「地獄大元帥」の版間の差分
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+ | Dr.ヘルに似た風貌をした頭部に悪の独裁者を想起させるボディを持った戦闘ロボットの姿をしており、右腕が鋭利で強力なクローアームになっているのが特徴。頭部コックピットには、下半身を失い片目を失明させた<ref>テレビ版は左目であったのに対し、漫画版では右目にアイパッチを掛けている。</ref>ヘル本人の身体が収納されている<ref>当時のテレビマガジンにおいて、両手や下半身を失ったヘルの遺体を載せたグラビアが載せられている。</ref>。 | ||
− | + | 生粋の武闘派である[[暗黒大将軍]]に比べると、力押しの正攻法よりも情報収集や知略を駆使した頭脳派的な作戦を得意としている。また、科学者としての優秀な頭脳も健在であり、自らの技術を惜しみなく導入して開発した兵器を用いて、憎き甲児だけでなく[[剣鉄也]]の駆る[[グレートマジンガー]]をも何度も窮地に陥れている。 | |
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− | [[ | + | なお、テレビ版において[[マジンガーZ (TV)|前作]]のDr.ヘル時代と声が違っていたが、スパロボシリーズではDr.ヘルと同じく富田耕生氏が声の担当を務めている。また、登場する作品によって、その姿は[[戦闘獣]]であったり[[機械獣]]であったりと若干設定も異なっている。 |
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+ | 暗黒大将軍の死後、'''戦闘獣に改造される形'''で蘇り、[[闇の帝王]]直々に[[ミケーネ帝国]]の大幹部の後任に選抜される形で登場。『[[グレートマジンガー (TV)|グレートマジンガー]]』本編における実質的な[[ラスボス]]となる(闇の帝王は、最終的に眠りについている)。 | ||
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+ | [[あしゅら男爵]]や[[ブロッケン伯爵]]といった心許せる部下を失い、自身も一度は敗れて命を落とした影響なのか、前作に比べると人間味のある面は失われており、冷酷非道な作戦を躊躇無く実行に移そうとする。一方で、七大将軍達に対し「ミスを犯した者は直ちに処刑」と容赦の無い恫喝を行っているが、あくまでもそれ位の覚悟で挑むよう言い渡しているだけで、最終決戦に至るまで誰も処刑していない。ただし、[[マジンガー]]に対する恨みは前作よりも増していると言え、特に甲児がマジンガーZと共に復帰した直後は、その怒りからマジンガーZを模した等身大の人形を用意して、怒りの咆哮を挙げながら破壊する事で気を鎮めようとした程である。 | ||
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+ | 飛行訓練や戦闘獣との戦いにおける様子から、鉄也が甲児に逐一反発している事実に気付いた結果、一気に両者を叩く好機であると判断し、マジンガーZとグレートマジンガーを分断させた上で叩く作戦を考案。ミケーネ軍の総力を挙げ、自らも[[無敵要塞デモニカ]]に搭乗して陣頭指揮を執る形で出撃する。作戦は成功し、特に鉄也の方は瀕死の重傷を負わせる形で追い詰めていき、回収しようとしていたグレートブースターも破壊してあと一歩の所までいったのだが、自らの身を挺する形で[[科学要塞研究所]]の司令部を[[特攻]]させた[[兜剣造]]の決死の行動に阻まれる。それでも弱気になっていた部下達を叱咤して反撃に転じようとしたが、そこを駆け付けた甲児のマジンガーZに要塞内部へと突入され大被害を受けてしまう事になり、最後はマジンガーZとグレートマジンガーに加え、[[ビューナスA]]、[[ダイアナンA]]によるマジンガー軍団の総力を挙げた同時攻撃によって、デモニカは完全に破壊。自身も爆発に巻き込まれ、死亡した。 | ||
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+ | ==== [[漫画|漫画版]] ==== | ||
