ラングラン新暦
ラングラン新暦(New Calender of Langran)
OGシリーズでは「LOE」第二章と、「ROE」で発生した出来事が4959年内であることが判明しており、4959年を起点に本編のテキストを辿ることで、いずれの年にどのような事件が起きたのかを探ることが、ある程度可能である。また、OG世界における地球の暦(新西暦)との整合性だが、OGサーガでありながら旧シリーズを参考に設定していると思しきところがあるため、ふたつのシリーズのクロスリンクは若干歪つなところがある。
なお、『スーパーロボット大戦コンプリートボックス』のDISC2に収録された辞典に「新暦──年」という表記があり、ノルスが完成した年(4951年)と16体の正魔装機がロールアウトされた年(4955年)が分かるようになっている。
ラ・ギアスの暦と地上の暦
- マサキ「けど、ラングランと地上の暦は微妙に違うからなあ」(旧シリーズの「メモリアル・デイ」)
- リューネ「うるう月さえなきゃ、そんなに変わんないよ」(旧シリーズの「メモリアル・デイ」)
- マサキ「地上の暦とラングランの暦は違うし、計算したら大体同じだろうが」(魔装機神IIのシナリオ「操られたプレシア」)
上記に抜粋した主要登場人物の台詞からラングランの暦と地球の暦に若干の違いがあることが判明している。OGサーガ開始以前、かつてのラ・ギアスはチベットに同期していたことから「太陰暦」に近いと解釈できる。
引用したリューネの台詞のなかにある「うるう月」だが、この場合はOGサーガ『LOE』の用語録に登録された「精霊祭」という項目内にある「精霊の月」という単語のことを意味していると思われる。ただ、「精霊の月」の説明自体は(閏月)と簡略なものしかない。何かの誤差を修正するためラ・ギアス人が設けたものだと思われるが、その対象が地上かはわからない。
『聖霊機ライブレード』の舞台「異世界アガルティア」
魔装機神シリーズと類似する設定の多い『ライブレード』の舞台アガルティアには「1日の長さと1年の長さは地球と同じ」「一年は13の月」「ひと月は30日、13月だけ5日(閏日はある)でおわる」という設定がある。 魔装機神シリーズの前日譚にあたる『ラングラン戦記』も「4月」や「5月」といった表記で月をわけており、II(ROE)本編の用語録の解説文にも「5月1日」(大会→ビエンド杯剣術大会の開催日)という日付がある。 ラ・ギアスもアガルティアと同様、30日で構成された「12の月」に「精霊の月」と呼ばれる5日間の閏月を加えていると仮定すると、上記に抜粋した登場人物たちの台詞と大きな符号をみせる。暦は違っても計算すれば大体同じになるという台詞とも合致する。
- 「いや、待て待て。同い年だろ、お前とは」
- シナリオ「操られたプレシア」にあるマサキの言葉。「あたしの方が一つ年上でしょ」とお姉さん風を吹かせたセニアへの反論。なおも「誕生日はあたしのほうが早い」と言い募るセニアに対し、マサキは「地上の暦とラングランの暦は違うし、計算したら大体同じだろうが」と若干呆れ気味であった。
- ふたりがこの時点で既に18歳の誕生日を迎えていることと、彼らの誕生した日が大きく離れていないことがわかる。「ラングランの暦は地上の暦と微妙に違う」が、「うるう月さえなければ、さほど変わりはなく」、「計算したら大体同じ」となる。
- つまり、ひと月29日か30日のラ・ギアスでならセニアの誕生日のほうがマサキの誕生日より早いのだが、31日が混ざる地上の暦で計算すると二人の誕生日は同じ日になってしまうようだ。
- 精霊の月
- ラ・ギアスの閏月。精霊祭(新年の祭り、または冬至の祭り)はこの閏月が終わったあとにはじまるという話なので、12月の後(13月)だろう。
- ライブレードの舞台(アガルティア)と共通するならば5日で終わる月(閏日の有無は不明)ということになる。なお、前日譚である『戦記』の第一話に「4月29日」という文があるので、ひと月29日と仮定した場合は17日。
- 魔力弾事件
- シュテドニアスとラングラン、両国の開戦(「春秋戦争」)の火蓋を切ることになった出来事。突如として姿を現した大量のシュテドニアス製魔装機の襲撃と降り注ぐ魔力弾の爆撃にさらされた王都ラングランは、国王アルザールを皮切りに大勢の指導者を失った。『LOE』第一章シナリオ「調和の結界」から「カタストロフ」までの期間が該当。シュテドニアス連合政府は一部の軍人が邪教徒と結託して暴挙に走ったと公表して関与を完全に否定している。初出はIIIのDLCキャンペーンマップ「アンティラス隊の名にかけて」より。
- このテロ事件が発生した月日までは明かされていないが、「精霊の月」(閏月)に近い年の瀬、ヨーテンナイが『静死の棺』で時間軸の同期を乱す前、新西暦186年11月に起きた『南極事件』と遠く離れていない点などから、新暦4957年11月上旬から12月上旬までが妥当なところといえる。チベットと同期しているとはいえ暦まで完全に同期していかは不明なため、新暦4957年の12月のときに地上が新西暦186年の11月であったとしても特に問題はない。
- 「春秋戦争」の勃発した時期に関しても明言は特にないが、ラセツが「近々、シュテドニアスはラングランに対し、宣戦布告を行う」と述べているので、最低でもふた月以内には準備を済ませて侵攻を開始するだろう。ちなみに、「春秋」の一年でガンダムシリーズの「一年戦争」を踏襲させているのならば、開戦日は新暦4958年1月3日頃、終戦日は新暦4959年1月1日頃となる。
ラ・ギアスと地球(OGシリーズ)の時間軸
本編のテキスト範囲を辿ると、新暦と新西暦の間には少なく見積もっても約半年のずれが存在する(詳しくは「#メモ」の項目にあるOGシリーズを参照)。ずれの一因としては、魔装機神シリーズのリメイクが企画として先行き不透明な状態にあったことが大きい(プロデューサーの寺田氏はIIのラジオなどの媒体で「IのDS版リメイクはかなり瀬戸際のタイミングだった」と述べている)。
- 地球の北緯30度から40度の歳差運動に相当し、地球との接点であるチベットと同期している(出典は「スーパーロボット大戦大事典」など)。
- 双方の世界に同時に存在したアルバート・アインシュタイン(ラ・ギアス人のアインシュタインは「仁徳の魔術師」として活躍した。出典はコンプリートボックスのDISC2)。
これらの世界設定の記述からOG世界の地球とラ・ギアスの時間経過は、ほぼ同じだったと考えてよいかと思われる。現段階では『α外伝』のようにはっきりと「ラ・ギアスと地球上では時間の経過が異なる」と語られていない。ただ、『ダークプリズン』の中盤やエンディングにて、シュウが「地上とラ・ギアスで時間のずれが生じており、これが悪化する可能性もある」ことを指摘している。つまり、OGシリーズ内では表現を変えた形でα設定が復活しつつある。
シュウが時間軸の同期の擦れ違いを意識したのは「封印戦争」の最中のことである。ヴォルクルスとの戦いを終えた仲間と供にラ・ギアスから地上への転移を試みたシュウは、指定したポイントから離れた場所に転移、その際、日数の計算もあわなくなっていることに気付いた。完結作にあたる『魔装F』において、時間軸の同期が乱れた原因は「調和の結界」の人柱たる預言者ヨーテンナイが発動させた『静死の棺』という結界にあると明言される。時間軸の同期の崩壊、『封印戦争』時に魔装機神操者達が遭遇した地上とラ・ギアスを繋ぐゲートの一時的な消失、これらの現象は彼女が「静死」の結界を起動させることで発生した副次的なものと言われている(なお、預言者がこの結界を展開した時期に関する指摘は『魔装F』にもなく、時間軸の乱れ自体は「封印戦争」勃発以前より前であるため、棺の起動は「春秋戦争」が勃発して間もない頃でなければならない)。
リューネやシュウの転移ポイントが狂った件に関しては、ルイーナの次元断層のほかでは「クロスゲート」に原因を求めるのが無難だろう。
- 調和の結界
- 『調和の搭』と呼ばれる複数の維持装置からラ・ギアス全土を覆う特殊な結界の名称。ヴォルクルスの分身の細胞活動を抑制する。『LOE』第一章で使用された「魔力弾」の解説を用語録で見たところ、ミサイルなどの爆発物の作用を抑え込む力も備えているようだ(街や建物に張られた爆発物や大規模な破壊魔法などを中和する結界との関連性は不明)。力の源は『神聖ラングラン王国』国王の魔力であり、結界への魔力供給は代々の国王に課せられた責務となっている。なお、『調和の結界』自体には核分裂反応を抑止する効果はなく、核分裂反応を抑止していたのは別の魔術が及ぼす影響であったことが『EX』で語られている(シナリオ「野望、渦巻く」参照)。OGシリーズに戦術核搭載型機動兵器が存在しないため、『第2次OG』ではこの設定に触れてはいない。
- 『魔装F』にて、結界の中心となる楔に人間が用意されたことが発覚。封印対象にはヴォルクルスの完全体だけでなく他の二柱の邪神の完全体も含まれていた(邪神の分身が復活した事例から分身体はこのトロイアの結界の範疇外)。「調和の結界」の原型自体も55000年前のトロイア帝国滅亡期にまで遡るということは判明したものの、本編に用意された説明には不足するところがあり、55000年前から魔力の高い人間に魔力供給の儀式を行わせていたのかという点のほか、「地上人召喚事件」時に破れていたという「調和の結界」に関する補足もない。
作品の時系列
旧シリーズ
- 『スーパーロボット大戦外伝 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL』(前半)
- 『第2次スーパーロボット大戦』
- 『第3次スーパーロボット大戦』
- 『スーパーロボット大戦EX』
- 『第4次スーパーロボット大戦(S)』
- 『スーパーロボット大戦外伝 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL』(後半)
