ネオ・グランゾン
ネオ・グランゾン(Neo Granzon)
- 登場作品:魔装機神シリーズ(バンプレストオリジナル)
- 分類:変異型アーマードモジュール
- 全高:35.8 m
- 本体重量:65.2 t
- 全備重量:98.8 t
- 装甲材質:超抗力チタニウム
- エンジン:ブラックホールエンジン
- ブラックホールエンジン・対消滅エンジン(α・OGシリーズ)
- 補助機関:バリオン創出ヘイロウ
- ヴォルクルスの羈絏
- エネルギー:ブラックホール・アストラルエネルギー
- 推進機能:ネオ・ドライブ
- 補助MMI:カバラ・プログラム(αシリーズ以降)
- 所属:個人所有
- 開発者:シュウ・シラカワ
- 主なパイロット:シュウ・シラカワ
- メカニックデザイン:寺島慎也
グランゾンが邪神サーヴァ・ヴォルクルスの呪力で変化した姿。その姿は重厚な鎧を身に纏ったかのようで、背中には「バリオン創出ヘイロウ」という後光を想わせる黄金色のリングが備えられている。これ1機で複数のスーパーロボット軍団を相手に出来るほどの圧倒的な戦闘力を持ち、その力は計り知れない。シュウがヴォルクルスとの契約から自由になった後はシュウの意志でネオ・グランゾンに変化できるが、シュウによれば「ヴォルクルスの呪縛から解き放たれる事で真価を発揮する」という(『第4次スーパーロボット大戦』より)。それにより、変化後のネオ・グランゾンの存在はヴォルクルスの呪力に依存しないことがわかる。
制御系統に組み込まれたリドルの集合体「マハーカーラ」を解放、真言「オン・マケイシヴァラヤ・ソワカ」によってカバラ・プログラムが起動、この姿へと変貌する。ただし、真言の部分は「魔装機神II」以降シュウの恒例となった、重力関連の原理解説で代用が効く。ちなみにマハーカーラとはシヴァの別名の一つで、「大いなる暗黒」という意味。すなわちシヴァはヴォルクルスと同一であり、まさしく本機はヴォルクルスの眷属たる機体といえる。
グランゾンの設計段階でシュウによって「ヴォルクルスの羈絏」他の機構が独自に組み込まれており、当初からこの姿を企図していたことになる。そのため、この姿こそがグランゾン本来の姿とされている。また『OGDP』のロボット大図鑑では、シュウはマハーカーラを「ブラックホールを操る機体(グランゾン)に相応しい名前だと思いませんか」と語っていた事が記載されている。
スパロボのゲームに登場する場合、特定の条件を満たしたときのみ戦える「隠しボス」としてプレイヤーの前に立ちふさがることが多い。縮退砲に代表される超絶的な火力が特徴。シリーズを重ねるごとにバランス調整のあおりを受け、かつてほどの圧倒的な存在感は失われていったが、それでも登場した作品においては上位に位置する力を持ち、スパロボを代表する機体の一つであることは間違いない。
プレイヤー間で話題に上る際は「ネオグラ」と略されることも。
登場作品と操縦者
旧シリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦
- 初登場。出現条件は総ターン数419以下(コンプリートボックスでは350以下)でシナリオ「ラストバトル」でシュウの乗るグランゾンが出撃して生き残ることが条件。そしてシナリオ「ラグナロク」で出現。出現時にヴァルシオン(PS版ではヴァルシオン改)2機を護衛に付けている。
耐久力もさながら特筆すべき点はその装甲。それまでの大ボスの装甲が1000程度だったのに対し、ネオ・グランゾンの装甲は1600を誇る。そのため、味方が撃破される等してシュウの気力を上げられてしまったり、暗礁空域に入られてしまったりすると、モビルスーツ程度の武器ではダメージを与えられなくなる。しかも、敵の数が少ないため、味方の気力を上げづらいという厳しい状況下。主力の精神ポイントはほとんど気合に消えることとなる。
HPが60%を切るとイベントで敵ターンにマップ兵器ビッグバンウェーブを使用してくるので要注意。更にHPが減るともう一回使用してくる。
