「サイデリアル」の版間の差分

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== サイデリアル(Sidereal) ==
+
'''サイデリアル'''は『[[第3次スーパーロボット大戦Z]]』に登場するオリジナル敵勢力。
[[第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇]]』で言及された謎の[[組織]]。<br/>
 
「サイデリアル」とは「恒星の」を意味する単語。
 
  
[[ガドライト・メオンサム]]率いる[[ジェミニス]]はこの組織の一部隊であり、全貌やその目的は謎に包まれている。「鬼宿」という分類が存在することだけは判明している。<br/>
+
== 概要 ==
唯一明確な「サイデリアルの構成員」として登場した[[尸空]]の言動からすると、スフィア・リアクターを中心とする組織らしい。また「イドム」という正体不明の自律回路を運用している。このイドムはその言動からするに、肉体を失った魂であるらしい。
+
様々な星々の勢力から成る[[星間連合|星間軍事連合]]。制圧した他惑星の残存勢力を隷下に収めている。[[スフィア]]に関する研究は[[地球]]よりも遥かに進んでおり、[[次元力]]による事象制御をも可能としている。
  
===考察===
+
[[スフィア・リアクター]]が隊長を務める部隊名は「[[ジェミニス]]」「[[鬼宿]]」「[[ハイアデス]]」「[[アンタレス]]」となっており、それぞれのスフィアである双子座・蟹座・牡牛座・蠍座を構成する星団や象徴的な星の名前から取られている。また、副官の乗る機体は一般機のカスタムであり、何かしら名前に付け加えられているのも共通項の一つ。
現在のところこの組織に関してわかっていることはほとんどない。……のだが、実は推察の材料はある。それは、第2次Zにおける[[アイム・ライアード]]の言動である。
 
  
彼は再世篇における最終決戦に際し、「スパイラルネメシスとともに彼らが私を迎えに来る!」と口にしている。ポイントは、彼が執拗にクロウの「揺れる天秤」やユーサーの「尽きぬ水瓶」、つまり他のスフィアを狙っていた、ということである。特に後者の場合、「尽きぬ水瓶」を覚醒させるためにインサラウムを滅ぼすという暴挙に出ているが、これは、「いがみ合う双子」の覚醒を加速させるためにジェミナイを滅ぼした尸空の行動と重なる。
+
[[翠の地球]]を制圧した後、[[エタニティ・フラット|時の牢獄]]を仕掛けられたもう一つの地球=[[蒼の地球]]の動向を伺っていたが、蒼の地球が時の牢獄を破った事で同惑星に対し本格的な侵攻を開始。開戦からわずか二ヶ月で地球連邦軍を圧倒し、蒼の地球の74.9%を征服する(ストーリー進行により変化し、最終的に[[日本]]と[[暗黒大陸|新世界大陸]]を除いた全ての地域を支配するに至る)。そして、ロシアに設置した「[[ラース・バビロン]]」を首都とし、征服した地域を「<ruby><rb>[[新地球皇国]]</rb><rt>ガイアエンパイア</rt></ruby>」として支配下に置くこととなった。
  
その尸空は時獄篇エピローグにて、「いがみ合う双子」のリアクターとなったヒビキを見て「俺達に迎えるにはまだ足りない」と評している。一方で同じスフィアのリアクターであったガドライトは曲がりなりにも「同じ組織の一員」と評していることから、属する資格は「サード・ステージのスフィア・リアクターである」ことであろうと考えられる。
+
各[[並行世界]]において、人類が[[月]]に到達した場合に備えて月面に「人類は進化することを許されない種である」というメッセージを残し、それを人類が発見した時にそれぞれの首脳陣の前に現れ、人類の存続と引き換えに服従を強要、進化の監視の代行者として[[クロノ]]を組織させた。以後はクロノに指令を送る形で進化を監視しており、その事実は一貫して管理対象種に秘匿されて来たが、蒼の地球においてこの事実が初めて公表されることになった。
  