OGシリーズ
- 『スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL』(前半)
- 『スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS』
- 『スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION』【ディバイン・ウォーズ】
- 『スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2』【ジ・インスペクター】
- 『スーパーロボット大戦OG外伝』【ユニファイド・ウィズダム】
- 『Another Century's Episode:R』
- 『第2次スーパーロボット大戦OG』【ザ・ガイアセイバー】
- 『スーパーロボット大戦OG ダークプリズン』【ダークプリズン】
- 『スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL』(後半)【三國戦争】
- 『スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD』【シュテドニアス南北戦争】
- 『スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神III PRIDE OF JUSTICE』
- 『スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神F COFFIN OF THE END』
作中の経過時間に関する備考
- 旧シリーズ
- 地球圏では『第2次スーパーロボット大戦』が終結して半年後に『第3次スーパーロボット大戦』が起きている。『スーパーロボット大戦EX』はその『第3次』が終了してから1ヶ月後に起きた出来事である。ただ、『EX』の冒頭(マサキの章)で「半年前、王都を襲った大規模なテロ」(こちらのラングラン新暦では、おそらく4958年の9月から12月までに間に起きる出来事)という説明があるため、『ラ・ギアス』の半年と、『地球』の半年を同じ意味を持つ言葉として捉えてよいのかどうかは議論の余地がある。なお、『第4次スーパーロボット大戦』は第3次大戦の終了から3ヶ月後に始まっている。こちら側における『魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL』第二章は、地球圏が完全に平和を取り戻した後の物語である。
- とりあえず、旧シリーズでみられた整合性の問題点は「半年前、王都を襲った大規模なテロ」という設定を無視して、このシリーズでも動乱が1年間(春秋戦争)続いていたと仮定すれば解決する。『第2次』→(半年)→『第3次』→(1ヶ月後)→『EX』(1ヶ月)と並べて、十二の月から判明している数(6ヶ月+1ヶ月後+1ヶ月後)だけ月日を差っ引く。後は、多少大雑把にはなるが残った月日の数(4ヶ月)を『第2次』などの本編に当て嵌めればよい。
- OGシリーズ
- 『新西暦』も参照。さしあたって、新西暦186年の11月から新西暦188年の10月頃まで、『ラ・ギアス』では『春秋戦争』と呼ばれる2大国の覇権争いが繰り広げられていたということになる。「春秋」はここでは年月のことで、凡そ1年を意味する(ラングランでは新暦4957年の末から4959年初頭までの出来事になると思われる)。端的に表すと、この戦争の間に地球圏では『DC戦争』・『L5戦役』・『インスペクター事件』・『アインスト争乱』・『修羅の乱』などの事件が終結している。時間経過が合致していないのは仕様。これらの件に関しては、『DP』にてシュウの口から地上とラ・ギアスの間で時間のずれが起きていると説明させている。
- 『第2次OG』PV第4弾でこれらに続く新たな戦乱として『EX』が再現された。魔装機神シリーズで『地上人召喚事件』が『春秋戦争』の終盤に発生した事件として包括されたように、OGシリーズにおける『ラ・ギアス事件』もまた『封印戦争』を彩る出来事のひとつに数えられる模様。
- スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
- 『魔装機神I』の第一章は、日本人の少年安藤正樹が『ラ・ギアス』の『神聖ラングラン王国』王都に召喚される新暦4956年から始まり、恐らくは王都が『シュテドニアス連合国』の奇襲で破壊される新暦4957年の末頃に幕を下ろす。
- 第二章は『春秋戦争』と『第2次スーパーロボット大戦OG』が終結してから始まる物語だが、『OG2nd』と第二章の間に流れる空白期間は不明。『週刊ファミ通12月6日号』(2012年11月22日発売)のインタビューでプロデューサー(寺田貴信氏)が、「少し間が空いてから第二章に入ります」と説明している。暦上は新暦4959年の出来事であり、『神聖ラングラン王国』が『シュテドニアス連合国』と『バゴニア連邦共和国』の二国と戦争状態に突入することから、続編となる『魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD』のPV第2弾で『三國戦争』と形容された。『魔装機神II』は『三國戦争』終結時点から数えて約1ヵ月後に始まる。
- スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神III PRIDE OF JUSTICE
- 前作との間にある空白期間や時系列はまだ不明。IIの終盤で4959年11月下旬を過ぎるため、12月頃からはじまると思える。
- スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神F COFFIN OF THE END
- 攻略本に記載された寺田プロデューサーの言葉にてカドゥム・ハーカームこそが、第二章のシナリオ「メモリアルデイ」で予告された「半年から一年後にサイバスターが立ち向かうことになる脅威の存在」と明らかにされたため、本作終盤で「メモリアルデイ」(Iの二章開始)から半年以上一年以内の日数が過ぎている模様。前作までの流れに、二章の予言を加味すれば4960年に突入しているのは間違いないだろう(新暦4960年6月までには終わる)。
- また、シュウ・シラカワがチーム・ジェルバの隊員と交わした約束を実行に移すことになる出来事が地球圏で発生するのは、本作が完結した後。
- スーパーロボット大戦Operation Extend
- 『OG2nd』第44話で語られた「シュウの呼び出しで地上に出ようとしたマサキが道に迷って変な化け物と遭遇した」事件に一番関係がありそうな作品。サイバスターをどの時点でDLするかにもよるが、長い場合、第1章の中盤から第8章最終話までの長きにわたってOEの戦いに参加していた事になる。しかし、シュウの呼び出しには時間ぴったりで間に合ったので『OE』世界の時間の流れは『OG』世界には全く関わらなかった模様。
OGシリーズ
ラングラン新暦0520年頃
- 『神聖ラングラン王国』で『ネフロス歌集』が成立する。
ラングラン新暦0803年
- 第一回「剣術世界大会」開催。
ラングラン新暦0959年頃
- この時期に神聖ラングラン王国の支配下にあったナザン大陸の諸国家が『シュテドニアス連合国』を結成。ラングランから独立する。
ラングラン新暦1248年
- 「ネストリアス教」開祖ネストリア(~1288年没)誕生。
ラングラン新暦1959年頃
- ラングランの主導のもと、ラ・ギアス各国が自国管理下にある地上への「ゲート」施設を破棄する。
ラングラン新暦2610年
- 神学博士キュリウスの宗教改革。ネストリアス教に分派分立の流れがおき、彼の思想に賛同した教徒達は「キュリウス派」と呼称される。
ラングラン新暦2959年
- 神聖ラングラン王国。「神祇無窮流」開祖ゼノサキス家の末裔が四つに分派。それぞれ東宗家・西宗家・北宗家・南宗家と称する(本家の所在は不明)。
ラングラン新暦4850年
- 神聖ラングラン王国から『バゴニア連邦共和国』が分離、独立したことを受けて、『ラ・ギアス聯盟』は新たな国際条約である「ベスピナ条約」を制定する。
ラングラン新暦4925年
- ゼノサキス南宗家が艮裏家(ミゲンの一族)と共同して「ヴォルクルス教団」討伐戦に当たるも、失敗。教団の報復の矢面に立つことになった裏宗家ミゲンの一族は、遺児ソーンを一人残して壊滅した。
ラングラン新暦4929年
- 「練金学協会」を追放された異端の練金学士ゼツ・ラアス・ブラギオ。債務調査課の追及をかわすべく『ヴォルクルス教団』と取引を交わして霊装機『ボーヰン』の開発に参画。
- ナザン大陸。主要国家『メディーナ王国』で紛争が発生(メディーナ紛争)。これにラングランとシュテドニアスの両軍が介入し、代理戦争の様相を呈す。
ラングラン新暦4930年
- 日本人の女性ミサキ・シラカワが『ラ・ギアス』に迷い込む。神聖ラングラン王国の王弟カイオン・グラン・マクソードにその美しさを見初められた彼女は大公の后に選ばれる。
- 神聖ラングラン王国。ウェンディ・ラスム・イクナート誕生。
ラングラン新暦4935年
ラングラン新暦4945年
- 周囲の無理解と夫の無関心から溜め込んだ孤独感で望郷の念を募らせた大公妃ミサキ・シラカワが、大公子クリストフ・グラン・マクソードを生贄にした地上送還の儀式を実行する。信頼していた母に裏切られた子の絶望の思いを感じ取った『ヴォルクルス』の思念とクリストフが契約してしまったことで儀式は失敗。愛息の左胸に刃を突き立ててまで行った地上送還の儀式が不首尾に終わった影響か、大公妃の心と精神はこの年より完全に均衡を崩す。クリストフもまた、わずか10歳にしてラングランの王家に仇なすヴォルクルス信徒としての裏の顔を持つことになってしまう。
