スーパーロボット大戦リンクバトラー
- 発売日:1999年10月1日
- 機種:ゲームボーイカラー
- 発売:バンプレスト
- 定価:4,500円
- 前:スーパーロボット大戦コンプリートボックス(PS)
- 次:スーパーロボット大戦64(N64)
概要[編集 | ソースを編集]
『スーパーロボット大戦64』に先行して発売された、ゲームボーイカラー用ソフト。
通常のスパロボとは大幅に異なるシステムを採用した作品であり、「ロボットやパイロットのデータを集めて試合に勝ち上がっていく」「集めたデータで対人戦が可能」という、トレーディングカードゲーム的な内容となっている。「データ集め」「対人戦」といった要素で共通する「スーパーロボット対戦」(『スーパーロボット大戦XO』に収録)や「シャッフルバトラー」(『スーパーロボット大戦OG外伝』に収録)などに対しての先駆的な作品として、比較して語られることが多い。2009年に後継作品と言える『スパロボ学園』が発表された。
尤も、そのような本来の楽しみ方をするために本作を入手するプレイヤーは(発売当初はともかく)現在では恐らく少数派。本作の真の価値は、『64』に隠し機体を送り込むための必須要素であるということ、そして『64』の周回攻略速度を速めるための経験値タンクとしての役割にある。
そういった意味で、『64』をプレイするには必ずセットで手元に揃えておきたい一本である。
戦闘システムと難易度[編集 | ソースを編集]
一部の戦闘を除き、難易度は基本的に高くない。また、対COM戦については必勝に近いパターンがあるので、そのパターンの使用を躊躇わなければストーリー攻略は楽勝。
戦闘システムは通常のスパロボと大幅に異なるので、詳しくは後述。
登場作品[編集 | ソースを編集]
基本的には『スーパーロボット大戦64』と同じ。
尚、以下の3作品は『リンクバトラー』にのみ登場する作品であり、『64』とのリンクを行うことで『64』にも機体及びパイロットが参戦するという仕組みになっている。詳しくはリンクの項参照。
以下は携帯機初参戦。
世界観とゲームシステム[編集 | ソースを編集]
『スーパーロボット大戦64』における全ての戦いの終結後、一世紀半の時を経た未来・・・平和になった地球圏ではネットワーク網が発達、かつての大戦で活躍したスーパーロボット達が伝説化し、巷では彼らのスペックをデータ化してネットワーク通信で戦わせる「リンクバトル」と呼ばれるゲームが流行していた。しかし、やがてリンクバトルを管理する「LBセンター」が設立され、審査に通った限られたバトラーだけがLBセンターの管理する「公式リーグ」でだけリンクバトルを行なえるようになっていった。
そして今回、公式リーグ入りを認められ新米プロとしてデビューした主人公は、バトラーの頂点である名人を目指して多くのライバルプレイヤーとのリンクバトルを繰り広げていくのであった……。
……という設定であり、一応64と時系列的に繋がった世界ということになっている。上記のような設定のためか、プレイ中に使えるデータは、基本的に『64』において味方であった(伝説化した)パイロットとその機体だけである。
- 公式リーグ
- 上記の通り、プレイヤーは公式リーグに加入し、リーグの頂点、すなわち全バトラーの頂点を目指してリンクバトルを行っていく。最初に加入するのはDランクリーグであるが、4月~翌年3月にかけて組まれている試合をこなし、リーグ内でトップの成績を取ると昇級する。Cランク、Bランク、Aランク、超Aランクと昇級し、超Aランクで最も優秀な成績を収めると、名人に挑むことができる。尚、リーグ内最下位の場合は降級。Dランクで降級してしまうとゲームオーバーなので注意。
- 機体・パイロットのデータ
- リンクバトルに参加するにはデータが必要だが、これはショップなどで購入することで増やしていくことができる。機体とパイロットのデータは別売りで、例えばゴッドガンダムのデータを持っていても、ドモンのデータがなければリンクバトルで使用することはできない。
なお、本家スパロボと共通のシステムとして、パイロットにはレベルが設定されており、戦闘に勝つことで経験値を得て成長する。また、MS系やマジンガー系などでは乗り換えも可能。一方機体については改造を行うことはできず、また強化パーツなど他のパワーアップ要素もないため、初期値で勝負するしかない。このため機体は強い方が有利だが、強い機体ほど出場ポイントが高い傾向があるため、軽々しくチームに組み込めなくなる(後述)。
リンクバトル[編集 | ソースを編集]
リンクバトルのフローをざっくり説明すると、以下の通り。
- 戦闘に出すためのチームを組む
- 上記の要領でデータを揃えたら、出場のためのチームを組む。尚、ユニットには出場ポイントが設定されており(1~2.5)、5以内に収まるようにチーム編成をする必要がある。感覚的には『第2次α』の小隊編成と概ね同様。
- チームと戦闘順を選択
- チームは3チームまでストックしておけるので、どのチームで戦闘するかを選択。その後、チーム内のユニットをどの順番で戦闘に出すか選択して、試合開始。
- 行動を決定する