アイムは最終戦に際し、「偽りの黒羊」のスフィア・アクトである「真偽の境界の歪曲」を発現させており、サード・ステージに移行したことが伺える。
+
本来は銀河中心部が活動領域であり、銀河の覇権争い<ref>様々な歴史背景等が絡まり合い単純な領土の奪い合いとは違うらしい。</ref>をしている銀河系最大の組織とされている。だが、皇帝含むスフィア・リアクター達の部隊は屈指の実力を持つものの、元々が複数の星の戦力を無理矢理併合した寄せ集めに近い構成であるため、量的な戦力は決して質が高いとは言えず、大量の無人兵器で補っている面が大きい。銀河から見れば辺境の地球に侵攻してきたのは、銀河系で最も次元力を抽出するのに最適な地球の次元力を奪い、銀河の覇権争いを制する事が目的と目されていた。
  
また、彼は現れたアサキムに対して、その魂がかつて「彼ら=サイデリアルに囚われ、結果として呪われし放浪者と化した」ことを示唆している。
+
その実態は、[[御使い]]がスフィアの捜索と収集を目的に結成した下部組織である。組織の大半は御使いによって故郷を滅ぼされた者達で構成されており、謂わば「'''御使いの被害者達の集まり'''」とでも云うべきモノであった。
  
これらの情報や、天獄篇予告の内容を総合すると、サイデリアルという組織について以下の事項が見えてくる。
+
下剋上を恐れた御使いによって、サイデリアルのリアクター達は他者のスフィアを奪取する能力を制限されているため、スフィアを集める方法は他のリアクターを見つけ出しての懐柔策か圧倒的な力を見せつけての屈服、もしくはリアクター候補を用意して奪い取るという方法も考えられていた。しかし、[[次元将ヴィルダーク|アウストラリス]]、[[尸空]]、[[エルーナルーナ・バーンストラウス|エルーナルーナ]]はその裏で御使いに対する反抗の機会を窺っていた。
  
*[[太極]]の意志の代行者達の集まりである
+
[[Z-BLUE]]の実行した[[オペレーション・エクリプス]]によって、徐々に各地の戦力が押されはじめ、遂にはラース・バビロンにおける決戦で、アウストラリスこと次元将ヴィルダークが[[蒼の地球]]を去ったことにより「新地球皇国」は事実上壊滅した。銀河方面の本隊は健在だったものの、皇帝の離反によってその力を大きく減少させる事となる。その後は残った残存勢力が[[尸刻]]、[[ダバラーン・タウ|ダバラーン]]、[[サルディアス・アクス|サルディアス]]にまとめられ、Z-BLUEが銀河中心に向かっている間、[[バアル]]や御使いのしもべと戦い地球を守っていた。
**かつて何らかの手段でアサキムを呪縛している
+
 
*星宿に由来する部隊分けが存在する
+
Z-BLUEが御使いを倒し、超時空修復を成功させたことで、構成されていた様々な星系の人物達は元の並行世界のそれぞれの母星へと戻っていった事で自然消滅した。
*[[クロノ]]は下位組織
+
 
*サード・ステージのスフィア・リアクターで構成されている。最低でも尸空以外にあと2名、それらしき存在が確認されている
+
== 登場作品 ==
**尸空が連れていたのが全て無人機であったことからすると、本来の構成員は少なく、ジェミニスのように他から吸収した戦力を使用しているらしい
+
=== [[Zシリーズ]] ===
***また、ヒビキに対し尸空は「俺達に迎えるには'''まだ'''足りない」としており、裏返すと迎え入れる意志があるとも考えられる。ガドライトのことからしても、新たなスフィア・リアクターを組織に吸収しようとしているらしい
+
;[[第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇]]
*次元力による事象制御を可能としている
+
:初出。部隊として登場するのはジェミニスのみだが、エピローグにて鬼宿から尸空が顔見せ。
*アオの星とミドリの星、いずれかの地球人を抹消しようとしている
+
;[[第3次スーパーロボット大戦Z連獄篇]]
 +
:時獄篇と並行した時間での翠の星での戦いが描かれる。[[バルゴラ・グローリー]]を確保し改修している。ハイアデス以外が登場、自軍は主にアンタレスと戦うことになる。
 +
;[[第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇]]
 +
:ハイアデスが登場し、壊滅したジェミニスがアムブリエルのワンマンフォースとして再編成された為、全軍が登場。
 +
:とにかく数が多く、サイズ差や種類も様々、さらにリアクター達は普通に[[3回行動]]してくる上にMAP兵器持ち、能力もレベルも高い、スフィア・アクトで徹底的にデバフを撃ってくる、と[[次元獣]]以上に鬱陶しい。3人と同時に戦うステージが二つあるが、いずれも今作屈指の難所。
 +
 