- 王室アカデミーの管理するラングランの実験島で事故が発生。実験項目は創造神「ギゾース・グラギオス」の禁忌に抵触するものであったため、詳細は公開されず。(事故死者の中には後に魔装機操者となるファング・ザン・ビシアスの両親がいた)。
ラングラン新暦4948年
- 神聖ラングラン王国王室アカデミーの未来見が『魔神の出現』を予言する。第287代国王アルザール・グラン・ビルセイア、魔神に対抗し得る力を作り出すのが賢明であるとの見解を発表。
- 神聖ラングラン王国政府。「魔装機計画」を立案。
ラングラン新暦4951年
- 水系低位『泉』の精霊との契約に成功した魔装機がロールアウト。精霊の名前(ノルア)をとり、守護名として『ノルス』と命名される。完成したノルスは諸処の問題から儀礼用にまわされ正魔装機への採用を見送られる。
- バゴニア連邦共和国。高名な『應變自顕流』の剣士バリー・ギムナス(ロザリーの父親)がその住まいを移す。
ラングラン新暦4953年
- アクアビナ修養会「キュリウス派」の尼僧エルシーネ・テレジアが『ヴォルクルス教団』に襲撃されるも、神聖ラングラン王国剣術師範ゼオルート・ザン・ゼノサキス大佐の活躍で阻止される。
ラングラン新暦4954年
- 神聖ラングラン王国政府。地上から魔装機操者候補を召喚する決定を下す。
- 神官職にあったボーラング家の当主夫妻がヴォルクルス教団に改宗(転向)していたことが発覚する。
- 大公妃ミサキ・シラカワの死去が公表される(実際は幽閉)。
ラングラン新暦4955年
- 炎系低位『ガルナンサ(雷)』との契約に成功した魔装機がロールアウト。精霊の名前をとり、守護名として『ガルガード』と命名。ラングランはこれまでに採用された16体の魔装機を『オリジナル魔装機(正魔装機)』と名付け、16体のなかでも高位精霊の降臨に成功して自らの意思で操者を選定する、「機械とは言い切れない存在」へと昇華した4体の正魔装機(グランヴェール・サイバスター・ザムジード・ガッデス)を『魔装機神』と定義した。
- 神聖ラングラン王国王都、冬。第二次「地上人召喚計画」執行。テュッティ・ノールバックがラ・ギアスに召喚。七日後、地球への帰還を選ばず魔装機『ファルク』の操者となってラングランに在留する。
- 神聖ラングラン王国王都。リカルド・シルベイラ、大地の魔装機神『ザムジード』の操者に選ばれる。
ラングラン新暦4956年
- 神聖ラングラン王国王都ラングラン、初夏。15歳の少年マサキ・アンドー、ラ・ギアスに召喚される(OGサーガ 魔装機神I 第一章)。
- 魔装機『ディンフォース』の操者ホワン・ヤンロン、炎の魔装機神グランヴェールの操者に選ばれる。
- 神聖ラングラン王国王都。王宮の闘技場で魔装機神操者選定の儀式が行われる。水の魔装機神ガッデスの操者にテュッティ・ノールバックが選ばれる。
- 『ジャオーム』の操者マサキ、紅蓮のサフィーネに強奪された魔装機神サイバスターの奪還に成功。四人目の魔装機神操者として認められる。
- 第287代国王アルザール・グラン・ビルセイアが『ランドール・ザン・ゼノサキス』の聖号をマサキ・アンドーに賜与。ラングランの剣術師範ゼオルート・ザン・ゼノサキスがマサキを養子に迎え入れる。
- 日本。東京でマサキ・アンドーが『グランゾン』のテストパイロットとなったシュウ・シラカワと遭遇する。
ラングラン新暦4957年
- 5月1日。「ビエンド杯剣術大会」開催。優勝者は神聖ラングラン王国近衛騎士団団員ファング・ザン・ビシアス(シュテドニアス連合国の軍人ムデカ・ラーベンスは大会の準決勝戦で敗退)。
- 神聖ラングラン王国サイツェット州。バナン市で「ラングラン解放戦線」の残党が大量殺戮兵器『降魔弾』を使用した無差別テロを予告(降魔弾事件)。4人の魔装機神操者とそれを補佐した魔装機操者達の活躍で未然に防がれる。同日、魔装機神操者と魔装機操者の権利と義務が憲法で正式に制定される。
- 神聖ラングラン王国王都。闘技場を舞台に魔装機神操者と魔装機操者による御前試合が開催。出場者は12名。優勝者はランドール・ザン・ゼノサキス、準優勝はリカルド・シルベイラ。
- 神聖ラングラン王国王都。行方不明になっていた大公子クリストフ・グラン・マクソードが愛機グランゾンと共に姿を現す。クリストフ・ゼオ・ヴォルクルスを名乗り、ラングランへの敵対を宣言すると同時に第三位王位継承権の放棄を告げる。このときの戦闘でクリストフに一騎打ちを挑んだ剣皇ゼオルート・ザン・ゼノサキスは戦死。責任を追及されたカークス・ザン・ヴァルハレビア大将がカラタミーフィ州へ左遷され、彼の考案した「超魔装機計画」も白紙に。
- 冬、神聖ラングラン王国イラ州。大地の魔装機神『ザムジード』の操者リカルド・シルベイラ戦死。
- 同日、神聖ラングラン王国の王都と王宮『グランパレス』が謎のテロ(実態はシュテドニアス連合軍特殊工作隊「デオ・シュバイル」の奇襲)によって壊滅する(魔力弾事件)。第287代国王アルザール・グラン・ビルセイアを筆頭に、ラングランの政治中枢を担う多くの人々が死亡。連合政府、王都ラングラン市のテロ事件への関与を否定(邪教徒と結びついた軍内急進派、反乱軍が起こしたものと発表)。
- 新西暦186年の11月3日(地球)。マサキ・アンドーは『南極』でシュウ・シラカワと再会(『南極事件』)。時を同じくして、『ディバイン・クルセイダーズ』(通称DC)を結成した科学者ビアン・ゾルダーク博士が『地球連邦』に宣戦布告。『DC戦争』が勃発する(スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION)。
- シュテドニアス連合、ラングランへの宣戦布告を宣言する。混乱の極致にあったラングラン正規軍は、シュテドニアス連合軍の電撃侵攻作戦の前になす術もなく呑みこまれていく。
ラングラン新暦4958年
- 新西暦187年1月(アイドネウス島)。ハガネ隊、DC総帥ビアン・ゾルダークと交戦の末、彼の操る究極人型機動兵器『ヴァルシオン』を撃墜。これにより『DC戦争』は終結する。
- シュテドニアス連合国領内(カラタミーフィ州)。カークス・ザン・ヴァルハレビア大将がパルチザン(抵抗軍)を組織。敵占領地となったナザン大陸北西部からヌエット海を横断してエオルド大陸東部に後退する撤退作戦を成功させた後、かつて凍結させられた「超魔装機計画」を再開する。
- 新西暦187年5-6月。地球圏で『L5戦役』が勃発する。異星人『エアロゲイター』への反攻作戦『オペレーションSRW』始動。マサキは後に『鋼龍戦隊』と呼ばれるハガネ・ヒリュウ改合同部隊の一員として同作戦に参加。地球、アイドネウス島でのエアロゲイターの最終兵器『セプタギン』の破壊を以て、『L5戦役』終結。
- 新西暦187年、イングランド(地球)。『ブラゴリア・カレッジ ノルウィッチ校図書館』にて、ラ・ギアスの実在の核心に迫った幻想文学『蕃界異郷の賛美者達』を巡って、マサキとストランドウィック&アルウィック兄弟が激突。戦闘終了後、同書は焼き払われる(スーパーロボット大戦OGクロニクル『幻想に追われ追われて』)。
- 新西暦187年12月。『L5戦役』終結から半年後、『マオ・インダストリー』月面本社に異星人の軍団が襲来、『ヒュッケバイン』の無償譲渡を要求する。『インスペクター事件』の勃発(スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2)。
- 新西暦188年の春。鋼龍戦隊がホワイトスター宙域で繰り広げられた三つ巴の紛争を収めたことで『インスペクター事件』(及びアインスト争乱)は終結。マサキは一時『ラ・ギアス』に帰還する。
- 新西暦188年7月10日(日本)。東京の浅草寺で『特殊戦技教導隊』に所属する若者達が、後にファイターに選ばれるコウタ・アズマとショウコ・アズマら二人の兄妹と出会う。
- 新西暦188年の盛夏、『バルトール事件』発生。やがて地球全土を巻き込んだ大騒乱に発展する。シュウ・シラカワの要請を受けたマサキは再びサイバスターで地上に転移。彼と共に『鋼龍戦隊』の救援に向かう(スーパーロボット大戦OG外伝)。
- 神聖ラングラン王国サイツェット州。レッグ島で第一王子フェイルロード・グラン・ビルセイアが挙兵。しかし、エオルド大陸東部に勢力を築いたカークス将軍がそれに呼応せず、戦線は膠着の一途を辿る。
- 地球近海(宇宙)、ヘルゲート空域。次元転移船『ラディ・エス・ラディウス4』中枢部で鋼龍戦隊が謎の機械生命体『ダークブレイン』を撃退する。勝利を見届けたシュウは同隊を離脱。破壊神の僕と称し、彼らを相手に地球圏の存亡を賭けた勝負を所望する。『ネオ・グランゾン』を駆り、単機で戦隊が擁する特機とPTの混成軍団を圧倒するも、遂には敗北。一度目の死を迎える。
- 『修羅の乱』終結。ラ・ギアスへの転移ゲートを開いたマサキはゲート開閉時に発生した時空振動に巻き込まれ、『惑星エリア』へと転移する(Another Century's Episode:R)。
- 神聖ラングラン王国サイツェット州。第一王子フェイルロード・グラン・ビルセイアが自軍の戦力増強を目的とした「地上人召喚魔法」を発動させる。しかし、フェイルロード王子の編成した召喚プログラムが原因不明の暴走を引き起こした結果、ラ・ギアス全土に地球人と彼らの操る戦闘兵器が大量に呼び込まれてしまう(『地上人召喚事件/ラ・ギアス事件』)。
- 神聖ラングラン王国マラカ州。魔装機神グランヴェールの操者ホワン・ヤンロンとラ・ギアスに迷い込んできたリューネ・ゾルダークの邂逅。後にヒリュウ改を中心とした鋼龍戦隊の一部が合流。
- 神聖ラングラン王国ルザック州ラモンド市の南。『地上人召喚事件』で混乱するラ・ギアスに風の魔装機神サイバスターの操者マサキ・アンドーが『惑星エリア』より帰還。魔装機神ザムジードの操者に選ばれるミオ・サスガと出会う。また、後にハガネを中心とした鋼龍戦隊の一部が合流(第2次スーパーロボット大戦OG)。
