「シュロウガ」の版間の差分
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2016年9月30日 (金) 09:33時点における版
- 外国語表記:Syuroga
- 登場作品:バンプレストオリジナル
- 分類:因果律干渉制御システム→スフィア搭載機
- 全高:30.3 m
- 重量:53.1 t
- 動力:第一種永久機関
- 搭載システム:スフィア「夢見る双魚」(後「知りたがる山羊」「尽きぬ水瓶」「偽りの黒羊」が追加)
- 所属:???
- 搭乗者
- ???→アサキム・ドーウィン(オリジナル機)
- 黒の英知(同一存在)
- メカニックデザイン:大張正己
概要
アサキム・ドーウィンが駆る漆黒の人型機動兵器。スフィアの一つ「夢見る双魚」を搭載したスフィア搭載機。
驚異的なスピードや高速形態への変形機構、武装の構成、そして魔術的な必殺技のグラフィックなど、多くの点で風の魔装機神サイバスターとの類似性が指摘されている。
巡航形態への変形プロセスはサイバスターと全く同じであるが、基本的に移動時にこの形態をとることはなく、「レイ・バスター」使用時に一時変形するのみ。ちなみに通常時は「黒神形態」、巡航時は「黒鳥形態」と呼称される。
大時空震動に先駆け、宇宙世紀世界と荒廃世界に出現。この段階で既に「知りたがる山羊」を奪取しており、UCWにおいてはカイメラの協力者となったアサキムのもと、ZEUTHとの戦いを繰り広げた。最終的には軌道エレベーターにおいて、ZEUTHの擁する「悲しみの乙女」「傷だらけの獅子」のスフィアを狙い、セツコ・ランドと激突するも力及ばず敗北、爆散した。
しかし、ADWにおけるカラミティ・バースの発生に伴いそちらに引きずられ、復活と同時にリモネシア跡に転移。ZEXISに属する「揺れる天秤」のクロウ、新帝国インペリウムに属する「偽りの黒羊」のアイムを狙って再びの戦いに身を投じる。その中においても真相は明かされず、数々の謎を孕みつつ多元世界を駆け抜けたが、最後はクロウ達の活躍によってアサキム諸共火星のZONEに封印された。
そして天獄戦争序盤、クロノに属していたツィーネ・エスピオにより、サイデリアルのリアクターを牽制すべく封印から解放され、天の獄を巡る戦いへと飛び立つことになった。
正体
その正体は別の世界で生み出されたアカシックレコードに触れて因果律を制御するシステム、つまり至高神ソルと同種の機能をそなえた、別世界の至高神とも言うべき存在である。ロボット大図鑑の解説によると、シンになる事で因果律を操るシステムとしての本来の力をほぼ取り戻しているとあるが、裏返すとノーマルの状態では何らかの理由で力を完全に発揮できていなかった事が伺える。元々はこのような悪魔じみた姿ではなく、幾多の破界と再世を経て受け継がれる知的生命体の情報のうち、特別な因子を持った者の思念・記憶・霊力を吸収・変換することで少しずつ変貌を遂げていった。
シュロウガは因果律をゆがめることによって、並行世界の同一存在が重なって存在しており、そういう意味では、ジ・エーデルの集合体であるAGと似たような存在である。
因果律制御システムであると同時に戦闘用の人型機動兵器でもあり、オペレーターとなるパイロットが存在していた。しかし、戦死したのか機体を放棄したのか、ともかく何らかの理由でパイロットは姿を消しており、惑星エス・テランに流れ着いた時には誰も乗っていなかった。そのため、乗り手を求めたシュロウガは、パイロットの代用品としてアサキム・ドーウィンを作り出した(本来のパイロットと同様かは不明)。怒りのドクトリンによってシステムの一部を解析され無限輪廻を組み込まれたシュロウガは、撃墜され再生する度に、その瞬間までの記憶を持ったアサキム・ドーウィンを何度も生み出していた。つまり、アサキムという人間は最初から存在しておらず、シュロウガによって生み出されたかりそめの存在であった。
