「機動戦艦ナデシコ」の版間の差分

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『'''機動戦艦ナデシコ'''』はXEBEC制作のテレビアニメ作品。XEBEC角川書店、スターチャイルド、キングレコード連携によるオリジナルロボットアニメシリーズの初作品となった<ref>後に『[[宇宙のステルヴィア]]』や『[[蒼穹のファフナー]]』へと続く。</ref>。マルチメディア展開した漫画版でのタイトルは『'''遊撃宇宙戦艦ナデシコ'''(SRW未参戦)』。
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『'''機動戦艦ナデシコ'''』はXEBEC制作のテレビアニメ作品。
 
 
1998年8月1日には続編に当たる劇場用アニメ『[[劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-]]』が公開された。
 
  
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
オタク的モチーフの中にシビアかつハードなSF世界観を内包した90年代ロボットアニメの代表作。英語表記は「'''Martian Successor Nadesico'''」(「ナデシコ」)。
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オタク的モチーフの中にシビアかつハードなSF世界観を内包した1990年代ロボットアニメの代表作。XEBEC角川書店、スターチャイルド、キングレコード連携によるオリジナルロボットアニメシリーズの初作品となった<ref>後に『[[宇宙のステルヴィア]]』や『[[蒼穹のファフナー]]』へと続く。</ref>。マルチメディア展開した漫画版でのタイトルは『'''遊撃宇宙戦艦ナデシコ'''』(SRW未参戦)。
  
本作品は宇宙及び宇宙戦艦を主要な舞台としてリアルロボットが活躍するSFロボットアニメでありながら、90年代の流行であった明るくポップなノリラブコメ要素も取り入れた作品である。その要素が強い作風であるため誤解されがちだが、重厚なSF設定や民間軍需企業が政治的問題や戦争にも関わる背景や、娯楽作品に含まれていた筈のテーマや思想が利用され政治的アジテーションとなっていく描写や要素も含んでおり、伏線も何重にも張り巡らされているため読み解くのは難解なものとなっている。
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ロボットアニメとしても製作されているが、タイトルにある通り[[戦艦]]「[[ナデシコ]]」を舞台とし、その乗組員らの人間関係や生き方にこそ主軸が置かれた物語となっている。そのため戦闘をメインにしない所謂「非戦闘回」や、作戦の状況推移の中で語られるエピソードも存在する。
  
作品タイトルは、『[[宇宙戦艦ヤマト]]』と『[[機動戦士ガンダム]]』を合成した『機動戦艦ヤマトナデシコ』の連想から来ている<ref name="kobe_980806">『神戸新聞』1998年8月6日付夕刊、3面。</ref>。ただし、作品内容は大月の好きな『スタートレック ネクストジェネレーション』をモチーフにしている<ref name="kobe_980806" />。タイトルの通り、ロボットアニメでもあるが戦艦とその乗組員の人間関係や行き方こそが主軸に置かれている物語であった。
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一見すると[[ギャグイベント|ギャグ]][[三角関係|ラブコメ]]要素が多分に含まれた明るくポップな作風を前面に押し出しているが、世界観設定や物語の本質は暗くシビアなものになっているのも特徴の一つで、このシビアな側面については続編でより顕著に描かれる事になる。
  
この作品は細部への偏執的とも言える拘りが特徴で、その最たるものは、劇中劇として度々登場する熱血巨大ロボットアニメ『[[ゲキ・ガンガー3]]』である。この劇中劇は専門の制作チームまで編成され、1970年代のロボットアニメの味を忠実に再現し、本作のテーマ性を横から強く支えるものとなっている。
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物語については[[火星極冠遺跡]]などの伏線や謎が回収される事なく完結しており、これらは外伝や劇場版で補完されたものの、その全てが明かされた訳ではない。
  
