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**広井氏は本作のプロジェクト発表当時のゲーム雑誌インタビューにおいて、「メカニックのコンセプトは『[[聖戦士ダンバイン|ダンバイン]]』+『[[装甲騎兵ボトムズ|ボトムズ]]』になる」と説明している。この2つが本作のメカニックに与えた影響については、[[霊子甲冑]]の項目を参照。また世界観については、「『はいからさんが通る』と『[[機動警察パトレイバー|パトレイバー]]』に『サンダーバード』の要素を入れた」というコメントをしている<ref>角川書店『サクラ大戦活動写真―サクラムービーロマンチカ』P121より。</ref>。 | **広井氏は本作のプロジェクト発表当時のゲーム雑誌インタビューにおいて、「メカニックのコンセプトは『[[聖戦士ダンバイン|ダンバイン]]』+『[[装甲騎兵ボトムズ|ボトムズ]]』になる」と説明している。この2つが本作のメカニックに与えた影響については、[[霊子甲冑]]の項目を参照。また世界観については、「『はいからさんが通る』と『[[機動警察パトレイバー|パトレイバー]]』に『サンダーバード』の要素を入れた」というコメントをしている<ref>角川書店『サクラ大戦活動写真―サクラムービーロマンチカ』P121より。</ref>。 | ||
**他方、コミカライズを担当している政一九氏は広井氏との対談において、「『サクラ大戦』は90年代の作品という要素も混じっているが、基本的には『[[マジンガーZ (TV)|マジンガーZ]]』や『ゴレンジャー』みたいな『[[機動戦士ガンダム|ガンダム]]以前』のものの世界観である」という見解を示している<ref>講談社『サクラ大戦 漫画版 COLLECTION』P38より。</ref>。 | **他方、コミカライズを担当している政一九氏は広井氏との対談において、「『サクラ大戦』は90年代の作品という要素も混じっているが、基本的には『[[マジンガーZ (TV)|マジンガーZ]]』や『ゴレンジャー』みたいな『[[機動戦士ガンダム|ガンダム]]以前』のものの世界観である」という見解を示している<ref>講談社『サクラ大戦 漫画版 COLLECTION』P38より。</ref>。 | ||
− | *概要の通り、本作は原作の広井氏が所属していたレッドが企画段階から参加しており、これまでは[[著作者|版権表記]]もSEGAの名前と共にREDと必ず記されてきた<ref>[https://web.archive.org/web/20161128133541/http://sakura-taisen.com/ 2016年11月28日時点のサクラ大戦.comのアーカイブ。]</ref>。だが、2017年に入ってからこのREDの表記が消滅した<ref>[https://web.archive.org/web/20170318032319/http://sakura-taisen.com/ 2017年3月28日時点のサクラ大戦.comのアーカイブ。]</ref>。セガがレッドから権利を買い取ったのか、レッドが自ら権利を放棄したのかは不明である<ref>レッドの森田氏は2017年に自社ブランドで『俺達の世界わ終っている。』というタイトルのADVを発売した際、[https://goziline.com/archives/19517 | + | *概要の通り、本作は原作の広井氏が所属していたレッドが企画段階から参加しており、これまでは[[著作者|版権表記]]もSEGAの名前と共にREDと必ず記されてきた<ref>[https://web.archive.org/web/20161128133541/http://sakura-taisen.com/ 2016年11月28日時点のサクラ大戦.comのアーカイブ。]</ref>。だが、2017年に入ってからこのREDの表記が消滅した<ref>[https://web.archive.org/web/20170318032319/http://sakura-taisen.com/ 2017年3月28日時点のサクラ大戦.comのアーカイブ。]</ref>。セガがレッドから権利を買い取ったのか、レッドが自ら権利を放棄したのかは不明である<ref>レッドの森田氏は2017年に自社ブランドで『俺達の世界わ終っている。』というタイトルのADVを発売した際、[https://goziline.com/archives/19517 「セガに寄りかかっていた十数年だったかなという思いがあり、今後のレッドのためにも、今が新作を出すタイミングだと思った」]という趣旨の発言をしている。</ref>。レッドは2019年発売予定の『新サクラ大戦』に参加していないが<ref>https://twitter.com/kikaku_RED/status/984998385030545408</ref>、広井氏は同作に原作としてクレジットされている。 |