+ | 永井豪氏の漫画版では、一貫して「戦闘獣になったDr.ヘル」として描かれる。頑健な身体を手に入れた影響か、たまに「俺」という一人称を使う。また、人質をとり鉄也にグレートの武装解除と決闘を要求し、鉄也がそれに応じれば素直に人質を解放したりと、潔い一面も垣間見せている。 | ||
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+ | 率いていた戦闘獣部隊が科学要塞研究所の自爆で全滅した結果、戦闘獣としての姿で決戦に挑み、右腕のクローアームと[[超合金ニューZ]]をも容赦なく溶かしてしまう[[地獄王ゴードン]]のような火炎竜巻ヘル・ファイヤー、ビームやミサイルを無効化するバリヤーマント等を駆使してマジンガーチームを苦しめたが、最後はグレートのサンダーブレードで頭部を貫かれ、力及ばず敗れた。 | ||
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+ | [[グレートマジンガー (桜多吾作版)|桜多吾作氏の漫画版]]でも「戦闘獣になったDr.ヘル」として描かれる。着任早々、戦闘獣を将軍たちに無断で出撃させ、それに異を唱える彼らを恫喝し、前作以上の傲慢さを発揮した。しかし、大胆かつ苛烈な戦略で科学要塞研究所の破壊と[[東京]]占領を成し遂げており、部下たちの尊敬と忠誠を獲得する。 | ||
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+ | ==== [[真マジンガーZERO vs 暗黒大将軍]] ==== | ||
+ | 闇の帝王=遥か過去に[[タイムスリップ]]したDr.ヘルという設定の本作だが、ダブルマジンガーとの決戦に地獄大元帥のボディで前線に立つ。本作での動力源は[[光子力]]によるものになっており、当初は高出力の光子力エンジンを建造できなかったが、本拠地に潜入した[[兜甲児 (真マジンガーZERO)|甲児]]と闇の帝王が一瞬だけ接触した際に入手した情報を使用して建造している(甲児もこの時の接触により闇の帝王=Dr.ヘルと知ることになったが……)。 | ||
サイズ上はマジンガーZとほぼ同等。他の作品と違い、両腕が通常の腕になっていたり、髭やマントがその高出力によって発生したエネルギーによる産物という特徴が存在する。また闇の帝王が収まる頭頂部はパイルダーのように分離が可能。 | サイズ上はマジンガーZとほぼ同等。他の作品と違い、両腕が通常の腕になっていたり、髭やマントがその高出力によって発生したエネルギーによる産物という特徴が存在する。また闇の帝王が収まる頭頂部はパイルダーのように分離が可能。 | ||
− | 本形態での実際の戦闘描写は非常に少ないが、Dr. | + | 本形態での実際の戦闘描写は非常に少ないが、Dr.ヘルが習得していた[[武術・格闘技|機械道空手]]を駆使する戦闘を行う。とはいえ、魔神パワーの開放が進んだマジンガーZに及ばない事は十分承知しており(ただし第5段階の"変態"までは地獄大元帥の方が性能上は僅かに上だった)、真の狙いは正にそのマジンガーZ……甲児の搭乗により覚醒を惹起させられた'''[[マジンガーZERO]]と接触する事'''にあった。 |
− | === [[劇場版 マジンガーZ / INFINITY]] === | + | ==== [[劇場版 マジンガーZ / INFINITY]] ==== |
− | + | 本作では'''Dr.ヘルの搭乗する機械獣'''。[[INFINITY]]の眼前にて甲児のマジンガーZと対決する。 | |
− | + | 「超合金ニューZを貫通する溶解弾」によってマジンガーZを[[劇場版マジンガーシリーズ|ボロボロの状態にまで追い詰める]]が、[[兜シロー|シロー達]]統合軍の部隊が鉄也とグレートの救出に成功すると状況は一転、3人の[[合体攻撃]]を受けて追い込まれる。しかしバードスの杖にコピーしたグレートの起動コードを用いてINFINITYへのドッキングを敢行した。 | |
== 登場作品と役柄 == | == 登場作品と役柄 == | ||
