOGの違いは、枷を与えてから自身が行動を開始するまでの時間だけであり、動き出してから実際にやった内容はほとんど変わりがない。加えて、他ならぬイングラム自身が、α同様対抗戦力としてリュウセイ達を一人前に鍛え上げたという行動を、ゴッツォの目的に沿っているという理由で看過したのも大きな痛手である。
 
 
 
さらに、自ら[[アストラナガン]]のコピーである[[ガリルナガン]]を造り出し、アーマラに与えたことで「操り人形としてのイングラム」を再現、これによって計画の成功を盤石なものにしようとしていたが、もう一人の代役であるイングは後継者たるクォヴレーの物語を再現。おまけに、懲りずにCPSを組み込み、最終局面でガリルナガンを取り込み、さらにイングをも取り込んだことで
 
 
 
「超神ゼスト(超越者となるための過程)」<br/>
 
「[[アウルゲルミル]](アストラナガンを取り込んでいる)」<br/>
 
「[[ジュデッカ|ブラック・デスクロス]](CPSを組み込み、さらにクロスゲートを開く力を持つ)」
 
 
 
という過去作の大ボスに纏わる因果を一挙に再現してしまった上、ガンエデンを乗っ取った状態でイングと相対したことで「シヴァーの操るゲベル・ガンエデン(ゴッツォのものがマシヤフを利用してガンエデンを操り、自ら作り出した存在(クォヴレー、ヴィレッタ)と対峙し、討たれた)」の因果をも再現。これによって本人の意志とは裏腹に過去作における敗北の流れ(='''これらは全てそれぞれの計画が頓挫した際の姿''')を'''統合・完全再現'''してしまった。このため因果の鎖によって結末が決定され、当然の如くまたも失敗。それも調停者になれず、破滅の運命からも逃げられず、ゴッツォの計画も破れるという散々な結果に終わった(しかも、アダマトロンに組み込んだ[[AI1]]には「破滅」そのものである[[ペルフェクティオ]]が内包されており、鋼龍戦隊に勝利したとしても「破滅」するのは確実だっただろう)。
 
 
 
MXの加持と弐神よろしく演劇に準えてみると、OGのユーゼスは「スーパーヒーロー作戦」「スーパーロボット大戦α」「スーパーロボット大戦α外伝」における「ユーゼスの物語」の台本を入手し、結末を改変しようと、大筋だけ残して改変を加えた上でこれを統合、OGという別の劇場で上演。足りない部分は新しい役者=別作品のオリジナルキャラクター達や新規キャラクターで代用し、イングラム役に関してはアーマラとイングの二人一役で再現する、という演出をしていた、ということになる。しかし、手に入れた台本(=虚憶)は虫食いの穴だらけであり、しかも肝心な部分の記述が抜け落ちていたため、残る部分から台本の内容を類推、共通の結末である「ユーゼスの敗北」を覆すべく、色々と台本や配役に裏から手を回していた(=因子の切り替えを試みた)。ところがいざ上演してみると、二人一役の片割れであるイングはアドリブで本来台本にいないはずのクォヴレー役を演じ始め、さらにユーゼス自身が本人役に加え、知らぬ間にシヴァー役を兼任したことで流れが敗北に向かってしまい、結果としてまたも同じ結末で幕を下ろす羽目になった、ということである。
 
 
 
しかし、もしこれらの因子を完全に切り替え、計画が成功したとしても、それは即ち因果律改変を意味するため、[[太極]]の[[呪われし放浪者|怒りに触れる]]か、[[イングラム・プリスケン|虚空からの]][[クォヴレー・ゴードン|使者]]によって討たれるだろうことは疑いない(裏を返せば、'''イングラムに倒されることで因果の鎖からは逃げられるが、破滅の運命そのものからは絶対に逃げられない''')。
 
 
 
== 登場作品 ==
 
;[[スーパーヒーロー作戦]]
 
:ラスボス。一連の事件の黒幕として、二つの世界を行き来しては悪の組織への介入を繰り返していた。ユーゼスの基本設定はこの作品で完成していた。
 
;[[スーパーロボット大戦α]]
 
:本作でもラスボス。能力的にもラオデキヤとほぼ同等の能力を持つ。
 
;[[スーパーロボット大戦α for Dreamcast]]
 
:追加ルートでは前述の通り粛清されるという末路をたどることに。
 
;[[第2次スーパーロボット大戦OG]]
 
:本作の黒幕にして真のラスボス。しかし「α」や「SHO」に比べてそこかしこに詰めの甘さが散見され、黒幕としてはスケールダウンしている。どうも今まで出演していた作品(SHO~α)の記憶を共有しているらしく、因果の鎖(自分の末路)から解脱しようと目論んでいた。また、ある場面で「ゼスト」の名を口にする。本作でようやく念動力を所持。
 
 
 
== パイロットステータス設定の傾向 ==
 
 
 
=== [[能力|能力値]] ===
 
イングラムの生みの親だけあって、各能力値が高くラオデキヤとほぼ同じクラス。[[2回行動]]可能レベルもイングラムより数倍早い為、初登場した時点で彼の2回行動が猛威を振るう。また、念動力者では無い筈だが、[[ジュデッカ]]に搭載されている[[念動フィールド]]を自力で展開する恐るべき敵。
 
 
 
=== [[精神コマンド]] ===
 
;[[ド根性]] [[必中]] [[ひらめき]] [[隠れ身]] [[魂]] [[復活]](α)
 
:必中、ひらめき、魂とイングラムと共通する精神を多数所持。ド根性はイベントで4回ほど使用するが、SPは一切消費しない。復活も所持しているのに自身が撃墜された時には使わない。敵の精神コマンドは概ねキャラクター性を暗喩する目的で設定されるが、それに倣うとするならば、イングラムと共通の3つのコマンドはSHOでの関係性(オリジナルとクローン)、「隠れ身」は黒幕であること、「ド根性」は執念を現すと思われる。とすれば、「復活」が意味するものは再登場だとでも言うのだろうか。事実イングラムはクォヴレーを介して再登場しているため、当初の構想通りならユーゼスも何らかの形で第3次αに出てきていた可能性はある。
 
;[[直感]] [[鉄壁]] [[直撃]] [[覚醒]] [[魂]] [[再動]](ツイン精神)(第2次OG)
 
:「直感」「直撃」は味方版イングラムと共通。「覚醒」「魂」「再動」と思わせぶりなコマンドが揃っている辺り、αシリーズそして後述の「虚憶」と「輪廻」への関連を思わせる。
 
 
 
=== [[特殊技能]](特殊スキル) ===
 
;[[天才]] [[底力]] [[切り払い|切り払いL9]](α)
 
:高レベルの切り払いと底力、高い能力でスペックだけ見れば強いボスには違いないが、復帰した[[イングラム・プリスケン|イングラム]]と[[ロンド・ベル]]の敵ではない。当時の天才がレベルアップに必要な経験値が減少する効果のため、死に技能と化してる点も惜しい。何故か、[[念動力]]を習得していない。多数のイベントで自身の念を放つ等、能力があるように思わせる描写があったのだが。……が、αのゴッツォ家には念動者がおらず、能力持ちは全員人造人間なのである意味当然か。
 
;[[念動力|念動力L9]] [[2回行動]] [[底力|底力L8]] [[気力+ (ダメージ)|気力+(ダメージ)]] [[気力限界突破]] [[リベンジ]](第2次OG)
 
:ついに念動力を習得した。[[ケイサル・エフェス(人物)|ケイサル・エフェス]]を攻撃寄りにしたような構成。これだけならまだ何とかなるが、[[アダマトロン]]の能力が反則過ぎる。
 
 
 
=== [[エース|固有エースボーナス]] ===
 
;気力160以上で、自軍フェイズ開始時に精神コマンド「覚醒」がかかる(第2次OG)
 
:これが発動すると3回行動になる。加えてHPが減っていくと[[アダマトロン]]の「監視の目」の効果で必中がかかるため、'''回避不能の攻撃が3回襲ってくる'''ことになる。MAP兵器の弾数が残っている状態で手番を渡すと部隊が半壊する(エデン・ゲルーシュには精神禁止があるため、鉄壁や不屈が意味を成さない)ので、2、3機落とされてでもPPで仕留める事(無理な場合はHPを10%以下にしない事)。幸いと言うかマップ兵器版ゲルーシュは4発しか撃てない。
 
 
 
== [[BGM|パイロットBGM]] ==
 
 
;「Battle Of Zenith」
 
;「Battle Of Zenith」
:[[スーパーヒーロー作戦]]のラストバトル。超神形態に進化したユーゼス「超神ゼスト」のBGM。
+
:[[スーパーヒーロー作戦]]』のラストバトル。超神形態に進化したユーゼス「ゼスト」の[[BGM]]。
 
;「THE ARROW OF DESTINY」
 
;「THE ARROW OF DESTINY」
 
:[[アンティノラ]]、[[ジュデッカ]]搭乗時のBGM。[[アストラナガン]]の「虚空からの使者」より優先度が高い。
 
:[[アンティノラ]]、[[ジュデッカ]]搭乗時のBGM。[[アストラナガン]]の「虚空からの使者」より優先度が高い。
 
;「ULTRA ONE」
 
;「ULTRA ONE」
:[[アダマトロン]]搭乗時のBGM。「THE ARROW OF DESTINY」のアレンジ。曲名はどう見てもウルトラマンのもじりである。シヴァーのBGMが「ZEST SEVEN」だった事に対するものと思われる。
+
:[[アダマトロン]]搭乗時のBGM。「THE ARROW OF DESTINY」のアレンジ。曲名はどう見てもウルトラマンのもじりだが、シヴァーのBGMが「ZEST SEVEN」だった事に対するものと思われる。
 +
;「Wings of the legend」
 +
:第2次OGの主題歌。アダマトロンのHPを約30%まで減らすと会話イベントが発生しこの曲が流れる。
  
 
== 人間関係 ==
 
== 人間関係 ==
 
;[[イングラム・プリスケン]]
 
;[[イングラム・プリスケン]]
:SHOのユーゼスが作り出した自身のクローンであり、それによる因果の鎖で繋がれた存在。αシリーズにおいてクロスゲートの存在とその力をユーゼスに与えたのは『スーパーヒーロー作戦』の世界から転移して来た彼である。いずれの世界においても操る者、操られる者の関係だが、それにイングラムが抗えるかは作品によって異なる。OGの動向を見る限りでは、「その時ユーゼスが存在している世界」にネフェシュが転移し、それによってまた因果の鎖の呪縛を受ける、という堂々巡りが続いているようだ。
+
:SHOのユーゼスが作り出した自身のクローンであり、身代わり人形。それによる因果の鎖で繋がれた存在。[[αシリーズ]]においてクロスゲートの存在とその力をユーゼスに与えたのは『[[スーパーヒーロー作戦]]』の世界から転移して来た彼である。いずれの世界においても操る者、操られる者の関係だが、それにイングラムが抗えるかはSHOの虚憶に気付くか否かで決まる。
 
;[[ヴィレッタ・バディム]]
 
;[[ヴィレッタ・バディム]]
:同じくユーゼスが作り出したクローン。初出時はイングラムと同様の存在(片方しか存在しない選択主人公)であったが、[[αシリーズ]]以降の設定では別個の存在となっており、イングラムほど深い因縁があるわけではなくなっている。
+
:同じくユーゼスが作り出したクローン。初出時はイングラムと同様の存在(片方しか存在しない選択主人公)であったが、αシリーズ以降の設定では別個の存在となっており、イングラムほど深い因縁があるわけではなくなっている。
 
;[[リュウセイ・ダテ]]
 
;[[リュウセイ・ダテ]]
:最終決戦では[[SRX]]のウラヌスシステムを自身の念を持って強制発動させたが、ロンド・ベルの仲間達の協力もあって失敗する事となる。
+
:『[[スーパーロボット大戦α|α]]』では最終決戦において[[SRX]]のウラヌスシステムを自身の念を持って強制発動させたが、[[ロンド・ベル]]の仲間達の協力もあって失敗する事となる。
 +
;[[シュウ・シラカワ]]
 +
:『α』ではイングラムと共謀してユーゼスを追い落とそうとしていた。[[OGシリーズ]]では別世界での彼の記憶を思い出す。「破滅の運命を逃れようと行動し続ける」ユーゼスの姿を「同じ事を飽きずに繰り返している」と評されていた。
 
;[[シヴァー・ゴッツォ]]
 
;[[シヴァー・ゴッツォ]]
:ゴッツォ家当主。ユーゼスが地球に赴いたのは、名目上は彼の地球侵攻の命を受けてということになる。ユーゼスの死後、彼の残したデータはシヴァーの手により様々な機動兵器、生体兵器に利用される事に。
+
:ゴッツォ家当主。ユーゼスが地球に赴いたのは、名目上は彼の地球侵攻の命を受けてという事になる。ユーゼスの死後、彼の残したデータはシヴァーの手により様々な機動兵器、生体兵器に利用される事となった。
 
;[[ラオデキヤ・ジュデッカ・ゴッツォ]]
 
;[[ラオデキヤ・ジュデッカ・ゴッツォ]]
:スーパーヒーロー作戦では別の世界の(恐らくはαの並行世界、あるいはDC版αの)ユーゼスが造り出した存在で、彼とユーゼスが因果の鎖に繋がれた存在であると言及。αシリーズでは彼のクローンを創造して反旗を翻すが、前述の通りその結末は複数存在する。
+
:『スーパーヒーロー作戦』では別の世界の(恐らくは『α』の並行世界、あるいは『[[スーパーロボット大戦α for Dreamcast|DC版α]]』)ユーゼスが造り出した存在で、彼とユーゼスが因果の鎖に繋がれた存在であると言及。αシリーズでは彼のクローンを創造して反旗を翻すが、その結末は複数存在する。
 
;[[ルアフ・ガンエデン]]
 
;[[ルアフ・ガンエデン]]
:ゼ・バルマリィ帝国の支配者である現「霊帝」。ユーゼスは彼が影武者である事に気づいていた。
+
:ゼ・バルマリィ帝国の支配者である現「霊帝」。ユーゼスは彼が影武者である事に気づいており、『[[第2次スーパーロボット大戦OG|第2次OG]]』では、彼のことを「愚帝」と的確な評価を下している。
;[[ケイサル・エフェス(人物)|ケイサル・エフェス]]
+
;[[ケイサル・エフェス (人物)|ケイサル・エフェス]]
:ルアフの裏に潜んでいた全ての黒幕。どこまで彼の意を受けていたかは不明。
+
:αシリーズでは彼に半ば操られていたが、どこまで彼の意を受けていたかは不明。
;[[レビ・トーラー]]
+
;[[レビ・トーラー]]([[マイ・コバヤシ]])
 
:イングラムが連れてきた念動力者。自ら調整を施し、野望のための駒とした。
 
:イングラムが連れてきた念動力者。自ら調整を施し、野望のための駒とした。
 
;[[クォヴレー・ゴードン]]
 
;[[クォヴレー・ゴードン]]
:[[スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ]]ではイングラムを縛る因果の鎖がユーゼスであると言及。ユーゼスとイングラムとの鎖を切り離す存在なのかもしれないが、今後の展開が気になるところである。ユーゼスと同じ銀髪にも何らかの意味があるのかもしれない。
+
:[[スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ|DW]]』ではイングラムを縛る因果の鎖がユーゼスであると言及。ユーゼスとイングラムとの鎖を切り離す存在なのかもしれないが、今後の展開が気になるところである。ユーゼスと同じ銀髪にも何らかの意味があるのかもしれない。…が、クォヴレー本人はまだOGシリーズの世界には現れていない。なお、直接対面したことは一度もないはずだが、なぜかユーゼスは彼の存在を知っている。因果地平の彼方から見ていたのかも知れないが。
 
;[[バルシェム|バルシェムシリーズ]]
 
;[[バルシェム|バルシェムシリーズ]]
:イングラム、及びヴィレッタのクローン並びにそのデータを元にした人造人間群。イングラムは「スーパーヒーロー作戦」におけるユーゼスのクローン(に近い存在)なので、彼らもまたユーゼスのクローンと言えなくもない。
+
:イングラム、及びヴィレッタのクローン並びにそのデータを元にした人造人間群。イングラムは「スーパーヒーロー作戦」におけるユーゼスのクローン(に近い存在)なので、彼らもまたユーゼスのクローンと言えなくもない。
 
;[[ギリアム・イェーガー]]
 
;[[ギリアム・イェーガー]]
:漫画「Record of ATX」にてイングラムの正体を問いただしたギリアムに対して、イングラムは「お互い様」「'''お前の放浪も終わる'''」と返している。この時のイングラムはユーゼスに乗っ取られている状態だったので、ユーゼスはギリアムの正体をある程度は知っている事になる。
+
:ユーゼスとは似て非なる宿命を背負った者。また、ユーゼスのモチーフとなったキャラクター(イングラムが彼をモチーフにしているので、その分身のユーゼスもギリアムの家系ということになる)。[[漫画]]『[[スーパーロボット大戦OG Record of ATX|Record of ATX]]』にてイングラムの正体を問いただしたギリアムに対して、イングラムは「お互い様」'''「お前の放浪も終わる」'''と返している。この時のイングラムはユーゼスに乗っ取られている状態だったので、ユーゼスはギリアムの正体をある程度は知っている事になる。一方、ギリアムの方は『第2次OG』にてユーゼスが破滅から逃れるための因子が揃っていない事を知って(予知して)いた。
 
;[[イーグレット・イング]]
 
;[[イーグレット・イング]]
:ナシム・ガンエデンを乗っ取るために生み出した人造マシアフ。最終的には反旗を翻される。
+
:OGシリーズの世界で[[ナシム・ガンエデン]]を乗っ取るために生み出した人造マシアフであり、並行世界論におけるSHOのイングラムの代役。だが、徐々にユーゼスの思惑を外れていく。最終決戦では取り込むことに成功するが、イルイがイングを内側から解放した事とカーリーの特攻により隙が生じ、脱出を許してしまう。
 +
:なお、当初の想定では'''イングの肉体を乗っ取って真のラスボスとなる'''(その場合イングのレベルで強さが変わる)という構想があったのだが、ガンエデンと似たような展開である上、2周目以降にイングが使われない危険性があったため、見送られた。脱出後の枷も真言も通じないといった会話はその名残ともいえる。
 +
;[[アーマラ・バートン]]
 +
:OGシリーズにおける腹心の部下で、自らの手で創造したバルシェム。片腕として扱っていたが、彼女の台詞からも、どうやら帝国側からユーゼスの監視を言い渡されていたらしい事が推察される。また、ユーゼスにとっても実情はイングの覚醒と成長を促す捨て駒であった。
 +
;[[イルイ・ガンエデン]]
 +
:地球の[[ナシム・ガンエデン|ガンエデン]]が見出した人物。αではユーゼスが先に死亡したため邂逅することは無かったが、OGで共演を果たす。だが、ルアフと違い'''正規のマシアフ'''である彼女の力の全容を把握できなかったことが敗因となった。
 
;[[ペルフェクティオ]]
 
;[[ペルフェクティオ]]
:アダマトロンに取り込んだAI1に内包されていた「破滅」。『第2次OG』では、彼の危険性を唯一認識していたにも関わらず、AI1をそのまま取り込んでしまっており、この時点でユーゼスの破滅は決定づけられていた。
+
:『第2次OG』ではその存在の危険性を唯一正確に認識していた。
 +
;[[アサキム・ドーウィン]]
 +
:直接の面識は無いが、『第2次OG』では彼と[[マサキ・アンドー|マサキ]]の関係を示唆するような発言をしている。
  
 
== 版権作品との人間関係 ==
 
== 版権作品との人間関係 ==
;ウルトラマン
+
=== スーパー系 ===
:「光の巨人」。虚構の世界が崩壊した後も形を変えて執着し続ける、ユーゼスにとってはイングラムやクォヴレーとは別の意味で因縁の存在。
+
;[[ガルーダ]]、[[プリンス・ハイネル]]
;宇宙刑事ギャバン
+
:『[[スーパーロボット大戦α|α]]』では[[エアロゲイター]]の配下となっている。
:かつての相棒。後に袂を分かつことに。
+
;[[シャピロ・キーツ]]
;メフィラス星人
+
:『α』における協力者の一人。彼の研究室を見た事で粛清されたと思われるが、直後のシナリオで狂気に満ちた状態で[[偽ダンクーガ]]に搭乗し出現する(シャピロのクローンである可能性も否定出来ず、あるいは洗脳処置を施されて正気を失った可能性もある)。
: ETFの総元締めである二大巨頭の1人。ユーゼスや巨大ヤプールに裏切られ、ガイアセイバーズに倒される。
+
;[[碇ゲンドウ]]
;巨大ヤプール
+
:『α』では彼の目的を知り尽くした上で、イングラムを通じて死海文書の解読方法を伝授する。
: ETFの総元締めである二大巨頭の1人。異次元を操るヤプールはユーゼスの下に付き、彼の虚構の世界でガイアセイバーズと対峙。一時は復活を遂げるが倒される。
+
 
;ザラブ星人
+
=== リアル系 ===
:地球人を軽蔑し、ウルトラマンを信奉する彼を利用。ETF襲撃の際に重症を負った彼を救出し、別の顔を与えた。
+
;[[ショット・ウェポン]]
;神官ポー
+
:『α』では彼が[[バイストン・ウェル]]に送り込まれるように事象を仕組む(ショットは自身がバイストン・ウェルに送られたのがユーゼスの仕業であることには気付いていない)。
:フーマの総元締めである大帝王クビライを裏切ってユーゼスに協力した。
+
 
;帝王ゴッドネロス
+
=== [[ガンダムシリーズ]] ===
:ネロス帝国の総元締め。ユーゼスに協力するも、ユーゼスの虚構の世界でのガイアセイバーズとの最終決戦に敗れる。
 
 
;[[ライゾウ・カッシュ]]
 
;[[ライゾウ・カッシュ]]
:彼に[[アルティメットガンダム]]の基礎フレームを与えて実際に作らせた。
+
:『[[スーパーヒーロー作戦]]』では彼に[[アルティメットガンダム]]の基礎フレームを与えて実際に作らせた。
 
;[[ウルベ・イシカワ]]
 
;[[ウルベ・イシカワ]]
:互いの野望を利用する。
+
:『スーパーヒーロー作戦』では互いの野望を利用する。
;[[東方不敗]]
+
;[[東方不敗マスター・アジア]]
:デビルガンダムがカラータイマーの力を満たす容器だと見抜き、DG細胞がCPSを抑制していると知らないユーゼスを出し抜いた。
+
:『スーパーヒーロー作戦』ではデビルガンダムがカラータイマーの力を満たす容器だと見抜き、[[DG細胞]]がCPSを抑制していると知らないユーゼスを出し抜いた。
 
;[[ドクターJ]]
 
;[[ドクターJ]]
:開発資金目当てで反TDFテロ組織であるネオ・バディムに在籍する彼にとってはパトロン。ユーゼスの計画を見抜き、デビルガンダム破壊用にウィングガンダムを開発、またヒイロに仕掛けられたナノマシンを除去した。他の指令者も同様。
+
:『スーパーヒーロー作戦』において、開発資金目当てで反TDFテロ組織であるネオ・バディムに在籍する彼にとってはパトロン。ユーゼスの計画を見抜き、デビルガンダム破壊用にウィングガンダムを開発、またヒイロに仕掛けられたナノマシンを除去した。他の指令者も同様。
 
;[[ヒイロ・ユイ]]
 
;[[ヒイロ・ユイ]]
:イングラムの代わりの生体ユニット候補5人の1人。ユーゼスとドクターJ両方の意図を含んだデビルガンダム破壊任務に携わる。他のガンダムパイロットも同様。
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:『スーパーヒーロー作戦』ではイングラムの代わりの生体ユニット候補5人の1人。ユーゼスとドクターJ両方の意図を含んだデビルガンダム破壊任務に携わる。他のガンダムパイロットも同様。
 
;[[トレーズ・クシュリナーダ]]
 
;[[トレーズ・クシュリナーダ]]
:スーパーヒーロー作戦ではネオ・バディムの幹部。αシリーズでも協力者。彼とは遭いそびれる関係でないことを互いに認めている。
+
:『スーパーヒーロー作戦』ではネオ・バディムの幹部。『α』でも協力者。彼とは遭いそびれる関係でないことを互いに認めている。
 
;[[パプテマス・シロッコ]]
 
;[[パプテマス・シロッコ]]
:αシリーズでは協力者。ユーゼスが気取っていたこの世界の巨悪の存在をSDFの面々に教えた。
+
:『α』では協力者。ユーゼスがこの世界の巨悪の存在である事をSDFの面々に教えた。また、ユーゼスとの接触によってか、彼も[[ケイサル・エフェス|αシリーズの戦乱の真の黒幕]]の存在に気付いていた節がある。
;[[ガルーダ]]
+
 