ちなみにネオ・グランゾンだけにダメージを与えてから遠くまで離れると、こちらに接近してくるのでヴァルシオンを無視することができる。(激怒を使うとヴァルシオンも突っ込んでくるが、短期決戦を狙うならば悪くはない。その場合、必ず1ターンで決着をつけるべき)。自軍の火力が心もとない場合は、サイフラッシュを撃ってから遠ざかる等して安全策をとるといい。ネオ・グランゾンの移動先にマップ兵器を使えるユニットを集めておき、安全にダメージを与えてから総攻撃を加えよう。 - スーパーロボット大戦EX
- マサキ・リューネの章を「ISSを使って」両方クリアしたデータが有る状態(1つのセーブデータに、それぞれの章をクリアしたことを示すマーク「M」「R」が両方ついている状態)で、電源ON時のバンプレストのロゴマーク出現時に「下、上、左、右、L、R」を入力すると背景が赤みがかった色に変わる(コンプリートボックスではタイトル画面で「下、上、左、右、L1、R1」で雷が鳴る)。その状態で、新規にシュウの章を「ISSを使用しないで」開始するとグランゾンがネオ・グランゾンに差し替えられた状態で始まる。その能力は難易度「むずかしい」の最終話すらも無改造状態で単騎クリア出来るほど強力。
さらにネオ・グランゾンを使用したシュウの章をリューネ章でISSを使用すれば、シナリオ「シュウ=シラカワ」で対決することが可能。対決を避けることも可能だが、対決する場合の対処策はアムロとフォウのレベルを29以上上げて、精神コマンド威圧を使ってネオ・グランゾンを封じ込めば、あとはゲッタードラゴンのシャインスパークなどの最強技を使用して撃破することが可能。SFCではダメージの上限はシステム上9999ダメージで、防御すると必ずダメージ半減できる特性も利用できる。 - 第4次スーパーロボット大戦
- 最終シナリオ「火星の決戦」に到達した時点で総ターン数が320以上である場合、シナリオ冒頭でシュウとの問答が始まる。ここで「シュウと戦う」と言う選択肢を2回選ぶと戦える(ただし、シュウと戦うと強制的にバッドエンドになる)。まず味方の気力が50、シュウ・サフィーネ・モニカの気力が150、シュウと取りまきのヴァルシオンがレベル99から始まる。対処策は激励フォーメーションで気力を上げ、囮ユニット突出すればネオ・グランゾンは単機で此方に向ってくるため、そこを脱力で気力を下げてから袋叩きにするか。それ以外なら真・ゲッター2の地中機能と、隠れ身を使用して近づいて袋叩きにするかの2つに分かれる。HPが30%を切ると一度ド根性を使ってくるため、HPをうまく調節して一気に倒すと良い。条件付きで手に入るガンダム試作2号機のアトミックバズーカがあれば苦戦することはないので、上手く使おう。ちなみに本来のラスボスであるバラン・シュナイルを差し置いて、唯一従来のラスボスBGMである「ARMAGEDDON」が流れる機体でもある。
- 第4次スーパーロボット大戦S
- 総ターン数が350以上になっていることを除けば出現条件は上記の第4次と一緒。但し、ネオ・グランゾンは分身して3機で登場する。ただ、シュウのレベルは60で、囮戦法も通用しない。なお味方の気力は80。ヴァルシオン5機を倒してからとなる。ただ、上記の真・ゲッター2の地中機能と隠れ身の戦法を利用し、補給も上手く利用すれば倒せるだろう。
魔装機神シリーズ
- 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
- シナリオ「トライアングル・ラブ」をプレイできるルートを通っていれば、さらにその後にプレイできるシナリオ「再会、シュウ」でシュウがネオ・グランゾンを乗機として登場する。しかし次の最終シナリオ「邪神降臨」でルオゾールに操られて敵に回ってしまう。彼を説得しないとゲームクリアはできないので、マサキが2回行動で2回説得しよう。後はネオ・グランゾンのブラックホールクラスターを真ナグツァートに当てれば、いよいよネオ・グランゾンの本領発揮である。1機でクリアするのは容易。なお、今作では機体性能をフル改造するとボーナスとして飛躍的に性能が向上する(顕著なのはHP)が、ネオ・グランゾンはMG(他作品で言うEN)が一歩手前でカンストしてしまうため、フル改造ボーナスを得られない……そんな必要もないほどの高いスペックではあるが。
- スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