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TV版設定では戦闘では専ら[[戦艦]]類の機体に搭乗しての参戦であり、暗黒大将軍や[[7つの軍団|七大将軍]]の様に「地獄大元帥」個人としてユニットが出撃したことは無い。『X-Ω』では『真マジンガーZERO』設定での参戦となり、敵ユニットとしても登場する。 | TV版設定では戦闘では専ら[[戦艦]]類の機体に搭乗しての参戦であり、暗黒大将軍や[[7つの軍団|七大将軍]]の様に「地獄大元帥」個人としてユニットが出撃したことは無い。『X-Ω』では『真マジンガーZERO』設定での参戦となり、敵ユニットとしても登場する。 | ||
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− | : | + | :Dr.ヘルは『[[スーパーロボット大戦α|α]]』では明確に死亡した描写はないが、どうやら一度死亡していたらしく<ref>メディアファクトリー『第2次スーパーロボット大戦α 完全攻略ガイド』(562頁)では、『[[α外伝]]』から『第2次α』の間で[[ロンド・ベル]]に敗れるというストーリーの構想が語られている。</ref>、原作同様にミケーネの重鎮として[[無敵要塞デモニカ]]に乗ってくる。自軍部隊からは完全にDr.ヘルとして扱われる。 |
:なお[[ゴーゴン大公]]の言によると、諜報軍がヘルの死体を回収したという報告は認識していたが、その亡骸に改造を施した情報までは把握しておらず、生きている事に驚いたリアクションから、誰もヘル=地獄大元帥とは知らなかったようである。更に原作ではゴーゴンが死んだ後に復活した為絡みが無かったが、本作ではゴーゴンを側近に指名し、見事に抹殺した。 | :なお[[ゴーゴン大公]]の言によると、諜報軍がヘルの死体を回収したという報告は認識していたが、その亡骸に改造を施した情報までは把握しておらず、生きている事に驚いたリアクションから、誰もヘル=地獄大元帥とは知らなかったようである。更に原作ではゴーゴンが死んだ後に復活した為絡みが無かったが、本作ではゴーゴンを側近に指名し、見事に抹殺した。 | ||
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=== COMPACTシリーズ === | === COMPACTシリーズ === | ||
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− | : | + | :音声初収録。原作の神弘無氏が既に故人のため、[[Dr.ヘル]]役の富田耕生氏が[[代役]]を担当。ただし新規収録は行われておらず、Dr.ヘルとしてのボイスをそのまま流用している。 |
+ | :序盤から[[暗黒大将軍]]とタッグで登場し、Dr.ヘル時の部下である[[あしゅら男爵]]、[[ブロッケン伯爵]]も同時に登場している。第1部の顔見せでは[[飛行要塞グール]]に乗っていたが、[[バードス島]]での最終決戦では[[万能要塞ミケロス]]を駆って挑んでくる。 | ||
:なお、リメイク前の『[[スーパーロボット大戦COMPACT2|COMPACT2]]』ではDr.ヘルとして登場しているが、[[剣鉄也]]からは地獄大元帥と呼ばれていた。 | :なお、リメイク前の『[[スーパーロボット大戦COMPACT2|COMPACT2]]』ではDr.ヘルとして登場しているが、[[剣鉄也]]からは地獄大元帥と呼ばれていた。 | ||
=== 携帯機シリーズ === | === 携帯機シリーズ === | ||
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:2018年7月のイベント「光の先に」において『真マジンガーZERO』設定で初登場。『第3次α』以来の久々の登場となる。 | :2018年7月のイベント「光の先に」において『真マジンガーZERO』設定で初登場。『第3次α』以来の久々の登場となる。 | ||
