バジュラ

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バジュラとは、『マクロスF』(TV版および劇場)に登場する種族。

インド神話の雷神インドラが使用する武器「ヴァジュラ(「金剛杵」とも言う)」と形状が似ているため、この名が付けられた。

ちなみに、バジュラの英字表記は媒体によって表記が異なっている。具体的に言うと、TV版では「Vajra」表記、一部ゲームでは「Vajura」表記、劇場では「Bajura」表記である。

概要[編集 | ソースを編集]

巨大な昆虫型宇宙生物

バジュラクイーンを筆頭にした階級制度によって活動している。生物学的には蟻や蜂に似た生態系をしており、能力は個体ごとに違っている。

その歴史はとても深く、プロトカルチャーよりも前から宇宙に生息していたと考えられており、危険な生物だと考えられている。しかしながら、同時に彼らが持つ独自の能力は科学の発展に役立つと考えられ研究もされている。

バジュラは本来戦闘的な生物ではない(ただし、自分達の縄張りを侵した存在を駆逐する)。しかし、その勢力と戦闘力は人類の兵器をしのぎ、ゼントラーディのボドルザー基幹艦隊ですら力押しで殲滅せしめるだけの力を有している。また、生物でありながらミサイルやマシンガン、ビーム砲といった人間でいうところの「武器」を自らの身体に器官として持っており、加えてミサイルやマシンガンの弾丸やビームのエネルギーも体内で生成することが可能であり、攻撃行動を取る際はそれらを駆使して敵を駆逐する。

バジュラはフォールドウェーブによる意思ネットワークで行動しているが、あくまでも共有意思によるものであり、稀にだがクイーンの意思に反する行動を取る事もある。

生態[編集 | ソースを編集]

フォールド能力
バジュラ単体によるフォールドワープ能力)、そしてフォールド通信波による意思共有と固体耐性の伝達。これらは「フォールドクォーツ」と呼ばれるバジュラのみの生態機関が関係している。
フォールド波による通信やフォールドワープは人類もフォールドクォーツに似た物質を用いて技術を完成しているが、フォールド断層と言う次元断層を超えて移動出来なかったり、断層によって通信が断絶したりタイムラグが生じたりしている。しかし、フォールドクォーツを持つバジュラは断層を無視して移動し、タイムラグの無い通信を行う。
防御能力
ある攻撃によっていくらかの個体が殺傷されても、やがてそれらの攻撃に対する耐性を持つようになる。
原作では最終的に、反応弾すら無効化するほどの耐性を会得、次元兵器(ディメンション・イーター)による物理的な消滅以外のほぼ全ての兵器を無効化するまでに至る。
階級制度
バジュラクイーン女王とし、他のバジュラはそれに従う。ナイト級以降の空母個体は、大型のバジュラが特殊なホルモンを与えられることで変異する。
クイーンは思考ネットワークでも頂点に立つ存在であり、他のバジュラを使役する能力を持つが、通常クイーン自身がこの能力を使う事は無く、クイーンもあくまで群れの中の1個体として意思を共有する。
グレイスに融合され乗っ取られた際にはこの能力によって他のバジュラに命令を下しているが、それも絶対的なものではなく、ランカシェリルが発するフォールド波の方に呼応してクイーンに対する敵対行動を取るものもいた。
腸内細菌
バジュラは体重に比べて非常に小さい脳しか有していないが、フォールド通信を行う事で情報を共有し、知能的な行動を取れる。この際には腸内に寄生している細菌を利用している[1]
繁殖
卵生であるが、交配の機会は数億年に一度と非常に長い周期で行われる。交配に前後して他の銀河に住む群れと出会うため、呼びかけのを歌う。ランカがよく歌っている「アイモ」がそれである。

主なバジュラ[編集 | ソースを編集]

