黄金の騎士は『SDガンダム外伝』の登場人物。
概要
『SDガンダム外伝』ジークジオン編・伝説の巨人から登場する、黄金の鎧を身に纏った謎の騎士。サイコゴーレム事件において姿を現し、騎士ガンダム一行を助けた。
その正体は騎士シャア。三種の神器を管理する一族であったため闇の皇帝ジークジオンの呪いにより獣人化したことから顔を隠すために仮面を被り、呪いを解く方法あるいは術者を倒して解くための強大な力を求めてジオン族に身を置き、サタンガンダム亡き後に騎士ガルバルディβとの戦いで負傷してからは騎士スペリオルドラゴンの分裂した核である黄金の鎧で正体を隠していた。呪いは進行中であり魔法の護符で進行を緩やかにしているものの、やがて獣人から完全に獣と化して理性も失ってしまうというもの。副作用としてジークジオンの強大な魔力を下回る呪いにかかることはなく敵の纏った呪いの力を打ち破ることも出来る。
ジークジオンとの最終決戦ではルフォイの星の水晶の力でムーア界に突入。サイコゴーレムの魂でジークジオンを拘束、騎士スペリオルドラゴン復活の時間を稼ぎ、スペリオルドラゴンがジークジオンを打倒した後は地上へと戻され、獣人化していた身体が元に戻っていた。
しかしその後、ジークジオンが完全に倒されていない事を悟ったシャアはいずれ復活するであろうジークジオンへの対策と、それと戦う事になるガンダム達を支援するために「軍師クワトロ」としてネオジオン族に潜入する事になる。
登場作品と役柄
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦BX
- 初登場作品でNPC。「生身の人間キャラは出ない」と寺田Pが事前に予告していたため(外見は百式モチーフであるとはいえ)登場はその正体を知っているファンを驚かせた[1]。以降たびたび水晶の力で現れては自軍を影からサポートする。DVEも用意されている。
- 上述の通り、生身の人間である騎士シャアが鎧を纏った姿なのだが、第32話では平然と宇宙空間にその姿を見せている。鎧が宇宙服代わりになっていたと思われるが、空気の方は大丈夫だったのだろうか? もっとも黄金の鎧の力でどうにかなったのかも知れない(そもそもガンダム族だと思われていたため、ツッコミも入らなかった)。
- ジークジオン打倒後は騎士スペリオルドラゴンに黄金の鎧を返還した上で、一足先にスダ・ドアカワールドに帰還している。
装備・機能
- 雷神の剣
- 風神の盾
- 天の雷
- ガンダムクロスに付属していた先端に水晶が付いているメガバズーカランチャーのような武器[2]。カードダスクエストのカードでは少しデザインが変わっているがこれを使って火に弱いマッドゴーレムに火炎魔法メガバズを放っている。
人間関係
- 騎士ガンダム
- 随所で彼ら一行を助ける一方で、『伝説の巨人』~『光の騎士』の間で魔法剣を巡って対決している。
- 騎士スペリオルドラゴン
- バーサル騎士ガンダムとネオブラックドラゴンが一つに戻った姿。シャアが纏っている黄金の鎧はスペリオルドラゴンの分裂した核の一部である。
- ドラゴンベビー
- 原作では特に絡みはないが、『BX』では二度に渡って彼の悪だくみを阻止している。
ユニオン族
- 騎士セイラ
- 実の妹。当初はモンスターに姿を変えられ行方不明になった彼女の捜索も旅の目的の一つであった。
- 勘違いされやすいが、『SDガンダム外伝』でのシャアとセイラの名前は歴とした本名である。
- 騎士アムロ
- 原典とは違い、深い因縁がないため特に険悪ではなく、『ナイトガンダム物語2』では彼に打倒ジークジオンを託している。
- ちなみにSDガンダム外伝ではアムロとセイラが結婚したとされている(恐らく小説版1stガンダムの設定を参考にしていると思われる)ので、シャアからすれば義理の弟となる。
ジオン族
- 魔導士ララァ
- 媒体ごとに関係が異なる。
- 横井孝二氏の漫画版ではシャアに思いを寄せていたが、騎士ジオングの攻撃から彼を庇って死亡。以後も幽霊となって彼と共にあり続け、ジークジオン打破の際にも力を貸している。シャアのムーア界突入方法も夜中に眠っているフラウの寝室にララァの霊が現れ導きのハープを弾かせるというもの。カードダスにおいても『光の騎士』にて兵士ジムが夜中にハープの音を聞き、『聖機兵物語』にて軍師クワトロの背後にララァの幽霊がいるため、この設定が反映されているものと思われる。
- GBソフト「ラクロアンヒーローズ」ではシャアへの恋心をサタンガンダムに利用され、ガンダム達と戦わされた末に死亡する。
