ズール皇帝

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2013年9月14日 (土) 16:53時点におけるザリガノフ (トーク | 投稿記録)による版
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ズール皇帝(Emperor Zure)

ギシン星の皇帝。全宇宙の征服を企んでいる独裁者。養子にしたマーズ地球破壊の先兵として送り込むなど、目的の為には手段を選ばない冷酷非情で極悪な性格。自分の意思に逆らう者は絶対に許さず、即刻抹殺を命ずる。 強力な超能力の使い手でもある。その能力は実体ある分身体を作り、死者を操るなど物語でも深く関わる。

ギシン星でゴッドマーズ及びタケルと戦い、圧倒的な力を行使する。しかし、タケルの捨て身の攻撃ともいえるゴッドマーズの反陽子爆弾で一度は倒された。

だが、ズールは様々な星々の悪の思念体ともいえる存在で、倒したのはズールの一部でしかなかった。マルメオ星の支配者ギロンを悪夢で操り、マルメオ星のプラスとマイナスの超能力者を同士討ちさせ滅亡へと企てる。そして、ズールの思念に支配されたギロンを倒し、地球へと帰還するタケルの目の前に出現。タケルにデビルリングを嵌めて超能力を使うごとに寿命を縮めるという策略で追い詰める。

自分は死者の国で自身の六人の集合体メタール、ボーデ、スナッパー、ナッカー、キッカ、ニードら(以上の六名は「ゲシュタルト」と呼ばれる)を使役してタケルを徹底的に追い詰める。ズールは死者のを操り、無限の絶対能力でゴッドマーズとタケルを追い詰めるが、マーグと死者の魂がゴッドマーズにズールをも凌駕する力を与えて倒される。だが、それでもズールは倒されずに地球に出現。タケルと対決し、再び追い詰めるが、今度は自ら嫌う「」の力が結集した地球人たちの祈りを受けたゴッドマーズとタケルの極限のパワーで完全消滅した。ただし、ズール皇帝自身は星々の悪の思念体であり、本当に消滅したかは永遠の謎である。

なお、その名前は「ずるい」に由来する。彼の劇中での所業やSRWでの能力値は、ずるいどころの話ではないが。

登場作品と役柄

パイロットはズール本人。いずれの作品でも桁違いに能力値が高く、ドン・ザウサーにも匹敵する。また、どの作品においても大物扱いされている。

Zシリーズ

第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
音声収録。声優界の重鎮・納谷悟朗氏のスパロボ初参加作品でもある。本体はただですら高い能力値に加え高レベルの超能力に2回行動を所持しているので出来れば一気に倒してしまいたいところである。なお、偽物と本物とでは技の演出が若干異なり、本物のみリアルカットインが挿入されている。
本作では序盤は原作どおり地球を破壊しようとするが、途中で地球の特異性が惜しくなり、地球の支配に方針転換、Dr.ヘル一派と手を組んだりするようになる。D以上に、次元を超えて集結している版権作品の奥の奥まで知り尽くしているような口調が特徴。タケルの起動した反陽子爆弾により敗北するが、直後に再び現れる事を予告して消滅する。
第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
予告通り復活。64以来の共演となった同じ暗黒の力の使い手であるムゲと手を組み、ゲシュタルトに分かれて暗躍。終盤で完全復活を果たすもを受けて輝いたゴッドマーズの一撃をもって消滅した。彼もまた、黒の英知に触れた者の一人である。

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦D
64に近い立位置。今回はギシン星間帝国で、ベガ星連合軍に加えザール星人も従えている。本編中では度々偽物と交戦することになり、本物とは終盤でギシン星ルートを選んだ場合に限り戦闘可能。本物はユニットとしては、最大射程9かつHP15万でHP回復を持ち、一度倒しても復活する。ただし、条件を満たせば、復活を防ぐことができる。パイロットとしても、底力超能力レベル9を誇る(偽物は8止まり)。命中回避に限ればラスボスよりずっと強い。戦闘前会話も多く、ボスにふさわしい。地球を破壊しようとしたのは、ペルフェクティオの侵入を防ぐためであった。ゲペルニッチと同じく強いボスキャラ。