本来の姿については明らかにならなかったが、意図的に持たされていることが明らかなサイバスターとの類似性や、「アカシックレコードに触れて因果律を操る」というシステムの存在が、「サイバスター、あるいはその並行した同一存在」という推察に強みを持たせている。あくまでも「もしも」のレベルだが、本当にそうであるならば、無数の世界のサイバスターが重なっていることになり、シュロウガの本質たる因果律干渉システムがラプラスデモンコンピューターか、あるいはそれに類する機構であることは想像に難くない。
そして、スフィアを搭載することで力を取り戻したという事実は、取りも直さず元々はスフィアと同質のなにかを宿すことによって力を発揮していた、という事実の裏づけとなる。
その「同質のなにか」は、スフィアが太極=至高神ソル=人間の感情の化身であることを考えるに、ラ・ギアスで言うところの精霊のような、「人の意志」であることが伺える。
設定元
設定元は『第2次スーパーロボット大戦』において「魔装機神サイバスター」「武装機甲士グランゾン」に次ぐ第3のオリジナル作品として設定された「次元烈風 狩狼哉(じげんれっぷう しゅろうや)」である。しかし最終的にオリジナル作品として採用に至ったのはサイバスターであり、グランゾンも同作内のライバルメカニックとして採用。
狩狼哉は3案の中で唯一不採用となっていたが、シュロウガのモチーフとして用いられる形で17年ぶりの復活採用となった。ちなみに寺田プロデューサーの発言によると、これら3案の名前とロボット設定を一番初めに作ったのはバンプレストが依頼した外部の企画会社であってウィンキーソフトではない(サイバスターやグランゾンのより詳細な設定、メカデザイン、キャラクター、そして彼らが活躍できる舞台であるラ・ギアスやDCの設定などを作ったのはウィンキーソフトではあるが)。
狩狼哉は「次元を超える能力があり、サイバスターとグランゾンとの対決を止められる唯一の存在」といった設定の機体であり、次元を渡り歩く能力などはシュロウガの設定に活かされたものと思われる。
また、サイバスターのみならずグランゾンやレイブレードの要素も入れ込む形でデザインされており、類似した武装や性質が見られる。
登場作品と操縦者
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- 本作のライバル機。ランド編では搭乗者のアサキムが味方とも敵とも付かない行動を取るため、味方機としても敵機としても相対することになるが、最終面では条件を満たせば味方機として使用可能になる。逆にセツコ編では完全に敵機としての登場。機体性能に全く隙がなく、常に後方に陣取るので倒すのは一苦労。逆に味方の時は頼もしい限り。なお、ボス格にしては装甲・HPともに低い部類。射程が5しかないため、アウトレンジ攻撃は簡単。地味にバリア貫通武器がなかったりする。その分攻撃力は高く、敵でこれを上回るのはカオス・レムレースとセツコ編のガンレオンのみ。
- スーパーロボット大戦Zスペシャルディスク
- アナザーサイド レコード最終話「黒の意志」とチャレンジバトル・EX-HARD「MISSION6」で敵として登場。TRI武器としてラスター・エッジ(連射)が追加されている。
- 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
- 第23話「新世界の幕開け」で登場。今回のシュロウガはトラジック・ジェノサイダー、ランブリング・ディスキャリバーやレイ・バスターは使用不可(要するに必殺技が軒並み使用不可能)。その代わり、凶悪なマップ兵器「エンブラス・ジ・インフェルノ」の射程が拡張され、より強力な武装に変貌している。スポット参戦時はてかげん、直撃を適時併用してまとめて次元獣のHPを削ってしまおう。