 +
=== 単独作品 ===
 +
;[[スーパーロボット大戦30]]
 +
:本編クリア後の戦線ミッションで、本勢力と御使いの機動兵器が[[エトランゼ]]と呼ばれ、『30』の世界で現れて無差別破壊を行っている。パイロットは[[イドム]]。
  
 
== 人物 ==
 
== 人物 ==
;[[尸空]]
+
;皇帝アウストラリス
:「鬼宿」に属する男。
+
:新地球皇国の皇帝にしてサイデリアルの統率者。その[[次元将ヴィルダーク|正体]]は…。
 +
 
 +
=== [[ジェミニス]] ===
 +
母星滅亡時の状況から、この部隊にはアンナロッタ以外の女性がいない。[[時獄戦役]]にてアンナロッタは死亡、ガドライトは離反。[[天獄戦争]]中期にアムブリエルが加入したのを受け、実質彼女一人のワンマンフォースとして再編されている。
 
;[[ガドライト・メオンサム]]
 
;[[ガドライト・メオンサム]]
:「鬼宿」の実行部隊となっていたジェミニスの指揮官。
+
:ジェミニスの[[指揮官]]。「いがみ合う双子」のリアクター。戦場を離れると飲んだくれている。
 +
;[[アンナロッタ・ストールス]]
 +
:ジェミニス副長。ジェミナイド最後の女性であり、種族の希望。
 +
;[[西条涼音#アムブリエル|アムブリエル]]
 +
:[[西条涼音]]の本性人格。「いがみ合う双子」のリアクター候補であり、修復されたジェミニアを駆る。
 +
 
 +
=== [[鬼宿]] ===
 +
尸刻以外の全員が尸空に倣って[[眼鏡・サングラス|サングラス]]をかけ、さらに情動がない。
 +
;[[尸空]](しくう)
 +
:鬼宿の隊長。「沈黙の巨蟹」のリアクター。部隊の誰よりも寡黙。
 +
;[[尸刻]](しこく)
 +
:鬼宿の副長。常に瞑目している女性。
 +
 
 +
=== [[ハイアデス]] ===
 +
隊員達は異様にテンションが高い。主力は戦艦だが、その機動性は戦闘機のそれと遜色ないレベル。
 +
;[[エルーナルーナ・バーンストラウス|ストラウス]]
 +
:ハイアデスの隊長にして、新地球皇国全軍の司令官。「欲深な金牛」のリアクター。獣のような金色の鎧兜に身を包む。
 +
;[[ダバラーン・タウ]]
 +
:ハイアデス副長。ストラウスの片腕的存在。義を尊び正々堂々を重んじるが、闘争本能を抑えきれない戦闘狂の一面も持つ。
 +
 
 +
=== [[アンタレス]] ===
 +
組織の中では嫌われ者で、「堕ちる」と形容されるほど忌まれている<ref>懲罰部隊的な面もあるらしい。</ref>。隊員の大半は「怨嗟の魔蠍」のスフィア・アクトで精神を破壊され、憎しみに凝り固まっている。
 +
;[[バルビエル・ザ・ニードル]]
 +
:アンタレス隊長。「怨嗟の魔蠍」のリアクター。一時「オリオン」という名前でセツコらと行動を共にしていた。
 +
;[[サルディアス・アクス]]
 +
:アンタレス副長。飄々としたつかみどころのない性格の男。42歳。
 +
;[[ギルター・ベローネ]]
 +
:小隊長。知将を名乗るが実体は視野の狭い小物で、詰めが非常に甘い。
 +
 