幼生型
昆虫型で、主に卵から還った直後。ランカのペットのあい君はこれにあたる。生まれたばかりの頃はフサフサの小動物のような可愛らしい姿だが、脱皮すると一気に節足動物のような姿となる。
小型/機動兵隊バジュラ
機動兵器クラスの能力。直立する事が多い。一般にバジュラと言われるのはこれ。
大型/重兵隊バジュラ
バルキリーを上回る能力。カブト虫のような形状。
ハウンドバジュラ/重機動兵隊バジュラ
劇場版から登場した希少種。カマキリのような形状。
重バジュラ/超重兵隊バジュラ
劇場版から登場した、戦闘タイプの中では最も大きいバジュラ。コガネムシのような形状。
バジュラ駆逐艦
劇場版から登場。バジュラ戦艦の護衛役。
ナイト級
巡航艦クラスの能力。
バジュラ戦艦
劇場版から登場。旗艦に該当する。チェスで言えばさしずめルーク級であろうか。
ビジョップ級
戦闘母艦クラスの能力。
バジュラクイーン
全てのバジュラの頂点に立つ存在。このバジュラクイーンの性質を利用することで、全てのバジュラを制御することも可能。
劇場版ではバトル・フロンティアと融合させられクイーン・フロンティアに変貌する。

V型感染症[編集 | ソースを編集]

バジュラがフォールド通信に利用している腸内細菌が人体に感染すると発症する感染症。バジュラの体液を浴びる等すると稀に感染する。また、これに感染している母親から胎内の子供に対し母子感染を起こす事もある。腸内「細菌」であるが、人類側からは「V型ウィルス」と呼ばれる事が多い。

V型感染症そのものの症状としては「末期に至ると死亡する」以外は不明な点が多い(劇中でも、それに関する描写が少ない)。V型感染症の症状は受容体ブロッカー薬「639 WITCH CRAFT」によって抑止する事が出来るが、この薬には発熱・嘔吐等の副作用がある。V型ウィルスがバジュラの体内にある場合は腸内細菌の文字通り腸内に定着するが、人間に感染した場合は腸内ではなく脳に向かう。ウィルスが定着していない初期段階ならば完治も可能だが、末期になると完全に脳内に定着してしまい、手の施しようが無くなる。

ただし、定着したのが腸内であろうと脳であろうと、ウィルスが定着すれば宿主は全く同様にフォールド通信能力を持つ。そのため、V型感染症が末期に近づくと、その患者の声はフォールド波を発するようになる。

なお、V型ウィルスが人体では腸ではなく脳に向かうのは、性質的に人体に正しく定着できないからではなく、ウィルス自身が人体を異物だと判断するために行われる「攻撃行動」である。

例外として、母子感染によって生まれる前に感染した場合、バジュラの場合と同様に腸内に定着するため、V型感染症の各種症状を一切発症する事無く、バジュラと同様のフォールド通信能力を持つ。この場合は血液検査にもV型感染症の兆候を示さず、作中ではランカ・リーがこの例に当たる。また別の例外として、一旦は脳内に定着し宿主を死に近づけたウィルスが、「異物だという判断による攻撃」を止めて腸へと移動するケースもある。V型感染症の各種症状はその時点で止まり、その後は母子感染によって最初から腸内に定着していたのと同じように、各種症状無しにフォールド通信能力を持つ。作中ではシェリル・ノームがこの例に該当し、ランカのフォールド波による呼びかけによってウィルスが攻撃を止めた。

登場作品[編集 | ソースを編集]

バリア持ちな為、手こずりやすい。いずれの登場作品でも最終的にはグレイスを初めとしたギャラクシーや他の版権作品の敵キャラクターたちの謀略に利用される形で、インプラント弾による洗脳などの策略で人類と交戦する事となる。数で攻めてくるため、登場するステージは一定の防衛ラインを超えたらゲームオーバーというステージが多い。

Zシリーズ[編集 | ソースを編集]