**なお、本作の主要スタッフの1人である藤島康介氏はナムコ(現:バンダイナムコエンターテインメント)の『テイルズ オブ』シリーズのキャラクターデザインとしても知られており、同作ではその名が版権表記に記されているが、『サクラ』ではあくまで「キャラクター原案」である為か、藤島氏の名前が版権表記に記載された事はこれまで1度もない。 | **なお、本作の主要スタッフの1人である藤島康介氏はナムコ(現:バンダイナムコエンターテインメント)の『テイルズ オブ』シリーズのキャラクターデザインとしても知られており、同作ではその名が版権表記に記されているが、『サクラ』ではあくまで「キャラクター原案」である為か、藤島氏の名前が版権表記に記載された事はこれまで1度もない。 | ||
2019年4月9日 (火) 17:29時点における版
サクラ大戦 | |
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読み | さくらたいせん |
外国語表記 |
Sakura Wars Sakura Taisen |
原作 | 広井王子 |
脚本 | あかほりさとる |
キャラクターデザイン |
藤島康介(原案)[1] 松原秀典 |
メカニックデザイン |
永田太 『3』以降 明貴美加(メイン) 森木靖泰(エネミー) |
音楽 | 田中公平 |
制作 |
セガ(現:セガゲームス) レッドカンパニー(現:レッド・エンタテインメント) |
発売元 | セガ(現:セガゲームス) |
発売日 |
セガサターン 1996年9月27日 |
話数 | 全10話 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦X-Ω |
備考 | 原作、脚本、キャラクターデザイン、音楽は『V』まで続投。 |
『サクラ大戦』は、セガ(後のセガゲームス。以下「セガ」で統一)が発売したゲーム作品。並びにそれを原作とするメディアミックス作品。略称は『サクラ』[2]。
概要
本作はレッドカンパニー(後のレッド・エンタテインメント。以下「レッド」で統一)の若手数名[3]が考案した『桜』と呼ばれていたボードゲームの企画が前身となっており、この時点で大正時代とロボットものという組み合わせは決まっていた。『桜』そのものは世に出る事はなかったが、セガがレッドにキャラクターゲームの製作を依頼した際に白羽の矢が立ち、『サクラ大戦』と名を改めて開発が決定[4]。セガサターン版『魔法騎士レイアース』などを手掛けていたセガ第二CS研究開発部がゲームとしての実作業、レッドが設定・デザイン等を担当した。
ジャンルはSRPGと美少女恋愛SLGを融合させた「ドラマチックアドベンチャー」。真宮寺さくらをはじめとする個性的な女性たちとの恋愛を楽しむ日常パートとターン制SRPGの戦闘パートで構成され、それらを交互に繰り返しながら進行する。対応プラットフォームはセガサターンより始まり、その後PCやドリームキャスト、プレイステーション2に移植・リメイクされた。
ゲームのみならず、アニメ、舞台、ドラマCD、小説や漫画など幅広く展開している。ナンバリングゲーム及びアニメ作品、帝国華撃団や巴里華撃団が登場し尚且つ霊子甲冑が描かれている外伝ゲームは下記のリストを参照。
2008年に発売されたニンテンドーDSソフト『ドラマチックダンジョン サクラ大戦 ~君あるがため~』から長らく新規タイトルのリリースが途絶えた状況が続いていたが、2019年にプレイステーション4ソフト『新サクラ大戦』が発売予定。舞台は太正二十九年の帝都・東京となりキャラクターが刷新、原作、メインメカニックデザイン、音楽以外の主要スタッフも総入れ替えとなる。
ジャンル | 作品名 | 発売・公開日 | 媒体 |
---|---|---|---|
ナンバリングゲーム作品 (及びそのリメイク作品) |