- シュテドニアス連合国領内(ドレント州)、ヴォルクルス神殿。ルオゾール・ゾラン・ロイエルが秘術を行使してシュウ・シラカワを蘇生(スーパーロボット大戦OG ダークプリズン)。現世への帰還を果たしたシュウは、地底世界に召喚されたばかりの二人の軍人たちと、しばしの時を戦場で共に過ごすことになる。
- ラ・ギアス辺境。シュテドニアス連合の南洋に浮かぶ『アルメラ共和国』が「攻霊機開発計画」のため、極秘裏に一人の地上人を召喚してその身柄を拘束。召喚者はサキト・アサギという名の日本人の少年。
- テリウス・グラン・ビルセイア、第288代『神聖ラングラン王国』国王に即位。しかし、テリウス王子の替え玉が発覚し、即位は無効化。フェイルロード王子に敗北したカークス・ザン・ヴァルハレビアは『ヴォルクルス教団』と同盟を結び再起を計るも、追撃を仕掛けてきたホワン・ヤンロンとの交戦にも敗れ、彼自身と部下達の夢を賭けた超魔装機『エウリード』を棺に散る。
- 神聖ラングラン王国トロイア州。グリモルド山の神殿でシュウ・シラカワが五大封印の最後を破壊。ルオゾール・ゾラン・ロイエルを生贄に邪神ヴォルクルスの一部を封印から解放。信頼する数名の仲間と共に眠りから目を覚ました怪物をネオ・グランゾンで撃滅する。
- 『エリアル王国』リンプ高原地下洞。最深部の神殿遺跡内で発見された謎の魔装機に宿りし无(無)の精霊『ゼルヴ』が自意識を発現、発掘に立ち会った南宗家の若者エラン・ゼノサキスをコクピットに招待する。操者に指名されたエランは『ゼルヴォイド』というラングラン式の命名を施す。
- 第288代『神聖ラングラン王国』国王フェイルロード・グラン・ビルセイア即位。シュテドニアス連合国への宣戦布告を宣言。『デュラクシール』に搭乗して臨んだバルディア州の戦闘でホワン・ヤンロン以外の3人の魔装機神操者と剣を交えるも戦死。国王フェイルロードの崩御で『春秋戦争』は終結。召喚された異世界の住人と戦闘兵器は故郷へ帰還していく。ラングラン臨時政府は連合政府との間に暫定和平交渉を行い、ナザン大陸に位置するディムール州、コォード州、キナ州、カラタミーフィ州、ドレント州、ガルデシア州をシュテドニアスに割譲することで暫定平和条約の締結に成功する。
ラングラン新暦4959年
- 神聖ラングラン王国王都ラングラン。第289代『神聖ラングラン王国』国王クィンティヌス・グラン・ビルセイア即位。
- 「ミッション・デビル」を遂行するチーム・ジェルバの隊員2名がラ・ギアスから地上に生還。本隊から下された追加事項に従い、再びシュウ・シラカワの監視任務に就く。
- 地球近海(宇宙)、シラカワ博士がグランゾンのブラックホールエンジンに設置された「剥き出しの特異点」を霧散させる。その現場に立ち会うことになった四人の魔装機神操者達は博士の依頼で譲渡された『トロニウム』を鋼龍戦隊に移送。そのまま『封印戦争』に身を投じることになる。
- 新西暦188年秋。地球連邦軍、「オペレーション・レコンキスタ」を発動。月面の決戦で『ゲスト』(ゾガル)太陽系方面軍司令官ゼゼーナンを打倒する。
- 地球近海(宇宙)、クロスゲート空間内。鋼龍戦隊が新人祖を称する『アダマトロン』を撃破。これを以て『封印戦争』は終結。シラカワ博士とその仲間は戦隊を離脱。約1ヶ月ほどの戦後処理を経てマサキ達はラ・ギアスへと帰還する。
- 地球近海(宇宙)。ヘブンゲート空域にて、押し寄せる『ゴライクンル』の先遣隊を前にジェルバの隊員2名と『共和連合』の特使が侵攻阻止作戦を展開。『ウユダーロ級制圧砲艦』に圧倒される仲間達の許にアダマトロン戦を終えたシラカワ博士が駆けつけてくる。熾烈な砲火の応酬の末、封印戦争の残り火クェパロク・ナーモはネオ・グランゾンに敗れ、地球連邦軍は「ミッション・デビル」のターゲットをロストした。
- 神聖ラングラン王国王都。王宮アカデミーの未来見が『新たな脅威』を予言。その発生は早くとも半年後、遅くとも1年後とされる。『脅威』に対抗するため、マサキ達は新たな仲間と共に散り々りになった魔装機操者達の捜索を開始する(OGサーガ 魔装機神I 第二章)。
- シュテドニアス連合国首都アーセルライン。軍事クーデター発生。首謀者はシュテドニアス連合軍特殊工作隊「デオ・シュバイル」隊長ラセツ・ノバステ大佐。ラセツ大佐率いる急進派に敗れた穏健派の人間達は、国境を抜けて神聖ラングラン王国トロイア州に逃亡。連合政府、逃げ込んだ重大犯罪人(穏健派)をラングラン臨時政府が匿っていると発表。ラングランを相手に再び宣戦布告。
- 神聖ラングラン王国マドリーラ州。バゴニア連邦共和国が神聖ラングラン王国に宣戦布告、国境を侵す。『三國戦争』のはじまり。
- 神聖ラングラン王国。ゼノサキス南宗家で秘密裡に行われていた謎の魔装機ゼルヴォイドの修復作業が完了する。
- 神聖ラングラン王国王都。17番目の魔装機『イスマイル』完成。設計者テューディ・ラスム・イクナートの憎悪を乗せ、ラ・ギアス全土の破壊を目的に動き出す。
- バゴニア連邦共和国議会、バゴニアの英雄シュメル・ヒュールを謀殺した国防長官ゼツ・ラアス・ブラギオの追放処分を決定する。後日、神聖ラングラン王国サイツェット州のバナン市一帯に展開された掃討戦でゼツは戦死。彼が生み出した狂気の魔装機『ガッツォー』も完全に破壊される。勝利したラングラン臨時政府はバゴニア共和国との間に停戦協定を結ぶ。
- シュテドニアス連合国キナ州。4人の魔装機神操者に率いられた総勢10余名の魔装機操者達が、リイド市に駐屯した連合軍特殊工作隊「デオ・シュバイル」に強襲を掛ける。激戦の末、ラセツ・ノバステ大佐は主だった部下と共に死亡。連合の大統領グレイブ・ゾラウシャルドも含めた主戦派の筆頭が戦死したことで『三國戦争』は終結。連合政府もラングラン臨時政府との停戦交渉に応じる。
- 神聖ラングラン王国トロイア州、古代神殿。ヴォルクルスの一部と融合して復活を果たした魔神官ルオゾール・ゾラン・ロイエルが、マサキの助力を得たシュウに敗れる。
- 神聖ラングラン王国王都。四人の魔装機神操者のもとに集まった魔装機操者達を『ラ・ギアス聯盟』直下の組織として設立させた国際的平和維持組織『アンティラス隊』の発足(OGサーガ 魔装機神II)。旗艦は『フリングホルニ』と命名される。
- 神聖ラングラン王国ラングラン州。カッフィス盆地神殿跡を調査したアンティラス隊が調和神『ルザムノ・ラスフィトート』の実在を確認する。魔装機ディンフォースの操者サナン・ティアンプラサートが、自らの命と引き換えに調和神の再封印を行う。
- シュテドニアス連合国デルハット市。アクアビナ修養会『キュリウス派』の尼僧エルシーネ・テレジアの演説が全土に生放送で中継される。聖女の説得も力及ばず、シュテドニアスは南北に分断。『北部シュテドニアス連邦』と『南部シュテドニアス聨合』の2国に分かれて対立する。『シュテドニアス南北戦争』の勃発。
- エリアル王国、スンガ港。魔装機帝『ゼルヴォイド』を駆るエラン・ゼノサキスの介入で、アンティラス隊とエリアルの嚮導隊『アドバーザリー部隊』が激突。交戦の末、和解する。
- 11月上旬。南部シュテドニアス聨合首都ネミベアでクーデター発生。過激派革命集団である『霍奕の細胞』の委員長であったオンガレッド・キレシナが大統領補佐官に就任。エリアル王国への侵攻作戦を主導する。アンティラス隊はエリアルの援軍に向かう。
- 11月下旬、シュテドニアスの内戦終結。更なる政変で『南部聨合』の大統領に就任したオンガレッド・キレシナがヴォルクルスの生贄として惨死を遂げたことで戦況は一変。『北部連邦』上院議員に選任されたアクレイド・バロムが『南部』に対して、南北再統一を問う国民投票の実施に同意するよう呼びかける。
- シュテドニアス連合国、グリマール要塞。再統一に反対し立て篭もる『南部聨合』の元軍人1200余名を生贄に破壊神『サーヴァ・ヴォルクルス』が降臨。
- 神聖ラングラン王国ライオット州、ソラティス神殿。アンティラス隊が『精霊界』の狭間に降臨した二柱の邪神(『調和神』と『破壊神』)の再封印に成功する。
発生年度不明
新暦4959年の冬以降。『F』の始まる冒頭くらいから4960年内にはいることになる。
- 共闘した「テロリスト達」により3大国を巻き込む大規模破壊工作が予告される。対応したアンティラス隊は母艦の分離機能を使い、隊を3手に分けて出発。ラングランに航路を向けたミオ・サスガ率いるV艦分隊を壊滅寸前にまで追い込まれるも、広域テロの鎮圧に成功する(OGサーガ 魔装機神III)。
- シュテドニアス連合国、パーゼミュート社本社。『反アンティラス隊』の旗揚げ式が行われる。以降、各地で干戈に訴え、恐るべき勢いで戦をアンティラス隊に仕掛ける反アンティラス隊の姿が散見される。
- バゴニア連邦共和国首都。政権交代発生。「自由と市民連合」の代表エドワル・ビスモルを中心とする新政権の樹立。新たな国是に「強いバゴニア」を打ち出す。
- 『ラーダット王国』ポトミア州。乗機の操縦座席に仕掛けられた精神制御装置で錯乱した州軍操者の半数が暴動を起こす。首謀者の名はラーダットの技術顧問セウラント・ペイ・ボラキス。巨大空中要塞を駆り、正気を失った兵士を引き連れてラングラン王室アカデミーに迫らんとするセウラントと、それを阻止すべく出撃したアンティラス隊がラーダット沖で交戦。首謀者セウラントはガッデスの操者テュッティ・ノールバックによって討ち取られる。
- エリアル王国、ラスフィトート神殿。「ゼノサキス南宗家」当主エラン・ザン・ゼノサキス、邪神の力を利用する裏宗家の兇剣士ソーン・ザン・ゼノサキスを討伐する。
- バゴニア連邦共和国、グラギオス神殿。創造神『ギゾース・グラギオス』復活の儀式を執り行ったヴォルクルス教団の司教ワッシャー・ニールカンを、ギオリアスの操者ファング・ザン・ビシアスが討つ。