 +
=== その他 ===
 +
;[[クラヴィア・アーゴ]]
 +
:惑星エスコール出身のスフィアの研究者。一時「怨嗟の魔蠍」のリアクターだと誤認されていた。
 +
;[[サイデリアル兵]]
 +
:サイデリアルの一般兵士で、複数の星系の出身者から構成されている。
 +
;[[インセクト (オリジナル)|インセクト]]
 +
:翠の地球の昆虫型生物をベースとした改造兵士。
 +
;バイオロイド
 +
:サイボーグ兵士。
 +
;本隊
 +
:銀河方面で活動している。運用兵器は鬼宿・ハイアデス・アンタレスの物で、一部有人機以外は全て[[イドム]]によって制御されている。
 +
 
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== 運用兵器 ==
 +
=== 共通 ===
 +
;[[アンゲロイ]]
 +
:主に運用される[[量産型]]機動兵器。元々は[[御使い]]の兵器であるアルカのデッドコピー。
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:部隊ごとにカラーの違うバリエーションがある。
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;[[デイモーン]]
 +
:主に運用される量産型機動兵器。アンゲロイと共に投入される事が多い。
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;[[ティアマート]]
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:無人攻撃機。デイモーンの上位機で、アンゲロイと同等クラス。時獄戦役の時期にロールアウトした機体で、サイデリアルの兵器では最新。
 +
;[[バレルアント]]
 +
:自律型の機動砲台。地球の生産ラインを接収して運用している。
 +
;[[エイクロス]]、[[アクシオ]]、[[ランボルト]]
 +
:[[アクシオン財団]]が設計した兵器と、[[UCW]]の作業メカ。生産ラインを接収して運用している。
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;[[グラーティア]]
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:アクシオン財団建造の汎用輸送艦。基本的にはこの戦艦が配備されている。
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;[[アドラティオ]]
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:汎用戦艦。数少ないサイデリアル純正の兵器であり、それなりに位の高い者に与えられる。主に艦隊であるハイアデスに配備されている。
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=== ジェミニス ===
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;[[ジェミニア]]
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:ディオスクを改修した隊長機。胸部に「いがみ合う双子」のスフィアを搭載していた。天獄戦争にてアムブリエルの専用機として修復された。
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;[[ディオスク]]
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:ジェミニス構成員が搭乗する機動兵器。アンナロッタの専用機として金の装飾が施された「A」が存在。
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=== 鬼宿 ===
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;[[尸逝天]]
 +
:隊長機。尸空が搭乗する巨大生物。背中のコブに「沈黙の巨蟹」のスフィアが寄生している。
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;[[尸冥爪]]
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:尸逝天の子供を武装したカニ型の機体。尸刻の専用個体として黒い「絶」が存在。
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=== ハイアデス ===
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;[[プレイアデス・タウラ]]
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:ストラウスの操る旗艦で、アルデバルのカスタム型。皇国全軍のフラグシップでもあり、兵からの人気が高い。動力部に「欲深な金牛」のスフィアが搭載されている。
 +
;[[アルデバル]]
 +
:ハイアデスが元来所有している機動戦艦。これ自体が巡洋艦であると同時に母艦でもある。ダバラーンの専用艦として青い「バン」が存在。
 +
 
 +
=== アンタレス ===
 +
;[[アン・アーレス]]
 +
:隊長機。バルビエルの乗る人型兵器で、[[ナノマシン]]を操る。頭部に「怨嗟の魔蠍」のスフィアを搭載している。
 +
;[[シャウラス]]
 +
:アン・アーレスの設計を元にした量産機。サルディアスの専用機として黒い「リーダー」が存在。
 +
 
 +
== 関連用語 ==
 +
;[[イドム]]
 +
:サイデリアルの機動兵器を制御する霊魂。本来は御使いが使役しており、主に鬼宿や銀河中心の本隊で使われる。
 +
;[[御使い]]
 +
:サイデリアルの上位に位置する真の統括者。
 +
;[[クロノ]]
 +
:下部組織。サイデリアルは彼等に対し、人類の進化を監視・飼育する「管理者」としての役割を与えていた。
 +
;[[新地球皇国]]
 +
:蒼の地球を制圧したサイデリアルが設立した支配国家。
 +
;[[ラース・バビロン]]
 +
:アウストラリスの住まう新地球皇国の帝都。
  
