VF-1 バルキリー
VF-1 バルキリー | |
---|---|
外国語表記 | VF-1 Valkyrie |
登場作品 | |
デザイン |
河森正治 宮武一貴 |
分類 |
可変戦闘機 【バルキリー】 |
生産形態 | 量産機 |
型式番号 | VF-1 |
全長 |
14.23 m
|
全高 |
3.84m
|
全幅 |
|
空虚重量 | 13,250 kg |
動力 | 熱核反応炉 |
エンジン |
|
エンジン推力 | 11,500 kg×2 |
最高速度 |
|
装甲 | エネルギー変換装甲 |
開発 | ストンウェル・ベルコム社 |
所属 | 地球統合軍 ⇒ 新統合軍 |
乗員人数 | 1名 |
主なパイロット |
VF-1S バルキリー | |
---|---|
外国語表記 | VF-1S Valkyrie |
登場作品 | |
分類 |
可変戦闘機 【バルキリー】 |
型式番号 | VF-1S |
全長 |
14.23 m
|
全高 |
3.84m
|
全幅 |
|
動力 | 熱核反応炉 |
エンジン |
|
装甲 | エネルギー変換装甲 |
乗員人数 | 1名 |
主なパイロット |
ロイ・フォッカー → 一条輝 マクシミリアン・ジーナス(劇場版のみ) |
VF-1 バルキリーは『マクロスシリーズ』に登場した可変戦闘機。
概要
マクロスシリーズを代表する可変戦闘機。
異星人の戦艦「SDF-1 マクロス」から得られたオーバーテクロノジーを駆使して、来るべき異星人同士の戦争における主力戦闘兵器として「F-14 トムキャット」をベースに開発した「可変戦闘機(通称:バルキリー)」を開発。「バルキリー」とは北欧神話に登場する戦乙女「ワルキューレ」の英語読みである。先行試作機「VF-0 フェニックス」では実現できなかった熱核反応炉を採用し、実質試作機「VF-1-X」のトライアルの結果、「VF-1 バルキリー」として採用された。一連のテストパイロットを務めたのが地球統合軍のエースパイロット・ロイ・フォッカーである。
機首を切り離すことが可能でそのまま脱出ポッドとして機能する。実際にロイ・フォッカーはVF-1Dに乗る一条輝とリン・ミンメイをこの機能で救出している。また第2話では腕部のメンテナンス用アームが描写された。
脚部につけられた熱核反応炉2機が取り入れた大気を圧縮、超高温にして噴出することで推力を得るので、推進剤を別に積む必要がない。そのため大気圏内では無限に近い稼働時間を誇るものの、逆に宇宙では推進剤を積む余裕がないので飛べる時間(実質、稼働時間)が短いという欠点がある。このため後に推進剤や追加パーツなどで構成された宇宙用強化装備「スーパーパック」が開発された。
「VF-4 ライトニングIII」や「VF-5000」登場後も主力機で有り続けたが、「VF-11 サンダーボルト」登場を以って退役となった。退役されたVF-1は訓練機、もしくは民間用に幅広く利用されている。やはりシリーズもののお約束で『マクロス7』でミリアが再搭乗して活躍したり、『マクロスF』の美星学園高校の屋上に本物のVF-1が飾られていたりする。
なお、TV版と劇場版ではデザインの差異がある。
バリエーション
- VF-1-X
- 試作機。頭部がないため、バトロイド形態は首なし人間みたいになる。また、この機体の運用中に偶然ガウォーク形態が発見され、以降のバージョンでは正式にシステムにも組み込まれた。
- VF-1A
- 一般量産型。頭部のレーザー砲は1門でセンサーは正方形。各隊によりカラーリングが異なり、スカル小隊は白を基調としたカラーリングである。
- ほぼ全てのパイロットがA型に搭乗経験があるとされる。輝、マックス、柿崎が搭乗。柿崎はTV版・劇場版ともにこのタイプのみ。
- カラーリングは輝機は白地に赤、マックス機は白地に青、柿崎機はTV版では白地にライトブラウン、劇場版では白地に緑。通常色はライトブラウン(柿崎機とは塗り分けが異なる)で一般パイロット用として数多く登場しているが、その分被撃墜率も高くやられメカ的な扱いが強い。
- VF-1J
- 頭部ユニットを九星重工製に変更した機体。「J」は英語の「日本(JAPAN)」の頭文字を意味し、本機が日本の軍需企業がライセンス生産で開発された事に由来している。
- VF-1Aに対して火力強化仕様に位置づけられており、レーザー砲を2門装備。センサーは横長で、TV版アイキャッチでは頭部下部の角(かど)が顎のように強調されている。総合性能もA型とS型の中間に当たっている為に優れているが、製造元が限定されている事から配備数は少なく主に小隊長及びエースパイロットに優先的に配備される。