:従来の作品ではパイロットとしての登場だったが、『真マジンガーZERO』設定となったことで敵専用の[[生身ユニット]]としても登場する。 | :従来の作品ではパイロットとしての登場だったが、『真マジンガーZERO』設定となったことで敵専用の[[生身ユニット]]としても登場する。 | ||
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− | : | + | :第46話地上ルート「さらば父よ、戦士達の旅立ち」にて。 |
+ | :Dr.ヘル時代の部下である彼らの名を出す辺り、やはり根本的な部分は変わらない。そして、マジンガーにとどめを刺そうとしたその時、[[科学要塞研究所]]のコントロールタワーが分離し…。 | ||
+ | ;「だが、[[異星人]]に地球人の祖先が造り上げたシステム…[[ガンエデン]]を渡すのも腹立たしい…」<br />「貴様らには[[ムゲ・ゾルバドス]]帝国の秘密基地の場所を教えてやる…」<br />「勘違いするな…。ワシはただこの星を愛し、他の誰にも渡したくないだけだ…」<br />「奴らはアステロイドベルトのポイント1204にいる…」<br />「そんなものは要らん…。ワシはこの地底帝国と共に朽ちていく身だ…」<br />「兜甲児、剣鉄也よ…。先に地獄で待っているぞ…」 | ||
+ | :同上、[[イルイ・ガンエデン|イルイ]]が[[シャピロ・キーツ|シャピロ]]に拉致された後の場面より。最期は地球を愛する者としてのプライドから、間接的にムゲに反発してみせた。 | ||
+ | :こうして地底帝国の崩壊と共に地獄大元帥、そして『[[スーパーロボット大戦α|α]]』から続いたDr.ヘルとの長きに渡る因縁も幕を閉じた…はずだったが、よりにもよってこの後その[[ムゲ・ゾルバドス|ムゲ]]の手で復活する事になる。 | ||
+ | :なお、『30』でもDr.ヘルが('''後で再登場する事も含めて''')同じような事をしている。 | ||
+ | ;「異星人に利用されるのはシャクだが…貴様をこの手で地獄に落とせるなら構わぬ…!」<br />「しかし、こうなった以上は避けられぬ戦いよ。今一度勝負だ、兜甲児!」 | ||
+ | :第48話地上・宇宙ルート「失われた者たちへの鎮魂歌」にて採用予定だったと思われる兜甲児との戦闘前没台詞。何らかの手段を用いてフラグを設定すれば発生する。ちなみに他にも帝王ゴール、竜魔帝王、ダリウス大帝にも同様の没会話が用意されていたらしい。 | ||
+ | :敵視していたムゲに復活させられた地獄大元帥もといDr.ヘルだったが、彼なりにも折り合いを付け、再び甲児に戦いを挑む…といったシチュエーションだろうか? | ||
=== COMPACTシリーズ === | === COMPACTシリーズ === |
2024年12月8日 (日) 23:55時点における最新版
地獄大元帥 | |
---|---|
読み | じごくだいげんすい |
外国語表記 | Great Marshall of Hell |
登場作品 | |
声優 | |
デザイン |
森下圭介(TV版) 余湖裕輝(ZERO) 柳瀬敬之(INFINITY) |
初登場SRW |
|
SRWでの分類 |
機体 パイロット |
プロフィール | |
---|---|
種族 |
人間型戦闘獣(元地球人) 機械獣(INFINITY) |
性別 | 男 |
所属 | ミケーネ帝国 |
役職 | 司令官 |
称号 | 大元帥 |
地獄大元帥は「マジンガーシリーズ」の登場キャラクター。
概要[編集 | ソースを編集]
兜甲児の駆るマジンガーZとの戦いの末に敗れ死亡した宿敵・Dr.ヘルが甦った姿。
人物 [編集 | ソースを編集]
Dr.ヘルに似た風貌をした頭部に悪の独裁者を想起させるボディを持った戦闘ロボットの姿をしており、右腕が鋭利で強力なクローアームになっているのが特徴。頭部コックピットには、下半身を失い片目を失明させた[1]ヘル本人の身体が収納されている[2]。
生粋の武闘派である暗黒大将軍に比べると、力押しの正攻法よりも情報収集や知略を駆使した頭脳派的な作戦を得意としている。また、科学者としての優秀な頭脳も健在であり、自らの技術を惜しみなく導入して開発した兵器を用いて、憎き甲児だけでなく剣鉄也の駆るグレートマジンガーをも何度も窮地に陥れている。