== 関連する用語 ==
+
== 版権作品における関連勢力 ==
;イドム
+
;[[ネオ・ジオン]]([[袖付き]])、[[アマルガム]]
:尸空が率いている無人機部隊を制御する自律回路。命を消し去る意志に凝り固まっており、これ自体が人の魂とも取れる言動が見られる。
+
:共にサイデリアルに協力的な姿勢を見せる。
 +
;[[人類銀河同盟]]
 +
:天獄篇では共に反目し合っている。
 +
;[[宇宙怪獣]]
 +
:天獄戦争終盤では、尸刻・ダバラーン・サルディアスが率いるサイデリアルの残存勢力と戦った。
  
 
== 余談 ==
 
== 余談 ==
*サイデリアルとはバビロニア・インド占星術で使われる方式の一つで、[[黄道十二星座]]の属する天球上の領域(十二宮)の二つある分け方の片方のことであり、通常の星占いなどに使われているのは「トロピカル方式」と呼ばれる方法。サイデリアル方式での分け方はトロピカル方式とは異なり、太陽を基準点に、十二星座にそれぞれ30度ずつの角度を割り当てる形が取られる。このため、トロピカル方式に比べると太陽が宮に存在する期間とのずれはかなり小さい。
+
*サイデリアルとはバビロニア・インド占星術で使われる方式の一つで、[[黄道十二星座]]の属する天球上の領域(十二宮)の二つある分け方の片方のことであり、通常の星占いなどに使われているのは「トロピカル方式」と呼ばれる方法。サイデリアル方式での分け方はトロピカル方式とは異なり、[[太陽]]を基準点に、十二星座にそれぞれ30度ずつの角度を割り当てる形が取られる。このため、トロピカル方式に比べると太陽が宮に存在する期間とのずれはかなり小さい。
**占星術ではその人の生まれを「○○座生まれ」というが、原義ではその人が生まれたとき、太陽がどの宮にあったかを示している。たとえば4/14~5/14の間に生まれた人は、その期間は太陽が白羊宮にあるため白羊宮生まれ、となる。[[日本]]では分かりやすくするために宮に対応する星座を用い「おひつじ座生まれ」としているが、12星座と12宮は元来異なるものであり、歳差によりどんどんずれていくため正確ではない。たとえば現在だと、処女宮の期間はトロピカル方式では8/23~9/22であるが、太陽は9/17頃まで獅子宮にある。
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**占星術ではその人の生まれを「○○座生まれ」というが、原義ではその人が生まれたとき、太陽がどの宮にあったかを示している。たとえば4/14~5/14の間に生まれた人は、その期間は太陽が白羊宮にあるため白羊宮生まれ、となる。[[日本]]では分かりやすくするために宮に対応する星座を用い「おひつじ座生まれ」としているが、十二星座と十二宮は元来異なるものであり、歳差によりどんどんずれていくため正確ではない。たとえば現在だと、処女宮の期間はトロピカル方式では8/23~9/22であるが、太陽は9/17頃まで獅子宮にある。
*尸空の属する「鬼宿」は天の赤道を28に分類した天文学の単語「二十八宿」の一つ。一つの宿は西端の明るい星を「距星」とし、隣の宿の東端の距星までの距離が広さとなる。
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*ジェミニス以外の各部隊の隊長であるスフィア・リアクターと副隊長の名前は、それぞれの部隊名となっている星団や象徴的な星に関連したものとなっている。
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== 脚注 ==
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<references/>
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{{バンプレストオリジナル}}
 
{{DEFAULTSORT:さいてりある}}
 
{{DEFAULTSORT:さいてりある}}
 
[[Category:組織]]
 
[[Category:組織]]
 
[[Category:バンプレストオリジナル]]
 
[[Category:バンプレストオリジナル]]
 
[[Category:第3次スーパーロボット大戦Z]]
 
[[Category:第3次スーパーロボット大戦Z]]
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[[Category:Zシリーズ]]

2024年5月11日 (土) 23:32時点における最新版

サイデリアルは『第3次スーパーロボット大戦Z』に登場するオリジナル敵勢力。

概要[編集 | ソースを編集]

様々な星々の勢力から成る星間軍事連合。制圧した他惑星の残存勢力を隷下に収めている。スフィアに関する研究は地球よりも遥かに進んでおり、次元力による事象制御をも可能としている。