サクラ大戦 | 1996年9月27日 | セガサターン |
サクラ大戦2 ~君、死にたもうことなかれ~ | 1998年4月4日 | セガサターン | |
サクラ大戦3 ~巴里は燃えているか~ | 2001年3月22日 | ドリームキャスト | |
サクラ大戦4 ~恋せよ乙女~ | 2002年3月21日 | ドリームキャスト | |
サクラ大戦 ~熱き血潮に~ | 2003年2月27日 | PS2 | |
サクラ大戦V ~さらば愛しき人よ~ | 2005年7月7日 | PS2 | |
外伝ゲーム作品 | 大神一郎奮闘記 ~サクラ大戦歌謡ショウ「紅蜥蜴」より~ | 2000年2月24日 | ドリームキャスト |
サクラ大戦GB 檄・花組入隊! | 2000年7月28日 | ゲームボーイカラー | |
サクラ大戦GB2 サンダーボルト作戦 | 2001年12月6日 | ゲームボーイカラー | |
サクラ大戦V EPISODE 0 ~荒野のサムライ娘~ | 2004年9月22日 | PS2 | |
アニメ作品 | サクラ大戦 桜華絢爛 | 1997年12月18日 | OVA |
サクラ大戦 轟華絢爛 | 1999年12月18日 | OVA | |
サクラ大戦 | 2000年4月8日 | TV | |
サクラ大戦 活動写真 | 2001年12月22日 | 映画 | |
サクラ大戦 神崎すみれ 引退記念 す・み・れ | 2002年12月18日 | OVA | |
サクラ大戦 エコール・ド・巴里 | 2003年3月19日 | OVA | |
サクラ大戦 ル・ヌーヴォー・巴里 | 2004年10月20日 | OVA | |
サクラ大戦 ニューヨーク・紐育 | 2007年4月4日 | OVA |
スーパーロボット大戦への参戦
2017年2月22日の生スパロボチャンネルで期間限定での参戦が発表された。原作を担当した広井王子氏が過去にスパロボ参戦に否定的な発言をしたとして、参戦は不可能と長らく言われていた。その発言はソースが残っていないのであくまで憶測の域を出ず、広井氏が同じように原作を担当し本作以前に発表された『魔神英雄伝ワタル』も後に参戦が実現したため、仮に氏の意向が真実であったとしても、最早参戦の障害にはならないと思われる。
オオチP曰く、セガとの協議で『ボーダーブレイク』が参戦決定した際、本作の参戦も既に決まっていたのだが「サクラといえば春」という理由で翌年の春まで保留させていたとの事。
『サクラ』のシリーズプロデューサーである寺田貴治氏[5]が以前から参戦を希望していたが、寺田貴信プロデューサーは「当時[6]のスパロボでは難しかった」とファミ通Appのインタビューで明かしている[7]。
ストーリー
サクラ大戦
時は太正十二年。蒸気機関が発達した現実とは少し違う日本。帝国海軍の新任少尉大神一郎は、秘密部隊「帝国華撃団」・花組の隊長に任命される。
ところが、隊員の一人である真宮寺さくらに案内された先は銀座・大帝国劇場で、「帝国華撃団」ではなく「帝国歌劇団」という秘密舞台であった。
雑用係に任命されて落胆する大神だったが、華々しい舞台を演じる歌劇団の彼女達は「黒之巣会」と呼ばれる謎の組織から日夜帝都を護る為に暗躍する秘密部隊という裏の顔を持っており、その秘密部隊こそが「帝国華撃団」であった。
サクラ大戦3
太正十五年、春。2度の大戦で帝都を防衛した功績を認められた大神一郎は中尉に昇格、同時にフランス・巴里への留学を命じられる。
遠い異国の地で大神は跋扈する怪人と新たに設立された「巴里華撃団」の存在を知る。
そして大神の留学の真の目的とは、花組の隊長として巴里華撃団を育て上げ、巴里の平和を守る事にあった。
登場人物
スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。
帝国華撃団
- 大神一郎
- 『4』までの主人公及びプレイヤーキャラクター。
- 真宮寺さくら
- ヒロインの1人。『1』及び『2』のメインヒロイン。
- 神崎すみれ
- ヒロインの1人。
- マリア・タチバナ
- ヒロインの1人。
- アイリス
- ヒロインの1人。
- 李紅蘭(りこうらん)
- ヒロインの1人。
- 桐島カンナ
- ヒロインの1人。
- ソレッタ・織姫
- ヒロインの1人。
- レニ・ミルヒシュトラーセ
- ヒロインの1人。
- 米田一基(よねだいっき)
- 藤枝あやめ
- 藤枝かえで
- 藤井かすみ
- 榊原由里
