「デュミナス」の版間の差分
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− | + | '''デュミナス'''は『[[スーパーロボット大戦R]]』の登場キャラクター。 | |
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− | + | とある人物の手で生み出された異種生命体。 | |
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自らが創造した[[ホムンクルス]]「テクニティ・パイデス」の[[ティス]]、[[ラリアー]]、[[デスピニス]]を使役し、ある目的のために世界に大小様々な「誤り」を生じさせ、混乱をもたらしている。 | 自らが創造した[[ホムンクルス]]「テクニティ・パイデス」の[[ティス]]、[[ラリアー]]、[[デスピニス]]を使役し、ある目的のために世界に大小様々な「誤り」を生じさせ、混乱をもたらしている。 | ||
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各形態の詳細については以下を参照。 | 各形態の詳細については以下を参照。 | ||
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*[[デュミナス・トリトン]] | *[[デュミナス・トリトン]] | ||
− | === | + | === [[スーパーロボット大戦R]] === |
本作時点でのデュミナスの創造主は、前述の通り正体不明。 | 本作時点でのデュミナスの創造主は、前述の通り正体不明。 | ||
− | + | デュミナスの回想シーンによれば、完成したデュミナスの姿は創造主が望んだ姿ではなかったため、創造主にその存在を否定され、廃棄処分にされかかったようである。デュミナスはそれに反抗して創造主を殺害するが、その結果、自身は本来何者として生まれるはずであったのか、そして何故否定されたのかといった回答を得る術を失ってしまう。 | |
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+ | それゆえデュミナスは、創造主に「誤り」の烙印を押された自らの正体を探るために宇宙中を彷徨い、前述の通りホムンクルスを使役して世界に「誤り」を生じさせ、その本質を探った。同時に、創造主に直接疑問点を確認するために時空を超える手段も探していたようで、それを可能とする[[時流エンジン]]を巡り、『R』の主人公勢との因縁が生まれることになる。 | ||
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+ | 本来の歴史では誰にも気づかれることなく暗躍を続けており<ref>推測の域を出ないが、この「正史」におけるデキムのクーデター成功や宇宙太・恵子の戦死、ブッチャーの生存などもデュミナスの干渉の結果起きた「過ち」の可能性がある。</ref>、両ルート1話でエクサランスのトライアルが行われていた月面基地を襲撃。その後、エクサランスチームが保護された戦艦を密かに追跡し、ナデシコルートでは火星極冠遺跡に、ラー・カイラムルートではアクシズ内部に潜み(ナデシコルートではさらにティスを潜入させてイネスを暗殺)、戦闘のさなかに姿を現し戦艦を撃沈。 | ||
− | + | しかし、迎撃に現れたエクサランスを撃墜した際に時流エンジンが暴走を起こし、エクサランスチームは5年前の過去へと飛ばされてしまう。 | |
− | + | 5年前の時点ではデュミナスは歴史の陰で暗躍している最中だったが、時流エンジンとエクサランスに興味を示し、ホムンクルスたちに情報収集を行わせるも全くの正体不明との結果が出る。エクサランスを擁する[[ラウンドナイツ]]への興味を強めたデュミナスは、ホムンクルスたちの各組織への潜入を強化して積極的に交戦させ、その中で時流エンジンがタイムマシンとして機能し得ることに気づく。 | |
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− | + | これにより、デュミナスは当座の目標を「創造主に直接会いに行く」ことに定め、時流エンジンを手に入れるべくミズホとラージを拉致、新たなエンジンを作らせるもラージによって欠陥が仕込まれていたことが発覚し失敗。エクサランスに搭載されているオリジナルを奪取すべく自ら出撃するも力及ばず敗北、最後まで自分が何者か、何のために生まれたのかの答えを得られないまま爆散した。<ref>フィオナが主人公の場合。ラウルの場合はミズホから彼女の見解という形でその答えを教えられている。</ref> | |
+ | エクサランスチームはこの爆発の衝撃を時流エンジンに与えることで元の時代への帰還に成功したが、過去でデュミナスを倒した結果'''「両ルート第1話で月面基地を襲撃し、4話で戦艦を沈めたデュミナス」が存在しなくなり、歴史が変わってしまった。''' | ||
− | + | なお、彼女の創造主がどのような姿を意図していたのかは不明。ミズホは人間だと推測しているが、各形態に共通してみられる「翼」「目」の意匠、武器名の日本語訳、「原罪」を意味する専用BGM、何より劇中の立ち振る舞いからは「'''監視者としての天使、あるいは女神'''」のイメージが見受けられる。 | |
− | + | === [[OGシリーズ]] === | |
+ | [[戦士ロア]]を抹殺する為に[[ダークブレイン]]の手によって造られた機械生命体で、本名は『'''デュナミス3'''』だったが、機能不全により自らの存在意義を[[記憶喪失|忘れてしまう]]。 | ||
+ | |||
+ | その後は『R』と同じように自らの存在意義をダークブレインに尋ねるべく、各地で暗躍を続けることとなる。最期はダークブレインにより、使命が果たせない欠陥品として処分された。 | ||
== 登場作品と役柄 == | == 登場作品と役柄 == | ||
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=== 携帯機シリーズ === | === 携帯機シリーズ === | ||
− | ;[[ | + | ;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦R}} |