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- 第16話「次元の心央」で顔見せした後、第35話「昨日への決別」/「明日へのあがき」でスポット参戦。今回は必殺技が解禁されるが、スポット参戦時はレイ・バスターのみ使用不能。敵としては終盤にゼロレクイエムルートなら1度、黒の騎士団ルートなら2度登場する。
初登場作のZから見違えるほどパワーアップしており、ランブリング・ディスキャリバーの射程が5になり、トラジック・ジェノサイダーは射程が1伸び、さらに必殺技にバリア貫通が追加された。その代り、トラジック・ジェノサイダーとエンブラス・ジ・インフェルノからP属性が消滅し、移動攻撃能力は下がっている。 - 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- クィーンに呼び起こされアサキム共々復活。基本的に敵だが、何度かスポット参戦してくる。第15話ではNPCだが援軍が来るまでは何度でも復活する。ちなみにDトレーダーの「オートディフェンサー」の解放条件は「味方機のHPが20%以下に減少する(撃墜含む)」だが、実は味方NPCにも適用されるので、ここでシュロウガが一回でも撃墜されれば次のトレーダーで解禁される。放って置けばアン・アーレスとぶつかって撃墜されるので、味方を強化しすぎた場合はここで狙おう。トラジック・ジェノサイダー以下の必殺技が軒並み外された上、今回はもっとトンデモな敵がごろごろいるため、敵としても味方としても力不足。ディスキャリバーの戦闘アニメが何気に新規カットが追加されている。
装備・機能
武装・必殺武器
サイバスターをオマージュした武装がほとんどだが、グランゾンの要素も含まれている。
- ラスター・エッジ
- 「邪眼の光」。額のクリスタルから光線を放つ。牽制用の武器として運用出来る。ZSPDではトライチャージ版と専用の台詞が追加されたが、本編で使う機会はない。オマージュ元のサイバスターには存在しない唯一の武装。あえて似ている機体を上げるなら、グランゾンのグランビームが近いか。この武装のお陰で継戦能力・中遠距離戦はサイバスターよりも格段に強くなっている。
- ディスキャリバー
- 正確には「魔王剣・ディスキャリバー」。相手を両断する。腕を媒体に魔力を解放し、ランブリング・ディスキャリバーやレイ・バスターなど強力な技を発動させる役目も補っている。語感も含めて、サイバスターの「魔法剣・ディスカッター」に似ている。ちなみに戦闘デモは、旧「LOE」のギオラストの技「だるま落とし」とほとんど同じ。
- 天獄篇では斬りかかる前にブーストを吹かして旋回するモーションが追加されている。
- エンブラス・ジ・インフェルノ
- 「獄炎の抱擁」。機体から黒い炎を広範囲に放射する。自機中心型・移動後攻撃可能なマップ兵器。
サイバスターのMAPW「サイフラッシュ」、およびゼルヴォイドのMAPW「ヴォイドリグレッション」に似ているが、敵専用武装のお約束として燃費・威力はサイバスターのものより大幅に良くなっている。ちなみにZ最終話「俺の未来、お前の未来」で参戦した際はレイ・バスターとこれが追加されるが、一番の標的になるだろう抗体コーラリアンはジ・エーデルに潰されている。正直味方時は無駄な武装で、続編でその真価を発揮。その第2次Zでは射程が拡張されたが、隣接1マス目が死角になった。囲まれると逃げられないので、位置取りに注意。さらに再世篇ではP属性が消滅し、天獄篇では僅か4発の弾数制に変更され更なる弱体化。見た目の感じはイズラフェールの「デスフォッグプリズム」に似る。 - 余談だが、「抱擁」を意味するembraceの正しい発音は「エンブレイス」である。
- トラジック・ジェノサイダー
- 誘導兵器で、サイバスターだと「コスモノヴァ」の発射口に当たる部分から数基の「黒き獄鳥」を飛ばして相手に直接ダメージを与える全体攻撃。サイバスターの誘導兵器「ハイファミリア」と、グランゾンの対全方位兵装「ワームスマッシャー」の特徴を併せ持つ。ただ、エネルギー場に覆われている上シルエットがはっきりせず、本当に兵器かどうかは不明。フィニッシュデモでは1体がスピンしながら突っ込んでトドメを刺す。