- 高村椿
- 加山雄一
- 清流院琴音
- 太田斧彦(おおたよきひこ)
- 丘菊之丞
巴里華撃団
- エリカ・フォンティーヌ
- ヒロインの1人。『3』のメインヒロイン。
- グリシーヌ・ブルーメール
- ヒロインの1人。
- コクリコ
- ヒロインの1人。
- ロベリア・カルリーニ
- ヒロインの1人。
- 北大路花火
- ヒロインの1人。
- グラン・マ
- メル・レゾン
- シー・カプリス
黒之巣会
『1』の敵。西洋化した日本を否定し、魔操機兵を駆使して政府転覆と幕藩体制の復活を目論む秘密結社。SRW未登場。
- 天海
- 首領。江戸に数々の霊的防御を施し、徳川幕府のブレーンと恐れられた南光坊天海その人。
- 葵叉丹
- 死天王の1人。通り名は「黒き叉丹」。黒之巣会の全ての魔操機兵の設計を担当。
- 細川ミロク
- 死天王の1人。通り名は「紅のミロク」。天海に対して最も強い忠誠心を持つ。
- 刹那
- 死天王の1人。通り名は「蒼き刹那」。俊敏さに長け鉄をも切り裂く爪を持ち、そして相手の心を惑わす心理戦を得意とする。羅刹の兄。
- 羅刹
- 死天王の1人。通り名は「白銀の羅刹」。鋼鉄の肉体と怪力を持つ。死天王の中で一番協調性の高い人物。刹那の弟。
怪人
『3』の敵。巴里で暗躍する妖力を秘めた人間。蒸気獣を駆使するという共通点を除き、各々が独自の目的で活動していたが、後に全員がカルマールの傘下に収まる。SRW未登場。
- シゾー
- ウサギ型の怪人。自身が持つ巨大なハサミで巴里の街と人々を切り刻むと豪語するが、その姿はどこか滑稽でもある。
- ピトン
- ヘビ型の怪人。高価な宝石を食べる事を生き甲斐とし、その為には殺人も厭わない。
- レオン
- ライオン型の怪人。自分こそが貴族の頂点に立つ存在と考え、あらゆる人間を見下している。
- ナーデル
- サソリの意匠を取り込んだ怪人。既存の芸術品の価値を否定し、それらを破壊する事で「真の芸術品」に仕上げようと目論む。
- マスク・ド・コルボー
- カラスの仮面を被った怪人。死に彩られた美しい姫君、「我が君」を探し求めている。
- カルマール
- イカ型の怪人。圧倒的な力で巴里を破壊しようとするが、それすらも彼にとっては単なる楽しみの1つに過ぎない。
登場メカ
スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。
帝国華撃団
- 光武二式
- 虎型霊子甲冑「光武」が「光武・改」を経て更に発展を遂げた機体。『サクラ大戦4 ~恋せよ乙女~』に登場。
- 光武X、光武Ω
- 『X-Ω』に登場するスパロボオリジナルの光武。花組だけでは手が足りない程の緊急事態に備えて米田一基が「切り札」として作らせた、霊力が少ない者でも動かせる試験量産型光武。
- 光武Xはアサヒ、光武Ωはシャッテとホノカが搭乗。
- 轟雷号
- 光武を設計した山崎真之介がその実戦運用を想定して設計した弾丸列車。大帝国劇場の地下から自由落下の加速度を利用して高速発進、帝都地下鉄銀座線を利用して浅草花やしき支部や帝都各地に光武を輸送する。SRW未登場。
- 翔鯨丸
- 轟雷号と同じく山崎が設計した武装飛行船。普段は浅草花やしき支部に格納されており、光武を搭載した轟雷号の後部コンテナを格納庫に収納後、浅草仲見世商店街に偽装された地上甲板から発進、帝都地下鉄銀座線から遠く離れた場所に光武を輸送する。『X-Ω』では名前のみ登場。
巴里華撃団
- 光武F2
- 霊子甲冑「光武F」の発展型。『サクラ大戦3 ~巴里は燃えているか~』に登場。
- エクレール
- ジャン・レオと彼が班長を務める巴里華撃団・整備班が設計・開発した弾丸列車。蒸気ロケットハンマー式のカタパルトで高速発進、加速しながら光武を搭載したコンテナを連結、地下鉄網を利用して巴里各地に光武を輸送する。SRW未登場。
黒之巣会
- 脇侍
- 量産型の無人兵器。元々は天海が自らの妖力で操り関ヶ原の戦い等で戦力として用いていたものだが、葵叉丹がこれを復元、新たに怨霊子機関と簡易蒸気演算機を搭載し、自立式の魔操機兵として作り直した。接近戦型や遠距離戦型、ミロク配下の先鋭型等の様々なタイプが存在する。SRW未登場。
- 天照
- 天海専用の魔操機兵。蒼角の胴体と孔雀の上半身が合体したような外見をしている。装備は両腕の十二連機関銃。SRW未登場。
- 神威
- 叉丹専用の魔操機兵。二基の霊子機関を直列に接続し、光武の4倍の出力を誇る。装備は両腕に備え付けられた二門の機関銃と刀。SRW未登場。