単独作品

スーパーロボット大戦64
ベガ星連合軍キャンベル星人も従える銀河帝国の皇帝。…なのはいいが、彼のインパクトは原作より薄れていて地球に唐突に現れては倒されてしまうなど、扱いが悪い。ただし本人は強く、3回復活するなど手ごわい。五飛を洗脳して「ズール皇帝こそが正義だ!」と言わせたのには度肝を抜かれるが…。
64を担当したシナリオライターの鏡俊也氏も思うところがあるのか、Dではズール編を加えるなどアレンジが加えられている。

装備・機能

本物と偽物では当然本物の方がユニット・パイロット共に能力値が高く、特にHPには大きな差がある。だが偽物の能力も高水準なのには変わりなく、決して侮れるものではない。

武装・必殺武器

拡散ビーム
第2次Zでは広範囲マップ兵器偽物は3マス、本物は5マス。
死の光
マップ兵器。
電撃
怪光線
ビーム
エネルギー衝撃波

特殊能力

HP回復(小)
EN回復(中・大)
オールキャンセラー

移動タイプ

飛行可能。

サイズ

L

パイロットステータス設定の傾向

能力値

版権作品の中でも1、2位を争う能力値であり、分身体でも能力は高い。

精神コマンド

直感てかげん鉄壁かく乱覚醒

特殊技能(特殊スキル)

超能力L9底力L9カウンターL7援護攻撃指揮2回行動
第2次Zでは極と2回行動を取得。どれをとっても厄介な技能である。

人間関係

明神タケルマーズ
父であると名乗り、利用しようとした。
マーグ
洗脳して利用する。
ロゼ
彼女の住んでいた星を襲い部下にした。
ワールサグール
側近。
カッチグールバレン
部下。
ゲシュタルト
自身の分身。

他作品の人間関係

ダイナミック系

Dr.ヘル
第2次Zでは同盟を組む。彼の世界征服の真意を見抜いている。また、再世篇では彼を黒の英知の継承者としても認めている。
ゲッターチーム
ゲッター線の力を理解しており、竜馬達にその力が宇宙を破壊へと導くと警告している。戦闘中の台詞もある。
デューク・フリードグレース・マリア・フリード
64Dではフリード星を滅ぼしたため、敵視されている。
ガンダル司令ブラッキー隊長
64Dでは部下。
レディガンダル
64Dでは部下。Dでは裏切られるが、返り討ちにした。
ゴーマン大尉
64では部下。

未来ロボ ダルタニアス

楯剣人
Dではエリオス星を滅ぼしたので、彼からも敵視される。
クロッペン
Dでは部下。自身の真実を知った彼に叛旗を翻されるも、返り討ちにした。
ネシア将軍
Dでは部下。クロッペンの後任の司令官に任命した。
ボイダー将軍カブト将軍
Dでは部下。

スーパー系

ムゲ・ゾルバドス
64では彼と共に、銀河の後継者たる存在とアル=イー=クイスに称せられた。第2次Z 再世篇では暗黒の信者を操る黒幕の1人として結託している。
女帝ジャネラダンゲル将軍総統ワルキメデス
64では部下。
諸葛亮孔明
64では地球人でありながらズール皇帝に協力する。その真意は、ズール皇帝をGR計画の発動の為に利用する為であった。
シモン
第2次Z 破界篇では進化の力を司る螺旋力を警戒し、原作後半の敵の存在を彼に示唆している。
ロージェノム
第2次Z破界篇で同盟を持ちかけるものの、拒否される。彼が人類に敵対行動を行う真意を見抜いている。
ニア・テッペリンアンチスパイラル
再世篇ではムゲ同様に「暗黒の王」としてその存在と力に一目置かれている。