:エアロゲイターの配下となっているキャンベル星人の将軍であり、ユーゼスの命にも従う。
+
=== その他 ===
;[[プリンス・ハイネル]]
+
;ウルトラマン/ウルトラ戦士達
:ガルーダと同じく、エアロゲイターの配下となっているボアザン星人の司令官。
+
:ユーゼスにとっては「神を具現化した存在」であり、究極の理想。虚構の世界が崩壊した後も形を変えて執着し続けている、ユーゼスにとってイングラムやクォヴレーとは別の意味での最大の因縁の存在。
;[[シャピロ・キーツ]]
+
:『スーパーヒーロー作戦』より続く長い因縁だが、『[[第2次スーパーロボット大戦OG|第2次OG]]』の時点では既に当初の「宇宙の守護者へのまっすぐな憧れ」はもはや残っておらず、その絶対的な力への信奉だけが残っている。
:協力者。彼の研究室を見たことで、粛清されると思われたが、直後のシナリオで狂気に満ちた状態で出現する。シャピロのクローンの可能性も否定出来ない。
+
:OGシリーズでは[[カドゥム・ハーカーム]]がその代役を担っていると推測されるが…?
;[[ショット・ウェポン]]
+
;[[ギャバン]] / 一条寺烈
:彼を[[バイストン・ウェル]]に送り込んだ。
+
:『スーパーヒーロー作戦』の世界での、かつての相棒。生い立ちも同じ(バード星人と地球人の星間混血児)だが、後に袂を分かつ事となった。
;[[碇ゲンドウ]]
+
;メフィラス星人
:彼の目的を知り尽くした上で、イングラムを通じて死海文書の解読方法を伝授する。
+
:『スーパーヒーロー作戦』ではETFの総元締めである二大巨頭の1人。ユーゼスや巨大ヤプールに裏切られ、[[ガイアセイバーズ]]に倒される。
 +
;巨大ヤプール
 +
:『スーパーヒーロー作戦』ではETFの総元締めである二大巨頭の1人。異次元を操るヤプールはユーゼスの下に付き、彼の虚構の世界でガイアセイバーズと対峙。一時は復活を遂げるが倒される。
 +
:[[ヒーロー戦記]]』でも[[ギリアム・イェーガー|アポロン総統]]の腹心としてウルトラ兄弟(及びガンダム乗り達)の前に立ち塞がっており、そのしつこさは全次元世界共通である。
 +
;ザラブ星人
 +
:『スーパーヒーロー作戦』では地球人を軽蔑し、ウルトラマンを信奉するユーゼスを利用。ETF襲撃の際に重傷を負った彼を救出し、別の顔を与えた。
 +
;神官ポー
 +
:『スーパーヒーロー作戦』ではフーマの総元締めである大帝王クビライを裏切ってユーゼスに協力した。
 +
;帝王ゴッドネロス
 +
:『スーパーヒーロー作戦』ではネロス帝国の総元締め。ユーゼスに協力するも、ユーゼスの虚構の世界でのガイアセイバーズとの最終決戦に敗れる。
  
 
== 名台詞 ==
 
== 名台詞 ==
 
+
=== [[スーパーヒーロー作戦]] ===
=== スーパーヒーロー作戦 ===
 
 
女性主人公を選んでいればイングラムの箇所はヴィレッタになる。
 
女性主人公を選んでいればイングラムの箇所はヴィレッタになる。
  
 
==== 過去 ====
 
==== 過去 ====
;「君が本当はTDFの軍人でないことはわかっている。なぜなら、正体不明の君のデータを改ざんしたのは私なのだから」<br />「君がこの時代に現れることは予測できたからね」<br />「君こそ、何者なんだ?そして何が目的なんだ?イン石怪獣D…いや、君の機体のデータバンクにはデビルガンダムという名前で登録されていた…」<br />「あれと何か関係があるのか?」<br />「それを話してくれれば、君が必要としているデビルガンダムの情報を提供してもいい。話さないのであれば、今後、君の行動に制限が加わると思いたまえ」<br />「そうか…ならばデビルガンダムは諦めよう。あんなものに頼らなくても私なら自力で地球の大気を浄化させ、環境を再生することが出来る」
+
;「君が本当はTDFの軍人でないことはわかっている。なぜなら、正体不明の君のデータを改ざんしたのは私なのだから」<br />「君がこの時代に現れることは予測できたからね」
:選択でデビルガンダムの情報提供を断った場合。大気浄化弾に自信があるため、デビルガンダムによる環境再生というプランに執着はない。超次元光速機ドルギランなどを有する銀河連邦警察の科学者だったり後にCPSを開発するだけあって、未来から何かが現れることは事前に計測済みだった。
+
:未来から来たはずの主人公がTDFの人間として登録されていた理由を話す。超次元高速機ドルギランなどを有する銀河連邦警察の科学者だったり後にCPSを開発したりするだけあって、未来から何かが現れることは事前に計測済みだったということか。
 
;「私には関係のないことだ。だが、おかげで大気浄化弾を使用する口実が出来た」<br />「地球の自然は大気浄化弾を必要としているのだ」<br />「京浜工業地帯で大気浄化弾を使用する。仮に事故が起きても自然を破壊する工場が消滅するだけだ」<br />「モウリ博士がいない今、この計画の実権は私にある。君に私を止めることは出来ないのだよ」
 
;「私には関係のないことだ。だが、おかげで大気浄化弾を使用する口実が出来た」<br />「地球の自然は大気浄化弾を必要としているのだ」<br />「京浜工業地帯で大気浄化弾を使用する。仮に事故が起きても自然を破壊する工場が消滅するだけだ」<br />「モウリ博士がいない今、この計画の実権は私にある。君に私を止めることは出来ないのだよ」
:過去のユーゼスはモウリ博士が遭難したのをこれ幸いと実験を強行する。まず金星で実験するよう命令された際には「…地球で実験しても問題はないというのに…」と考えており、絶対の自信を持っていた。
+
:過去のユーゼスはモウリ博士が遭難したのをこれ幸いと実験を強行する。まず金星で実験するよう命令された際には地球で実験しても問題はないと考えており、絶対の自信を持っていたが……。
 
;「私は…間違っていない。私はこの星のために…あれを使ったんだ…美しい自然を守るために…」<br />「…私は間違っていない…間違っていない…ただ、レーダーが使えなくなっただけではないか…」<br />「私は間違っていない…私は間違っていない…私は…」
 
;「私は…間違っていない。私はこの星のために…あれを使ったんだ…美しい自然を守るために…」<br />「…私は間違っていない…間違っていない…ただ、レーダーが使えなくなっただけではないか…」<br />「私は間違っていない…私は間違っていない…私は…」
 
:実験失敗により、レーダーが一切使用不能になり、大量の怪獣による攻勢が始まるが、そんな状況も耳に入らず茫然自失のまま壊れたテープのように呟き続けた。
 
:実験失敗により、レーダーが一切使用不能になり、大量の怪獣による攻勢が始まるが、そんな状況も耳に入らず茫然自失のまま壊れたテープのように呟き続けた。
;「お前も私を責めに来たのか?私に罪はない。あるとすれば、地球の大気をあそこまで汚染した人間の方だ」<br />「…もうこの星の自然は崩壊寸前なのだ。一刻も早く汚染された大気を浄化しなければならなかったのだ」<br />「烈、お前も長官に進言してくれ。私は間違っていないと」<br />「このままだと地球人は自然を破壊しつくしてしまうぞ!」
 
:独房に面会に来た烈(ギャバン)に。
 
 
;「壊れてゆく…この美しい自然が…早急に手をうたなければいけなかったんだ…」  
 
;「壊れてゆく…この美しい自然が…早急に手をうたなければいけなかったんだ…」  
:独房入りになったことでもはや自然を助けるのは間に合わないと絶望した独り言を繰り返すユーゼス。
+
:独房入りになったことでもはや自然を助けるのは間に合わないと絶望した独り言を繰り返すユーゼス。なおこの展開の元ネタは『ウルトラセブン』でモロボシ・ダンがレーダーに破壊工作を仕掛けた容疑をかけられてTDF基地の独房に入れられた事件だと思われる。(ダンの場合は、早々に変身して鉄格子をぶち壊した)
;「私にバード星へ戻れだと?」<br />「断る。私にどの面を下げてバード星へ帰れと言うのだ?あそこでも同じ扱いを受けることは自明の理だ」<br />「私は地球に残る。まだ大気の浄化を諦めたわけではない。それにこの星には他にも面白い研究対象があるからね…」<br />「ギャバン、浄化するのは地球の大気だけではないのだよ。浄化の対象には地球人も含まれているのだ…」<br />「地球人の凶暴性、ウルトラマン、そしてデビルガンダム…私の汚名を返上するには最高の素材だ…」<br />「クククク…全宇宙に私の才能を示してやる…」
+
;「私にバード星へ戻れだと?」<br />「断る。私にどの面を下げてバード星へ帰れと言うのだ?あそこでも同じ扱いを受けることは自明の理だ」<br />「私は地球に残る。まだ大気の浄化を諦めたわけではない。それにこの星には他にも面白い研究対象があるからね…ギャバン、浄化するのは地球の大気だけではないのだよ。浄化の対象には地球人も含まれているのだ…地球人の凶暴性、ウルトラマン、そしてデビルガンダム…私の汚名を返上するには最高の素材だ…クククク…全宇宙に私の才能を示してやる…」
:撤収命令が下り、転移装置で独房から本星へ帰るように勧める烈(ギャバン)に。絶望の中でユーゼスは、ウルトラマンへと至る狂気の道を見つけていた。
+
:撤収命令が下り、転移装置で独房から本星へ帰るように勧める烈に。絶望の中でユーゼスは、ウルトラマンへと至る狂気の道を見つけていた。
;「私よりウルトラマンにでも頼んだ方がいいのではないか?彼は地球の救世主だ。きっとこの事態を何とかしてくれるだろう」<br />「私を責めるのはいいが、地球の大気をここまで汚染した責任はどう取るのかね、地球人の諸君?」
+
;「私よりウルトラマンにでも頼んだ方がいいのではないか? 彼は地球の救世主だ。きっとこの事態を何とかしてくれるだろう」<br />「私を責めるのはいいが、地球の大気をここまで汚染した責任はどう取るのかね、地球人の諸君?」
:電磁霧を取り除く調査をさせるため独房から出されての物言い。
+
:電磁霧を取り除く調査をさせるため独房から出されての物言い。この期に及んで自らの失敗を本質的には認めるつもりはないらしい。
;「ハハハ!それはいい。ウルトラマンに支配されれば、地球の環境は破壊されずに済む」<br />「自分の星すら満足に守れず、他力本願で自分勝手な地球人にはふさわしい支配者だ!」
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;「ハハハ! それはいい。ウルトラマンに支配されれば、地球の環境は破壊されずに済む」<br />「自分の星すら満足に守れず、他力本願で自分勝手な地球人にはふさわしい支配者だ!」
 
:地球人にウルトラマンへの不信感を植え付けようと、ウルトラマンが地球を支配しようとしていると言うザラブ星人に対して。この会見でザラブ星人から面白いことを言う人間と認識されたことが、ユーゼスが生き永らえることに繋がる。
 
:地球人にウルトラマンへの不信感を植え付けようと、ウルトラマンが地球を支配しようとしていると言うザラブ星人に対して。この会見でザラブ星人から面白いことを言う人間と認識されたことが、ユーゼスが生き永らえることに繋がる。
;「フ、フフ…そういうことか…そういうことだったのか。何という偶然…これが因果律の成せる業か…」<br />「私の全知識が急速に紡がれていく…それが結集して一つの形になる…私は知っている…」<br />「デビルガンダムはこの私が創り出したモノだったのだ!!」<br />「あとは…クロスゲート・パラダイム・システムを完成させるだけだ…」<br />「だが…時空間のゲートだけを検出する方法が…わからない」
+
;「フ、フフ…そういうことか…そういうことだったのか。何という偶然…これが因果律の成せる業か…私の全知識が急速に紡がれていく…それが結集して一つの形になる…私は知っている…デビルガンダムはこの私が創り出したモノだったのだ!!あとは…クロスゲート・パラダイム・システムを完成させるだけだ…だが…時空間のゲートだけを検出する方法が…わからない」
 
:ETFに身を寄せていたユーゼスは未完成のクロスゲート・パラダイム・システムにより全てを知る。この後、ETFを支配、ネオバディムの指導者となる。この世界すらユーゼスが複数の世界を一つにして作ったと知ったのも、このタイミングであろうか。
 
:ETFに身を寄せていたユーゼスは未完成のクロスゲート・パラダイム・システムにより全てを知る。この後、ETFを支配、ネオバディムの指導者となる。この世界すらユーゼスが複数の世界を一つにして作ったと知ったのも、このタイミングであろうか。
 +
:しかしこの時点では時空間ゲートを検出するという最後の関門を突破できておらず、唐突に現れた別世界のラオデキヤから技術提供を受けたことで解決を見ている。
  
 
==== 未来 ====
 
==== 未来 ====
;「行け…光の巨人の力を手に入れるために…」<br />「私の過去を抹消するために…」<br />「そしてお前は私の身代わりとなって死ぬのだ」
+
;「行け…光の巨人の力を手に入れるために…」<br />「私の過去を抹消するために…そしてお前は私の身代わりとなって死ぬのだ」
:目覚める前の水槽の中のイングラムへの指令。イングラムがデビルガンダムのコアになってウルトラマンを倒す本来の計画通りなら、ユーゼスの代わりに死ぬ運命が用意されていたのだろうか。
+
:目覚める前の水槽の中の主人公への指令。イングラムがデビルガンダムのコアになってウルトラマンを倒す本来の計画通りなら、ユーゼスの代わりに死ぬ運命が用意されていたのだろう。
;「光の巨人…宇宙の調停者、そして守護神たる存在」<br />「彼らは超絶的な破壊力と深い慈悲の心を併せ持ち、悠久の時を生きている…」<br />「まさに神を具現化した存在と言えよう」<br />「そう。私の研究対象とはウルトラマンなのだ」<br />「彼らの力を我が物とすれば、私は私という存在を呪縛する因果の鎖から解脱することが出来る」<br />「忌まわしい過去も、呪わしい未来も関係ない」<br />「もう、ユーゼス=ゴッツォという器に縛られることもない」<br />「私は全てを超越する…その先に何があるか不明だが…」<br />「それは『超えて』から確かめればよい」
+
;「光の巨人…宇宙の調停者、そして守護神たる存在。彼らは超絶的な破壊力と深い慈悲の心を併せ持ち、悠久の時を生きている…まさに神を具現化した存在と言えよう」<br />「そう。私の研究対象とはウルトラマンなのだ。彼らの力を我が物とすれば、私は私という存在を呪縛する因果の鎖から解脱することが出来る。忌まわしい過去も、呪わしい未来も関係ない」<br />「もう、ユーゼス=ゴッツォという器に縛られることもない。私は全てを超越する…その先に何があるか不明だが…それは『超えて』から確かめればよい」
:デビルガンダム回収のため未来からやってきたユーゼスが語る真の目的。超神ゼストよりさらに先には何が待っていたのだろうか。。<br />台詞の一部には「α」のユーゼスを示唆するものがちらほら。ここからすると「超える」ことで解脱しようとしたのは、「呪われし未来」へと至る「因果の鎖」だったらしい。「縛られて」いたのはイングラムだけではなかったのだろうか……?
+
:デビルガンダム回収のため未来からやってきたユーゼスが語る真の目的。ゼストよりさらに先には何が待っていたのだろうか。台詞の一部には『[[スーパーロボット大戦α|α]]』のユーゼスを示唆するものがちらほら。ここからすると「超える」ことで解脱しようとしたのは、「呪われし未来」へと至る「因果の鎖」だったらしい。「縛られて」いたのはイングラムだけではなかったのだろうか……?
 
;「私もかつては敗者だった。だが、敗北は人に屈辱と狂気しか与えない。この私のようにな…」
 
;「私もかつては敗者だった。だが、敗北は人に屈辱と狂気しか与えない。この私のようにな…」
:超神へと昇りつめる準備が整い、ユーゼスにとって不要になったネオバディムを自由に任されたトレーズが敗者となることで戦いという行為の解答を導くと言った事にかけた言葉。対してトレーズは、それはユーゼスが純粋すぎたためであると答えている。
+
:ユーゼスにとって不要になったネオバディムを自由に任されたトレーズが敗者となることで戦いという行為の解答を導くと言った事にかけた言葉。この言葉の後トレーズからは「あなたは純粋すぎる」と返される。
;「さあ、ガイアセイバーズの諸君。これから我が千年王国へ案内しよう…」<br />「因果律を超越した世界…。そこでは全てが存在し、全てが無となる」<br />「お前達との因果律を断ち切るには最適の場所だ」
+
;「彼らは素晴らしい…悠久の時を生き、裁定者として宇宙に君臨している…さらに、深い慈愛の心と超越的な破壊力を併せ持ち…生命の謎をも解き明かしている。ウルトラマンは神に等しい存在だと言えよう…だが…彼らは神のように遠い存在ではない。ハヤタや郷秀樹のように…人間と一心同体になれるのだ」<br />「私はかつて地球で見た光の巨人達に憧れた。あの素晴らしい力を欲した。私も…ウルトラマンになりたいと思った。だが、ウルトラマンは新西暦155年の地球を境として…その姿を見せなくなった。地球を去ってから私は彼らに会うことが出来なかった。もっとも…私のように邪念を持つ人間とウルトラマンが同化しないことはわかっていたがね…」
:ユーゼスが自分と縁ある存在との間に出来た因果律の鎖を全て断ち切って超越者になるため、因果律を操作できる「ユーゼスの世界」へと呼び込む。
+
:最終話にて語った、ウルトラマンに対する自らの想い。ヒーローに憧れる子供と、現実を知る大人の認識が入り混じった様な複雑な感情を抱いているようだ。そして、この憧憬は一大劫を経て妄執へと変質していく……。
;「さて…今までご苦労だった、ガイアセイバーズの諸君」<br />「お前達が倒してきた者達は私と現世をつなぐ因果律…。おかげで余計な手間が省けた。感謝するぞ」<br />「私の正体を知る者の始末が終わりつつあるということだよ」<br />「それにより、私はユーゼスという小さな器から解脱出来る」<br />「さしもの私も部下を自らの手で始末するのは辛いからな…。それが私に残された最後の人間性だと理解してくれ…」
+
:なお「ウルトラマンは神ではない」という言及はウルトラシリーズを通して貫徹されているテーマでもある。
:スーパーヒーロー作戦最終話より。
+
;「もちろん…この宇宙を調停するのだ。お前達のように正体を隠して他文明の危機を救うのではなく、当初から絶対者として宇宙に君臨する。それが…超絶的な力を持った者の定めだ!!」<br />「私や銀河連邦警察の宇宙刑事達に不可能なことを…お前達はあっさりと成し遂げ、無力な人々に奇跡を見せる。その結果、人々に与える印象は何だ?私が汚れた大気を浄化しようとも…宇宙刑事達が命をかけて犯罪者を捕まえようとも…ウルトラマンの存在を知った人々が思うことは一つ…『ウルトラマンがいれば何とかしてくれる』」<br />「お前達は自分達より弱い立場にいる者を甘やかしているだけだ。偽善者面で神を気取っているだけなのだ。お前達は弱者の自立を遅らせている! 宇宙はお前達の存在など必要とはしていない!!」<br />「この宇宙に必要なものは…全てを支配する者! そう…因果律を調整する者なのだ!!」
;「単なる道具…という答えでは不服か?」
+
:ウルトラマンの存在とその影響に切り込みつつ、自信の理想を高らかに語る。
:リュウセイに「人間を何だと思っていやがる!!」と言われて。同じような答えはOGシリーズでアギラが言っていたりする。
+
;「だが、私が直接動けば私を知るウルトラマン…お前達に気づかれ、計画を阻止される恐れがあった…だから私は慎重に計画を進め、正体を隠して地球圏へ潜伏した。その時に隠れ蓑として結成したのが…ネオバディムというテロ組織だ。さらに私は自分の複製を創り出し…その者に私の全知識と記憶、私の命令がインプットされたナノマシンを埋め込んだ。その命令とはデビルガンダムの生体ユニットとなり…過去の地球へ行ってウルトラマンと同化し、その力を手に入れること」<br />「つまり、私は私自身という身代わりを作ったのだ」<br />「そうだ。イングラムと名乗る人間の正体は…私の複製人間…私のコピー、私の影…私の分身なのだ!!」
;「イングラムよ…何故、因果律を操作して自分の存在を消さないのかと聞いたな?」<br />「それは…お前に私の部下と、ガイアセイバーズの始末をさせるためだ」<br />「さあ…回れ!運命の歯車よ!!」
+
:イングラムの正体と計画について。首尾よく行けばシンプルな過程で済むはずだったが、イングラムが独自の自我を持ったことで全てが狂い出していた。
:クロスゲート・パラダイム・システムをもってしても切れない因果の鎖で結ばれたイングラムを有効利用しようとする。
+
;リュウセイ「て、てめえ……何様のつもりだ! 人間を何だと思ってやがる!!」<br />ユーゼス「単なる道具…という答えでは不服か?」
;「お前達こそ、私が断ち切らねばならぬ因果の鎖!」<br />「そして、お前達との戦いは私に与えられた試練!」<br />「さあ、愚かな人間共よ…私の全てを見せてやる…」<br />「私が人の器を捨て去る瞬間を…見せてやる!!」<br />「これが…クロスゲート・パラダイム・システムと…光の巨人の力を融合した新たなる神の姿…」<br />「自己再生・自己進化・自己修復の機能を備え…時の流れや因果律をも操る!」<br />「それが神をも超えた存在…超神形態なのだよ!!」<br />「くっくっく…この空間では私が絶対者だ。私を倒すことなど不可能なのだよ」<br />「さあ、遊びはここまでだ…今よりクロスゲート・パラダイム・システムで因果律を操作し、お前達の存在を消し去る…」<br />「己の無力さを呪うがいい!!」
+
:その直後のやり取り。『α』においても[[破嵐万丈|万丈]]にこの時のリュウセイとほぼ同じ怒りの台詞をぶつけられており、その際にもこの時と似た返答をしている。
:完全破壊されたデビルガンダムを因果律操作で再生させ融合、超神ゼストへと進化した。
+
;「私は複製人間にアルティメットガンダムの基礎フレームを託し、ネオジャパンコロニーのライゾウ=カッシュ博士の元へ送り込もうとした…仮に…カッシュ博士がアルティメットガンダムの正体に気づいても…私の複製人間が生体ユニットとなれば問題はない。複製人間はオリジナル…つまり、私と同じ行動原理を持つ。彼は必ず過去へ行き、光の巨人の力を手に入れて帰還するはずだった…」<br />「…誕生した私の複製人間は私の記憶・人格を完全にコピーしたにも関わらず…独自の人格を持っていた」<br />「私の複製人間は…誕生後ネオバディムからモビルスーツ・トーラスを奪って脱走し、行方不明となった…」<br />「やむをえず私はカッシュ博士と直接に接触し…アルティメットガンダムを完成させた。だが、クロスゲート・パラダイム・システムを組み込んだそのガンダムは、キョウジによって暴走…後の話は君達の方がよく知っているはずだ」
;「私はウルトラマンになりたかった」
+
:デビルガンダム誕生の経緯。ここでいう「基礎フレーム」とは、これ以前にラオデキヤから授けられたジュデッカ、ズフィルードの機体フレームである。
:スーパーヒーロー作戦より。台詞だけ見ると、ある意味夢見る純粋な子供のような台詞である。
+
;「イングラムよ…何故、因果律を操作して自分の存在を消さないのかと聞いたな?それは…お前に私の部下と、ガイアセイバーズの始末をさせるためだ」<br />「さあ…回れ! 運命の歯車よ!!」
;「人間は自分達が何もしなくても「'''ウルトラマンが守ってくれるさ'''」と思い込んでいる都合のいい連中だ」
+
:クロスゲート・パラダイム・システムをもってしても切れない因果の鎖で結ばれた主人公を有効利用しようとする。
:スーパーヒーロー作戦の最終戦で言った台詞。完全に民衆を見下しているが、ヒーローの在り方に一石を投じた発言でもある。この発言を受けたのかは不明だが、近年のウルトラシリーズでは地球人だけで脅威に立ち向かう傾向が多く、果ては地球の怪獣を全滅させた。
+
;「これが…クロスゲート・パラダイム・システムと…光の巨人の力を融合した新たなる神の姿…自己再生・自己進化・自己修復の機能を備え…時の流れや因果律をも操る! それが神をも超えた存在…超神形態なのだよ!!」
;「今思えば……ユーゼス=ゴッツォという人間は、40年前に死んだ……」<br />「お前達が知る……本当のユーゼスはすでに死んでいるのだ……」<br />「だから私は……仮面で、偽りの素顔を隠した……」<br />「フ、フフフ……私も……ユーゼス=ゴッツォの影……40年前のユーゼスの邪念に縛られた偽りの存在に過ぎないのかもしれん……」
+
:完全破壊されたデビルガンダムを因果律操作で再生させ融合、ゼストへと進化する。
 +
;「人間は自分達が何もしなくても「ウルトラマンが守ってくれるさ」と思い込んでいる都合のいい連中だ」
 +
:『[[スーパーヒーロー作戦]]』の最終戦で言った台詞。完全に民衆を見下しているが、ヒーローの在り方に一石を投じた発言でもある。
 +
:ウルトラシリーズではこのテーマについて初代ウルトラマンの時点から幾度と無く描かれており、特に各作品終盤においては地球人だけで脅威に立ち向かう「ウルトラマンからの自立」を描いた展開も少なくない。また昭和ウルトラシリーズの後日談にあたる作品『ウルトラマンメビウス』では人類とウルトラマンが共に並んで戦うというそこから更に一歩進んだ関係性が描かれた(『メビウス』から数千年単位で年月の経過した『大怪獣バトル』の時代でのかつてウルトラマン達が守ってきた地球においては、地球の人類に仇なす怪獣は全滅させられており、地球人類の手によって平和が守られている)。
 +
;「今思えば…ユーゼス=ゴッツォという人間は、40年前に死んだ…お前達が知る…本当のユーゼスはすでに死んでいるのだ…だから私は…仮面で、偽りの素顔を隠した……フ、フフ…私も、ユーゼス=ゴッツォの影…40年前のユーゼスの邪念に縛られた偽りの存在に過ぎないのかも知れん…」
 