- 基本的にリメイク前と同じだが、今回はフル改造ボーナスを得ることが可能。確かにそこまでする必要性はないのだが、移動力が3増えるのは美味しい(シュウの足並みが他の敵より早くなるという意味で)。なお、他のボーナスはHPアップ、装甲アップ、MG回復追加と、普通に優秀すぎるのだが、ネオグランゾンが優秀すぎて意味がない(そもそもネオ・グランゾンはMG消費武器がないのでMG回復自体が無意味)。
- なお、『魔装機神II』ではなんと未登場である(ネオではないグランゾンは登場する)。
- スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神III PRIDE OF JUSTICE
- なんと第一弾PVでサイバスターと対決しているが、よく見るとグランワームソードを左手で持っている。その後、公式サイトで正式に紹介されたが「かつて(OG外伝時代)のネオ・グランゾンは絶望的な強さを発揮していた」と説明されており、第4次の「ヴォルクルスの支配から脱してその真価を発揮する」という設定は変更された可能性がある。
- 今回はグラギオスの力を得たロイズの前でネオ・グランゾンを応現させた際、完全に削除しきれていなかったヴォルクルスの痕跡を創造の力を持つグラギオスに復元・追跡され、力を奪われてしまったことがアンティラス隊接触時に判明しており(マサキ曰く「全盛期の約半分」)、その点を踏まえた解説の可能性もある。仲間になるのはバゴニアルートのみだが、弱体化したにも拘わらず機体性能も「縮退砲」の威力も相変わらず極悪であるが、消費も極悪になってしまった。そもそも縮退砲の威力はポゼッション必殺技と同じクラスなので、ボスクラス残弾数の意味がほぼ無しか…
- 敵仕様のHPと攻撃力が増加され、気力制限もなくなった。しかしPN消費は味方仕様と同じで、装甲がさらに薄くなった為、本編は「魂」+フルチューンの「夢想千鳥舞」に瞬殺でき、隠しセリフ(とトロフィー)を狙うならこれが一番安全の方法である(キャンペーンマップ「最強とは」では敵として登場するが、こちらはいわゆるツメスパロボタイプなのでその手を使えない)。
- 本作で「異空間からバリオン創出ヘイロウを召喚して接続→各パーツが変容しネオ・グランゾンになる」という変形の詳細が判明した。
- 本編では基本的に関わる機会は少ないが、キャンペーンマップ「逆襲のネオ・グランゾン」では思う存分堪能できる。クリアには多少の計画性が必要なので難易度は高め。なおこの話は本編において全く姿を見せないシュテドニアスルートとリンクしている。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α for Dreamcast
- DC版で追加されたルートを選択することができれば、最終シナリオ「神々の黄昏」にてラストボスとして立ちふさがる。二回行動な上、一撃必殺の威力の縮退砲を持つ。ひらめき持ちのユニットでも、一発目は避けるが二発目の攻撃で落とされてしまう。四方を味方ユニットで囲って、ネオ・グランゾンの射程外から五飛が挑発をかければ移動不能にでき、恐ろしい二回行動&縮退砲の敵ターンをしのぐことができる。HPが半分以下になると奇跡を4回使用してくるが、掛かっている魂とひらめきは味方のひらめきが掛かったユニットで対処しよう。なおこのシナリオではアストラナガンとの禁断の対決が見られる。
なお、ネオ・グランゾンの存在自体はPS版の頃から示唆されており、エンジェル・ハイロゥ戦でシュウがチカに「いざとなったらあれを使いますよ」と発言している(ただし、形状変化しない程度の能力の解放とのこと)。 - スーパーロボット大戦α外伝
- 現代編最終シナリオである第9話「愚者の祭典」後半でムービー付きで登場。特別なフラグ立ては必要ない。ゲーム序盤なのにいきなり現れてビビったプレイヤーも多いと思われる。
幸いこのときは縮退砲どころか、ブラックホール・クラスターすら装備されておらず、序盤のユニットたちでも対処できる性能にまでダウングレードされている。しかしワーム・スマッシャーの攻撃力は高く、3万5千ものHPにHP回復(小)、G・テリトリーと備わった耐久力は序盤では最高クラスなので、他の敵ユニットを片付けてから総攻撃をかけたい。幸い数ターンまでは自分から移動も攻撃もしない(反撃はする)ため、実際その戦法を取りやすい。