- TV版で軍に正式入隊した輝が中盤まで乗り続けた機体であり、初陣で輝がこの機体の搭乗を任されたのも彼がパイロットとして類稀なセンスの持ち主だったがゆえである。マックスとミリアも搭乗。
- 劇場版ではスカル小隊に配備されていないため出番がほとんど無いが、土星軌道上での戦闘においてアーマードパックを装備した輝機と同じカラーリングのものが1カットのみ登場する。
- カラーリングは輝機は白地に赤、マックス機は青、ミリア機は赤。
- VF-1S
- ロイ・フォッカー専用機であり、またの名を「ロイ・フォッカー・スペシャル」とも称する。4門のレーザー砲とヒロイックな印象の頭部が特徴。
- TV版ではフォッカー機しか姿を見せないが、設定上では中・大隊長機用にチェーンアップし複数製造されたことになっている。
- TV版ではロイ・フォッカーの死後は輝が受け継いだ。ロボットアニメにおいて「主人公が新たに乗り換えする機体が、『他人からのお下がり』である」というパターンは、珍しい部類である。
- 劇場版ではフォッカー機に加え輝機、マックス機が登場。
- カラーリングはフォッカー機およびTV版輝機は白地に黄色、劇場版輝機は白地に赤、マックス機は白地に青。
- なおTV版2話では小破したVF-1Dを修理しているが、SRWでは修理装置の類は未実装。
- VF-1D
- 複座式の演習用の機体。VF-0 フェニックスの設計思想が色濃く残った機体。
- TV版にて輝が最初に搭乗し、変形機構を画面で最初に披露した機体である。また、カラーリングこそJ型マックス機と同じものにされているが、マックスとミリアが結婚式において搭乗していたのもこの機体。
- VT-1 オストリッチ
- VF-1Dに代わって劇場版に登場した機体。複座式のパイロット育成用の機体で、既に退役寸前。
- VE-1 エリントシーカー
- 早期警戒管制(EWAC)の機能を持った偵察専用機。劇場版にのみ登場。
- VF-1X-Plus
- プレイステーション用ソフト『マクロス デジタルミッション VF-X』に登場する機体。
- 2020年代に旧式化していたVF-1をベースに全面的改修が施されている。スペック的には当時の現用機に劣るが、小回りが効き扱いやすい。主に訓練機として配備されている。
- VF-1X++
- 小説『マクロス・ザ・ライド』に登場。2057年に新星インダストリーがVF-1X-plusを改良し、少数生産した機体。特殊部隊などに需要があり、バンキッシュレースにも使用される。
- VF-1EX
- 『マクロスΔ』に登場。X-Plus同様訓練用の機体として扱われているが、コクピットのインターフェースがEX-ギア対応型に変更されている。
オプションパック
- GBP-1S プロテクター・ウェポンシステム
- 通称「アーマードパック」。多数のミサイルを内蔵した追加装甲。これを装備した形態は「アーマードバルキリー」とも呼称される。
- スーパーパック
- 推進剤やブースター、追加装甲で構成された宇宙用強化装備。これを装備した形態は「スーパーバルキリー」とも呼称される。劇場版では宇宙使用時の標準装備となっている。
- 隊長機用にビームカノンを装備したバージョンも存在する。これを装備した形態は「ストライクバルキリー」とも呼称される。
登場作品と操縦者
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α(α for DC)
- 初登場は31話。ファイター形態を見た他のメンバーから「重要拠点の南アタリア島に、ただの戦闘機が配備されている」と大変驚かれ、その後バトロイドへの変形を見せた際に再び驚かれた。輝機がA型かJ型か、後半にアーマードバルキリーも配備されるかは隠し要素で決定する。弾丸を撃ち落とすルートでは35話、EVAで受け止めるルートなら37話にスーパーパックが装備される。それまでは最大火力が弱めだが突撃役としてはガンポッド、ミサイル共に使いやすく、P属性のマップ兵器である高起動マイクロミサイルも持つ。
- パイロットの2回行動も早めで機動力がとにかく優秀。Sサイズ、高い運動性と相まって回避力が非常に高い。変形に関しては機動性重視で唯一ガンポッドがP属性無し長射程のファイター、耐久と格闘のバトロイド、地形適性が悪いがホバーと機体性能が高いガウォークとなっている。
- スーパーロボット大戦α外伝
- 初登場は極東ルート5話で序盤はスーパーパックなし、輝機は初期からS型となっている。未来編での合流は23話と半ばくらいで、シナリオ「飛べ、宇宙へ」終了後にスーパーパックが装備されるが、実質使用可能になるのは「時を越えた対決」から。
- 前作同様スーパーパックなしでは攻撃力不足な上に、2回行動、マップ兵器も没収されてしまったが、地上戦メインなので飛行、ホバー移動できるメリットは前作以上。