物語自体は、激化する戦争の結末や[[火星極冠遺跡]]の謎などを全ては描かないまま終了している。戦争の結末は、その後に公開された劇場版やゲームで補完されてゆく事になるが、その上で明かされなかった部分も多い。これは、ストーリーエディター・會川昇が「考えられる要素を全て入れて」執筆した第25、26話脚本初稿の分量が通常の1.5倍から2倍にまで膨れ上がってしまい、「ユリカとアキトの決着だけはつける」という佐藤竜雄監督の方針により謎の説明の大半がカットされたためである<ref>第25話、26話の脚本初稿は、「機動戦艦ナデシコ プレミアムボックス」の「シナリオ・絵コンテセレクション」に収録されている。</ref>。脚本家として参加した首藤剛志はWEBアニメスタイル内の自コラム「シナリオえーだば創作術」にて「僕がシリーズ構成なら、100話以上は続くナデシコという戦艦を主人公……つまり、舞台が主人公という意味の集団群衆ドラマにするしかない」「映画で続編が作られたにしても、26話で終わらせるにはもったいない企画だった」と放送当時を振り返っている<ref>[http://www.style.fm/as/05_column/shudo115.shtml 第115回 『機動戦艦ナデシコ』のなんでもかんでもぶち込め感]、WEBアニメスタイル、2007年9月12日。</ref><ref>[http://www.style.fm/as/05_column/shudo116.shtml 第116回 『機動戦艦ナデシコ』と『宇宙戦艦ヤマト』?]、WEBアニメスタイル、2007年9月19日。</ref>。
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1998年8月1日には続編に当たる[[映画|劇場アニメ]][[劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-]]』が公開された。
 
 
日本神話の神々から引用した固有名詞が数多くある。和室、正座が頻繁に登場したり漢字の多用など、SFとしては珍しい和風テイストの強い作品である。これは監督の作風である制作的背景のほか、ナデシコ自体が日本企業である[[ネルガル]]によって開発されている設定的背景がある。
 
 
 
作品の起点としては、「ある意味ベタな、普通にマニアックな作品」(同作品のプロデューサーである大月俊倫が、本作品の監督である佐藤竜雄にアドバイスした)となっており、放送時期が近く度々比較対象に挙げられた『[[新世紀エヴァンゲリオン]]』とは全く異なる方向性からスタートされている。
 
 
 
1998年次の関連CDが累計62万枚、ビデオ関連が累計59万本販売(DVD-BOX、BD-BOXは除く)<ref>マーチャンダイジングライツレポート1998年7月号</ref>。その後もDVD-BOXや、2019年にもBD-BOXが発売されていた。
 
 
 
続編の制作を期待する声も多かったが、2005年8月9日に監督・佐藤竜雄の公式サイトで『機動戦艦ナデシコ』と『宇宙のステルヴィア』の続編制作中止と、その実現が「永遠に不可能になった」ことが発表された(ただしこの発表の翌日10日に周囲の指摘等でトーンを弱められているため、将来の再度の企画立ち上げの余地は残されたようである)。経緯については明言されていないが、両作とも「作品そのものの問題ではない」と断言されている。
 
 
 
2006年には文化庁メディア芸術祭10周年を記念して行われた「日本のメディア芸術100選」のアニメ部門で46位に選出された。
 
  
 
== ストーリー ==
 
== ストーリー ==
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:[[かんなづき]]の艦長であり、[[デンジン]]のパイロット。
 
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;[[草壁春樹]]
 
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:中将。木連におけるタカ派の筆頭。
 
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:[[ネルガル重工]]のライバル企業、クリムゾングループ会長の孫娘。
 
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:[[火星]]が[[木星蜥蜴]]の襲撃を受けた際に、シェルター内で[[テンカワ・アキト|アキト]]と出会った女の子。
 
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=== ナデシコと艦載機 ===
 
=== ナデシコと艦載機 ===
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== 商品情報 ==
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== レンタルビデオ・動画配信 ==
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==== 単巻(2006年) ====
 
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2024年10月22日 (火) 17:30時点における最新版

機動戦艦ナデシコ
外国語表記 Martian Successor
Nadesico
監督 佐藤竜雄
キャラクターデザイン 麻宮騎亜(原案)
後藤圭二
メカニックデザイン 明貴美加(メイン)
企画デザイン工房戦船(現:セタ)
中原れい
森木靖泰
音楽 服部隆之
制作 XEBEC
放送局 テレビ東京系
放送期間 1996年10月1日 -
1997年3月25日
話数 全26話
次作 劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-
初登場SRW スーパーロボット大戦A
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機動戦艦ナデシコ』はXEBEC制作のテレビアニメ作品。

概要[編集 | ソースを編集]

オタク的モチーフの中にシビアかつハードなSF世界観を内包した1990年代ロボットアニメの代表作。XEBEC角川書店、スターチャイルド、キングレコード連携によるオリジナルロボットアニメシリーズの初作品となった[1]。マルチメディア展開した漫画版でのタイトルは『遊撃宇宙戦艦ナデシコ』(SRW未参戦)。

