「マジンガーZERO」の版間の差分
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− | : | + | :後述する魔神パワーは、そのうち自己再生・強化・高次予測・変態に言及されるのみで、それも、さすがに原作程狂った性能では無い。変容前のマジンガーZと比較しても機体性能に大きな差はないが、それでも元々の時点で優秀なため、運動性を除けば全体的にとても高性能。その上武器の攻撃力が大きく伸びており、必殺技に至っては'''[[ヤマト|波動砲]]を除けば最高の初期値7000'''と桁違い。更にここに甲児のABや精神コマンドが乗るため、火力・耐久力共に非常に強力。育成をこなし、強化パーツでの補強も加わった日には完全に狂った強さと化してしまう。 |
:欠点は燃費。EN回復(小)があるとは言え枯渇しやすい。低消費の格闘&ルストハリケーンや弾数武器のアイアンカッターでも十分な威力を出せるので、上手く節約していきたい。また、地味に'''全武器気力制限あり'''と言うよく分からない事になっている(気力150にならないとそもそもこの形態になれないのである意味間違っていないが)為、気力低下に弱い点に注意。 | :欠点は燃費。EN回復(小)があるとは言え枯渇しやすい。低消費の格闘&ルストハリケーンや弾数武器のアイアンカッターでも十分な威力を出せるので、上手く節約していきたい。また、地味に'''全武器気力制限あり'''と言うよく分からない事になっている(気力150にならないとそもそもこの形態になれないのである意味間違っていないが)為、気力低下に弱い点に注意。 | ||
:今回のZEROは原作漫画終了後の世界から下地の出来上がっているマジンガーZのいる世界に顕現した、と言う設定。原作漫画最終回で発生した可能性の光――世界を越えて集った数多のロボット達をもう一度見るが為に、そして甲児の意思を見守るべく彼の制御下に入った事になっている。とはいえ、性格は全くと言っていいほど変わっておらず『俺より強い存在は何一つとして許さない』スタンスは保ったままであり、自身に近しき存在であるグレートを叩きのめす辺りはさすがZEROと言うべきか。 | :今回のZEROは原作漫画終了後の世界から下地の出来上がっているマジンガーZのいる世界に顕現した、と言う設定。原作漫画最終回で発生した可能性の光――世界を越えて集った数多のロボット達をもう一度見るが為に、そして甲児の意思を見守るべく彼の制御下に入った事になっている。とはいえ、性格は全くと言っていいほど変わっておらず『俺より強い存在は何一つとして許さない』スタンスは保ったままであり、自身に近しき存在であるグレートを叩きのめす辺りはさすがZEROと言うべきか。 |
2017年4月29日 (土) 01:10時点における版
マジンガーZERO | |
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外国語表記 | Mazinger ZERO |
登場作品 | |
エネルギー | 光子力エネルギー |
装甲材質 | 超合金Z |
主なパイロット | 兜甲児 |
概要
漫画『真マジンガーZERO』に登場するマジンガー。別名「終焉の魔神」「究極の破界神」。
マジンガーZが「魔神パワー」と呼ばれる力を全て解放した姿。自らの意志を持ち、マジンガーZEROという名称もマジンガーZERO自身が名乗ったもの。意思疎通の際には声を発さず、空中に光の文字を表示する。
デザインは元のマジンガーZに似ているが、全身が鋭角的にディティールアップされ、全体的にマッシブな体型はどことなくマジンカイザーを彷彿とさせる。目には黒目があり、口部は牙のように上下に開く等、まさしく「魔神」と呼ぶべき禍々しいデザインが特徴的である。
『真マジンガーZERO』では存在を強調されているため回想等でしか登場していなかったが、『真マジンガーZERO vs 暗黒大将軍』ではグレートマジンガーの登場にZEROの意思が魔神化を発動した。その後ブレストファイヤーとブレストバーンの撃ち合いで魔神パワー『強化』、『変態』で底上げされたブレストバーンアップに焼かれている際に本形態に変貌している。