なお、テレビ版において前作のDr.ヘル時代と声が違っていたが、スパロボシリーズではDr.ヘルと同じく富田耕生氏が声の担当を務めている。また、登場する作品によって、その姿は戦闘獣であったり機械獣であったりと若干設定も異なっている。
劇中の様相 [編集 | ソースを編集]
TV版[編集 | ソースを編集]
暗黒大将軍の死後、戦闘獣に改造される形で蘇り、闇の帝王直々にミケーネ帝国の大幹部の後任に選抜される形で登場。『グレートマジンガー』本編における実質的なラスボスとなる(闇の帝王は、最終的に眠りについている)。
あしゅら男爵やブロッケン伯爵といった心許せる部下を失い、自身も一度は敗れて命を落とした影響なのか、前作に比べると人間味のある面は失われており、冷酷非道な作戦を躊躇無く実行に移そうとする。一方で、七大将軍達に対し「ミスを犯した者は直ちに処刑」と容赦の無い恫喝を行っているが、あくまでもそれ位の覚悟で挑むよう言い渡しているだけで、最終決戦に至るまで誰も処刑していない。ただし、マジンガーに対する恨みは前作よりも増していると言え、特に甲児がマジンガーZと共に復帰した直後は、その怒りからマジンガーZを模した等身大の人形を用意して、怒りの咆哮を挙げながら破壊する事で気を鎮めようとした程である。
飛行訓練や戦闘獣との戦いにおける様子から、鉄也が甲児に逐一反発している事実に気付いた結果、一気に両者を叩く好機であると判断し、マジンガーZとグレートマジンガーを分断させた上で叩く作戦を考案。ミケーネ軍の総力を挙げ、自らも無敵要塞デモニカに搭乗して陣頭指揮を執る形で出撃する。作戦は成功し、特に鉄也の方は瀕死の重傷を負わせる形で追い詰めていき、回収しようとしていたグレートブースターも破壊してあと一歩の所までいったのだが、自らの身を挺する形で科学要塞研究所の司令部を特攻させた兜剣造の決死の行動に阻まれる。それでも弱気になっていた部下達を叱咤して反撃に転じようとしたが、そこを駆け付けた甲児のマジンガーZに要塞内部へと突入され大被害を受けてしまう事になり、最後はマジンガーZとグレートマジンガーに加え、ビューナスA、ダイアナンAによるマジンガー軍団の総力を挙げた同時攻撃によって、デモニカは完全に破壊。自身も爆発に巻き込まれ、死亡した。
漫画版[編集 | ソースを編集]
永井豪氏の漫画版では、一貫して「戦闘獣になったDr.ヘル」として描かれる。頑健な身体を手に入れた影響か、たまに「俺」という一人称を使う。また、人質をとり鉄也にグレートの武装解除と決闘を要求し、鉄也がそれに応じれば素直に人質を解放したりと、潔い一面も垣間見せている。
率いていた戦闘獣部隊が科学要塞研究所の自爆で全滅した結果、戦闘獣としての姿で決戦に挑み、右腕のクローアームと超合金ニューZをも容赦なく溶かしてしまう地獄王ゴードンのような火炎竜巻ヘル・ファイヤー、ビームやミサイルを無効化するバリヤーマント等を駆使してマジンガーチームを苦しめたが、最後はグレートのサンダーブレードで頭部を貫かれ、力及ばず敗れた。
桜多吾作氏の漫画版でも「戦闘獣になったDr.ヘル」として描かれる。着任早々、戦闘獣を将軍たちに無断で出撃させ、それに異を唱える彼らを恫喝し、前作以上の傲慢さを発揮した。しかし、大胆かつ苛烈な戦略で科学要塞研究所の破壊と東京占領を成し遂げており、部下たちの尊敬と忠誠を獲得する。
真マジンガーZERO vs 暗黒大将軍[編集 | ソースを編集]
闇の帝王=遥か過去にタイムスリップしたDr.ヘルという設定の本作だが、ダブルマジンガーとの決戦に地獄大元帥のボディで前線に立つ。本作での動力源は光子力によるものになっており、当初は高出力の光子力エンジンを建造できなかったが、本拠地に潜入した甲児と闇の帝王が一瞬だけ接触した際に入手した情報を使用して建造している(甲児もこの時の接触により闇の帝王=Dr.ヘルと知ることになったが……)。
サイズ上はマジンガーZとほぼ同等。他の作品と違い、両腕が通常の腕になっていたり、髭やマントがその高出力によって発生したエネルギーによる産物という特徴が存在する。また闇の帝王が収まる頭頂部はパイルダーのように分離が可能。
