新早乙女研究所

提供: スーパーロボット大戦Wiki
2021年8月21日 (土) 20:18時点における天世 (トーク | 投稿記録)による版 (→‎原作漫画版・OVA版)
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新早乙女研究所(Fordum G)とは、『ゲッターロボG』をはじめとするゲッターロボシリーズに登場する施設

概要

恐竜帝国との抗争で崩壊した早乙女研究所に代わり、新しく浅間山に建造された民間施設で、旧研究所に引き続き早乙女博士が所長を務める。非常時に上部のドームを閉じる独特の防衛システムが最大の特徴。

TV版

基本的には旧研究所同様、ゲッター線の研究および地球防衛を主任務とするが、アメリカ連邦捜査局からの捜査協力や遭難者の救助、被災した人々の緊急避難場所など、以前にも増して各関係機関からの要請へ柔軟に対応するスタンスを執っている。

通常時は上部防御ドームを展開し、カタパルトも含めた建物全体を地上に晒した状態で浅間山頂上に聳え立つ。ドーム内部には360度回転する新型のゲッター線収集装置が設置されており、従来のものより効率良く大気中に漂うゲッター線を収集する事が可能となった。

ゲットマシン格納庫も、旧研究所の水平式カタパルトから垂直3段式カタパルトへと改善されている上に、格納庫への移動時間を短縮するシートセッティング・ルームが新たに設けられ、ゲッターチームはシートに座したまま移動用パイプを経由して、各々のマシンに搭乗する。

施設内中央に位置する動力室には、研究所の「心臓」とも言うべきゲッター線増幅装置が備え付けられている事も有って警備システムは厳重を極め、動力室への進攻を遮る非常用シャッター、動力室の扉が開く度に自動撮影を行なう監視カメラ、更には内部に入り込まれた際の最終手段として無数の対人用レーザー銃などが設置されているが、幾度と無く百人衆の侵入を許す結果に終わっている。

百鬼帝国の接近などを察知すると、早乙女博士が発する「ゴー・ダウン」[1]の指示で上部防御ドームを閉じ、建物部分を地下へと埋没させて防御態勢を執る。旧研究所のバリアに比べると原始的な防御システムではあるが信頼性は高く、取り分けドーム部分は百鬼メカの攻撃を喰らっても少々外壁が削られる程度で、物語前半に於ける百鬼帝国の進攻を耐え凌いできた。

しかし、ドームが閉じる瞬間に異物を挿し込まれると僅かな隙間が生じ、そこから敵の侵入を許してしまう危険性が有る上に、絨毯爆撃などの執拗な攻撃を長時間受け続けると防ぎ切れなくなる弱点が発覚。この急所を突いたメカ要塞鬼による大空爆では遂にドームを破壊され、旧研究所に於けるゲッターナバロン砲のような迎撃手段が無かった事も祟り、過去最大級の被害を被ってしまった。

尤も、旧研究所時代に幾度と無くスタッフの命を救ってきた地下シェルターの頑強さは新早乙女研に於いても健在で、更には非常事態に備えて大規模な地下研究所も増設しており、この場でゲッタードラゴンはシャインスパークを得るに至った。また、メカ要塞鬼戦での教訓を活かす形で研究所の土台部分に無数の対空レーザー砲を新設し、百鬼帝国のヘリ部隊などを撃墜する成果を上げている。

最終的には、浮上した科学要塞島の体当たり攻撃を受けゲッター線増幅装置もろとも倒壊してしまうが、早乙女博士をはじめとする研究所スタッフは地下シェルターへと避難し、人的被害は少なかった模様。

原作漫画版・OVA版

漫画版、及びOVA版ではゲッターロボGに加え、真ゲッターロボの開発拠点でもある。同作では旧研究所と異なり浅間山山頂部に建造されている。

漫画版では当初は真ゲッターロボの起動実験時に起こった事故によって当時研究所から離れていた流竜馬神隼人以外の全職員がゲッター線に取り込まれて消滅した事になっていた(『ゲッターロボ號』)が、後年書かれた『真ゲッターロボ (原作漫画版)』では未来から来た敵に対し真ゲッタードラゴンが行動したことによる物になっている。『ゲッターロボアーク』(SRW未参戦)の時代には研究所の廃墟(「旧研究所」と呼称)のふもとに隼人と敷島博士が新しい基地を建設した。漫画版では研究所の施設やロボット(試作機も含む)の大半がゲッターエネルギーで動いているとされており、劇中エネルギーが暴走した際に隼人が開発していたゲッター試作1号機以外の試作機が無人の状態で暴走した。

OVAシリーズでは基本的に新研究所準拠のデザインとなっており、『新ゲッターロボ』の序盤のみ旧研究所が拠点となっている。

例によって例の如く、様々な敵に襲撃される。メカザウルス百鬼メカが攻めてきたり、白兵戦を仕掛けられたり…と恐竜帝国百鬼帝国は勿論、作品によってはインベーダーや昆虫人、が攻めてくる為、新早乙女研究所に勤務する職員達の死亡フラグは健在である。

