クロウ・ブルースト

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クロウ・ブルースト(Crow Burusuto)

人型機動兵器「ブラスタ」の操縦者で、『第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇』及び『第2次スーパーロボット大戦Z 再世篇』の主人公にして王道シリーズ(旧シリーズαシリーズZシリーズ)初の機体1機のみ固定の主人公1人のみだけの主人公でもある。

かつて軍に所属し特殊部隊「ファイアバグ」に所属した事もある職人気質の無骨な男。更に亡き父の事業失敗により借金を抱えており、事あるごとに金がらみの発言をする。また、倹約のために食事を水だけで済ますなど、「ケチ」「守銭奴」そのものな行動も目立つが、同時に義理堅く人情にあつい面も持ちあわせている。性格はニヒルでクールな二枚目を気取っているが、それが長続きしない二枚目半、あるいは三枚目といった感じ。掴みどころのない言動や飄々とした態度からか周囲には「ヘラヘラしたいい加減な奴」と認識されることも多いが、その境遇故か年齢の割に老成した精神を持っており、要所要所で調子に乗ってみたり熱い一面を見せたりする他、仲間と認めた相手には、たとえ相手が小学生であろうと「子供扱いは無しだ」と言ってお互い対等に接することを良しとし、心が折れてしまい自らの殻に閉じ篭るような者に対しては、自力で立ち直る事を願い敢えて突き放す厳格な面も持ち合わせているなど、節々で仲間を大切にする言動を見せており、金への執着をさて置けば基本的に良識的で親しみやすい人物である。ちなみに時々アメフト用語を戦闘中に発言する。

また「女嫌い」を公言しているが、これはファイアバグの隊長、マリリンが原因である事が再世篇で判明した。尤も、前作に登場した「女嫌い」とは異なり、極端な「女性蔑視」や「女性差別」はしない。また、女性に対しても男性と同様にごく普通に接するため、言うほど「女嫌い」というイメージも強くは無い。言うなれば「自分から進んで女性に接するようなことはしない」といった感じか。

普段は上記のように仲間内でも二枚目半のお調子者で通っているが、本気で怒った場合は、図に乗ってはしゃぐアイムを言葉少なに黙らせるなど、静かに激しく怒るタイプのようだ。

ちなみに、作中でビール片手に模擬戦を観戦していたりするため、アルコールを嗜む(=飲酒する)模様。ただ、普段は金が無いため「第5のビールで我慢している」と言っている(この「第5のビール」が何を指すのか不明だが、昔の言葉で「水」の事を「鉄管ビール」という表現があったので、水の可能性がある)。

登場作品と役柄

第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇
本作の主人公。出番も多く、版権キャラとの絡みも多い。カットインではループタイのようなものが揺れる。能力値は全体的に高めで特殊技能も便利なものばかりなので文句なしに一軍として使っていける。
第2次スーパーロボット大戦Z 再世篇
本作でも主人公。また、PV1のナレーションを務めている。なお、初登場は15話と遅い。その時は借金を返し終えて気楽だったが、戦闘終了後、ブラスタの飛行による被害弁済のため、またも「100万Gの男」に……。今回は自分のスフィアの核心に迫っていくが、実にしょうもない方法で(本人にとっては死活問題だが)スフィアを克服することに。EDでは結局また100万Gの借金を抱えてしまい、やはり彼の借金生活は当分終わりそうもない…。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

万能型な能力値で、リアル系並の命中・回避を持ち、攻撃面においても格闘・射撃共に高い。元特殊部隊ということからか技量も高め。

精神コマンド

集中(15) 直感(20) 脱力(30) 気合(35) 直撃(25) (50)
デフォルトの場合であり、当然誕生日と血液型により変更可能。デフォルトの場合は性格を反映してか「脱力」を修得。また、魂のSP消費量も少なく、全体的にかなり有用。

特殊技能(特殊スキル)

強運連携攻撃援護攻撃
デフォルトで所持している技能。序盤から強力な援護攻撃が撃てるのはかなり心強い。シナリオ上は常に借金に悩まされている彼が、戦闘では強運でガンガン資金を稼いでいくのは何の因果か。