本形態での実際の戦闘描写は非常に少ないが、Dr.ヘルが習得していた機械道空手を駆使する戦闘を行う。とはいえ、魔神パワーの開放が進んだマジンガーZに及ばない事は十分承知しており(ただし第5段階の"変態"までは地獄大元帥の方が性能上は僅かに上だった)、真の狙いは正にそのマジンガーZ……甲児の搭乗により覚醒を惹起させられたマジンガーZEROと接触する事にあった。
劇場版 マジンガーZ / INFINITY[編集 | ソースを編集]
本作ではDr.ヘルの搭乗する機械獣。INFINITYの眼前にて甲児のマジンガーZと対決する。
「超合金ニューZを貫通する溶解弾」によってマジンガーZをボロボロの状態にまで追い詰めるが、シロー達統合軍の部隊が鉄也とグレートの救出に成功すると状況は一転、3人の合体攻撃を受けて追い込まれる。しかしバードスの杖にコピーしたグレートの起動コードを用いてINFINITYへのドッキングを敢行した。
登場作品と役柄[編集 | ソースを編集]
TV版設定では戦闘では専ら戦艦類の機体に搭乗しての参戦であり、暗黒大将軍や七大将軍の様に「地獄大元帥」個人としてユニットが出撃したことは無い。『X-Ω』では『真マジンガーZERO』設定での参戦となり、敵ユニットとしても登場する。
なお、SRWでは、顔グラが戦闘獣の方の顔になっているが、前述でも説明してある通り、あくまで「地獄大元帥 = 頭部に収納されているDr.ヘル」である。恐らく地獄大元帥そのものがユニットとして登場しないための処置だと思われる。
αシリーズ[編集 | ソースを編集]
- 第2次スーパーロボット大戦α
- Dr.ヘルは『α』では明確に死亡した描写はないが、どうやら一度死亡していたらしく[3]、原作同様にミケーネの重鎮として無敵要塞デモニカに乗ってくる。自軍部隊からは完全にDr.ヘルとして扱われる。
- なおゴーゴン大公の言によると、諜報軍がヘルの死体を回収したという報告は認識していたが、その亡骸に改造を施した情報までは把握しておらず、生きている事に驚いたリアクションから、誰もヘル=地獄大元帥とは知らなかったようである。更に原作ではゴーゴンが死んだ後に復活した為絡みが無かったが、本作ではゴーゴンを側近に指名し、見事に抹殺した。
- 第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
- 生存しており、竜魔帝王の側近を務める。甲児達も生きていたことにかなり驚いていた。決戦後敗走し、「切り札」として捕らえていたイルイ・ガンエデンを持ち出そうとするも同じくイルイを狙っていたムゲ・ゾルバドス帝国の強襲に遭い死亡。しかし地球を愛していたがゆえに最期はαナンバーズにムゲの居場所を教え、事切れた。…が、その後よりによってムゲの手によって甦り、復活ボス軍団の一員として立ちはだかる(皮肉にも彼はムゲのせいで1度死んだのだが)。
- 余談だが、彼はαシリーズ内で3回死んで2度生き返っている。最後の決戦の時は『第2次α』以上にヘル扱いされ、最期を目の当たりにした甲児から「Dr.ヘル」と呟かれる。
COMPACTシリーズ[編集 | ソースを編集]
- スーパーロボット大戦IMPACT
- 音声初収録。原作の神弘無氏が既に故人のため、Dr.ヘル役の富田耕生氏が代役を担当。ただし新規収録は行われておらず、Dr.ヘルとしてのボイスをそのまま流用している。
- 序盤から暗黒大将軍とタッグで登場し、Dr.ヘル時の部下であるあしゅら男爵、ブロッケン伯爵も同時に登場している。第1部の顔見せでは飛行要塞グールに乗っていたが、バードス島での最終決戦では万能要塞ミケロスを駆って挑んでくる。
- なお、リメイク前の『COMPACT2』ではDr.ヘルとして登場しているが、剣鉄也からは地獄大元帥と呼ばれていた。
携帯機シリーズ[編集 | ソースを編集]
- スーパーロボット大戦A
- 暗黒大将軍と共にミケーネ帝国を率いる。ミケーネ勢最後の1人として量産型グレートを造った。が、剛健太郎を人質に取るという非道な作戦を敢行したため、甲児達の怒りを高めてしまい敗北。
VXT三部作[編集 | ソースを編集]
- スーパーロボット大戦T
- 『INFINITY』設定。Dr.ヘルの機体としてはマップアイコンのみの登場。
