「機動戦艦ナデシコ」の版間の差分

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== 概要 ==
 
== 概要 ==
オタク的モチーフの中にシビアかつハードなSF世界観を内包した90年代ロボットアニメの代表作。英語表記は「'''Martian Successor Nadesico'''」(「[[火星の後継者]]ナデシコ」)。明るくポップなノリではあるが設定や本質は暗くシビアなものが多い。
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オタク的モチーフの中にシビアかつハードなSF世界観を内包した90年代ロボットアニメの代表作。英語表記は「'''Martian Successor Nadesico'''」(「[[火星の後継者]]ナデシコ」)。明るくポップなノリ(それこそ『[[戦闘メカ ザブングル]]』並みのハイテンションなギャグが頻発する)ではあるが設定や本質は暗くシビアなものが多い。
  
 
1998年8月1日には続編に当たる劇場用アニメ『[[劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-]]』が公開された。
 
1998年8月1日には続編に当たる劇場用アニメ『[[劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-]]』が公開された。
  
 
== ストーリー ==
 
== ストーリー ==
突如、[[地球]]圏を襲撃した「[[木星蜥蜴]]」により、[[火星]]は壊滅。[[主人公]]の[[テンカワ・アキト]]も被害者となる。そして、アキトは偶然出会った幼馴染みの[[ミスマル・ユリカ]]に連れて行かれる形で[[戦艦]]「[[ナデシコ|機動戦艦ナデシコ]]」の乗組員となってしまった。
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時は西暦2196年。突如、[[地球]]圏を襲撃した謎の機動兵器軍団「[[木星蜥蜴]]」により、[[火星]]は壊滅。[[主人公]]の[[テンカワ・アキト]]も被害者となる。そして、アキトは偶然出会った幼馴染みの[[ミスマル・ユリカ]]に連れて行かれる形で[[戦艦]]「[[ナデシコ|機動戦艦ナデシコ]]」の乗組員となってしまった。
  
 
== 登場人物 ==
 
== 登場人物 ==
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原作終盤とは異なり「政治的影響力のある人物の協力を取り付け、和平に臨む」「和平に失敗しても、『火星の遺跡』を中途半端に廃棄してトンズラせず、最後までプレイヤー部隊の一員であり続ける」といった、「原作よりも思慮と責任感があるナデシコクルー」として描かれることが多い。ただしその結果、原作終盤での軍からの離脱は再現されない(できない)ことが多い。
 
原作終盤とは異なり「政治的影響力のある人物の協力を取り付け、和平に臨む」「和平に失敗しても、『火星の遺跡』を中途半端に廃棄してトンズラせず、最後までプレイヤー部隊の一員であり続ける」といった、「原作よりも思慮と責任感があるナデシコクルー」として描かれることが多い。ただしその結果、原作終盤での軍からの離脱は再現されない(できない)ことが多い。
  
劇場版と同時参戦していない場合、原作におけるTV版以後のストーリーには繋がらない展開になる。
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またコミカルな作風に反して準レギュラー格の死亡・永久離脱も見受けられるが、スパロボではキャラ人気もあって、火星避難民などのモブも含め[[スパロボ補正|原作で非業の死を遂げたキャラの多くが存命している]](劇場版のみの参戦の場合、故人設定になっていることもあるが)。このこともあって劇場版と同時参戦していない場合、原作におけるTV版以後のストーリーには繋がらない展開になる。
  
初参戦の『A』から『[[機動武闘伝Gガンダム]]』との競演率が高く、『[[スーパーロボット大戦COMPACT2]]』が『IMPACT』としてリメイクされた際にも同作と共に追加作品に選ばれている。
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初参戦の『A』から『[[機動武闘伝Gガンダム]]』との競演率が高く、『[[スーパーロボット大戦COMPACT2]]』が『IMPACT』としてリメイクされた際にも同作と共に追加作品に選ばれている。また、敵が遺伝子改良人間という設定や「地球連合」が登場する事、[[中の人ネタ|主要キャラの声優被り]]等もあり『[[機動戦士ガンダムSEED]]』シリーズとの共演率も高い。
  