:一撃必殺砲で倒された後の呟き。
 
:一撃必殺砲で倒された後の呟き。
;「私は…地球人の身勝手さ、凶暴さを嫌悪していた…。だが、それを…自分自身で具現化してしまったのか…」<br />「思い出したよ…ギャバン。私もお前と同じく…あの美しい星…あの青く美しい地球を、愛していたのだ…」<br />「だからこそ…自ら志願して地球へ来たのだ、お前と一緒に…」<br />「所詮…私も愚かな人間なのだよ、ギャバン。そして…それを嫌悪したがため…」<br />「光の巨人の力を手に入れて…人間を超えようとした…」
+
;「私は…地球人の身勝手さ、凶暴さを嫌悪していた…。だが、それを…自分自身で具現化してしまったのか…」<br />「思い出したよ…ギャバン。私もお前と同じく…あの美しい星…あの青く美しい地球を、愛していたのだ…だからこそ…自ら志願して地球へ来たのだ、お前と一緒に…」<br />「所詮…私も愚かな人間なのだよ、ギャバン。そして…それを嫌悪したがため…光の巨人の力を手に入れて…人間を超えようとした…」
:かつての相棒との会話。
+
:かつての相棒との会話。ユーゼスが本当に「超えたかった」のは、「自然を破壊する者達と同じ人間である自分自身」だったのだ……。
;「イングラム……お前が言うとおり、この世界に超絶的な力は不要だ。何故なら、そんなものがなくても……」<br />「人々は生きている。そして、世界は存在し続けている……」<br />「'''この宇宙に神など不要なのだ。'''だからこそ……ウルトラマン達は……人間に近い存在であり続ける……」<br />「彼らもまた、我々と同じ存在……銀河の同胞なのだ」
+
;「イングラム…お前が言う通り、この世界に超絶的な力は不要だ。何故なら、そんなものがなくても…人々は生きている。そして、世界は存在し続けている…この宇宙に神など不要なのだ。だからこそ…ウルトラマン達は…人に近い存在であり続ける…彼らもまた、我々と同じ存在…銀河の同胞なのだ」
:自身の行いを省み、間違いを悟って。αのユーゼスとはまるで違う人間であることがよくわかる。
+
:全てを賭した計画は打ち砕かれた。しかし、今のユーゼスにとってゼストの力はもはや不要だった。そんなものがなくても、世界は在り続け、人は生き続けていくのだ。その内の一人として、確かにウルトラマン達は存在していた。
;「フフ…私は、お前に自分が失ってしまったものを…与えたのかも知れんな」<br />「そして私はお前に…自分自身に負けた…40年前と同じく…」<br />「今の私にはわかる…お前は…お前は私の良心だったのかも知れん…」<br />「本当のユーゼス=ゴッツォはどちらの方だったのか……今となっては……もう……どうでもいい」<br />「お前は……イングラム=プリスケンという……一人の地球人だ」<br />「私は……お前が……うらやましい。地球人に受け入れられた……お前がな……」
+
:余談だが、本作の発売の後の2006年に公開された[[映画]]『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』でも、初代ウルトラマン=ハヤタが後輩のウルトラマンメビウス=ヒビノ・ミライに対して、このユーゼスの台詞にも似た言葉を説くシーンがある。
:死に際の台詞。最期にイングラムを人間として認め、哀しき仮面の男は散る。ユーゼスが本当に欲しかったのは、自分を受け入れてくれる誰かだったのかも知れない……。<br />だが、そのイングラムは、後にあまりにも、あまりにも過酷な道を歩むことになる。その向こうには、世界の壁を隔てたもう一人のユーゼスの影が見え隠れしている……。
+
;「フフ…私は、お前に自分が失ってしまったものを…与えたのかも知れんな。そして私はお前に…自分自身に負けた…40年前と同じく…。今の私にはわかる…お前は…お前は私の良心だったのかも知れん…」<br />「本当のユーゼス=ゴッツォはどちらの方だったのか…」<br/>「今となっては…もう…どうでもいい。お前は…イングラム=プリスケンという…一人の地球人だ」<br />「私は…お前が…うらやましい。地球人に受け入れられた…お前がな…」
 +
:死に際の台詞。最期にイングラムを人間として認め、哀しき仮面の男は散る。ユーゼスが本当に欲しかったのは、自分を受け入れてくれる誰かだったのかも知れない……。
  
 
=== αシリーズ ===
 
=== αシリーズ ===
;「それも私だ」
+
;[[スーパーロボット大戦α|PS版α]]
:α最終話、劇中で起こった様々な事象への干渉を認めて。ユーゼスを象徴するあまりにも有名な台詞。αの作中に起こったいくつもの事件の多くがユーゼスが黒幕として動いた結果だったという設定なのだが、どう干渉したかについて具体的なことは特に明かさず、プレイヤ-部隊からの「これもお前のせいなのか」という質問攻めに対して「私がやった」「それも私だ」という一言のみで済ませていた。このことがご都合主義かつ強引なシナリオだとα発売時は批判的な意味でやり玉に挙げられていた。<br />現在では批判も沈静化し、もっぱらネット上では「拾うことが難しいような伏線もこの一言で全ての辻褄が合い、どんな大きな風呂敷も畳むことができる魔法の言葉」というようなネタとして使われている。2chのロボゲ板の名無し名「'''それも名無しだ'''」もこの台詞に由来する。<br />後に[[第3次α]]でシヴァーも発言し、クォヴレーも「それを果たすのもこの俺だ!」とアレンジして使っている。
+
:;「まあ、いい。だが、イングラムよ……これだけは忘れるな」<br />「宇宙で漂流していたお前を救い、新たな命と知識、力を与えたのはこのユーゼス=ゴッツォだという事をな」
;「……」<br />「まあ、いい。だが、イングラムよ……これだけは忘れるな」<br />「宇宙で漂流していたお前を救い、新たな命と知識、力を与えたのはこのユーゼス・ゴッツォだという事をな」
+
::第42話「アクシズからの使者」におけるイングラムとの会話にて。『[[第3次スーパーロボット大戦α|第3次α]]』でイングラムが語った話と合わせると「SHO」エンディング後のイングラムは因果律の歪みに気付いて原因を探して様々な平行世界を巡り、ついにケイサル・エフェスが居るこの世界を探り当てたものの、それを察知したケイサル・エフェスも行動を起こし、イングラムが単身で宇宙を漂流してユーゼスが捕獲するよう手を回したということらしい。
:「アクシズからの使者」におけるイングラムとの会話にて。第3次αでイングラムが語った話と合わせると、「SHO」エンディング後のイングラムは因果律の歪みに気付いて原因を探して様々な平行世界を巡り、ついにケイサル・エフェスが居るこの世界を探り当てたものの、それを察知したケイサル・エフェスも行動を起こし、イングラムが単身で宇宙を漂流してユーゼスが捕獲するよう手を回したということらしい。
+
:;「メガノイド計画…そうか、お前が破嵐創造の…」<br />「我が帝国監察軍が地球圏を制圧したあかつきには、私がお前の父親の遺志を継ぎ地球人をメガノイド化するも良かろう」
;(…STMCによってあの忌々しい本星の連中が消滅すれば、私の計画にとって都合は良いが…)<br />(奴らは50万年前に我が帝国とほぼ同等の規模を持ったプロトカルチャーを全滅させているのだ…)<br />(もっとも、その事実を知っているのはバルマー本星にあった外典を解読した私と…霊帝しかいないはず…)
+
::第59話「クロス・ターゲット」で[[破嵐万丈]]と初対面した時の台詞。『α』におけるユーゼスの性格(3万人のサイキッカーに対し、作戦に必要な脳髄だけ取り出して保管する)を考えると、本当に実行しそうで怖い。
:第65話「ギア・オブ・デスティニー」にて、ラオデキヤがSTMCを甘く見過ぎている事についての彼のモノローグで、ここの「連中」とは霊帝或いはゴッツォ家のどちらかだと考えられる。ユーゼスはバルマーに現存する外典を解読した事で、STMCが50万年前に現在のバルマー帝国と同等の戦力を誇るプロトカルチャーを全滅させた事を知っていた為に、仮にズフィルードを出そうとそう簡単に勝てはしないと思っていた。彼によると、この事実を知っているのは自身と霊帝だけで、これは事実である(当主の[[シヴァー・ゴッツォ|シヴァー]]すら知らない)。ここで言う「霊帝」が[[ルアフ・ガンエデン|傀儡]][[ケイサル・エフェス|黒幕]]…どちらを指すかで、深い言葉になりそうだが、果たしてどちらか。この台詞の通り、この時点でのバルマー帝国はユーゼスの言った通りに強大な力を持った軍隊であり、ユーゼスら第7艦隊は先発隊に過ぎない。しかし、第3次αでは版権絡みの大幅なシナリオ変更によって、滅亡寸前まで衰退しているという驚愕の事態に陥った事が実に残念である。
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:;(…STMCによってあの忌々しい本星の連中が消滅すれば、私の計画にとって都合は良いが…奴らは50万年前に我が帝国とほぼ同等の規模を持ったプロトカルチャーを全滅させているのだ…)<br />(もっとも、その事実を知っているのはバルマー本星にあった外典を解読した私と…霊帝しかいないはず…)
;「メガノイド計画…そうか、お前が破嵐創造の…」<br />「我が帝国監察軍が地球圏を制圧したあかつきには、私がお前の父親の遺志を継ぎ地球人をメガノイド化するも良かろう」
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::第65話「ギア・オブ・デスティニー」にて、ラオデキヤが[[宇宙怪獣|STMC]]を甘く見過ぎている事についての彼のモノローグで。ユーゼスはバルマーに現存する外典を解読した事で、仮にズフィルードを出そうとそう簡単に勝てはしないと思っていた。
:αの終盤で[[破嵐万丈]]と初対面した時の台詞。αにおけるユーゼスの性格(3万人のサイキッカーに対し、作戦に必要な脳髄だけ取り出して保管する)を考えると、本当に実行しそうで怖い。
+
:;「それに、2年間の偵察でお前達は銀河系の中でも危険な存在になりつつあることが判明している」<br />「…一定の文明レベルに到達していながらも、未だに自分達の母星を汚染し続け…数多くの勢力は戦いを広げており、それらが統一される兆しも見られない」<br />「さらに、ゲッター線、オーラ力、EVA、トロニウム、サイコドライバーといった危険な力を有しながらも…それらを自らの手で制御できていない。お前達は兵器としては優秀だが、知的生命体としてのレベルは低いのだよ」<br />「このまま、お前達を放置すれば、ゼントラーディのような戦闘集団に成長する恐れがある。そして、それはこの銀河系の秩序を乱す要因となるのだ」
;「それに、2年間の偵察でお前達は銀河系の中でも危険な存在になりつつあることが判明している」<br />「…一定の文明レベルに到達していながらも、未だに自分達の母星を汚染し続け…」<br />「数多くの勢力は戦いを広げており、それらが統一される兆しも見られない」<br />「さらに、ゲッター線、オーラ力、EVA、トロニウム、サイコドライバーといった危険な力を有しながらも…」<br />「それらを自らの手で制御できていない」<br />「お前達は兵器としては優秀だが、知的生命体としてのレベルは低いのだよ」<br />「このまま、お前達を放置すれば、ゼントラーディのような戦闘集団に成長する恐れがある」<br />「そして、それはこの銀河系の秩序を乱す要因となるのだ」
+
::第66話より。[[ウェンドロ・ボルクェーデ|ウェンドロ]]と似たような言いまわしであるが、[[αシリーズ]]は地球由来の技術が大半の[[OGシリーズ]][[旧シリーズ]]と異なり、本当に宇宙を滅ぼしかねない機体やエネルギーが揃っているため、一概に詭弁とは言えない。
:αの第66話より。[[ウェンドロ]]と似たような言いまわしであるが、αシリーズは地球由来の技術が大半のOGや旧シリーズと異なり、本当に宇宙を滅ぼしかねない機体やエネルギーが揃っているため、一概に詭弁とは言えない。
+
:;「それも私だ」
;「惜しいな。ゲッターの力を使えば全宇宙を支配する事すら可能だというものを…」
+
::最終話、劇中で起こった様々な事象への干渉を認めて。ユーゼスを象徴するあまりにも有名な台詞。
:[[ゲッターチーム]]と戦闘する時の台詞。[[ゲッター線]]と[[ゲッターエンペラー]]の存在の事を言っていると思われる。
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::『α』の作中に起こったいくつもの事件の多くがユーゼスが黒幕として動いた結果だったという設定なのだが、どう干渉したかについて具体的なことは特に明かさず、この一言のみで済ませていた為、ご都合主義かつ強引なシナリオだと『α』発売時は批判的な意味でやり玉に挙げられていた。
;「ここまでの抵抗は全て予想通りだ。私の計算が正しいか、諸君らがそれ以上の力を発揮するか。二つに一つ…互いに己の運命を見極めようではないか」
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::現在では批判も沈静化し、もっぱらネット上では「拾うことが難しいような伏線もこの一言で全ての辻褄が合い、どんな大きな風呂敷も畳むことができる魔法の言葉」というようなネタとして使われており<ref>とはいえ、この台詞をパロディとして使った『MELTY BLOOD Act Cadenza』では'''永久コンボがある事と登場人物の一人がツンデレである事'''をこの台詞で辻褄を合わせようとするという無茶振りをしたが。</ref>、公式でも『第3次α』で[[シヴァー・ゴッツォ|シヴァー]]も発言し、[[クォヴレー・ゴードン|クォヴレー]]もアレンジして使っている。
:精神コマンド使用時。
+
::『[[第2次スーパーロボット大戦OG|第2次OG]]』でも似たようなやりとりが行われている。
;「死ぬと分かっていながら立ち向かう…悲しい性だな」
+
::2021年には「スーパーロボット大戦OG展」の物販にて、この台詞をモチーフにしたTシャツが発売されている。なお、寺田氏は商品化に対し一旦はNGを出したものの、その後「自分では発案できない」「欲しいと思う人がいるかも知れない」と考え直し、OKを出したとのこと<ref>[https://blog.spalog.jp/?p=6337 スーパーロボット大戦OG展、開催中!] 2021年12月11日閲覧。</ref>
:中破ダメージの被弾台詞。呟くような言い方が意味深。因果律によって運命付けられた死を予見していたような最期の言葉から考えると、自分自身にも向けられているのかもしれない。シヴァーにも同じ台詞あり。
+
::また寺田氏によるとこの台詞は本来計画されていたものではなく、やむなく生じてしまった事が語られている(後述)。
;「時空の彼方へ消え去れ…最終地獄、ジュデッカ」
+
:;「惜しいな。ゲッターの力を使えば全宇宙を支配する事すら可能だというものを…」
:『最終地獄ジュデッカ』使用時のセリフ。ドラマCDの用語解説によると、本当に[[クロスゲート]]送りにする設定の攻撃らしい。
+
::[[ゲッターチーム]]と戦闘する時の台詞。[[ゲッター線]]と[[ゲッターエンペラー]]の存在の事を言っていると思われる。
;「フフフ…どうした? お前達がその程度なら…まだ私も終わるわけにはいかぬ」<br />「まだまだだな…この期に及んで私を失望させるな。全力でかかってくるのだ…」<br />「そうだ…その力だ。では、もう一度だけその力を出し切る機会を与えてやろう…フフフ」
+
:;「ここまでの抵抗は全て予想通りだ。私の計算が正しいか、諸君らがそれ以上の力を発揮するか。二つに一つ…互いに己の運命を見極めようではないか」<br />「フフフ…どうした? お前達がその程度なら…まだ私も終わるわけにはいかぬ」<br />「まだまだだな…この期に及んで私を失望させるな。全力でかかってくるのだ…」<br />「そうだ…その力だ。では、もう一度だけその力を出し切る機会を与えてやろう…フフフ」
:2~4回目の精神コマンド。真の霊帝を倒せそうな見込みがあるなら、自分が死んでもそれはそれで良しということだろうか。なお、アストラナガンを撃破した場合の呪縛から解放されたイングラムの最期の言葉も「…そうだ。その力だ…」。
+
::最終決戦における精神コマンド「[[ド根性]]」使用時の台詞。一行目のみDVE。[[ケイサル・エフェス (人物)|真の霊帝]]を倒せそうな見込みがあるなら、自分が死んでもそれはそれで良しということだろうか。なお、アストラナガンを撃破した場合の呪縛から解放されたイングラムの最期の言葉も「…そうだ。その力だ…」。
;「ふはははは……見事だ!! だがこれで私の計画が終わったわけではない! ふははは!!」
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:;「死ぬと分かっていながら立ち向かう…悲しい性だな」
:撃墜時の台詞だが、戦闘中の台詞にしてはかなりの長さを誇り、大友氏のボイスもセットでプレイヤーの不安を煽る。さらにOGSで追加されたプロローグシーンでユーゼスが登場したため彼の言葉通り、第2次OGで彼の計画は続く事となった。<br />このαシリーズで彼は再登場する事は無かったが、DC版αでは普通に再登場するのでこの台詞も謎ではない扱いに。
+
::中破ダメージの被弾台詞。呟くような言い方が意味深。因果律によって運命付けられた死を予見していたような最期の言葉から考えると、これは敵対者ではなく自分自身に向けられているのかもしれない。シヴァーにも同じ台詞がある。
;「………」<br />「ク、ククク…やはり…この宇宙でも因果の鎖から逃れることはできなかったか…」<br />「だが…私が消滅しても…計画どおりに事が進む…」<br />「………」<br />「そして、私を倒すことにより、お前達はこの銀河系の危険分子として我が帝国に認識されることになる…」<br />「………」<br />「それに、ラオデキヤ艦隊は…ゼ=バルマリィ帝国のほんの一勢力に過ぎん」<br />「我が帝国は…お前達が考えている以上に…強大だ…」<br />「………」<br />「フ、フフフ…どうやらここまでのようだな…」<br />「…お前達が銀河の秩序を破壊する様を…因果地平の彼方から見させてもらうぞ…フ、フフフ…」<br />「フハハハハハ!!」
+
:;「ふはははは……見事だ!! だがこれで私の計画が終わったわけではない! ふははは!!」
:PS版αの最終話で倒された時の台詞。途中に入る沈黙、「'''この宇宙でも'''」という言葉の意味は……? 第2次OGの動向を見る限り、全ての世界において「ユーゼス・ゴッツォ」として記憶を引き継いでいるようだが、そこからすると、どうやらαのユーゼスは無駄と知りつつCPSを使い、調停者になろうとしていたらしい。ちなみに「計画」というのはケイサル・エフェス打倒のことで、調停者となれたなら自分が、叶わぬならばロンド・ベルがそれを果たすということになる。
+
::撃墜時の台詞だが、恐ろしいまでに余裕の貫禄を見せつけている。また、戦闘中の台詞にしてはかなりの長さを誇り、大友氏のボイスもセットでプレイヤーの不安を煽る。更に『[[スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS|OGS]]』で追加されたプロローグシーンでユーゼスが登場したため、彼の言葉通り『第2次OG』で彼の計画は続く事となった。
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::このαシリーズで彼は再登場する事は無かったが、『[[スーパーロボット大戦α for Dreamcast|DC版α]]』では普通に再登場するのでこの台詞も謎ではない扱いに。
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:;「ク、ククク…やはり…この宇宙でも因果の鎖から逃れることはできなかったか…だが…私が消滅しても…計画どおりに事が進む…」<br />「そして、私を倒すことにより、お前達はこの銀河系の危険分子として我が帝国に認識されることになる…」<br />「それに、ラオデキヤ艦隊は…ゼ=バルマリィ帝国のほんの一勢力に過ぎん」<br />「我が帝国は…お前達が考えている以上に…強大だ…」<br />「フ、フフフ…どうやらここまでのようだな……お前達が銀河の秩序を破壊する様を…因果地平の彼方から見させてもらうぞ…フ、フフフ…フハハハハハ!!」
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::最終話で倒された時の台詞。一見この手のラスボスにありがちな負け惜しみにも聞こえるがきちんと意味を成している台詞となっている。
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::まず途中に入る沈黙や、「'''この宇宙でも'''」という言葉の意味だが、『第2次OG』の動向を見る限り、全ての世界において「ユーゼス・ゴッツォ」として虚億を引き継いでいるようだが、そこからすると、どうやらαのユーゼスは無駄と知りつつCPSを使い、調停者になろうとしていたらしい。
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::次いで「計画」というのは[[ケイサル・エフェス (人物)|ケイサル・エフェス]]打倒のことで、調停者となれたなら自分が、叶わぬならばロンド・ベルがそれを果たすということになる。この台詞からすると、こちらのユーゼスは因果律からの解脱の方はあくまでついでであり、むしろ霊帝打倒の方を重要視していた節があるため「計画通りに事が進む」という発言も負け惜しみにはなっていないばかりか、'''むしろプレイヤー部隊の努力とその結果さえもユーゼスの計画のうちだったことになる'''<ref>そういう意味ではαにおけるユーぜスの役割は「人類全体を鍛える事で未曾有の危機に立ち向かえるよう自ら悪役を演じた[[旧シリーズ]]の[[ビアン・ゾルダーク]]や、戦争と平和の成す意味とあらゆる意味での『闘う姿勢』を考えさせるべく世界全体に茶番劇を仕掛けた[[トレーズ・クシュリナーダ]]に通じるものがある」と言えなくもない。</ref>'''。'''
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::なお、この時点でのバルマー帝国はユーゼスの言った通りに強大な力を持った軍隊であったが、『第3次α』では版権絡みの大幅なシナリオ変更によって、[[バッフ・クラン|滅亡寸前まで衰退しているという驚愕の事態]]に陥った事が実に残念である。
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:
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;[[スーパーロボット大戦α for Dreamcast|DC版α]]
 +
:
 +
:;「…何故だ? 何故、お前が復活している…?」
 +
::ズフィルードを起動させたラオデキヤに驚く。前ステージでジュデッカを破壊したとき「手応えがなさすぎる」「まだ念が感じられる」とみな口々に言っていていかにもまだ生きていそうな前振りではあったが、それでも、むしろお前こそ何故復活していると感じる場面。
 +
:;「…フ、フフフ……こ、この私が…操り人形…私が作り出したイングラム=プリスケン、そしてヴィレッタ=バディムと同等の存在に過ぎなかったというのか…!」<br />「ならば…残りの因子を全て集め、クロスゲート・パラダイム・システムを以って貴様と霊帝の存在を消し去ってくれる!」
 +
::オリジナルのラオデキヤによって野心を全て見透かされ、「所詮は霊帝の操り人形」と切って捨てられた際の台詞。最後の「因子を集める」というのがどういう意味なのか不明だが、直後の展開を見るとどうやら因子が足りなかったようだ。
 +
:;「…ば、馬鹿な…この私が…全能なる調停者たる…このユーゼス=ゴッツォが…!…このユーゼス=ゴッツォが…!地球人や人造人間…ごときに…倒されるはずがない…!わ、私は…全ての因果律を操作して……この宇…宙…を……そ…して…今度…こそ…今度こ…そ…… 我が……う…ん…めい……を……」
 +
::上記の台詞の後、ラオデキヤに粛清されて。『PS版α』の面影など全くない。ある意味プレイヤーの溜飲が下がる瞬間かもしれない。こちらにも意味深なフレーズがあるが、真相は闇の中である。ユーゼスもイングラム同様、何かに執念を燃やしてはその直前に散る、という結末を背負っているのだろうか。果たしてユーゼスの「運命」とは……。
  