固有エースボーナス

獲得資金+25%、気力130以上で与ダメージ1.1倍
強運でただでさえ多かった獲得資金がさらに増加し、1.8倍にまで達するため、ザコ相手でもバンバン稼いでいける。ダメージ増も気力の条件さえ満たせば常時発動するので、非常に優秀なエースボーナスである。

パイロットBGM

「CLOSE GAME LIFE」
ブラスタ搭乗時BGM。
「THE UNBREAKABLE」
リ・ブラスタ搭乗時BGM。

人間関係

トライア・スコート
アクシオン財団第13防衛研究所の責任者。ブラスタの開発者。第1話においてブラスタの戦闘データを収集させる事を条件に、クロウの借金を肩代わりする。彼女に振り回されて悪態をついていることも多いが、嫌悪しているわけではない。クロウ曰く「色々とがっかりなベッピンさん」。
カルロス・アクシオン・Jr.
アクシオン財団の当主。クロウ曰く「金持ちのボンボン」。トライアとは違ってやや嫌悪している。再世篇ではスフィアの真なる覚醒の切っ掛けを作った。
エスター・エルハス
彼女の両親、友人の仇であるMDと呼ばれる次元獣討伐をクロウは10Gで請け負う。最初はクロウに対して辛辣に当たっていたが、クロウがブラスタのパイロットと知ってから次第に打ち解け、借金の査定をドラ等で盛り上げようとするコミカルな一面を見せてくれるようになるなどで、トライア共々腐れ縁のような関係となる。
マリリン・キャット
ファイアバグ時代の隊長。あらゆる意味で徹底的にウマが合わず、彼女の事を『クソ女』と嫌悪している。しかし、彼女の死に際の言葉を聞いた時は驚愕してしまう事に。
次元獣ライノダモンMD
エスターの故郷の敵であり、自身も一度撃墜された宿敵として、特に因縁のある次元獣となる。
マルグリット・ピステール
ライノダモンMDを倒したことにより、彼女の恨みを買い執拗に狙われることに。その理由は終盤で明らかになる。展開次第ではクロウに諭され、共に元凶であるガイオウに立ち向かう事になる。
シュバル・レプテール
サンクキングダムでの戦いでは彼に撃墜されて因縁が出来る。彼のアイムやガイオウへの態度を「犬」と呼んで軽蔑していたが、その態度が全て演技によるものであった事を知ってからはシュバルの生き様に敬意を評している。
ウェイン・リブテール
ターゲットとして狙われている。
アイム・ライアード
スフィアを持つ者として、あらゆる手段で幾度となくつけ狙われる事となる。
アサキム・ドーウィン
アイム同様、スフィアを持つ者として彼の標的となるが、最初の遭遇時はクロウがスフィアに覚醒する前であった為、ターゲットからは外される。
ガイオウ
最終話では彼の言葉にクロウがどう返答するかにより、彼の強さが変わる。
ゼニトリー・マッセ
クロウの借金の取り立て人。クロウが陥った境遇には同情を示しつつも、金の事には容赦はしない。再世篇では飲み友達という関係に収まっている。
シエロ・ビーター
条件を満たすと、クロウに強化パーツを託してくれる。
セツコ・オハラランド・トラビス
同じスフィア持ちの2人。直接の面識はないが、ZEUTHのメンバーから2人の事をある程度聞かされている。再世篇では両者とも登場する。セツコとはエスターと仲が良いのに対してランドとは元々性格が近い為に出会った後は酒を飲みあったりと仲が良い。(しかしおっさん仲間扱いされると嫌がる。)
レーベン・ゲネラール
前作で死亡している彼と面識は無いが、同じく『女嫌い』を公言していたためZEUTHメンバーからは何度か彼を引き合いに出される。しかし、彼と違って人間嫌いではないためすぐに信頼される。