 
=== COMPACTシリーズ ===
 
=== COMPACTシリーズ ===
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:初参戦作品。原作よりキャラの性格が普通(ユリカ、ヒカル等)。基本的な扱いは良いが、アカツキやエリナは最後まで改心しない。「政治家から民衆にまで高い影響力を持つ外務次官」[[リリーナ・ドーリアン]]に和平への協力を取り付けており、以後の定番のクロスオーバーとなる。
 
:初参戦作品。原作よりキャラの性格が普通(ユリカ、ヒカル等)。基本的な扱いは良いが、アカツキやエリナは最後まで改心しない。「政治家から民衆にまで高い影響力を持つ外務次官」[[リリーナ・ドーリアン]]に和平への協力を取り付けており、以後の定番のクロスオーバーとなる。
 
;[[スーパーロボット大戦R]]
 
;[[スーパーロボット大戦R]]
:最初は劇場版、第5話以降はタイムスリップでTV版と、当時としては斬新な構成をとっている。シナリオ上の出番は多いのだが、劇場版の扱いも含めて原作ファンからは不評が多い作品。第34話「ゲキ・ガンガーを越えてゆけ!」は例外的に好評。ガイと九十九は必ず生き残る。
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:最初は劇場版、第5話以降はタイムスリップでTV版と、当時としては斬新な構成をとっている。シナリオ上の出番は多く[[GEAR戦士 電童(TV)|電童]]や[[機動新世紀ガンダムX|ガンダムX]]と並ぶ過去編の要なのだが、劇場版の扱いも含めて原作ファンからは不評が多い作品。第34話「ゲキ・ガンガーを越えてゆけ!」は例外的に好評。ガイと九十九は必ず生き残る。
:『R』全体に言えることだが、キャラの言動が不可解なものが多く、[[プロスペクター]]に至っては別人になっている。また木連関係者についても、九十九以外は「頑迷な民族」として描かれており、和平を結ぶ気が薄くなっていく。アカツキとエリナは登場しない。
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:『R』全体に言えることだが、キャラの言動が不可解なものが多く、[[プロスペクター]]に至っては別人になっている。また木連関係者についても、九十九以外は「頑迷な民族」として描かれており、原作以上に和平を結ぶ気が薄くなっていく。過去改変によりガイが最後まで生き残り、アカツキとエリナは登場しない。
 
;[[スーパーロボット大戦J]]
 
;[[スーパーロボット大戦J]]
:最初から最後まで多くの原作再現が行われている。キャラの言動も原作にかなり忠実になっており、扱いの良い作品。九十九は生存させても正式に仲間にはならない。プレイヤー部隊の旗艦がナデシコと[[アークエンジェル]]であるためか、『[[機動戦士ガンダムSEED]]』と共にクルーが軍から離反する。最後は木連の面々に九十九暗殺事件の真相を話し、これを受けて熱血クーデターに繋がる。原作では歪んでいても正義の人であった草壁が、熱血クーデターで木連を追われた後に分かりやすく悪役になった挙句に[[ラウ・ル・クルーゼ]]に乗艦を落とされる末路を迎える。事実上草壁が抹殺されたと受け取れる描写<ref>『J』の草壁は戦死したとよく言われているが、一応明確に死んだとは描写されていない。明らかに脱出し損ねているので可能性は高いが。</ref>であるため、劇場版には繋がらないと思われる。
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:最初から最後まで多くの原作再現が行われている。キャラの言動も『A』『R』に比べ原作にかなり忠実になっており、扱いの良い作品。その一方、九十九は生存させても正式に仲間にはならない。プレイヤー部隊の旗艦がナデシコと[[アークエンジェル]]であるためか、『[[機動戦士ガンダムSEED]]』と共にクルーが軍から離反する。最後は木連の面々に九十九暗殺事件の真相を話し、これを受けて熱血クーデターに繋がる。原作では歪んでいても正義の人であった草壁が、熱血クーデターで木連を追われた後に分かりやすく悪役になった挙句に[[ラウ・ル・クルーゼ]]に乗艦を落とされる末路を迎える。事実上草壁が抹殺されたと受け取れる描写<ref>『J』の草壁は戦死したとよく言われているが、一応明確に死んだとは描写されていない。明らかに脱出し損ねているので可能性は高いが。</ref>であるため、劇場版には繋がらないと思われる。
 
;[[スーパーロボット大戦W]]
 
