誘拐・拉致イベント

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誘拐・拉致イベントとは、ある個人の自由を奪い別の場所へ強制的に連れ去る展開のイベント、またはそのようなイベントが発生するシナリオを指す用語

概要

現実の誘拐は身代金目的であったり、犯人の個人的な恨みや独善的・刹那的な欲望による犯行が殆どだが、フィクションではそれ以外に、敵対組織の機密情報の入手、誘拐対象者の仲間を誘い出して罠に誘い込む、非人道的な実験のサンプル、といった目的である組織に属する構成員が上層部からの命令で犯行に及ぶケースが多い。

スパロボ関連作品では戦争にまつわる内容の多さもあり、民間人保護や戦闘による捕虜化のような流れをきっかけに長期に渡り身柄を押さえる、或いは所属が実質的に変わる流れも多く、それらとの峻別の難しいケースも見られる。上記の通り、やられた側としては単純被害だけでなく、被害者が要人の場合、国や軍の士気にも関わり、百害あって一利無しの為、被害者救出の作戦を組まれる場合が殆どである。

作品によっては、被害者が洗脳され敵方に回ることもある。

それらと趣の異なる「フィクションならでは」の誘拐・拉致行為としては、スパロボ関連作品では魔装機神シリーズや『魔法騎士レイアース』などが当てはまる、いわゆる「異世界召喚ネタ」の一部があげられる。言うまでもなく、兵力化目的で身柄をさらう事自体が非人道的な犯罪[1]である。概ねの場合、主人公サイドはストーリーの前半で戦う動機を固めて肯定化される流れになるが、客観的には完全に不可避の犯罪被害(徴発)に他ならない設定も多い。

スパロボシリーズにおいて

原作再現の一環として行われるほか、バンプレストオリジナルキャラがよく連れさらわれる。

強制イベントが起こる地点に味方ユニットを配置しても、阻止できない。

誘拐の対象となった人物

版権作品

ガンダムシリーズ

リィナ・アーシタ
グレミー・トトによって誘拐されるが、グレミーの下でレディとしての教育を受ける。その結果ダカールのパーティ会場でジュドーと再会する。
トビア・アロナクスベルナデット・ブリエット
ザビーネ・シャルの反乱の際、マザー・バンガードからカラスにより木星帝国に誘拐された。原作ではほぼトビアの自力で生還しているが、『第2次α』ではデュオ・マックスウェル張五飛たちが救出に関わっている。
後にベルナデットはトビアの手によって救出されるが、その時のドゥガチとのやり取りでは「家族でもない赤の他人から『返してもらう』と言われるのはおかしい」ともとれる発言を受けている為「(海賊らしく親の許から)頂いていく」形で誘拐されたともとれる。
カテジナ・ルースオイ・ニュング
クロノクル・アシャーによって誘拐される。ニュング伯爵はその後ギロチンにかけられ処刑、カテジナはクロノクルを助けるためにパイロットとなりウッソを襲うことになる。
カテジナの誘拐はほぼ毎回再現されているが、『第2次G』のみルート次第では起こさないことが可能。
シャクティ・カリン
本編で三度敵方ザンスカール帝国に行くことになるが、そのうち一度は誘拐、もう一度は狂言誘拐である。
バナージ・リンクス
インダストリアル7を出た後、ネェル・アーガマを襲撃してきた「袖付き」の部隊を迎撃するためにユニコーンガンダムに搭乗して出撃するが、フル・フロンタルたちによって機体ごと捕獲される。
レイン・ミカムラ
最終盤、ウルベ・イシカワに資質を見込まれてデビルガンダム(最終形態)の生体コアにされてしまう。
それ以前にネオ・ジャパンから離れた所を狙われた形だが、スパロボ関連作品では実質拉致の形になりがち。またスパロボでは男キャラやゾンビ兵が最終形態のパイロットになる例の方が多く、デビルガンダムは最終形態になっても彼女に被害の及ばないケースが多い。原作以上にさらわれまくるリリーナとは対照的である。
リリーナ・ドーリアン
Endless Waltz』において、マリーメイア派に拉致されることとなる。
それ以外にもテロ事件等で身の危険にさらされた事はあるものの、誘拐被害は実の所さほど多いキャラではない。しかしスパロボにおいては、身柄を奪われるイベントが非常に高い頻度で作られる。
ティファ・アディール
そのニュータイプ能力に目をつけた人物達に狙われており、スパロボでも誘拐されることが多い。
フレイ・アルスター
アラスカ基地に潜入したラウ・ル・クルーゼの手でザフト側へ連れ去られ、後に地球連合軍に返還される。
ユリン・ルシェル
デシル・ガレットの手で誘拐され、MSファルシアのパイロットとして利用される。彼女を救えなかったことはフリットの心に大きな影を落とすことに。
キオ・アスノ
ゼハート・ガレットの手によってヴェイガンの本拠地セカンドムーンへと連れ去られる。が、この結果はキオにヴェイガンの世界を知らしめることに。

マクロスシリーズ

ミレーヌ・フレア・ジーナス
バンパイアに幾度となく狙われた他、リン・ミンメイ物語バサラの代役として来たボビー・ラコステ(SRW未登場)に淫行目的で攫われる。
シェリル・ノームランカ・リー
彼女たちもスパロボではバジュラ以外の他勢力に狙われる。