- 孔雀
- ミロク専用の魔操機兵。足が無く、機体底部から蒸気を噴射するホバー移動を採用。装備は右腕の十二連機関銃。SRW未登場。
- 蒼角
- 刹那専用の魔操機兵。二基の霊子機関を並列に接続、出力の大半を機動力に使用している。装備は左腕の鉄球とトンファー。SRW未登場。
- 銀角
- 羅刹専用の魔操機兵。蒼角とほぼ同設計。二基の霊子機関改を並列に接続、出力の大半を攻撃力に使用している。装備は鎖の付いた両腕の鉄球。SRW未登場。
怪人
- ポーン
- 量産型の無人兵器。分類上は蒸気獣だが、その姿は西洋甲冑をモチーフとしている。様々なタイプが存在し、後に強化型であるポーンIIが作られる。SRW未登場。
- プレリュード
- シゾー専用のウサギ型蒸気獣。脚部のジャンプユニットによる高い跳躍力で相手を翻弄する。装備は耳状のハサミと二門の機銃と2つの鉄球。SRW未登場。
- ベルスーズ
- ピトン専用のヘビ型蒸気獣。人型の本体と多関節構造のヘビ型アームユニットが合体分離機能を有する。攻撃は主にアームユニットが担当。SRW未登場。
- マルシュ
- レオン専用のライオン型蒸気獣。両腕もライオンの頭を模したデザインとなっている。装備は腕先の口内に仕込んだ火炎放射器と股関節のガトリング砲。SRW未登場。
- ノクテュルヌ
- ナーデル専用のサソリ型蒸気獣。6本の足とそれらに備え付けられたタイヤが高速移動を実現。装備は両腕のハサミと尻尾のスタンガン。SRW未登場。
- セレナード
- コルボー専用のカラス型蒸気獣。飛行ユニットによる空中からの攻撃が得意。装備はくちばしの中にある超音波発生装置。SRW未登場。
- サンフォニー
- カルマール専用のイカ型蒸気獣。巨大な本体でありながら潜水行動が可能。装備は10本の触手と本体頭部の十門の機銃。SRW未登場。
用語
- 太正
- 本作の世界の日本の元号。現実の大正にあたる。劇中の横文字が右横書きなのはこの為。太正の前の元号は明冶[8]。改元に関わる天皇は、本編中では最も尊き御方と呼ばれる。
- 現実世界に良く似ているが、霊力や魔術、発達した蒸気機関等の存在により微妙に異なる歴史を歩んでおり、大正が15年で終わり昭和を迎えたのに対し、太正は少なくとも29年までは続いた事が確認されている。なお、日本だけが特殊な状況にあるという訳ではなく、本作の世界のあらゆる国がこれに当てはまる。
- この独特な世界観が本作がスパロボ参戦が困難であると言われていた理由の1つであり、『X-Ω』や『PXZ』シリーズでは本作の世界が主人公達のいる世界とは異なるパラレルワールドという扱いになっている。
- 降魔
- 古来より日本に存在する魔物。西暦1521年に北条氏綱が「降魔実験」と呼ばれる実験を行い、これに失敗した事が切っ掛けで地上に現れるようになった。それ以後、度々人の世を脅かすようになり、1657年の明暦の大火の際にも大量発生している。
- 降魔による最も有名な災害が1915年の日本橋の地下からの降魔出現に端を発した「降魔戦争」であり、この戦争による帝都への甚大な被害と犠牲が帝国華撃団が発足される要因となった。『新』の10年前(1930年)に勃発した「降魔大戦」にて帝国、巴里、紐育華撃団は「消滅」、世界各国に華撃団が設立されるに至った。
- 霊子甲冑
- 対降魔戦に使用される人型機動兵器群の総称。アメリカの南北戦争時に開発された蒸気を原動力とする人型蒸気と呼ばれる兵器を更に発展させたもの。
- 魔操機兵
- 帝都を脅かさんとする勢力が使用する人型機動兵器群の総称。基本原理は霊子甲冑と同じであり、動力として用いる力が霊力か妖力かの違いくらいしかない。
- 『1』では黒之巣会の葵叉丹、『2』では黒鬼会の木喰が設計を担当している。『4』に登場する魔操機兵の正確な設計者は不明。『3』では蒸気獣、『V』では悪念機ならびに悪念将機が魔操機兵とほぼ同じポジションで登場する。
- 霊力
- 命ある存在が遍く宿す霊的な力又は精神エネルギー。しかし、その高さには個人差があり、女性の方が男性より高い傾向にある。普段は低くても、特定の行動を取る事で、その間だけ霊力が急激な高まりを見せる者もいる。
- 霊子甲冑を動かすにはこの霊力が極めて高い事が必要で、また、加齢により減少していく性質がある為、霊子甲冑の搭乗者は殆どが若い女性である。