;[[スーパーロボット大戦W]]
 
:第1部で登場。第2部からは劇場版になるため話は短いが、扱いは良い方。ガイと九十九が必ず生き残る、戦闘BGMが『ゲキ・ガンガー』のものであることなどに象徴されるように、『ナデシコ』の「表向きの明るい部分」が大きく強調され「分かりやすいスーパーロボット物」に改変されており、『ナデシコ』をどのような作品と見ているかどうかで評価が大分変わると言える(もっとも、そのために劇場版の展開がより際立つようになっている)。最後はプレイヤー部隊の目の前で熱血クーデターが起き、直後に現れた[[ガルラ大帝国]]の悪行に木連の面々が怒りを感じ、その勢いで和解するという展開。
 
:第1部で登場。第2部からは劇場版になるため話は短いが、扱いは良い方。ガイと九十九が必ず生き残る、戦闘BGMが『ゲキ・ガンガー』のものであることなどに象徴されるように、『ナデシコ』の「表向きの明るい部分」が大きく強調され「分かりやすいスーパーロボット物」に改変されており、『ナデシコ』をどのような作品と見ているかどうかで評価が大分変わると言える(もっとも、そのために劇場版の展開がより際立つようになっている)。最後はプレイヤー部隊の目の前で熱血クーデターが起き、直後に現れた[[ガルラ大帝国]]の悪行に木連の面々が怒りを感じ、その勢いで和解するという展開。
 
:劇場版以降後の第2部でのアカツキの戦線復帰、月臣の参戦と操作キャラ面での扱いはかなり優遇されている。ただ、アカツキは乗機の性能が最悪、アキトは加入が遅すぎるなど、若干ままならない所も。
 
:劇場版以降後の第2部でのアカツキの戦線復帰、月臣の参戦と操作キャラ面での扱いはかなり優遇されている。ただ、アカツキは乗機の性能が最悪、アキトは加入が遅すぎるなど、若干ままならない所も。
 
;[[スーパーロボット大戦BX]]
 
;[[スーパーロボット大戦BX]]
:『AP』以来の声付き作品参戦であり声の新規収録も多く行われている。本作はスパロボとしては珍しく、TV版参戦でありながら原作どおりガイは死亡済みのため、ユニットとしての参戦はない。その代わりとして、アカツキに念願の合体攻撃が実装された。
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:『AP』以来の声付き作品参戦であり声の新規収録も多く行われている。本作はスパロボとしては珍しく、TV版参戦でありながら原作どおりガイは死亡済み(火星脱出後の状態から参戦)のため、ユニットとしての参戦はない。その代わりとして、アカツキに念願の合体攻撃が実装された。
 
:木連が[[ヴェイガン]]と同盟関係にあるためか、『[[機動戦士ガンダムAGE]]』との絡みが多い。今までのスパロボで描かれなかった「明るさに隠されたハードな側面」が描かれ、扱いは非常に良い。また、アカツキやムネタケなど、今まで冷遇されて来たキャラがしっかりと描かれている。
 
:木連が[[ヴェイガン]]と同盟関係にあるためか、『[[機動戦士ガンダムAGE]]』との絡みが多い。今までのスパロボで描かれなかった「明るさに隠されたハードな側面」が描かれ、扱いは非常に良い。また、アカツキやムネタケなど、今まで冷遇されて来たキャラがしっかりと描かれている。
 
:演算ユニットが[[クイーン・フロンティア|太陽系外に運びだされる]]、草壁が投降するなど、劇場版には繋がらないと思わせる描写も多い。
 
:演算ユニットが[[クイーン・フロンティア|太陽系外に運びだされる]]、草壁が投降するなど、劇場版には繋がらないと思わせる描写も多い。

2020年9月4日 (金) 20:50時点における版

機動戦艦ナデシコ
外国語表記 Marsian Successor
Nadesico
監督 佐藤竜雄
キャラクターデザイン 麻宮騎亜(原案)
後藤圭二
メカニックデザイン 明貴美加(メイン)
企画デザイン工房戦船(現:セタ)
中原れい
森木靖泰
音楽 服部隆之
制作 XEBEC
放送局 テレビ東京系
放送期間 1996年10月1日 -
1997年3月25日
話数 全26話
次作 劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-
初登場SRW スーパーロボット大戦A
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機動戦艦ナデシコ』はXEBEC制作のテレビアニメ作品。

