ブレイヴ
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GNX-Y903VW(GNX-903VW) ブレイヴ指揮官用試験機
GNX-Y903VW(GNX-903VW) ブレイヴ指揮官用試験機
(Brave Commander Test Type)
- 登場作品:劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-
- デザイナー:福地仁
- 分類:擬似太陽炉搭載型試作可変モビルスーツ
- 装甲材質:Eカーボン
- 頭頂高:20.2m
- 本体重量:65.2t
- 主動力:GNドライヴ[Τ]×2
- 開発組織:地球連邦軍(旧ユニオン陣営、旧AEU陣営)
- 主なパイロット:グラハム・エーカー
地球連邦軍の試作型疑似太陽炉搭載MS。緊急展開部隊の編制を目的として旧ユニオン、AEU陣営によって開発された。 ソレスタルビーイングの技術を基礎とするGN-X系統に対し、本機にはオリジナルの技術が多分に盛り込まれている。劇中では専任の試験部隊「ソルブレイヴス隊」に配備され、性能評価が行われている。
グラハムがアロウズ時代に搭乗した専用機であるマスラオ、スサノオがベースとなっているが、本機は汎用性および量産化を考慮した設計であり、マスラオには無かった変形機構の復活、手持ち火器の使用およびそれを用いた火力で圧倒するコンセプトとなっている。これらのコンセプトが導入された理由は軍縮の流れが進んでいく中で、少数の機体で迅速に戦場に展開し、速やかに問題を解決するという戦術要求が生まれたためである。なお、機体名の「ブレイヴ(Brave)」は「勇敢な者」を意味する「マスラオ(益荒男)」を似た意味の英語に置き換えたものである。
変形機構はフラッグのものを踏襲しているが、剥き出しだった両腕が両脚の間に格納されるなどの改善が施されたほか、機体制御OS「LEIF」の導入により戦闘中の変形が容易に行えるようになった。
パイロットはソルブレイヴス隊隊長に就任したグラハムで、彼の利き腕に合わせて武装を左手で保持し、緑の一般機との識別のため青く塗装している。この指揮官用試験機は一般機とは異なり擬似太陽炉を2基搭載したダブルドライヴ式であり、一般機と比較してパワーや機動性は上だがその分扱いは難しく、事実上彼の専用機となっている。制式化の際には一般機で統一するか、パイロットの熟練度によって指揮官機を用意するかという案がソルブレイヴス隊の運用結果によって決定される予定であった。
登場作品と操縦者
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦UX
- 初登場作品。序盤一度参入した後敵対し(と言っても所属が変わったわけではなく操作側の違いによるものだが)、中盤から本格的に自軍へ参入する。参加後はソルブレイヴス隊一斉攻撃も追加され、ガンダムにも劣らぬ性能を発揮。特に、アルトのYF-29 デュランダルとはボーナス・武装共に相性が良い。フラグを立てないとグラハム共々永久離脱するのが惜しいところ。
装備・機能
武装・必殺武器
格闘兵装
- GNビームサーベル
- サイドバインダーに搭載。指揮官機は一般機より大型の高出力タイプになっている。
- GNブレイド
- 大気圏内用の主翼にGNフィールド効果を付加する事で武装として使用可能。すれ違いざまに敵機を切り裂く。
射撃兵装
- GNビームライフル「ドレイクハウリング」
- 本機の主兵装。オーバーフラッグの武装であった「トライデントストライカー」の発展型だが、こちらは粒子ビーム兵器である。通常射撃モードの他、銃口を展開して最大出力モードにもなり、威力は高くなるが使用する際にチャージが必要となる。銃口を取り外せばショートバレルにもなり、連射性が高くなる。クルーズポジション時には機首部となる。
- GNキャノン
- サイドバインダーに1門ずつ内蔵されている粒子ビーム砲。威力は最大出力のドレイクハウリングに劣るが、連射性が高い。基本的にはドレイクハウリングのチャージ時間を稼ぐために使用される。
- GNビームマシンガン
- 両腕部に内蔵されている速射式の小型粒子ビーム砲。主にミサイルの迎撃やクルーズポジション時の後方迎撃などに使用される。