なおネオ・グランゾンを撃墜時の余波でプリベンター全員と一部キャラクターが未来へ飛ばされてしまうのが今回の『スーパーロボット大戦α外伝』の大きな物語の始まりである。
真のネオ・グランゾンと戦うためには、熟練度を高く保ち「難」ルートでの最終シナリオ「ラグナロク」に到達することが必要。このステージに登場するグランゾンを撃破するとネオ・グランゾンに変化し、性能が完全な状態でラスボスとなる。取りまきにはメカギルギルガンとゴーストX-9という耐久力、機動力がそれぞれ最高峰のユニットが出現し、そのメカギルギルガンの援護防御で固めてくるため、マップ兵器が有効。シュウはHPが減るごとに精神コマンドのド根性、熱血、ひらめき、鉄壁などを4回同時に使ってくるため、ひらめきを掛けたユニットで対処したい。だがHP回復だけは防げないため、表示以上に実質HPはあることになる。シュウの戦闘台詞もかなり悪いものが採用されており、非常に怖い。特に、縮退砲のドスの利いたボイスは恐怖すら覚える。なおマサキとの戦闘時に、またマサキが止めを刺すとDVEセリフを喋ってくれる。全武装の戦闘演出が、過去作や最新作では、未だにグランゾンの物にちょっと手を加えただけか、殆ど同じ物に対して、本作ではノーマル状態のグランゾンとほぼ差別化されている。結構珍しい例。
OGシリーズ
- スーパーロボット大戦OG外伝
- 『第3次』や『α外伝』のように、最終話「ラグナロク」で敵となる(特別なフラグ立ては必要ない)。取りまきのユニットはヴァルシオン改7機。ヴァルシオン改を倒すか、ネオ・グランゾンのHPを半分以下に減らすと縮退砲を解禁し、精神コマンドに必中、ひらめき、鉄壁が掛かる。なお味方ユニットが囲むとマップ兵器グラビトロンカノンを4回使用するが、これはひらめきでかわそう。後は直撃とスタンショック+アーマーブレイカー後、覚醒、再動による連続攻撃の後に集中攻撃を加えれば倒せる。
- バリア貫通が当たり前になってしまったせいで歪曲フィールドが無用の長物と化していることもあり、ネオ・グランゾンの割には弱いという声もちらほら。ダークブレインがラスボスでネオ・グランゾンはおまけと考えている人がいるぐらいである。ヴォルクルスの呪縛がまだ健在なので本気ではないのかもしれない。今回は「隠し」のボスではなく、シナリオボスとして登場するため、かつてのような無茶苦茶な能力を再現するわけにはいかなかったのだろう。だが、そのことを残念に思う方は鉄壁状態のネオ・グランゾンと戦ってみよう。ダメージが1/4以下に軽減されて、第3次のそれを彷彿させる堅さ。残念ながら、α外伝で採用された威圧感のある戦闘台詞は少ない。通常のシュウのものと戦闘台詞は殆ど同じ。
- ちなみに、以前より弱いと言われてはいるが、仮にもラスボスだけあって火力は折り紙つき。縮退砲なぞ喰らった日には半端なユニットは消し飛ばされてしまうので、エースを選りすぐって畳み掛けるべし。
- 第2次スーパーロボット大戦OG
- 序盤にマサキルートを通ると上記の「ラグナロク」の回想シーンでユニットアイコンでのみ登場する。本編での登場はないが、対ゼゼーナン戦でのシュウの戦闘前会話から、いつでも本機に変貌できる事が示唆されている。
- スーパーロボット大戦OG ダークプリズン
- 現時点での扱いは第2次OGと同様。EXと同様裏技で使えるようになる事が判明した(ラジオより)。また、PV第3弾の最後でブラックホールクラスターを撃っている。また、グラフィックが書き直され、OG外伝に比べて頭身が少し高く、スマートになっている。