版権作品との人間関係

スーパー系

兜甲児
熱海戦の後、共にブタ箱へ入れられた間柄。十蔵博士を失い、意気消沈する彼を励ました。
兜十蔵
くろがね屋の温泉で裸の付き合いをした間柄。クロウ曰く「粋な男」。
暗黒寺闇太郎
彼にテロリスト疑惑を掛けられ、甲児ともども拘束される。取調べの「様式美」として、大盛りのカツ丼を奢られる一幕も。クロウ曰く「やさぐれ刑事 不純派」。
あしゅら男爵
中盤の日本ルートでは彼の仕掛けた罠に嵌り、さやかを人質に取られるという失態を犯す。その事もあって後のサルード戦では、あしゅらの卑劣さよりも自分の迂闊さに激怒していた。
ゲッターチーム流竜馬神隼人巴武蔵
年齢が近いからか彼等3人と仲がよい。竜馬からは借金の踏み倒し方を、隼人からは非合法な金の儲け方を伝授されそうになる。…もちろん両方断ったが。
青山圭一郎
貧乏クジ仲間として、彼とロックオンとは何かと絡む場面が多い。
桃井いぶき
父親に抱いていた幻想を自覚し、壁を乗り越えた事を祝福する意味で、とある秘密を彼女だけに打ち明ける。クロウ曰く、いぶきは「女じゃない。俺の戦友だ」との事だが、この言葉はいぶき本人には不愉快だったようだ。
ヨーコ・リットナー
ニアを敵視する彼女に不安を抱く。後に彼女がニアを見捨てる旨の発言を口にした際は厳しい態度でこれを制し、彼女自身の手で遺恨を拭い去るよう促した。
竹尾ワッ太
竹尾家で夕食をご馳走になる見返りとして、彼の宿題を手伝う契約を交わす。後にこれを反故にしようとするも、郁絵の機転で結局手伝う羽目に。
明神タケル
彼の下す判断に対し度々「甘い」と指摘するが、ネガティブな意味ではなくタケルの長所として逆説的に称賛するための表現である。
ロゼ
敵だった頃の彼女の頑なさを、マルグリットのそれに重ね合わせて見ていた。
神勝平
カミナを失ったシモンの心情を察した彼の台詞から、勝平自身も過酷な運命を背負ってきたことを悟る。
破嵐万丈ロジャー・スミス
彼らと桂木桂からスフィアとアサキムの秘密について説明を受ける。なお、ロジャーには彼の職業がネゴシエイターであることから、トライアから受けた新たな借金に関して助けを求める一幕もあった。

ガンダムシリーズ

ロックオン・ストラトス
ガンダムマイスターの中では、年長者同士と言う事もあってか、特に彼とはウマが合うようである。気兼ね無く軽口を叩き合える仲だが、彼のテロリズムに対する凄まじい憎悪の念に言葉を失う事もしばしば。再世篇では彼の名言を受け継ぐ一人に。
ロックオン・ストラトス(2代目)
名前を継いだ覚悟を汲み、貧乏くじ同盟に組み込む。
刹那・F・セイエイ
初めて彼から言われた言葉が「お前はガンダムではない」というクロウには意味不明の一言だった。彼のポーカーフェイスぶりに「普段から愛想良くしろ」と弄る事が多い。テロリストに拉致されたマリナリリーナを救う為、ヒイロも交えた3人で敵アジトを急襲する任務にも就いている。
アレルヤ・ハプティズム
自身のボケに対してよく彼からも突っ込まれるが、ロックオンとは異なり辛辣なツッコミが多い。
ティエリア・アーデ
ハッタリでCB加入の意志を口にした際、意外にも彼からの認証を受ける。尤も、ティエリアにしてみればブラスタのデータに興味を抱いたが故の判断だったらしいが。
王留美
破界篇序盤のCB追跡ルートで身柄を確保された後、彼女からの尋問を受ける。
チームトリニティ
彼らの存在には嫌悪感を抱いており、後半のCBルートでは自らが収集した彼らの居所のデータを「トリニティ打倒はZEXISメンバーの総意」としてロハでスメラギ達に託した。
デュオ・マックスウェル
彼も原作では貧乏クジを引くことが多いためか、青山やロックオン同様絡む場面は少なからずある。アッシュフォード学園の学園祭に連れ立って遊びに行った時は、年下の彼にたかり呆れられる一幕も。
ヒイロ・ユイ
エリア11ルート序盤で彼から狙撃されるも即座に反撃し、相討ちとなる。軽口で誤魔化してはいたが、相当の深手を負っていた模様。
シン・アスカ
中盤のCBルートで、怨敵であるアサキムとの共闘を拒む彼を宥めた。
アムロ・レイ
ヴォダラ宮における戦闘でアサキムに追い詰められたところを、彼の介入により難を逃れる。

