汎星間帝国ラー・ヴァル
汎星間帝国ラー・ヴァルとは、『スーパーロボット大戦Y』に登場するオリジナル敵勢力。
概要[編集 | ソースを編集]
突如として地球圏に出現した、天帝ラー・ヴァルベルムを頂点とする汎星間帝国。革命戦争後に活動を開始した謎のテロ組織VAL-Xの正体でもある。
革命戦争が起きる以前から地球連邦政府及び新地球連邦内に多数の協力者を潜入させており、ヴァイ・ルーミナの廉価版であるルーミナを開発・配備させるなど、密かに決起の瞬間をうかがっていた。
本編開始時点ではVAL-Xを隠れ蓑に活動しており、「エーアデントの破壊と、エチカの暗殺」を目的に刺客を送り込んだり、更に天賢ルー・ネグシスが他組織と交渉を行うことでNOAHS結成の下準備を刻々と進めるなどして暗躍。NOAHSの結成と同時にその名を明かすと、世界の全てを戦いに包むことを宣言し、革命戦争以上の戦乱を引き起こそうと地球人類に襲い掛かる。
ラー・ヴァル人[編集 | ソースを編集]
汎星間帝国ラー・ヴァルの民である異星人。外見は地球人と遜色ないが、ラー・ヴァルの民の証として、「神束」と呼ばれる変色した前髪を持つ。ラー・ヴァル人の体内には戦闘に関する能力を司る「生存戦略遺伝子」が存在しており、この遺伝子の発露によって前髪の色が変わり、感情の高まりによって更に発光する特徴がある。また、地球人類と比較して、あらゆる面で高い戦闘力を有している。
帝国内での身分はシンプルに個人の戦闘力の高さで決められており、特に頂点である天帝は世襲ではなく、前天帝を討つことで次期天帝の座に就くことが許されている。つまり実力さえあれば、誰でも力ずくで天帝の座を簒奪可能である事を意味している。だが同時に、「一度でも天帝に刃を向けた者は一切の例外なく処刑される」という掟があり、簒奪に失敗した者は協力者ともども容赦なく抹殺される、まさに実力主義の極致とも言うべき体制が敷かれている。
しかし、他星の種族に詳しいウルガルは「ラー・ヴァルという種族を知らない」らしく、世界の全てを戦いに包むという目的と相まって謎も多い。
実態[編集 | ソースを編集]
実は彼らは単なる異星人ではなく、アンドロメダ流国と同じく『Y』本編の時代から2500年後の未来からやって来た未来人でもある。つまり、ウルガルがラー・ヴァルのことを知らなかったのは新宇宙正暦059年の宇宙にはまだ建国されていなかったからであり、八神博士が誰にも公表していなかったイヴォルバーの名称を知っていた点も、彼らの正体の伏線となっていた。
彼らのいた未来は、超人類イザナの肉体を支配するイヴォルバーの手で戦闘的に進化した地球人類の末裔が外宇宙へ進出、他星への侵略や虐殺を平然と行っている地獄のような世界となっており、ラー・ヴァルもアンドロメダ流国と並ぶ地球人類の敵として攻撃対象となっていた。
地球人との戦いの最中、ヴァルベルム率いる5万の軍勢で成る本陣が突然発生した次元渦に引き込まれ、本編開始の5年前(新宇宙正暦053年頃)の地球圏に転移。自分達の置かれた状況に驚愕しつつも、この事態を未来を変えるためのチャンスとして考え、暗躍を始めることになった。
だが、実はこの転移は事故でも偶然でもなく、地球人類と共に銀河に進出していたイヴォルバーの意思エネルギー・ヴィルが仕組んだことであった。過去の地球人の戦闘的進化を促す起爆剤、つまり噛ませ犬としてラー・ヴァルに白羽の矢を立て、過去の地球圏に送り込んだのである。
最終的に、NOAHS内で反乱を起こしたネグシスはヴァルベルムに粛清され、そのヴァルベルムもこれまでの戦いの責任を取るため自ら討たれる形で崩御[1]。残された者達は、システィスが新たな代表となって纏め、新体制のもとに再出発を図ることになった。