- ランブリング・ディスキャリバー
- ディスキャリバーを用いて高速で相手を切り刻み、その軌跡で魔法陣を描き、爆裂させる。
サイバスターの必殺技「ディスカッター・乱舞の太刀」に似ている技。スポット参戦時の最強武装。魔法陣の構成物質はこの手の技お決まりの残像や噴射炎の類ではなくシュロウガの血液(?)で、よく見るとディスキャリバー召喚時に手のひらに傷をつけているのがわかる。 - 魔法陣の形状は「巨大な二重円の内側の円に載る形で8つの小円が重なりながら並んでいる」というもの。中央部は辺が曲線になった八角形で、その中には向きの違う正方形がふたつ重なり、中央にはやはり円がある。なお、この魔法陣は「レイ・バスター」における変形時にも使用される。
- ちなみに「ランブリング」とは「轟き」という意味。恐らく「乱舞の太刀」から音だけ引っ張ったと思われる。
- レイ・バスター
- 空間に魔法陣を描き、そこに突撃して機体を鳥型の高速巡航モードに変形(転神。この時、魔法陣が中央から押し出されるように伸び、機体に纏われる)、相手に突貫して虚数空間に引きずり込んで破壊する全体攻撃(トドメ演出では空間から人型形態に戻ったシュロウガが飛び出す)。サイバスターの「アカシックバスター」のオマージュにあたる必殺攻撃。
なお、この技の演出時にアサキムの過去と思しき映像が映し出される(天獄篇で明かされた正体からするとシュロウガの記憶の可能性が高い)。ちなみに表示される映像は次の通り。
- 「左脚を損傷した状態で攻撃を放つグランゾン(ポーズからすると恐らく「ディストリオンブレイク」か「試作型縮退砲」。なぜか手の部分がブレるように4つ描かれているほか、脚部がノーマルともネオとも一致しない)」
- 「攻撃らしき光を受け、右腕を失って吹き飛ぶ本家サイバスター(と思われる。逆光のように全身が真っ黒)」
- 「ディスカッターらしき剣を持ったサイバスターらしき機体(手前)がこれまたサイバスターらしき(奥側)と鍔迫り合いをする場面」(両機が何であるかは議論が続いている。詳細は余談を参照)
- 「機動兵器らしき影の前で佇むマントの人影」
- 右へ行くに連れてシルエットが崩れている。左端にはガンレオンらしき影、その隣の影はイーゲルに似ている
- 「中世の街らしき場所で光を背に佇むコートを着た男(鎧状の部分からしてアサキム本人と思われる」
- 「白と黒でデザインが同じ服を着て不敵に笑む二人の女性」
- の順であり、それにかぶさるように「アサキムの後ろ姿と、その影に浮かび上がる、コートの男らしきマサキと同じ服を着た鋭い目つきの瞳のない男(なお、髪の分け方も同じ)」がカットインしている。ラ・ギアスもしくはア・ゼルスとの関わりを思わせる映像だが……。
- 武装名にある「レイ」は同系統の武器(アカシックバスターやアストラルイナー)を考えるとおそらくレイライン(日本における龍脈に似た概念)を差していると思われる(実際、第3次Zに関係性は示されていないものの、「レイライン」という単語は使われている)。
- カットイン画像のうち、ディテールがはっきりしているものはこちら。「グランゾンに敗れたサイバスターとその末路」ではないかと言われている。
特殊能力
- 剣装備
- ディスキャリバーで切り払いを発動する。ただし、見る機会は敵味方含めほぼない。シン化した後は取り回しが悪くなったのか切り払えなくなる。
- HP回復(中~大)
- 無限輪廻によって機体が再生する。
- EN回復(中~大)
- この能力のお陰でエンブラス・ジ・インフェルノが猛威を振るう。第2次Z破界篇ではスポット参戦だが、味方機の中で唯一EN回復(大)を所持している。
- 対精神攻撃
- 戦闘不能・能力半減・気力低下・SP低下を無効。ただし、Zだと味方にこれが使える機体はスポット参戦のニルヴァーシュ type the ENDしかいないのでほぼ無意味。