ガンダムシリーズ

張五飛
64では彼を洗脳し、部下にした。彼の「ズール皇帝こそが正義だ!」の一言は、原作ファンを卒倒させた。流石にDではそんなことは無かったが、彼に「究極の悪」と評される。第2次Zでは残念ながら(?)特に因縁無し。
アムロ・レイ
革新に目覚めようとしている者とし、警戒している。が、第2次Zにおいては「ニュータイプとしての」なのか、それとも何か別の含意があるのか、正確な意図は現時点ではわからないままであったが、再世篇では導く者としてを導いた。
刹那・F・セイエイロックオン・ストラトス
アレルヤ・ハプティズムティエリア・アーデ
第2次Z 破界篇にて彼らCBのガンダムの動力源であるGNドライヴ最終的に齎すものに気づいており、人類が持っていていいものではないとして、戦闘時には破壊しようと目論む。

リアル系

キリコ・キュービィー
第2次Z破界篇にて彼と対峙した際に、キリコの因果律を書き換える恐るべき能力を感じ取り驚愕した。
ワイズマン
キリコと戦闘した際にその存在を示唆している。

バンプレストオリジナル

アル=イー=クイス
64では彼女達にムゲ・ゾルバドスと並んで銀河の後継者候補の一人と目されていた。結局ズール皇帝は敗れたが、彼女達にとってその気になれば復活は容易らしい。
ペルフェクティオ
Dではペルフェクティオの強大さや恐ろしさを感じ取っており、その存在を非常に恐れている。地球を破壊しようとしたのも、ペルフェクティオをこちらの宇宙に出現させない為であった。……なのだが、出現しても戦って勝つだけの勝算があった節を散り際に見せている(人間に憑依しているためかもしれないが)。
ガイオウ
ズールと同一の存在を知っているらしい。ただしその存在はズールという名前ではなかったとのこと。

スパロボシリーズの名台詞

64

タケル「ズール! 貴様はもう終わりだ。 銀河帝国軍もいずれは敗退する。ギシン星にも、戻れない。 貴様はそれでも戦いをやめないというのか!?」
ズール皇帝「かまわん。 ワシは生き続け地球を第2のギシン星とするのだ。 宇宙に生きる命はワシあっての命。 ワシが死ぬなどありえぬわ! ワーッハハハハハッ!!」
64「決戦宙域」での掛け合い。Dや第2次Zでもほぼ同様の台詞あり。
「うおぉぉぉぉっ!? なんだ、これは!? おのれ、ワシは死なんぞ!! たとえこの体が滅びても、ワシの細胞の一つ一つは宇宙へと広がり、そこでまた姿を変えて支配者となるのだ! ワシは決して滅びはせぬぞぉぉぉーっ!」
64より、断末魔の台詞。Dや第2次Zでもほぼ同様。

D

「おのれマーズ! この愚か者め! 古代文明が地球に開いた次元ゲートから出てくるものが、いかに危険かも知らぬくせに、よくもやってくれおった! 地球を破壊せぬかぎり、あれの侵入は防げぬ! あれが完全にこの世界へと入り込めば、お前たちはすべて死に絶えるのだ! ワシに逆らった己の愚かさを、悔いて死んでいくがよいわ! フハハッフハハハハハッ!!」
Dの終盤でマーズ達に倒された時の台詞。最期に遺した言葉は、ペルフェクティオというズール皇帝すらも恐怖する存在の警告でもあった。肉体に縛られているとはいえペルフェクティオが現れた際の対抗手段を持ち合わせているということなのか、いつか完全復活してルイーナに対抗することを言い残す。