登場作品[編集 | ソースを編集]
単独作品[編集 | ソースを編集]
- スーパーロボット大戦Y
- 初登場作品。本作のオリジナル敵勢力の一つ。序盤からVAL-Xを隠れ蓑に暗躍しており、CHAPTER 03「新世界の宣誓」で正体を明かすと同時にNOAHSの結成を宣言する。
- イザナ対話ルートでは、ヴァルベルムがギガン・エンディーノスに搭乗し、対話ルートにおけるラスボスとなる。
- 特殊能力の「生存戦略遺伝子」は幹部だけでなく、一般兵の天闘士も有しているため、命中補正が非常に高くなっている。
人物[編集 | ソースを編集]
天帝[編集 | ソースを編集]
ラー・ヴァルの頂点に立つ支配者。上述したように、実力で前天帝を討ち取った者が次の天帝の座に就く[2]。
- ラー・ヴァルベルム
- 汎星間帝国ラー・ヴァルの第68代天帝。ラー・ヴァル史上最強の軍事指導者にして、最強の戦士。
天賢[編集 | ソースを編集]
ラー・ヴァルの筆頭参謀。天帝の第一側近であり、天帝の意思を代弁する役職。
- ルー・ネグシス
- ラー・ヴァルベルムの側近。彼が天帝に就く前からの参謀役で、同時に強い絆を持った友人でもある。
天騎士[編集 | ソースを編集]
ラー・ヴァルの天帝親衛隊隊員。天闘士を指揮する隊長格。
一般兵[編集 | ソースを編集]
- 天闘士
- ラー・ヴァルの一般兵。
その他[編集 | ソースを編集]
- エージェント
- 精巧に作られた人型アンドロイド。
関連人物[編集 | ソースを編集]
- エード・ストラディオ
- 新地球連邦大統領にして、新国際連合の事務総長。実はラー・ヴァルの最初期からの協力者であり、強大な力を持った彼らの存在を知った時から服従していた。
- インディゴ・チェイサーを壊滅させたヴァルベルムを追跡する許可を求めたノーヴィーの上申を握り潰していた張本人。
- イザナ(イヴォルバー)
- 対話ルートではヴァルベルムの呼びかけに応じ、ラー・ヴァルと行動を共にする。
運用兵器[編集 | ソースを編集]
全ての機体が独自の機関「プロフォトン・エフェクト・ドライブ」を搭載しているのが特徴。これにより地球人類の機体を凌ぐ性能を発揮している。
- ヴァイ・ルーミナ
- ラー・ヴァルの運用する一般機。ルーミナのオリジナル。
- ステーラ・ヴェロス
- 天騎士用の機体「ステーラ」のカスタム機で、セイヴァース専用機。スピードに重きを置いた調整が成されており、ラー・ヴァル最速の機体として名高い。
- ステーラ・ブルス
- 天騎士用の機体「ステーラ」のカスタム機で、システィス専用機。指揮官機として防御力と通信・管制能力が強化されている。
- ステーラ・フォルス
- ステーラのレプリカ機。戦力増強として天闘士が搭乗する。
- エンディーノス
- ラー・ヴァルベルムが自らの専用機として開発させた「天帝騎」。歴史上一度の敗北も記録されていないラー・ヴァル最強の機体にして、ラー・ヴァルの勝利の象徴。
- ギガン・エンディーノス
- エンディーノスをコアとしたラー・ヴァルの決戦兵器。
- イヴォルバーの遺跡から得た技術で作られた拡張ユニットと言うべき機体で、頭部に当たるキャノピー部分にエンディーノスが格納されている。
関連用語[編集 | ソースを編集]
- NOAHS
- ラー・ヴァルが中心となって旗揚げされた同盟組織。
脚注[編集 | ソースを編集]
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