- 妖力は平和を脅かす勢力が魔操機兵を動かす為に用いる力だが、本質的には霊力と違いは無い。ただし、霊力とは逆に男性の方が女性よりその力が高い傾向にある。
- 反魂の術
- 遺体や毛髪などを用いて、死者をこの世に生き返らせる秘法。本作の世界には死者を蘇生する方法がいくつか存在するが、その中でも最も有名な術。
- この術で生き返った者は生前より強い力を得るが、記憶の一部を失ったり自我が完全に消失するといった副作用がある。術の使用者はこの副作用を利用して、死者を自分の意のままに操る場合が多い。
- なお、『PXZ』シリーズに登場する敵は複数の世界が繋がった影響による復活であり、生前の記憶や自我を完全に保っている。
- 欧州大戦
- 本作の世界における第一次世界大戦の事。現実でも、第二次世界大戦が勃発するまではこの名称が使われていた。霊子甲冑の原型である人型蒸気の開発に技術革新をもたらした。
- また、フランス出身のアイリスや欧州星組の元隊員、そしてベトナム出身のコクリコを含めその出自に巴里と浅からぬ関係がある巴里華撃団のメンバー等、様々な人間の人生に直接的あるいは間接的に大きな影響を及ぼした。
- 信頼度
- LIPS(制限時間付きの選択肢)や戦闘パートでの行動によって変動する、主人公に対する隊員の信頼の度合を表すステータス。
- この信頼度が高い程、戦闘パートの隊員の能力に補正が加わり強くなる。信頼度は1話毎にリセットされるが、隠しステータスである恋愛度として蓄積され、この恋愛度が高い隊員が終盤のヒロイン選択の候補になる。
- 女性との恋愛を題材としたゲームでは一般的と言えるシステムだが、本作の場合は信頼度が変動する際に効果音が鳴るという独特の方法を採用している。これにより、プレイヤーはどの隊員の信頼度がどれだけ変動したのかを即座に判別することが出来る。
- 本作を象徴する代表的な要素の1つであり、特に信頼度変動の効果音については『X-Ω』や『PXZ』シリーズでも他作品のキャラクターを巻き込んでバッチリ再現されている[9]。
楽曲
本シリーズには歌だけでも数百の楽曲が存在するがそれら全ては、作詞を広井王子氏、作曲を田中公平氏が担当している[10]。
- オープニングテーマ
-
- 「檄!帝国華撃団」
- 編曲:根岸貴幸、歌:横山智佐&帝国歌劇団
- 『3』、『V』以外で起用されている本作を代表する曲。通称「ゲキテイ」。様々なバージョンが存在する。
- 『X-Ω』ではイベント「流れよ我が涙」にて原曲が初採用。
-
- 「御旗のもとに」
- 編曲:根岸貴幸、歌:日高のり子、島津冴子、小桜エツコ、井上喜久子、鷹森淑乃
- 『3』の主題歌。
- 『X-Ω』ではイベント「永遠の歌に花束を」にて原曲が初採用。
- エンディングテーマ
-
- 「花咲く乙女」
- 編曲:根岸貴幸、歌:帝国歌劇団
- 『1』のED曲。
-
- 「夢のつづき」
- 編曲:根岸貴幸、歌:帝国歌劇団
- 『2』のED曲。
- 『X-Ω』の「失われた時を求めて」の第3話にて、休演中の舞台で花組とアゲマキ・ワコがある曲を歌うという展開がある。曲名はシナリオ中では明言されないが、そのエピソードのタイトルが「夢のつづき」となっている。
-
- 「未来(ボヤージュ)」
- 編曲:岸村正実、歌:日高のり子、島津冴子、小桜エツコ、井上喜久子、鷹森淑乃
- 『3』のED曲。
登場作と扱われ方
単独作品
- スーパーロボット大戦X-Ω
- 初参戦作品。2017年3月の限定参戦で、イベントは「流れよ我が涙」と「失われた時を求めて」。
- 参戦名義は単独だが時系列は『4』の直前の設定で、光武二式が完成して間もない頃、堕天翅族などの脅威に晒された帝都にH.I.A.W.D の面々が転移してしまったという内容となっている。
- メインヒロインたちの光武二式がSSRとして登場し、さらに「Springチケット」や引換券により好きなヒロインの機体と交換可能、2段階限界突破で大器型を入手可能、本作のための新たなオリジナル機体が設定される等、期間限定参戦としては破格の扱いを受けている[11]。
- 2018年3月に復刻参戦。復刻第1弾イベントは「サクラ大戦 帝都遙かなり」でシナリオは前回と繋がった内容となっている。前年のイベントではサブキャラクター扱いだった織姫とレニのユニットも登場。時系列は『4』終了直後という設定[12]。同月の復刻第2弾イベント「永遠の歌に花束を」では巴里華撃団メンバーが新たに登場する。