リアル系

ブールーズ・ゴウトバニラ・バートラーココナ
エリア11ルート序盤、ヒイロとの銃撃戦で負傷したところを彼らに救われる。バニラとココナからはバトリングの選手としてスカウトされるも、クロウの守銭奴ぶりに両名とも匙を投げた。終盤では彼等の金貨ばら撒き作戦に飛び入り参加し、ストレスを発散させた。
シェリル・ノーム
潜入任務の際に彼女のサインを欲しがったが、特にファンというわけではなく、単に金目当てである。
レントン・サーストン
ランカの送迎役を任された彼の護衛に就く。終盤では彼の決意を確かめる為に、敢えて諦観したような言葉を口にし、猛然と噛み付いてくる彼のリアクションから、その覚悟が揺るぎのないものである事を確信した。
ゲイン・ビジョウ
第2次Z 破界篇終盤の日本ルートでは、ニアに敵意を抱くヨーコを危惧した事で、同様の不安を抱いていた彼からその観察眼を評価される。
桂木桂
万丈ロジャーとともに彼からもスフィアアサキムの秘密についての説明を受ける。その後、彼から激励される。

戦闘台詞

「分の悪い賭けは主義じゃない」
戦闘時に喋る台詞。ちなみにこの手の台詞を言うオリジナルキャラはクロウで4となる(『無限のフロンティア』を加えると5人目)。
「ガンダム級の性能だろうと、ガンダムじゃねえんだ!
GN-Xとの戦闘台詞。
「お前の戦い方はアフリカでじっくり見た!」
パトリックとの戦闘台詞。
「狙い撃つぜ、俺も…!」
リ・ブラスタのクラッチ・スナイパーVX使用時。亡き友の言葉を受け継ぎ、標的を狙い撃つ。