− | + | :初登場作品。本作の戦乱の黒幕にして[[ラストボス|ラスボス]]。ラウル、フィオナらが過去の世界へと[[タイムスリップ]]する原因を作った張本人であり、ホムンクルスを使役して世界に干渉しつつ、[[時流エンジン]]を手に入れて時空を越え、創造主に再び出会うことを望んだが、世界を混乱に陥れたことで[[ラウンドナイツ]]に否定され、倒されてしまった。また、ラージは「創造主の性根が悪かった」「機械で例えるなら欠陥品だが、誰にも修理できない」と、割と同情的な意見を口にしている。ラウルが[[主人公]]の場合、ミズホは人間になるべく作られたと推測している。一方でフィオナが主人公の場合はラージとフィオナから「創造主にこだわらず、自分の道を切り開くべきだった」「答えや未来は他人から教わるのではなく、自分で見つけるもの」と最後まで否定される。 | |
+ | :ゲーム中の能力については、高HP、3形態、第1形態は条件を満たさない限り無限再生…という具合に書くとラスボスらしいのだが、肝心のHPが5万程度・味方が強力・'''リアル系ユニットは順当にゲームを進める程度の改造で攻撃が当たらなくなる'''等の理由で苦労することは少ない。『R』の難易度の低さを象徴する一例とも言える。さらには第1形態で無限再生することを逆手に取られて、'''次の周回に向けた資金稼ぎの格好の的にされてしまう始末'''である。むしろその手前のシナリオの'''「[[ガルファ皇帝]]と[[ゼロ (電童)|ゼロ]]を同一ターン内に倒す」という条件の方が難しいくらいである。''' | ||
+ | :余談であるが、SRWのオリジナルラスボスでは珍しく、'''自分の組織オリジナルの量産機を有しておらず'''、ティス達の専用機以外は全て他勢力の兵器([[デビルガンダム]]、[[偽コン・バトラーV]]、[[量産型グレートマジンガー]]、[[デビルエステバリス]]、[[赤騎士デスカイン]]、[[青騎士ヘルダイン]])の流用である。これに関しては作中でも[[兜甲児]]から「'''とことん、人のフンドシで戦うのが好きな奴らだぜ'''」と言われていた。 | ||
=== [[OGシリーズ]] === | === [[OGシリーズ]] === | ||
− | ; | + | ;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS}} |
:開始直後に登場するが、今回は顔見せ。この時点ではまともに思考していると思われる描写があるが…。 | :開始直後に登場するが、今回は顔見せ。この時点ではまともに思考していると思われる描写があるが…。 | ||
− | ;[[ | + | ;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦OG外伝}} |
− | : | + | :本格的な出演。本作では『[[スーパーロボット大戦R|R]]』終盤で垣間見せた感傷や慈愛といった人間らしい感情が最後まで欠落している他、『R』では自己の存在理由に常に疑問を持ち続けていたデュミナスだが、本作ではやや肯定的とも取れる面まで見せている。『R』と違い創造主に存在を否定されるという始まりが無かったからだろうか。 |
+ | :本作では[[ティス]]と[[ラリアー]]を取り込んだことで、[[デュミナス・プロートン]]からいきなり[[デュミナス・トリトン]]へと形態変化する([[デュミナス・デウテロン]]は登場しない)。 | ||
+ | :結果的に本作における戦乱の元凶となった上に本人の意向を無視してティスとラリアーを取り込んだことから「[[リュウセイ・ダテ|母親の役割を都合のいいように捻じ曲げている]]」「[[ゼオラ・シュバイツァー|セトメ博士以下]]」「[[リオ・メイロン|邪悪な機械の塊]]」等、自軍からは散々な言われようとなった。 | ||
+ | :ダークブレインの被造物という設定になったのは、恐らく「数多の世界の叡智を喰らう」ダークブレインに対し、元々与えられていた「監視者」というイメージを紐づけたためと思われる。 | ||
− | == [[ | + | == パイロットステータス == |
+ | === [[精神コマンド]] === | ||
+ | ;[[OG外伝]] | ||
+ | :'''[[偵察]]、[[直撃]]、[[感応]]、[[ド根性]]、[[鉄壁]]、???、[[予測]](ツイン)''' | ||
+ | :「ド根性」は生まれた意味を探すことへの執着を表しているのだろうか… | ||
+ | === [[特殊技能]](特殊スキル) === | ||
+ | ;[[OG外伝]] | ||
+ | :'''[[底力]]L9、[[指揮]]、[[援護攻撃]]、[[援護防御]]、[[カウンター]]''' | ||
+ | :高レベルの底力はそこそこ厄介だが、裏を返せば怖いのはそこだけ。指揮も援護技能も、その筆頭格であるティスとラリアーを自ら取り込んでしまったためにほぼ無意味と化している。 | ||
+ | |||
+ | == パイロットBGM == | ||
;『求めていた「答え」』 | ;『求めていた「答え」』 | ||
− | : | + | :デュミナス・プロートンの戦闘[[BGM]]。 |
;『ORIGINAL SIN』 | ;『ORIGINAL SIN』 | ||
− | : | + | :直訳すると「原罪」。[[スーパーロボット大戦OG外伝|OG外伝]]では大幅にアレンジされた。 |
== 人間関係 == | == 人間関係 == | ||
;創造主 | ;創造主 | ||
− | : | + | :『[[スーパーロボット大戦R|R]]』における創造主の正体は不明。作中の描写からおそらく人間だと思われる。自分は何者であるのかを問いかけるデュミナスに対し、「お前はデュミナス(間違い)なのだ」と言った趣旨の発言をし、廃棄しようとするが返り討ちにあい死亡。このことがきっかけで、デュミナスは「間違いとは何か、自分が間違いでなければ何になるはずだったか」を知ろうと考え、行動を開始する。ここから『R』の事件は始まったため、全ての元凶ともいうべき人物。 |
− | ;[[ティス]] | + | ;[[ティス]]、[[ラリアー]]、[[デスピニス]] |