- シュウがネオ・グランゾンの力を我が物にする経緯が描かれた為、メインシナリオ中において破壊神サーヴァ・ヴォルクルス、ゴライクンルの手先との決戦では強制的に本機になる(それ以外はグランゾンに戻る)。HPだけが歴代最弱になったが(無改造で7500、10段階改造では15500と異常な伸びを見せるが、それでも数字だけならば魔装IIIの無改造時以下)、歪曲フィールドと対間接攻撃エースボーナスが健在。その上、火力とグラビトロンカノンの弾数が強化され、ディストリオンブレイクと入れ替わる形で追加された縮退砲はOG史上屈指の攻撃力を誇る(後述)。極め付けにBGM優先度もボスより高いので、まるでポゼッション機のような性能になった。必殺技の燃費が悪いため、単機で強敵を撃破(または牽制してEN・弾切れを狙う)する場合は修理・補給によって歪曲フィールドを維持する必要がある。特に改造できない(フル改造ボーナスのビーム吸収を追加できない)EXハードでのラスボス戦では重要になる。ちなみに、宿敵及びラスボスは、ネオ・グランゾンに丸投げして他は修理・補給に徹していればまず負けないという無双っぷりを発揮する(敵のスペックにも問題があるのだが)。
- 裏技は2周目以降限定だが、使用すればEXハードでも常時に本機になり(この場合は最初から全武装が使用可能。使用できない機能があるということだが、おそらくゲートを展開させる機能のみ)、クリア後もスベシャルモードを解禁できる。無改造の火力でも反則的だが、射程距離の都合上反撃を受けざるを得ないクェパロク、エースボーナス効果で毎ターン「強襲」(直撃で歪曲フィールドを無効化)を発動するキナハには要注意。
- 今回はシナリオ上でもちゃんとネオ扱いなので、鋼龍戦隊やラ・ギアス人の反応も一新された。当然のことながら、チカには初っ端からチート扱いされる。
装備・機能
武装・必殺武器
- グランワームソード
- グランゾンが使用する大剣。『α外伝』では、グランゾンのものより剣が大型化し、斬り付けられた時のエフェクトも強化されている。
射撃武装
- ワームスマッシャー
- 胸部を解放してエネルギービームを放つ。また、掌から発生させたワームホールを利用したオールレンジ攻撃および複数の目標に狙いを定めた同時攻撃も得意としており、最大65535の目標を同時に攻撃可能と言われている。『α外伝』では、細く鋭い形状のビームとなり、発射数も増加。SEも強烈なものに変わっており、背景も闇に包まれる。
- グラビトロンカノン
- マップ兵器。自機の周囲に高重力を発生させ圧殺する。OGシリーズでは、移動後使用可能なP属性の兵器に強化され、敵味方識別の点を除けば、実質「サイフラッシュ」の上位武装と化している。発射口は腕のクリアパーツにある。最大3200Gの重力加速度を任意方向にかけることが可能で、発生や変更に3マイクロ秒しか要さない。『POJ』では敵味方の識別をするようになった。…どうやって識別しているのかは不明である(OG本編準拠の演出なら重力球をそこだけ落とさないという形で説明できそうだが…)。
- 『OGDP』では敵味方を識別する機能はないものの、移動後に使用可能で射程が5もあり、威力も弾数も(弾数4)あるのでかなり便利である)。
- ネオグランビーム
- 『OGDP』で追加された射撃武装。額の角を飾る宝石からビームを発射する(俗に言うネオ・グランゾン版グランビーム)。元々は『ヒーロー戦記』でグランゾンが使用した射撃武装だった(当時グランビームはなかった)。
- ビッグバンウェーブ
- マップ兵器。本来はゾヴォークの技術なのだが、何故か装備されている場合がある。
必殺武器
- ブラックホールクラスター
- 胸部を解放してマイクロブラックホールを相手に放つ。基本的にはグランゾンのものと同様だが、『α外伝』では演出が全く異なり、グランゾンではエネルギー形成にある程度時間を要したが、ネオの場合は一瞬でブラックホールエネルギーを形成可能であり、さらに短時間にも関わらずエネルギーはより巨大化している。
- 縮退砲
- ネオ・グランゾンの最終兵器で、グランゾンの『試作型縮退砲』(α)の完成型。バリオン創出ヘイロウから生み出された質量を縮退炉で核縮退させて生成した大型ブラックホールを発射する武装。この縮退とは「フェルミ縮退」のことであり、恒星の終末時における超新星爆発に関連する現象。質量は大きいが直径は収縮していて極めて密度が高くなった恒星を「縮退星」と呼ぶ。縮退星の一つである「白色矮星」は質量が限界を超えると重力崩壊が始まり、核融合が暴走して膨大なエネルギーが発生する(炭素爆燃型超新星)。縮退砲のエネルギーが白色なのはこのため。
