概要
ミケーネ三大神の一柱で、死者の国を治める冥府の王。ゼウスの後任として地球を任される。ゼウスと異なり地球人類抹殺に賛同しており、手を組んだゴーゴン大公と共に裏切り者であるゼウスを抹殺しようと企む。
ケドラの記憶の世界ではその世界に入り込んできたあしゅら男爵をトリスタンと偽り、不意打ちを仕掛けてゼウスの片腕を斬り落とすも、助けに来たマジンガーZの繰り出したロケットパンチで両目を潰され、さらにゼウスの斬り落とされた自らの腕を使ったロケットパンチを食らって敗れる。この戦いで身体を失うも炎のような精神だけの姿となって生き延び、「闇の帝王」として復活することを言い残してバードス島と共に海に消える。なお、本来の世界でも若干の差異(マジンガーZ並びにあしゅら男爵がいるか否か)はあれども同じ顛末で敗れている。
登場作品と役柄
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- 直接は登場していないが、26話のシナリオデモで甲児の見た過去のビジョンで、ゼウスと戦っている姿が見られる。後述のことを考えると、開発段階では本作で声付きでの登場を果たす予定だったものと思われる。
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
- 内海賢二氏の死去後の作品だが、氏の生前収録された音声が使用されている。本作では原作における暗黒大将軍の立ち位置を担っており、シンカを遂げた「神」の一人として登場。
- 登場時にはその圧倒的過ぎる力と威圧感で自軍を完全に圧倒するという見せ場があるが、運命受諾ルートでは自分が呼び出したインベーダーに無視されるという屈辱を味わう羽目になる。
- 撃破されると肉体を失ってエネルギー体になるという演出が組まれているが、このエネルギー体がまんま闇の帝王である。更に最期の台詞の時の顔グラフィックもこのエネルギー体となっている。
- 3回戦う機会があるが、レベル75(if54話では74)と常に高レベルなので味方を一気に育てることが可能。撤退するシナリオでも取り逃がさないようにしよう。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- 高次元生命体の力によって再び復活する。復活した時点ではエネルギー体の姿だったが、後に肉体も再生している。
- ミケーネ神を率いて神々の戦い「真戦」に乗り出し、終盤で宇宙魔王やズール皇帝と手を組み、版権最後の敵となる。最期は自軍に敗れ、自身の力としていた「消滅しようとする力」に呑まれて消滅した。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦BX
- ケドラが見せた記憶の中で登場。今回はアイコンのみで、敵ユニットとしては登場しない。
- ゼウス、ファルセイバー、エルドラン、ゴーグらによって討たれるが、この時重傷を負ったファルセイバーは永き眠りに就く事を余儀なくされた。
単独作品
- スーパーロボット大戦Card Chronicle
- イベント「激戦!魔神達への挑戦状!」ではケドラの記憶の世界にてゼウス神を追い詰めるも、カイルスに阻まれて戦闘になる。最終的には4体のマジンガーのロケットパンチをモロに喰らい、ゼウスにトドメを刺されてしまう。
- 後の「オモイノツバサ」であしゅら男爵の手により儀式が行われ、「降臨!異界の神々」にて遂に現代の世に復活を果たし、同様に復活した恐竜帝国と共闘しカイルスに決戦を挑む。
- スーパーロボット大戦V
- 本作では『第3次Z時獄篇』同様、あしゅら男爵の血の儀式で復活する。
- あしゅらを復活させその労をねぎらう等、部下を労わる一面を見せ、これまでのシリーズとはまた違った大物ぶりを見せる。
- だが今回は戦闘時にマジンガーZが突如マジンガーZEROに変貌し、ハーデスはZEROの予想外の出現に驚愕すると同時に、その圧倒的な強さで一撃で倒されるという非常にあっけない末路を辿る。
- ハーデスとしてはたった1話のみの登場だが、終盤に闇の帝王として復活する。が、こちらの方でも非常に気の毒な目に遭うことに……。