==== DC版α ====
+
=== OGシリーズ ===
;「…何故だ?何故、お前が復活している…?」
+
==== [[スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS|OGs]] ====
:ユーゼスのジュデッカが再登場して、ズフィルードを起動させたラオデキヤ(オリジナル)に驚く。前ステージでジュデッカを破壊したとき「手応えがなさすぎる」「まだ念が感じられる」とみな口々に言っていていかにもまだ生きていそうな前振りではあったが、それでも、むしろ何故お前が復活していると感じる場面。
+
;「今、この時に憑依したか……因縁だな……だが、今なら取り込めるやも知れぬ……」<br />「お前に枷を与える。今度こそ、我の傀儡となるがいい」<br />「……禁断の地より出でし者がいる。彼らは、自ら結界を破ったのだ」<br />「これで我らはあの星に干渉出来る……」<br />「だが、愚帝や監察官共より先に手を打たねばならぬ。切り札を手に入れるのは、我らゴッツォであらねばならぬ」<br />「任務を遂行せよ、アウレフ・バルシェムよ。我は遠き地より、それを見守ろう……」
;「…フ、フフフ……」<br />「こ、この私が…操り人形…」<br />「私が作り出したイングラム・プリスケン、そしてヴィレッタ・バディムと同等の存在に過ぎなかったというのか…!」
+
:バルシェム調整チャンバーと思われる機械的な部品が背景に立ち並んでいるネビーイーム内部で、アウレフ・バルシェムに憑依した「何者か」に対して。『OGS』で追加されたプロローグシーンでの台詞(GBA版『[[スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION|OG1]]』にはこのシーンはない)。
:DC版αにてオリジナルのラオデキヤによって野心を全て見透かされ、「所詮は霊帝の操り人形」と切って捨てられた際の台詞。
+
:このシーンは『OGS』第1話よりも前の時間軸であるらしいが、いつ頃なのかははっきりしていない(ただし『[[スーパーロボット大戦OG Record of ATX|Record of ATX]]』では「彼らは自ら結界を破ったのだ」とユーゼスが発言した次のコマで[[ヒリュウ]]と[[ジガンスクード]]がエアロゲイターと戦闘している様子が描かれているのでその後と思われる)。ヒリュウが太陽系の外、冥王星外宙域へと到達したことが結界を破ることに繋がったということだろうか。この「結界」がどのようなものかは不明。ガンエデン由来のものであれば「破る」ことは出来ない、地球のみの隔離に限定しているため念動結界の類ではないと思われる。またOGsが始まる前に地球の月へ降り立った[[フューリー]]などもいるため対象はバルマー限定なのか、それともフューリーらが訪れた後に何者かが張ったのか、現在のOGシリーズにおける最大の謎。
;「ならば…残りの因子を全て集め、クロスゲート・パラダイム・システムを以って貴様と霊帝の存在を消し去ってくれる!」
+
:前半の台詞からすると、憑依したネフェシュは『[[スーパーロボット大戦α|α]]』世界(そしてSHO)の「イングラム・プリスケン」である可能性が高い。<br />「愚帝」は恐らく[[ルアフ・ガンエデン|表の霊帝]]、「監察官共」は[[アインスト]]か帝国監察軍、もしくは[[インスペクター]]のことだろう。「切り札」が何かは不明だが、[[サイコドライバー]]か[[ガンエデン]]か[[クロスゲート]]辺りと思われる。
:因子を集めるというのがどういう意味なのか不明だが、直後にズフィルードに接近して放った最終地獄ジュデッカは回避され、反撃のジーベン・ゲバウトで直撃を受ける。どうやら因子が足りなかったようだ。
+
;「こ、これはまさか……!?」
;「…ば、馬鹿な…この私が…全能なる調停者たる…このユーゼス・ゴッツォが…!」<br />「…このユーゼス・ゴッツォが…! 地球人や人造人間…ごときに…倒されるはずがない…!」<br />「わ、私は…全ての因果律を操作して……この宇…宙…を……」<br />「そ…して…今度…こそ…」<br />「今度こ…そ……我が……う…ん…めい……を……」
+
:『[[スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ|DW]]』最終局面で[[DiSRX]]を前にして。どうやら[[ディス・アストラナガン]]の事も知っているようだが、何処でどのようにして知ったのかは不明。
:上記の台詞の後、ラオデキヤに粛清されて。PS版αの面影など全くない。ある意味プレイヤーの溜飲が下がる瞬間かもしれない。こちらにも意味深なフレーズがあるが、真相は闇の中である。ユーゼスもイングラム同様、何かに執念を燃やしてはその直前に散る、という結末を背負っているのだろうか。果たしてユーゼスの「運命」とは……。
 
  
=== OGシリーズ ===
+
==== [[第2次スーパーロボット大戦OG|第2次OG]]の戦闘台詞 ====
;「今、この時に憑依したか……'''因縁だな'''……」<br />「だが、今なら取り込めるやも知れぬ……」<br />「お前に枷を与える。'''今度こそ、我の傀儡となるがいい'''」<br />「……禁断の地より出でし者がいる。彼らは、自ら結界を破ったのだ」<br />「これで我らはあの星に干渉出来る……」<br />「だが、愚帝や監察官共より先に手を打たねばならぬ。切り札を手に入れるのは、我らゴッツォであらねばならぬ」<br />「任務を遂行せよ、アウレフ・バルシェムよ。我は遠き地より、それを見守ろう……」
+
;「我は超越する……愚帝のみならず、創世神をも」
:機械的な部品(バルシェム調整チャンバーと思われる)が背景に立ち並んでいる「いずことも知れぬ場所(ネビーイーム内部)」で、アウレフ・バルシェムに憑依した「何者か」に対して。OGSで追加されたプロローグシーンでの台詞(GBA版OG1にはこのようなシーンはない)。<br />このシーンはOGS第1話よりも前の時間軸であるらしいが、いつ頃なのかははっきりしていない(ただし『Record of ATX』では「彼らは自ら結界を破ったのだ」とユーゼスが発言した次のコマで[[ヒリュウ]][[ジガンスクード]]がエアロゲイターと戦闘している様子が描かれているのでその後と思われる)。ヒリュウが太陽系の外、冥王星外宙域へと到達したことが結界を破ることに繋がったということだろうか。<br />前半の台詞からすると、憑依したネフェシュはα世界(そしてSH作戦)の「イングラム・プリスケン」である可能性が高い。また『スーパーヒーロー作戦』やαシリーズとの関わりも感じさせる台詞だが、OG外伝の完結時点ではこのプロローグ以外ではユーゼスが登場しないどころか存在さえ全く語られない(唯一存在を知っていただろうイングラムは既にいない)ため、真相は第2次OGに持ち越された。「愚帝」は恐らく[[ケイサル・エフェス(人物)|霊帝]]、「監察官共」とは[[アインスト]]か帝国監察軍、もしくは[[インスペクター]]のことだろう。「切り札」が何かは不明だが、[[サイコドライバー]][[ガンエデン]]辺りと思われる。
+
:おそらく愚帝は創世神ズフィルードを僭称する[[ルアフ・ガンエデン|バルマーの霊帝]]、そして創世神は「真の霊帝」「真の創世神ズフィルード」たる[[ケイサル・エフェス (人物)|ゲベル]]のことであろう。
;「テトラクテュス・グラマトン!」
+
;「手に入れたぞ……欠けていた記憶、そして因子を」
:追加ルートでガンエデンを奪った際に唱えた真言。まさかユーゼスがこの台詞を言う日が来るとは……。
+
:汎用の攻撃台詞の一つ。確かに記憶や因子は取り戻したが、肝心要の部分が全く戻っていなかった。
;「ゼルファート……[[ズフィルード]]……ゼスト……[[ジュデッカ]]……それらを経て……」
+
;「変えて見せる……呪われた宿命を! 必ずや!」
:[[アダマトロン]]と化した直後。因縁の存在を経て辿りついた究極の姿、それは……。<br />ちなみに最初の「ゼルファート」に関しては詳細不明。諸々の要素を鑑みるに、恐らく今までの世界(語られていない世界含む)において、神となるためにCPSを使用した機体のことらしい。
+
:劣勢時の攻撃台詞。ユーゼスが失敗し続けている理由の一つは自分一人で因果の鎖を断ち切ることに固執していることで、実際にその役を担うイングラムがいなくなっている時点で既に可能性が潰えている。
;「再有生の実感があれば、お前はその姿ではいられないはず……」
+
;「お前達に我が運命は変えられぬ。そして、己の運命もな」
:マサキに対して。この前後にシュウを引き合いに出している辺り、言いたいのは「一度死んで生まれ変わったという認識があれば、その度に因縁が引き継がれていき、そのままではいられない」ということだろう。……マサキに言った点からすると、本当に[[アサキム・ドーウィン|この男]]の事を言っているのかもしれない。OGのマサキが「ああなる」とはさすがに考えにくいが、少なくともまた一つ関係性が示唆されたことになる。アサキムは単に世界を渡り歩く「放浪者」ではなく「無限獄に囚われている=生きることを強いられている」という特殊な部分が存在するため、その辺りに鍵があるのかもしれない。なお、この台詞にまたもギリアムが反応している。本当にスフィアに関わっていたとでもいうのか?
+
:被弾時。確かにそうだが恐らくユーゼスの言いたい意味とは違う。
;「この流れはまさか……!」<br />「我の未来は変動するはずだ……!」
+
;「神に叛する者には、天罰が下る」
:追加ルートでの戦闘時。本作のユーゼスはαの彼と違い、イングラムが己の分身だった事実も、因果の鎖に繋がれている限り未来が変えられないことも知らないようだ。今までとは異なるやり方を取らない限り、彼の願いは決して叶わないのだ。
+
:同じく被弾時。ここまで来るとスタッフも狙ってやっていると思われる。なお、これは『第3次α』におけるシヴァーの台詞が元ネタ。
;「時間と空間が交錯し、お前は古の忌憶を垣間見る」<br />「これは[[ジュデッカ|黒き地獄]]」<br />「これは[[アストラナガン|黒き天使]]」<br />「これは[[ディス・アストラナガン|黒き銃神]]」<br />「これは[[ナシム・ガンエデン|古き]][[ゲベル・ガンエデン|人祖達]]」<br />「至高の知識が、お前の脳髄を焼滅させる……!」<br />「エルヨゥン・イェダ・ドーマー!」
+
;「我が前世と違い、お前達の世界は狭い……」<br />「あの時に比べ、お前達の縁は狭まっているようだな」
:『エルヨゥン・イェダ・ドーマー』使用時のセリフ。クロスゲート・パラダイム・システムを完成させたことにより、因果律を支配できるようになったことで放つ力の一端。その中には、この世界には存在しないはずの「因果律の番人」達が佇んでいる。「至高の知識」のくだりのせいで「知恵熱」などとも言われる。
+
:対α勢。[[αシリーズ]]ではマクロスを始めとする外宇宙の技術が発達しているため(メタ的に言うと版権作品があるため)、人類の生活圏は銀河系全域に広がっているが、[[OGシリーズ]]では未だ太陽系内を航行するのが精一杯となっている。
;「こ、こんな宿命ぇぇぇぇぇっ!!」
+
;「お前達との戦い……これで何度目になるか、わかるか?」
:撃墜時の台詞。超然としていた今までのイメージが崩壊した瞬間である。
+
:同上。諸々含めるとユーゼスとの戦いは4度目であるが、実際にはまだあったのかもしれない。
;「お、同じか……同じ結末なのか……!?」<br />「な、何故だ……何故だ……!? 因子が決定的に違うのだぞ……!? ガンエデンを……クロスゲートを手に入れたのだ……!」<br />「私の邪魔をする者など……いないはず……!」
+
;「あの時の決戦……お前には、さらに多種多様の同胞がいたのだがな」
:撃破後。本人は全て上手くやったつもりだったが、実際には「虚憶」ではわからなかった部分、即ち敗北の因果を一挙に再現しただけに過ぎなかった。因果律改変を目論み、自らの運命を自らのみによって変えようとする限り、何度輪廻しようともその結末は決して変わらないのである……。
+
:α組からの被弾時。「多種多様の同胞」は版権作品のことだが、OGシリーズの世界には当然いない。
;「クロスゲートもガンエデンも新たな世界も、私が造るはずだったのだよ!!」
+
;「アウレフが見出した者よ……もうお前の覚醒を待つ必要はない」
:自軍から敗因を突きつけられた中での一幕。世迷言と言いたいところだが、そもそもの始まりたる「SHO」の世界自体、別世界のユーゼスが造ったものである。これを考えると……。
+
:対リュウセイ。この世界でも彼は[[サイコドライバー]]の資質を持つようだが、[[バンプレイオス|覚醒に至る最後の鍵]]はまだ未完成。
 +
;「彼奴は、あの時ほどの念を発揮していないのだぞ!」
 +
:リュウセイからの被弾台詞。恐らく、α最終決戦においてジュデッカからの干渉を撥ね退けた際のことだろう。
 +
;「その機体の礎は、我がアウレフに与えたものなのだぞ」
 +
:同じくリュウセイからの被弾台詞、およびOGのSRXに関する裏。恐らく念動力関連の技術をイングラム経由で地球側に持ち込ませ、L5戦役で「収穫」するつもりだったと思われる。
 +
;「殊勝だな。アウレフの意志を継ぐとはな」<br/>「まだ逆らうか、アウレフのサンプル共よ……」<br/>「アウレフめ、上手く調教したものだ」<br/>「アウレフの怨念が何らかの作用を……!?」<br/>「まさか、アウレフが彼奴等に……!? いや、今の状況でそのようなことはあり得ぬ!」
 +
:SRXチームからの被弾台詞。αにおいてイングラムが行ったことと言えば……。
 +
:ちなみに本作のユーゼスはイングラムを徹底して「アウレフ・バルシェム」として扱っており、この辺りからも自身にとってイングラムが障害である前に必須のファクターであることを理解していないのがわかる。
 +
;「魔装機神サイバスター……そして、マサキ・アンドー。お前のことも“覚えて”いるぞ」
 +
:対マサキ。しかしシュウとの因縁も含めて覚えていながらラプラスデモンコンピュータのことを思い出せていなかったうえに、それを覚えている理由について追及しなかったのは一つの過ちではないだろうか。
 +
;「シュウ・シラカワ……あの時とは違うようだな」
 +
:対シュウ。時間軸の問題で、第2次OGのシュウは[[サーヴァ・ヴォルクルス|ヴォルクルス]]の呪縛を逃れた状態にある。
 +
;「ギリアム……我と似て非なる宿命を背負った男……」<br/>「今の我にはわかる……お前には欠けているものがある」
 +
:対ギリアム。「欠けているもの」とは[[システムXN]]か、はたまた……[[スフィア|?]]
 +
;「ゲートを開く鍵は二つもいらぬ……」
 +
:対コウタ。彼の言うゲートとはクロスゲートなのか、それとも……?
 +
;「時間と空間が交差し、お前は古の忌憶を垣間見る。これは[[ジュデッカ|黒き地獄]]。これは[[アストラナガン|黒き天使]]。これは[[ディス・アストラナガン|黒き銃神]]。これは[[ナシム・ガンエデン|古き]][[ゲベル・ガンエデン|人祖達]]」<br />「至高の知識が、お前の脳髄を焼滅させる……!エルヨウン・イェダ・ドーマー!」
 +
:『エルヨウン・イェダ・ドーマー』使用時のセリフ。クロスゲート・パラダイム・システムを完成させたことにより、因果律を支配できるようになったことで放つ力の一端。その中に流れるのは、ユーゼスと深き因縁を持つ[[αシリーズ|前の宇宙]]の存在の影が……。「至高の知識」のくだりのせいで「知恵熱」などとも言われる。
 +
;「このような結末など……!!」
 +
:会話イベントを全部終える前に無理やり撃墜するとこの台詞がでる。もっともチートでも使わないと無理なレベルなので実質没セリフ。イング脱出直後に「オンリー・ワン・クラッシュ」狙いで何とかいけるか? と言うレベルだろうか。
 +
:後述の台詞に対し、こちらは辛うじて絶対者としての威厳を保っている印象である。
 +
;「こ、こんな宿命(さだめ)ぇぇぇぇぇっ!!」
 +
:撃墜時の台詞。文章では分かり辛いが声が裏返ってしまっているため、超然としていた今までのイメージが崩壊した瞬間である。
 +
:なお、[[スーパーロボット大戦OG ダークプリズン|直後の戦い]]においても[[キナハ・ソコンコ|似たような叫びをあげた人物]]が登場した。
 +
 
 +
==== [[第2次スーパーロボット大戦OG|第2次OG]] ====
 +
;「……失われた記憶の輪が……虚憶の欠片がつながっていく……我の[[|ネフェシュ]]が真実の姿に……理解した……我が何処より来たか……何者であったか……ゼルファート……[[ズフィルード]]……ゼスト……[[ジュデッカ]]……それらを経て……新たなアダムであり、メタトロン……すなわち、“アダマトロン”が我が真体となる」
 +
:[[アダマトロン]]と化した直後。一人称が「私」から「我」へ。虚憶の欠片を繋いで過去生の記憶の大半を取り戻し、己の縁を理解し、因縁の存在を経て辿りついた究極の姿。
 +
:ちなみに最初の「ゼルファート」に関しては詳細不明。諸々の要素を鑑みるに、恐らく今までの世界(語られていない世界含む)において、「'''神となるためにCPSを使用した機体'''」か、あるいは「'''ユーゼスが調停者となる野心に目覚めた全ての始まりの存在となる何者か(ユーゼスが再有生をもたらす存在として表した「神」)'''」の事なのかもしれない。
 +
:なお、ユーゼスがズフィルードに搭乗したことは今まで一度もないが、順番からすると「SHO」以前のユーゼスのうちの誰かである可能性が高い。[[ガンエデン|神体ズフィルード]]や創世神ズフィルード([[ケイサル・エフェス]]とは異なるゲベルの成れの果て)を指す可能性もある。
 +
:付け加えるならばこの現象、SHOで起きたのと同じ。
 +
;「強念者は、幾多の危機を乗り越えることによってその力を増幅させていく。故に我は、数々の強敵との戦いを宿命づけられたお前達、鋼龍戦隊にイングを送り込んだのだ。ただ、ベースがマシンナリー・チルドレンである故、身体と記憶に細工を施し……お前達を信用させるため、イング自身にも思い込ませ、闘争心を励起するためにも……ガイアセイバーズからの脱走と言う状況を作り出さなければならなかったがな」
 +
:イング脱走の真相。ちなみにこのおかげで、イングの身体にはマシンセルが存在していない。
 +
;「……イングの脱走はドゥバン・オーグの妨害によって望まぬ方向へ進み……修正は困難かと思われたが、天は我を見放さなかった。偶然に偶然が重なり、結果的には我の思い通りに……」
 +
:上記の真相に対し、自分たちが偶然見つけなければイングは死んでいたかも知れないと反論するデスピニスとフィオナに対して。この台詞からもわかるとおり、αやSHOに比べて「偶然」の要素が大きいことがわかる。そして、そのような偶然に左右され、また頼らざるを得ないということ自体、同作におけるユーゼスの再有生が不完全であることを示唆していると言える。
 +
;「お前達は、我らと言葉を交わせる程度には発達した知性を持ちながら、蟲毒の如くたった一つの惑星の上で……飽くことなく争い、殺し合い、闘争本能と繁殖力を発達させてきた。そして、我が与えた技術の種……闘争のためとあらば解析し、応用を可能にする戦争技術への高順応性も持っていた。さらに、多くの強念者達……この銀河の中でも、そのような知的生命体が生息する惑星は希有だ」
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:ユーゼスの地球人評。これにはメキボスも内心では肯定していた。
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;「リ・テクからの報告で当たりはつけていたが、確信はなかった。他にも所在候補地があったのでな。故にファブラ・フォレースの謎を解く鍵……[[T-LINKシステム|シュンパティアの改良策]]をフェリオ・ラドクリフに授け、遺跡の解析を進めさせたのだ」
 +
:ジョッシュから「[[ファブラ・フォレース]]に[[クロスゲート]]が存在していることを知っていたのか」と問われ、[[リ・テクノロジスト]]に出資した理由とともに答える。結果論ではあるがユーゼスが地球に干渉しなければ、対応策を講じないまま「[[ペルフェクティオ|破滅の王]]」によって地球も宇宙も消滅しただろう。
 +
;「我は長らく疑問に思っていた……何故、我にクロスゲートやガンエデンに関する虚憶が存在していたか……我はいったい何者だったのか……我は何処から来たのか……そして、クロスゲートとガンエデンに関する研究と調査を進め……虚憶の欠片を繋ぐための計画を立て、実行に移した。我は知りたかったのだ……何が原因となって虚憶を持ったのか。欠けていた記憶は何なのか。ガンエデンとは、クロスゲートとは何なのか。誰が、何のために作ったのか。我とどのような関係があるのか。そして、我は因子を揃え、その両方を手中にした」
 +
:そもそもの行動理由。覚えのないクロスゲートとガンエデンの[[虚憶]]……それらは何のためにあり、どのような因縁で自分がその記憶を持っているのか? ユーゼスはそれを知るために行動していたのである。ただ、クロスゲートはともかく、ガンエデンに関しては関連性が不明。α世界でゲベルと因縁があったからと思われるが……。
 +
:参考までに記しておくと、αのクロスゲートは、ナシムとゲベルが地球とバルマーを行き来するために設置した通路であり、副次機能として次元接続が可能なものであった。さらに本来のクロスゲートは文字通りの「門」であり、次元通路が繋がった際にそれぞれを繋ぐために具現化する存在である。
 +
;「以前の我は、起因を知ろうとした。我を縛る因果の鎖……その始まりと原因を。だが、もはやその必要はなくなった。我はクロスゲートから得たのだ、アカシャ変動因子を。かつて、我が作り上げようとした[[クロスゲート・パラダイム・システム]]……それに欠けていた因子を」
 +
:OGユーゼスの目標はあくまで虚憶の探求にあり、何故自分は因果の鎖に縛られているのか、なぜ破滅の運命が待っているのかも知ろうとしていたのだが、アダマトロンになったことでその目的を放棄してしまっている。ゲートから得た「変動因子」については案の定不明だが、SHOやαのCPSに欠けていた何かであるらしい。これのおかげで、イングが言ったように運命の分岐点に立つくらいは一応できていたのかもしれないが、結末は変わらなかった。
 +
;「そのシステムにより、我は意のままに因果律を操作することが出来る。それは全能の力、そして真神の力……」
 +
:「クロスゲート・パラダイム・システム」とは何かについての返答。「意のままに」と言っていたが実際は使用範囲が限定された不完全な物であり、そのことについてイングに看破される。また、最後に出てきた「真神」とは何なのかは不明。一番近そうなのは「30」に登場した[[MAGINE|コレ]]だが…。
 +
;「我こそはアルファであり、オメガである。我こそは終わりであり、始まりである。我こそは宇であり、宙である。もはや、起因など知る必要はない。過去の因果、因縁、虚憶、忌憶に縛られることもない。愚帝、監察者、監査者、そして神ですら我を阻止すること能わず。我に纏わるもの全てを隠滅させ、我が新たな、数多の世界を造り出し、その規範となる。因果、因縁、輪廻すらも我が新たに構築する。そして、四劫を超越し、我が新たな人類の祖……新人祖となるのだ」
 +
:ヴォルクルスや四凶を呼び出して。行きつく先は結局同じ世迷言……と言いたいが、SHOの「虚構の世界」がこれに待ったをかける。第2次OGのユーゼスは因子も知識も不足していたがために失敗したが、もしかしたら遙か遠い過去の、どこかの世界に存在した別のユーゼスは上手く立ち回り、万事を思い通りに運んで「思い通りに作り上げた世界」を創造していたのかも知れない……。
 +
:ただし、SHOにおいては「思い通りに作り上げた世界」で解脱を試みていたことを考えると、例え成功しても同じことの繰り返しであっただろう。何しろ、'''新世界創造が成功しようと失敗しようと、今に至るまで解脱が一度も成功していない'''のだから。
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;「……彼奴らが未だ存在するのは、我が因縁、業の深さゆえか」
 +
:しぶとく抵抗する鋼龍戦隊に対して。確かにそれもあるだろうが、何より'''この世界のユーゼスは詰めが甘すぎた'''というのが最も大きな理由だろう。
 +
:アダマトロンや本作のユーゼスが過去作品における負けフラグを積み重ねているのは有名な話(しかも劇中ですらエクセレンに指摘されている)だが、'''CPSによって因果律に干渉したことで「このようにしたから敗北する」という因果が確定してしまったからである。'''因果律改変を目論んだのに「番人」の気配がなかった辺りがそれを物語っている。<ref>正確に言うとCPS自体が「望む結果を生み出すために必要な原因を生成する」システムなのだが、因果の繋がりを利用する特性の関係で、過去だろうが並行世界だろうが一度因果として成立した=フラグ付けされた結果がある場合、同じ条件を満たした時点で対応する結果を引き寄せてしまう性質がある。'''そして「CPSを作り出して使うと負ける」というフラグは既に『SHO』で成立している。'''</ref>
 +
;ユーゼス「この流れはまさか……否、そのようなことはあり得ぬ。これまでの我とは違う……決定的に違っている点がある……クロスゲート、ガンエデン、アカシャ変動因子……これらは我の未来を変えるはず」<br />シュウ「ククク、どうしました? 今頃、自分の宿命に気づきましたか?」<br />ユーゼス「馬鹿な……同じ結果を迎えるなど……有り得ぬ」<br/>キョウスケ「同じ結果といったな。つまり、今までのお前がおれ達のような存在に敗れていたということか」<br />ユーゼス「その運命を、今度こそ我は変える……! 呪輪廻から解脱し、新たな世界の創造主、新人祖となるのだ……!」
 +
:本作のユーゼスはαの彼と違い、イングラムが己の分身だった事実も、因果の鎖に繋がれている限り未来が変えられないことも知らないようだ。今までとは異なるやり方を取らない限り、彼の願いは決して叶わないのだ。仮にイングラムを排除したいなら、スーパーヒーロー作戦でそうしたように超越存在となって因果の影響を回避しなければならない。
 +
:ついでに言うと、そのイングラムの最期のモノローグは『'''何回目の、何人目の俺であろうと、迎える結末は全て同じ'''』である。なれば、同じ鎖に縛られているユーゼスだけが違うはずもなく……。
 +
;「お、同じか……同じ結末なのか……!な、何故だ……何故だ……!? 因子が決定的に違うのだぞ……ガンエデンを……クロスゲートを手に入れたのだ……!私の邪魔をする者など……いないはず……!」<br />「わ、私がこんなところで……終わるはずがない……!」<br />「終わるはずが……ない……! そうだ、新人祖たる私が死ぬなどと……!くっ、ふふふ……ふふふ……輪廻を解脱した私が……死ぬわけがない……くふっ、ふふふふ……」<br />「そうだ……私は世界を……全てを創る……ふふふっ……そう、全て……全てを……ふふふ」
 +
:撃破後。この時のユーゼスは仮面が外れ、血を流した素顔が露わになっている。本人は全て上手くやったつもりだったが、実際には「虚憶」ではわからなかった部分、即ち[[アウルゲルミル|敗]][[ジュデッカ|北]][[ゲベル・ガンエデン|の]][[ノイ・レジセイア|]][[シヴァー・ゴッツォ|]]を一挙に再現しただけに過ぎず、鋼龍戦隊に倒された過去を持つシュウとアクセルからすれば[[ディバイン・クルセイダーズ|かつての]][[シャドウミラー|自分達]]と同じ結末を迎えただけに過ぎなかった。
 +
:因果律改変を目論み、自らの運命を自らのみによって変えようとする限り、何度輪廻しようともその結末は決して変わらないのである……。
 +
:メタ的に考えると、'''アルテウルの顔=整形前の本来の素顔で行動していた時点で「目的を果たしたと思った途端に失敗して破滅する」というフラグが成立していたと言える'''(ユーゼスが本格的に暗躍を開始するのは整形後=イングラムのオリジンになってからである)。
 +
;「ふはははははははは!!」<br />「私だ! 私が造ったのだ! そう、あれは! 私が造るはずだったのだよ!!」<br />「クロスゲートもガンエデンも! 新たな世界も、人類も!! ははははは!! そう! 私が全て造るはずだったのだ!!なのに、何を間違った!? 何が原因なのだ!? イルイか!? はははは! そうか! イルイだな!!」
 +
:自軍から敗因を突きつけられた中での一幕。クロスゲートを通じて得ていた過去作の実憶が消え去ったことで、一人称も「我」から「私」へと戻っている。本作のユーゼスは虚憶によって過去作の記憶を持っており、さらにそもそもの始まりたる「SHO」の「虚構の世界」自体、その世界のユーゼスが造ったものである事や、ユーゼスの辿る道は大きく分けて「整形前(アルテウルの顔)」と「整形後(イングラムの顔)」に分かれることを考えると、'''どこかのタイミングで「SH作戦の整形後に当たる状態のユーゼス」がOG世界を造り上げたのだと考えられる。'''<ref>そもそも、ユーゼスをユーゼスたらしめる要素は全て整形後に得たものである。</ref>
 