高次元でブラックホールを生成する時に伴う超新星爆発のエネルギーを限定範囲に解放してダメージを与え、さらにブラックホールの重力で潮汐分裂させるという二段構えの攻撃原理となっている。
『第3次』(SFC)ではこの現象が上手くグラフィックで表現されており、『OG外伝』では第3次のグラフィックを更なる形で表現したと思われる。更に『OGDP』では「直立不動のまま飛び上がり、バリオン創出ヘイロウが輝き頭上にゲートらしきものが出現して豪雨が降りしきる空間へと移行。そこでようやく胸部を展開してブラックホールを生成。周囲を包んでいた竜巻が吹き飛び、雲の切れ間から陽光が降り注ぐ中でシュウが手を差し伸べるという神々しいカットインとともに直下にいる敵めがけてブラックホールを射出。僅かな静寂の直後、ブラックホールから生じた凄まじい重力嵐によって周囲の空間ごと爆縮し、最終的には銀河らしきものごと消滅させる」という壮絶な演出になっている。
その名に恥じず、旧シリーズでは攻撃力18000という途方もない威力を誇り(これは、『第3次α』のイデオンガン全体攻撃版の実数値よりもさらに高い)、以後のシリーズでもネオ・グランゾンを象徴する超兵器として名を馳せている。作品により演出の差が激しい兵装で、ただ単にエネルギー弾を撃ち出して敵を吹き飛ばすか、地球圏そのものを抹消したりと、兎に角凄い。 - 『OG外伝』では全体攻撃だったが、『OGDP』ではブラックホールクラスターとの性能面での差別化のためか単体攻撃に。その威力は10段階改造で10800、しかも地形適応がオールSという強烈極まりない性能。LOEと同様再攻撃で2連発という芸当もできるようになった。さすがに燃費も極悪だが、セーブなど込みで49まで消費を下げられる。最大改造のENは500、ギガジェネレーター装備で700となるので、単純計算で最大14発撃てる。もし次回作でこの性能のまま味方として使えるなら、マキシマムブレイクの常連になるのはほぼ間違いないであろう(OGDPでは発動役にしかなれないので)。
- ネオ・グランゾン=この兵器というくらいに有名な武器であり、今なお『第3次』当時を知るプレイヤーからは恐怖の代名詞として話題に上るほど。
特殊能力
- 剣装備
- 切り払いを発動させる。
- HP回復(大~中)
- 媒体によって扱いが異なる。
- EN回復(大~小) / MG回復(大~中)
- 媒体によって扱いが異なる。
- G・ウォール
- α(DC)並びに『α外伝』ハードルート最終話版で所持。グランゾンは後述の上位バリアG・テリトリーを装備しているのだが…。
- G・テリトリー
- 重力波バリア。『α外伝』で所持。
- 歪曲フィールド
- ダメージを半減させるバリア。発生源は肩アーマーの黄色いクリアパーツ。
- フルブロック
- 全ての状態異常を無力化する。OG外伝のみ。
- パイロットブロック
- OGDPではグランゾンとおなじこちらに弱体化したが、そもそもR系特殊武器を多用する敵があまりいないので特に問題はない。
- ビーム吸収
- 旧シリーズの特殊能力。OGシリーズではカスタムボーナス送り。
特筆機能
- バリオン創出ヘイロウ
- 背面にある巨大な金色の光輪を思わせる補助機構。エーテルの揺らぎから重粒子バリオンを創出、生成させて莫大な出力と質量を発生させている。ブラックホールや「縮退砲」といった極大な質量を扱う本機にとってはこの機構は欠かせない存在となっている。これによって、通常のグランゾンと比べて出力も桁違いなまでに向上している。
- ヴォルクルスの羈絏(きせつ)
- 左右の肩部に搭載されている機構。ヴォルクルスの力をアストラルエネルギーとして利用する。「羈絏」とは手綱を意味しており、その名の通りにこの機構を介する形でヴォルクルスに束縛されている。グランゾンのシステム(リドルを統べるマハーカーラとカバラ・プログラム)に直結しているため、これが正常に機能しなければ真の姿(ネオ)を取り戻すことが出来ない。