ジェットスクランダーも変貌しており、アルファベットの「Z」や、数字の「0」の形状に変形する。その上に乗ることで空中での浮遊も可能。元々は後付け装備であるはずのスクランダーだが、この姿では魔神パワーの一つを使い、体の一部のように作り出していた。その戦闘力は世界を文字通り滅ぼすものであり、あらゆる存在を超越する。
誕生の経緯としては、開発者である兜十蔵博士が、Z編の孫想いのファンキーな老人ではなく、世界最強の人造神を完成させ世界制覇を成し遂げる野望の為なら自分の息子や孫すら抹殺しようとする極悪のマッドサイエンティストだったことによる。
天才的な頭脳を持っていた十蔵博士だったが老いた自分が生きている内に野望達成は不可能と悟った。しかしとある世界の博士が光子力による重力制御によって時空を歪ませ、過去の自分に自身の研究結果を送る事を可能とする光子加速器ミネルバXを開発。これによって自身の研究を濃縮し続けていった結果[1]、完成したマジンガーZは人工知能を有した唯一無二のスーパーロボットとして各国の軍隊を蹂躙。世界各国の首脳陣を14日と10時間34分で平伏させるまでに至った。
だがこの結果に博士は満足せず[2]、より高みを目指すため「過去の自分に伝えることなく研究成果を各国にばら撒く」ことで世界にハンデを与え、自分の想像を超えた出来事を起こすことで更なるインスピレーションを得て研究を飛躍させることを目論んだ。そして次の世界で十蔵博士の研究結果を理解できた一握りの科学者の中に居た者がこそがもう一人の世界征服を目論むマッドサイエンティスト、Dr.ヘルだった。Dr.ヘルは研究結果を利用し古代ミケーネの遺産を復活させ、機械獣による世界征服を目指した結果、十蔵博士と対立。やがて二人はマジンガーと機械獣によるデスマッチを展開する事となった。激化した対決の中、遠隔操縦方式だったマジンガーの弱点を突いたDr.ヘルの操るバルガスV5との戦闘で十蔵博士は重症を負い、対抗するためマジンガーに乗り込んだ甲児が直接操縦しこれを迎撃。
その後搭乗型に改良したマジンガーと甲児の活躍を病院のベッドの上で観戦していくうちに十蔵博士は孫への愛情を得て改心し、Dr.ヘルとの戦いに終止符を打つべく真のマジンガーの完成の為の研究を病床の身体をおして進めていった。死の間際、マジンガーが破れる姿を見た十蔵博士は「自分より優れた知を持ち、自己進化し永遠の命を持つ新たな生命」の設計図を最後の研究成果として「世界を救い、甲児を守ってくれ」と願ってミネルバXに託した。
しかし次の世界の十蔵博士は改心する前のマッドサイエンティストだったため、ミネルバXが当初隠していた設計図を独自に解析しその悪魔的発想を組み込んで建造。結果出来上がってしまったのが7つのブラックボックスたる魔神パワーを有するようになった愛を知らない究極の魔神となったマジンガーであり、それが進化していった存在こそがZEROである。
登場作品と操縦者
単独作品
- スーパーロボット大戦V
- 初登場作品。寺田プロデューサー曰く「強すぎて無理(笑)」[3]とのことだったが、スーパーロボット大戦Vにて驚愕の参戦。原作に近い形で一時敵対する。味方加入の第39話以降、甲児の気力が150になった際の「魔神パワー発動」によって変形可能になる。
- 後述する魔神パワーは、そのうち自己再生・強化・高次予測・変態に言及されるのみで、それも、さすがに原作程狂った性能では無い。変容前のマジンガーZと比較しても機体性能に大きな差はないが、それでも元々の時点で優秀なため、運動性を除けば全体的にとても高性能。その上武器の攻撃力が大きく伸びており、必殺技に至っては波動砲を除けば最高の初期値7000と桁違い。更にここに甲児のABや精神コマンドが乗るため、火力・耐久力共に非常に強力。育成をこなし、強化パーツでの補強も加わった日には完全に狂った強さと化してしまう。
- 欠点は燃費。EN回復(小)があるとは言え枯渇しやすい。低消費の格闘&ルストハリケーンや弾数武器のアイアンカッターでも十分な威力を出せるので、上手く節約していきたい。また、地味に全武器気力制限ありと言うよく分からない事になっている(気力150にならないとそもそもこの形態になれないのである意味間違っていないが)為、気力低下に弱い点に注意。