− | + | :ホムンクルス「テクニティ・パイデス」であり、手駒。しかし『R』では終盤で本当の子供のように認識している様子を見せており、3人が自分のために進んで命を差し出す際、全てが終わった後に彼らが望む姿に復活させることを約束していた。一方でOGシリーズではそのような温情は存在せず、ティスとラリアーにはあらかじめ自分の命を差し出すよう仕組んでいた。 | |
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;[[ラウル・グレーデン]] [[フィオナ・グレーデン]] | ;[[ラウル・グレーデン]] [[フィオナ・グレーデン]] | ||
− | : | + | :『R』本編では因縁の相手。逆にOGシリーズではただの敵という認識。 |
;[[ラージ・モントーヤ]]、[[ミズホ・サイキ]] | ;[[ラージ・モントーヤ]]、[[ミズホ・サイキ]] | ||
− | : | + | :ラウル、フィオナと同じくデュミナスにより転移させられた人物。『R』では時を越える力を得るため[[GEAR]]本部に保管されていた予備の[[時流エンジン]]を奪い、彼らをそのメカニックとして誘拐する。 |
;[[アラド・バランガ]]、[[ゼオラ・シュバイツァー]]、[[ラトゥーニ・スゥボータ]] | ;[[アラド・バランガ]]、[[ゼオラ・シュバイツァー]]、[[ラトゥーニ・スゥボータ]] | ||
:OGシリーズでホムンクルス達を完全に道具として扱った際、かつて[[スクール]]で道具として扱われた過去を持つアラド達にその非道な行いを非難されてしまう。特にゼオラからは[[アギラ・セトメ|アギラ]]以下と言われてしまう。 | :OGシリーズでホムンクルス達を完全に道具として扱った際、かつて[[スクール]]で道具として扱われた過去を持つアラド達にその非道な行いを非難されてしまう。特にゼオラからは[[アギラ・セトメ|アギラ]]以下と言われてしまう。 | ||
;[[ヴィルヘルム・V・ユルゲン]] | ;[[ヴィルヘルム・V・ユルゲン]] | ||
:OGシリーズにおける協力者。彼の開発した[[ODEシステム]]の「人間を生体部品として組み込む」という非人道的な仕様は、デュミナスがダークブレインを呼び寄せるために必要な「思念集積体」を形成する上でも重要な役割を果たすこととなる。 | :OGシリーズにおける協力者。彼の開発した[[ODEシステム]]の「人間を生体部品として組み込む」という非人道的な仕様は、デュミナスがダークブレインを呼び寄せるために必要な「思念集積体」を形成する上でも重要な役割を果たすこととなる。 | ||
+ | ;[[ラミア・ラヴレス]] | ||
+ | :ユルゲンの攻撃を受けた彼女を回収し、ODEシステムのマスター・コアとして修復し差し向ける。当然ながらその行為は[[エクセレン・ブロウニング|エクセレン]]らの激しい怒りを買うことになる。ソーディアンでの決戦で彼女と対峙した際には「役割は与えたが、希望は与えていない」ともっともすぎる指摘を受けた。 | ||
;[[タスク・シングウジ]] | ;[[タスク・シングウジ]] | ||
:OGシリーズにおいて、合理的ではない行動をすることを基にデュミナスに欠陥がある事をいち早く見抜く。そして終盤、その推測は事実であった事が証明される。 | :OGシリーズにおいて、合理的ではない行動をすることを基にデュミナスに欠陥がある事をいち早く見抜く。そして終盤、その推測は事実であった事が証明される。 | ||
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== 版権作品との人間関係 == | == 版権作品との人間関係 == | ||
;[[ブライト・ノア]]、[[ホシノ・ルリ]] | ;[[ブライト・ノア]]、[[ホシノ・ルリ]] | ||
− | : | + | :序盤において、なんと彼らを殺害する。 |
;[[D.O.M.E.]] | ;[[D.O.M.E.]] | ||
− | : | + | :ある目的のために彼と接触。 |
;[[ガルファ皇帝]] | ;[[ガルファ皇帝]] | ||
− | : | + | :『[[スーパーロボット大戦R|R]]』では、このコンピュータが暴走し人類根絶やしを目的とするようになったのは、デュミナスと接触して機能が狂ったためとされている。 |
;[[ドモン・カッシュ]] | ;[[ドモン・カッシュ]] | ||
:配下の3人が一度死んだ[[東方不敗マスター・アジア|東方不敗]]を[[デビルガンダム]]のコアにしたため、弟子であったドモンの怒りを買う事になる。 | :配下の3人が一度死んだ[[東方不敗マスター・アジア|東方不敗]]を[[デビルガンダム]]のコアにしたため、弟子であったドモンの怒りを買う事になる。 | ||
== 名台詞 == | == 名台詞 == | ||
− | |||
=== スーパーロボット大戦R === | === スーパーロボット大戦R === | ||
+ | ;「あなたも私を否定するのか」 | ||
+ | :攻撃時の汎用台詞。本作のデュミナスは出自からして失敗作扱いされて殺されかけた経緯の関係上、「否定」がトラウマになっている模様。 | ||
+ | ;「私はデュミナス…あなたを攻撃する…」 | ||
+ | :攻撃時の台詞の一つ。 | ||
+ | ;「すべからく過ちは存在する。過ちがあるからこそ真実がある」<br/>「私は過ちを犯すもの……私は過ちを犯させるもの……私の名は……」 | ||
+ | :共通ルート第1話「トライアル・ウェポン」で月面基地を襲撃した際のうわごと。 | ||
+ | :「過ち」とは何か=自分は何者かを追求し続けた果てに'''自分が「過ちを引き起こす者」になってしまっている。''' | ||
+ | ;「これはあなたの誤り。あなたの間違い」 | ||
+ | :ナデシコルート第4話「最悪の決戦」にて。ルリが火星の後継者のネットワーク掌握にかかった矢先に介入(しかも配下<ref>「???」名義だが口調からしてティスと思われる。</ref>を送り込んでイネスを暗殺)、逆にオモイカネを完全掌握してナデシコCを棒立ちにしてしまう。 | ||
+ | ;「あなたが生き残ったのは私の誤り。……なるほど、過ちを犯すとはこういう事を指すのか」<br/>「この私が創造主と同じ事をするとは。でも、それも仕方がない。これは私の過ちなのだから」 | ||