- 神聖ラングラン王国。王都ラングランを起点にラングラン州一帯を覆いつくす謎の結界が出現。時同じくして世界全土にマグゥーキと呼ばれる謎の魔獣の大群が跋扈をはじめ、新たな混乱の幕が開かれる(OGサーガ 魔装機神F)。
- アルメラ共和国、東区ルマーン基地。日本人の少年サキト・アサギを操者に攻霊機レイブレードが起動。度重なる実戦を経て練磨されたレイブレードとサキトは、シュテドニアス連合首都エーセルラインに降臨した創造神ギゾース・グラギオスをその霊力で駆逐する。
- 神聖ラングラン王国ラングラン州。王都の地下で勃発した『静止の棺』の行方をめぐる攻防に決着。同日、太古のラ・ギアスに存在した巨人族が謎の復活を果たす。
- 神聖ラングラン王国王都地下『クロスゲート』門前。結集した「ラ・ギアス7大超兵器」の力の前に巨人族の軍団は敗北。魔装機神サイバスター、崩御時に三邪神という名の呪いを振り撒かんとするカドゥム・ハーカームを「アカシックノヴァ」で浄化。ラ・ギアスにまつろう邪神の因縁を解き放つ。
関連する用語と解説
- 世界観/旧シリーズ / 世界観/αシリーズ / 世界観/OGシリーズ
- ラ・ギアス
- 地球と密接な関係にある空洞世界。地底世界とも呼ばれる。
- ラ・ギアス聯盟
- 『ラ・ギアス』全国家、31ヶ国中28ヶ国が加盟している国際同盟。
- ラングラン戦記
- 本編の5000年前に起きた大戦の記録。5000年後のラ・ギアスでは御伽話のひとつとして、一部の真相を削除されて語り継がれている模様。
- 魔神の予言
- 新暦4948年に未来見達に下された予言。曰く、「巨大な魔神が、ラングランを滅ぼす。そして、それはラ・ギアスの生きとし生けるものすべてに災厄をふりまく。運命の日は遅くとも10年後」と。対応を迫られたラングランの政府は、アカデミーの「魔神には魔神を」という進言に従い、4体の魔神(魔装機神)を完成させた。この予言に謳われた魔神はシュウとグランゾンを指し、ラングランは国名ではなく都市(王都ラングラン市)の方を指す。
- 母である大公妃の裏切りでヴォルクルスと契約してしまったラングランの大公子が、邪神に操られるまま画策して引き起こした「魔力弾事件」で燃える王都の街並み…未来見が最初にみたビジョンはこれなのだろう。旧シリーズではこの予言とミサキが起こしたスキャンダルは、ほぼ同じ年に起きている。どちらの出来事が先に起きたのか、このシリーズでは不明のまま終わったが、OGシリーズの「第二章」にて追補されたセニアの「15年位前」という台詞で、予言の降りた年よりも前にミサキの事件が発生したことを原作者が強調している(下記項目メモ内「The Lord of Elemental」参照。つまり、旧シリーズ内でも予言の前にミサキが生贄の儀式を行った事が確定する)。
- さしあたり、第二章の冒頭でテュッティがマサキに伝えることになる未来見の予言のなかに『魔神』という単語は存在せず、ラングランは魔装機神サイバスターの開発に成功したことで「遅くとも10年後に迫るという滅び」の時の回避に成功したといえる。ちなみに、Iの第一章のシナリオ「調和の結界」に「……予定より早いですが、明日、決行します」「……急がねばならない……」というシュウの台詞がある。彼が計画を早めた理由は完結したいまも分からない。邪神への精一杯の抵抗が「予定より早い決行」となったのかもしれないし、成長する魔装機神操者と魔装機神の存在を警戒して「計画を前倒し」したのかもしれない。
- なお、未来見の予言というものは、予言者自身の意識を時空を超えた先にいる第三者の意識と同調させることで得るものであるため、接続した他者の主観に影響される。最初にこのヴィジョンをみた未来見がリンクした人間は、崩壊した王都ラングラン市に出現した巨大な物体の前に立ち、その巨大な存在を『魔神』と認識し、魔神がラ・ギアスにあまねく全ての生命体に災厄を振りまくと確信した人物ということになる(可能性として高いのは主人公マサキの意識)。
- 『DP』14話のエンドデモ(レンカウンター)にて、シュウが「ラングランの未来見が予言した魔神……視点を変えれば、魔装機神もその一種だといえます」という見解を示している。魔装機神達は予言の年の後に生み出された人造の魔神であり、予言の示唆する魔神とはあくまで別物である。魔装機神らも未来見の予言するこの魔神に該当するとした場合、王室アカデミーに所属する未来見達は、「王都ラングラン市を破壊する4体の魔装機神のいずれかを目撃し、魔装機神こそラ・ギアスの全生物に災厄を与える魔神になると感じた人間」達と意識を共有しなければならない。予言のあった年から10年以内に「魔装機神こそ魔神」という認識を持つに至った人間との同調が可能な場面の選定はなかなか難しく、シナリオ「レンカウンター」のデモにあるシュウのこの台詞は、ラングランの未来見の欠陥と特性(意識を共有した他者の主観に大きな影響をうける)を考慮してない台詞に見える。
- 地上人
- 「ちじょうびと」ではなく「ちじょうじん」と読む。ラ・ギアスにおける『地球』出身者の呼称。さしたる訓練や修行もなしに高いプラーナと魔力を生来備えて生まれる彼らは、ラ・ギアスの住人にとって非常に繊細かつ複雑な存在である。
- ビエンド杯剣術大会
- 毎年5月1日~3日の間に行われる由緒正しき国際剣術大会。主に若手の剣士が参加する。 参加資格は10歳~30歳まで。開催回数は不明。「剣術世界大会」は戦時中は中断するとあるので。ビエンド杯も同じではないかと考えられる(それでも開催回数が1000を越しているのは想像にかたくない)。
- 蕃界異郷の賛美者達
- 練金学が発展した異世界、ラ・ギアスからの帰還を果たした地球の人間の体験談を書き記した書物。他に類を見ない程の詳しい描写がなされたと言われている。『蕃』とはチベットの異称のひとつ。ふたつの世界を繋ぐ恒久的ゲートがチベットに存在するという設定から、編者が核心に迫ったことは事実なのだろう。残念ながら、危険度高しと判断したマサキの手で焼却されてしまった。
- 惑星エリア
- 『Another Century's Episode:R』の舞台。
- 五大封印
- 初出は『EX』から。神聖ラングラン王国国内に配置されたヴォルクルス本体の降臨を防ぐために施された結界。サイツェット州のティーバ市とライオット州のソラティス神殿とトロイア州のグリモルド山の3ヶ所にあったことが判明している。残る2ヶ所の封印の所在地はOGシリーズでも不明のまま。なにをもって「五大」と指すのかは謎だが、「炎・風・大地・水・无(無)」で五大としているのかもしれない。
- 新たな脅威
- 新暦4959年に未来見達に下された新たな啓示。OGシリーズではこの予言が下された月からまだ1年も経過していないため、脅威の襲来の全容は『魔装機神F』まで持ち越された。『F』のPV第1弾にある「成就する未来見の予言」とはこれのこと。
- 未来見達が意識を同調させた生命体は、『F』の最終話でハーカームに直面して「アカシックノヴァ」発射体制に入ったマサキから退去を促された「アンティラス隊」の操者達、もしくはサイバスターのコクピットにいる二匹の使い魔のいずれかになる。
- ベスピナ条約
- 市街地での戦闘の禁止、捕虜の扱い、徽章の制定などを『聯盟』に参加する国々が締結したもの。国家同士の紛争の制御が主目的であるため、参加国の内部問題(内戦やテロ)に対する抑止力にはならない。
- 新西暦
- 地球の暦。
メモ
水と沼の国から(『魔装機神スペシャルブックレット』所収の短編)
- 「テュッティにとって冬は憂愁な季節となっていた」
「両親と兄の死からすでに一年」 - 6頁。時期は明言されていないが、新西暦でいえば183年の冬頃に家族をルビッカ・ハッキネンに殺害され、184年の冬に墓前に来たということになる。OGシリーズのラングラン新暦でいえば、この時点で4955年の冬頃か。テュッティが残留を決意するまでに要した期日は7日程。その半年後にシリーズのプレイヤーもよく知る少年が来ることになる。
- 「さらには、歳も3つ年上だった」
- 17頁。誰の年齢に関する話題かといえば、テュッティとフェイルロード・グラン・ビルセイアの年齢差のこと。テュッティはフェイルロード王子よりも3年ほど幼い。
- 「第三次召喚計画の見直しも必要か……」
- 20頁。ラングランの「地上人召喚計画」が既に一度実行に移されていたことがわかる。テュッティは第二陣(総勢14名)に属しており、有名なマサキ・アンドーは第三陣。ゲンナジー、シモーヌ、デメクサ、ヤンロンなどはテュッティの同期である。
- 第一陣は12人の地上人を召喚して4名が残留、半分近くが地上への帰還を選択したという結果をみている。何らかの惨事に近い出来事に見舞われたらしく、5名の地上人はその影響でラ・ギアスへの魅力を失ったようだ。ここで残留を選択した地上人の中にリカルド、マドック、アハマド、ティアンらがいる。帰還を選択しなかった残りの三名の去就は不明。そのうち二人はおそらく操者としての才能を持ち合わせながらやる気をみせなかったドイツ人のギドと、何らかの理由で補欠扱いにされた女性のレベッカと思われる。残る一名は死亡し(殺害され)た可能性を疑われるところ。
- ただ、予備人員を操者候補として扱うなら6名残留としてもよいのではないかとも考えられるため、この時点で二名ほど怪我などによる治療で結論を先送りするような状態にあったのかもしれない。
- 「地上でも似たようなものが開発されているという噂は聞いたことがある」
- 28頁。概ね、この時点でグランゾン、ゲシュペンスト・シュッツバルト・ビルトシュバイン・グルンガスト零式が完成している。地上にいた頃のテュッティは軍事にさほど関心がなかったのだろう。
- 「既に発進準備を整えていたブローウェルやルジャノール改を押しのけ、ファルクが出撃ハッチに向かう」