スーパー系

神隼人
百鬼兵への改造を目論むヒドラー元帥に因って捕らえられ科学要塞島へと連行されるが、このヒドラーの判断が百鬼帝国の滅亡を招く結果に繋がった。
碇シンジ
新劇場版:Q』にて。作中を通じてシンジ本人の帰属意識が非常にあやふやにならざるを得ない状況下、その身柄が奪い合われている。
加納渚
MIX
イズモに拉致されただけでなく、イヴの呪いによって男性化してしまった。
ゼシカ・ウォン
コミカライズ版では彼女が拉致され、男性化している。
マリア・タチバナ
自らの暗い過去を仲間にバラすと敵に脅され、罠と知りながら単身で出撃し捕まった。
大神一郎
原作ゲームでは上記のマリアを助けに向かったが、TV版では立場が逆転し同じ敵に捕らえられ、それをマリアが助けに行くというパターンになった。
ソレッタ・織姫
敵の奇襲で負傷した父親を庇い、共に人質として拉致された。
北大路花火
自らの欲望を満たそうとする怪人によって拉致され、殺害されそうになった。ある複雑な事情から、花火自身もその結末を受け入れようとしたが、仲間の説得で思い止まる。
アキ浜本
拉致されたうえ人間爆弾に改造されてしまい、非業の死を遂げる。
ダ・サイダーレスカ
両者とも伝説の人物の生まれ変わりだったが、幼い頃ドン・ハルマゲにさらわれて配下にされた。
R・ドロシー・ウェインライト
アレックス・ローズウォーターに「メモリー」を狙われ、さらわれた後に摘出されてしまう。
D』では原作再現というほどのイベントでも無い形で、リリーナと共にベックにさらわれている。
氷室美久
神代ゆい

リアル系

エルチ・カーゴ
テンカワ・アキトミスマル・ユリカ
新婚旅行のシャトルの爆発事故に見せかけて火星の後継者北辰によって拉致、アキトは過酷な人体実験を強いられ、ユリカは演算ユニットのコアとして利用された。
真壁一騎
アンジュ
ナナリー・ランペルージ
彼女の兄ルルーシュが自分たちの計画遂行の妨げになると判断したV.V.によって誘拐される。ルルーシュがナナリー救出に動いた結果、ブラックリベリオンは失敗に終わった。
千鳥かなめ
城崎絵美
自分がラインバレルのもう一人のファクターであることを知らない王政陸に拉致される。[2]
レムル・ジルフィード
OVA全3話の中、ラバーン・ザラマンドに2度もさらわれている。
夜祭アカリ
森雪
ユリーシャと間違えられてガミラスの特務隊に拉致されるが、ガミラス側からすると「ユリーシャを救い出した」という事で手厚い歓待を受け、政治的に利用されてしまう。
アゲマキ・ワコ

バンプレストオリジナル

ラージ・モントーヤミズホ・サイキ
終盤、デュミナス一派により時流エンジンの技術目的に拉致される。フィオナ編ではラージはティスの手により大怪我を負わされた状態で帰ってくる。
カティア・グリニャールフェステニア・ミューズメルア・メルナ・メイア
J』本編開始前にフューリーによって誘拐されており、サイトロンシステムの実験体として調整されていた。
カズマ・アーディガンミヒロ・アーディガン
ザ・データベースに拉致される。
クラール・グライフ
序盤でGreAT社に拉致される。
セツコ・オハラ
第3次Z 天獄篇』でバルビエルに拉致される。
ヨウタ・ヒイラギユキ・ヒイラギ
悠宇ともどもGAILに連れ去られる。
叢雲総司如月千歳
ナインを操られ、スリニバーサへ拉致される。
シャイン・ハウゼン
ハンスによって拉致され、精神操作を施され敵対する。
ショウコ・アズマ
修羅に連れ去られる。
紫雲統夜(トーヤ・シウン)
『J』ではあしゅら男爵によってかなめ甲児達と共に巻き込まれる形で拉致されてしまう。
OGMD』ではフューリーによってグランティードごとガウ=ラ・フューリア内に連れ去られたが、逆にグランティード(創世神フューレイム)によって、シャナ=ミアと共にガウ=ラ・フューリアから連れ出される。
ロドニー・ジェスハ
LOE』にて、ラセツに拉致される。
マサキ・アンドーホワン・ヤンロンミオ・サスガ
魔装機神F』にて、ヨーテンナイが遠隔操作するレヱゼンカヰムに乗機ごと捕らえられ、王都ラングランを覆う結界の展開に利用される。
テュッティ・ノールバック
『魔装機神F』にて、アディーナムに拉致されてしまう。

関連項目

裏切りイベント
誘拐・拉致後に洗脳が行われ、味方側と敵対する場合がある。

脚注

  1. 魔装機神シリーズの地上人召喚の形では、被害に遭う地上人側はあらゆる意味で無縁の人間に過ぎない上、その手管が国策化している事が法治国家としても酷く悪質、かつ、独善的と言わざるを得ない。現に地上人召喚事件では事後送還措置の方も著しく遅滞して、多くの間接被害が生じている。
  2. 陸はこの組織の方針に背いた行動により、加藤の命を受けた沢渡に粛清されている。