実写
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実写は、実在する人物や風景を主として撮影された映像を指す言葉。しばしばアニメーションの対義語として用いられる。
概要[編集 | ソースを編集]
本来は「実際の景色や状況を表現すること」を指す言葉であり、文章や絵による表現も広い意味での実写だった。
漫画やアニメ、コンピュータゲームと言った2次元コンテンツや小説などの活字媒体を実写に起こした作品が「実写化」「実写版」と呼ばれ、実写化のケースには映画化やドラマ化、舞台化などがある。
実写作品の中でもゴジラシリーズやスーパー戦隊シリーズのようにミニチュアや合成映像を利用して制作された作品は「特撮作品」と呼ばれる。「特撮（特殊撮影技術）」はその名の通り特殊な撮影方法で作られた映像を指す語であったが、現在はその流れを汲むヒーローや怪獣を取り扱った作品のジャンルとして扱われている。
また、後述するように一部のアニメにおいて実写映像を使用した演出も存在する。
スパロボに登場する実写作品[編集 | ソースを編集]
| 年代 | 作品名 | 媒体 | 参戦SRW |
|---|---|---|---|
| 1982年 | 宇宙刑事ギャバン | TV | X-Ω |
| 1989年 | ガンヘッド | 映画 | |
| 1992年 | 恐竜戦隊ジュウレンジャー | TV | |
| 1999～2004年 | ゴジラ（ミレニアムシリーズ） ※『ゴジラ対エヴァンゲリオン』名義での参戦 |
映画 | |
| 2005年 | 牙狼〈GARO〉 | TV | |
| 2011年 | 海賊戦隊ゴーカイジャー | TV | |
| 2021年 | 機界戦隊ゼンカイジャー | TV | DD |
| 2023年 | ボルテスV レガシー | TV |
実写作品はかつてスパロボ参戦が難しいとされていたが、アニメのキャラクターと並んでも違和感のないように人物のイラストが描き下ろされ参戦が実現した。
殆どの作品で出演俳優本人の顔は描かれないようにされており、寺田貴信氏も『ジュウレンジャー』について「変身前は実写だから出せない」と明言している[1]。逆に言えば、何らかの形で顔を隠せばクリアできないこともないのか、その例として『ガンヘッド』のブルックリンは常時サングラスをかけたグラフィックで登場している。『ボルテスV レガシー』では出演俳優を完全なアニメ調のイラストで描き下ろして、顔を露出して登場している。
実写に関連する作品[編集 | ソースを編集]
- デビルマン (原作漫画版)
- 2004年に公開された実写版が実写化の典型的な失敗例として度々槍玉に挙げられる。
- ゲッターロボ
- 2023年に実写映画版の制作が発表、2025年にパイロット映像がクラウドファンディング支援者限定で公開された。
- ゲッターロボG
- 第25話にて、神隼人と車弁慶のコイントスによる賭けの際に実写が挿入されている。
- 超電磁ロボ コン・バトラーV
- コン・バトラーVの代名詞である超電磁ヨーヨーは葵豹馬が見ていたテレビのヨーヨーチャンピオンの技を参考に開発されたが、このテレビの映像は実写が使用された。
- 超電磁マシーン ボルテスV
- フィリピンでは国民的アニメとして支持されており、2023年に全90話の実写ドラマ『ボルテスV レガシー』が放送。2024年には日本でも公開された。
- ガンダムシリーズ
- 2000年に日本とカナダの合作による実写テレビドラマ『G-SAVIOUR』が制作されている。
- 機動戦士ガンダム
- パソコンとPlayStationで発売された実写ゲームが良くも悪くも非常に有名。
- 劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-
- 劇中劇である映画『ソレスタルビーイング』には特撮実写映画という作中設定があり、特撮作品の癖が盛り込まれている。
- ガンダム・センチネル
- ノベルと実在のガンプラに特殊効果を加えたSFXフォトで構成されている。
- ガンダムビルドシリーズ
- 2021年に同シリーズを題材とした実写ドラマ『ガンダムビルドリアル』が制作されている。
- 超時空要塞マクロス
- TV版のエンディングで実写映像が使用されている。
- マクロスダイナマイト7
- エンディングが実写映像＋アニメーションとなっており、様々な場所で歌うバサラが描かれている。
- トップをねらえ!