- なお発表前日の『X-Ω』公式サイトにおいて、次の期間限定参戦作品発表のカウントダウンが行われたが、それより先に巴里華撃団の参戦がTVCMによって事前に判明するという珍事が起きた。
- 2019年3月に復刻ガシャが開催。過去の参戦でパイロットパーツが用意されていた大神、さくら、エリカ以外のメンバーにもパイロットパーツが用意された[13]。
関連作品
- PROJECT X ZONE
- セガ側のタイトルの1つとして参戦。時系列は『V』と『君あるがため』の間にあたり[14]、大神一郎と真宮寺さくら、エリカ・フォンティーヌとジェミニ・サンライズがペアユニットとして登場。敵ユニットは、降魔、ポーン、殺女、シゾー(蒸気獣プレリュードに搭乗)。後述の続編を含め、『PXZ』シリーズでは霊子甲冑には搭乗せずに生身で戦う。
- 『スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION』のゼンガー・ゾンボルト、『無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ』のハーケン・ブロウニングと楠舞神夜とはこの作品で出会っており、参戦前に外の作品でスパロボのキャラクターと共演するという非常に珍しいケースとなった。
- PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD
- セガ側のタイトルの1つとして引き続き参戦。巴里と紐育に出現した金色の鎖の調査という流れで[15]、ペアユニットの組み合わせが大神一郎とエリカ・フォンティーヌ、真宮寺さくらとジェミニ・サンライズに変更となった。敵ユニットは、降魔、降魔兵器、ポーン、カラミテ、殺女、シゾー(蒸気獣プレリュードに搭乗)、蘭丸、髑髏坊。
- 藤岡弘、が演じるせがた三四郎がサプライズ参戦しており、せがたとさくらが共演した『2』のCMがイベントとして再現され話題となった。
余談
- 本作の特色の1つとして、『歌謡ショウ』と呼ばれる舞台版の存在がある。アニメやゲームの舞台化は他作品でも行われているが、『歌謡ショウ』が特殊なのは舞台でキャラクターを演じるのが劇団の役者ではなくゲームで声を担当した声優本人[16]という事。当初は無謀と思われたこの試みは好評を博し、『歌謡ショウ』への声優の去就がキャラクターそのものの引退という話にまで発展する等、シリーズに多大な影響を与えた。数百以上存在する歌も、半分以上はこの舞台版の為に作られた曲である。1997年から始まった『歌謡ショウ』は2006年のファイナル公演で1度終わりを迎えたが、その後も名前や形を変え、巴里華撃団や紐育華撃団を主体としながら行われている。2017年にはシリーズ初の男性キャストメインによる『歌謡ショウ』が開催された[17]。
- 本作がスーパー系とリアル系のどちらに準ずるかについて、これまで公式は明確に定義を示した事はなく、ファンによって考え方も様々である。
- 広井氏は本作のプロジェクト発表当時のゲーム雑誌インタビューにおいて、「メカニックのコンセプトは『ダンバイン』+『ボトムズ』になる」と説明している。この2つが本作のメカニックに与えた影響については、霊子甲冑の項目を参照。また世界観については、「『はいからさんが通る』と『パトレイバー』に『サンダーバード』の要素を入れた」というコメントをしている[18]。
- 他方、コミカライズを担当している政一九氏は広井氏との対談において、「『サクラ大戦』は90年代の作品という要素も混じっているが、基本的には『マジンガーZ』や『ゴレンジャー』みたいな『ガンダム以前』のものの世界観である」という見解を示している[19]。
- 概要の通り、本作は原作の広井氏が所属していたレッドが企画段階から参加しており、これまでは版権表記もSEGAの名前と共にREDと必ず記されてきた[20]。だが、2017年に入ってからこのREDの表記が消滅した[21]。セガがレッドから権利を買い取ったのか、レッドが自ら権利を放棄したのかは不明である[22]。レッドは2019年発売予定の『新サクラ大戦』に参加していないが[23]、広井氏は同作に原作としてクレジットされている。
- なお、本作の主要スタッフの1人である藤島康介氏はナムコ(現:バンダイナムコエンターテインメント)の『テイルズ オブ』シリーズのキャラクターデザインとしても知られており、同作ではその名が版権表記に記されているが、『サクラ』ではあくまで「キャラクター原案」である為か、藤島氏の名前が版権表記に記載された事はこれまで1度もない。