- 31頁。この時点でラングランの兵士にCクラス魔装機が配備されていたことがわかる一文(そして、マサキ顔負けな向こう見ずさをみせるテュッティの果敢さも)。『スーパーロボット大戦OG -SECRET HANGAR 2nd target- 』にある掌編「我れは我が素を行う」(グランヴェール)の内容とは異なる。この掌編に原作者が関与していないので当然といえば当然だが…。
- 「その言葉は、これから半年後、地上から召喚された一人の少年に対し、テュッティが告げる最初の言葉と同じであった」
- 39頁。短編の閉幕を飾る最後の文。残留を決意した少女に王子が用意した歓迎の言葉は「それでは、テュッティ・ノールバック。ようこそ、ラ・ギアスへ。心から歓迎するよ」というもの。
- ここでマサキが召喚されることになる期日について曖昧に触れているが、勘のよい人は、すぐさま第一章にあるテュッティの台詞と折り合いがつかなくなっていることに気が付くことになるのでしょう。問題となるのは「あなたも魔装機神操者になってもう1年になるんだから、恥ずかしい成績は残さないようにね」と「2年前私の両親と兄を惨殺したの……私の目の前で!!」のふたつ。
- 「惨劇の記憶」のシナリオデモで、テュッティは「もうすぐ私の両親と兄が死んで、ちょうど2年がたつから……」とも語るため、無思慮に計算すれば、マサキがラングランにきてから半年以内の間に「降魔弾事件」がおこり、王宮で「御前試合」が開催され、ゼオルートは非業の死を遂げた……ということになる。
- 「兄達が亡くなってから1年→召喚→7日後残留→半年後、マサキの召喚(約一年半)→惨劇の記憶(ちょうど2年)」…これらの内容を全て旧シリーズ内で整理しようとしても「あなたも魔装機神操者になってもう1年」という台詞などが邪魔になる。いつか、どこかで、いずれかの台詞に修正がはいることになるだろう。
スーパーロボット大戦EX
- 「半年前、王都を襲った大規模なテロにより、ラングラン王国は中央政府としての機能をなくし、事実上崩壊した」
「しかしながら、この国が本当の危機に見舞われていた半年前、殿下はどちらにおいででしたかな?」
「それに加え、半年前のテロ事件で負った傷が致命的だったようだ。私の命は、持ってあと半年…」 - 上段は「マサキの章」のプロローグからの抜粋。中段はシナリオ「王都への帰還」にあるカークスの言葉。下段はシナリオ「決戦」(または「決戦、デュラクシール」)にあるフェイルの言葉。一応、『旧シリーズ』におけるラングランの動乱は最大でも約半年間(6ヶ月~7ヶ月)であるらしい。『OGシリーズ』では『春秋戦争』として約1年間に延長された。それでも、ふたつの世界の間にはかなりの時間のずれが存在するのだが…。
- OG2nd:「半年前」が軒並み削除、もしくは別の言葉に置き換えられている。フェイルの余命が「持ってあと半年…」という設定はそのままである。
- 「ここ2ヶ月の各勢力の動き、特に、カークス軍とシュテドニアス軍についてだな」
「フェイルロード軍についてはいいんですかい?」 - 「マサキの章」シナリオ「ラングラン動乱」にあるマサキとゴルドの言葉。マサキが『第3次大戦』に参戦したのは2ヶ月前ということだろうか? とりあえず、2ヶ月前にフェイルロードの挙兵はなかったことが伝わってくる。
- OG2nd:「ここ2ヶ月」が、「ここしばらく」に修正された。
- 「おや、ご存じありませんでしたか?この一月余り、原因不明のゲートが開かれるという騒ぎが多発しておりましてな」
「すでに多くの地上人が、この地に召喚されております」
「精霊波の干渉が大きすぎるのです。すでに『調和の結界』が破れて半年余り…精霊の力が不安定になっております」 - 「マサキの章」シナリオ「召喚」にあるトールスの言葉。本編開始の1ヶ月前、つまり『第3次大戦』が終わろうとする頃に、召喚された地球の人間達が『ラ・ギアス』に迷い込んできていたのかもしれない。
- OG2nd:例によって、「半年余り」を削除。「この一月余り」を、「ここしばらくの間」に修正している。
スーパーロボット大戦α外伝
- 「調和の結界が崩壊してから半年…精霊の力が不安定になって色々な影響が出てるのは知ってるでしょう」
- シナリオ「愚者の祭典」にあるテュッティの台詞。「調和の結界が破れて半年」というところは、αシリーズでも同じである。
- 「地上とラ・ギアスじゃ時間の流れが違うから…私達が地上に来てからそれほど経ってないはずよ」
- エンディングにあるセニアの台詞。これはαシリーズ独自の設定。何か不特定の要因が差し込まれない限り、ラ・ギアスと地上の時間の流れに違いはない。
- αシリーズでは「クロスゲート」が主因、OGシリーズではクロスゲートに『静死の棺』が時間軸の乱れに関係してくる。
スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
- 「そしてその予言の日は、遅くとも10年後と予測された。」
「予言の日まであと4年……遅々として集まらぬ魔装機操者候補……」 - 『魔装機神I』のプロローグからの抜粋。IIのムデカとミオの台詞(「4959年」と「5年前……地上人などを招き入れるから」)の逆探から、未来見に下った「魔神の予言」は「地上人召喚計画」の6年前(新暦4948年)、魔神の降臨は「地上人召喚計画」の発表からおよそ4年後(新暦4958年)に発生することが読み取れる。
- 「俺は未成年だよ」
- シナリオ「マサキのファミリア」にあるマサキの言葉。「実はこの時点で、マサキはラングラン国籍を得ており、ラングランの法律では成人である。」と説明されている。「未成年」は「マサキと使い魔と」でも用語録に登録される。
- 「……もう亡くなったわ。3年前に……」
- シナリオ「地底での遭遇」にあるウェンディの言葉。彼女に「指切り」を教えた日本人は、ラングラン新暦4954年に死去したと発表された大公妃ミサキ・シラカワである。このシナリオの時点で新暦4957年に突入していることをプレイヤーに教えてくれる。
- 「10以上も年上だったのか……」
- シナリオ「デモンゴーレム掃討」にあるマサキの言葉。「10以上も年上」と一部分が切り離された形で用語録に登録されており、「この時点でのマサキは16歳。」と説明されている。下記に記載したテュッティとリカルドの言葉と合わせると、マサキが初陣を迎えた年齢は15歳であることのほか、OGシリーズ内では新暦4956年に召喚されたことも判明する。
- 「予言の日まで、もう1年余りしかない。君達の活躍に、期待する」
- シナリオ「魔装機神の名にかけて」にあるフェイルロードの言葉。旧シリーズでもOGシリーズでもこのシナリオが起きた年(4957年)に変化はない。
- 「あなたも魔装機神操者になってもう1年になるんだから、恥ずかしい成績は残さないようにね」
「ま、お前もまがりなりにも1年間魔装機神操者をやって来たんだ。優勝のチャンスは、ごくわずかだが、ある」 - シナリオ「御前試合」にあるテュッティとリカルドの言葉。リメイク版でもこの言葉のままで変更はされていない。魔装機ジャオームの操者であった頃を含めた上での数字なのか、魔装機神操者に選ばれてから1年の時が経過したのか……人によって解釈が別れるところであろう。
- 「大体まだ10才なんだし、子供だったらマサキの被保護者になれるんだから」
「君はもう16才だろう?ラングランの法律では立派な大人だ」 - シナリオ「絶望の淵で」にあるセニアとフェイルロードの言葉。OGシリーズで追補された(『旧シリーズ』には挿入されていない)。プレシアが新暦4957年の誕生日を迎える前にゼオルートが戦死したことと、ラングランでは16歳未満(15歳)で成人式を迎えることがわかる。判明している例では、王族は15歳の成人の儀で魔力テストによる王位継承権所有資格の有無を試され、軍人を志望する戦士は15歳で士官学校を卒業して正規軍に入隊する。
- 「ええ……あいつは……2年前私の両親と兄を惨殺したの……私の目の前で!!」
- シナリオ「惨劇の記憶」にあるテュッティの言葉。マサキに自らの過去を明かす場面である。旧シリーズではこの時点で4958年に突入していたが、OGシリーズでは4957年の可能性が存在する。
- 「そういえばそろそろ精霊祭じゃない? お父さん、大丈夫なのかしら?」
- シナリオ「調和の結界」にあるセニアの言葉。『精霊祭』は用語録で「精霊の月(閏月)が終わった後に行われる新年の祭のこと。いわゆる冬至の祭り。」と解説されている。OGシリーズではこの時点で4957年の11月上旬(6日から8日)~12月上旬と思われる。
- 「メモリアル・デイ」
- 旧シリーズではマサキとリューネが出会って1年経った日、という設定だったが、OGシリーズではその発言は削除されている。これはOGシリーズでは既にマサキとリューネが出会って1年以上経っていることを示唆している。なお、このときの回想のうち、地上人召喚事件において『第2次OG』と台詞に差異があるが、これはOGサーガの『LOE』が先に発売された際にセリフを時間絡み以外ほぼそのまま使用されたのに対し、『第2次OG』本編で新たな解釈と共に台詞が追加・改変がされたためである。
- 「ザッシュか!? 久しぶりだな。軍に入っていたとは……」
「坊や!? 君だってそんな年じゃないじゃないか! 僕は18だぞ。」
「17になったばかりさ」 - シナリオ「メモリアル・デイ」から抜粋したヤンロンとザシュフォードとリューネの言葉。ヤンロンとザシュフォードは『魔装機神I』のシナリオ「背教者」で初対面の挨拶を交わしている。そこから2年越しにまとめるのはさすがに無理があったのか、旧シリーズにあったヤンロンの台詞が一部(「2年ぶりか?」が「久しぶりだな」に)挿しかえられている……と思ったら、『OG2nd』で「2年ぶりか?」に戻された。校正のミスなのかは不明。10年前の「魔神の予言」から考えるに、ザシュフォードはリューネより2歳年上なのかもしれない。