スフィア・リアクターが隊長を務める部隊名は「ジェミニス」「鬼宿」「ハイアデス」「アンタレス」となっており、それぞれのスフィアである双子座・蟹座・牡牛座・蠍座を構成する星団や象徴的な星の名前から取られている。また、副官の乗る機体は一般機のカスタムであり、何かしら名前に付け加えられているのも共通項の一つ。

翠の地球を制圧した後、時の牢獄を仕掛けられたもう一つの地球=蒼の地球の動向を伺っていたが、蒼の地球が時の牢獄を破った事で同惑星に対し本格的な侵攻を開始。開戦からわずか二ヶ月で地球連邦軍を圧倒し、蒼の地球の74.9%を征服する(ストーリー進行により変化し、最終的に日本新世界大陸を除いた全ての地域を支配するに至る)。そして、ロシアに設置した「ラース・バビロン」を首都とし、征服した地域を「新地球皇国ガイアエンパイア」として支配下に置くこととなった。

並行世界において、人類がに到達した場合に備えて月面に「人類は進化することを許されない種である」というメッセージを残し、それを人類が発見した時にそれぞれの首脳陣の前に現れ、人類の存続と引き換えに服従を強要、進化の監視の代行者としてクロノを組織させた。以後はクロノに指令を送る形で進化を監視しており、その事実は一貫して管理対象種に秘匿されて来たが、蒼の地球においてこの事実が初めて公表されることになった。

本来は銀河中心部が活動領域であり、銀河の覇権争い[1]をしている銀河系最大の組織とされている。だが、皇帝含むスフィア・リアクター達の部隊は屈指の実力を持つものの、元々が複数の星の戦力を無理矢理併合した寄せ集めに近い構成であるため、量的な戦力は決して質が高いとは言えず、大量の無人兵器で補っている面が大きい。銀河から見れば辺境の地球に侵攻してきたのは、銀河系で最も次元力を抽出するのに最適な地球の次元力を奪い、銀河の覇権争いを制する事が目的と目されていた。

その実態は、御使いがスフィアの捜索と収集を目的に結成した下部組織である。組織の大半は御使いによって故郷を滅ぼされた者達で構成されており、謂わば「御使いの被害者達の集まり」とでも云うべきモノであった。

下剋上を恐れた御使いによって、サイデリアルのリアクター達は他者のスフィアを奪取する能力を制限されているため、スフィアを集める方法は他のリアクターを見つけ出しての懐柔策か圧倒的な力を見せつけての屈服、もしくはリアクター候補を用意して奪い取るという方法も考えられていた。しかし、アウストラリス尸空エルーナルーナはその裏で御使いに対する反抗の機会を窺っていた。

Z-BLUEの実行したオペレーション・エクリプスによって、徐々に各地の戦力が押されはじめ、遂にはラース・バビロンにおける決戦で、アウストラリスこと次元将ヴィルダークが蒼の地球を去ったことにより「新地球皇国」は事実上壊滅した。銀河方面の本隊は健在だったものの、皇帝の離反によってその力を大きく減少させる事となる。その後は残った残存勢力が尸刻ダバラーンサルディアスにまとめられ、Z-BLUEが銀河中心に向かっている間、バアルや御使いのしもべと戦い地球を守っていた。

Z-BLUEが御使いを倒し、超時空修復を成功させたことで、構成されていた様々な星系の人物達は元の並行世界のそれぞれの母星へと戻っていった事で自然消滅した。

登場作品[編集 | ソースを編集]

Zシリーズ[編集 | ソースを編集]

第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
初出。部隊として登場するのはジェミニスのみだが、エピローグにて鬼宿から尸空が顔見せ。
第3次スーパーロボット大戦Z連獄篇
時獄篇と並行した時間での翠の星での戦いが描かれる。バルゴラ・グローリーを確保し改修している。ハイアデス以外が登場、自軍は主にアンタレスと戦うことになる。
第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
ハイアデスが登場し、壊滅したジェミニスがアムブリエルのワンマンフォースとして再編成された為、全軍が登場。
とにかく数が多く、サイズ差や種類も様々、さらにリアクター達は普通に3回行動してくる上にMAP兵器持ち、能力もレベルも高い、スフィア・アクトで徹底的にデバフを撃ってくる、と次元獣以上に鬱陶しい。3人と同時に戦うステージが二つあるが、いずれも今作屈指の難所。