脚注
- ↑ 藤島氏が担当した原案はメインキャラクターと一部のサブキャラクターのみであり、敵を含めたサブキャラクターの大半はレッドのスタッフが原案を手掛けている。ナンバリングゲームのエンドロールでは複数のスタッフの個人名が明記されており、各種設定資料集では原案となったラフ画の一部が掲載されているが、誰がどのサブキャラクターを担当したかまでは基本的に明らかにされていない。
- ↑ 本作の原案になったと設定されている小説も同じく『サクラ』という名前だが、そちらについては劇中劇の項目を参照。
- ↑ 後に本作のゲーム開発で世界観や設定を担当する金子良馬氏と森田直樹氏、加えて刈部という人物。
- ↑ 毎日コミュニケーションズ『サクラ大戦クロニクル』P316・343-345より。
- ↑ 原作の広井氏は本作の総合プロデューサーとしても有名だが、広井氏がレッドの会長から顧問になり第一線を退きエグゼクティブプロデューサーだった大場規勝氏がセガを退社した現在では、開発現場でチーフディレクター等を務めていたセガの寺田氏がプロデューサーに昇格して事実上の責任者として活躍している。
- ↑ 2002年3月29日発売の『ドリマガ』4月12日増刊号において、『サクラ大戦4』と『スーパーロボット大戦IMPACT』の発売日が近かった事、両方とも「ロボット」と「大戦」を題材にしたSRPGである事、そして寺田貴治氏と寺田貴信氏の名前が1文字違いである事などを理由に、特別企画として両者の対談が実現した。当時とはその対談の時期を指している。
- ↑ https://app.famitsu.com/20170308_989310/
- ↑ 分かり辛いが部首が「さんずい」ではなく「にすい」の『冶』である点に注意。
- ↑ ただし、あくまでシナリオ上の演出としての再現であり、ステータスアップ等の効果は無い。
- ↑ 南青山少女歌劇団が中心となって上演された『ミュージカル サクラ大戦 ~花咲く乙女~』のオリジナル楽曲を除く。
- ↑ なお、大器型ユニット入手手順については以後の期間限定参戦においても一部作品を除き同様の仕様が採用されている。
- ↑ ただし、米田とほぼ同時期に引退した筈のすみれが引退していないという大きな違いがある。
- ↑ これらはライブカットインやボイスは非対応となっている。
- ↑ 『君あるがため』で出会った大神とジェミニが、『PXZ』ではこれ以前に面識が無かったという設定になっている。
- ↑ 鎖による直接的な被害は無かったものの、光武やスターの攻撃も通用せず、巴里華撃団と紐育華撃団だけでは事態解決の目処が立たなかった。
- ↑ サブキャラも含め、キャスティング段階で舞台を前提としている。これは広井氏があるアニメ原作の舞台で、演じている舞台俳優を見ていた子供の「声が違う」という発言を聞き、「もしかしたらお客様を裏切っているかもしれない」と感じたことが理由(NHK衛星第2『山川静夫の新・華麗なる招待席』2007年3月4日放送分より)。ただし、巴里華撃団は当初舞台化を想定しておらず、原作ゲームを再現したディナーショウをイベント活動の主としていた。
- ↑ https://www.famitsu.com/news/201707/07137140.html
- ↑ 角川書店『サクラ大戦活動写真―サクラムービーロマンチカ』P121より。
- ↑ 講談社『サクラ大戦 漫画版 COLLECTION』P38より。
- ↑ 2016年11月28日時点のサクラ大戦.comのアーカイブ。
- ↑ 2017年3月28日時点のサクラ大戦.comのアーカイブ。
- ↑ レッドの森田氏は2017年に自社ブランドで『俺達の世界わ終っている。』というタイトルのADVを発売した際、「セガに寄りかかっていた十数年だったかなという思いがあり、今後のレッドのためにも、今が新作を出すタイミングだと思った」という趣旨の発言をしている。
- ↑ https://twitter.com/kikaku_RED/status/984998385030545408
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※スパロボに登場した帝国華撃団と巴里華撃団に関する商品のみ掲載
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