- タカヤノリコの部屋に『サンダーバード』や『惑星大戦争』のポスターが貼られている。他にも、劇場版『宇宙戦艦ヤマト』や『風の谷のナウシカ』などのポスターも貼られているが、手書きで似せて描かれた物ではなく、実際のポスターをそのまま使用していると思われる。
- 獣神ライガー
- 新日本プロレスとのタイアップにより同名の覆面プロレスラーがデビュー。獣神サンダーライガー登場後はレスラー側もリングネームとコスチュームが更新され、原作アニメの終了後も選手として活動した。
- 機動警察パトレイバー the Movie
- 本作を監督した押井守氏による実写作品が2014年から2015年にかけて公開。世界観も本作や『2』と地続きという設定。
- クレヨンしんちゃん
- 劇場版のOPは『超能力大決戦 ～とべとべ手巻き寿司～』を除いて全てクレイアニメ[2]で撮影されている。また、劇場版第10作『嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』を原案とした実写映画『BALLAD 名もなき恋のうた』が2009年に公開。2025年には飲料水のプロモーションの一環として、20年後の野原家を描いた実写のショートムービーが公開された。
- エヴァンゲリオンシリーズ
- 登場人物の内面、あるいは登場人物のいる世界とは別の世界の表現として実写が多用された。また、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版：Q』ではロトスコープ[3]の技術が導入されている[4]。
- サクラ大戦
- 担当声優本人が演じる『歌謡ショウ』と呼ばれる舞台版が存在し、シリーズの大きな柱のひとつとなっている。『歌謡ショウ』の映像を使用したスピンオフゲームも発売されている。また、横山智佐氏演じる真宮寺さくらと藤岡弘、氏演じるせがた三四郎が出演する『2』の実写CMが当時話題となり、『PROJECT X ZONE 2：BRAVE NEW WORLD』においてもこのCMが再現された。
- カウボーイビバップ
- 2018年にアメリカで実写ドラマ化、本作のスタッフやメインキャストも参加している。続編の計画もあったがシーズン1で打ち切りとなった。
- ガサラキ
- 最終回では海岸や雪原といった自然の風景で実写映像が使用されている場面がある。
- フリクリ
- エンディングが実写映像＋アニメーション。
- オーバーマン キングゲイナー
- アイキャッチャーがクレイアニメとなっている。
- アイドルマスターシリーズ
- 担当声優によるライブがコンテンツの柱のひとつとなっている。また、劇中劇の1つである『無尽合体キサラギ』は実写とCGを使用した特撮作品という設定。さらに、韓国では2017年に当シリーズを原典にした実写ドラマが全24話で放送された。
- アイカツ!