+ | :両ルート第4話にて。この後の立ち回りや言動を鑑みると、デュミナスは'''そもそも「過ち」「誤り」とは何なのかが根本的にわかっていなかった'''らしく、その意味を知ることで「創造主にとっての過ち」である自分は何なのかを知ろうとしていたと思われる。<ref>「R」作中において多くの勢力・組織に介入して争乱を広げたのは恐らく「過ち」と分類される事象をエミュレートしようと試みたため。</ref> | ||
+ | ;「過ちか…それは良い」<br/>「だが、エクサランスと時流エンジンについての報告が来ないのはどういうことなのか、説明を求める」 | ||
+ | :共通ルート第24話「怒りの火山島基地!」のエンドデモより。 | ||
+ | :問われた三人は「いくら調べてもデータが出てこない」「ある日突然歴史に現れたような」と答えているが、これは'''5話以降のデュミナス達は「過去の時系列のデュミナス一派」であるため。'''1話~4話で暗躍し、戦艦を撃墜したのは'''「エクサランスがタイムスリップしなかった本来の歴史」におけるデュミナス'''である。 | ||
+ | ;「デュミナス…地球の言葉に訳せば『間違い』『失敗』『誤り』…私はそう呼ばれた。だから私はそう名乗っている」 | ||
+ | :宇宙ルート第31話「私はデュミナス…」より。 | ||
+ | ;「それは…私が求めているものに他ならない。ラウンドナイツに質問する。私の目的は何だ?」 | ||
+ | :自軍部隊に向けた質問。この直前には「自分が生き物なのか機械なのか、別の何かなのかもわからない」と述べている辺り、デュミナスの根本的な問題は自己認識以前に'''自分がどんな存在かわからない'''ことが原因だった模様。知識すら不完全なままに知性だけを備えてしまったのが、ある意味彼女の不運だったのかもしれない。 | ||
;「ここを去りなさい…私はお前たちの創造主…私は、お前たちの存在を否定することは出来ない…」 | ;「ここを去りなさい…私はお前たちの創造主…私は、お前たちの存在を否定することは出来ない…」 | ||
− | :[[R]] | + | :『[[スーパーロボット大戦R|R]]』の最終話「デュミナスの答え」の台詞。最終決戦直前でラージの一計により瀕死の状態に陥った際、残されたホムンクルス達が自身の存在と引き換えにデュミナスを復活させようと決意したことに対し、自分が創造したホムンクルスの存在を否定できないと3人に逃げるよう命令していた。 |
;「新たに造り直す時、どのような姿を望む? …これぐらいしか、私には出来ない…」 | ;「新たに造り直す時、どのような姿を望む? …これぐらいしか、私には出来ない…」 | ||
− | : | + | :同話にて自らの身を捧げて自分を支えてくれる三人に感謝し自分の不甲斐なさを悲しむ。 |
− | ; | + | ;「無駄にはしない…だから戦うのだ」 |
− | :[[ | + | :同上、ホムンクルス三人の死に涙を流すも、アムロから「3人の犠牲を無駄にするのか」と言われた際は時流エンジンを手にするべく、覚悟を決める。 |
+ | ;「近くにいておいて気づかぬか。時流エンジンは時を超える力…エクサランスは、それ自体がタイムマシンであることを!」<br />[[デュオ・マックスウェル|デュオ]]「なんだって!?」<br />[[ダイゴウジ・ガイ|ガイ]]「エクサランスが!」<br />[[チボデー・クロケット|チボデー]]「タイムマシンだってぇ!?」<br />「その力、私がもらう!」 | ||
+ | :[[ジュドー・アーシタ|ジュドー]]から、「また時流エンジンだの、時を超えるだの何のことだ!」と言われ、返しに時流エンジン及びエクサランスの正体をラウンドナイツに明かす。ラウンドナイツの中で以前からこの事実に気づいていたのは[[無敵鋼人ダイターン3|ダイターンチーム]]と[[イネス・フレサンジュ|イネス]]だけであり、一行に大きな衝撃を与えた。 | ||
;「お前たちはなぜ存在できる…? なぜお前たちの創造主はお前たちの存在を認める?」<br />「認められないものは存在してはいけない。ならばなぜ私は存在している? 創造主に存在を否定された私はなぜ存在する?」<br />「創造主は我を作り我を否定し壊し滅ぼし作り正し攻め恐れ笑いおびえ殺す殺す殺す殺す殺す…」 | ;「お前たちはなぜ存在できる…? なぜお前たちの創造主はお前たちの存在を認める?」<br />「認められないものは存在してはいけない。ならばなぜ私は存在している? 創造主に存在を否定された私はなぜ存在する?」<br />「創造主は我を作り我を否定し壊し滅ぼし作り正し攻め恐れ笑いおびえ殺す殺す殺す殺す殺す…」 | ||
− | : | + | :最終話より。最後の最後まで自身の存在意義についての正解のない考察を反復するあまり、とうとう自我が崩壊してしまう。最終的には問題を簡略化することで暴走を自己解決した。 |
+ | ;「そうか…」<BR>「私は…人間だったのか…」 | ||
+ | :最終話シナリオエンドデモ(ラウル編)にて。ミズホとラウルから人間になるべく作られた、人間は自分の本質を映す鏡を嫌う(つまり創造主にとってデュミナスは鏡だった)と教えられ、どこか納得して爆発に消えた。 | ||
+ | ;「未来…どうすれば作れる…誰か…教えてくれ…」 | ||
+ | :最終話シナリオエンドデモ(フィオナ編)にて。フィオナとラージから自身の有り様を否定されて尚、最後まで他人に答えを求め続けた様子はどこか哀愁を感じさせる場面ともいえる。とはいえ序盤を見るに、色々無茶苦茶ではあったが知識も認識も足りないなりに「答え」を探し求めて足掻いていたことは読み取れる。 | ||
+ | ;「その力を、私に!」<BR>「ぐわぁぁぁっっっっっ!」 | ||
+ | :エンディング(フィオナ編)にて。エクサランスのタイムワープに巻き込まれ3年後の時代に付いてきてしまったが、フィオナにとどめを刺される。最後の最後まで時流エンジンを諦めないその姿勢は、ラウル編でミズホが指摘する通り人間のようだった。 | ||
=== OGシリーズ === | === OGシリーズ === | ||
− | ; | + | ;「異物の存在が……過ちを生み出す原因となるのです」<br/>「規格外の個体は抹消します……」 |
− | :[[OG外伝]]、第34話「生まれ落ちた過ち」の台詞。<br />[[ソーディアン]]内での戦闘で苦戦していた[[ティス]]と[[ラリアー]] | + | :メタノイア使用時の台詞の一つ。本作では[[ODEシステム]]の裏に配置されているため、言い回しもユルゲンと似通っている。 |
