ミノフスキードライブ
ミノフスキードライブ(Minovsky Drive)
『機動戦士クロスボーン・ガンダム』『機動戦士Vガンダム』などを始めとする宇宙世紀ガンダムシリーズで登場する、浮上・推進技術の一種。
ユニットの内部でエネルギーフィールドを発生させ、それによって生じる反発力を推進力とする。従来のロケットエンジンと異なり、加速の際に推進剤を必要としないため、エネルギーの供給が続く限り、無制限に加速する事ができる。理論上は亜光速まで加速が可能。未完成な技術なため、供給されたエネルギーの全てを推進力に変換しきれず、副産物として「光の翼」が発生する。これは本来は欠陥とも言えるのだが、作中では敵を切り裂く武器としたり、敵のビームを防ぐ盾としたりと攻防に優れた武器として活用された。ビームシールドと一体化させて機体を覆った事もある。
宇宙世紀0128年に建造されたマザー・バンガード(バビロニア・バンガード)で初めて採用された。この技術は隠匿されていたらしく、マザー・バンガードのみに搭載され(同型艦ですら搭載されていなかった)、通常時は従来の熱核ロケットエンジンで航行していた。その後、月面のサナリィの研究施設にて、小型化に成功したミノフスキードライブを搭載した実験用モビルスーツ、F99レコードブレイカーが開発されていたが、木星帝国の攻撃によって研究データと機体が破壊されてしまった。その時データは持ち去られており、後年に木星圏独自のミノフスキー・ドライブ搭載型MS、ファントムが造られた。また、撃沈したマザー・バンガードの残骸をアナハイム・エレクトロニクス社が回収し、それを利用して造った実験用モビルスーツ「スピードキング(サナリィ内でのコードネームは『イカロス』)」が存在していたが、実験中に地球に墜落。艦の残骸にモビルスーツをくっつけただけの簡易的なものだったため、量産もされなかった。それから後の宇宙世紀0153に再度の開発に成功。V2ガンダムに搭載された。なお、本システムの開発にはオーティスとミューラという人物が関与しているとされる。
スパロボでは強化パーツとして登場することがあり、ミノフスキークラフトの効果に加え移動力も増える。
主なユニット
- マザー・バンガード
- 初のミノフスキードライブ搭載。後に撃沈されるが、残ったユニットがアナハイム・エレクトロニクス社に回収されて、幾度無く実験された。
- V2ガンダム
- 歴史上、および現実の年代順では初のミノフスキードライブ搭載型モビルスーツ。
- F99 レコードブレイカー
- サナリィが開発した量産モビルスーツに搭載。しかし、木星帝国により開発データと機体全てが破壊されて、抹消される。SRW未登場。
- ファントム
- 漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト』(SRW未参戦)に登場。木星帝国がサナリィ来襲の際、レコードブレイカーのデータを手に入れて開発された機体。
- 完成度はV2ガンダムの50%程であり、技術的にも余剰エネルギーである「光の翼」の噴出が不安定になっているため全身に噴射口の増設とIフィールドで無理やり抑えこむという手段を取っている。
- ザンスパイン
- ゲーム『SDガンダム Gジェネレーション』シリーズに登場するオリジナルMS。ザンスカール帝国が奪取したミノフスキードライブの技術を用いて開発した機体。
関連用語
- ミノフスキークラフト
- ミノフスキードライブ以前から存在する宇宙世紀の飛行技術。ただしドライブとは全く構造が異なる。スパロボでは大体ドライブの下位互換の強化パーツだが、登場回数は(ドライブは採用作品が限られるので)圧倒的にこちらが多い古参の強化パーツのひとつである。
- リフターモジュール
- 宇宙世紀ガンダムシリーズが登場しない版権スパロボにおいての代替パーツ。
余談
- 元々は以前富野由悠季監督が書いた小説「ガイア・ギア」(SRW未登場)に登場した単語で、それを見たメカデザイナーのカトキハジメ氏がその語感を気に入り「Vガンダム」内の自身のデザインMSに使ったという経緯がある。名称を拝借しただけで中身は全くの別物であり、両者に繋がりはない。
資料リンク
|