;「それも私だぁぁぁぁぁ…………!!」
 
;「それも私だぁぁぁぁぁ…………!!」
:死に際、イングに「僕という因子を作ってしまったのは誰だ?」と問われて。もはやそこには、かつてのシリーズで絶対者として君臨した彼の面影はどこにもなかった……。<br />しかし、断末魔にこの台詞を持ってくる辺り、スタッフが狙ったとしか思えない。
+
:死に際の断末魔。この最後の錯乱ぶりは絶対者のイメージの崩壊とともに、(整形前の素顔であることも合わせて)SHOにおける大気浄化弾の実験失敗の際のユーゼスを再現しているとも言える。
 +
:かくしてユーゼスは倒れたが、同時に[[ナシム・ガンエデン]]も破壊され、宇宙空間には「真の」クロスゲートが残り、[[ガディソード|新たな異星人]]の来訪と、[[フューリー|月に住まう者達]]の目覚めによる[[スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ|新たな戦い]]の布石が敷かれ、[[ラ・ギアス]]では[[ヨーテンナイ|更なる]][[巨人族|災厄の種]]が蒔かれつつあった……。
 +
:ただ、スーパーヒーロー作戦の顛末の再現だとすれば、この後に「整形後のユーゼス」が待っている可能性も否定できない。
  
== 関連機体 ==
+
=== [[アイドルマスター シンデレラガールズ]] ===
 +
;「ああ……幾度目になるか……。選ばれし勇者に倒され……鋼の救世主に……討たれ……。繰り返された滅びの輪廻……。真祖によって造られし闇の脳は……それら無数の概念をも喰らい、融合し……。そして我らの中で……『私』は目覚めた……」
 +
:ユーゼスの登場時の台詞。今回は未登場だが[[ダークブレイン]]の関与を匂わせる。
 +
;「満たされはせぬ。浄化もされぬ。私はまた現れ、絶望を……歌う……。求めるなら呟くが良い……。―――アンコール、と」
 +
:消滅時の台詞。
 +
;「そうもゆかぬのだ、アイドルたちよ。我らの時も限られているが故に」
 +
:エンディングでの台詞。
 +
;「因果は巡る……我らの運命が交われば、あるいは。では、さらばだ」
 +
:去り際の台詞。
 +
 
 +
== 搭乗機体・関連機体 ==
 
;[[デビルガンダム]]([[アルティメットガンダム]])
 
;[[デビルガンダム]]([[アルティメットガンダム]])
:[[スーパーヒーロー作戦]]」では新西暦195年のユーゼスが作り出し、過去の新西暦155年に送り込む。そして新西暦155年のユーゼスがデビルガンダムを目撃して、40年後の新西暦195年で自身がそれを参考に作り出すという因果の鎖の連鎖で繋がっている存在であった。
+
:[[スーパーヒーロー作戦]]』では新西暦195年のユーゼスが作り出し、過去の新西暦155年に送り込む。そして新西暦155年のユーゼスがデビルガンダムを目撃して、40年後の新西暦195年で自身がそれを参考に作り出すという因果の鎖の連鎖で繋がっている存在であった。
 +
:本来のデビルガンダムは金属細胞「[[アルティメット細胞]]」で構成されていたが、ユーゼスの「虚構の世界」では後述のズフィルードやジュデッカで構成された「[[ズフィルード・クリスタル]]」で構成されている。
 
;[[アンティノラ]]
 
;[[アンティノラ]]
 
:ジュデッカの試作機。複数機が製造されており、ユーゼスも自身の専用機を持つ。
 
:ジュデッカの試作機。複数機が製造されており、ユーゼスも自身の専用機を持つ。
 
;[[ジュデッカ]]
 
;[[ジュデッカ]]
:αシリーズではユーゼスが作り出した機体であるが、「[[スーパーヒーロー作戦]]」では平行世界のラオデキヤが設計図を渡す描写がある。自身の専用機だけあってレビ機とは違い、特殊能力に[[分身]]を所持している。厄介な敵である。
+
:[[αシリーズ]]ではユーゼスが作り出した機体であるが、『[[スーパーヒーロー作戦]]』では平行世界のラオデキヤが設計図を渡す描写がある。自身の専用機だけあってレビ機とは違い、特殊能力に[[分身]]を所持している。厄介な敵である。
 
;[[ズフィルード]]
 
;[[ズフィルード]]
:αシリーズではラオデキヤを含む、ジュデッカ・ゴッツォタイプ専用機。「[[スーパーヒーロー作戦]]」ではジュデッカと同じく[[αシリーズ|平行世界]]のラオデキヤが設計図を渡していた。
+
:αシリーズではラオデキヤを含む、ジュデッカ・ゴッツォタイプ専用機。『スーパーヒーロー作戦』ではジュデッカと同じく[[αシリーズ|平行世界]]のラオデキヤが設計図を渡していた。
 
;[[セプタギン]]
 
;[[セプタギン]]
:[[OGシリーズ]]ではユーゼスが送り込み、[[スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ|DW]]ではユーゼスの意思がセプタギン内部に存在していた。
+
:[[OGシリーズ]]ではユーゼスが送り込み、『[[スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ|DW]]』ではユーゼスの意思がセプタギン内部に存在していた。
 
;[[アダマトロン]]
 
;[[アダマトロン]]
:第2次OGでナシムを取り込んだ姿。
+
:『[[第2次スーパーロボット大戦OG|第2次OG]]』でナシムを取り込んだ姿。彼にとって前述の通り最悪の存在となってしまった。
 +
;[[AI1]]
 +
:『第2次OG』において、ゼストを生み出す為に使用したデビルガンダムの代わりに使用。似たような存在なので、確かに代用には最適だろう。ただし、本来の計画にはこのAI1は入っていなかったようである。そもそも金属細胞[[ラズムナニウム]]の元になったズフィルード・クリスタルは自前の技術である。むしろ無限の因果律演算のためにαで求めたサイバスターのラプラスコンピュータの代用と言えるかもしれない。
 +
;ゼルファート
 +
:正体不明の謎の機体。過去か、どこかでユーゼスが関わった存在であるという。
 +
 
 +
== その他 ==
 +
現在までにここまでの事項が挙げられているが、謎が一つ残っている。それは、『[[スーパーヒーロー作戦]]』におけるラオデキヤの行動である。
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 +
当該作品において、クロスゲートの検出方法が見いだせず悩んでいるユーゼスのもとに、並行世界からラオデキヤが現れ、ジュデッカの機体フレームのデータを与えている。『[[第2次スーパーロボット大戦OG|第2次OG]]』において多くの事象が判明した今となってもなお、この行動の意味は全くわかっていない。ちなみに当時のラオデキヤとのやり取りはこうなる。
 +
 
 +
<blockquote>
 +
ユーゼス「……お前は?」<br />ラオデキヤ「余は……ラオデキヤ=ジュデッカ=ゴッツォ」<br />ユーゼス「ゴッツォ……? 私と同じ名……何者だ?」<br />ラオデキヤ「次元を越え、平行宇宙を越え、お前と因果律で結ばれた者。余は別の宇宙でお前に造り出された者……そしてお前はこの宇宙で余に造り出される者……余とお前は平行宇宙を超えた因果の鎖で結ばれている。我々は運命共同体なのだ」<br/>ユーゼス「運命共同体だと……お前は一体何をしに現れた?」<br />ラオデキヤ「お前へ啓示を与えに。別次元での余という存在を確立させるために…お前のシステムをより完全なものに近づけてやる」<br />ユーゼス「クロスゲート・パラダイム・システムをか!?」<br />ラオデキヤ「そうだ。このズフィルード…ジュデッカの機体フレームを…使えば時空を超えることが出来る。そしてお前の目的を、野望を達成するがいい。その行為は別の宇宙に存在するお前と余の存在を…確立することになる…」</blockquote>
 +
 
 +
これによりジュデッカからタイムマシン、ズフィルードから[[ズフィルード・クリスタル]]を得ることになり、ユーゼスの野望は推し進められる。
 +
 
 +
後の展開を加味しつつ字面のままに受け取ればやはり「[[αシリーズ]]における自分達の存在を確立する為」という説が濃厚だが、裏を返せば「そうしなければα世界にはユーゼスも(恐らく二人目の)ラオデキヤも存在できなかった」ということである。
 +
 
 +
SHOに現れたラオデキヤは果たして何者だったのか、決戦の時まで誰も知らなかったブラック・デスクロスのデータをどうやって入手したのか、なぜそれをSHOのユーゼスに与えたのか、それによってαシリーズに、[[OGシリーズ]]にどのような影響が齎されたのか。現在の所、それが残された謎となっている。
 +
 
 +
現在では「このラオデキヤが『[[スーパーロボット大戦α|α]]』とは全く関係ない別の世界の存在ではないか」という説が出ている。「時空移動の出来るジュデッカ」で「ラオデキヤが知っている機体」となると、『[[スーパーロボットスピリッツ]]』に登場したレビ機が存在する。作品の発表時期的に、虚構の世界に現れたラオデキヤはこの作品の黒幕「ジュデッカ・ゴッツォ」ではないか、との見方も存在している。こちらだとラオデキヤが機体フレームを入手した経緯を説明できる。SHOの影響がαを通してOGに及んだように連鎖的に別世界へと影響があるため、無数の影響先の1つと考えることもできるが、そうだとするとこのラオデキヤは『α』における一連の出来事を把握していたことになる。
 +
 
 +
あるいは「ラオデキヤ=何処かの世界でクロスゲートやガンエデン、人類を創造することに成功した未来のユーゼスが名を変えた姿」と考えることも出来る。ユーゼス自身は今まで一度も因果の鎖を断ち切れず敗北し続けているため、ラオデキヤは「もしかしたらユーゼスが全て成功できたなら」という可能性でしか生まれないifの存在ということになるが、そうすると「互いが互いを造った」「運命共同体」「別次元での余の存在を確立」という台詞にも説明が付く。誰も知らない筈の数々の技術やデータを知っていたのもラオデキヤ=未来のユーゼスにとっては過去の出来事であるため、となる。
 +
 
 +
しかし公式には未だ語られていないため、現在の所、やはり真相は闇の中である。
 +
 
 +
『[[第3次スーパーロボット大戦α|第3次α]]』の用語辞典では「CPSの情報をユーゼスに与えたのは、バルマー戦役以前に平行世界から転移して来たイングラムである」と明言されている。どのような状況だったのかは描写が一切ないため不明だが、イングラムの脳にはSHOのユーゼスの記憶と人格を移植したナノマシンとCPSの端末(=簡易機能のみのCPS)が組み込まれていたため、そこから得たのではないかと思われる。
 +
 
 +
SHOのユーゼスはCPSの因果律操作により、別次元の自分(スーパーロボット大戦のユーゼス)の記憶を得ており、同じことがCPSを作り上げた『α』のユーゼスにも起こっていた、あるいはイングラムの脳にあった人格転写ナノマシンから得たとすると、この疑問は解決される。
  
== 考察 ==
 
*第3次αの用語辞典では「CPSの情報をユーゼスに与えたのは、バルマー戦役以前に平行世界から転移して来たイングラムである」と明言されている。どのような状況だったのかは描写が一切ないため不明だが、イングラムの脳にはSHOのユーゼスの記憶と人格を移植したナノマシンとCPSの端末(=簡易機能のみのCPS)が組み込まれていたため、そこから得たのではないかと思われる。
 
*SHOのユーゼスはCPSの因果律操作により、別次元の自分(=スーパーロボット大戦のユーゼス)の記憶を得ており、同じことがCPSを作り上げたαのユーゼスにも起こっていた、あるいはイングラムの脳にあった人格転写ナノマシンから得たとすると、この疑問は解決される。
 
 
== 余談 ==
 
== 余談 ==
*『[[スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ|DW]]』最終戦でイングラムの肉体を完全に乗っ取ったが、その声はαのユーゼスとは異なり(乃村健次氏が演じていた)キャストでは「仮面の男」となっていた。イングラムの肉体だったため違う声にしたのか、それとも声の設定を変えたのかは不明。第2次OGの設定を鑑みると若い頃と年を取った姿という違いがあるため声が違うということになる。
+
*名前の由来は「ウルトラマンを追いかける者」<ref>双葉社『スーパーヒーロー作戦 特捜ファイル』158頁。</ref>。
*[[シヴァー・ゴッツォ]]のBGMの名称が「ZEST SEVEN」となっているのはウルトラマンの力を手にした超神ゼストの後継者…すなわち、ウルトラセブンのオマージュという意味が込められているという説が有力。
+
*彼のつけている「仮面」はウルトラマンの偽物を演じた「ザラブ星人」をモチーフにしており、目元の輪郭がより鋭利に尖った辺りが当てはまる。
*明言されてはいないが、ユーゼスのモチーフとなったのはイングラム同様、『ヒーロー戦記』の[[ギリアム・イェーガー]](と言うより、アポロン総統)と思われる。ギリアム役の田中秀幸氏は『ウルトラマンメビウス』以降のウルトラシリーズにてウルトラ兄弟の長兄・ゾフィーの声を演じており、偶然とは言え超神ゼスト・「ZEST SEVEN」の事を考えると因縁めいたものになっている。
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*『[[スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ|DW]]』最終戦でイングラムの肉体を完全に乗っ取ったが、その声は『[[スーパーロボット大戦α|α]]』でユーゼスを担当した大友氏ではなく、乃村健次氏が演じており、クレジットでは「仮面の男」となっていた。当時はキャスト変更の理由は不明だったが、『[[第2次スーパーロボット大戦OG|第2次OG]]』の設定を鑑みると若い頃と年を取った姿という違いがあるため声が違うということになる。
<!-- == 商品情報 == -->
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*[[シヴァー・ゴッツォ]]の名前がヘブライ語で「7」を意味するシヴァーで、BGMの名称も「ZEST SEVEN」となっているのは、ウルトラマンの力を手にしたゼストの後継者…すなわち、ウルトラセブンのオマージュという意味が込められているという説が有力。さらにはシヴァーが作った人造人間であるハザルはヘブライ語で「帰る」の意で「帰ってきたウルトラマン」のオマージュとなり、エイスに至っては直球で「ウルトラマンA(エース)」のオマージュである。そしてハザルは立場上はシヴァーの息子(=「ウルトラマンタロウ」)。それを考えるとユーゼスのクローンであるイングラムはウルトラマンレオと関連付けることができる(何せイングラムは[[アストラナガン|自分が作った黒い天使]]に堂々と「'''アストラ'''」の名を冠している上、境遇もレオに近い)が、これはむしろシヴァーと縁深い上に[[ディス・アストラナガン|アストラの名を受け継いだ銃神]]を駆るクォヴレーの方のネタかもしれない(ウルトラマンレオはセブンの愛弟子なので)。更にユーゼス自身が『第2次OG』で[[アダマトロン|胸元がまんまゾフィーな新人祖]]を作り出した。どちらにせよ、つくづくウルトラマンが大好きな連中だと認識せざるを得ない。
<!-- == 話題まとめ == -->
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*後年のウルトラシリーズではユーゼスが憧憬したウルトラマンの故郷である光の国から'''悪に墜ちたウルトラマン'''である「ウルトラマンベリアル」と「ウルトラマントレギア」の2人が登場したが、この2人の経歴には'''ユーゼスを想起させる点が非常に多い'''。ある意味でユーゼスは悪のウルトラマン達の先駆けとも言える存在である。
<!-- == 資料リンク == -->
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**ベリアルとの共通点は「ザラブ星人に救われる」「自身の[[イングラム・プリスケン|クローン]]を作る」「過去作の[[ナシム・ガンエデン|ラスボス]][[AI1|2体]]と[[アダマトロン|融合]]する」等
<!-- *[[一覧:ユーゼス・ゴッツォ]] -->
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**トレギアとの共通点は「仮面を付けた天才科学者」「過去に起きた様々な事件の黒幕(=それも私だ)」「ウルトラマンへの拗れた情景」等
 +
*明言されてはいないが、ユーゼスのモチーフとなったのは、『[[ヒーロー戦記]]』の[[ギリアム・イェーガー|アポロン総統]]と思われる。その正体であるギリアム・イェーガーはイングラムのモチーフとして知られているが、ギリアムの正義のヒーローとしての一面と悪の首領としての一面を二つに分けたのがイングラムとユーゼスであると言える。
 +
**ギリアム役の田中秀幸氏は『ウルトラマンメビウス』から『劇場版ウルトラマンジード』までのウルトラシリーズにてウルトラ兄弟の長兄・ゾフィーの声を、そして初代『ウルトラマン』のパラレル続編作品である『[[ULTRAMAN (アニメ)|ULTRAMAN]]』のアニメ版にて初代ウルトラマンの変身者であるハヤタ・シンを演じており、偶然とは言えゼスト・「ZEST SEVEN」・ハザル・エイスの事を考えると因縁めいたものになっている。
 +
**なお、『ヒーロー戦記』~「OGシリーズ」を省みるとギリアムは「'''仮面ライダーに救われて再びヒーローへと至った男'''」なので、「'''ウルトラマンに歪んだ憧憬を抱いて悪へと堕ちて行った男'''」であるユーゼスとは完全に真逆である。
 +
*彼がウルトラマンの力を手にいれるために使ったデビルガンダムであるが、『ロストヒーローズ2』ではなんの因果かウルトラ戦士でありウルトラマンレオの弟である[[アストラナガン|アストラ]]を生態ユニットとして取り込んでしまう。また、カラーリングがゼストによく似たウルトラ戦士であるイーヴィルティガがシナリオ内で改心するが彼もまた「ウルトラ戦士の力を欲した歪んだ心の科学者」である。
 +
*『α』発売から20年以上が経ち、ユーゼスを象徴する名台詞「それも私だ」が誕生したそもそもの原因が寺田氏から語られている<ref>https://twitter.com/TakanobuTerada/status/1507027772434444291</ref>
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**それによると元々『α』において『ユーゼスはラスボスではなくユーゼスとは別の真のラスボスがおり、最終盤でユーゼスが大まかな裏事情を語ったところで真のラスボスが現れユーゼスもまた手駒の1人でしかなかった事が明かされる』というシナリオであったが、開発途中の諸事情でその真のラスボスを出すことが出来なくなり、急遽真のラスボスが担う筈だった役割や根回しをユーゼスに回す羽目になりやむなくこの台詞が誕生してしまったとのこと。
 +
**その「真のラスボス」の正体については言及されていないが、このためのマップや原画等は途中まで作られており、使えそうな要素は『第2次α』と『第2次OG』で再利用された事が語られている。ちなみにDC版の結末は後から考えたものであり無関係である。版権作品に[[ビッグ・ファイア|該当する存在]]は居るものの真相については不明。オリジナル枠の可能性も存在する。
 +
**また、これらの総括は「中途半端な終わり方になってしまったのはこういう事情があった。これを言っても『今更言い訳?』と思われてしまう、'''と思っているのも私だ'''」という言葉で締めくくられている。
 +
*2023年1月7日に放送された『ウルトラマンデッカー 特別総集編3』において、ホッタ・マサミチが「そういう情報ってさ、普通『フフフ、'''それも私だ'''』とか意味深なこと言っちゃうような黒幕的な人が~」と発言し、話題を呼んだ。ある意味ユーゼスがウルトラ世界に影響を及ぼしたと言えなくもない。
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**寺田氏もTwitterにて言及しており'''「[https://twitter.com/TakanobuTerada/status/1611520085361053696?s=20 感無量なのも私だ]」'''とコメントしている。
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== 脚注 ==
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2024年11月11日 (月) 09:16時点における最新版

ユーゼス・ゴッツォ
登場作品

バンプレストオリジナルOGシリーズ

声優 大友龍三郎α
乃村健次(OGシリーズ)
初登場作品 スーパーヒーロー作戦
初登場SRW スーパーロボット大戦α
SRWでの分類 パイロット
ラストボス
テンプレートを表示
プロフィール
(スパヒロ)
種族 バード星人
性別
出身 バード星
所属 銀河警察連邦 ⇒ バディム、ネオ・バディム
テンプレートを表示
プロフィール
(SRW)
別名 ウーゼス・ガッツォ
偽名 アルテウル・シュタインベック
種族 バルマー星人
性別
出身 バルマー星
所属 ゼ・バルマリィ帝国
役職 ゼ・バルマリィ帝国辺境銀河方面監察軍第7艦隊副司令官
称号 騎爵
テンプレートを表示

ユーゼス・ゴッツォは「バンプレストオリジナル」の登場人物。

概要[編集 | ソースを編集]

全ての運命を自らの手中に収めようという野望を抱く、異星人の天才科学者。科学者としては非凡な才を持ち、神とも呼ぶべき能力を得ることが可能な限定因果律操作装置「クロスゲート・パラダイム・システム」は彼自身が独力で稼働にこぎつけている。

但しこのシステムは完成に至っているわけではなく、その力を完全なものとすべく多くの組織に干渉し、様々に策謀を巡らしている。また、特徴的なデザインの仮面を常に身につけており、誰もその素顔を知らない点を含め、正体不明の超然者としての印象を強く与える人物と言える。

イングラム・プリスケンヴィレッタ・バディムの2名とは深い因縁のある間柄であり、多くの作品では彼らの手で葬られる形で最期を迎えることになるが、初登場作品となる『スーパーヒーロー作戦』では、物語の途中で素顔が大幅に変わっている。

ゼスト[編集 | ソースを編集]

『スーパーヒーロー作戦』でCPSが内蔵されているデビルガンダムにカラータイマーの力を満たして融合したことで、超神形態へと進化したユーゼス。その姿は、翼を生やした黒いウルトラマンというべきもの。

なお同作では戦闘中に敵の名前が表示されず、セリフでも「超神形態」としか呼称されない為、「ゼスト」という名称は攻略本[1][2]を見ないとわからない。

登場作品と役柄[編集 | ソースを編集]

その超然とした雰囲気や能力、野望からも、登場し敵として立ちはだかる場合は、ラスボス兼真の黒幕になる事がほぼ確定しているキャラクター。ただし、自分に絶対の自信を持っていることから、詰めが甘い面を見せることも少なくない。

αシリーズ[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦α
初登場作品。ゼ・バルマリィ帝国出身の純然たるバルマー星人で、十二支族の中でも科学分野に秀でるゴッツォ家の一員。帝国監察軍第7艦隊の副司令官という形で地球へ赴くが、本作にて起こった様々な事件を影で仕組んでいた張本人であり、ゼ・バルマリィの艦隊ですらも裏で操っている等、黒幕の中の黒幕として、存在感を見せていた。
作中では明かされていないが、バルマーの真の霊帝であるケイサル・エフェスの存在をも突き止めており、最終的にはバルマーそのものに反旗を翻そうとしていたが、実は半ば操られていたも同然であったらしく、その為なのか、数万人のサイキッカー達を脳髄だけの状態にしてエンジェル・ハイロゥに組み込む等、登場作品の中でも屈指の残虐非道さを見せる様になった。
念動力者ではないものの、未覚醒とはいえサイコドライバーであるリュウセイを念で圧倒するなど、念の扱い方には通じているようだ。
スーパーロボット大戦α for Dreamcast
概ね『α』と同じだが、ラオデキヤに粛清されるルートが追加された。