- SFCソフト「大いなる遺産」ではシャアと恋人関係だが、サタンガンダムにシャアを人質に取られ、やはりガンダム達と戦わされた末に死亡する。
- 逆にOVA版では彼女に攻撃し追い払っている他、ほしの竜一氏の漫画版ではセイラを殺そうとしていた彼女を殺している。
- FCソフト「ナイトガンダム物語」では接点無し。
- 騎士ガルバルディβ
- 自身の呪われた素顔を見た彼を付け狙っており、石の城での戦いで彼がサイコゴーレムに気を取られた隙を突いて討ち取っている。
- ちなみにシャア本人を差し置いて公式で「赤い騎士」と呼ばれている(尤もこの時のシャアは既に黄金の鎧を着ていて赤くないのだが)。
- 闇の皇帝ジークジオン
- 因縁の宿敵。
他作品との人間関係
- フル・フロンタル
- 『BX』では直接の絡みこそないが自身の姿に対して反応している。
- なお、猫の獣人になっている騎士シャアはフロンタルの言うところの「人ではなくなっているシャア・アズナブル」と言えなくもない。
名台詞
- 「貴様に怨みのある者だよ! お前は見てはいけないものを見たのだ……!」
- OVA版第2巻より。石の城で騎士ガルバルディβと対峙して。
- 「馬鹿め! どこを見てる!」
- 上記の台詞の後サイコゴーレムに気を取られた騎士ガルバルディβを討ち取った際の台詞。
- 「私には効かん!」
- OVA版第2巻より。自身に対しムービルフィラで攻撃しようとした呪術士メッサーラの杖を切断して。
- この直後にメッサーラの頭を剣で貫き討ち取っている。
- 「我が恨みを思い知れ、ジークジオンッ!」
- カードダスでの台詞。『BX』ではDVE。
余談
- カードダスでの読み仮名は「おうごんのきし」だが、ファミコンソフト『ナイトガンダム物語』『同・2』では「おうごんのナイト」と呼ばれている。
- プラモデル『元祖SDガンダム』では「騎士百式(ナイトひゃくしき)」名義で発売。恐らく商標登録の都合であろう。後に騎士ガンダム・騎士サザビーとセット販売された際には「黄金の騎士」と表記されていた。
- あろう事か、「キャプテンガンダム」同梱の販促ビデオではスペリオルドラゴンと共に「ガンダム族の仲間」として騎士ガンダムに呼び出された。
- シャアが『SDガンダム外伝』で猫の獣人になったのは「シャア」と「ニャア」をかけたためとも、フランス語では猫は「シャ」と発音するためともいわれている。
- なお、ほしの竜一の漫画版ではモンスタージャガーの獣人。
- 『ナイトガンダム物語2 光の騎士』ではムーア界突入を前に身体が限界を迎え、騎士アムロに打倒ジークジオンを託しセントーの町で養生することとなりジークジオンが倒れたあとはセイラと共にいずこへと旅立っていった。
- ジークジオン編では言うまでもなく『1st』での姿がモチーフであり、聖機兵物語編では「軍師クワトロ」として『Ζガンダム』の姿がモチーフとなり、機甲神伝説編では名義はそのまま『逆襲のシャア』でのサングラスをかけた場面の姿がモチーフとなる。
- が、機甲神伝説編の終盤で騎士シャアとして正体を明かすと前髪が解けかかり、同作エピローグでは髪型が『1st』時代のものに戻っている。
- シャアの時は基本的に味方・クワトロを名乗っている時期は敵陣営にいる、と原典とは立ち位置がちょうど真逆である。
- 『BX』で宇宙に出て来た黄金の騎士だが、OVA『機動戦士SDガンダム MARK-II 転がるコロニー事件』ではシャアを含むSDの人間は宇宙で生身のまま行動しており、[3]もしかしたら騎士シャアも宇宙で活動できるのかもしれない。
- 劇場アニメ『機動戦士SDガンダムまつり SDコマンド戦記 ガンダムフォース スーパーGアームズ ファイナルフォーミュラーVSノウムギャザー』では人間のトロンが宇宙で生身で行動していた。が、この宇宙は普通に音が響くため詳細は不明。[4]
脚注
- ↑ 常時鎧を纏っており、外すことがない(生身を晒す事がない)ため一応上記の条件は満たしている。
- ↑ というか、ガンダムクロス版黄金の騎士自体が同シリーズの百式のリデコ商品であり、この武器も百式に付属していたメガバズーカランチャーの流用。
- ↑ 一応、金魚鉢のような透明ヘルメットを被っていた者もいるが。
- ↑ SDコマンド戦記のキャラクターは設定上モチーフとなったMSと同程度の身長なので、彼らとほぼ同じ体格で描写されるトロンも普通の人間ではない可能性もないではないが。