ロボットアニメとしても製作されているが、タイトルにある通り戦艦ナデシコ」を舞台とし、その乗組員らの人間関係や生き方にこそ主軸が置かれた物語となっている。そのため戦闘をメインにしない所謂「非戦闘回」や、作戦の状況推移の中で語られるエピソードも存在する。

一見するとギャグラブコメ要素が多分に含まれた明るくポップな作風を前面に押し出しているが、世界観設定や物語の本質は暗くシビアなものになっているのも特徴の一つで、このシビアな側面については続編でより顕著に描かれる事になる。

物語については火星極冠遺跡などの伏線や謎が回収される事なく完結しており、これらは外伝や劇場版で補完されたものの、その全てが明かされた訳ではない。

1998年8月1日には続編に当たる劇場アニメ劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』が公開された。

ストーリー[編集 | ソースを編集]

突如、地球圏を襲撃した「木星蜥蜴」により、火星は壊滅。主人公テンカワ・アキトも被害者となる。そして、アキトは偶然出会った幼馴染みのミスマル・ユリカに連れて行かれる形で戦艦機動戦艦ナデシコ」の乗組員となってしまった。

登場人物[編集 | ソースを編集]

スパロボごとの登場人物一覧については以下を参照して下さい。

ナデシコクルー・ネルガル重工関係者[編集 | ソースを編集]

テンカワ・アキト
主人公。見習いコック兼パイロット。
ミスマル・ユリカ
ヒロイン。艦長。
ホシノ・ルリ
オペレーター。
アオイ・ジュン
副長兼パイロット。
メグミ・レイナード
通信士。
ハルカ・ミナト
操舵士。
ウリバタケ・セイヤ
整備班長。
ダイゴウジ・ガイ / ヤマダ・ジロウ
パイロット。
スバル・リョーコ
パイロット。
マキ・イズミ
パイロット。
アマノ・ヒカル
パイロット。
アカツキ・ナガレ
ネルガル会長兼パイロット。
イツキ・カザマ
新参の補充パイロット。第13話にて登場するが、直後の戦闘で生死不明となる。
のちに発売されたゲーム『The blank of 3 years』にて名前が明かされる。
エリナ・キンジョウ・ウォン
ネルガル会長秘書兼副操舵士。
ゴート・ホーリー
作戦担当。
プロスペクター
会計担当。
ホウメイ
生活班長兼料理長。
ホウメイガールズ
ウェイトレス兼調理助手の少女達。
フクベ・ジン
元軍人の提督。
ムネタケ・サダアキ
副提督。中盤から提督に就任。
ミスマル・コウイチロウ
宇宙軍高官。
オモイカネ
ナデシコのメインコンピュータ。
イネス・フレサンジュ
火星から同行する科学者。船医。

木連[編集 | ソースを編集]

白鳥九十九
テツジンのパイロット。
月臣元一朗
マジンのパイロット。九十九とは親友の間柄。
秋山源八郎
かんなづきの艦長であり、デンジンのパイロット。
高杉三郎太
秋山の部下。デンジンのパイロット。
草壁春樹
中将。木連におけるタカ派の筆頭。
白鳥ユキナ
九十九の妹。
木連兵
木連の一般兵。

その他[編集 | ソースを編集]

アクア・クリムゾン
ネルガル重工のライバル企業、クリムゾングループ会長の孫娘。
アイちゃん
火星木星蜥蜴の襲撃を受けた際に、シェルター内でアキトと出会った女の子。

登場メカ[編集 | ソースを編集]

スパロボごとの登場メカ一覧については以下を参照して下さい。

ナデシコと艦載機[編集 | ソースを編集]

木連の兵器[編集 | ソースを編集]

木星蜥蜴[編集 | ソースを編集]

ジンシリーズ[編集 | ソースを編集]

有人艦[編集 | ソースを編集]

その他[編集 | ソースを編集]

用語[編集 | ソースを編集]