- 「いや、そういう風にシュウから聞いただけで、そのいきさつまでは知らねえな」
- 同じく「メモリアル・デイ」にあるマサキの言葉。『第2次OG』のエンディングにこの台詞に該当する場面が存在する。
- なお、この台詞は旧シリーズでもあるが、実際にシュウがマサキにそのことを告げる場面は旧シリーズに存在しない。唯一考えられるのは、『第4次』の「グランゾンの謎」でマサキがシュウから『ゲスト』の話を聞いたときだが、何故か竜馬まで既にそのことを把握していたことから、『ラ・ギアス事件』中に既に知る機会が存在するとも考えられる(ちなみに、この時点でその真相を全て知っているクワトロは部隊にいるのだが、宇宙ルートで参戦したばかりで、『第4次』で竜馬と合流するのはここが初めてである)。
- 「ねえ、マサキ。あんたこの間まで地上に出てたんだって?」
「ああ、いろいろとややこしいことがあってな」 - シナリオ「ペンダント」「リューネの想い」にあるマサキとレベッカの台詞。「この間」は旧シリーズの『第4次大戦』を示していたもの。OGシリーズでは、時期的に『第2次スーパーロボット大戦OG』(封印戦争)。
- 「詳しい事は言えないけど……15年位前、クリストフが10歳の時にミサキさんがヴォルクルス召喚をやろうとしてね……」
「それ以来、ミサキさんは隔離されてて、5年前に意識が戻らなくなって……」 - シナリオ「ウェンディの悲劇」にあるセニアの言葉。これもまたOGシリーズで追補された台詞である。なお、旧シリーズでもOGシリーズでもシュウが10歳のときに人身御供の儀式にかけられたことは共通している。ただし、発生した年度は一致していない。これは現在進行しているOGシリーズで設定の改変が行われたからである。歳を重ねたシュウは『II』の時点でおおよそ24歳(25歳前後)になっている。上記に引用したウェンディの言葉とあわせて、『魔装機神I』第二章の終盤は新暦4959年の出来事だとプレイヤーに教えてくれる。ただ、これらの一連の台詞で原作者が強調したかったことは、シュウの実年齢ではない。「予言の魔神はシュウとグランゾンである」「未来視が魔神の予言を予知する前にミサキが悲劇を起こしている」ことなどを強調しているのだ。
- 「ウェンディさんだって、あせってるんでしょ? 来年は30だもん」
- 第二章のあるエンディングにおけるリューネの言葉。ここでの来年は新暦4960年。続編は全て短期決着を迎えるため彼女が30歳の誕生日を迎える可能性は、『第3次OG』発売のときまで引き延ばされた。
OGシリーズ
- 『OG1』第30話「裏切りの銃口」
- このシナリオの冒頭で『鋼龍戦隊』の一部メンバーが伊豆で海水浴を楽しんでいる。伊豆下田の白浜海岸は例年通りの気候なら5月から9月まで海水浴を楽しめるところである。『L5戦役』終結の半年後に『インスペクター事件』が発生することから、推測が正しければこの時点で『新西暦』187年の5月上旬から中旬頃である。マサキが地球に帰ってきてから約半年ほど経過している。
- 直情型で正義感の強い17歳の高校生
- 『OGクロニクル』2巻、『幻想に追われ追われて』におけるマサキの説明。マサキが高校生であることに触れた数少ない資料である。このことと、上記のマサキの年齢の推測を照らし合わせると、マサキが召喚されたのは高校1年の誕生日を迎える前(ただ15歳なら中学生の可能性もあるので)。
- 「今日は、四万六千日分お参りしたのと同じご利益があるって言われてるの」
- 『OG外伝』のシナリオ「甦る炎」にあるショウコの言葉。7月10日の功徳日のことである(詳細は『浅草』も参照)。この時点で新西暦188年の7月を経過している。更に、直前のシナリオ「狼達との邂逅」で、『教導隊』の新メンバー達が一日目の休日を、毎度おなじみ伊豆の下田海岸で過ごしている。季節はすでに夏真っ盛り。186年の11月上旬からここまでざっと約19ヶ月(1年と約7ヶ月)。『春秋戦争』を約1年(12~15ヶ月)と見立てても4ヶ月分以上の超過だ。OGシリーズにおいても『ラ・ギアス』と地球の時間軸の間には、大きなひずみがあるようだ。
- 「でも、サンバカーニバルとかやるんでしょ。 出てみたいなぁ」
- 『OG外伝』シナリオ「震える大地」にあるカーラの言葉。正確な特定はできないが、8月の下旬(最終土曜)が迫っているようだ。
- ガーネット・サンデイの出産
- 時間の経過の参考に挙げられる出来事のひとつ。『OG外伝』の「甦る炎」(188年7月9-10日)の時点で、子供たちはまだ生まれていないことが語られている。どうも彼女が懐妊した時期は、OG1のエンディングで軍を退役してしばらく経ったあたりのこと(最低でも187年の9月10日以降)になるらしい。
- 『OG2nd』における魔装機神勢の必殺技習得
- 『熱血!必中!ボイス・スパログ~第2次スーパーロボット大戦OG篇~』第4回にて、『第2次OG』でマサキ達が隠し要素として必殺技を習得する事が公表されたが、同時にこれは一種のファンサービスであり、時系列上はマサキ達は必殺技を習得していないと寺田プロデューサーが明言している。つまり『第2次OG』中に『三國戦争』が終わっていたわけではないので注意。
- 「ザッシュか!? 変わったなあ、2年ぶりか? 軍に入っていたとはな」
- 『第2次OG』リューネ編13話「カークスの目」にあるヤンロンの台詞。前述にある『LOE』の「メモリアル・デイ」と明らかに違う。補足すれば、「2年ぶりか?」というヤンロンの台詞は『EX』の同名シナリオにもあったもの。まわりまわってふりだしに返ってきたというべきか……。ただ、本作では旧シリーズの『EX』にあった時期の特定に関係する言葉を曖昧な表現(ここしばらくなど)に置換しているため、これだけ残されたのは単なるミスという可能性もある。
- 実際のところ、「久しぶりだな」が「2年ぶりか?」に戻されていても、あまり問題はないと言える。二人が新暦4957年のいつごろに出会ったかは不明だが、約1年間続いたと言われている『春秋戦争』の勃発する前の出来事であり、再会した場面は戦争の末期である。台詞の末尾に疑問符が付いており、正確ではないところも注意点だといえる。
- 「急に飛び出したのはいいけど、迷っちゃって……途中で変ニャ化け物と出会ったりして……」
- 『第2次OG』第44話「特異点崩壊」にあるシロの台詞。シュウの呼び出しを受けたマサキは真っ先に地上へ出ようとしたのはいいが、道に迷って化け物に出会った挙句ようやくシュウの元に辿り着いたという。マサキは『第2次OG』発売後の作品である『OE』にて変な化け物と交戦しているが、『OE』ではマサキはシナリオ上での台詞がないので詳細は不明である。
- 「ええ。地上には出たものの、位置がずれましたね」
- 『DP』の21話「扉の外」より。この後、シュウは(しかも、時間まで……)と内心呟く。時間軸の乱れ自体は、『OG1』の頃から存在するものだが、このときまで転移時に転移点がずれたことや時間流が狂ったことが一度もなかったのだろう。
- 「……今、境界空間は不安定になっています。もしかしたら、しばらくの間、ラ・ギアスと地上の間の行き来が出来なくなるかも知れません。
他にも、時間経過のずれなど、気になる現象が発生しています。今後、それが悪化するようであれば……ラ・ギアスは地上だけでなく、他の世界からも完全に遮断されてしまう可能性があります。
今の所、原因は不明ですが……私は、今回の地上での事件と何らかの関係があるのではないかと思っています」 - 『DP』のエンディングにあるシュウの台詞。真相は『魔装機神F』で明らかになる。ただ、『F』の説明でも時間軸のずれを十分説明できてはいない点がある(地上では一年半以上の月日が流れているのに、ラ・ギアスでは一年も月日が流れていないという事実を、ふたつの世界の転移を単身行えるサイバスターの操者が把握していないのはなぜか)。
スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD
- 「自分は15歳です」
「そっか。じゃ、あたしのほうが一つ年上なんだ。プレシア以外の年下なんて初めてだよ」 - 『魔装機神II』のシナリオ「進水式」にあるツレインとミオの言葉。ここではミオの年齢の推移をまとめておく。
- 『春秋戦争』の末期(『地上人召喚事件/ラ・ギアス事件』)に召喚された時点で15歳、『魔装機神I』第二章シナリオ「プレシア特訓」時においても15歳、IIのシナリオ「進水式」の時点で16歳になっている。
- なお、「プレシア以外の年下は初めて」という言葉は魔装機操者という意味か、単に機動兵器のパイロットという意味かで「春秋戦争」~「封印戦争」でのミオの周囲の状況が変化する。「パイロットで」という意味ならミオはこの間で年下のシャイン王女に会ったことがない可能性が高くなったのだが、『OG2nd』の内容を見る限り魔装機操者という意味で洩らした感慨であったようだ。
- 「え? あ、そうか。ラ・ギアスの暦だと今は4959年だっけ。確かに世紀末に近いんだ」
- シナリオ「晩餐会」にあるミオの言葉。IIの序盤でも4959年であることをプレイヤーに教えてくれる。ラ・ギアスが世紀末に近い事に一瞬困惑するミオだが、実の所、『新西暦』も世紀末(少なくともこの時点で地上は188年以降)である。
- 「ルオゾールの部下になってたらしくてぇ、2年前に魔装機神隊との戦いで死んじゃいましたけどねぇ」
「5年前にその事を知った時からぁ、もう両親とは絶縁してましたから~」 - シナリオ「晩餐会」にあるメフィルの言葉。新暦4954年と4957年の出来事。5年前といえば「地上人召喚計画」が動き始め、大公后ミサキを死去と偽り幽閉した年である。ミサキにヴォルクルスの冥助を受けるよう教唆したラングランの人間とはつまり……?