OGシリーズ[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS
『OG1』の冒頭に「???」名義で登場。
第2次スーパーロボット大戦OG
本作の黒幕にして真のラスボス(寺田P曰く「本作の裏の主役」)。ポジション的には、『F完結編』のポセイダルルートのラスボスであるシャピロに近いものがある。『ディバイン・ウォーズ』に合わせて声は乃村健次が担当。
当初はアルテウル・シュタインベック名義で素顔のまま行動しており、ハードルートに進むと最終話でこの姿になる。
今まで出演していた作品(SHO~α)の記憶を共有しているらしく、因果の鎖から解脱しようと目論んでいたが、今までに比べてそこらかしこに詰めの甘さが散見され、スケールダウンしている。本人にとっては幸いな事に、最大の障害となるイングラムが既に死亡している為、色々と事が進めやすかったのだが肝心な部分が抜け落ちてしまった為に、様々な「代役」で補わざるを得なかった模様。その結果、またしても運命から脱する事は適わず終わった。その最期も「己の結末を受け入れようとせず、己が絶対者であることを叫びながら散る」というあまりにも無様な物だった。
なお、本作では素顔を見せているがこの素顔は『スーパーヒーロー作戦』でザラブ星人に整形される前の顔をリデザインしたものなので、SHOのファンの中にはアルテウルの顔を見た時点で正体に勘付いたユーザーも多いかもしれない。一方、従来のシリーズでは4つあった仮面の眼の内、上半分の2つが欠けた状態になっており、『第2次OG』のユーゼスが従来と比べて「不完全な存在」である事を暗示している。
アダマトロンが過去作のボスの敗北フラグの塊というメタ的要素を持っていることを考えると、本作における素顔は整形前=傲慢さゆえに一人で全てを成し遂げようとして高転びに転んだユーゼスであることから、いわば本作の彼は「前の自分からクリアデータだけを受け継いだが、ゲーム内容に関する知識不足でそれを生かしきれず、結局ゲームオーバーになった」というのが実情だったと考えられる(わざわざ「ガイアセイバーズ」の名前を持ち出していることや、イングの脱走をあえて起こさせた点から、スーパーヒーロー作戦においてゼストになるまでの顛末を再演していた可能性がある)。
スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ
「仮面の男」として登場。本作から声が乃村健次氏に変更されている。

関連作品[編集 | ソースを編集]

スーパーヒーロー作戦
初出作品。本作ではバード星人と地球人の混血児であり、銀河連邦政府科学アカデミーの科学者。地球で頻発する怪奇現象、深刻な大気汚染の調査任務の捜査員として、地球でETFと戦う任務を帯びた宇宙刑事ギャバンと共に地球へ訪れたという設定。
基本設定はこの作品で完成していたが、死の間際に地球人としての善と悪との葛藤で苦しんでいた事が明らかとなり、完全な悪人となりきれていたわけではないようであった。
なお、CPS開発に当たっては、並行世界から干渉して来たラオデキヤ・ジュデッカ・ゴッツォの介入があった。また、この世界は宇宙刑事ギャバンとはなんら関わりのない存在であったユーゼスの因果律操作によって様々な世界がまとめられて生まれた虚構の世界であり、そのことを新西暦195年のユーゼスも知っていたことが最後に明らかとなっている。この世界を作り出したユーゼスの真意については謎。
アイドルマスター シンデレラガールズ
OGシリーズとの2度目のコラボイベント「第二次スーパーロボット大戦CG チューン・デュエラーズ」にラスボスとして登場。
ダークブレインが崩れた際、ダークブレインが取り込んでいた幾度となく滅びの輪廻を繰り返してきた歴代ユーゼスの絶望の負念が1つの自我を形成して、ダークブレインの主導権を握ってユーゼスの姿になった。ユーゼスの負念に宿る記憶の断片を読み取って「ウーゼス・ガッツォ」と名乗る。3人の幹部に絶望を集めて撃ち出す兵器「終焉砲」をウーゼス自身が受けて力を吸収してアダマトロンの姿を取り、さらに宇宙中の絶望を吸収することでビッグバンを起こして自らが自我のない宇宙のはじまりの揺らぎになることで、負念に満ちた新しい宇宙そのものになろうとしていた。しかし出身作の続編ラスボス(帝王ダイダス)の敗北の因果を再現するかのごとく希望の力を集める装置として逆利用されてしまい前回コラボ勢も参戦。そして今回のイベント主人公のリカから「絶望の歌を歌ってもいい」「歌が存在証明になる」との言葉を受ける。当初は「私に、アイドルになれというのか!!」と反抗の姿勢を見せたが、その反抗こそが「歌」となり、それらに耳を傾けてくれる存在がいるということに救われたのか、そのまま崩れ去っていった。
本人は「浄化もされておらず、満たされてもいない」と言っているが、「アンコール」があればまた現れるという発言を残すなど、まんざらでもなさそうである。……「二度とくるな!」とツッコまれているが。

パイロットステータス[編集 | ソースを編集]

能力値[編集 | ソースを編集]

イングラムの生みの親だけあって、各能力値が高くラオデキヤとほぼ同じクラス。2回行動可能レベルもイングラムより数倍早い為、初登場した時点で彼の2回行動が猛威を振るう。また、強力な念動力者では無い筈だが、ジュデッカに搭載されている念動フィールドを自力で(シヴァーのように念者を利用するでもなく)展開するという、よくよく考えると恐るべき敵。『第2次OG』では念動力を習得しているが、これはゲームシステムの都合上で実際は念動力を持っておらず、イルイとイングの念を外部から操っているだけである。

精神コマンド[編集 | ソースを編集]

α
ド根性必中ひらめき隠れ身復活
イングラムと共通する精神を所持している。ド根性はイベントで4回ほど使用するが、SPは一切消費しない。復活も所持しているのに自身が撃墜された時には使わない。敵の精神コマンドは概ねキャラクター性を暗喩する目的で設定されるが、それに倣うとするならば、イングラムと共通の3つのコマンドはSHOでの関係性(オリジナルとクローン)、「隠れ身」は黒幕であること、「ド根性」は執念を現すと思われる。とすれば、「復活」が意味するものは再登場だとでも言うのだろうか。事実イングラムはクォヴレーを介して再登場しているため、当初の構想通りならユーゼスも何らかの形で『第3次α』に出てきていた可能性はある。
第2次OG
直感鉄壁直撃覚醒再動(ツイン精神)
「覚醒」「魂」「再動」と思わせぶりなコマンドが揃っている辺りαシリーズの「虚憶」と「輪廻」への関連を思わせる。

特殊技能(特殊スキル)[編集 | ソースを編集]

α
天才底力切り払いL9
高レベルの切り払いと底力、高い能力でスペックだけ見れば強いボスには違いないが、復帰したイングラムロンド・ベルの敵ではない。当時の天才がレベルアップに必要な経験値が減少する効果のため、死に技能と化してる点も惜しい。ジュデッカに乗り換えると切り払いも死に技能となる。何故か、念動力を習得していない。多数のイベントで自身の念を放つ等、能力があるように思わせる描写があったのだが、ゴッツォ家には念動力の素養が小さいうえ、能力持ちは全員人造人間なのである意味当然か。
第2次OG
念動力L9、2回行動底力L8、気力+ (ダメージ)気力限界突破リベンジ
念動力を習得した。といっても本人の念動力でなく、イーグレット・イング並びにイルイの念を操っているだけに過ぎない[3]ケイサル・エフェスを攻撃寄りにしたような構成で、アダマトロンの能力が絡むと非常に手強い相手になる。ただしそのアダマトロンは念動フィールドを所持していないため、念動力は命中回避補正しか効果を発揮していない。一方で天才を失っているが、ゲームバランス抜きに考えると、本作のユーゼスの計画に穴が多いことを現しているのかもしれない。

エースボーナス[編集 | ソースを編集]

気力160以上で、自軍フェイズ開始時に精神コマンド「覚醒」がかかる
第2次OG』で採用。これが発動すると3回行動になる。加えてアダマトロンHPが減っていくと「監視の目」の効果で必中がかかるため、回避不能の攻撃が3回襲ってくることになる。マップ兵器の弾数が残っている状態で手番を渡すと部隊が半壊する(マップ兵器版エデン・ゲルーシュには精神禁止があるため、鉄壁や不屈が意味を成さない)ので、2、3機落とされてでもPPで仕留める事(無理な場合はHPを10%以下にしない事)。幸いなことにマップ兵器版ゲルーシュは4発しか撃てず、1ターンに1回しか撃ってこないので、囮で弾切れにさせてから攻撃を始めよう。
ちなみに脱力を使って発動そのものを防ぎたい場合は必ず味方フェイズ終了直前にし、使用後は手を出さないこと。ペルフェクティオと同様に性格が超大物、なおかつ気力+(ダメージ)を持っているために、少しの被弾であっという間に気力が上昇してしまう。

機能[編集 | ソースを編集]

ゼストのもの。

必殺技[編集 | ソースを編集]

スパイラルキック
翼で飛びあがり、回転キックを繰り出す。
ゼストナパーム
翼で飛びあがり、広範囲を焼き払う。
ゼストスラッシュ
ウルトラマンの八つ裂き光輪のような攻撃。
ゼストナックルビーム
握った拳からビームを放つ。
ゼストブレード
右手に発生させたレーザーブレードで薙ぎ払う。
ゼストファイナルビーム
ウルトラマンのスペシウム光線のような攻撃。

パイロットBGM[編集 | ソースを編集]

「Battle Of Zenith」
スーパーヒーロー作戦』のラストバトル。超神形態に進化したユーゼス「ゼスト」のBGM
「THE ARROW OF DESTINY」
アンティノラジュデッカ搭乗時のBGM。アストラナガンの「虚空からの使者」より優先度が高い。
「ULTRA ONE」
アダマトロン搭乗時のBGM。「THE ARROW OF DESTINY」のアレンジ。曲名はどう見てもウルトラマンのもじりだが、シヴァーのBGMが「ZEST SEVEN」だった事に対するものと思われる。
「Wings of the legend」
第2次OGの主題歌。アダマトロンのHPを約30%まで減らすと会話イベントが発生しこの曲が流れる。

人間関係[編集 | ソースを編集]

イングラム・プリスケン
SHOのユーゼスが作り出した自身のクローンであり、身代わり人形。それによる因果の鎖で繋がれた存在。αシリーズにおいてクロスゲートの存在とその力をユーゼスに与えたのは『スーパーヒーロー作戦』の世界から転移して来た彼である。いずれの世界においても操る者、操られる者の関係だが、それにイングラムが抗えるかはSHOの虚憶に気付くか否かで決まる。
ヴィレッタ・バディム
同じくユーゼスが作り出したクローン。初出時はイングラムと同様の存在(片方しか存在しない選択主人公)であったが、αシリーズ以降の設定では別個の存在となっており、イングラムほど深い因縁があるわけではなくなっている。
リュウセイ・ダテ
α』では最終決戦においてSRXのウラヌスシステムを自身の念を持って強制発動させたが、ロンド・ベルの仲間達の協力もあって失敗する事となる。
シュウ・シラカワ
『α』ではイングラムと共謀してユーゼスを追い落とそうとしていた。OGシリーズでは別世界での彼の記憶を思い出す。「破滅の運命を逃れようと行動し続ける」ユーゼスの姿を「同じ事を飽きずに繰り返している」と評されていた。
シヴァー・ゴッツォ
ゴッツォ家当主。ユーゼスが地球に赴いたのは、名目上は彼の地球侵攻の命を受けてという事になる。ユーゼスの死後、彼の残したデータはシヴァーの手により様々な機動兵器、生体兵器に利用される事となった。
ラオデキヤ・ジュデッカ・ゴッツォ
『スーパーヒーロー作戦』では別の世界の(恐らくは『α』の並行世界、あるいは『DC版α』)ユーゼスが造り出した存在で、彼とユーゼスが因果の鎖に繋がれた存在であると言及。αシリーズでは彼のクローンを創造して反旗を翻すが、その結末は複数存在する。
ルアフ・ガンエデン
ゼ・バルマリィ帝国の支配者である現「霊帝」。ユーゼスは彼が影武者である事に気づいており、『第2次OG』では、彼のことを「愚帝」と的確な評価を下している。
ケイサル・エフェス
αシリーズでは彼に半ば操られていたが、どこまで彼の意を受けていたかは不明。
レビ・トーラーマイ・コバヤシ
イングラムが連れてきた念動力者。自ら調整を施し、野望のための駒とした。
クォヴレー・ゴードン
DW』ではイングラムを縛る因果の鎖がユーゼスであると言及。ユーゼスとイングラムとの鎖を切り離す存在なのかもしれないが、今後の展開が気になるところである。ユーゼスと同じ銀髪にも何らかの意味があるのかもしれない。…が、クォヴレー本人はまだOGシリーズの世界には現れていない。なお、直接対面したことは一度もないはずだが、なぜかユーゼスは彼の存在を知っている。因果地平の彼方から見ていたのかも知れないが。
バルシェムシリーズ
イングラム、及びヴィレッタのクローン並びにそのデータを元にした人造人間群。イングラムは「スーパーヒーロー作戦」におけるユーゼスのクローン(に近い存在)なので、彼らもまたユーゼスのクローンと言えなくもない。
ギリアム・イェーガー
ユーゼスとは似て非なる宿命を背負った者。また、ユーゼスのモチーフとなったキャラクター(イングラムが彼をモチーフにしているので、その分身のユーゼスもギリアムの家系ということになる)。漫画Record of ATX』にてイングラムの正体を問いただしたギリアムに対して、イングラムは「お互い様」「お前の放浪も終わる」と返している。この時のイングラムはユーゼスに乗っ取られている状態だったので、ユーゼスはギリアムの正体をある程度は知っている事になる。一方、ギリアムの方は『第2次OG』にてユーゼスが破滅から逃れるための因子が揃っていない事を知って(予知して)いた。
イーグレット・イング
OGシリーズの世界でナシム・ガンエデンを乗っ取るために生み出した人造マシアフであり、並行世界論におけるSHOのイングラムの代役。だが、徐々にユーゼスの思惑を外れていく。最終決戦では取り込むことに成功するが、イルイがイングを内側から解放した事とカーリーの特攻により隙が生じ、脱出を許してしまう。
なお、当初の想定ではイングの肉体を乗っ取って真のラスボスとなる(その場合イングのレベルで強さが変わる)という構想があったのだが、ガンエデンと似たような展開である上、2周目以降にイングが使われない危険性があったため、見送られた。脱出後の枷も真言も通じないといった会話はその名残ともいえる。
アーマラ・バートン
OGシリーズにおける腹心の部下で、自らの手で創造したバルシェム。片腕として扱っていたが、彼女の台詞からも、どうやら帝国側からユーゼスの監視を言い渡されていたらしい事が推察される。また、ユーゼスにとっても実情はイングの覚醒と成長を促す捨て駒であった。
イルイ・ガンエデン
地球のガンエデンが見出した人物。αではユーゼスが先に死亡したため邂逅することは無かったが、OGで共演を果たす。だが、ルアフと違い正規のマシアフである彼女の力の全容を把握できなかったことが敗因となった。
ペルフェクティオ
『第2次OG』ではその存在の危険性を唯一正確に認識していた。
アサキム・ドーウィン
直接の面識は無いが、『第2次OG』では彼とマサキの関係を示唆するような発言をしている。

版権作品との人間関係[編集 | ソースを編集]

スーパー系[編集 | ソースを編集]

ガルーダプリンス・ハイネル
α』ではエアロゲイターの配下となっている。
シャピロ・キーツ
『α』における協力者の一人。彼の研究室を見た事で粛清されたと思われるが、直後のシナリオで狂気に満ちた状態で偽ダンクーガに搭乗し出現する(シャピロのクローンである可能性も否定出来ず、あるいは洗脳処置を施されて正気を失った可能性もある)。
碇ゲンドウ
『α』では彼の目的を知り尽くした上で、イングラムを通じて死海文書の解読方法を伝授する。

リアル系[編集 | ソースを編集]

ショット・ウェポン
『α』では彼がバイストン・ウェルに送り込まれるように事象を仕組む(ショットは自身がバイストン・ウェルに送られたのがユーゼスの仕業であることには気付いていない)。

ガンダムシリーズ[編集 | ソースを編集]

ライゾウ・カッシュ
スーパーヒーロー作戦』では彼にアルティメットガンダムの基礎フレームを与えて実際に作らせた。
ウルベ・イシカワ
『スーパーヒーロー作戦』では互いの野望を利用する。
東方不敗マスター・アジア
『スーパーヒーロー作戦』ではデビルガンダムがカラータイマーの力を満たす容器だと見抜き、DG細胞がCPSを抑制していると知らないユーゼスを出し抜いた。
ドクターJ
『スーパーヒーロー作戦』において、開発資金目当てで反TDFテロ組織であるネオ・バディムに在籍する彼にとってはパトロン。ユーゼスの計画を見抜き、デビルガンダム破壊用にウィングガンダムを開発、またヒイロに仕掛けられたナノマシンを除去した。他の指令者も同様。
ヒイロ・ユイ
『スーパーヒーロー作戦』ではイングラムの代わりの生体ユニット候補5人の1人。ユーゼスとドクターJ両方の意図を含んだデビルガンダム破壊任務に携わる。他のガンダムパイロットも同様。
トレーズ・クシュリナーダ
『スーパーヒーロー作戦』ではネオ・バディムの幹部。『α』でも協力者。彼とは遭いそびれる関係でないことを互いに認めている。
パプテマス・シロッコ
『α』では協力者。ユーゼスがこの世界の巨悪の存在である事をSDFの面々に教えた。また、ユーゼスとの接触によってか、彼もαシリーズの戦乱の真の黒幕の存在に気付いていた節がある。

その他[編集 | ソースを編集]

ウルトラマン/ウルトラ戦士達
ユーゼスにとっては「神を具現化した存在」であり、究極の理想。虚構の世界が崩壊した後も形を変えて執着し続けている、ユーゼスにとってイングラムやクォヴレーとは別の意味での最大の因縁の存在。
『スーパーヒーロー作戦』より続く長い因縁だが、『第2次OG』の時点では既に当初の「宇宙の守護者へのまっすぐな憧れ」はもはや残っておらず、その絶対的な力への信奉だけが残っている。
OGシリーズではカドゥム・ハーカームがその代役を担っていると推測されるが…?
ギャバン / 一条寺烈
『スーパーヒーロー作戦』の世界での、かつての相棒。生い立ちも同じ(バード星人と地球人の星間混血児)だが、後に袂を分かつ事となった。
メフィラス星人
『スーパーヒーロー作戦』ではETFの総元締めである二大巨頭の1人。ユーゼスや巨大ヤプールに裏切られ、ガイアセイバーズに倒される。
巨大ヤプール
『スーパーヒーロー作戦』ではETFの総元締めである二大巨頭の1人。異次元を操るヤプールはユーゼスの下に付き、彼の虚構の世界でガイアセイバーズと対峙。一時は復活を遂げるが倒される。
ヒーロー戦記』でもアポロン総統の腹心としてウルトラ兄弟(及びガンダム乗り達)の前に立ち塞がっており、そのしつこさは全次元世界共通である。
ザラブ星人
『スーパーヒーロー作戦』では地球人を軽蔑し、ウルトラマンを信奉するユーゼスを利用。ETF襲撃の際に重傷を負った彼を救出し、別の顔を与えた。
神官ポー
『スーパーヒーロー作戦』ではフーマの総元締めである大帝王クビライを裏切ってユーゼスに協力した。
帝王ゴッドネロス
『スーパーヒーロー作戦』ではネロス帝国の総元締め。ユーゼスに協力するも、ユーゼスの虚構の世界でのガイアセイバーズとの最終決戦に敗れる。

名台詞[編集 | ソースを編集]

スーパーヒーロー作戦[編集 | ソースを編集]

女性主人公を選んでいればイングラムの箇所はヴィレッタになる。

過去[編集 | ソースを編集]

「君が本当はTDFの軍人でないことはわかっている。なぜなら、正体不明の君のデータを改ざんしたのは私なのだから」
「君がこの時代に現れることは予測できたからね」
未来から来たはずの主人公がTDFの人間として登録されていた理由を話す。超次元高速機ドルギランなどを有する銀河連邦警察の科学者だったり後にCPSを開発したりするだけあって、未来から何かが現れることは事前に計測済みだったということか。
「私には関係のないことだ。だが、おかげで大気浄化弾を使用する口実が出来た」
「地球の自然は大気浄化弾を必要としているのだ」
「京浜工業地帯で大気浄化弾を使用する。仮に事故が起きても自然を破壊する工場が消滅するだけだ」
「モウリ博士がいない今、この計画の実権は私にある。君に私を止めることは出来ないのだよ」
過去のユーゼスはモウリ博士が遭難したのをこれ幸いと実験を強行する。まず金星で実験するよう命令された際には地球で実験しても問題はないと考えており、絶対の自信を持っていたが……。
「私は…間違っていない。私はこの星のために…あれを使ったんだ…美しい自然を守るために…」
「…私は間違っていない…間違っていない…ただ、レーダーが使えなくなっただけではないか…」
「私は間違っていない…私は間違っていない…私は…」
実験失敗により、レーダーが一切使用不能になり、大量の怪獣による攻勢が始まるが、そんな状況も耳に入らず茫然自失のまま壊れたテープのように呟き続けた。
「壊れてゆく…この美しい自然が…早急に手をうたなければいけなかったんだ…」
独房入りになったことでもはや自然を助けるのは間に合わないと絶望した独り言を繰り返すユーゼス。なおこの展開の元ネタは『ウルトラセブン』でモロボシ・ダンがレーダーに破壊工作を仕掛けた容疑をかけられてTDF基地の独房に入れられた事件だと思われる。(ダンの場合は、早々に変身して鉄格子をぶち壊した)
「私にバード星へ戻れだと?」
「断る。私にどの面を下げてバード星へ帰れと言うのだ?あそこでも同じ扱いを受けることは自明の理だ」
「私は地球に残る。まだ大気の浄化を諦めたわけではない。それにこの星には他にも面白い研究対象があるからね…ギャバン、浄化するのは地球の大気だけではないのだよ。浄化の対象には地球人も含まれているのだ…地球人の凶暴性、ウルトラマン、そしてデビルガンダム…私の汚名を返上するには最高の素材だ…クククク…全宇宙に私の才能を示してやる…」
撤収命令が下り、転移装置で独房から本星へ帰るように勧める烈に。絶望の中でユーゼスは、ウルトラマンへと至る狂気の道を見つけていた。
「私よりウルトラマンにでも頼んだ方がいいのではないか? 彼は地球の救世主だ。きっとこの事態を何とかしてくれるだろう」
「私を責めるのはいいが、地球の大気をここまで汚染した責任はどう取るのかね、地球人の諸君?」
電磁霧を取り除く調査をさせるため独房から出されての物言い。この期に及んで自らの失敗を本質的には認めるつもりはないらしい。
「ハハハ! それはいい。ウルトラマンに支配されれば、地球の環境は破壊されずに済む」
「自分の星すら満足に守れず、他力本願で自分勝手な地球人にはふさわしい支配者だ!」
地球人にウルトラマンへの不信感を植え付けようと、ウルトラマンが地球を支配しようとしていると言うザラブ星人に対して。この会見でザラブ星人から面白いことを言う人間と認識されたことが、ユーゼスが生き永らえることに繋がる。
「フ、フフ…そういうことか…そういうことだったのか。何という偶然…これが因果律の成せる業か…私の全知識が急速に紡がれていく…それが結集して一つの形になる…私は知っている…デビルガンダムはこの私が創り出したモノだったのだ!!あとは…クロスゲート・パラダイム・システムを完成させるだけだ…だが…時空間のゲートだけを検出する方法が…わからない」
ETFに身を寄せていたユーゼスは未完成のクロスゲート・パラダイム・システムにより全てを知る。この後、ETFを支配、ネオバディムの指導者となる。この世界すらユーゼスが複数の世界を一つにして作ったと知ったのも、このタイミングであろうか。
しかしこの時点では時空間ゲートを検出するという最後の関門を突破できておらず、唐突に現れた別世界のラオデキヤから技術提供を受けたことで解決を見ている。

未来[編集 | ソースを編集]