Zシリーズ

欠片を持つ者よ。お前の存在こそがワシの地球侵攻の一つの理由でもある」
「…その者は12の心と幾多の英知に砕け、あまねく世界へと降り注いだ」
「あの星は宇宙の特異点だ。それ故に欠片はあの星に集まり、黒の英知に触れたものはあの星に惹かれる」
「だからこそ、次元の将もあの星に跳ばされ、目覚めの時を迎える」
「そして、その星の者は生命の力に目覚める」
「そして、それは進化の光を浴び、螺旋を描き、天を突く」
「そう…! 銀河の特異点である地球を制するものは源理の力を手に入れるのだ!」
「地球人よ、あの星をワシに渡せ! ワシこそが銀河の支配者に相応しいのだ!」
第2次Z破界篇におけるズール皇帝の目的。再世篇の伏線というべき重要なキーワードを並べており、破界篇時点で記憶を失ったガイオウ自身の正体「次元の将」すら知っている。目的はOGシリーズダークブレインと同じであろう。
「無知とは罪な事だ。その力の本来の使い道も知らずに、このワシに牙を剥くとは」
「ならば、ワシはお前を倒し、Dr.ヘルに先んじて、光子力エネルギーを手に入れるまでだ!」
第2次Z破界篇終盤でのマジンガーZとの戦闘前会話。本作未登場のゼウスの存在を示唆した上で、その神の力を奪取せんと甲児に襲い掛かる。
「進化に取り憑かれた妄執の使徒めが」
「その力はお前達には不必要だ。いずれ銀河を巻き込む災厄を呼ぶ」
第2次Z 破界篇終盤での真ゲッターロボとの戦闘前会話。ズールの発した不吉な予言も、竜馬の闘争本能の前には無意味であった。
「螺旋の男よ。お前をこれ以上、放置しておく事は全宇宙を危機に巻き込む」
「奴もそれを知るからこそ、人間を地下に封じてきた…」
「だが、その反動によりお前のような男が生まれる事になったようだ」
第2次Z 破界篇終盤でのグレンラガンとの戦闘前会話。
「お前のその機体が発する粒子…まさか…!」
「何者かは知らぬが、余計な事をしてくれる。その果てに何が待っているかも知らずに、人間を高みに誘おうとするか」
第2次Z 破界篇終盤でのガンダムエクシアとの戦闘前会話。劇場版での「対話」のことである。GN粒子を危険視するズールの発言を訝しみながらも、これを一蹴する刹那であったが…。
「フフフ…分かるぞ。お前は自らの力を持て余し、それに押し潰されそうになっている」
「ワシがお前を楽にしてやろう。その生命を摘む事でな」
第2次Z 破界篇終盤でのガウェインとの戦闘前会話。ギアスの「暴走」という爆弾を抱えながら戦い続けるゼロの苦悩を見抜き、嘲笑する。
「ワシこそが宇宙に君臨する大帝だ」
「奴が宇宙の大帝だと…!?あり得ん!」
「宇宙大帝」ことゴッドシグマ相手に発する特殊戦闘台詞
滅多にいわれない二つ名まで網羅する博識ぶりには、ある意味脱帽である。
「お前達の持つ12の鍵も、インサラウムのZONEやDエクストラクターも次元力を生み出すものではない」
「正確にはオリジン・ローを引き出すシステムだ」
再世篇の終盤でムゲと共に復活した際、クロウに対してスフィアの本質を語っていた。
「ワ、ワシは死なん! 銀河に満ちる暗黒と一つになってワシは復活する!」
「そ、そしてお前達は必ず後悔する! お、お前達では奴らにはぁぁぁぁっ!!」
再世篇での断末魔。「奴ら」が何を指しているのかは不明だが、バアルだとするなら言い回しが遠すぎるため、アイムの言うところの「彼ら」と同義とみるべきだろう。なお、スパロボDでズールが恐れたのはペルフェクティオの現出であったが、Zシリーズの「彼ら」はペルフェクティオに匹敵する存在か…或いは?

備考

先述のとおり納谷悟朗氏は第2次Zがスパロボ初の収録であったが、2013年3月5日に他界されたために最初で最後の収録となり、またゲーム作品全体でも遺作となった。今後『六神合体ゴッドマーズ』が参戦する際には代役、もしくはライブラリ使用の措置が取られるものと予想される。