- 再世篇ではスポット参戦のアクシオ・スコートSP・VRマキシマIIしかいない上、戦えないので敵対時には完全に死に能力。本領発揮はスポット参戦時であり、第2次Zでは次元獣ブルダモンの攻撃による気力低下を気にする必要がなくなる。
移動タイプ
サイズ
- M
- 実は意外に避けない。
対決
- 対バルゴラ
- 「悲しみの乙女」を目覚めさせるべく、3号機・2号機を次々に屠る。
- 対バルゴラ・グローリー
- 覚醒した「悲しみの乙女」を手中にすべく牙を剥くも、完全覚醒したスフィア・リアクターには及ばず、またしても並行世界の放浪者となる。
- 対ガンレオン
- しがらみも因縁も超えた、正真正銘の真っ向勝負。しかし咆哮する「傷だらけの獅子」との対決に決着が付くことはなかった。
- 対カオス・レムレース
- 時空修復を阻むジ・エーデルに挑む「傷だらけの獅子」との共闘。真理に踏み込んだ狂人と真理に囚われた放浪者が、それぞれの理由のもとにぶつかり合う。
- 対アリエティス
- 直接対決は2度。共にディスキャリバーを使用。1回目は撃ち損じたが、2回目では操者ごと両断し「偽りの黒羊」を手にしたかと思われたが……。
関連人物・機体
- 怒りのドクトリン
- エス・テランに流れ着いたシュロウガを解析し、無限輪廻のシステムを組み込んだ張本人。
- 至高神ソル
- 生み出された世界においては、カオス・コスモスにおけるこの人造神に相当する存在。
- サイバスター
- オマージュ元の魔装機神。大元の姿ではないかと予想されているが真相は語られずじまい(OGとの兼ね合いを考えれば、仮にそうであってもZシリーズでは語れるはずもないが)に終わった。
余談
- 大張氏曰く「シュロウガは変形するので、立体化を意識してデザインした」とのこと。顔面部はマスクに覆われており、下には人型の顔がある。背後から見ると機体のフレームの部分はグランカイザーと同じ紫に近い青で、また脚部や胴体部、腕部のフレームはいわゆる「バリメカ」の特徴を多く持っている。そのため、素の状態だと、基本的には勇者シリーズの機体に近い人間型の外見をしており、その上から黒い外装を被せたような状態だと思われる。
- 「サイバスターが変化したものではないか」という予測が随所で立てられているが、「レイ・バスター」の戦闘デモからして『魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL』ではなく『真・魔装機神 PANZER WARFARE』の方に関係しているのではないか、という見方もある。
- もし前身がサイバスターであったとして、その場合「守護精霊のサイフィスはどうなったのか」という疑問もあったが、魔装機神シリーズ最終章にて「アストラル界の消滅に伴い、全ての魔装機は精霊契約のない機械兵器になった」ため、この疑問は一応解決したことになる。
- さらに、『OGMD』に登場したサイバスターは、レイブレードのリチュオル・コンバーターの模造品を組み込んで動いており、長く戦いすぎるとサイバスターの存在やマサキのプラーナに負の方向性が与えられるというリスクを背負っている。この事からも「同一存在」説を唱える論は根強い。
- もし前身がサイバスターであったとして、その場合「守護精霊のサイフィスはどうなったのか」という疑問もあったが、魔装機神シリーズ最終章にて「アストラル界の消滅に伴い、全ての魔装機は精霊契約のない機械兵器になった」ため、この疑問は一応解決したことになる。
- 同じ戦闘デモにはサイバスターに似た機体と、これまたサイバスターに似た別の機体がつば迫り合う姿が描かれている(二機の機体は同サイズ)。
- 「奥の機体」は細部のディテールまで判明しており、特徴的な柄の剣、三つ又の角、顔面部、全体フォルムからして『真・魔装機神』のサイバスターそのものという説が有力(未だ可能性レベルだが、他に該当する機体がない)。