第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
次元転移で移動してくる。時には人類や次元獣インベーダー等の所謂怪獣達と大乱戦を展開する事もある。
第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
前作からしばらく沈黙していたが、グレイスの暗躍により再び地球圏に出現。バジュラ本星もネオ・プラネッツに転移しており、バジュラクイーンも登場する。
ロージェノムによれば、「かつてバジュラは、次元将アポロニアス達と共にバアルに立ち向かった」事が語られている。
第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
第2次Z』に出現した群れとは異なる、まだ人類と相互理解が成立していない別の群れが新たに出現し人類と激突する事となる。
宇宙魔王が中盤に一度だけ召喚するが、今回はトワノ・ミカゲの支配下に置かれ、彼の手駒と化している印象が強い。
変更点は名前の変更と劇場版バジュラの登場だけで、今回もバリア無し。宇宙怪獣とは違い、バジュラ艦は「指揮系統中枢」を所持しているので、さっさとバサラで追い払おう。終盤になると能力値やHP、装甲が極めて高くなる傾向にあるので(特に、重バジュラ)バサラの立ち回り方が戦線の優劣を決めるカギになる。
第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
クイーン・フロンティア撃破後、暴走により大規模な時空震動を誘発するもアルト達の想いを理解し、別の群とわかり会うために単独で転移していった。宇宙怪獣との決戦では銀河殴り込み艦隊を援護した(ゲペルニッチの台詞より)。
実は、「バジュラがマクロス・フロンティア船団と共にADWに次元転移した理由は、哀しみのサクリファイが人類を試す手段として送り込んでいた為であった」事が第58話「哀しき墓守」のエンドデモで判明する。

携帯機シリーズ[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦L
初参戦の作品。自力で次元転移を行い移動してきた。移動した先の地球擬態獣等の巨大モンスターが存在しており、初めてバジュラを見た面々には擬態獣かと疑われている。
スーパーロボット大戦UX
劇場版設定で参戦。
ちなみに本作におけるバジュラ本星とは、(明言こそされないが)実は「アルトたちが居た世界におけるかつての地球」。そのため、ヨグ=ソトースの門が召喚された時、同時に地球にも発生していた。
スーパーロボット大戦BX
劇場版設定で参戦。『UX』と違い、各個体の名義が『Zシリーズ』と同様のものになっている。
原作終了後だが、木連ヴェイガンが戦力として利用している。これは、プロローグでの戦闘に巻き込まれ、行方不明になったランカをヴェイガンが保護しており、そこで彼女の歌を解析してコントロールに利用したためだった。

単独作品[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦Card Chronicle
かつて「ミケーネですら手を焼いた謎の生物」こそがバジュラであることがつばきによって語られている。Dr.ヘル一派の新たな戦力として登場したものの、呼び出すことしかできない模様。後にインプラントによる支配を受けてしまい、三島と彼を利用した電脳貴族に操られてしまう。
カイルスの活躍とミンメイシェリルランカにより解放、対話に成功し、あしゅら男爵によって呼び出されたミケーネの神々に追い詰められたカイルスを助けるべくフォールドをした(が、別々の場所に転送してしまった)。
フルギーロとの戦いが終結したあとにELSと共に駆けつけ、カイルスを地球に帰還することとなった。

関連人物[編集 | ソースを編集]

マオ・ノーム
「ドクター・マオ」。バジュラ研究の第一人者。
ランシェ・メイ
同じくバジュラ研究の第一人者。
グレイス・オコナー
TV版のラストボス。バジュラの生態を利用した人類の意思統合を企んでいる。
ランカ・リー
ランシェの娘。母胎内でV型感染症を引き起こすフォールド細菌に感染したため、出生時から腸内に細菌が定着しており、症状は出ず、生まれながらにしてフォールド通信能力を持つ。ランカのにバジュラが反応したり、バジュラの感情にランカが感応して腹部に痛みを感じるのもこれが理由。
シェリル・ノーム
マオの孫娘。とある理由でバジュラを洗脳する道具として使われそうになる。
電脳貴族
バジュラの支配を目論むグレイスの黒幕。
スルト
劇場版を底本とした漫画『シェリル ~キス・イン・ザ・ギャラクシー~』におけるギャラクシー元老院議員。同作のラストボスであり、バジュラに人間やゼントラーディなどの知的生命体を襲わせ、共倒れさせようとした。

他作品の登場人物との関係[編集 | ソースを編集]

マクロスシリーズ[編集 | ソースを編集]

熱気バサラ
第2次Z再世篇』では、戦場で彼の歌を聞いたバジュラもプロトデビルンのように撤退している。
バサラ自身の歌声はランカシェリルと違ってV型感染症とは無関係だが、フォールド波を帯びている(こちらもランカやシェリルとは波長が異なる)ようであり、これもアニマスピリチアたる彼の歌のなせる業か。

ダイナミック系[編集 | ソースを編集]