- INFINITYのグラフィックでも確認できる。
単独作品[編集 | ソースを編集]
- スーパーロボット大戦64
- 初登場作品。甲児が本編中で初めてマジンガーZに乗るというストーリー上からか、Dr.ヘルとしては認識されていない。
- スーパーロボット大戦X-Ω
- 2018年7月のイベント「光の先に」において『真マジンガーZERO』設定で初登場。『第3次α』以来の久々の登場となる。
- 従来の作品ではパイロットとしての登場だったが、『真マジンガーZERO』設定となったことで敵専用の生身ユニットとしても登場する。
- スーパーロボット大戦30
- 『INFINITY』設定。『T』同様にマップアイコン、およびINFINITYのグラフィックにのみ登場。
装備・機能[編集 | ソースを編集]
武装・必殺武器[編集 | ソースを編集]
- 雷撃(なぎ払い)
- 『X-Ω』での必殺スキル。
パイロットステータス[編集 | ソースを編集]
精神コマンド[編集 | ソースを編集]
特殊技能(特殊スキル)[編集 | ソースを編集]
小隊長能力[編集 | ソースを編集]
人間関係[編集 | ソースを編集]
- 闇の帝王
- 主君。
- 暗黒大将軍
- 原作では対面してないが、SRWでは作品によっては同僚として共演する。
- ゴーゴン大公
- 同じく原作では対面しなかったが、『第2次α』ではDr.ヘル時代に裏切られた恨みを晴らした。
- 七大将軍
- 部下たち。
- 桜多吾作氏の漫画版では「かつての無能な部下たち」と一緒くたに扱い反感を買うが、実力を示したことで尊敬と忠誠を得る。
- アルゴス長官
- 前任者とは異なり、対立も信頼も築くことのない冷めた間柄。
- 桜多吾作の漫画版では、彼を「間抜け」呼ばわりした。
- 『第2次α』ではゴーゴン大公を謀殺しているが、自分を見捨てるよう命令した彼には何もしなかった。
- ヤヌス侯爵
- アルゴス長官よりも厚遇する。
- 兜甲児
- 仇敵その1。
- 剣鉄也
- 仇敵その2。
- 総理大臣(桜多吾作版)
- SRW未登場。桜多吾作版『グレートマジンガー』における日本の総理大臣。大元帥の方では総理大臣を「日本政府の最高責任者」と見なしており、科学要塞研究所と所属ロボットの破壊を要求した。
他作品との人間関係[編集 | ソースを編集]
ダイナミック系[編集 | ソースを編集]
- あしゅら男爵、ブロッケン伯爵
- Dr.ヘルの頃の部下で、『IMPACT』では部下として登場。
- 桜多吾作氏の漫画版では、「無能な部下」呼ばわりする。
- ブライ大帝
- 複数の作品で同盟関係にある。
- 竜魔帝王
- 『第3次α』では彼の部下になる。
- フローラ
- 『第3次α』では部下。捨て駒扱いにするが、彼女の特攻を受ける。
スーパー系[編集 | ソースを編集]
- プリンス・ハイネル
- 『A』では同盟関係。地底城での決戦で共闘する。
- 剛健太郎
- 『A』で地底城の工場を破壊しようとした剛博士を捕えて人質にする。
- シャピロ・キーツ
- 『第3次α』では共闘するが、最終的には彼に死に追いやられてしまう。
- ムゲ・ゾルバドス
- 『第3次α』にて彼に復活させられる。本作では元々彼の部下であるシャピロに殺されたのに、彼に復活させられてしまうというのは、何とも皮肉な話である。
バンプレストオリジナル[編集 | ソースを編集]
- イルイ・ガンエデン
- 『第3次α』では彼女の力を狙った。
- 地獄大元帥(偽者)
- SRWオリジナル設定の影武者。『第2次α』ミケーネルートでのみ登場しαナンバーズを罠に嵌めるが、本物が持つ禍々しいまでの怨念が欠落している為、甲児と鉄也には見破られてしまった。本物と大差ない能力を秘め、万能要塞ミケロスを駆って出陣する。
スパロボシリーズの名台詞[編集 | ソースを編集]
αシリーズ[編集 | ソースを編集]
第2次α[編集 | ソースを編集]
- 「…その顔よ! 手にした勝利が逃げていく事に絶望する貴様達が見たかったのだ!」
- 第42話「恐怖! 日本制圧作戦-後編-」より。二重三重の罠を仕掛け、上記の台詞で弓・早乙女両博士の救出作戦に苦慮するαナンバーズを嘲笑した。Dr.ヘル時代よりも陰湿かつ偏執的になった事を示す発言だが、この直後に思わぬ助っ人が介入した事で、前述の言葉が皮肉にも自らに返る事態となる。