名台詞

破界篇

「犯罪は俺の主義に反する」
ゼニトリーに借金返済のアテを聞かれての返答。
主人公らしい一言だが、「借金の踏み倒しは犯罪じゃないのか?」とツッコミを入れられてしまう。また、これ以外でも『○○は俺の主義じゃない/主義だ』という表現を割と使う。
「美人は信用しない」
彼の口癖。彼の過去に一体何があったのだろうが?
「金は働けば返せるが、命は帰ってこないからな」
守銭奴ではあるが、人の命は大事らしい。
「世界中の人間が一緒に風呂に入れば、戦争なんて無くなるかもな」
くろがね屋の温泉を満喫しながら何気に呟いた、奥の深い一言。
「それがどうした」
苦境にあってもそれを乗り越える強い意志を感じさせる一言。後にエスターも影響されてこの台詞を言っている。
かの名作SF『銀河英雄伝説』が元ネタと思われる。
「どこの世界でもお湯を沸かすのはヤカンを使う。ガンダムもそういうものかも知れねえぜ」
宇宙において、ZEUTHのガンダムと遭遇したときの台詞。アレルヤからは「納得できるような、納得できないような説明」と評された。余談だが、日清食品・カップヌードルのCMの中には、「RX-78 ガンダムがヤカンを持って立ち上がる」という内容のものが放送されたことがある。
「自分の生命と他人の生命…。俺の答えは決まっている」
そんな下らねえ選択をさせる奴をぶちのめす事だ!
30話にてマルグリットに自分の生命とブラスタに搭乗しているエスターの生命に秤にかけられた際の台詞。クロウの強い意志から出た答えは、ブラスタに搭載してある「揺れる天秤」を覚醒させる事となった。
「なあ、あんたネゴシエイターなんだろ。どうにかしてくれよ!」
トライアに嵌められて借金が当初の倍になった際にロジャー・スミスに助けを求めた言葉。しかし、「契約が成立している以上、どうにも出来ない」と返答されてしまった。
「システマだよ。フ…昔取った杵柄ってやつさ」
ギシン星人相手に格闘術を披露し、竜馬に「合気道か?」と聞かれ。「システマ」は20世紀の旧ソ連の特殊部隊で生み出されたロシアの格闘術で、源流は異なるが合気道に似た要素も持つ。元特殊部隊所属という彼の設定を裏付けると共に、日本人でもあまり使わない難しい諺を正しく使っているのも驚き。
「俺だって育ててくれた親父に感謝してるさ。たとえ、クソ親父でもな」
「ま…勝手に死なれちまったんで礼も言えなかったがな」
アイムの仕掛けた罠を乗り越えたいぶきへ、父親の借金を相続放棄もせずに背負っている真意を語る。
「一人で何でも背負いこむんじゃねえ! お前だけがガンダムじゃねえんだ!」
スローネツヴァイに乗り換えたサーシェスとの戦闘中にヴェーダからのバックアップが無効になり、絶体絶命に追い込まれた刹那を叱咤した。
「アイム、俺を狙うなら、直接来い」
「仲間を狙うような汚い真似をするんじゃねえよ…!」
第三分岐の各ルートにて、仲間に対して精神的な揺さぶりをかけたアイムに激怒した場面。
「ブリタニア・ユニオンの人でなしの集まり…。その名の通りの最低最悪の部隊さ」
第38話より。過去に所属していた部隊をアイムに暴露された後、ZEXISのメンバーに「ファイアバグ」の存在を打ち明けた。
「最後まで貧乏クジ役かよ…。馬鹿野郎が!!」
ロックオンの戦死を知った際の一言。同じ仲間として、彼の戦死を本気で悔やむ様子が伺える。
「前座は黙ってろ」
「そこまでにしろよ、クズ野郎。お前の言葉なんざ、欠片も聞く気はねえんだよ」
南極での最終戦で、毎度の如く力みすぎな前口上を述べるシュバルと、ベラベラ挑発してくるアイムを纏めて一蹴。クロウの静かな怒気にシュバルは気圧され、アイムは余裕の表情を醜く歪ませた。
「馬鹿を言ってんじゃねえ」
「主も友も弟もいない世界でも、まだお前がいる」
「何かを失おうとお前は今、生きている! それだけで意味があるだろうが…!」
「俺の仲間は生命を懸けて、何かをやろうとした! その前で生命を無意味だなんて言うな!」
終盤でマルグリットが先に敗北した時の台詞。「主も友も弟もいない世界など何の意味もない」と生きる事を諦めていた彼女を叱咤した。
「お前の答えなんざ聞く気はねえ。どんな言い訳をしようとお前は俺の手で潰すと決めてる…!」
自由を愛した男平和を願った男…!そいつらの想いもお前にぶつける!」
「覚悟しやがれよ、アイム!俺は初めて怒りのままに戦う!!」
アイムとの最終決戦にて。度重なる虚偽と謀略によって、クロウの堪忍袋の尾は完全に切れ、生命を散らした二人の朋友の分までその力を最大限にまで発揮した。
(あばよ、アイム…。決着をつけられなかったのは心残りだがよ)
(地獄の鬼の前でお前の嘘がどこまで通用するか、試してみるんだな)
終盤でアイムがアサキムに殺害された後のモノローグ。
インペリウムが造る腐れた世界の支配者にそんなになりたいのかよ…!」
「馬鹿らしくて笑えもしねえ。次元獣の女王になりたいなんて馬鹿はとっとと消えな…!」
陰月での最終決戦でシオニーのグレート・アクシオンと対峙した際に。アイムに利用されただけの彼女を「哀れなもんだ」と評しつつも、無意味な破壊と殺戮に加担し、世迷い事を言い続ける彼女を「馬鹿」と切って捨てる。
「ZEXISは平和ってゴールに着いた。ここからは一人一人のスタートだな」
「あばよ、俺の借金生活。明日からは自由と平和の始まりだ」
最終決戦でガイオウに勝利した後の台詞。しかし、それがつかの間だった事を知ることは無かった。