+ | ;「何をしているのです? お前達の命は私が生み出したもの……それを私に返すのです。嫌とは言わせませんよ? 私はあなた達の創造主なのですから」 | ||
+ | :[[スーパーロボット大戦OG外伝|OG外伝]]、第34話「生まれ落ちた過ち」の台詞。<br />[[ソーディアン]]内での戦闘で苦戦していた[[ティス]]と[[ラリアー]]に対して、創造主という立場を盾にホムンクルス達の意思を無視して自身に命を捧げることを強要したときの台詞。『R』のデュミナスとは全く正反対と言えるほど、愛情が完璧に欠落している。 | ||
;「私はあの子達の創造主。彼らをどう扱おうと、あなた方に非難される筋合いはありません」 | ;「私はあの子達の創造主。彼らをどう扱おうと、あなた方に非難される筋合いはありません」 | ||
− | : | + | :上の場面でティスとラリアーを自身の肉体に取り込んだ後の台詞。その行為に憤慨したアラド達の怒りの言葉に対して、彼女が返した反論。余りにもエゴ剝き出しのその様に、アラドは「おれ達はああいうのが一番許せねえんだよ!!」と激昂した。 |
;「世界を崩壊させる『鍵』……!」 | ;「世界を崩壊させる『鍵』……!」 | ||
− | :[[Gコンパチブルカイザー]] | + | :[[Gコンパチブルカイザー]]との戦闘台詞の一つ。本シリーズのデュミナスの知識が恐らくダークブレイン由来であることを考えると、カイザーのオーバーゲートエンジンは「鍵」=[[クロスゲート|神鳴る地獄門]]にアクセスする手段の一つであり、そのことだろう(SH作戦からこちら、'''あの「門」は大体において問題しか運んでこない'''ため)。 |
+ | |||
+ | == 迷台詞 == | ||
+ | ;「要望なら正規の手続きを踏むが良い」 | ||
+ | :『R』共通ルート第24話「怒りの火山島基地!」にて、ティスからの要望を受けた際の返答。直後にティスが言った通りデュミナス一派はこの場にいた4人が全員なのだが、そもそも「手続き」というものがこの一派にあったのかは不明。 | ||
== 余談 == | == 余談 == | ||
− | 作中で「過ち」とされていた事と、ホムンクルス達の造物主である事からファンからは『過ちさん』『過ち母さん』などと呼ばれている。 | + | *作中で「過ち」とされていた事と、ホムンクルス達の造物主である事からファンからは『過ちさん』『過ち母さん』などと呼ばれている。 |
− | + | **作中においても[[兜甲児]]から『間違い野郎』という似たような蔑称で呼ばれている。ただしこちらは「間違い」という言葉を口癖のように多用する点を揶揄したものであり、ニュアンスとしては若干異なる。 | |
− | + | *『R』ラウル編のデュミナスは「創造主に会えなかったが'''答えを得た'''事に'''満足して散った'''」のに対し、フィオナ編では「答えを他人から教えて貰おうとしたのが間違いと否定されても'''最後まで生にしがみついた'''」、『OG』の方は「創造主に会えたが'''答えを得られぬまま'''欠陥品として処分された」という正反対と言える結末だった。 | |
− | + | **とはいえ『OG』のデュミナスは「自分の創造物を自身に命を捧げることを強要した」ので因果応報ではある。そう考えると『R』の方は「創造主に処分されそうになったので反抗した」からこそ「自分は創造物を一方的に処分することなく意思を尊重した」と捉えることもできる。 | |
− | + | *名前の由来は[[OGシリーズ]]での設定を踏まえると「デュナミス」の音を入れ替えた(間違えた)ものと思われる。 | |
+ | **デュナミスとは「資質」「可能性」(更にキリスト教における「全能者」「神」概念の原語でもある)などの意味を持つギリシャ語であり、[[天使・悪魔|天使]]のヒエラルキーの第五階級に属する力天使の呼称のひとつである。 | ||
+ | *敵サイドながら、自分の存在意義を求める純粋さとホムンクルス三人達を思う優しさからか、一定の人気があり、当時発売していた『スーパーロボット大戦R コミックアンソロジー』では岡田敦志が手掛けた話で何と主人公側と和解する話が描かれたほどである。 | ||
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{{バンプレストオリジナル}} | {{バンプレストオリジナル}} | ||
{{DEFAULTSORT:てゆみなす}} | {{DEFAULTSORT:てゆみなす}} | ||
[[Category:登場人物た行]] | [[Category:登場人物た行]] | ||
[[Category:バンプレストオリジナルの登場人物た行]] | [[Category:バンプレストオリジナルの登場人物た行]] | ||
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[[Category:スーパーロボット大戦R]] | [[Category:スーパーロボット大戦R]] | ||
[[Category:OGシリーズの登場人物]] | [[Category:OGシリーズの登場人物]] | ||
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2025年2月13日 (木) 22:28時点における最新版
デュミナス | |
---|---|
登場作品 | |
声優 | 早間京子 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦R |
SRWでの分類 |
パイロット ラストボス |
プロフィール | |
---|---|
種族 | 異種生命体 |
性別 | 不明 |
デュミナスは『スーパーロボット大戦R』の登場キャラクター。
概要[編集 | ソースを編集]
とある人物の手で生み出された異種生命体。
自らが創造したホムンクルス「テクニティ・パイデス」のティス、ラリアー、デスピニスを使役し、ある目的のために世界に大小様々な「誤り」を生じさせ、混乱をもたらしている。
各形態の詳細については以下を参照。
スーパーロボット大戦R[編集 | ソースを編集]
本作時点でのデュミナスの創造主は、前述の通り正体不明。