A級ジャンパー
ナノマシン処理
IFS
ボソンジャンプ
ワープ航法であり、一種の瞬間移動でもある。
チューリップ
グラビティブラスト/重力波砲
本作品における最新のエネルギー兵器。相転移エンジンから得られるエネルギーを重力波に変換して敵に叩きつける。
原作ではディストーションフィールドに無効化されるビーム兵器よりも有効な攻撃手段とされているが、SRWでは同フィールドに対し軽減率が大きく、ビームの方が有効な局面が多い。参戦時には武器属性として「グラビティ兵器/重力波兵器(G)」がつく。
ディストーションフィールド
ディストーションブロック
連合宇宙軍
ネルガル重工
木連
第1次火星会戦
蜥蜴戦争
エステバリス
木星蜥蜴
ジンシリーズ
なぜなにナデシコ
熱血ロボ ゲキ・ガンガー3
本作中における架空のSFロボットアニメ(劇中劇)。
魔女っ子プリンセスナチュラルライチ
本作中における架空の魔法少女アニメ。『ゲキ・ガンガー』と同様劇中劇だが、作中では現行の作品。後にモックーンと呼ばれる敵勢力が登場し、戦意高揚アニメとなってしまった。
ミス一番星コンテスト
第19話「明日の『艦長』は君だ!」において開催された、ナデシコの新艦長を決定するコンテスト。
木星蜥蜴の正体はネルガルと軍により隠蔽されていたが、第16話でクルーの一部による機密漏えいによりその正体が明らかとなってしまう。この事態を憂慮したネルガル上層部は、ナデシコはオモイカネを始めとするシステムの恩恵により、誰が艦長になっても戦闘能力に大きな影響は出ないという点に着目。皆から人気の人物をトップに据えることで機密漏えいを起こりにくくするという意図のもと、プロスペクターに開催させた。
結局、紆余曲折を経て艦長職は元のままユリカで落ち着くのだが、ネルガルへの不信感やムネタケの爆死などで殺伐としていた艦内の雰囲気が一気に和んだので、結果的に効果はあったようである。
SRWでは『R』ではナデシコクルーのみの参加で、内容もコンテストに乗じてナデシコを乗っ取られるというものだったが、『W』『BX』では他作品の女性もコンテストに参加し、開催理由も含めてギャグイベントと化している。
火星極冠遺跡
古代火星人

楽曲[編集 | ソースを編集]

オープニングテーマ
「YOU GET TO BURNING」
作詞:有森聡美、作曲・編曲:大森俊之、歌:松澤由実
松澤由美氏の歌手としてのメジャーデビュー曲である。『A』『R』『IMPACT』『J』『BX』で採用。『BX』ではさらに、アバンと共に流れるイントロ入りバージョンも収録。
V』『T』にはTV版は参戦していないが、限定版では原曲を収録している。
エンディングテーマ
「私らしく」
作詞:松浦有希、作曲・編曲:松浦有希、吉田 潔、歌:桑島法子
ミスマル・ユリカを演じる声優・桑島法子氏の歌手としてのメジャーデビュー曲である。
原作の一番星コンテストの際にユリカが歌っているが、当初の予定ではユリカはめちゃくちゃ音痴であると言うことにしようとしていたらしく、音痴ver.が存在する。結局没となり本編での使用はされなかったがデスクトップアクセサリのCD-ROMにオーディオトラックとして収録されている。
「いつか…信じて」(最終回)
作詞:SHO AIKAWA、作曲・編曲:中田雅敏、歌:松村香澄
挿入歌
「レッツゴー ゲキ・ガンガー3」
劇中劇熱血ロボ ゲキ・ガンガー3』の主題歌。
『W』で採用。ダブルゲキガンフレア&九十九専用BGM(九十九は他のBGMにも変更可能)。
劇中BGM
BGMの多くが劇場版に持ち越されている。
「GO!エステバリス」
『R』『MX』『J』『BX』で採用。
「スキャパレリ・プロジェクト」
『W』で採用。
「Three Angel」
『W』で採用。
「なぜなにナデシコ」
なぜなにナデシコのBGM。『IMPACT』『MX』『W』『BX』で採用。『W』以降はあろうことか戦闘曲に設定可能である。
TV版と劇場版が同時参戦している『W』における本曲の出典は劇場版になっているが、これはTV版のサウンドトラックにこの曲が収録されず、劇場版のサントラに改めて収録されたためと思われる。ちなみにその理由は本作用に作曲したものではなく、製作側がフリー楽曲であったものを使用したためとされる(つまるところ「レッドショルダーマーチ」に事情は近い)。

登場作と扱われ方[編集 | ソースを編集]

ロボットアニメというジャンルそのものを痛烈に皮肉った作風であることから、かつてはスパロボファンの間で「参戦できない作品」の代表格とされていたが、初参戦以降定期的に参戦し続けている。特に携帯機シリーズにおいてはレギュラー格だった。