単独作品[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦30
本編クリア後の戦線ミッションで、本勢力と御使いの機動兵器がエトランゼと呼ばれ、『30』の世界で現れて無差別破壊を行っている。パイロットはイドム

人物[編集 | ソースを編集]

皇帝アウストラリス
新地球皇国の皇帝にしてサイデリアルの統率者。その正体は…。

ジェミニス[編集 | ソースを編集]

母星滅亡時の状況から、この部隊にはアンナロッタ以外の女性がいない。時獄戦役にてアンナロッタは死亡、ガドライトは離反。天獄戦争中期にアムブリエルが加入したのを受け、実質彼女一人のワンマンフォースとして再編されている。

ガドライト・メオンサム
ジェミニスの指揮官。「いがみ合う双子」のリアクター。戦場を離れると飲んだくれている。
アンナロッタ・ストールス
ジェミニス副長。ジェミナイド最後の女性であり、種族の希望。
アムブリエル
西条涼音の本性人格。「いがみ合う双子」のリアクター候補であり、修復されたジェミニアを駆る。

鬼宿[編集 | ソースを編集]

尸刻以外の全員が尸空に倣ってサングラスをかけ、さらに情動がない。

尸空(しくう)
鬼宿の隊長。「沈黙の巨蟹」のリアクター。部隊の誰よりも寡黙。
尸刻(しこく)
鬼宿の副長。常に瞑目している女性。

ハイアデス[編集 | ソースを編集]

隊員達は異様にテンションが高い。主力は戦艦だが、その機動性は戦闘機のそれと遜色ないレベル。

ストラウス
ハイアデスの隊長にして、新地球皇国全軍の司令官。「欲深な金牛」のリアクター。獣のような金色の鎧兜に身を包む。
ダバラーン・タウ
ハイアデス副長。ストラウスの片腕的存在。義を尊び正々堂々を重んじるが、闘争本能を抑えきれない戦闘狂の一面も持つ。

アンタレス[編集 | ソースを編集]

組織の中では嫌われ者で、「堕ちる」と形容されるほど忌まれている[2]。隊員の大半は「怨嗟の魔蠍」のスフィア・アクトで精神を破壊され、憎しみに凝り固まっている。

バルビエル・ザ・ニードル
アンタレス隊長。「怨嗟の魔蠍」のリアクター。一時「オリオン」という名前でセツコらと行動を共にしていた。
サルディアス・アクス
アンタレス副長。飄々としたつかみどころのない性格の男。42歳。
ギルター・ベローネ
小隊長。知将を名乗るが実体は視野の狭い小物で、詰めが非常に甘い。

その他[編集 | ソースを編集]

クラヴィア・アーゴ
惑星エスコール出身のスフィアの研究者。一時「怨嗟の魔蠍」のリアクターだと誤認されていた。
サイデリアル兵
サイデリアルの一般兵士で、複数の星系の出身者から構成されている。
インセクト
翠の地球の昆虫型生物をベースとした改造兵士。
バイオロイド
サイボーグ兵士。
本隊
銀河方面で活動している。運用兵器は鬼宿・ハイアデス・アンタレスの物で、一部有人機以外は全てイドムによって制御されている。

運用兵器[編集 | ソースを編集]

共通[編集 | ソースを編集]

アンゲロイ
主に運用される量産型機動兵器。元々は御使いの兵器であるアルカのデッドコピー。
部隊ごとにカラーの違うバリエーションがある。
デイモーン
主に運用される量産型機動兵器。アンゲロイと共に投入される事が多い。
ティアマート
無人攻撃機。デイモーンの上位機で、アンゲロイと同等クラス。時獄戦役の時期にロールアウトした機体で、サイデリアルの兵器では最新。
バレルアント
自律型の機動砲台。地球の生産ラインを接収して運用している。
エイクロスアクシオランボルト
アクシオン財団が設計した兵器と、UCWの作業メカ。生産ラインを接収して運用している。
グラーティア
アクシオン財団建造の汎用輸送艦。基本的にはこの戦艦が配備されている。
アドラティオ
汎用戦艦。数少ないサイデリアル純正の兵器であり、それなりに位の高い者に与えられる。主に艦隊であるハイアデスに配備されている。