- 今回のZEROは原作漫画終了後の世界から下地の出来上がっているマジンガーZのいる世界に顕現した、と言う設定。原作漫画最終回で発生した可能性の光――世界を越えて集った数多のロボット達をもう一度見るが為に、そして甲児の意思を見守るべく彼の制御下に入った事になっている。とはいえ、性格は全くと言っていいほど変わっておらず『俺より強い存在は何一つとして許さない』スタンスは保ったままであり、自身に近しき存在であるグレートを叩きのめす辺りはさすがZEROと言うべきか。
- イベントではあるが、双璧を成すゲッターロボの皇帝と一枚絵で共演するという敵にとっては悪夢でしかないクロスオーバーを成し遂げた。ちなみにこの同盟は、ZEROが可能性の光を認めた上で、甲児の意思を尊重しているからこそ実現するものであり、原作時点のマジンガーZEROが同様のシチュエーションに陥った場合、一方的に怒り狂って決裂し、宇宙を戦場に戦いを繰り広げることになる(その場合、闇の帝王は完全に蚊帳の外で何が起こったのか理解できないまま死んでいくハメに)。
装備・機能
武装・必殺武器
- 格闘
- 左フックからの右ストレート。甲児曰くゲンコツとのことだが、ただ殴り飛ばしているだけにも関わらず相手の装甲を抉り飛ばす。
- この時点でも既におかしいのだが、ZEROからすればこの程度はまだ序の口である。
武装
- アイアンカッター
- 腕から生えたアイアンカッターの刃を巨大化させつつ弓状に変形させて打ち出す。
- そのサイズはZEROを遥かに上回っており、超合金ニューZですらいとも容易く両断してしまう。グレートですら逸らすのが精一杯と言う有様。
- ちなみに元々刃が付いている為か、通常のロケットパンチは使用していない。
- サザンクロスナイフ
- 無数の光の十字を機体周辺に形成し放つ。本来の物と異なり追尾弾になっている。その追尾性はグレートブースターを装備して超音速で飛行するグレートマジンガーを迎撃できる程。SRW未採用。
- ルストハリケーン
- 口から放つ強烈な酸を含んだ巨大な竜巻。
- その威力は富士山と街を消し飛ばして更地にし、世界を崩壊させる天変地異を起こす程。Vではトドメ演出で敵を跡形も無く消滅させる(これは原作でボスボロットの残骸が巻き込まれて朽ちていくコマの再現)。
- ブレストファイヤー
- 胸部の高熱版から放つ熱線。
- その破壊力はマジンガーZのそれとは比べ物にならず、言葉通り触れた物を塵一つ残さず吹き飛ばす。Vでは通常版の他にMAP兵器版がある。
- 原作では魔神化の初期段階で放った時点で関東が熔解・東京湾が蒸発し地殻を露出させ、ついでにミケーネ帝国の本拠地は消滅と言う大惨事を引き起こしている他、後に放った時は地球を貫通して大穴を開けている。
- ダイナミックファイヤー
- スクランダーを「魔神パワー」で超巨大化し、さらに放熱板に変化させて放つ熱線。
- その威力は魔神化の初期段階で放つものでもゴードンヘルを消滅させ、同時に地球を文字通り火の玉に変える程。SRW未採用。
- 光子力ビーム
- 目から放たれる拡散する無数の光線。
- その輝きはまさに光の奔流そのもので、一発一発が地球の裏側まで貫通する威力を持ち、超合金ニューZですら掠めただけで融解させる。
必殺技
- ファイナルブレストノヴァ
- 魔神パワー『因果律兵器』を発動して敵を鷲掴みにした後、目にも留まらぬ速さで叩きつけ、スクランダーに乗った状態で零距離ブレストファイヤーを放つ。
- トドメ演出では半身がドロドロに熔解して消し飛んだ敵を真上に投げ捨て、ルストハリケーンで塵一つ残さず粉砕する。最後にスクランダーの上から空を見上げ、甲児とともに拳を突き上げて〆。
- 原作における超合金ニューZα製のグレートマジンカイザーの胸部から下を熔解させた攻撃をベースにした技。また、因果律兵器発動時の演出はカイザーノヴァ使用時のそれにも近いものがある。
- 原作のグレートマジンカイザーのようにマジンエンペラーG相手に使うにはDLC『魔神激突、再び』でケドラに操られている際に使うしか方法が存在しない。
特筆機能
- 魔神パワー