装備・機能
- 火炎
- 敵を焼き尽くす紅蓮の業火。能力半減の特殊効果を持つ全体攻撃。
- 火炎(MAP)
- MAP兵器版。流石に特殊効果はないが、火炎のくせに海A。海で戦うことはないが。
- 剣
- 炎を纏った剣で敵を切り裂く。ゼウス神と違い二刀流。
- HP回復(小)、EN回復(中)、対精神攻撃
- HPは1ターンで1万以上回復し、ENは削るだけ無駄である。装甲ダウン等は効果がある。
- オールキャンセラー、指揮系統中枢
- 『V』では対精神攻撃がオールキャンセラーにランクアップし、更に戦艦でもないのに指揮系統中枢までも獲得。全く隙が無くなった。
移動タイプ
- 陸
- 翼らしきものはあるが空は飛べない。
- 2L
パイロットステータス設定の傾向
- 回避以外は全ての能力が高い。しかも攻撃面に至ってはアンチスパイラルをしのぐ本物の怪物。『V』においてもその高い能力は健在。
- 第3次Z時獄篇
- 必中、鉄壁、直撃、魂、気迫
- ラインナップは典型的なスーパー系。
- V
- てかげん、必中、鉄壁、気迫、祝福、魂
- 『V』ではこちら。イメージにそぐわぬ気がする「祝福」は部下達へ向けての物なのだろうか?ちなみに同一の存在である闇の帝王も全く同じラインナップ。
- 第3次Z時獄篇
- 底力L4、気力+ボーナス、マルチターゲット、戦意高揚、極、ガード、精神耐性、2回行動
- 攻防共に全く隙が見当たらない。気力補強の二つが強力なため、「脱力」での弱体化は諦めてひたすら攻撃するのが正しい。底力だけはレベル4と低く、しかもカンストはレベル75(普通のミケーネ神は1レベルでカンスト)。
- 第3次Z天獄篇
- 底力L5、気力+ (ダメージ)、マルチターゲット、戦意高揚、極、ガード、精神耐性、2回行動
- 底力が最初からL5になった他、気力+ボーナスが気力+ (ダメージ)に変更されているため下手にダメージを与えると前作以上の速さで気力が上がっていくことになる。
- V
- 2回行動、底力L4、極、闘争心L2、ガードL2、精神耐性、プレッシャーL3
- 『V』ではこちら。気力上昇が抑え目になったのと引き換えに守りが堅固に。技能が高くただでさえプレッシャーが発動しがちな上、オールキャンセラーで特殊効果対策も万全。
- 気力130以上で、与ダメージ1.2倍
- 『第3次Z時獄篇』と『V』。『V』はノーマル難易度でも習得済み。要するにアタッカーである。
- 実は兜甲児と全く同じボーナス。
人間関係
- 兜甲児
- ケドラの記憶の世界に入り込んだ甲児の駆るマジンガーZに阻まれてしまう。
- ウラヌス
- ゼウスよりさらに高い位に立つ大神。
- ゼウス神
- ハーデスと同格のミケーネ三大神。地球人を守ろうとするゼウスに戦いを挑むが敗北、いずれ闇の帝王として復活すると言い残してバードス島とともに沈んでいった。
- ポセイドン
- ミケーネ三大神。『Zマジンガー』では物語に関わる比重も大きいが、『真マジンガー』では出番は少ない。
- 勇者ガラダブラ、ミケーネ神
- 部下。
- トリスタン、イゾルデ
- ミケーネの神官と巫女の夫婦。
- ゴーゴン大公
- 古代ミケーネの戦闘隊長。
- 暗黒大将軍
- 部下。
他作品との人間関係
スーパー系
- 宇宙魔王
- 『第3次Z時獄篇』では同格の存在として何度か顔を合わせる。ちなみに、原作の彼も内海氏が声を当てている。
- ズール皇帝
- 『第3次Z天獄篇』では同じく復活した彼と手を組む。
- トワノ・ミカゲ
- 『第3次Z時獄篇』では同格の存在として何度か顔を合わせ、ifルートでは彼との間に真戦を起こす。
- 流竜馬
- 『第3次Z時獄篇』では別の世界の彼を知っているらしく、彼に対して明確に恐れにも等しい感情を抱いている(後述)。
- 帝王ゴール (OVA)
- 『CC』では彼ら恐竜帝国と手を組み、カイルスと激突する。なお、両者とも内海氏が声を当てている。
- エルドラン、ゴーグ
- 『BX』では3万年前の「異世界大戦」においてゼウスに協力していた為、敵対関係にある。