再世篇

「俺には金はないが、頼りになる仲間がいる。」
「ZEXISは平和のために、俺は借金返済のために次々に現れる敵と戦い続けた。」
PVにおけるクロウのモノローグ。
「相変わらずの最低ぶりだな、お前らは…」
「今こそ返すぜ…あの地獄の2年間で身に着けたものを!」
「消えろ、ファイアバグ!!」
FB隊員にACPファイズを使用した際の戦闘台詞。
「もしもしゼニさん? 金貸してくんない?」
借金を背負うハメになり、ゼニトリーに救援要請。破界篇と同じ立ち位置に収まってしまう。
「わかってんのかよ、アロウズは…軌道エレベーターをぶっ壊して、どんだけの被害が出るのかを…」
「タワーの修復、破片落下の被害からの復興…何より、死んだ人間はいくら金を積んでも戻ってこねぇってのによ!!」
いい加減にしろよ、腐れが!! 何が治安維持だ!! 何が恒久和平だってんだ!!
「散り行く光の中で」より。人道も倫理も無視し、己を守るばかりのアロウズに、ついにクロウの怒りが爆発する。
「こんな事ぐらいで、あいつがやってきた事が帳消しになりにはしないってのによ…」
「なのに、こっちのの覚悟も何もお構いなしで最後まで好き勝手やりやがって…」
「こんな俺の生命を救うためによ…!」
「馬鹿野郎が! 自己満足で俺に返せない借りを背負わせやがって!!
「次元力」より。自身の代わりにZONEの機能を停止したが、落命したカルロスに対して怒りと哀しみの咆哮をあげた…。そしてこれが「揺れる天秤」を完全に覚醒させる切っ掛けとなった。