- 第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
- スーパーパック・ストライクパック装備で固定のためVF-1 スーパーバルキリーを参照。ガウォーク形態は省かれた。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦D
- ミリアの赤いJ型が隠し機体として登場する。バルキリー系機体の中で最も能力値が低いが、本機のみ1周目から15段階(最大)改造を施せるので、愛と資金さえあれば強力な機体になり得る。
- なお、ミリアは序盤に一度VF-17S ナイトメアでスポット参戦するのみで本格参入は終盤になる。それまで乗れるのはガムリン木崎しかいない。
Scramble Commanderシリーズ
- スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd
- それまで通りA型とS型のほか、VT-1 オストリッチも1マップのみ登場。劇場版準拠のためアーマードも含めてJ型は登場しない。
装備・機能
武装・必殺武器
- 格闘
- VF-1には格闘戦のための専用兵装が無く、ガンポッドの砲身で殴りつける。バトロイドとガウォークの両形態で用いられる。
武装
- RöV-20 11mmレーザー機銃
- 頭部ユニットに装備。どの形態にも問わず、使用可能。機体種によって装備数が異なる。
- GU-11 55mm3連ガトリングガンポッド
- バルキリーの主力兵器。実弾を発射。
- TV版ではゼントラーディ兵が咥えた巨大タバコに、ライター代わりで着火してやるという「平和的」な使用法も見られた。
- ホーミングミサイル
- 両翼に計18発装填。
オプション装備
- 超高機動マイクロミサイル
- 追加オプションとして両翼に装備。『α』では着弾指定式マップ兵器。『第3次α』では「マイクロミサイル」に名称変更。
- 反応弾
- マクロスシリーズ最強の兵器。一種の核ミサイル。両翼に全6発装填。
必殺技
- 一斉射撃
- バトロイド形態で用いられる火器の一斉射撃。
特殊能力
移動タイプ
サイズ
- S
機体BGM
- 「運命の矢」
- 「ドッグ・ファイター」
- 「SEVENTH MOON」
対決・名場面
関連機体
- VF-0 フェニックス
- VF-1の前に戦線投入された先行量産型。
- VF-4 ライトニングIII
- 次期主力機。VF-1の欠点であった宇宙戦闘能力を強化した機体だが、逆に大気圏内での性能が低くなってしまった。このため配備後もVF-1は引き続き運用された。SRW未登場。
- VF-11 サンダーボルト
- VF-4の後継機。高い汎用性を持ち、真の意味でのVF-1の後継機と言える。
余談
- 「VF-1 バルキリー」(戦闘機形態)のモチーフになった機体は、実在するアメリカ海軍の艦上戦闘機「F-14 トムキャット」である。
- 機体の愛称である「トムキャット」とは英語で「雄猫」の意で、機体が搭載している可変翼が猫の耳の動きに似ていたことに由来するものである。
- 「F-14 トムキャット」は1970年12月21日の初飛行後、1973年に正式配備された。ついでに、アメリカ海軍では2006年9月22日を以って全ての機体が退役したが、同じく「F-14 トムキャット」を採用しているイラン空軍では今もなお現役である。
- 『マクロスゼロ』には、同作独自のバリエーション機「スーパートムキャット」が登場する。
- 「VF-1S ロイ・フォッカー・スペシャル」の黒色と黄色から成る機体カラーリングおよびスカル小隊のドクロマークは、実在したアメリカ海軍第84戦闘飛行隊「ジョリーロジャース」(1955年7月1日~1995年10月1日)がモチーフである。
- さらに、「ジョリーロジャース」では、1976年に「F-14」を導入している。それはまさしく、「ロイ・フォッカー・スペシャル」の外見そのものであったとも言えよう。
- フライトシューティングゲーム『エースコンバット アサルト・ホライゾン』では、マクロスシリーズ30周年記念として、輝機カラーとフォッカー機カラーの「F-14D」がDLCで販売された。
- 2015年10月、VF-1(フォッカー機およびヴァーミリオン小隊機)をラジコンで細部まで再現して飛ばしてみようという試みが行われ、動画サイトにアップされた。結果は見事飛行とアクロバットに成功し、アニメ原作者との対面が予定されているという。
商品情報
プラモデル
- バンダイ
- ハセガワ
左3種は絶版。現在はA・J・Sいずれにも組立可能なコンパーチブルキットが発売されている
- WAVE
変形トイ・フィギュア
- バンダイ
- その他
書籍
|