- 旋風寺舞人
- 『V』では、ハーデスに一切恐れを抱かず、彼の曇りがなさすぎる正義に対して「こんな人間がいるとは」と興味を示していた。
リアル系
- ボン太くん
- 『第3次Z時獄篇』では決戦ステージで彼を見て狼狽。何に対してそんなに驚いたのだろうか。
- レナード・テスタロッサ
- 『第3次Z天獄篇』では自らのエゴの為に時空修復を行おうとする彼を「人間の身でありながら神の力を使おうとする愚かな存在」と嘲笑する。
- 熱気バサラ
- 『第3次Z時獄篇』にて彼の力の正体を見抜き、アニマスピリチアについても既知であることが判明。
- エンブリヲ
- 『V』では敵対関係にある。はるか昔に起きた彼との戦いにより、宇宙世紀世界の文明は崩壊してしまった。
- ヒビキ・カミシロ
- 『第3次Z時獄篇』ではスフィアを持たない彼とジェニオンから太極の力の一部を感じ取っている。
- 御使い
- Zシリーズにおける高次元生命体共通の敵で、ハーデス曰く「この世界の支配者を気取る者」。ハーデスは彼らを倒した後、自身が新たに宇宙の管理者になろうと目論んでいた。
- ファルセイバー
- 『BX』では3万年前の「異世界大戦」において、「次元の守人」としてゼウスに協力していた為、敵対関係にある。
スパロボシリーズの名台詞
Zシリーズ
時獄篇
- 「いいだろう、人間! お前達がシンカの道を歩むというなら、それをワシに見せてみろ!それこそが奴等にとって最大の反逆だからな!」
- 第45話にて。御使いにとって人類のシンカは許されない為、それこそが彼らに対する最大の反逆であるとされる。
- 「その通りだ、人間共よ! この銀河を舞台とした神と悪魔の戦いに人間など、何の意味も持たんのよ!」
- 運命受諾ルート第50話「神殺しの魔神」にて、自らインベーダーを呼び出し、自分達とバアルの戦いに人間など無意味な存在だと嘲笑するハーデスだったが、当のインベーダーからは完全に無視されてしまうという屈辱を味わうハメになった。
- 「こやつ、太極の欠片の持ち主か!? いや、違う……」
「だが、確かに奴らの力の一端を感じる……いったい何なのだ、貴様は!?」
- ヒビキに対して。この時のジェニオンはいまだ「いがみ合う双子」を得ていない状態であったが、ハーデスはその乗り手から太極の使徒たる「御使い」の力、即ちスフィアの力の一部を感じ取っている。また、ミケーネ神たちもヒビキを見て「お前の存在で全てが繋がった」と述べている。天獄篇でヒビキがジェニオンに出会った時、スフィアとは別の形での太極の欠片である黒の英知の一部に触れていた事が判明、ここで感じた力とはそれだったと思われる。
- 「違うぞ、ゼウス! 神とは全てを統べる存在であり、それが許される存在なのだ!現に奴らはそう振舞っている! 神の使いの名の下に!」
- ゼウスとの戦闘前会話より、ゼウスから「我々の使命は、後に続く弟達を見守る事のはずだ」と突きつけられた際の反論。完全に御使いの傲慢さを高次元生命体として当然の在り方と曲解してしまっている。
- なお、この会話は「神殺しの魔神」だと普通に見られるが、「光の闘神Z」ではゼウスとハーデスの位置が離れている上途中でゼウスが撤退してしまうので少々難しい。
- 「ぬううッ!? なぜ、貴様がここにいる!?」
「まだ自らの使命に目覚めていないか! ならば勝機はある!」
- 竜馬との戦闘前会話。周囲を徹底的に見下し神を名乗るハーデスも、永遠の戦いに身を投じた竜馬が相手ならば勝ち目がないらしい。今作の竜馬は徹底して人間の側にいるが、別の可能性で竜馬が飛び込んだ戦場には、ハーデスが数にすら入れてもらえないトンデモな連中がそれこそ星の数ほどいるので……。しかもあくまで「勝機はある」なので現状の竜馬でもハーデスが絶対に勝てるわけではないらしい。
- 「こやつ…! まさか、伝説のアニマスピリチアか!」
「ぬううっ! このような男まで集められるとはこの星ではいったい何が起きているんだ!」
- バサラとの戦闘前会話。アニマスピリチアについても把握しているが、それが地球にあることは彼にとっても驚きに値するらしい。