- マジンガーZの時点から内包されていた特殊能力で、甲児の強い意志や脅威となる存在との邂逅で能力が段階的に解放される。全部で7つの能力が封印されており、マジンガーZEROに変貌した地点で全てが解放される。
- それぞれの能力の封印はマジンガーZの内部をチャクラの配置に沿ってブラックボックスとして配置されており、サイボーグ化した甲児の体内にも空中元素固定装置を強制的に起動して形成している。
- 第一段階:自己再生
- 戦闘で負ったいかなるダメージをも自己修復する。魔神化が開放されると瞬間的に修復を行え、大破寸前の状態から暗黒大将軍が大剣を振り抜く刹那の間に完全修復を行っている。
- 第二段階:吸収
- あらゆるエネルギーを吸収し、自らのものとすることができる。ZEROに変貌した後は敵を食らい取り込むことも可能になる。また自己再生との同時行使で敵の物理攻撃で機体を大きく損傷した状態から修復を行いつつ攻撃に使用された武器を取り込むことも可能。
- 第三段階:強化
- マジンガーZの性能を飛躍的に向上させる。旧来のマジンパワーに近いが、こちらは出力のブーストアップだけに留まらず機体の性能から他の魔神パワーにまで恒久的に効果が発揮される上、重ねて発動することで、さらに強化することも可能。
- 第四段階:高次予測
- 未来予知にも匹敵する状況シミュレーションを可能とする他、平行世界の観測さえ可能とする。劇中では開放されている時に甲児の瞳孔部にケーブルのような物が覆い被さっている。
- 第五段階:変態
- 物理法則の常識を超え、マジンガーZの形状・性能を変化させることができる。同作のマジンガーZは一部の追加武装が魔神パワーの効果が無くなった後も追加されたまま残されている。
- 第六段階:因果律兵器
- 因果律に干渉し、他の平行世界で発生した事象と結果の因果関係を自分の今いる世界にも適用し発生させる。
- 簡潔に言えば、相対する敵が何者であろうとも、勝利の可能性が0%でない限り100%確実に勝利できるというもの。例えるなら命中率が1%でもあれば攻撃が必中・回避率が1%でもあれば完全回避するといったもの。この上前述の高次予測や変態と組み合わせれば、どんな敵の行動も読め、弱点さえ用意することができるため、事実上防御することすらも不可能である。
- ZEROの予測を越えた未知の出来事・存在に対しては効果を発揮できないが、素でも強すぎる上に予測を超えるなんて皆無といっていいので弱点になっていない。
- 第七段階:魔神化
- マジンガーZEROとしての意思と力の発現。第六段階まで魔神パワーを開放した状態と比較してさえ天と地ほどの力の差がある。この段階まで解放された時点でマジンガーZは暴走、甲児を吸収あるいは排除し、「終焉の魔神」と化してしまう。
- また魔神パワーを第六段階まで開放しなくともZEROの意思により強制的に開放を行う事が可能で、作中「自己再生」すら発動してない状態でも解放した事もある。
- これが終わりであり、ある意味で始まりといえる形態である。終焉が確定しているこれを倒す方法は作中世界には存在しない。あるとすれば、マジンガーの想像を上回るものを見せつける他ない。
特殊能力
移動タイプ
サイズ
- M
カスタムボーナス
- 装甲値+300、最大EN+50。
- 『V』で採用。
機体BGM
- 「守護神-the guardian」
- 『真マジンガー 衝撃! Z編』後期OP曲。
名台詞
- 「な ん だ と 思 う ?」
- 魔神パワーが暴走、甲児を取り込んで異形の姿に変わりつつあるZERO。大苦戦を強いられる鉄也に自らが何者かを聞かれて返したメッセージ。
- 「我は… 我は最終にして原初 唯一無二のスーパーロボット マジンガーZERO」
- そしてスクランダーを変形させつつ繰り出したメッセージ。劇中初めて「マジンガーZERO」という名称が本機から出されている。
- 「私ノ完全ナル世界ガ消滅スル マジンガーガ勝利シ続ケル最強の世界ガ 兜甲児 ソレハオ前自身ノ夢デアッタハズダ イイノカ ソレデモ?」
甲児「……… 見てくれZERO この大いなる可能性を これこそ 俺が… いや、みんなが… 本来望むべき世界だ 何より この可能性はお前の中から生まれたんだ だからマジンガーZERO お前は負けたんじゃない 勝ったんだ」