「行け…光の巨人の力を手に入れるために…」
「私の過去を抹消するために…そしてお前は私の身代わりとなって死ぬのだ」
目覚める前の水槽の中の主人公への指令。イングラムがデビルガンダムのコアになってウルトラマンを倒す本来の計画通りなら、ユーゼスの代わりに死ぬ運命が用意されていたのだろう。
「光の巨人…宇宙の調停者、そして守護神たる存在。彼らは超絶的な破壊力と深い慈悲の心を併せ持ち、悠久の時を生きている…まさに神を具現化した存在と言えよう」
「そう。私の研究対象とはウルトラマンなのだ。彼らの力を我が物とすれば、私は私という存在を呪縛する因果の鎖から解脱することが出来る。忌まわしい過去も、呪わしい未来も関係ない」
「もう、ユーゼス=ゴッツォという器に縛られることもない。私は全てを超越する…その先に何があるか不明だが…それは『超えて』から確かめればよい」
デビルガンダム回収のため未来からやってきたユーゼスが語る真の目的。ゼストよりさらに先には何が待っていたのだろうか。台詞の一部には『α』のユーゼスを示唆するものがちらほら。ここからすると「超える」ことで解脱しようとしたのは、「呪われし未来」へと至る「因果の鎖」だったらしい。「縛られて」いたのはイングラムだけではなかったのだろうか……?
「私もかつては敗者だった。だが、敗北は人に屈辱と狂気しか与えない。この私のようにな…」
ユーゼスにとって不要になったネオバディムを自由に任されたトレーズが敗者となることで戦いという行為の解答を導くと言った事にかけた言葉。この言葉の後トレーズからは「あなたは純粋すぎる」と返される。
「彼らは素晴らしい…悠久の時を生き、裁定者として宇宙に君臨している…さらに、深い慈愛の心と超越的な破壊力を併せ持ち…生命の謎をも解き明かしている。ウルトラマンは神に等しい存在だと言えよう…だが…彼らは神のように遠い存在ではない。ハヤタや郷秀樹のように…人間と一心同体になれるのだ」
「私はかつて地球で見た光の巨人達に憧れた。あの素晴らしい力を欲した。私も…ウルトラマンになりたいと思った。だが、ウルトラマンは新西暦155年の地球を境として…その姿を見せなくなった。地球を去ってから私は彼らに会うことが出来なかった。もっとも…私のように邪念を持つ人間とウルトラマンが同化しないことはわかっていたがね…」
最終話にて語った、ウルトラマンに対する自らの想い。ヒーローに憧れる子供と、現実を知る大人の認識が入り混じった様な複雑な感情を抱いているようだ。そして、この憧憬は一大劫を経て妄執へと変質していく……。
なお「ウルトラマンは神ではない」という言及はウルトラシリーズを通して貫徹されているテーマでもある。
「もちろん…この宇宙を調停するのだ。お前達のように正体を隠して他文明の危機を救うのではなく、当初から絶対者として宇宙に君臨する。それが…超絶的な力を持った者の定めだ!!」
「私や銀河連邦警察の宇宙刑事達に不可能なことを…お前達はあっさりと成し遂げ、無力な人々に奇跡を見せる。その結果、人々に与える印象は何だ?私が汚れた大気を浄化しようとも…宇宙刑事達が命をかけて犯罪者を捕まえようとも…ウルトラマンの存在を知った人々が思うことは一つ…『ウルトラマンがいれば何とかしてくれる』」
「お前達は自分達より弱い立場にいる者を甘やかしているだけだ。偽善者面で神を気取っているだけなのだ。お前達は弱者の自立を遅らせている! 宇宙はお前達の存在など必要とはしていない!!」
「この宇宙に必要なものは…全てを支配する者! そう…因果律を調整する者なのだ!!」
ウルトラマンの存在とその影響に切り込みつつ、自信の理想を高らかに語る。
「だが、私が直接動けば私を知るウルトラマン…お前達に気づかれ、計画を阻止される恐れがあった…だから私は慎重に計画を進め、正体を隠して地球圏へ潜伏した。その時に隠れ蓑として結成したのが…ネオバディムというテロ組織だ。さらに私は自分の複製を創り出し…その者に私の全知識と記憶、私の命令がインプットされたナノマシンを埋め込んだ。その命令とはデビルガンダムの生体ユニットとなり…過去の地球へ行ってウルトラマンと同化し、その力を手に入れること」
「つまり、私は私自身という身代わりを作ったのだ」
「そうだ。イングラムと名乗る人間の正体は…私の複製人間…私のコピー、私の影…私の分身なのだ!!」
イングラムの正体と計画について。首尾よく行けばシンプルな過程で済むはずだったが、イングラムが独自の自我を持ったことで全てが狂い出していた。
リュウセイ「て、てめえ……何様のつもりだ! 人間を何だと思ってやがる!!」
ユーゼス「単なる道具…という答えでは不服か?」
その直後のやり取り。『α』においても万丈にこの時のリュウセイとほぼ同じ怒りの台詞をぶつけられており、その際にもこの時と似た返答をしている。
「私は複製人間にアルティメットガンダムの基礎フレームを託し、ネオジャパンコロニーのライゾウ=カッシュ博士の元へ送り込もうとした…仮に…カッシュ博士がアルティメットガンダムの正体に気づいても…私の複製人間が生体ユニットとなれば問題はない。複製人間はオリジナル…つまり、私と同じ行動原理を持つ。彼は必ず過去へ行き、光の巨人の力を手に入れて帰還するはずだった…」
「…誕生した私の複製人間は私の記憶・人格を完全にコピーしたにも関わらず…独自の人格を持っていた」
「私の複製人間は…誕生後ネオバディムからモビルスーツ・トーラスを奪って脱走し、行方不明となった…」
「やむをえず私はカッシュ博士と直接に接触し…アルティメットガンダムを完成させた。だが、クロスゲート・パラダイム・システムを組み込んだそのガンダムは、キョウジによって暴走…後の話は君達の方がよく知っているはずだ」
デビルガンダム誕生の経緯。ここでいう「基礎フレーム」とは、これ以前にラオデキヤから授けられたジュデッカ、ズフィルードの機体フレームである。
「イングラムよ…何故、因果律を操作して自分の存在を消さないのかと聞いたな?それは…お前に私の部下と、ガイアセイバーズの始末をさせるためだ」
「さあ…回れ! 運命の歯車よ!!」
クロスゲート・パラダイム・システムをもってしても切れない因果の鎖で結ばれた主人公を有効利用しようとする。
「これが…クロスゲート・パラダイム・システムと…光の巨人の力を融合した新たなる神の姿…自己再生・自己進化・自己修復の機能を備え…時の流れや因果律をも操る! それが神をも超えた存在…超神形態なのだよ!!」
完全破壊されたデビルガンダムを因果律操作で再生させ融合、ゼストへと進化する。
「人間は自分達が何もしなくても「ウルトラマンが守ってくれるさ」と思い込んでいる都合のいい連中だ」
スーパーヒーロー作戦』の最終戦で言った台詞。完全に民衆を見下しているが、ヒーローの在り方に一石を投じた発言でもある。
ウルトラシリーズではこのテーマについて初代ウルトラマンの時点から幾度と無く描かれており、特に各作品終盤においては地球人だけで脅威に立ち向かう「ウルトラマンからの自立」を描いた展開も少なくない。また昭和ウルトラシリーズの後日談にあたる作品『ウルトラマンメビウス』では人類とウルトラマンが共に並んで戦うというそこから更に一歩進んだ関係性が描かれた(『メビウス』から数千年単位で年月の経過した『大怪獣バトル』の時代でのかつてウルトラマン達が守ってきた地球においては、地球の人類に仇なす怪獣は全滅させられており、地球人類の手によって平和が守られている)。
「今思えば…ユーゼス=ゴッツォという人間は、40年前に死んだ…お前達が知る…本当のユーゼスはすでに死んでいるのだ…だから私は…仮面で、偽りの素顔を隠した……フ、フフ…私も、ユーゼス=ゴッツォの影…40年前のユーゼスの邪念に縛られた偽りの存在に過ぎないのかも知れん…」
一撃必殺砲で倒された後の呟き。
「私は…地球人の身勝手さ、凶暴さを嫌悪していた…。だが、それを…自分自身で具現化してしまったのか…」
「思い出したよ…ギャバン。私もお前と同じく…あの美しい星…あの青く美しい地球を、愛していたのだ…だからこそ…自ら志願して地球へ来たのだ、お前と一緒に…」
「所詮…私も愚かな人間なのだよ、ギャバン。そして…それを嫌悪したがため…光の巨人の力を手に入れて…人間を超えようとした…」
かつての相棒との会話。ユーゼスが本当に「超えたかった」のは、「自然を破壊する者達と同じ人間である自分自身」だったのだ……。
「イングラム…お前が言う通り、この世界に超絶的な力は不要だ。何故なら、そんなものがなくても…人々は生きている。そして、世界は存在し続けている…この宇宙に神など不要なのだ。だからこそ…ウルトラマン達は…人に近い存在であり続ける…彼らもまた、我々と同じ存在…銀河の同胞なのだ」
全てを賭した計画は打ち砕かれた。しかし、今のユーゼスにとってゼストの力はもはや不要だった。そんなものがなくても、世界は在り続け、人は生き続けていくのだ。その内の一人として、確かにウルトラマン達は存在していた。
余談だが、本作の発売の後の2006年に公開された映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』でも、初代ウルトラマン=ハヤタが後輩のウルトラマンメビウス=ヒビノ・ミライに対して、このユーゼスの台詞にも似た言葉を説くシーンがある。
「フフ…私は、お前に自分が失ってしまったものを…与えたのかも知れんな。そして私はお前に…自分自身に負けた…40年前と同じく…。今の私にはわかる…お前は…お前は私の良心だったのかも知れん…」
「本当のユーゼス=ゴッツォはどちらの方だったのか…」
「今となっては…もう…どうでもいい。お前は…イングラム=プリスケンという…一人の地球人だ」
「私は…お前が…うらやましい。地球人に受け入れられた…お前がな…」
死に際の台詞。最期にイングラムを人間として認め、哀しき仮面の男は散る。ユーゼスが本当に欲しかったのは、自分を受け入れてくれる誰かだったのかも知れない……。

αシリーズ[編集 | ソースを編集]

PS版α
「まあ、いい。だが、イングラムよ……これだけは忘れるな」
「宇宙で漂流していたお前を救い、新たな命と知識、力を与えたのはこのユーゼス=ゴッツォだという事をな」
第42話「アクシズからの使者」におけるイングラムとの会話にて。『第3次α』でイングラムが語った話と合わせると「SHO」エンディング後のイングラムは因果律の歪みに気付いて原因を探して様々な平行世界を巡り、ついにケイサル・エフェスが居るこの世界を探り当てたものの、それを察知したケイサル・エフェスも行動を起こし、イングラムが単身で宇宙を漂流してユーゼスが捕獲するよう手を回したということらしい。
「メガノイド計画…そうか、お前が破嵐創造の…」
「我が帝国監察軍が地球圏を制圧したあかつきには、私がお前の父親の遺志を継ぎ地球人をメガノイド化するも良かろう」
第59話「クロス・ターゲット」で破嵐万丈と初対面した時の台詞。『α』におけるユーゼスの性格(3万人のサイキッカーに対し、作戦に必要な脳髄だけ取り出して保管する)を考えると、本当に実行しそうで怖い。
(…STMCによってあの忌々しい本星の連中が消滅すれば、私の計画にとって都合は良いが…奴らは50万年前に我が帝国とほぼ同等の規模を持ったプロトカルチャーを全滅させているのだ…)
(もっとも、その事実を知っているのはバルマー本星にあった外典を解読した私と…霊帝しかいないはず…)
第65話「ギア・オブ・デスティニー」にて、ラオデキヤがSTMCを甘く見過ぎている事についての彼のモノローグで。ユーゼスはバルマーに現存する外典を解読した事で、仮にズフィルードを出そうとそう簡単に勝てはしないと思っていた。
「それに、2年間の偵察でお前達は銀河系の中でも危険な存在になりつつあることが判明している」
「…一定の文明レベルに到達していながらも、未だに自分達の母星を汚染し続け…数多くの勢力は戦いを広げており、それらが統一される兆しも見られない」
「さらに、ゲッター線、オーラ力、EVA、トロニウム、サイコドライバーといった危険な力を有しながらも…それらを自らの手で制御できていない。お前達は兵器としては優秀だが、知的生命体としてのレベルは低いのだよ」
「このまま、お前達を放置すれば、ゼントラーディのような戦闘集団に成長する恐れがある。そして、それはこの銀河系の秩序を乱す要因となるのだ」
第66話より。ウェンドロと似たような言いまわしであるが、αシリーズは地球由来の技術が大半のOGシリーズ旧シリーズと異なり、本当に宇宙を滅ぼしかねない機体やエネルギーが揃っているため、一概に詭弁とは言えない。
「それも私だ」
最終話、劇中で起こった様々な事象への干渉を認めて。ユーゼスを象徴するあまりにも有名な台詞。
『α』の作中に起こったいくつもの事件の多くがユーゼスが黒幕として動いた結果だったという設定なのだが、どう干渉したかについて具体的なことは特に明かさず、この一言のみで済ませていた為、ご都合主義かつ強引なシナリオだと『α』発売時は批判的な意味でやり玉に挙げられていた。
現在では批判も沈静化し、もっぱらネット上では「拾うことが難しいような伏線もこの一言で全ての辻褄が合い、どんな大きな風呂敷も畳むことができる魔法の言葉」というようなネタとして使われており[4]、公式でも『第3次α』でシヴァーも発言し、クォヴレーもアレンジして使っている。
第2次OG』でも似たようなやりとりが行われている。
2021年には「スーパーロボット大戦OG展」の物販にて、この台詞をモチーフにしたTシャツが発売されている。なお、寺田氏は商品化に対し一旦はNGを出したものの、その後「自分では発案できない」「欲しいと思う人がいるかも知れない」と考え直し、OKを出したとのこと[5]
また寺田氏によるとこの台詞は本来計画されていたものではなく、やむなく生じてしまった事が語られている(後述)。
「惜しいな。ゲッターの力を使えば全宇宙を支配する事すら可能だというものを…」
ゲッターチームと戦闘する時の台詞。ゲッター線ゲッターエンペラーの存在の事を言っていると思われる。
「ここまでの抵抗は全て予想通りだ。私の計算が正しいか、諸君らがそれ以上の力を発揮するか。二つに一つ…互いに己の運命を見極めようではないか」
「フフフ…どうした? お前達がその程度なら…まだ私も終わるわけにはいかぬ」
「まだまだだな…この期に及んで私を失望させるな。全力でかかってくるのだ…」
「そうだ…その力だ。では、もう一度だけその力を出し切る機会を与えてやろう…フフフ」
最終決戦における精神コマンド「ド根性」使用時の台詞。一行目のみDVE。真の霊帝を倒せそうな見込みがあるなら、自分が死んでもそれはそれで良しということだろうか。なお、アストラナガンを撃破した場合の呪縛から解放されたイングラムの最期の言葉も「…そうだ。その力だ…」。
「死ぬと分かっていながら立ち向かう…悲しい性だな」
中破ダメージの被弾台詞。呟くような言い方が意味深。因果律によって運命付けられた死を予見していたような最期の言葉から考えると、これは敵対者ではなく自分自身に向けられているのかもしれない。シヴァーにも同じ台詞がある。
「ふはははは……見事だ!! だがこれで私の計画が終わったわけではない! ふははは!!」
撃墜時の台詞だが、恐ろしいまでに余裕の貫禄を見せつけている。また、戦闘中の台詞にしてはかなりの長さを誇り、大友氏のボイスもセットでプレイヤーの不安を煽る。更に『OGS』で追加されたプロローグシーンでユーゼスが登場したため、彼の言葉通り『第2次OG』で彼の計画は続く事となった。
このαシリーズで彼は再登場する事は無かったが、『DC版α』では普通に再登場するのでこの台詞も謎ではない扱いに。
「ク、ククク…やはり…この宇宙でも因果の鎖から逃れることはできなかったか…だが…私が消滅しても…計画どおりに事が進む…」
「そして、私を倒すことにより、お前達はこの銀河系の危険分子として我が帝国に認識されることになる…」
「それに、ラオデキヤ艦隊は…ゼ=バルマリィ帝国のほんの一勢力に過ぎん」
「我が帝国は…お前達が考えている以上に…強大だ…」
「フ、フフフ…どうやらここまでのようだな……お前達が銀河の秩序を破壊する様を…因果地平の彼方から見させてもらうぞ…フ、フフフ…フハハハハハ!!」
最終話で倒された時の台詞。一見この手のラスボスにありがちな負け惜しみにも聞こえるがきちんと意味を成している台詞となっている。
まず途中に入る沈黙や、「この宇宙でも」という言葉の意味だが、『第2次OG』の動向を見る限り、全ての世界において「ユーゼス・ゴッツォ」として虚億を引き継いでいるようだが、そこからすると、どうやらαのユーゼスは無駄と知りつつCPSを使い、調停者になろうとしていたらしい。
次いで「計画」というのはケイサル・エフェス打倒のことで、調停者となれたなら自分が、叶わぬならばロンド・ベルがそれを果たすということになる。この台詞からすると、こちらのユーゼスは因果律からの解脱の方はあくまでついでであり、むしろ霊帝打倒の方を重要視していた節があるため「計画通りに事が進む」という発言も負け惜しみにはなっていないばかりか、むしろプレイヤー部隊の努力とその結果さえもユーゼスの計画のうちだったことになる[6]
なお、この時点でのバルマー帝国はユーゼスの言った通りに強大な力を持った軍隊であったが、『第3次α』では版権絡みの大幅なシナリオ変更によって、滅亡寸前まで衰退しているという驚愕の事態に陥った事が実に残念である。
DC版α
「…何故だ? 何故、お前が復活している…?」
ズフィルードを起動させたラオデキヤに驚く。前ステージでジュデッカを破壊したとき「手応えがなさすぎる」「まだ念が感じられる」とみな口々に言っていていかにもまだ生きていそうな前振りではあったが、それでも、むしろお前こそ何故復活していると感じる場面。
「…フ、フフフ……こ、この私が…操り人形…私が作り出したイングラム=プリスケン、そしてヴィレッタ=バディムと同等の存在に過ぎなかったというのか…!」
「ならば…残りの因子を全て集め、クロスゲート・パラダイム・システムを以って貴様と霊帝の存在を消し去ってくれる!」
オリジナルのラオデキヤによって野心を全て見透かされ、「所詮は霊帝の操り人形」と切って捨てられた際の台詞。最後の「因子を集める」というのがどういう意味なのか不明だが、直後の展開を見るとどうやら因子が足りなかったようだ。
「…ば、馬鹿な…この私が…全能なる調停者たる…このユーゼス=ゴッツォが…!…このユーゼス=ゴッツォが…!地球人や人造人間…ごときに…倒されるはずがない…!わ、私は…全ての因果律を操作して……この宇…宙…を……そ…して…今度…こそ…今度こ…そ…… 我が……う…ん…めい……を……」
上記の台詞の後、ラオデキヤに粛清されて。『PS版α』の面影など全くない。ある意味プレイヤーの溜飲が下がる瞬間かもしれない。こちらにも意味深なフレーズがあるが、真相は闇の中である。ユーゼスもイングラム同様、何かに執念を燃やしてはその直前に散る、という結末を背負っているのだろうか。果たしてユーゼスの「運命」とは……。

OGシリーズ[編集 | ソースを編集]

OGs[編集 | ソースを編集]

「今、この時に憑依したか……因縁だな……だが、今なら取り込めるやも知れぬ……」
「お前に枷を与える。今度こそ、我の傀儡となるがいい」
「……禁断の地より出でし者がいる。彼らは、自ら結界を破ったのだ」
「これで我らはあの星に干渉出来る……」
「だが、愚帝や監察官共より先に手を打たねばならぬ。切り札を手に入れるのは、我らゴッツォであらねばならぬ」
「任務を遂行せよ、アウレフ・バルシェムよ。我は遠き地より、それを見守ろう……」
バルシェム調整チャンバーと思われる機械的な部品が背景に立ち並んでいるネビーイーム内部で、アウレフ・バルシェムに憑依した「何者か」に対して。『OGS』で追加されたプロローグシーンでの台詞(GBA版『OG1』にはこのシーンはない)。
このシーンは『OGS』第1話よりも前の時間軸であるらしいが、いつ頃なのかははっきりしていない(ただし『Record of ATX』では「彼らは自ら結界を破ったのだ」とユーゼスが発言した次のコマでヒリュウジガンスクードがエアロゲイターと戦闘している様子が描かれているのでその後と思われる)。ヒリュウが太陽系の外、冥王星外宙域へと到達したことが結界を破ることに繋がったということだろうか。この「結界」がどのようなものかは不明。ガンエデン由来のものであれば「破る」ことは出来ない、地球のみの隔離に限定しているため念動結界の類ではないと思われる。またOGsが始まる前に地球の月へ降り立ったフューリーなどもいるため対象はバルマー限定なのか、それともフューリーらが訪れた後に何者かが張ったのか、現在のOGシリーズにおける最大の謎。
前半の台詞からすると、憑依したネフェシュは『α』世界(そしてSHO)の「イングラム・プリスケン」である可能性が高い。
「愚帝」は恐らく表の霊帝、「監察官共」はアインストか帝国監察軍、もしくはインスペクターのことだろう。「切り札」が何かは不明だが、サイコドライバーガンエデンクロスゲート辺りと思われる。
「こ、これはまさか……!?」
DW』最終局面でDiSRXを前にして。どうやらディス・アストラナガンの事も知っているようだが、何処でどのようにして知ったのかは不明。

第2次OGの戦闘台詞[編集 | ソースを編集]

「我は超越する……愚帝のみならず、創世神をも」
おそらく愚帝は創世神ズフィルードを僭称するバルマーの霊帝、そして創世神は「真の霊帝」「真の創世神ズフィルード」たるゲベルのことであろう。
「手に入れたぞ……欠けていた記憶、そして因子を」
汎用の攻撃台詞の一つ。確かに記憶や因子は取り戻したが、肝心要の部分が全く戻っていなかった。
「変えて見せる……呪われた宿命を! 必ずや!」
劣勢時の攻撃台詞。ユーゼスが失敗し続けている理由の一つは自分一人で因果の鎖を断ち切ることに固執していることで、実際にその役を担うイングラムがいなくなっている時点で既に可能性が潰えている。
「お前達に我が運命は変えられぬ。そして、己の運命もな」
被弾時。確かにそうだが恐らくユーゼスの言いたい意味とは違う。
「神に叛する者には、天罰が下る」
同じく被弾時。ここまで来るとスタッフも狙ってやっていると思われる。なお、これは『第3次α』におけるシヴァーの台詞が元ネタ。
「我が前世と違い、お前達の世界は狭い……」
「あの時に比べ、お前達の縁は狭まっているようだな」
対α勢。αシリーズではマクロスを始めとする外宇宙の技術が発達しているため(メタ的に言うと版権作品があるため)、人類の生活圏は銀河系全域に広がっているが、OGシリーズでは未だ太陽系内を航行するのが精一杯となっている。
「お前達との戦い……これで何度目になるか、わかるか?」
同上。諸々含めるとユーゼスとの戦いは4度目であるが、実際にはまだあったのかもしれない。
「あの時の決戦……お前には、さらに多種多様の同胞がいたのだがな」
α組からの被弾時。「多種多様の同胞」は版権作品のことだが、OGシリーズの世界には当然いない。
「アウレフが見出した者よ……もうお前の覚醒を待つ必要はない」
対リュウセイ。この世界でも彼はサイコドライバーの資質を持つようだが、覚醒に至る最後の鍵はまだ未完成。
「彼奴は、あの時ほどの念を発揮していないのだぞ!」
リュウセイからの被弾台詞。恐らく、α最終決戦においてジュデッカからの干渉を撥ね退けた際のことだろう。
「その機体の礎は、我がアウレフに与えたものなのだぞ」
同じくリュウセイからの被弾台詞、およびOGのSRXに関する裏。恐らく念動力関連の技術をイングラム経由で地球側に持ち込ませ、L5戦役で「収穫」するつもりだったと思われる。
「殊勝だな。アウレフの意志を継ぐとはな」
「まだ逆らうか、アウレフのサンプル共よ……」
「アウレフめ、上手く調教したものだ」
「アウレフの怨念が何らかの作用を……!?」
「まさか、アウレフが彼奴等に……!? いや、今の状況でそのようなことはあり得ぬ!」
SRXチームからの被弾台詞。αにおいてイングラムが行ったことと言えば……。
ちなみに本作のユーゼスはイングラムを徹底して「アウレフ・バルシェム」として扱っており、この辺りからも自身にとってイングラムが障害である前に必須のファクターであることを理解していないのがわかる。
「魔装機神サイバスター……そして、マサキ・アンドー。お前のことも“覚えて”いるぞ」
対マサキ。しかしシュウとの因縁も含めて覚えていながらラプラスデモンコンピュータのことを思い出せていなかったうえに、それを覚えている理由について追及しなかったのは一つの過ちではないだろうか。
「シュウ・シラカワ……あの時とは違うようだな」
対シュウ。時間軸の問題で、第2次OGのシュウはヴォルクルスの呪縛を逃れた状態にある。
「ギリアム……我と似て非なる宿命を背負った男……」
「今の我にはわかる……お前には欠けているものがある」
対ギリアム。「欠けているもの」とはシステムXNか、はたまた……
「ゲートを開く鍵は二つもいらぬ……」
対コウタ。彼の言うゲートとはクロスゲートなのか、それとも……?
「時間と空間が交差し、お前は古の忌憶を垣間見る。これは黒き地獄。これは黒き天使。これは黒き銃神。これは古き人祖達
「至高の知識が、お前の脳髄を焼滅させる……!エルヨウン・イェダ・ドーマー!」
『エルヨウン・イェダ・ドーマー』使用時のセリフ。クロスゲート・パラダイム・システムを完成させたことにより、因果律を支配できるようになったことで放つ力の一端。その中に流れるのは、ユーゼスと深き因縁を持つ前の宇宙の存在の影が……。「至高の知識」のくだりのせいで「知恵熱」などとも言われる。
「このような結末など……!!」
会話イベントを全部終える前に無理やり撃墜するとこの台詞がでる。もっともチートでも使わないと無理なレベルなので実質没セリフ。イング脱出直後に「オンリー・ワン・クラッシュ」狙いで何とかいけるか? と言うレベルだろうか。
後述の台詞に対し、こちらは辛うじて絶対者としての威厳を保っている印象である。
「こ、こんな宿命(さだめ)ぇぇぇぇぇっ!!」
撃墜時の台詞。文章では分かり辛いが声が裏返ってしまっているため、超然としていた今までのイメージが崩壊した瞬間である。
なお、直後の戦いにおいても似たような叫びをあげた人物が登場した。

第2次OG[編集 | ソースを編集]