ジェミニス[編集 | ソースを編集]

ジェミニア
ディオスクを改修した隊長機。胸部に「いがみ合う双子」のスフィアを搭載していた。天獄戦争にてアムブリエルの専用機として修復された。
ディオスク
ジェミニス構成員が搭乗する機動兵器。アンナロッタの専用機として金の装飾が施された「A」が存在。

鬼宿[編集 | ソースを編集]

尸逝天
隊長機。尸空が搭乗する巨大生物。背中のコブに「沈黙の巨蟹」のスフィアが寄生している。
尸冥爪
尸逝天の子供を武装したカニ型の機体。尸刻の専用個体として黒い「絶」が存在。

ハイアデス[編集 | ソースを編集]

プレイアデス・タウラ
ストラウスの操る旗艦で、アルデバルのカスタム型。皇国全軍のフラグシップでもあり、兵からの人気が高い。動力部に「欲深な金牛」のスフィアが搭載されている。
アルデバル
ハイアデスが元来所有している機動戦艦。これ自体が巡洋艦であると同時に母艦でもある。ダバラーンの専用艦として青い「バン」が存在。

アンタレス[編集 | ソースを編集]

アン・アーレス
隊長機。バルビエルの乗る人型兵器で、ナノマシンを操る。頭部に「怨嗟の魔蠍」のスフィアを搭載している。
シャウラス
アン・アーレスの設計を元にした量産機。サルディアスの専用機として黒い「リーダー」が存在。

関連用語[編集 | ソースを編集]

イドム
サイデリアルの機動兵器を制御する霊魂。本来は御使いが使役しており、主に鬼宿や銀河中心の本隊で使われる。
御使い
サイデリアルの上位に位置する真の統括者。
クロノ
下部組織。サイデリアルは彼等に対し、人類の進化を監視・飼育する「管理者」としての役割を与えていた。
新地球皇国
蒼の地球を制圧したサイデリアルが設立した支配国家。
ラース・バビロン
アウストラリスの住まう新地球皇国の帝都。

版権作品における関連勢力[編集 | ソースを編集]

ネオ・ジオン袖付き)、アマルガム
共にサイデリアルに協力的な姿勢を見せる。
人類銀河同盟
天獄篇では共に反目し合っている。
宇宙怪獣
天獄戦争終盤では、尸刻・ダバラーン・サルディアスが率いるサイデリアルの残存勢力と戦った。

余談[編集 | ソースを編集]

  • サイデリアルとはバビロニア・インド占星術で使われる方式の一つで、黄道十二星座の属する天球上の領域(十二宮)の二つある分け方の片方のことであり、通常の星占いなどに使われているのは「トロピカル方式」と呼ばれる方法。サイデリアル方式での分け方はトロピカル方式とは異なり、太陽を基準点に、十二星座にそれぞれ30度ずつの角度を割り当てる形が取られる。このため、トロピカル方式に比べると太陽が宮に存在する期間とのずれはかなり小さい。
    • 占星術ではその人の生まれを「○○座生まれ」というが、原義ではその人が生まれたとき、太陽がどの宮にあったかを示している。たとえば4/14~5/14の間に生まれた人は、その期間は太陽が白羊宮にあるため白羊宮生まれ、となる。日本では分かりやすくするために宮に対応する星座を用い「おひつじ座生まれ」としているが、十二星座と十二宮は元来異なるものであり、歳差によりどんどんずれていくため正確ではない。たとえば現在だと、処女宮の期間はトロピカル方式では8/23~9/22であるが、太陽は9/17頃まで獅子宮にある。
  • ジェミニス以外の各部隊の隊長であるスフィア・リアクターと副隊長の名前は、それぞれの部隊名となっている星団や象徴的な星に関連したものとなっている。

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. 様々な歴史背景等が絡まり合い単純な領土の奪い合いとは違うらしい。
  2. 懲罰部隊的な面もあるらしい。