「ソウカ…コノ輝キハ私ソノモノカ……ソウカ…」
甲児「フ…そう思っとけよ 夢のような いい眺めだろ」
「アァ 確カニ 素晴ラシイ……」 - 最終回において、光子力がまだ見ぬロボットたちの姿を具現化した。マジンガーではない未知のロボット。それら全ては、マジンガーから生まれたものだった。過去から現在、そして未来に羽ばたいていく綺羅星の如きロボット達を見て、マジンガーZEROは、その無限の可能性に確かな喜びを抱いた。そして可能性を閉ざした物語は終わりを迎え、新たなる始まりへと進み出す。多くのロボット達が生まれ、時に集う世界へ、ZEROは旅立っていくのであった。
スパロボシリーズの名台詞
- 「そうであって、そうではない…」
「我は…無限の可能性…幾多の並行世界にまたがって存在するもの…可能性の交差する存在…抗う事の出来ない、その強大な力を人は魔神…または運命と呼ぶ」 - 『V』39話「終焉への目覚め」にて、ゲッター線によって顕在化した意識が甲児と対話して。
- 「我は魔神…。求めるは無限の力…。お前を取り込む事よりもお前の意思が生み出す力こそ我が欲するもの…幾多の世界を巡り、全てを滅ぼした我さえも知らぬ新たな可能性…。その力…いや、その力の集まりに我も一度は屈した…。お前が友と呼ぶ者達との戦いの中で我が力に抗うお前に、その光を見た。見せてみろ、兜甲児。我にお前の力を…。我は神にも悪魔にもなる…。お前の、その意思によって…」
- 同話より。「一度は屈した」というのは名場面項参照。
名場面
- その名はZERO
- 第3・4巻より。東映版最終回や劇場版同様、スクラップ寸前までミケーネに痛めつけられたマジンガーZ。その窮地に現れたグレートマジンガー。しかし…グレートの活躍を見つめるZには異変が起きていた。甲児を取り込み、満身創痍の身でありながら戦闘獣軍団を蹴散らしていくZ。グレートに与えられたマジンガーブレードを「イラン!」と拒み、禁断の力である魔神パワーが解放されていく。最早「彼」はマジンガーZではなかった。禍々しい姿へと変貌した終焉の魔神は自らを「ZERO」と名乗る。
- スーパーロボット大戦ZERO
- 最終回。最終決戦の最中、敗北の確定した戦いに甲児は一つの賭けに出ていた。マジンガーはマジンガーでは決して倒すことはできない――永遠不変の法則。この因果を打破するべく、とある世界で甲児が描いた、とあるマジンガーの物語。それはマジンガーが倒されようとする内容のもの[4]であり、人々が決して受け入れないものであった。罵倒の中、ある「誰か[5]」が影響されて別の物語を描いた。さらに別の場所でも、別の「誰か」が同じように物語を描いた。その中にはマジンガーとは違う、全く新しいロボットの姿もあった。そして、光子力を媒介にして今世にそれら全てが具現する。兜甲児の意志が光子力を増大させ、誕生する可能性の光――未来に羽ばたくロボット達の姿。甲児が共に戦う日が来る事を待ち望んだ宇宙の王者。五台のメカの合体によって誕生する二体の超電磁ロボ。操縦者と人機一体となり、怒りの空手で悪に立ち向かう闘将。日輪の力と月光の力を操る「無敵」の戦士。三つの変形形態を持つ可変戦闘機。別の可能性世界に生まれた可変戦闘機。遺伝確率約250億分の1の男が乗る鉄の棺桶。火星を駆け抜ける蒼き流星。人を、獣を、そして神をも超える野生の機神。時代と世界を超越し、造られ続ける二足歩行兵器。磁石の力を持つ世紀のマグネ・ロボット。宇宙怪獣を倒すべく造られたド根性で動くロボット。ヒトの手によって造られし神。無限力の巨神。黄金の鉄槌で全てを光に還す勇者の王。ドリルの回転と共に進化を続けるロボット。異界より襲来する怪獣を駆逐する鋼の巨人。そして、三つの心を一つにして無限の力を発揮する三位一体のロボット――遍く世界から集ったロボット達と二体のマジンガーから放たれた必殺技を受けて、遂にマジンガーZEROは自身の敗北を認めるのであった。――いや、それは敗けではなく、感嘆だったのかもしれない。何故なら、そこに広がり、今も拡がり続けるロボット達は全て自分から生まれたのだから。そしてそれらが集う現象を、人はこう呼ぶ――スーパーロボット大戦、と。
スパロボシリーズの名場面
- 覚醒