概要

オタク的モチーフの中にシビアかつハードなSF世界観を内包した90年代ロボットアニメの代表作。英語表記は「Martian Successor Nadesico」(「火星の後継者ナデシコ」)。明るくポップなノリ(それこそ『戦闘メカ ザブングル』並みのハイテンションなギャグが頻発する)ではあるが設定や本質は暗くシビアなものが多い。

1998年8月1日には続編に当たる劇場用アニメ『劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』が公開された。

ストーリー

時は西暦2196年。突如、地球圏を襲撃した謎の機動兵器軍団「木星蜥蜴」により、火星は壊滅。主人公テンカワ・アキトも被害者となる。そして、アキトは偶然出会った幼馴染みのミスマル・ユリカに連れて行かれる形で戦艦機動戦艦ナデシコ」の乗組員となってしまった。

登場人物

スパロボごとの登場人物一覧については以下を参照して下さい。

ナデシコクルー・ネルガル重工関係者

テンカワ・アキト
主人公。見習いコック兼パイロット。
ミスマル・ユリカ
メインヒロイン。艦長。
ホシノ・ルリ
本作のマスコット的存在。
アオイ・ジュン
副長。
メグミ・レイナード
サブヒロイン1。通信士。
ハルカ・ミナト
お姉さんキャラ。操舵士。
ウリバタケ・セイヤ
整備班長。
ダイゴウジ・ガイ / ヤマダ・ジロウ
劇中劇『熱血ロボ ゲキ・ガンガー3』の熱烈的なオタク。「ヤマダ・ジロウ」が本名。
スバル・リョーコ
サブヒロイン2。パイロット。
マキ・イズミ
パイロット。
アマノ・ヒカル
パイロット。
アカツキ・ナガレ
新参のパイロット。
イツキ・カザマ
新参の補充パイロット。第13話にて登場するが、直後の戦闘で生死不明となる。
のちに発売されたゲーム『The blank of 3 years』にてヒロインとなる。
エリナ・キンジョウ・ウォン
新参の操舵士。
ゴート・ホーリー
作戦担当。
プロスペクター
会計担当。
ホウメイ
生活班長兼料理長。
ホウメイガールズ
ウェイトレス兼調理助手の少女達。
フクベ・ジン
元軍人の提督。
ムネタケ・サダアキ
副提督。中盤から提督に就任。
ミスマル・コウイチロウ
宇宙軍高官。
オモイカネ
ナデシコのメインコンピュータの人工知能。
イネス・フレサンジュ
火星から同行する科学者。後に船医。

木連

白鳥九十九
テツジンのパイロット。
月臣元一朗
マジンのパイロット。九十九とは親友の間柄。
秋山源八郎
かんなづきの艦長であり、デンジンのパイロット。
高杉三郎太
秋山の部下。
草壁春樹
中将。木連におけるタカ派の筆頭。
白鳥ユキナ
九十九の妹。
木連兵
木連の一般兵。

その他

アクア・クリムゾン
ネルガル重工のライバル企業クリムゾングループの会長の孫娘。
アイちゃん
火星木星蜥蜴の襲撃を受けた際に、シェルター内でアキトと出会った女の子。
ルリお姉さん
なぜなにナデシコ内でイネスさんに代わり説明してくれるお姉さん。
ウサギユリカ
なぜなにナデシコのアシスタント。決してミスマル・ユリカではない…らしい。