原作終盤とは異なり「政治的影響力のある人物の協力を取り付け、和平に臨む」「和平に失敗しても、『火星の遺跡』を中途半端に廃棄してトンズラせず、最後までプレイヤー部隊の一員であり続ける」といった、「原作よりも思慮と責任感があるナデシコクルー」として描かれることが多い。ただしその結果、原作終盤での軍からの離脱は再現されない(できない)ことが多い。

劇場版と同時参戦していない場合、原作におけるTV版以後のストーリーには繋がらない展開になる。

初参戦の『A』から『機動武闘伝Gガンダム』との競演率が高く、『スーパーロボット大戦COMPACT2』が『IMPACT』としてリメイクされた際にも同作と共に追加作品に選ばれている。

COMPACTシリーズ[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦IMPACT
初の声付き参戦。リメイク前の『スーパーロボット大戦COMPACT2』には登場しなかったが、リメイクに際し追加参戦。おおむね原作通りの展開だが、フラグを立てずともガイは必ず生き残る(死亡イベントどころか命の危機に遭うこと自体がない)。エステバリス・ガイ機は後半に乗り換えが可能となり、ユリカなどを乗せることができる。なんとアキト機とユリカ機でダブルゲキガンフレアが繰り出せる
また味方パイロットとして使用できるキャラには九十九以外の全員にカットインがある(本作以降『BX』までカットインの無いアカツキや、本作でしかパイロットとして使用機会のないジュンにもある)など、演出面でも厚遇されている。

携帯機シリーズ[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦APORTABLE
初参戦作品。原作よりキャラの性格が普通(ユリカ、ヒカル等)。基本的な扱いは良いが、アカツキやエリナは最後まで改心しない。「政治家から民衆にまで高い影響力を持つ外務次官」リリーナに和平への協力を取り付けており、以後の定番のクロスオーバーとなる。
スーパーロボット大戦R
最初は劇場版、第5話以降はタイムスリップでTV版と、当時としては斬新な構成をとっている。火星絡みで『無敵鋼人ダイターン3』とのクロスオーバーが多い。序盤での火星での避難民救出の際にいきなり優人部隊が出撃し九十九がナデシコに侵入するなど、かなり大胆なシナリオ配分が行われている。シナリオ上の出番は多いものの、劇場版の扱いも含めて原作ファンからの評価は芳しくない(第34話「ゲキ・ガンガーを越えてゆけ!」など好評を得た部分も一応ある)。ガイと九十九、火星避難民は必ず生き残る。
『R』全体に言えることだが、キャラの言動が不可解なものが多く、プロスペクターに至っては別人になっている。また木連関係者についても、九十九以外は「頑迷な民族」として描かれており、和平を結ぶ気が薄くなっていく。アカツキとエリナは登場しない。
スーパーロボット大戦J
最初から最後まで多くの原作再現が行われている。キャラの言動も原作にかなり忠実になっており、扱いの良い作品。九十九は生存させても正式に仲間にはならない。序盤は同じく火星が舞台となる『蒼き流星SPTレイズナー』とクロスオーバーする。
プレイヤー部隊の旗艦がナデシコとアークエンジェルであるためか、中盤にて『機動戦士ガンダムSEED』と共にクルーが軍から離反する。最後は木連の面々に九十九暗殺事件の真相を話し、これを受けて熱血クーデターに繋がる。原作では歪んでいても正義の人であった草壁が、熱血クーデターで木連を追われた後に分かりやすく悪役になった挙句にラウ・ル・クルーゼに乗艦を落とされる末路を迎える。事実上草壁が抹殺されたと受け取れる描写[2]であるため、劇場版には繋がらないと思われる。
スーパーロボット大戦W
第1部で登場。第2部からは劇場版になるため話は短いが、扱いは良い方。ガイと九十九が必ず生き残る、戦闘BGMが『ゲキ・ガンガー』のものであることなどに象徴されるように、『ナデシコ』の「表向きの明るい部分」が大きく強調され「分かりやすいスーパーロボット物」に改変されており、『ナデシコ』をどのような作品と見ているかどうかで評価が大分変わると言える(もっとも、そのために劇場版の展開がより際立つようになっている)。最後はプレイヤー部隊の目の前で熱血クーデターが起き、直後に現れたガルラ大帝国の悪行に木連の面々が怒りを感じ、その勢いで和解するという展開。
劇場版以降後の第2部でのアカツキの戦線復帰、月臣の参戦と操作キャラ面での扱いはかなり優遇されている。ただ、エステバリスやナデシコは性能が前作から大幅に弱体化され、アカツキは乗機の性能が最悪、アキトは加入が遅すぎるなど、若干ままならない所も。
スーパーロボット大戦BX
『AP』以来の声付き作品参戦であり声の新規収録も多く行われている。本作はフクベ特攻直後からの再現の為、スパロボとしては珍しく、TV版参戦でありながら原作どおりガイは死亡済みであるためパイロットとしての参戦はない。その代わりとして、アカツキに念願の合体攻撃が実装された。
木連がヴェイガンと同盟関係にあるためか、『機動戦士ガンダムAGE』との絡みが多い。今までのスパロボで描かれなかった「明るさに隠されたハードな側面」が描かれ、扱いは非常に良い。また、アカツキやムネタケなど、今まで冷遇されて来たキャラがしっかりと描かれている。
演算ユニットが太陽系外に運びだされる、草壁が投降するなど、劇場版には繋がらないと思わせる描写も多い。