デュミナスの回想シーンによれば、完成したデュミナスの姿は創造主が望んだ姿ではなかったため、創造主にその存在を否定され、廃棄処分にされかかったようである。デュミナスはそれに反抗して創造主を殺害するが、その結果、自身は本来何者として生まれるはずであったのか、そして何故否定されたのかといった回答を得る術を失ってしまう。
それゆえデュミナスは、創造主に「誤り」の烙印を押された自らの正体を探るために宇宙中を彷徨い、前述の通りホムンクルスを使役して世界に「誤り」を生じさせ、その本質を探った。同時に、創造主に直接疑問点を確認するために時空を超える手段も探していたようで、それを可能とする時流エンジンを巡り、『R』の主人公勢との因縁が生まれることになる。
本来の歴史では誰にも気づかれることなく暗躍を続けており[1]、両ルート1話でエクサランスのトライアルが行われていた月面基地を襲撃。その後、エクサランスチームが保護された戦艦を密かに追跡し、ナデシコルートでは火星極冠遺跡に、ラー・カイラムルートではアクシズ内部に潜み(ナデシコルートではさらにティスを潜入させてイネスを暗殺)、戦闘のさなかに姿を現し戦艦を撃沈。
しかし、迎撃に現れたエクサランスを撃墜した際に時流エンジンが暴走を起こし、エクサランスチームは5年前の過去へと飛ばされてしまう。
5年前の時点ではデュミナスは歴史の陰で暗躍している最中だったが、時流エンジンとエクサランスに興味を示し、ホムンクルスたちに情報収集を行わせるも全くの正体不明との結果が出る。エクサランスを擁するラウンドナイツへの興味を強めたデュミナスは、ホムンクルスたちの各組織への潜入を強化して積極的に交戦させ、その中で時流エンジンがタイムマシンとして機能し得ることに気づく。
これにより、デュミナスは当座の目標を「創造主に直接会いに行く」ことに定め、時流エンジンを手に入れるべくミズホとラージを拉致、新たなエンジンを作らせるもラージによって欠陥が仕込まれていたことが発覚し失敗。エクサランスに搭載されているオリジナルを奪取すべく自ら出撃するも力及ばず敗北、最後まで自分が何者か、何のために生まれたのかの答えを得られないまま爆散した。[2] エクサランスチームはこの爆発の衝撃を時流エンジンに与えることで元の時代への帰還に成功したが、過去でデュミナスを倒した結果「両ルート第1話で月面基地を襲撃し、4話で戦艦を沈めたデュミナス」が存在しなくなり、歴史が変わってしまった。
なお、彼女の創造主がどのような姿を意図していたのかは不明。ミズホは人間だと推測しているが、各形態に共通してみられる「翼」「目」の意匠、武器名の日本語訳、「原罪」を意味する専用BGM、何より劇中の立ち振る舞いからは「監視者としての天使、あるいは女神」のイメージが見受けられる。
OGシリーズ[編集 | ソースを編集]
戦士ロアを抹殺する為にダークブレインの手によって造られた機械生命体で、本名は『デュナミス3』だったが、機能不全により自らの存在意義を忘れてしまう。
その後は『R』と同じように自らの存在意義をダークブレインに尋ねるべく、各地で暗躍を続けることとなる。最期はダークブレインにより、使命が果たせない欠陥品として処分された。
登場作品と役柄[編集 | ソースを編集]
携帯機シリーズ[編集 | ソースを編集]
- スーパーロボット大戦R
- 初登場作品。本作の戦乱の黒幕にしてラスボス。ラウル、フィオナらが過去の世界へとタイムスリップする原因を作った張本人であり、ホムンクルスを使役して世界に干渉しつつ、時流エンジンを手に入れて時空を越え、創造主に再び出会うことを望んだが、世界を混乱に陥れたことでラウンドナイツに否定され、倒されてしまった。また、ラージは「創造主の性根が悪かった」「機械で例えるなら欠陥品だが、誰にも修理できない」と、割と同情的な意見を口にしている。ラウルが主人公の場合、ミズホは人間になるべく作られたと推測している。一方でフィオナが主人公の場合はラージとフィオナから「創造主にこだわらず、自分の道を切り開くべきだった」「答えや未来は他人から教わるのではなく、自分で見つけるもの」と最後まで否定される。
- ゲーム中の能力については、高HP、3形態、第1形態は条件を満たさない限り無限再生…という具合に書くとラスボスらしいのだが、肝心のHPが5万程度・味方が強力・リアル系ユニットは順当にゲームを進める程度の改造で攻撃が当たらなくなる等の理由で苦労することは少ない。『R』の難易度の低さを象徴する一例とも言える。さらには第1形態で無限再生することを逆手に取られて、次の周回に向けた資金稼ぎの格好の的にされてしまう始末である。むしろその手前のシナリオの「ガルファ皇帝とゼロを同一ターン内に倒す」という条件の方が難しいくらいである。
- 余談であるが、SRWのオリジナルラスボスでは珍しく、自分の組織オリジナルの量産機を有しておらず、ティス達の専用機以外は全て他勢力の兵器(デビルガンダム、偽コン・バトラーV、量産型グレートマジンガー、デビルエステバリス、赤騎士デスカイン、青騎士ヘルダイン)の流用である。これに関しては作中でも兜甲児から「とことん、人のフンドシで戦うのが好きな奴らだぜ」と言われていた。
OGシリーズ[編集 | ソースを編集]
- スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS
- 開始直後に登場するが、今回は顔見せ。この時点ではまともに思考していると思われる描写があるが…。
- スーパーロボット大戦OG外伝
- 本格的な出演。本作では『R』終盤で垣間見せた感傷や慈愛といった人間らしい感情が最後まで欠落している他、『R』では自己の存在理由に常に疑問を持ち続けていたデュミナスだが、本作ではやや肯定的とも取れる面まで見せている。『R』と違い創造主に存在を否定されるという始まりが無かったからだろうか。
- 本作ではティスとラリアーを取り込んだことで、デュミナス・プロートンからいきなりデュミナス・トリトンへと形態変化する(デュミナス・デウテロンは登場しない)。
- 結果的に本作における戦乱の元凶となった上に本人の意向を無視してティスとラリアーを取り込んだことから「母親の役割を都合のいいように捻じ曲げている」「セトメ博士以下」「邪悪な機械の塊」等、自軍からは散々な言われようとなった。
- ダークブレインの被造物という設定になったのは、恐らく「数多の世界の叡智を喰らう」ダークブレインに対し、元々与えられていた「監視者」というイメージを紐づけたためと思われる。
パイロットステータス[編集 | ソースを編集]
精神コマンド[編集 | ソースを編集]
特殊技能(特殊スキル)[編集 | ソースを編集]