登場メカ

スパロボごとの登場メカ一覧については以下を参照して下さい。

ナデシコと艦載機

木連の兵器

木星蜥蜴

ジンシリーズ

有人艦

その他

用語

A級ジャンパー
ナノマシン処理
IFS
ボソンジャンプ
ワープ航法であり、一種の瞬間移動でもある。
チューリップ
グラビティブラスト/重力波砲
本作品における最新のエネルギー兵器。相転移エンジンから得られるエネルギーを重力波に変換して敵に叩きつける。
原作ではディストーションフィールドに無効化されるビーム兵器よりも有効な攻撃手段とされているが、SRWでは同フィールドに対し軽減率が大きく、ビームの方が有効な局面が多い。また、他作品にも重力を武器とする機体は何機か登場するが、「グラビディ属性」のつく武器はこの武装系列だけとなっている。
ディストーションフィールド
ディストーションブロック
ネルガル重工
木連
第1次火星会戦
蜥蜴戦争
エステバリス
木星蜥蜴
ジンシリーズ
なぜなにナデシコ
熱血ロボ ゲキ・ガンガー3
本作中における架空のSFロボットアニメ(劇中劇)。
魔女っ子プリンセスナチュラルライチ
本作中における架空の魔法少女アニメ。『ゲキ・ガンガー』と同様劇中劇だが、作中では現行の作品。後にモックーンと呼ばれる敵勢力が登場し、戦意高揚アニメとなってしまった。
ミス一番星コンテスト
第19話「明日の『艦長』は君だ!」において開催された、ナデシコの新艦長を決定するコンテスト。
木星蜥蜴の正体はネルガルと軍により隠蔽されていたが、第16話でクルーの一部による機密漏えいによりその正体が明らかとなってしまう。この事態を憂慮したネルガル上層部は、ナデシコはオモイカネを始めとするシステムの恩恵により、誰が艦長になっても戦闘能力に大きな影響は出ないという点に着目。皆から人気の人物をトップに据えることで機密漏えいを起こりにくくするという意図のもと、プロスペクターに開催させた。
結局、紆余曲折を経て艦長職は元のままユリカで落ち着くのだが、ネルガルへの不信感やムネタケの爆死などで殺伐としていた艦内の雰囲気が一気に和んだので、結果的に効果はあったようである。
SRWでは『R』ではナデシコクルーのみの参加で、内容もコンテストに乗じてナデシコを乗っ取られるというものだったが、『W』『BX』では他作品の女性もコンテストに参加し、開催理由も含めてギャグイベントと化している。
火星極冠遺跡
古代火星人

楽曲

オープニングテーマ
「YOU GET TO BURNING」
作詞:有森聡美、作曲・編曲:大森俊之、歌:松澤由実
松澤由美氏の歌手としてのメジャーデビュー曲である。『A』『R』『IMPACT』『J』『BX』で採用。『BX』ではさらに、アバンと共に流れるイントロ入りバージョンも収録。
V』『T』にはTV版は参戦していないが、限定版では原曲を収録している。
エンディングテーマ
「私らしく」
作詞:松浦有希、作曲・編曲:松浦有希、吉田 潔、歌:桑島法子
本作のメインヒロインであるミスマル・ユリカを演じる声優・桑島法子氏の歌手としてのメジャーデビュー曲である。
原作の一番星コンテストの際にユリカが歌っているが、当初の予定ではユリカはめちゃくちゃ音痴であると言うことにしようとしていたらしく、音痴ver.が存在する。結局没となり本編での使用はされなかったがデスクトップアクセサリのCD-ROMにオーディオトラックとして収録されている。
「いつか…信じて」(最終回)
作詞:SHO AIKAWA、作曲・編曲:中田雅敏、歌:松村香澄
挿入歌
「レッツゴー ゲキ・ガンガー3」
劇中劇熱血ロボ ゲキ・ガンガー3』の主題歌。『W』で採用。
劇中BGM
BGMの多くが劇場版に持ち越されている。
「GO!エステバリス」
『R』『MX』『J』『BX』『V』で採用。
「スキャパレリ・プロジェクト」
『W』で採用。
「Three Angel」
『W』で採用。
「なぜなにナデシコ」
なぜなにナデシコのBGM。『IMPACT』『MX』『W』『BX』『V』で採用。『W』以降はあろうことか戦闘曲に設定可能である。
TV版と劇場版が同時参戦している『W』における本曲の出典は劇場版になっているが、これはTV版のサウンドトラックにこの曲が収録されず、劇場版のサントラに改めて収録されたためと思われる。ちなみにその理由は本作用に作曲したものではなく、製作側がフリー楽曲であったものを使用したためとされる(つまるところ「レッドショルダーマーチ」に事情は近い)。

登場作と扱われ方

ロボットアニメというジャンルそのものを痛烈に皮肉った作風であることから、かつてはスパロボファンの間で「参戦できない作品」の代表格とされていたが、初参戦以降定期的に参戦し続けている。特に携帯機シリーズにおいてはレギュラー格だった。