- GNミサイル
- 両脚部に1基ずつ格納している。
- チャクラムグレネード
- 両脚部に搭載されている対センサー用の武装。発射後にGN粒子を散布して敵機を撹乱する。
- 30ミリ機関砲
- 胸部に2門内蔵している。
- トライパニッシャー
- ドレイクハウリングと2門のGNキャノンの粒子ビームを収束して発射する攻撃。スサノオから引き継がれた武装。スサノオの場合は球体状の圧縮ビームを放ったが、ブレイヴのものは高出力の照射ビームになっている。本機の武装の中で最大級の威力を誇るが、その分粒子消費量も増大している。スタンド、クルーズ両形態で使用可能だが、スタンドポジションでの使用は高い技量を要する。
- UXでは低燃費で長射程だが、攻撃力は前述のドレイクハウリングの高出力モードに劣るという設定になっている。スタッフが武器の性能設定を間違えた可能性がある。
必殺武器
- トランザム起動
- 太陽炉に秘匿されていたオーバーブーストシステム。劇場版の時点ではほとんどの擬似太陽炉に搭載されており、また研究によってオリジナルとほぼ遜色ない機能となった。本機の場合はスピードがさらに上昇するため、戦場への即時投入という目的に合致している。
- ちなみに、グラハム機のトランザム発動中の軌動で、乙女座を描いているシーンがある。
- 自爆
- トランザムした際にあえてオーバーロードさせて自爆する、最後の手段と言える機能。ガガなどを解析して搭載されたと思われる。
- ソルブレイヴス一斉攻撃
- UXでグラハムが自軍に再加入した時に追加。照準値ダウンの効果あり。後述の「ソルブレイブス隊・フルブラスト」を再現している。
防御兵装
- ディフェンスロッド
- 本機の防御兵装。サイドバインダーを回転させる事で敵機の攻撃を弾く事が可能。
対決・名場面
- ソルブレイヴス隊、フルブラスト!
- 火星圏の地球連邦軍先遣部隊を全滅させたELSの大群に対して、隊長であるグラハムの指揮のもと、ソルブレイヴス隊員同士が見事な連携でELSを次々と撃破していく。最後はグラハム単独でELSを全て倒し、弔い合戦を果たすのであった。
- また、この時にソルブレイヴス隊は、ELSの大群に追われていたソレスタルビーイングを救ってもいる。1stおよび2ndにおいて、刹那とグラハムとの激闘を見てきた視聴者にとっては、感慨深い場面である。
- 未来への水先案内人
- ELSとの対話に向かう刹那を助けるために、グラハムは、コックピット内部にまでELSに侵食されていた乗機ブレイヴをトランザムさせ、超大型ELSの外壁に特攻する。
- このグラハムの命を賭した行為によって、超大型ELS中枢部への道が開かれることになり、刹那はELSとの「来るべき対話」を成し遂げることができたのであった。
関連機体
- ユニオンフラッグ
- 本機はフラッグ系列の集大成と言える。
- オーバーフラッグ
- 主兵装である「ドレイクハウリング」は、この機体の「トライデントストライカー」が原型。
- マスラオ、スサノオ
- 本機のベース機。スサノオに搭載された「トライパニッシャー」はこの機体のための試作武器だった。また量産化のための試作機である関係上、スペックを一部スサノオより落としている箇所もある。
- GN-X IV
- 同じ連邦軍の次期主力機。誤解されがちだが同じ量産機でもこちらはコストや汎用性重視、ブレイヴは性能重視と役割が違うため(いわゆるハイローミックス)競合相手ではない。
- ガデラーザ
- 連邦軍のイノベイター専用機。少数で戦場に急行し、問題を解決するというブレイヴと同じ戦術を実行するための機体という側面がある。機体の運用構想としては、ガデラーザの武装の一部を外し、そこにブレイヴを搭載して戦場に突入するというプランもあったという。
余談
- 劇場版の脚本第一稿では「フラッグ・グロリアス」という名称だった。
- ブレイヴと命名したのは、本機のメカニックデザイナーである福地仁氏である。なお、ソルブレイヴス隊メンバー(ヴィクトル・レオーノフ、ルドルフ・シュライバー、アキラ・タケイ、イェーガン・クロウ、ネフェル・ナギーブ)の命名もまた、福地仁氏によるものである。
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