- OG外伝
- 底力L9、指揮、援護攻撃、援護防御、カウンター
- 高レベルの底力はそこそこ厄介だが、裏を返せば怖いのはそこだけ。指揮も援護技能も、その筆頭格であるティスとラリアーを自ら取り込んでしまったためにほぼ無意味と化している。
パイロットBGM[編集 | ソースを編集]
人間関係[編集 | ソースを編集]
- 創造主
- 『R』における創造主の正体は不明。作中の描写からおそらく人間だと思われる。自分は何者であるのかを問いかけるデュミナスに対し、「お前はデュミナス(間違い)なのだ」と言った趣旨の発言をし、廃棄しようとするが返り討ちにあい死亡。このことがきっかけで、デュミナスは「間違いとは何か、自分が間違いでなければ何になるはずだったか」を知ろうと考え、行動を開始する。ここから『R』の事件は始まったため、全ての元凶ともいうべき人物。
- ティス、ラリアー、デスピニス
- ホムンクルス「テクニティ・パイデス」であり、手駒。しかし『R』では終盤で本当の子供のように認識している様子を見せており、3人が自分のために進んで命を差し出す際、全てが終わった後に彼らが望む姿に復活させることを約束していた。一方でOGシリーズではそのような温情は存在せず、ティスとラリアーにはあらかじめ自分の命を差し出すよう仕組んでいた。
- ラウル・グレーデン フィオナ・グレーデン
- 『R』本編では因縁の相手。逆にOGシリーズではただの敵という認識。
- ラージ・モントーヤ、ミズホ・サイキ
- ラウル、フィオナと同じくデュミナスにより転移させられた人物。『R』では時を越える力を得るためGEAR本部に保管されていた予備の時流エンジンを奪い、彼らをそのメカニックとして誘拐する。
- アラド・バランガ、ゼオラ・シュバイツァー、ラトゥーニ・スゥボータ
- OGシリーズでホムンクルス達を完全に道具として扱った際、かつてスクールで道具として扱われた過去を持つアラド達にその非道な行いを非難されてしまう。特にゼオラからはアギラ以下と言われてしまう。
- ヴィルヘルム・V・ユルゲン
- OGシリーズにおける協力者。彼の開発したODEシステムの「人間を生体部品として組み込む」という非人道的な仕様は、デュミナスがダークブレインを呼び寄せるために必要な「思念集積体」を形成する上でも重要な役割を果たすこととなる。
- ラミア・ラヴレス
- ユルゲンの攻撃を受けた彼女を回収し、ODEシステムのマスター・コアとして修復し差し向ける。当然ながらその行為はエクセレンらの激しい怒りを買うことになる。ソーディアンでの決戦で彼女と対峙した際には「役割は与えたが、希望は与えていない」ともっともすぎる指摘を受けた。
- タスク・シングウジ
- OGシリーズにおいて、合理的ではない行動をすることを基にデュミナスに欠陥がある事をいち早く見抜く。そして終盤、その推測は事実であった事が証明される。
- ダークブレイン
- OGシリーズにおけるデュミナスの創造主。最期は彼に欠陥品として処分されてしまう。
版権作品との人間関係[編集 | ソースを編集]
- ブライト・ノア、ホシノ・ルリ
- 序盤において、なんと彼らを殺害する。
- D.O.M.E.
- ある目的のために彼と接触。
- ガルファ皇帝
- 『R』では、このコンピュータが暴走し人類根絶やしを目的とするようになったのは、デュミナスと接触して機能が狂ったためとされている。
- ドモン・カッシュ
- 配下の3人が一度死んだ東方不敗をデビルガンダムのコアにしたため、弟子であったドモンの怒りを買う事になる。
名台詞[編集 | ソースを編集]
スーパーロボット大戦R[編集 | ソースを編集]
- 「あなたも私を否定するのか」
- 攻撃時の汎用台詞。本作のデュミナスは出自からして失敗作扱いされて殺されかけた経緯の関係上、「否定」がトラウマになっている模様。
- 「私はデュミナス…あなたを攻撃する…」
- 攻撃時の台詞の一つ。
- 「すべからく過ちは存在する。過ちがあるからこそ真実がある」
「私は過ちを犯すもの……私は過ちを犯させるもの……私の名は……」 - 共通ルート第1話「トライアル・ウェポン」で月面基地を襲撃した際のうわごと。
- 「過ち」とは何か=自分は何者かを追求し続けた果てに自分が「過ちを引き起こす者」になってしまっている。
- 「これはあなたの誤り。あなたの間違い」
- ナデシコルート第4話「最悪の決戦」にて。ルリが火星の後継者のネットワーク掌握にかかった矢先に介入(しかも配下[3]を送り込んでイネスを暗殺)、逆にオモイカネを完全掌握してナデシコCを棒立ちにしてしまう。
- 「あなたが生き残ったのは私の誤り。……なるほど、過ちを犯すとはこういう事を指すのか」
「この私が創造主と同じ事をするとは。でも、それも仕方がない。これは私の過ちなのだから」 - 両ルート第4話にて。この後の立ち回りや言動を鑑みると、デュミナスはそもそも「過ち」「誤り」とは何なのかが根本的にわかっていなかったらしく、その意味を知ることで「創造主にとっての過ち」である自分は何なのかを知ろうとしていたと思われる。[4]
- 「過ちか…それは良い」
「だが、エクサランスと時流エンジンについての報告が来ないのはどういうことなのか、説明を求める」 - 共通ルート第24話「怒りの火山島基地!」のエンドデモより。
- 問われた三人は「いくら調べてもデータが出てこない」「ある日突然歴史に現れたような」と答えているが、これは5話以降のデュミナス達は「過去の時系列のデュミナス一派」であるため。1話~4話で暗躍し、戦艦を撃墜したのは「エクサランスがタイムスリップしなかった本来の歴史」におけるデュミナスである。
- 「デュミナス…地球の言葉に訳せば『間違い』『失敗』『誤り』…私はそう呼ばれた。だから私はそう名乗っている」
- 宇宙ルート第31話「私はデュミナス…」より。
- 「それは…私が求めているものに他ならない。ラウンドナイツに質問する。私の目的は何だ?」
- 自軍部隊に向けた質問。この直前には「自分が生き物なのか機械なのか、別の何かなのかもわからない」と述べている辺り、デュミナスの根本的な問題は自己認識以前に自分がどんな存在かわからないことが原因だった模様。知識すら不完全なままに知性だけを備えてしまったのが、ある意味彼女の不運だったのかもしれない。
- 「ここを去りなさい…私はお前たちの創造主…私は、お前たちの存在を否定することは出来ない…」