- 『V』38話「地獄の門」より。あしゅら男爵の血の儀式によって復活したミケーネの神々の前に苦戦を強いられるヤマト部隊。撤退の時間を稼ぎつつ必死で防戦する中、甲児は呪いのように念じ続けていた。マジンガーZは最強のロボット、負けることなどありえないと。
- エースのジョーの加勢もあってどうにか撤退の機をつかんだ部隊だが、甲児は撤退命令に従わずハーデスに襲い掛かる。それでも、神を名乗るその力は本物であり、マジンガーZを以てしても及ばない。
- しかし、ハーデスが口にした「非力」の言葉が甲児の怒りに火をつける。十蔵の作った最強のスーパーロボットが、マジンガーZが非力であるはずがない。妄執に近いその思いが魔神パワーを発動させ、Zがその姿を変える。未知の姿となったマジンガーZは、光子力ビームの一撃でハーデスを滅殺。出遅れた暗黒大将軍に対し、「マジンガーZERO」の名乗りを堂々と上げるのだった。
- その直後、Dr.ヘルが突然現れ、甲児に告げる。十蔵はマジンガーを完成させるために、甲児をもパーツとして設計したのだと。信念の根幹だった祖父の真意を揺るがされ、動揺した甲児は変貌したZEROに取り込まれたまま姿を消す。すべてが終わったその場を遠く、ミネルバXが静かに見守っていた……。
- 魔神、並び立つ
- 『V』39話「終焉への目覚め」より。終焉の魔神と化したマジンガーZEROを止めるべく、新たな魔神皇帝、マジンエンペラーGが舞い降りる。だが、その力をもってしても止まらないZERO。ZEROの中で抵抗する甲児に、竜馬が呼びかける。ゲッター線は有機物と無機物を融合させる力を持つ。ならば、その逆も可能なはずだと。
- ゲッター線によりZEROの意識は顕在化し、甲児と対話する。かつて、ZEROは光子の光から生まれた数多の可能性達により敗北した。そして、甲児が仲間と呼ぶ者達との戦いの中にその可能性を見た。ZEROは言う。甲児を取り込むのではなく、甲児の意思の力を求めると。
- 対話が終わったとき、マジンガーは元の姿に戻っていた。そこに襲いかかるガーディム。しかし、甲児は魔神パワーを発動し、マジンガーをZEROへと変化させる。しかし、それは既に終焉の魔神ではない。神にも悪魔にもなる、最強の魔神……零の魔神と魔神皇帝、二つの魔神が手を取り合い、光子力の光が未来を照らす。
- 因果の果てに待ち受けるモノ
- 『V』第51話「因果の果てに」or「闇より暗き者」。地球艦隊・天駆に敗れ去る闇の帝王。しかし本当の意味での敗北を迎えた訳ではなくいずれまた復活する事を明言する。だが、その刹那ある光景を見てしまう。
- それは最強の魔神と最強の皇帝。すなわち、マジンガーZEROが、ゲッターエンペラー率いるゲッター艦隊とともに因果の果てで並び立つ光景であった。万物の理を呼吸するかのように簡単に捻じ曲げてしまうモノ達を直視した事で「どうあがいても勝つことは出来ない」と己の無力を悟ってしまった闇の帝王は完全に心を折られ、消滅したのであった。
関連機体
- マジンガーZ
- 大元の姿。
- グレートマジンガー
- 劇中ではマジンガーZのZERO化には、この機体の存在が大きく関わっていたとされていた。
- マジンエンペラーG
- ある意味でのカウンター。可能性の光から生まれたZEROの想像を超えるマジンガ―。
脚注
- ↑ なおこの研究の濃縮の結果、ミネルバXも最初は格納庫一帯を占める程の大型マシンだったが、後に等身大のロボットから喜怒哀楽を有する美女型アンドロイドへと変貌していった。
- ↑ 「つまらんわい」と平伏させた各国の首脳陣をブレストファイヤーで焼き払っている。
- ↑ https://twitter.com/yogoyuki/status/431230716190261248
- ↑ その世界ではあらゆる創作物にマジンガーZが関わっている。ガンダムをはじめとするロボットが全てマジンガーに入れ替わり、他のアニメ映画すらも全てマジンガーになり、最後は必ず勝たなくてはならない。
- ↑ 作中ではマジンガーZのお面で顔を隠されているが、何人かはどこかで見たような恰好をしている。
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