- IIIの本編中でピレイルがネオ・グランゾン参上時にこの機構をシュウが解析していたことに驚きをみせていた。『LOE』第二章の時点でネオ・グランゾンが活動していたにも関わらずピレイルが驚いた理由は不明。第二章のあるルートでルオゾールに一時的に操られた原因として、記憶の復活以外に両肩の羈絏が関与している可能性がなくもない。その場合、IIでネオ・グランゾンを応現させなかった理由として「ヴォルクルスの羈絏」の解析が完了していなかったと推測される(なお、第二章の別ルートでシュウが「後始末」を行った際は通常のグランゾンの状態だった)。動力炉と邪神の精神が連結している点などから、IIIで語られる「ヴォルクルスの霊的痕跡」とはこの機構のことを指すのだろう。
- 『第4次』での対決ルート時は解析が完了した状態だったために「ヴォルクルスの呪縛から解放されてネオ・グランゾンはその真価を発揮する」事になったのかもしれない(この展開は第二章には繋がらないので)。
- しかし『OGDP』ではヴォルクルスの羈絏を利用してネオ・グランゾンを応現させている(シュウ曰く「契約解除に伴いヴォルクルスによる枷ではなく、アストラル界の力を変換するコンバータと化している」らしい)。本来はヴォルクルス(アストラル界)とグランゾンの間で双方向にやり取りされていたものがヴォルクルス側からの干渉のみが不可能になったのだとすれば、(解析するのはともかく)わざわざ排除する必要があるのか不明になる。
移動タイプ
機体フル改造時のカスタムボーナス
- 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
- HP+3000、移動力+3、装甲+300、MG回復+30
- OGシリーズ
- ビーム吸収
サイズ
- L
機体BGM
- 「ARMAGEDDON」
- 旧シリーズにおける『第3次』以降のラストボスのBGMテーマ。『EX』では「ネオ・グランゾン」という曲名で収録されている。
- 「ダークプリズン」
- 『LOE』よりシュウ・シラカワの専用BGMが生まれた。
- 「Rocks(Ver.OG)」
- 『OG外伝』ではHP50%以下になると、このBGMになる。『スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS』テーマソング「Rocks」のアレンジ。
- 「ダークプリズン(Ver.OGDP)」
- 『OGDP』における専用BGMで、同作では優先度が最も高い曲に設定されている。「ダークプリズン」のアレンジ。
関連機体
- グランゾン
- 強化前のノーマル状態。縮退砲の試作型である「試作型縮退砲」を搭載している。
- サーヴァ・ヴォルクルス
- 本機を呪縛していた存在。この縛めから逃れるためにシュウは肩の「ヴォルクルスの羈絏(きせつ)」を解析したという。
資料
余談
- EXのネオ・グランゾン出現コマンドは、後に『スーパーロボット大戦 ORIGINAL GENERATION2』でサウンドモード出現コマンドとして、『スーパーロボット大戦OG ダークプリズン』では最初からネオ・グランゾンが使用可能になるコマンドとして採用されている(ただしOG2では2周目以降のデータ、OGDPでは本編を1度クリアしたデータがある事が条件)。OG2ではマップ上のシステム設定画面で「↓↑←→LR」、OGDPではタイトル画面で「↓↑←→L1R1」と入力する必要がある。
- アニメ『デュアル!ぱられルンルン物語』の主人公の後継機「ZINV」は、『デュアル!』制作スタッフが「ネオ・グランゾン超えるロボ作ろうぜ!」と言った結果、やばいほど強くなった(それでもゼオライマーと同等)とのこと。
- 変身時にシュウが唱える「オン・マケイシヴァラヤ・ソワカ」は大自在天の真言。大自在天はヒンドゥー教のシヴァ神を仏教に取り入れたもの。つまり破壊神シヴァ=破壊神ヴォルクルスへの呪文。
- 仏教におけるマハーカーラは、七福神の一人で食物・財福を司る「大黒天」とされている。確かにプレイヤーがネオ・グランゾンを使う分には多大な成果をもたらしてくれるので間違ってはいない。また、大黒天は日本神話の「大国主」と習合されており、破壊神らしからぬ加護は大国主由来のものである(ちなみに大国主は一度殺されて蘇ったという伝説を持つ)。
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