インベーダー
Zシリーズ』では敵対関係。『第2次Z再世篇』において、バジュラにとってもインベーダーは危険な存在だと認識されている。
なお、ゼロレクイエムルートだとイマージュと共にインベーダー撃退に援護してくれる。
ミケーネの神々
CC』では敵対関係にあり、の力を持つ彼等ですらバジュラの勢力には手を焼いた。
その後はバジュラ本星でのミケーネの神々との戦いで、カイルスを守るかのように攻撃を仕掛けている。

スーパー系[編集 | ソースを編集]

剛健一らボルテスチーム
L』にて共演。本作ではボルテスチームは成り行きでフロンティア船団内のS.M.Sの外部協力者となっている関係で、バジュラとは序盤から何度も戦うことになる。そのためか、バジュラとボルテスVを戦わせると専用の特殊戦闘台詞を喋る。
イクサー3
『L』にて共演。食人昆虫や獰猛な動物達とも心を通わせることが出来る彼女は、バジュラ達の喜怒哀楽といった感情もある程度理解する事が出来る。

ガンダムシリーズ[編集 | ソースを編集]

リボンズ・アルマーク
『第2次Z再世篇』終盤ではグレイスと手を組んだ彼率いるイノベイター勢力にもインプラントで制御されて手駒として利用される。また、バジュラ本星近海に本拠地であるソレスタルビーイング号を移動させている。
ELS
UX』にてバジュラ本星でのアルティメット・クロスギャラクシー船団との決戦で、いち早くギャラクシーの支配から脱したバジュラ達と共にアルティメット・クロスを支援した。
『CC』ではフルギーロを撃破したカイルスをバジュラと共に迎え、地球に帰還した。
ヴェイガン
BX』にて木連と共にバジュラを利用する。

リアル系[編集 | ソースを編集]

来主操
『UX』にて人類軍に利用されるバジュラの苦しみの声を聞き、彼等を救うべく駆けつけたフェストゥム。彼以外のフェストゥムもバジュラ本星での戦いで救援に駆けつけている。
人類軍
『UX』ではフロンティア船団と手を組んだ彼等にも第49話「侵略の終焉」にてインプラントで制御されて手駒として利用される。
また、本作でフロンティア船団と人類軍がバジュラの制御に成功した要因に、ドクターミナミの研究と、彼の研究を引き継いだショット・ウェポンの成果も有り、その過程で多くの人間が犠牲になっている。
フェストゥム
『UX』にてバジュラ本星でのアルティメット・クロスとギャラクシー船団の決戦で、いち早くギャラクシー船団の支配から脱したバジュラ達と共にアルティメット・クロスを支援した。
木連
『BX』にてヴェイガンと共にバジュラを利用する。

バンプレストオリジナル[編集 | ソースを編集]

次元将
かつて彼等と共にバアルと戦った事がある。
哀しみのサクリファイ
第2次Z破界篇』では、彼女の仕業でADWに次元転移した事が、後に『第3次Z天獄篇』で判明した。

関連用語[編集 | ソースを編集]

鳥の人
バジュラを模範としたプロトカルチャーの兵器。
ちなみに、バジュラクイーンを模範とした造形が地球に所在するマヤン島の原住民に伝わっており、マオ・ノームの一族がそれに当る。

余談[編集 | ソースを編集]

  • 「圧倒的物量や強大な攻撃力、兵隊的存在の小さな個体から戦艦クラスの大物まで個体差がある」等の点から、バジュラは『トップをねらえ!』シリーズの敵である宇宙怪獣との類似点があるが、(厳密に言うと)バジュラは宇宙怪獣のように「人類にとっての天敵」の様な存在ではない。
    • ちなみに、バジュラは宇宙怪獣と『第3次Z』において共演を果たしている。
  • 戦後は別の銀河に旅立ったとされていたが、続編『マクロスΔ』で言及された際には別の銀河ではなく別次元へと転移したと述べられている。

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. ややこしいが、フォールド波による通信はバジュラの腸内細菌の能力であり、フォールドクォーツは通信に関しては補助的な役割しか持たない。バジュラの腸内細菌のみを持ちフォールドクォーツを持たないランカシェリルであっても、付近のバジュラとならば交信が問題無く行えている。