原作終盤とは異なり「政治的影響力のある人物の協力を取り付け、和平に臨む」「和平に失敗しても、『火星の遺跡』を中途半端に廃棄してトンズラせず、最後までプレイヤー部隊の一員であり続ける」といった、「原作よりも思慮と責任感があるナデシコクルー」として描かれることが多い。ただしその結果、原作終盤での軍からの離脱は再現されない(できない)ことが多い。

またコミカルな作風に反して準レギュラー格の死亡・永久離脱も見受けられるが、スパロボではキャラ人気もあって、火星避難民などのモブも含め原作で非業の死を遂げたキャラの多くが存命している(劇場版のみの参戦の場合、故人設定になっていることもあるが)。このこともあって劇場版と同時参戦していない場合、原作におけるTV版以後のストーリーには繋がらない展開になる。

初参戦の『A』から『機動武闘伝Gガンダム』との競演率が高く、『スーパーロボット大戦COMPACT2』が『IMPACT』としてリメイクされた際にも同作と共に追加作品に選ばれている。また、敵が遺伝子改良人間という設定や「地球連合」が登場する事、主要キャラの声優被り等もあり『機動戦士ガンダムSEED』シリーズとの共演率も高い。

COMPACTシリーズ

スーパーロボット大戦IMPACT
初の声付き参戦。リメイク前の『スーパーロボット大戦COMPACT2』には登場しなかったが、リメイクに際し追加参戦。おおむね原作通りの展開だが、フラグを立てずともガイは必ず生き残る(死亡イベントどころか命の危機に遭うこと自体がない)。エステバリス・ガイ機は後半に乗り換えが可能となり、ユリカなどを乗せることができる。なんとアキト機とユリカ機でダブルゲキガンフレアが繰り出せる

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦APORTABLE
初参戦作品。原作よりキャラの性格が普通(ユリカ、ヒカル等)。基本的な扱いは良いが、アカツキやエリナは最後まで改心しない。「政治家から民衆にまで高い影響力を持つ外務次官」リリーナ・ドーリアンに和平への協力を取り付けており、以後の定番のクロスオーバーとなる。
スーパーロボット大戦R
最初は劇場版、第5話以降はタイムスリップでTV版と、当時としては斬新な構成をとっている。シナリオ上の出番は多く電童ガンダムXと並ぶ過去編の要なのだが、劇場版の扱いも含めて原作ファンからは不評が多い作品。第34話「ゲキ・ガンガーを越えてゆけ!」は例外的に好評。ガイと九十九は必ず生き残る。
『R』全体に言えることだが、キャラの言動が不可解なものが多く、プロスペクターに至っては別人になっている。また木連関係者についても、九十九以外は「頑迷な民族」として描かれており、原作以上に和平を結ぶ気が薄くなっていく。過去改変によりガイが最後まで生き残り、アカツキとエリナは登場しない。
スーパーロボット大戦J
最初から最後まで多くの原作再現が行われている。キャラの言動も『A』『R』に比べ原作にかなり忠実になっており、扱いの良い作品。その一方、九十九は生存させても正式に仲間にはならない。プレイヤー部隊の旗艦がナデシコとアークエンジェルであるためか、『機動戦士ガンダムSEED』と共にクルーが軍から離反する。最後は木連の面々に九十九暗殺事件の真相を話し、これを受けて熱血クーデターに繋がる。原作では歪んでいても正義の人であった草壁が、熱血クーデターで木連を追われた後に分かりやすく悪役になった挙句にラウ・ル・クルーゼに乗艦を落とされる末路を迎える。事実上草壁が抹殺されたと受け取れる描写[1]であるため、劇場版には繋がらないと思われる。
スーパーロボット大戦W
第1部で登場。第2部からは劇場版になるため話は短いが、扱いは良い方。ガイと九十九が必ず生き残る、戦闘BGMが『ゲキ・ガンガー』のものであることなどに象徴されるように、『ナデシコ』の「表向きの明るい部分」が大きく強調され「分かりやすいスーパーロボット物」に改変されており、『ナデシコ』をどのような作品と見ているかどうかで評価が大分変わると言える(もっとも、そのために劇場版の展開がより際立つようになっている)。最後はプレイヤー部隊の目の前で熱血クーデターが起き、直後に現れたガルラ大帝国の悪行に木連の面々が怒りを感じ、その勢いで和解するという展開。
劇場版以降後の第2部でのアカツキの戦線復帰、月臣の参戦と操作キャラ面での扱いはかなり優遇されている。ただ、アカツキは乗機の性能が最悪、アキトは加入が遅すぎるなど、若干ままならない所も。
スーパーロボット大戦BX
『AP』以来の声付き作品参戦であり声の新規収録も多く行われている。本作はスパロボとしては珍しく、TV版参戦でありながら原作どおりガイは死亡済み(火星脱出後の状態から参戦)のため、ユニットとしての参戦はない。その代わりとして、アカツキに念願の合体攻撃が実装された。
木連がヴェイガンと同盟関係にあるためか、『機動戦士ガンダムAGE』との絡みが多い。今までのスパロボで描かれなかった「明るさに隠されたハードな側面」が描かれ、扱いは非常に良い。また、アカツキやムネタケなど、今まで冷遇されて来たキャラがしっかりと描かれている。
演算ユニットが太陽系外に運びだされる、草壁が投降するなど、劇場版には繋がらないと思わせる描写も多い。