- 「それこそが宇宙の生まれ変わる周期! その時、バアルは宇宙の生命を……霊子を消すために大量発生する!」
- 敗北し、最後に自軍へと向けた言葉。バアルを含めた世界の真実はこの段階では明かされず、何も知らない自軍達では災厄には打ち勝てないと叫ぶ。
天獄篇
- 「ば、馬鹿なぁぁぁっ!冥府の王である、このハーデスが人間ごときに!!」
「な、ならば、いつの日か我はよみが…」
「う、うおおおおっ!わ、我の肉体が…魂が滅びる!!」
- 第59話「邪神降臨」における最期の台詞。歪んだ真化を遂げた邪神は「消滅しようとする力」に呑まれ、この世から跡形もなく消滅した。
単独作品
CC
- ハーデス「そうか…これが奴らの恐れている…!」
ゴール「人類が存在を許されぬ理由…。 その片鱗…!」
- イベント「守護者」にて。ミケーネの三大神たるハーデス神とオーパーツを得たことで神と同等の力を得た恐竜帝国の帝王ゴールを押しのけたのは、ゼウスから授かった力に加え、幾多の戦いで築き上げた「魂の輝き」。
- 「人が人を想う心と人を守る意志」を力に変えることで遂にカイルスは神を超える力を得た[1]。
- ゴール「まさか…我らが敗れるとは…。 …これ程の力を持つからこそ、やはり貴様らは…!」
ハーデス「…これで終わりではない。むしろ、これからが貴様らの…。後悔するぞ、この行い…。フハハハハハハ…」
- 敗北時、カイルスへと向けた言葉。カイルスが神を超える力を得てしまったことで人類殲滅システム最後の鍵を作動させてしまい、「奴ら」による地球の侵攻を招くのであった。
V
- 「エンブリヲか…。貴様も生きていたとはな」
「ラグナメイルを持ってくるがいい!あの時の戦いの続きを…ラグナレクを今ここで始めるとしよう!」
- 第38話「地獄の門」より。数千年ぶりに相対した宿敵に闘志を滾らせる。かつて世界を崩壊させた戦いが、どの様な物であったのかが窺える一幕。
- 「貴様のような男に言われるとは思わなかったぞ!世界を破壊した張本人め!」
- 同じく第38より、自分達を「悪魔」呼ばわりするエンブリヲに憤慨して。
- エンブリヲ曰く「驕り高ぶり破壊の限りを尽くす欲望の権化に神の名は相応しくない」との事だが、こいつにだけは言われたくはない台詞であろう。
携帯機作品
- 「貴様のようなおかしな奴に名を呼ばれる筋合いはない!消え失せろ!」
- BX第21話「脅威!古代ミケーネの遺産」より、あしゅら男爵に対して。この後彼(彼女?)に容赦ない攻撃を加える。
- 後に登場する部下が即座にあしゅらの正体を見抜いて労いの言葉を掛けたのに比べると、ちょっとあんまりな対応ではなかろうか。
スパロボシリーズの迷台詞
- 「ぬうう…! これはどういう事だ!?」
- 『第3次Z時獄篇』「神殺しの魔神」にて、自らが呼び出したインベーダーが自分達ミケーネを無視してZ-BLUEのみを攻撃するのを目の当たりにして。
- この直後、甲児と竜馬からは「インベーダーにとってミケーネよりも自分達の方が危険」だと一笑に付され、ヒビキからは「プライドを傷つけられた裸の王様」と揶揄される屈辱を味わう羽目になり、憤慨する事態になった。
- 「オ、オッサンだと!」
- 『第3次Z時獄篇』での終盤の桂との戦闘前会話。特異点の力を利用しようとするハーデスに対し、「強面のオッサンじゃノーサンキュー」とバッサリ桂に切り捨てられた事に憤慨して。さすがにこんな形の罵倒は予想外だったようである。
- 「ば、馬鹿な! お前が相手にしているのは、冥府の王ハーデスなのだぞ!」
「し、信じられん! これが人間がたどり着いたシンカの形か!ならば、我が力の全てで相手をする! 神が人に…いや動物に負けるなどあってはならないのだ!」
- 『第3次Z時獄篇』「神殺しの魔神」/「光の闘神Z」におけるボン太くんとの戦闘前台詞。よくよく考えてみると、ある意味「真化融合」しているので、驚くのも無理はない……のか?
余談
脚注
- ↑ その直前のイベント「降臨! 異界の神々」ではカイルスを「危険な生物」「宇宙のために消し去る」と述べていた。