- ユニットには1ターンに6回の行動チャンスが与えられ、そのうちユニット毎に定められた行動回数(最低2回、最大5回)、またパイロットの行動能力の範囲(例えば格闘は1ターンに1回、射撃は1ターンに2回まで・・・という具合)で行動を行うことができる。お互いが行動の入力を終えたら、1回ごとに相手の行動とつき合わせて処理が行われる。例えば相手が格闘攻撃を仕掛けてきそうな回には「後退」してレンジを離し攻撃をかわすなど、相手の行動を予測しつつ、有利になるような行動を選択していくことになる。
- 試合終了
- 上記の行動を続けていき、相手のHPが0になったら次のユニットが出現。相手のユニットを全て倒せばこちらの勝ち。自分のユニットが全て倒されればこちらの負け。
ランクごとのバトラー[編集 | ソースを編集]
- Dランクリーグ
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- トオル
- レオナ
- 早見アキラ
- リチャード
- Cランクリーグ
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- まみや・しん
- アムルーズ
- ウルフレッド
- ファントム
- Bランクリーグ
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- 白河かすみ
- 岩田リキヤ
- 本郷隼人
- エンクロウ
- シャオロン
- Aランクリーグ
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- 中野元帥
- 早見マモル
- ミセスパスタ
- TOKIO
- 牧場しげる
- 超Aランクリーグ
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- 早見タクヤ
- リキュウ
- SEIREN
- ジャック
- さくら式部
- 平八郎
- 闇のリーグ
- リンクバトルセンター管轄外の非公式リーグ。LBセンターに不当なアクセスを行なっていて、所属メンバーが主人公に度々接触してくる。主人公が昇級するにつれ、徐々にその目的が明らかになっていく。
- キャット
- マジシャン
- ミラー
- ガリレイ
- アマデウス
闇のリーグの目的は、歴代の名人たちが自分の地位を守るために強いバトラーが育たないよう一般から取り上げ公式登録審査に通る人数も減らしていきリンクバトルを狭く閉ざされた世界にしていったことを憂い、リンクバトルを一般に解放することにあった。
主人公に敗れ去ったのち、彼等は真意を主人公に伝えて出頭。名人の座を得た主人公が彼等の意志を受けて要望を出してもLBセンターは拒否したが、公式メンバー全員から提案を受けたことで動かざるを得なくなり、フリー対戦の門戸が一般に向けて開かれるようになり、公式リーグも登録増加や審査選抜の改善など、自由なリンクバトルへの改革が進んでいくことになる。
64とのリンク[編集 | ソースを編集]
NINTENDO64は、コントローラにGBコネクタを取り付けることで、64のソフトとGBのソフトとの間でデータのやり取りをすることが可能であった。
本作もこのシステムによって『スーパーロボット大戦64』との間で情報のやり取りをすることが可能であり、以下のような特典がそれぞれに生じる。
- 『64』と『リンクバトラー』の双方で経験値を共有できる
- 『64』と『リンクバトラー』の両方で加入(データを所持)しているパイロットがいる場合、その経験値は高いほうに統一される。これは特に『64』で周回プレイを行う際に有効で、リンクを活用すれば二周目は一度クリアした時点でのレベルで始めることが出来る。『64』では敵のレベルが味方のレベルにあわせて上昇するため、ステージによっては危険な状況に陥る場合もある(上限は設定されているが「ステージ数+39」というものなので、後半にかけて段々とレベルが上がる。特にザコ敵が2回行動するようになると注意が必要)が、概ね楽にプレイすることが可能になる。なお、『64』ではレベル99=最高経験値49000だが、リンクバトラーでは最高49999であり、リンクした場合上限を超えるケースが見られる。
- 『リンクバトラー』限定機が『64』に登場
- 具体的には前述したF91・ザンボット3・ゴーショーグンが入手可能になる。これらをリンクバトラーで所持した状態でリンクを行うと、『64』において彼らが参入するための特殊ステージが挿入され、彼らが加入する。特にF91は最終話まで活用可能な高性能MSであるにも関わらず、リンクを使えばなんと2話から使用可能である(ちなみにF91については、F91・ビギナギナ・シーブック・セシリーのいずれかを入手した状態でリンクを行うと、全員一度に『64』で仲間になる)。
- 『64』限定機が『リンクバトラー』に登場
- 上記とは逆に、『64』限定で登場する機体が『リンクバトラー』で入手可能にもなる。具体的には『64』主人公機関係、『ガンダムW』後継機、真ゲッター、グレンダイザーなど。強力なユニットが使えるようになるのはよいのだが、実は敵プレイヤーの所持するユニットも高性能化するため、こちらは一概にメリットとは言い切れない。
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