VXT三部作

スーパーロボット大戦Vスーパーロボット大戦T
劇場版のみの参戦だが、プレミアムエディションでTV版主題歌が収録されている。

単独作品

スーパーロボット大戦MX
劇場版がメインであり、TV版は旧木連時代の機体が一部登場するのみ。
スーパーロボット大戦Card Chronicle
サービス開始当初から参戦。『J』以来にTV版のみでの参戦であり、劇場版へと繋がるのかと思わせる描写が一部に見られたものの、劇場版が参戦作品に追加されることなくサービス終了となった。

各話リスト

話数 サブタイトル 登場メカ 備考 再現スパロボ
第1話 『男らしく』でいこう! ナデシコ
エステバリス・アキト機(陸戦フレーム
バッタジョロカトンボ
AIMPACT
第2話 『緑の地球』は任せとけ エステバリス・ガイ機(空戦フレーム
第3話 早すぎる『さよなら』! エステバリス重機動フレーム
デルフィニウム
A
第4話 水色宇宙に『ときめき』 エステバリス・リョーコ&ヒカル&イズミ機(0G戦フレーム
デビルエステバリス
第5話 ルリちゃん『航海日誌』
第6話 『運命の選択』みたいな A、W
第7話 いつかお前が『歌う詩』 A、W、BX
第8話 温めの『冷たい方程式』 エステバリス・アカツキ機
バッタ(強)
第9話 奇跡の作戦『キスか?』 ゲンゴロウ
第10話 『女らしく』がアブナイ J
第11話 気がつけば『お約束』? ナナフシ A
第12話 あの『忘れえぬ日々』 IMPACT、BX
第13話 『真実(ほんとう)』は一つじゃない テツジンマジン BX
第14話 『熱血アニメ』でいこう 総集編
第15話 遠い星からきた『彼氏』 エステバリス月面フレーム
ダイマジン
BX
第16話 『僕達の戦争』が始まる ナデシコ・Yユニット
ダイテツジン木連式戦艦
BX
第17話 それは『遅すぎた再会』 Xエステバリス BX
第18話 水の音は『私』の音
第19話 明日の『艦長』は君だ! RW
第20話 深く静かに『戦闘』せよ かんなづきデンジン
第21話 いつか走った『草原』 かぐらづき
第22話 『来訪者』を守り抜け?
第23話 『故郷(ふるさと)』と呼べる場所 J
第24話 どこにでもある『正義』 BX
第25話 『私らしく』自分らしく 量産型エステバリス BX
第26話 『いつか逢う貴女のために』 ED変更 IMPACT、BX

余談

本作の後番組は約20年以上もの長期に渡り展開されている人気長寿アニメ『ポケットモンスター』である。

商品情報

Blu-ray

DVD

DVD-BOX

単巻(1999年)

単巻(2006年)

書籍

楽曲関連

脚注

  1. 『J』の草壁は戦死したとよく言われているが、一応明確に死んだとは描写されていない。明らかに脱出し損ねているので可能性は高いが。