迷台詞

色々とキマらない二枚目半な性格ゆえか、主人公でありながら迷台詞にも事欠かない。

「金が無い…」
破界篇におけるクロウの第一声がいきなりこれである。この後、「家がない…職がない…」と嘆くなど、経済的に苦しんでいたようだ。
「マジで!?」
主に借金絡みの話題で何度も口にする。
「先走んな、刹那…! また俺がお守りを押し付けられる!」
「お守り手当てが認められなかった以上、勝手されると困るんだよ!」
CBルート第6話にて。暴走する刹那のお守りをロックオンから押し付けられていたクロウは、ついにスメラギに手当てを要求したようである。
(ゲッターチームとインベーダーね…。どっちも危険な連中だぜ…)
序盤でゲッターチームが初登場したシナリオより。とはいえ本作のゲッターチームは柄は悪いが、常識を踏みにじるような描写は少ない。
「強面の兄さんとデートとはな…」
「女嫌いのオレだが、マッチョが好みってわけじゃねえんだぜ…」
故あってソレスタルビーイングに協力をしている時、単独での別行動をスメラギに頼んで、ラッセを監視役に付ける条件で許可をもらった際に。女嫌いを公言して憚らないクロウだが、だからと言って男が好きというわけでもないようだ。
「駄目だ。あいつの考えにはついていけねぇ…」
「本当に合体したってのか?」
カミナが行ったグレンラガンの無理やりやった合体の考えに追いついていらず、あきれていたが、本当に合体したグレンラガンの姿を見て驚きを表した。
クロウ(くそっ…!こんな立場じゃなかったら、サインをもらえるのによ!)
ロックオン(お前…ああいうの好きなのか?)
クロウ(いや、売り払って借金の足しにするためだ)
突如地球圏に出現した超長距離移民船団の実態を探るためにアイランド1に潜入した際、超有名アイドルであるシェリル・ノームに偶然遭遇して。即座にデュオから「だと思ったぜ」と突っ込まれた。しかも、ここにいなかったメンバーからも後で「どうせ金目当てにサイン欲しがったんだろ」と見透かされた。
「俺…やっぱり、地獄に落ちたか…」
「魔女と小鬼がいやがる…。やっぱり、借金を返さなかったのが原因か…」
ライノダモンMDが初登場したシナリオより。ライノダモンMDとの初戦闘で敗北した後に医務室で目が覚めた時の台詞。「魔女」はトライア、「小鬼」はエスターの事を指している。
「せっかくのイベントだからな。盛り上がり所に投資を惜しまないのは俺の主義だ」
「ゲストのグレン団リーダー、カミナさん、この勝負、どう見ます?」
ダイ・ガードマジンガーZトライダーG7飯塚の駆るコクボウガーとの模擬戦の際、借金持ちの身でありながら、ビールにホットドッグというまるでスポーツ観戦でもするかのようなノリで応援?に現れた際に。当然、クランさやかから呆れられた。その後、まるでスポーツの実況のようなノリで(彼同様にはしゃぎまくる)カミナに解説を振るなど、やりたい放題である…。
「そっちの世界じゃどうか知らないが、俺はまだ22歳…いわゆるヤングだぜ」
勝平から言動を「おっさん臭い」と言われて。クロウは22歳にしてはたしかにやや老成している部分があるし、なにより「ヤング」という言い回し自体が最早死語なのではなかろうか。
「ああ。普段は第5のビールで我慢してるがな」
上記の台詞の後、ゲインから「ビールは好きか?」と聞かれて。
2012年現在、現実世界の日本では「第5のビール」なるものは公的には存在していないため、おそらく現行の「第3のビール」のような、安価なビール風味の架空の飲料かもしれない。また、1970年代の高度成長期に流行った日本語の中に「鉄管(てっかん)ビール」という言葉がある。「鉄の管から出る液体」要は「水道水」の事なのだが、クロウの普段の食生活や老成した性格を考えると水の事をあえてこういう表現で言った可能性もある。
「ちょいと聞いたんだが、ZEXISの中にZEUTHの世界の同一人物がいるんだって?」
第28話「放浪のZEUTH」のシナリオデモより。クロウは前から気になっていたが、ZEUTHのメンバーがZEUTHのルールをZEXIS全員に説明をして聞く。
「お前等のどアップはお釣りが来る程、荒いがとても治療にはならねえ」
30話でお見舞いに来たゲッターチーム(竜馬)が「お前には荒治療がお似合いだ」と言われた時に返した言葉。どれだけ荒いのやら…。
「ああ…。色々とがっかりなベッピンさんだよ」
同じく30話で青山(ルートによってはロックオンか玉城)からトライアの事で「美人か?」と質問されて。
ひゃくきゅうじゅうきゅうまんんんんっ!
「あ…あいあういあ、うあああええ」
トライアから、せっかく返した借金が初期の頃から倍増した199万Gになったと聞いた際の驚愕。その際、BGMが次元震動発生時に流れる「崩壊方程式」に急変し、クロウは開いた口が塞がらなくなるという状況に…。
「ひ!」
エスターとの会話時、一方的に喋るエスターから「黙って聞け!」と一喝されて。ちなみに某国の外務大臣も似たような悲鳴をあげている。
「俺は金を貸したつもりが、いつの間にかとんでもない額を借りていた」
「頭がどうにかなりそうだった…。」
「詐欺とか、マルチ商法だとか、そんなチャチなもんじゃ断じてねぇ」
「もっと恐ろしいものの片鱗を…」
借金を返し終わったと思ったら、大破したブラスタの修理費用として借金が倍になったことに対して。ネットでもよく改編して使われている某奇妙な冒険漫画の台詞のパロディである。
「ありがとう。最低の褒め言葉だ」
CBルート35話、クロウの経歴を知っているロックオンに「ファイヤバグの自分を撃つのか」と言い、その彼から「バカは的にはしない」と言われた際の台詞。刹那が直前に言った台詞のパクリである。
金だ!金だー!ひゃっはあああああああああああっ!!
エリア11ルート35話、キリコを救うため、彼から貰い受けた30万Gをばら撒こうとするゴウトらに「自分にもやらせろ」と言い、非常にいい笑顔で思いっきりその金をばら撒きながら。多額の借金で縛られていた反動で完全にぶっ壊れる。なお、その後全部ばら撒いたと見せかけて、ゴウトらと同様ちゃっかり着服していたことが発覚する。が、大した額ではなかったのか、それとも指摘されて律儀に返したのか、借金の額に変動はない。
「借金のことを考えると胃が痛くなる」
スフィア覚醒者の代償を知っているZEUTHメンバーから体の不調がないかと訊ねられての回答。周囲からは当然のようにあっさりと「異常無し」と納得された。
「マッドなのは、うちのチーフだけで十分なんだよ!」
真ドラゴンとの戦闘前会話で、スフィアの存在に尋常ならざる反応を見せた早乙女博士の狂態ぶりに、トライアを引き合いに出して断固、拒絶する。
「これだから女って奴は油断ならない」
宇宙ルート42話にて、よりにもよってオズマの目の前で「アルトとランカが付き合っている」と暴露したエイーダにの邪気の無さに対してのコメント。
「…世界は変わるっていうのに、俺は変わらない…」
「くっそぉぉっ! また借金生活なのかよぉぉぉっ!!」
エンディングで、トライアから新たな借金を告げられた後の台詞。この言葉と動揺で、破界篇の幕は閉じられた。さらに再世篇でもこの台詞がシメ。どこまで行っても、苦労人である。
「金!」
コインの落ちる音を無意識的に察知する彼は、揺れる天秤のスフィアの一つの物事に強く執着するという副作用に対し、無意識的に察知できる金の音で自分の心を繋ぎとめるという大変バカバカしい方法でスフィアを克服することに成功する。
「そんな…」
(クライマックス前に最大のピンチかよ…)
IFルートのEDにて、女嫌いを返上をした後、エスターとマルグリット、トライアのどちらかを選べと言われた時のリアクション。尤も、それ以上のピンチが彼自身に降りかかってくるのだが。