- それとは別にイズラフェールではないかという話がよく上がっていたが、イズラフェールは剣を持っておらず「バニティスラッシュ」は左腕が変化した手刀である。
- 「手前の機体」の方には諸説が入り乱れている。それは、手前の機体がディスカッターに似た剣を所持しているからである。
- 機体フォルムだけなら「手前の機体」はアニメ版サイバスターに似ているのだが、ディスカッターに似た形状の剣はアニメ版ではでてこない。
なお、『真』のケイゴ機が持つ剣は「サイブレード」という名前で、これは「奥の機体」が所持する武器とほぼ同じフォルムである。また「手前の機体」は、持っている剣こそ本家のディスカッターそのもののフォルムだが、頭部のシルエットは本家に比べると丸みがある(本家やゼルヴォイドも丸みを帯びてはいるが、こちらは前に長いのに対し「手前の機体」はヘルメットでも被っているかのように真ん丸)。また、顔面部も本家サイバスターに比べると丸みがある。 - 現状「手前の機体」の条件を満たす中でもっとも近いのは、カトキハジメ氏が初めて描いたマサキ機(『スーパーロボット大戦大事典』用の表紙イラストおよび設定画稿)である。額にはクリスタル状のパーツがあり、全体が丸みを帯びている他、しっかりとディスカッターを握っている。ただし、マサキが載る本家サイバスターのサイズは、『真』のケイゴのサイバスター、アニメ版のケンのサイバスターと比べて一回り大きい。「奥の機体」がケイゴのサイバスターなら、「手前の機体」がマサキのサイバスターと見るとサイズに違和感が生じる。
- ディスカッターの件を除けば「手前の機体」にもっとも近いのは通称「アニバスター」のケン機。ディテールは逆光ではっきりしないものの、頭部の形状と左肩の三角形パーツがもっとも近い。本家だとこのパーツはコスモノヴァリアクターに当たるが、本家のこのパーツは「下を向いた正三角形」であり、「手前の機体」は五角形に近い。ケン機の肩の付け根にあるクリスタル状のパーツと考えると、この形状が当てはまる。
- 機体フォルムだけなら「手前の機体」はアニメ版サイバスターに似ているのだが、ディスカッターに似た形状の剣はアニメ版ではでてこない。
- レイ・バスターのカットインに出てくる謎の「2人の女性」は、アサキムが所持していた「2つのスフィア」の元の持ち主である可能性がある。
- それぞれ白の服と黒の服を着ている事から「シロとクロ」を連想させるが、それだとパーソナリティが雄であるはずのシロに対応するのが女性である説明が付かない。
- 本機はスフィアに近しい何かを探知する能力を有しているという。そこで目が行くのが、サイバスターがアカシックバスターを放つ際に出てくる「アカシックレコードサーチ」という機能。これが名前の通りアカシックレコードから何かしらを読み取るものであるなら、アカシックレコードと同等の存在である太極を追跡する、スフィア探査装置として機能していた可能性がある。
- シュロウガに組み込まれたスフィアは偽りの黒羊、夢見る双魚、尽きぬ水瓶、知りたがる山羊の4つ。黄道十二宮にはそれぞれ魔装機神にも割り振られている火・水・風・土の4属性があり、この4つのスフィアは並べた順に火・水・風・土属性である(他2勢力は同じ属性のものがある)。また、4属性に類するものを奪うという機能はむしろ攻霊機といえるのかも知れない(おまけにそれを思わせる機構が現状のサイバスターに組み込まれている)。
- 注目すべきは『第2次スーパーロボット大戦OG』においてあの男が遺した言葉である。結局の所、アサキムとマサキは別人だった訳だが「仮に再有生の実感があるとすれば、お前はそのような姿ではいられぬ」の言葉には実は明確な主語がなく、彼がサイバスターに、あるいはサイバスターと契約したサイフィスに語りかけていたとしても話の流れとしては一切矛盾していないのである。
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