- 「ワシの復讐の対象は兜甲児や剣鉄也だけではない…裏切り者の貴様もその一人だ!」
「言い訳は地獄のブロッケン伯爵の前でするがいい!」 - 第43話「スーパーロボット軍団、怒りの大反撃!!」より。ゴーゴン大公に積年の恨みを爆発させた瞬間。この後、命乞いをする彼へαナンバーズ殲滅を条件に許す旨の台詞を吐くが当然、彼の敗北を見越した上での発言である事は言うまでも無い。何れにせよ、Dr.ヘルの復讐のひとつは完遂する事となる。
- 「ば、馬鹿な…!? 奴らの力がワシの計算を上回るとは…!」
「お、おのれ…兜甲児! 剣鉄也! 貴様らを倒すまでワシは……ワシは!!」 - 第47話「激突! ミケーネ帝国-後編-」or第51話「抗う力は我にあり-後編-」での撃墜時に於ける怨み節。より悪辣になったとは言え、「計算」云々というDr.ヘル時代からの負け惜しみを口にする辺り、根本的には変わっていない事を証明した台詞だが、怨嗟の言葉すら言い終えない内にデモニカは爆散、地獄大元帥は『第2次α』の舞台から姿を消す。
第3次α[編集 | ソースを編集]
- 「見ているか!あしゅら、ブロッケン!このワシがついに兜甲児とマジンガーにとどめを刺す時が来たのだ!」
- 第46話地上ルート「さらば父よ、戦士達の旅立ち」にて。
- Dr.ヘル時代の部下である彼らの名を出す辺り、やはり根本的な部分は変わらない。そして、マジンガーにとどめを刺そうとしたその時、科学要塞研究所のコントロールタワーが分離し…。
- 「だが、異星人に地球人の祖先が造り上げたシステム…ガンエデンを渡すのも腹立たしい…」
「貴様らにはムゲ・ゾルバドス帝国の秘密基地の場所を教えてやる…」
「勘違いするな…。ワシはただこの星を愛し、他の誰にも渡したくないだけだ…」
「奴らはアステロイドベルトのポイント1204にいる…」
「そんなものは要らん…。ワシはこの地底帝国と共に朽ちていく身だ…」
「兜甲児、剣鉄也よ…。先に地獄で待っているぞ…」 - 同上、イルイがシャピロに拉致された後の場面より。最期は地球を愛する者としてのプライドから、間接的にムゲに反発してみせた。
- こうして地底帝国の崩壊と共に地獄大元帥、そして『α』から続いたDr.ヘルとの長きに渡る因縁も幕を閉じた…はずだったが、よりにもよってこの後そのムゲの手で復活する事になる。
- なお、『30』でもDr.ヘルが(後で再登場する事も含めて)同じような事をしている。
- 「異星人に利用されるのはシャクだが…貴様をこの手で地獄に落とせるなら構わぬ…!」
「しかし、こうなった以上は避けられぬ戦いよ。今一度勝負だ、兜甲児!」 - 第48話地上・宇宙ルート「失われた者たちへの鎮魂歌」にて採用予定だったと思われる兜甲児との戦闘前没台詞。何らかの手段を用いてフラグを設定すれば発生する。ちなみに他にも帝王ゴール、竜魔帝王、ダリウス大帝にも同様の没会話が用意されていたらしい。
- 敵視していたムゲに復活させられた地獄大元帥もといDr.ヘルだったが、彼なりにも折り合いを付け、再び甲児に戦いを挑む…といったシチュエーションだろうか?
COMPACTシリーズ[編集 | ソースを編集]
- 「フフフ…フ…そうだ…ここから始まったのだったな…兜…甲児…」
「フフフフ…ハハハハハハハ! 兜よ、会いに行ってやるぞ、ハァーッハッハッハハ!」 - 『IMPACT』第3部銀河決戦篇第12話「明日なき総力戦」より。バードス島での最終決戦に敗れ、地獄大元帥=Dr.ヘルは冥府での十蔵博士との再会を口にしながら、兜一族との因縁の始まりの地であるバードス島に散った。
搭乗機体[編集 | ソースを編集]
- INFINITY
- 『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』劇中にて、制御ユニットにしていたグレートマジンガーが救出されたため、代わりに地獄大元帥を制御ユニットにする形で搭乗。
SRWでの搭乗機体[編集 | ソースを編集]
脚注[編集 | ソースを編集]
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