- 「けど、4000年以上の間、ヴォルクルスは確認されてなかったのよ。1000年前のだって真偽が怪しいし。」
「6年前、お父さんの仕事に付いてった時に、襲撃事件があって……」 - シナリオ「裏切り」にあるセニアとプレシアの言葉。6年前の襲撃事件とはエルシーネ・テレジアの護衛時に発生した出来事である。このときの戦闘でゼオルートがウーフの左目に傷を負わせている。また、セニアの言葉に含まれる真偽の裏付けとして、中盤で約1000年前に『ゼルヴォイド』の大軍が超常的存在(恐らくはラスフィトート)と戦ったことが明かされるのだが……この1000年前の騒動は、完結編『魔装F』の方針変更にともない無効な設定と化した。
- 「入ったのは……3年前だよ。言っとくが、プレシアは水着を着てたぞ」
- シナリオ「赦されざる者」にあるマサキの言葉。マサキがゼノサキス邸に来て間もない頃の話とあるので、やはり4956年にラ・ギアスに召喚されたとみてよさそうだ。
- 「思い起こせば5年前……地上人などを招き入れるから、こんなことになるんだ!」
- ムデカが『アンティラス隊』の操者と戦闘で対峙したときに洩らす嘆きの言葉。奇しくもミサキが幽閉された4954年にラングラン政府が「地上人召喚計画」を実行に移している。
- 「……そういや、そうか。プレシアなんざ、10歳で戦ってたんだからな」
- シナリオ「二つの正義」でリコ・サンドリーブと戦闘で対峙したマサキの呟き。プレシアの初陣は『春秋戦争』終盤(『地上人召喚事件/ラ・ギアス事件』の最中)の出来事であるため、彼女は12歳の年齢で初陣を迎えたことになる。『EX』のシナリオ「王都への帰還」にあるプレシアの台詞、「ディアブロにはマドックおじいちゃんに何度か乗せてもらった事があるし」を『初陣』と勘違いしたことから生まれた校正の誤りだろう。
- 「2ヶ月前、って、まだ、ラセツやテューディとの戦いが終わってない頃じゃん。手が早いなー、おっちゃん」
- シナリオ「エルシーネの演説」「ロドニー捕囚」「二つの正義」にあるミオの言葉。ラセツを倒してから2ヶ月も経ってないことが判明する。ロドニーの台詞にも「3ヶ月ほど一緒にやってきた」というものがある。ロドニーが合流した「悪鬼ラセツ」からIIのシナリオ#13までで約3ヶ月ということか。この時点で10月、3ヶ月前は7月みるのが妥当な範囲。
- 「大会で貴様に敗れてから2年と185日……修行の成果を見せてやる!」
- シナリオ「簒奪者オンガレッド」より。大会とは『ビエンド杯剣術大会』を指しており、開催期間は毎年5月1日~3日までとなっている。「精霊の月」がアガルティア(『聖霊機ライブレード』)の13月と同様、5日で終わると計算した場合、『魔装機神II』の終盤で新暦4959年11月の上旬(8日頃)と判明する。かなり具体的に年度と日数を探ることが可能となる印象深い出来事である。IIの終盤でもまだ59年内であることをプレイヤーに教えてくれる。
- 「8年3ヶ月と9日前だ」
- 同じく「簒奪者オンガレッド」より。ロザリーが姿を消した日から、戦場で再会するまでの間に流れた月日をムデカは正確に記憶している。この会話の発生を遅らせるとシナリオごとに日数が加算されていく。「エルシーネの疑惑」では15日前。「南部との決戦」では19日前。「受け継がれた呪い」では21日前。別ルートの「南部聯合の反撃」では12日前。こちらも「精霊の月」は毎年5日(閏日なし)で終わると仮定した場合、4951年7月末の出来事。
- 「プレシアの成長が止まったのは10歳頃とみられますが、その頃、何か事件がありませんでしたか?」
- シナリオ「謎の病」にあるエルシーネの言葉。よく勘違いされているところだが、ゼオルートが亡くなったのは3年前ではなく2年前である。プレシアの成長が止まったのも、10歳ではなく10歳頃である。彼女が11歳の誕生日を迎える前に父ゼオルートがシュウに敗れて戦死したため、10歳頃という表現になっている模様。
- 「2年前、あなたは、私に、ゼオルートの仇を討つために戦いを挑んできましたね?」
- シナリオ「エルシーネの疑惑」にあるシュウの言葉。ゼオルートの戦死した年(新暦4957年)をプレイヤーに教えてくれる。
- 「あんたには、前に助けてもらった事もあるし……」
- プレシアがサフィーネを援護防御したときに見られる台詞。この『前』という言葉が何を指しているのかだが、『魔装機神』本編でプレシアがサフィーネの助けを借りた場面は存在していない。ただ、『第4次S』でリューネがプレシアを地上へ連れて行った際、カロッゾ・ロナに彼女を人質にされて一悶着を起こす顛末(シナリオ「リューネ・カプリッチオ」と「救出」)が描かれている。サフィーネはその際、「隠形の術」と幻覚の魔法を行使してプレシアをカロッゾの元から救い出した。
- 『OG2nd』ではルイーナのアクイラに人質にされてしまっていたが、こちらではサフィーネは救出に来ず、プレシアにサフィーネを援護防御させてもこの台詞がでない。この場合、単なるファンサービスと理解するか、『OG2nd』でサフィーネがプレシアを援護防御したことだと認識するか、虚憶の台詞だと考えるか、プレイヤーによって見解が分かれるだろう。
- 「けど、シュテドニアスは独立以来4000年、領土の損失はありましたが、一貫して一つの国だったんです」
- シナリオ「南部紊乱」にあるアクレイドの言葉。『連合国』の国家としての歴史は4000年程であり、新暦959年前後に『神聖ラングラン王国』から独立を果たしたことが判明する。
スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神III PRIDE OF JUSTICE
- 「正確にいつ起動したのかは不明ですが、春秋戦争の末期頃だと思われます」
- リンプ高原の古代神殿遺跡最深部でゼルヴォイドの動力機関が再稼動した日の情報(オキュラの言葉)。時期的に4958年末頃。機体の生存を確認したアカデミーとゼノサキス南宗家は本格的な発掘回収作業を実行。「三國戦争」勃発時(4959年の6月頃)に修復作業を終えた。
- 再起動した理由について、エランはヴォルクルスの復活を察知して目を覚ましたのだと推測している(F)。
- ゴーツ
- ゴーツはラングラン建国の祖(神聖ラングラン建国の祖ではない)に由来する度量衡の単位。約1.78 mといわれる。『OGサーガ 魔装機神III』の用語録に登録されるゴーツという単語の解説文に「基本、長さや重さはラ・ギアス基準の単位を用いるが、時間は地上換算しないと混乱するため、時分秒はそのままにしている」というものがある。時分秒にもラ・ギアス独自の基準があるが、本編のテキストで混乱を避けるため、時分秒の単位は地上(日本)とおなじにしたということだろう。
余談
Web上の『ファミ通.com』の「ストーリーダイジェスト第2弾」で、インスペクターの襲来までを新西暦187年内の事件として一括していることから、本項でも『ファミ通.com』側に倣うこととする。
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