「……失われた記憶の輪が……虚憶の欠片がつながっていく……我のネフェシュが真実の姿に……理解した……我が何処より来たか……何者であったか……ゼルファート……ズフィルード……ゼスト……ジュデッカ……それらを経て……新たなアダムであり、メタトロン……すなわち、“アダマトロン”が我が真体となる」
アダマトロンと化した直後。一人称が「私」から「我」へ。虚憶の欠片を繋いで過去生の記憶の大半を取り戻し、己の縁を理解し、因縁の存在を経て辿りついた究極の姿。
ちなみに最初の「ゼルファート」に関しては詳細不明。諸々の要素を鑑みるに、恐らく今までの世界(語られていない世界含む)において、「神となるためにCPSを使用した機体」か、あるいは「ユーゼスが調停者となる野心に目覚めた全ての始まりの存在となる何者か(ユーゼスが再有生をもたらす存在として表した「神」)」の事なのかもしれない。
なお、ユーゼスがズフィルードに搭乗したことは今まで一度もないが、順番からすると「SHO」以前のユーゼスのうちの誰かである可能性が高い。神体ズフィルードや創世神ズフィルード(ケイサル・エフェスとは異なるゲベルの成れの果て)を指す可能性もある。
付け加えるならばこの現象、SHOで起きたのと同じ。
「強念者は、幾多の危機を乗り越えることによってその力を増幅させていく。故に我は、数々の強敵との戦いを宿命づけられたお前達、鋼龍戦隊にイングを送り込んだのだ。ただ、ベースがマシンナリー・チルドレンである故、身体と記憶に細工を施し……お前達を信用させるため、イング自身にも思い込ませ、闘争心を励起するためにも……ガイアセイバーズからの脱走と言う状況を作り出さなければならなかったがな」
イング脱走の真相。ちなみにこのおかげで、イングの身体にはマシンセルが存在していない。
「……イングの脱走はドゥバン・オーグの妨害によって望まぬ方向へ進み……修正は困難かと思われたが、天は我を見放さなかった。偶然に偶然が重なり、結果的には我の思い通りに……」
上記の真相に対し、自分たちが偶然見つけなければイングは死んでいたかも知れないと反論するデスピニスとフィオナに対して。この台詞からもわかるとおり、αやSHOに比べて「偶然」の要素が大きいことがわかる。そして、そのような偶然に左右され、また頼らざるを得ないということ自体、同作におけるユーゼスの再有生が不完全であることを示唆していると言える。
「お前達は、我らと言葉を交わせる程度には発達した知性を持ちながら、蟲毒の如くたった一つの惑星の上で……飽くことなく争い、殺し合い、闘争本能と繁殖力を発達させてきた。そして、我が与えた技術の種……闘争のためとあらば解析し、応用を可能にする戦争技術への高順応性も持っていた。さらに、多くの強念者達……この銀河の中でも、そのような知的生命体が生息する惑星は希有だ」
ユーゼスの地球人評。これにはメキボスも内心では肯定していた。
「リ・テクからの報告で当たりはつけていたが、確信はなかった。他にも所在候補地があったのでな。故にファブラ・フォレースの謎を解く鍵……シュンパティアの改良策をフェリオ・ラドクリフに授け、遺跡の解析を進めさせたのだ」
ジョッシュから「ファブラ・フォレースクロスゲートが存在していることを知っていたのか」と問われ、リ・テクノロジストに出資した理由とともに答える。結果論ではあるがユーゼスが地球に干渉しなければ、対応策を講じないまま「破滅の王」によって地球も宇宙も消滅しただろう。
「我は長らく疑問に思っていた……何故、我にクロスゲートやガンエデンに関する虚憶が存在していたか……我はいったい何者だったのか……我は何処から来たのか……そして、クロスゲートとガンエデンに関する研究と調査を進め……虚憶の欠片を繋ぐための計画を立て、実行に移した。我は知りたかったのだ……何が原因となって虚憶を持ったのか。欠けていた記憶は何なのか。ガンエデンとは、クロスゲートとは何なのか。誰が、何のために作ったのか。我とどのような関係があるのか。そして、我は因子を揃え、その両方を手中にした」
そもそもの行動理由。覚えのないクロスゲートとガンエデンの虚憶……それらは何のためにあり、どのような因縁で自分がその記憶を持っているのか? ユーゼスはそれを知るために行動していたのである。ただ、クロスゲートはともかく、ガンエデンに関しては関連性が不明。α世界でゲベルと因縁があったからと思われるが……。
参考までに記しておくと、αのクロスゲートは、ナシムとゲベルが地球とバルマーを行き来するために設置した通路であり、副次機能として次元接続が可能なものであった。さらに本来のクロスゲートは文字通りの「門」であり、次元通路が繋がった際にそれぞれを繋ぐために具現化する存在である。
「以前の我は、起因を知ろうとした。我を縛る因果の鎖……その始まりと原因を。だが、もはやその必要はなくなった。我はクロスゲートから得たのだ、アカシャ変動因子を。かつて、我が作り上げようとしたクロスゲート・パラダイム・システム……それに欠けていた因子を」
OGユーゼスの目標はあくまで虚憶の探求にあり、何故自分は因果の鎖に縛られているのか、なぜ破滅の運命が待っているのかも知ろうとしていたのだが、アダマトロンになったことでその目的を放棄してしまっている。ゲートから得た「変動因子」については案の定不明だが、SHOやαのCPSに欠けていた何かであるらしい。これのおかげで、イングが言ったように運命の分岐点に立つくらいは一応できていたのかもしれないが、結末は変わらなかった。
「そのシステムにより、我は意のままに因果律を操作することが出来る。それは全能の力、そして真神の力……」
「クロスゲート・パラダイム・システム」とは何かについての返答。「意のままに」と言っていたが実際は使用範囲が限定された不完全な物であり、そのことについてイングに看破される。また、最後に出てきた「真神」とは何なのかは不明。一番近そうなのは「30」に登場したコレだが…。
「我こそはアルファであり、オメガである。我こそは終わりであり、始まりである。我こそは宇であり、宙である。もはや、起因など知る必要はない。過去の因果、因縁、虚憶、忌憶に縛られることもない。愚帝、監察者、監査者、そして神ですら我を阻止すること能わず。我に纏わるもの全てを隠滅させ、我が新たな、数多の世界を造り出し、その規範となる。因果、因縁、輪廻すらも我が新たに構築する。そして、四劫を超越し、我が新たな人類の祖……新人祖となるのだ」
ヴォルクルスや四凶を呼び出して。行きつく先は結局同じ世迷言……と言いたいが、SHOの「虚構の世界」がこれに待ったをかける。第2次OGのユーゼスは因子も知識も不足していたがために失敗したが、もしかしたら遙か遠い過去の、どこかの世界に存在した別のユーゼスは上手く立ち回り、万事を思い通りに運んで「思い通りに作り上げた世界」を創造していたのかも知れない……。
ただし、SHOにおいては「思い通りに作り上げた世界」で解脱を試みていたことを考えると、例え成功しても同じことの繰り返しであっただろう。何しろ、新世界創造が成功しようと失敗しようと、今に至るまで解脱が一度も成功していないのだから。
「……彼奴らが未だ存在するのは、我が因縁、業の深さゆえか」
しぶとく抵抗する鋼龍戦隊に対して。確かにそれもあるだろうが、何よりこの世界のユーゼスは詰めが甘すぎたというのが最も大きな理由だろう。
アダマトロンや本作のユーゼスが過去作品における負けフラグを積み重ねているのは有名な話(しかも劇中ですらエクセレンに指摘されている)だが、CPSによって因果律に干渉したことで「このようにしたから敗北する」という因果が確定してしまったからである。因果律改変を目論んだのに「番人」の気配がなかった辺りがそれを物語っている。[7]
ユーゼス「この流れはまさか……否、そのようなことはあり得ぬ。これまでの我とは違う……決定的に違っている点がある……クロスゲート、ガンエデン、アカシャ変動因子……これらは我の未来を変えるはず」
シュウ「ククク、どうしました? 今頃、自分の宿命に気づきましたか?」
ユーゼス「馬鹿な……同じ結果を迎えるなど……有り得ぬ」
キョウスケ「同じ結果といったな。つまり、今までのお前がおれ達のような存在に敗れていたということか」
ユーゼス「その運命を、今度こそ我は変える……! 呪輪廻から解脱し、新たな世界の創造主、新人祖となるのだ……!」
本作のユーゼスはαの彼と違い、イングラムが己の分身だった事実も、因果の鎖に繋がれている限り未来が変えられないことも知らないようだ。今までとは異なるやり方を取らない限り、彼の願いは決して叶わないのだ。仮にイングラムを排除したいなら、スーパーヒーロー作戦でそうしたように超越存在となって因果の影響を回避しなければならない。
ついでに言うと、そのイングラムの最期のモノローグは『何回目の、何人目の俺であろうと、迎える結末は全て同じ』である。なれば、同じ鎖に縛られているユーゼスだけが違うはずもなく……。
「お、同じか……同じ結末なのか……!な、何故だ……何故だ……!? 因子が決定的に違うのだぞ……ガンエデンを……クロスゲートを手に入れたのだ……!私の邪魔をする者など……いないはず……!」
「わ、私がこんなところで……終わるはずがない……!」
「終わるはずが……ない……! そうだ、新人祖たる私が死ぬなどと……!くっ、ふふふ……ふふふ……輪廻を解脱した私が……死ぬわけがない……くふっ、ふふふふ……」
「そうだ……私は世界を……全てを創る……ふふふっ……そう、全て……全てを……ふふふ」
撃破後。この時のユーゼスは仮面が外れ、血を流した素顔が露わになっている。本人は全て上手くやったつもりだったが、実際には「虚憶」ではわからなかった部分、即ちを一挙に再現しただけに過ぎず、鋼龍戦隊に倒された過去を持つシュウとアクセルからすればかつての自分達と同じ結末を迎えただけに過ぎなかった。
因果律改変を目論み、自らの運命を自らのみによって変えようとする限り、何度輪廻しようともその結末は決して変わらないのである……。
メタ的に考えると、アルテウルの顔=整形前の本来の素顔で行動していた時点で「目的を果たしたと思った途端に失敗して破滅する」というフラグが成立していたと言える(ユーゼスが本格的に暗躍を開始するのは整形後=イングラムのオリジンになってからである)。
「ふはははははははは!!」
「私だ! 私が造ったのだ! そう、あれは! 私が造るはずだったのだよ!!」
「クロスゲートもガンエデンも! 新たな世界も、人類も!! ははははは!! そう! 私が全て造るはずだったのだ!!なのに、何を間違った!? 何が原因なのだ!? イルイか!? はははは! そうか! イルイだな!!」
自軍から敗因を突きつけられた中での一幕。クロスゲートを通じて得ていた過去作の実憶が消え去ったことで、一人称も「我」から「私」へと戻っている。本作のユーゼスは虚憶によって過去作の記憶を持っており、さらにそもそもの始まりたる「SHO」の「虚構の世界」自体、その世界のユーゼスが造ったものである事や、ユーゼスの辿る道は大きく分けて「整形前(アルテウルの顔)」と「整形後(イングラムの顔)」に分かれることを考えると、どこかのタイミングで「SH作戦の整形後に当たる状態のユーゼス」がOG世界を造り上げたのだと考えられる。[8]
「それも私だぁぁぁぁぁ…………!!」
死に際の断末魔。この最後の錯乱ぶりは絶対者のイメージの崩壊とともに、(整形前の素顔であることも合わせて)SHOにおける大気浄化弾の実験失敗の際のユーゼスを再現しているとも言える。
かくしてユーゼスは倒れたが、同時にナシム・ガンエデンも破壊され、宇宙空間には「真の」クロスゲートが残り、新たな異星人の来訪と、月に住まう者達の目覚めによる新たな戦いの布石が敷かれ、ラ・ギアスでは更なる災厄の種が蒔かれつつあった……。
ただ、スーパーヒーロー作戦の顛末の再現だとすれば、この後に「整形後のユーゼス」が待っている可能性も否定できない。

アイドルマスター シンデレラガールズ[編集 | ソースを編集]

「ああ……幾度目になるか……。選ばれし勇者に倒され……鋼の救世主に……討たれ……。繰り返された滅びの輪廻……。真祖によって造られし闇の脳は……それら無数の概念をも喰らい、融合し……。そして我らの中で……『私』は目覚めた……」
ユーゼスの登場時の台詞。今回は未登場だがダークブレインの関与を匂わせる。
「満たされはせぬ。浄化もされぬ。私はまた現れ、絶望を……歌う……。求めるなら呟くが良い……。―――アンコール、と」
消滅時の台詞。
「そうもゆかぬのだ、アイドルたちよ。我らの時も限られているが故に」
エンディングでの台詞。
「因果は巡る……我らの運命が交われば、あるいは。では、さらばだ」
去り際の台詞。

搭乗機体・関連機体[編集 | ソースを編集]

デビルガンダムアルティメットガンダム
スーパーヒーロー作戦』では新西暦195年のユーゼスが作り出し、過去の新西暦155年に送り込む。そして新西暦155年のユーゼスがデビルガンダムを目撃して、40年後の新西暦195年で自身がそれを参考に作り出すという因果の鎖の連鎖で繋がっている存在であった。
本来のデビルガンダムは金属細胞「アルティメット細胞」で構成されていたが、ユーゼスの「虚構の世界」では後述のズフィルードやジュデッカで構成された「ズフィルード・クリスタル」で構成されている。
アンティノラ
ジュデッカの試作機。複数機が製造されており、ユーゼスも自身の専用機を持つ。
ジュデッカ
αシリーズではユーゼスが作り出した機体であるが、『スーパーヒーロー作戦』では平行世界のラオデキヤが設計図を渡す描写がある。自身の専用機だけあってレビ機とは違い、特殊能力に分身を所持している。厄介な敵である。
ズフィルード
αシリーズではラオデキヤを含む、ジュデッカ・ゴッツォタイプ専用機。『スーパーヒーロー作戦』ではジュデッカと同じく平行世界のラオデキヤが設計図を渡していた。
セプタギン
OGシリーズではユーゼスが送り込み、『DW』ではユーゼスの意思がセプタギン内部に存在していた。
アダマトロン
第2次OG』でナシムを取り込んだ姿。彼にとって前述の通り最悪の存在となってしまった。
AI1
『第2次OG』において、ゼストを生み出す為に使用したデビルガンダムの代わりに使用。似たような存在なので、確かに代用には最適だろう。ただし、本来の計画にはこのAI1は入っていなかったようである。そもそも金属細胞ラズムナニウムの元になったズフィルード・クリスタルは自前の技術である。むしろ無限の因果律演算のためにαで求めたサイバスターのラプラスコンピュータの代用と言えるかもしれない。
ゼルファート
正体不明の謎の機体。過去か、どこかでユーゼスが関わった存在であるという。

その他[編集 | ソースを編集]

現在までにここまでの事項が挙げられているが、謎が一つ残っている。それは、『スーパーヒーロー作戦』におけるラオデキヤの行動である。

当該作品において、クロスゲートの検出方法が見いだせず悩んでいるユーゼスのもとに、並行世界からラオデキヤが現れ、ジュデッカの機体フレームのデータを与えている。『第2次OG』において多くの事象が判明した今となってもなお、この行動の意味は全くわかっていない。ちなみに当時のラオデキヤとのやり取りはこうなる。

ユーゼス「……お前は?」
ラオデキヤ「余は……ラオデキヤ=ジュデッカ=ゴッツォ」
ユーゼス「ゴッツォ……? 私と同じ名……何者だ?」
ラオデキヤ「次元を越え、平行宇宙を越え、お前と因果律で結ばれた者。余は別の宇宙でお前に造り出された者……そしてお前はこの宇宙で余に造り出される者……余とお前は平行宇宙を超えた因果の鎖で結ばれている。我々は運命共同体なのだ」
ユーゼス「運命共同体だと……お前は一体何をしに現れた?」
ラオデキヤ「お前へ啓示を与えに。別次元での余という存在を確立させるために…お前のシステムをより完全なものに近づけてやる」
ユーゼス「クロスゲート・パラダイム・システムをか!?」
ラオデキヤ「そうだ。このズフィルード…ジュデッカの機体フレームを…使えば時空を超えることが出来る。そしてお前の目的を、野望を達成するがいい。その行為は別の宇宙に存在するお前と余の存在を…確立することになる…」

これによりジュデッカからタイムマシン、ズフィルードからズフィルード・クリスタルを得ることになり、ユーゼスの野望は推し進められる。

後の展開を加味しつつ字面のままに受け取ればやはり「αシリーズにおける自分達の存在を確立する為」という説が濃厚だが、裏を返せば「そうしなければα世界にはユーゼスも(恐らく二人目の)ラオデキヤも存在できなかった」ということである。

SHOに現れたラオデキヤは果たして何者だったのか、決戦の時まで誰も知らなかったブラック・デスクロスのデータをどうやって入手したのか、なぜそれをSHOのユーゼスに与えたのか、それによってαシリーズに、OGシリーズにどのような影響が齎されたのか。現在の所、それが残された謎となっている。

現在では「このラオデキヤが『α』とは全く関係ない別の世界の存在ではないか」という説が出ている。「時空移動の出来るジュデッカ」で「ラオデキヤが知っている機体」となると、『スーパーロボットスピリッツ』に登場したレビ機が存在する。作品の発表時期的に、虚構の世界に現れたラオデキヤはこの作品の黒幕「ジュデッカ・ゴッツォ」ではないか、との見方も存在している。こちらだとラオデキヤが機体フレームを入手した経緯を説明できる。SHOの影響がαを通してOGに及んだように連鎖的に別世界へと影響があるため、無数の影響先の1つと考えることもできるが、そうだとするとこのラオデキヤは『α』における一連の出来事を把握していたことになる。

あるいは「ラオデキヤ=何処かの世界でクロスゲートやガンエデン、人類を創造することに成功した未来のユーゼスが名を変えた姿」と考えることも出来る。ユーゼス自身は今まで一度も因果の鎖を断ち切れず敗北し続けているため、ラオデキヤは「もしかしたらユーゼスが全て成功できたなら」という可能性でしか生まれないifの存在ということになるが、そうすると「互いが互いを造った」「運命共同体」「別次元での余の存在を確立」という台詞にも説明が付く。誰も知らない筈の数々の技術やデータを知っていたのもラオデキヤ=未来のユーゼスにとっては過去の出来事であるため、となる。

しかし公式には未だ語られていないため、現在の所、やはり真相は闇の中である。

第3次α』の用語辞典では「CPSの情報をユーゼスに与えたのは、バルマー戦役以前に平行世界から転移して来たイングラムである」と明言されている。どのような状況だったのかは描写が一切ないため不明だが、イングラムの脳にはSHOのユーゼスの記憶と人格を移植したナノマシンとCPSの端末(=簡易機能のみのCPS)が組み込まれていたため、そこから得たのではないかと思われる。

SHOのユーゼスはCPSの因果律操作により、別次元の自分(スーパーロボット大戦のユーゼス)の記憶を得ており、同じことがCPSを作り上げた『α』のユーゼスにも起こっていた、あるいはイングラムの脳にあった人格転写ナノマシンから得たとすると、この疑問は解決される。

余談[編集 | ソースを編集]

  • 名前の由来は「ウルトラマンを追いかける者」[9]
  • 彼のつけている「仮面」はウルトラマンの偽物を演じた「ザラブ星人」をモチーフにしており、目元の輪郭がより鋭利に尖った辺りが当てはまる。
  • DW』最終戦でイングラムの肉体を完全に乗っ取ったが、その声は『α』でユーゼスを担当した大友氏ではなく、乃村健次氏が演じており、クレジットでは「仮面の男」となっていた。当時はキャスト変更の理由は不明だったが、『第2次OG』の設定を鑑みると若い頃と年を取った姿という違いがあるため声が違うということになる。
  • シヴァー・ゴッツォの名前がヘブライ語で「7」を意味するシヴァーで、BGMの名称も「ZEST SEVEN」となっているのは、ウルトラマンの力を手にしたゼストの後継者…すなわち、ウルトラセブンのオマージュという意味が込められているという説が有力。さらにはシヴァーが作った人造人間であるハザルはヘブライ語で「帰る」の意で「帰ってきたウルトラマン」のオマージュとなり、エイスに至っては直球で「ウルトラマンA(エース)」のオマージュである。そしてハザルは立場上はシヴァーの息子(=「ウルトラマンタロウ」)。それを考えるとユーゼスのクローンであるイングラムはウルトラマンレオと関連付けることができる(何せイングラムは自分が作った黒い天使に堂々と「アストラ」の名を冠している上、境遇もレオに近い)が、これはむしろシヴァーと縁深い上にアストラの名を受け継いだ銃神を駆るクォヴレーの方のネタかもしれない(ウルトラマンレオはセブンの愛弟子なので)。更にユーゼス自身が『第2次OG』で胸元がまんまゾフィーな新人祖を作り出した。どちらにせよ、つくづくウルトラマンが大好きな連中だと認識せざるを得ない。
  • 後年のウルトラシリーズではユーゼスが憧憬したウルトラマンの故郷である光の国から悪に墜ちたウルトラマンである「ウルトラマンベリアル」と「ウルトラマントレギア」の2人が登場したが、この2人の経歴にはユーゼスを想起させる点が非常に多い。ある意味でユーゼスは悪のウルトラマン達の先駆けとも言える存在である。
    • ベリアルとの共通点は「ザラブ星人に救われる」「自身のクローンを作る」「過去作のラスボス2体融合する」等
    • トレギアとの共通点は「仮面を付けた天才科学者」「過去に起きた様々な事件の黒幕(=それも私だ)」「ウルトラマンへの拗れた情景」等
  • 明言されてはいないが、ユーゼスのモチーフとなったのは、『ヒーロー戦記』のアポロン総統と思われる。その正体であるギリアム・イェーガーはイングラムのモチーフとして知られているが、ギリアムの正義のヒーローとしての一面と悪の首領としての一面を二つに分けたのがイングラムとユーゼスであると言える。
    • ギリアム役の田中秀幸氏は『ウルトラマンメビウス』から『劇場版ウルトラマンジード』までのウルトラシリーズにてウルトラ兄弟の長兄・ゾフィーの声を、そして初代『ウルトラマン』のパラレル続編作品である『ULTRAMAN』のアニメ版にて初代ウルトラマンの変身者であるハヤタ・シンを演じており、偶然とは言えゼスト・「ZEST SEVEN」・ハザル・エイスの事を考えると因縁めいたものになっている。
    • なお、『ヒーロー戦記』~「OGシリーズ」を省みるとギリアムは「仮面ライダーに救われて再びヒーローへと至った男」なので、「ウルトラマンに歪んだ憧憬を抱いて悪へと堕ちて行った男」であるユーゼスとは完全に真逆である。
  • 彼がウルトラマンの力を手にいれるために使ったデビルガンダムであるが、『ロストヒーローズ2』ではなんの因果かウルトラ戦士でありウルトラマンレオの弟であるアストラを生態ユニットとして取り込んでしまう。また、カラーリングがゼストによく似たウルトラ戦士であるイーヴィルティガがシナリオ内で改心するが彼もまた「ウルトラ戦士の力を欲した歪んだ心の科学者」である。
  • 『α』発売から20年以上が経ち、ユーゼスを象徴する名台詞「それも私だ」が誕生したそもそもの原因が寺田氏から語られている[10]
    • それによると元々『α』において『ユーゼスはラスボスではなくユーゼスとは別の真のラスボスがおり、最終盤でユーゼスが大まかな裏事情を語ったところで真のラスボスが現れユーゼスもまた手駒の1人でしかなかった事が明かされる』というシナリオであったが、開発途中の諸事情でその真のラスボスを出すことが出来なくなり、急遽真のラスボスが担う筈だった役割や根回しをユーゼスに回す羽目になりやむなくこの台詞が誕生してしまったとのこと。
    • その「真のラスボス」の正体については言及されていないが、このためのマップや原画等は途中まで作られており、使えそうな要素は『第2次α』と『第2次OG』で再利用された事が語られている。ちなみにDC版の結末は後から考えたものであり無関係である。版権作品に該当する存在は居るものの真相については不明。オリジナル枠の可能性も存在する。
    • また、これらの総括は「中途半端な終わり方になってしまったのはこういう事情があった。これを言っても『今更言い訳?』と思われてしまう、と思っているのも私だ」という言葉で締めくくられている。
  • 2023年1月7日に放送された『ウルトラマンデッカー 特別総集編3』において、ホッタ・マサミチが「そういう情報ってさ、普通『フフフ、それも私だ』とか意味深なこと言っちゃうような黒幕的な人が~」と発言し、話題を呼んだ。ある意味ユーゼスがウルトラ世界に影響を及ぼしたと言えなくもない。

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. メディアワークス『スーパーヒーロー作戦 完全攻略ガイド』108頁。
  2. 双葉社『スーパーヒーロー作戦 特捜ファイル』88頁。
  3. ユーゼスもシヴァーも強力な念動力者でなく、外部から念者を操っているに過ぎないため「念動フィールド」までは展開できない様子。
  4. とはいえ、この台詞をパロディとして使った『MELTY BLOOD Act Cadenza』では永久コンボがある事と登場人物の一人がツンデレである事をこの台詞で辻褄を合わせようとするという無茶振りをしたが。
  5. スーパーロボット大戦OG展、開催中! 2021年12月11日閲覧。
  6. そういう意味ではαにおけるユーぜスの役割は「人類全体を鍛える事で未曾有の危機に立ち向かえるよう自ら悪役を演じた旧シリーズビアン・ゾルダークや、戦争と平和の成す意味とあらゆる意味での『闘う姿勢』を考えさせるべく世界全体に茶番劇を仕掛けたトレーズ・クシュリナーダに通じるものがある」と言えなくもない。
  7. 正確に言うとCPS自体が「望む結果を生み出すために必要な原因を生成する」システムなのだが、因果の繋がりを利用する特性の関係で、過去だろうが並行世界だろうが一度因果として成立した=フラグ付けされた結果がある場合、同じ条件を満たした時点で対応する結果を引き寄せてしまう性質がある。そして「CPSを作り出して使うと負ける」というフラグは既に『SHO』で成立している。
  8. そもそも、ユーゼスをユーゼスたらしめる要素は全て整形後に得たものである。
  9. 双葉社『スーパーヒーロー作戦 特捜ファイル』158頁。
  10. https://twitter.com/TakanobuTerada/status/1507027772434444291