- 『R』の最終話「デュミナスの答え」の台詞。最終決戦直前でラージの一計により瀕死の状態に陥った際、残されたホムンクルス達が自身の存在と引き換えにデュミナスを復活させようと決意したことに対し、自分が創造したホムンクルスの存在を否定できないと3人に逃げるよう命令していた。
- 「新たに造り直す時、どのような姿を望む? …これぐらいしか、私には出来ない…」
- 同話にて自らの身を捧げて自分を支えてくれる三人に感謝し自分の不甲斐なさを悲しむ。
- 「無駄にはしない…だから戦うのだ」
- 同上、ホムンクルス三人の死に涙を流すも、アムロから「3人の犠牲を無駄にするのか」と言われた際は時流エンジンを手にするべく、覚悟を決める。
- 「近くにいておいて気づかぬか。時流エンジンは時を超える力…エクサランスは、それ自体がタイムマシンであることを!」
デュオ「なんだって!?」
ガイ「エクサランスが!」
チボデー「タイムマシンだってぇ!?」
「その力、私がもらう!」 - ジュドーから、「また時流エンジンだの、時を超えるだの何のことだ!」と言われ、返しに時流エンジン及びエクサランスの正体をラウンドナイツに明かす。ラウンドナイツの中で以前からこの事実に気づいていたのはダイターンチームとイネスだけであり、一行に大きな衝撃を与えた。
- 「お前たちはなぜ存在できる…? なぜお前たちの創造主はお前たちの存在を認める?」
「認められないものは存在してはいけない。ならばなぜ私は存在している? 創造主に存在を否定された私はなぜ存在する?」
「創造主は我を作り我を否定し壊し滅ぼし作り正し攻め恐れ笑いおびえ殺す殺す殺す殺す殺す…」 - 最終話より。最後の最後まで自身の存在意義についての正解のない考察を反復するあまり、とうとう自我が崩壊してしまう。最終的には問題を簡略化することで暴走を自己解決した。
- 「そうか…」
「私は…人間だったのか…」 - 最終話シナリオエンドデモ(ラウル編)にて。ミズホとラウルから人間になるべく作られた、人間は自分の本質を映す鏡を嫌う(つまり創造主にとってデュミナスは鏡だった)と教えられ、どこか納得して爆発に消えた。
- 「未来…どうすれば作れる…誰か…教えてくれ…」
- 最終話シナリオエンドデモ(フィオナ編)にて。フィオナとラージから自身の有り様を否定されて尚、最後まで他人に答えを求め続けた様子はどこか哀愁を感じさせる場面ともいえる。とはいえ序盤を見るに、色々無茶苦茶ではあったが知識も認識も足りないなりに「答え」を探し求めて足掻いていたことは読み取れる。
- 「その力を、私に!」
「ぐわぁぁぁっっっっっ!」 - エンディング(フィオナ編)にて。エクサランスのタイムワープに巻き込まれ3年後の時代に付いてきてしまったが、フィオナにとどめを刺される。最後の最後まで時流エンジンを諦めないその姿勢は、ラウル編でミズホが指摘する通り人間のようだった。
OGシリーズ[編集 | ソースを編集]
- 「異物の存在が……過ちを生み出す原因となるのです」
「規格外の個体は抹消します……」 - メタノイア使用時の台詞の一つ。本作ではODEシステムの裏に配置されているため、言い回しもユルゲンと似通っている。
- 「何をしているのです? お前達の命は私が生み出したもの……それを私に返すのです。嫌とは言わせませんよ? 私はあなた達の創造主なのですから」
- OG外伝、第34話「生まれ落ちた過ち」の台詞。
ソーディアン内での戦闘で苦戦していたティスとラリアーに対して、創造主という立場を盾にホムンクルス達の意思を無視して自身に命を捧げることを強要したときの台詞。『R』のデュミナスとは全く正反対と言えるほど、愛情が完璧に欠落している。 - 「私はあの子達の創造主。彼らをどう扱おうと、あなた方に非難される筋合いはありません」
- 上の場面でティスとラリアーを自身の肉体に取り込んだ後の台詞。その行為に憤慨したアラド達の怒りの言葉に対して、彼女が返した反論。余りにもエゴ剝き出しのその様に、アラドは「おれ達はああいうのが一番許せねえんだよ!!」と激昂した。
- 「世界を崩壊させる『鍵』……!」
- Gコンパチブルカイザーとの戦闘台詞の一つ。本シリーズのデュミナスの知識が恐らくダークブレイン由来であることを考えると、カイザーのオーバーゲートエンジンは「鍵」=神鳴る地獄門にアクセスする手段の一つであり、そのことだろう(SH作戦からこちら、あの「門」は大体において問題しか運んでこないため)。
迷台詞[編集 | ソースを編集]
- 「要望なら正規の手続きを踏むが良い」
- 『R』共通ルート第24話「怒りの火山島基地!」にて、ティスからの要望を受けた際の返答。直後にティスが言った通りデュミナス一派はこの場にいた4人が全員なのだが、そもそも「手続き」というものがこの一派にあったのかは不明。
余談[編集 | ソースを編集]
- 作中で「過ち」とされていた事と、ホムンクルス達の造物主である事からファンからは『過ちさん』『過ち母さん』などと呼ばれている。
- 作中においても兜甲児から『間違い野郎』という似たような蔑称で呼ばれている。ただしこちらは「間違い」という言葉を口癖のように多用する点を揶揄したものであり、ニュアンスとしては若干異なる。
- 『R』ラウル編のデュミナスは「創造主に会えなかったが答えを得た事に満足して散った」のに対し、フィオナ編では「答えを他人から教えて貰おうとしたのが間違いと否定されても最後まで生にしがみついた」、『OG』の方は「創造主に会えたが答えを得られぬまま欠陥品として処分された」という正反対と言える結末だった。
- とはいえ『OG』のデュミナスは「自分の創造物を自身に命を捧げることを強要した」ので因果応報ではある。そう考えると『R』の方は「創造主に処分されそうになったので反抗した」からこそ「自分は創造物を一方的に処分することなく意思を尊重した」と捉えることもできる。
- 名前の由来はOGシリーズでの設定を踏まえると「デュナミス」の音を入れ替えた(間違えた)ものと思われる。
- デュナミスとは「資質」「可能性」(更にキリスト教における「全能者」「神」概念の原語でもある)などの意味を持つギリシャ語であり、天使のヒエラルキーの第五階級に属する力天使の呼称のひとつである。
- 敵サイドながら、自分の存在意義を求める純粋さとホムンクルス三人達を思う優しさからか、一定の人気があり、当時発売していた『スーパーロボット大戦R コミックアンソロジー』では岡田敦志が手掛けた話で何と主人公側と和解する話が描かれたほどである。
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