地獄の釜

漫画『ゲッターロボアーク』およびOVA『新ゲッター』に登場する設定。研究所の地下奥深くにあるゲッターエネルギーの吹き溜まり。

漫画では3重もの重厚なロックが掛けられており、地下深くで進化を続けているゲッタードラゴンから溢れている異常な量のゲッター線を抑え込んでいる。しかし謎の虫軍団に早乙女研究所が占拠されてしまった際には、隼人の決断で旧研究所の設備からロックを解除し、放出されたゲッター線によって研究所を浄化している。

OVAではとてつもなく深い空洞と、その先のゲッターエネルギーに満ちた宇宙空間となっている[2]。また完全に開放された際には研究所諸共崩壊している。

登場作品

αシリーズ

スーパーロボット大戦αDC
当初から新早乙女研がゲッターチームの拠点に据えられており、全編中3度戦闘マップとして登場するが、「ゲッターチーム初出動」「武蔵特攻と新チームによるゲッターG出撃」「新早乙女研の暴走事故に伴う真ゲッター起動」と濃密なイベントが立て続けに発生する事も有って、基地や研究所を舞台にした戦闘マップの中でも取り分け印象に残り易い。また、「同じ長野県内に所在する施設」としてNERVの松代実験場も近隣に存在しているというクロスオーバーが設けられ、EVA3号機事件は新早乙女研を舞台に展開する事となる。

Zシリーズ

スーパーロボット大戦Z
TVシリーズ設定。日本を征服した独眼鬼の百鬼帝国の部隊とシュバルツ・バルトに操られたケルビム兵の三つ巴の戦いが繰り広げられる。
イベントで戦闘体勢への移行もある。
第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
『世界最後の日』設定。第40話「降臨! 真なる者」の舞台となり、シトマンドラ率いる獣人軍と早乙女率いるゲッター軍団との三つ巴の戦闘となる。

COMPACTシリーズ

スーパーロボット大戦IMPACT
「早乙女研究所」名義だが外見はこちらのもの。第3部ではアインストの襲撃で真ゲッターが誕生するイベントがある。

VXT三部作

スーパーロボット大戦V
『世界最後の日』設定。15年前の「早乙女の反乱」の際に完全に破壊されている。
スーパーロボット大戦T
『世界最後の日』設定。

単独作品

スーパーロボット大戦MX
イベントで通常形態から防御形態への変形シーンがある。
スーパーロボット大戦DD
『世界最後の日』設定。放棄されていたからか、15年前の早乙女の反乱の時点で既に旧早乙女研究所と呼ばれている。地下にはまだ真ドラゴンが眠っているようだ。

関連人物

早乙女博士
所長。
早乙女ミチル早乙女元気
研究所近くに早乙女家の邸宅が設けられ、生活の拠点としている。
流竜馬神隼人車弁慶
TV版でも寄宿舎を退出して研究所で生活するようになり、相部屋である点も原作漫画版同様。
原作漫画版では早乙女博士が研究・実験などで手が離せない場合、隼人が所長代理として陣頭指揮を執る事も有る。
伊藤、勝田、大野、辻
司令室で早乙女博士を補佐する主要スタッフで、伊藤はレーダー担当、勝田は敵機の詳細な現在位置確認、大野はゲットマシンの発進状況チェック、辻は外出中のゲッターチームへの連絡など通信全般を主任務とする。

関連用語

ゲッター線
微量で膨大なエネルギーを持ち、宇宙から降り注ぐエネルギー。
ゲッター線増幅装置(ゲッター線増幅炉)
早乙女博士が新たに開発した、ゲッター線のエネルギーを10倍に増幅する装置。この装置の完成によって、ゲッターロボGは従来の10倍のパワーで戦えるようになった。
合成鋼G
新しいゲットマシンの装甲に使用されている特殊合金。ゲッター合金よりも強度に優れており、この合金を使用するが故に「ゲッターロボG」と呼ばれる。
神重工業ゲッター線研究所
早乙女博士の協力を得て、富士山麓で極秘建造中だった神重工業グループ傘下のゲッター線研究所。タワー状の建造物を中心にしたレイアウトが特徴で、「ゲットマシン発進用カタパルトの無い旧早乙女研」といった印象。
ゲッター線研究所
スーパーロボット大戦V』の宇宙世紀世界のアメリカに造られた施設(正式名称不明)。隼人が早乙女の反乱後に弁慶と共にゲッター線汚染の浄化の研究を行っていた。また、同作ではも同研究所に勤めている設定になっている。

余談

  • 『G』第33話「夕焼け空が知っている」は、ボロボロに半壊した新早乙女研のカットを以って幕を閉じるが、同エピソード内で新早乙女研が敵の襲撃を受けるシーンは存在しておらず、クライマックスでレディコマンドが出撃するシーンに於いても被害を被った様子が見られないので、結果的に「謎のラストシーン」と化してしまった。

脚注

  1. 回によっては「クローズド・ゴー・ダウン」とも呼称。なお、浮上時の発令は「ゴー・アップ」。
  2. スーパーロボット大戦NEO』においても「地獄の釜」は存在しているが、そこに有るのは原作のゲッターエネルギーに満ちた宇宙ではなく、原作とは全く異なり、かつ『NEO』の物語における重要な場面が展開される異空間となっている。