VXT三部作[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦Vスーパーロボット大戦T
劇場版のみの参戦だが、プレミアムエディションでTV版主題歌が収録されている。

単独作品[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦MX
劇場版がメインであり、TV版は旧木連時代の機体が一部登場するのみ
スーパーロボット大戦Card Chronicle
サービス開始当初から参戦。『J』以来にTV版のみでの参戦であり、劇場版へと繋がるのかと思わせる描写が一部に見られたものの、劇場版が参戦作品に追加されることなくサービス終了となった。
スーパーロボット大戦DD
2023年5月より追加参戦。草壁とかぐらづきが登場。シナリオ再現は劇場版となっており、イベント用ボスユニットとしてのみの参戦。
公式サイトの参戦作品には表記されておらず、ロボット図鑑・キャラクター図鑑にてのみ作品名が確認できる。

各話リスト[編集 | ソースを編集]

話数 サブタイトル 登場メカ 備考 再現スパロボ
第1話 『男らしく』でいこう! ナデシコ
エステバリス・アキト機(陸戦フレーム
バッタジョロカトンボ
AIMPACT、J
第2話 『緑の地球』は任せとけ エステバリス・ガイ機(空戦フレーム J、W
第3話 早すぎる『さよなら』! エステバリス重機動フレーム
デルフィニウム
A、J
第4話 水色宇宙に『ときめき』 エステバリス・リョーコ&ヒカル&イズミ機(0Gフレーム
デビルエステバリス
第5話 ルリちゃん『航海日誌』
第6話 『運命の選択』みたいな A、R、J、W
第7話 いつかお前が『歌う詩』 A、IMPACT、J、W、BX
第8話 温めの『冷たい方程式』 エステバリス・アカツキ機
バッタ(強)
第9話 奇跡の作戦『キスか?』 ゲンゴロウ
第10話 『女らしく』がアブナイ J
第11話 気がつけば『お約束』? ナナフシ A、J
第12話 あの『忘れえぬ日々』 IMPACT、J、BX
第13話 『真実(ほんとう)』は一つじゃない テツジンマジン R、BX
第14話 『熱血アニメ』でいこう 総集編
第15話 遠い星からきた『彼氏』 エステバリス月面フレーム
ダイマジン
W、BX
第16話 『僕達の戦争』が始まる ナデシコ・Yユニット
ダイテツジン木連式戦艦
A、J、BX
第17話 それは『遅すぎた再会』 Xエステバリス BX
第18話 水の音は『私』の音
第19話 明日の『艦長』は君だ! R、W
第20話 深く静かに『戦闘』せよ かんなづきデンジン
第21話 いつか走った『草原』 かぐらづき
第22話 『来訪者』を守り抜け? R、W
第23話 『故郷(ふるさと)』と呼べる場所 J
第24話 どこにでもある『正義』 A、R、J、W、BX
第25話 『私らしく』自分らしく 量産型エステバリス BX
第26話 『いつか逢う貴女のために』 ED変更 A、IMPACT、J、BX

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. 後に『宇宙のステルヴィア』や『蒼穹のファフナー』へと続く。
  2. 『J』の草壁は戦死したとよく言われているが、一応明確に死んだとは描写されていない。明らかに脱出し損ねているので可能性は高いが。

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