搭乗機体

ブラスタ
次元獣用の人型機動兵器。破界篇にて搭乗。たびたび「相棒」と呼ぶなど、機体に対しての愛着も強いようだ。
リ・ブラスタRリ・ブラスタB
ブラスタの後継機。Rは格闘戦用、Bは射撃戦用となっている。
アクシオ・スコートSP・VRマキシマ
ブラスタの修理中で出撃できない際に一時的に搭乗。名前に『青の騎士ベルゼルガ物語』に登場するAT「ゼルベリオス・VRマキシマ」を連想させるものがあるが、これはファンサービスの類と思われる。ちなみに、このアクシオはブラスタの改造をそっくり継承しているので、改造の程度によってはスコートSPの名に恥じないスペックを持つ。

余談

  • 近年のスパロボ作品では主人公の声を新人声優が担当する事が多かったが、クロウは珍しく中堅声優で、しかもスパロボシリーズで版権作品主人公役で出演したことがあるうえだゆうじ氏が担当している。
  • 100万Gの借金を背負っているクロウだが、愛機ブラスタのフル改造に必要な費用は93万5千である。ただし、ゲームの資金単位がGであると明言されてないので、この比較は間違いの可能性がある(本作に限らず、スパロボの資金単位は旧シリーズの「クレジット」以外は基本的に設定されていない)。
  • 借金苦の悲哀が頻繁に描かれることから、ネット上では「苦労さん」の愛称で呼ばれている。
  • スパロボシリーズとしての第2次Z破界篇の次に発売された魔装機神IIではマサキ自分でも知らない内に貯金が7億になっていたという知らない間に借金が増えていたクロウと真逆の展開を迎える。しかも、マサキはこの貯金を知らない間に手にした金だからと全てアンティラス隊の運用に寄付してしまった。クロウからすれば信じ難い話であろう。