- シリーズ第5作『アイカツプラネット!』はアニメと実写が混在する構成となっている。
- 宇宙戦艦ヤマト2199
- 原典である『宇宙戦艦ヤマト』の実写映画『SPACE BATTLESHIP ヤマト』が存在する。
- ゴジラ対エヴァンゲリオン
- ゴジラシリーズとエヴァンゲリオンシリーズのコラボレーション企画。ただし、本企画においては実写作品は作られていない。
- 『X-Ω』では、本企画名義で『ゴジラ×メカゴジラ』の登場人物である家城茜が出演。その際は上述したブルックリン同様にヘルメットのシールドで顔を隠している。
- ポプテピピック
- オープニング映像を始めとして、アニメーションと実写が混在した構成が特徴となっている。第12話およびTVスペシャルでは、声優の蒼井翔太氏が同名の役でアニメーション内に実写で出演し話題となった。
- 『X-Ω』では、大張正己氏が「G-BARI」として実写画像で出演。
- SSSS.GRIDMAN
- メディアミックスプロジェクト「GRIDMAN UNIVERSE」の完全新作アニメ第1弾。特撮ドラマ『電光超人グリッドマン』を原典に据えている。最終回では新条アカネが本来いるべき世界が実写で描かれた。
- SSSS.DYNAZENON
- 「GRIDMAN UNIVERSE」の完全新作アニメ第2弾。引き続き『グリッドマン』を原典に据えている。第11話では『グリッドマン』第18話「竜の伝説」の実写映像と音声が加工されて使用された。
- また、DVD及びBlu-rayの映像特典として、イベント用に製作された着ぐるみを流用した実写ミニドラマ『グリッドナイトファイト』が収録された。
- ULTRAMAN
- 『GRIDMAN』同様、特撮ドラマ『ウルトラマン』を原典としている。また、アクションシーンはアクターを起用したモーションキャプチャーによって構成されているため、写実的なものになっている。
- ゴジラ S.P ＜シンギュラポイント＞
- 国内初のゴジラシリーズのテレビアニメ作品。世界観は過去作との繋がりがない設定だが、EDでは過去の人気怪獣や実写映画の登場人物が殆どアレンジされずに多数カメオ出演している[5]。なお、EDは画面が逆版で作られており、アニメ本編とも異なるパラレルワールドであると示唆されている[6]。
- 勇気爆発バーンブレイバーン
- DDTプロレスリングとのタイアップによりブレイバーンの覆面プロレスラーがデビュー。
- 風都探偵 仮面ライダースカルの肖像
- 特撮ドラマ『仮面ライダーW』の続編、『風都探偵』の劇場作品。映画『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』で描かれた仮面ライダーWの誕生経緯を改めて描いている。
- フィリップを筆頭とし、登場人物はデザインに独自アレンジが成されている。SRW参戦時は変身前の人物も顔出しで参戦しているが、このアレンジにより上述した肖像権をクリアした形になっているかは明言されていない。
余談[編集 | ソースを編集]
- 『新世紀エヴァンゲリオン』『大空魔竜ガイキング』『百獣王ゴライオン[7]』などはアメリカにて実写映画化の企画が持ち上がったが、その後白紙化されており実現はしていない。
- 漫画やアニメなどは非現実的な描写の多さやキャラクターデザインの独特さなどもあり、実写化の際にキャラクターの性格やストーリーなどが改変される事が多く、ファンからの反応も賛否入り乱れたものである事も多い。
- 一方で舞台化の際はその性質上、視聴者の想像に委ねた表現も多いためか否定的な意見はあまり見られない傾向にある。
関連用語 [編集 | ソースを編集]
脚注[編集 | ソースを編集]
- ↑ 『スパロボ』×『恐竜戦隊ジュウレンジャー』参戦秘話をキーマンが語る！【『スパクロ』インタビュー】、ファミ通App（2017年4月25日）、2024年4月13日閲覧。
- ↑ ストップモーション・アニメーションと呼ばれる、静止している被写体を1コマずつ動かして撮影する実写の特殊効果の中でも、被写体が粘土で作られたものを指す用語。
- ↑ 実写映像をトレースしてアニメーションを制作する手法。
- ↑ 氷川竜介 近著「空想映像文化論」 Twitter（2013年4月13日）、2025年12月3日閲覧。
- ↑ アニメ『ゴジラS.P＜シンギュラポイント＞』小ネタまとめ！ 特撮＆ゴジラファンを唸らせる仕掛けが盛り沢山！、アニメイトタイムズ（2021年5月5日）、2025年4月20日閲覧。
- ↑ 双葉社『ゴジラ S.P ＜シンギュラポイント＞ファンブック』P26より。
- ↑ 厳密には海外版である『ボルトロン』として。