念動力
バンプレストオリジナルの特殊技能。超能力の一種でサイコキネシス(Psychokinesis)またはテレキネシス(Telekinesis)の和名の一つ。念力、観念動力とも。手を触れずに意思の力だけで物体を動かす能力のこと。
概要
『αシリーズ』、『OGシリーズ』で世界観に関わっている力の一端で、「T-LINKシステム」により念動力を機体へと伝わせることで、パイロット能力を更に高める(補正する)特殊ステータスの一つ。この力を含めた複数の超能力を使いこなせる者を「汎超能力者」「サイコドライバー」と呼ぶ。強い念動力を古代では「強念」といい、サイコドライバーも「強念者」の一種。なお、能力者同士で念の力が干渉しあうと(特に能力者同士が敵意を持っている場合)ノイズのような感覚を起こすらしい。能力者の一人であるタスク・シングウジによると「ビキビキ」と称している。
この能力は普段の生活において活用される描写が皆無に等しく、また能力開花の瞬間の描写も少ない。ナシム・ガンエデンの血を組み込まれた地球人達がサイコドライバー達の先祖であり、末裔は血が薄まってきているが、ときおりその才能を持って生まれる者が現れる。つまり隔世的なケースはあれど遺伝由来性の高い能力とされる。リュウセイ・ダテの様に実の母子共に念動力を持つ者や、クローン人間のヴィレッタ・バディム(αシリーズ)などは遺伝性の代表例と言える。また、地球側の能力者のほとんどが日本人もしくは日系の血を持つ人物が多く、ブルックリン・ラックフィールドやリルカーラ・ボーグナインのような純粋な外国人に力が宿るケースは今のところは珍しい。また、強化人間の様に人工的に普通の人間に能力を宿らせる描写も皆無である(今の所地球上での技術では、である)。ただし、レビのように意図的に洗脳され作られた人格に強力な念動力を宿らせているケースもある。
一応、連邦軍ではこの念動力を持っているかどうかのテスト(TPLテスト)も行われているらしく、エクセレン・ブロウニングがテストを受けた事をほのめかしている。この為か、軍に入って初めて自分に能力がある事に気付くキャラが多い。なおOGにおける軍内ではこのTPLテストにて念動力を持つことが判明した念動力者の事をTPL能力者と呼ぶ。また普段から念動力を持っている自覚はあるものの、意識して使用するキャラは割と少ないが、通常の人間より勘が鋭い一面が見受けられる。なお、複数の念動力者が集い念の力を結集させると空間をも繋げる程の力を持つ。
なお、異星人たるバルマー人(バルマー星人)はガンエデンに選ばれた人種の一派という理由で地球人より念動力の素養があり、その力が大きくなればなるほどガンエデンの端末に選ばれるか、ガンエデンそのものに念を供給する役目を補っている。
『OGシリーズ』の念動力者はアインストによれば、始まりの地で発祥した人類のルーツとは異なる、人類に試練を与え進化を促したもう一つのルーツの血を引いているらしい。『第2次OG』ではアインスト・アルフィミィがナシム・ガンエデン出現時に「あれがもう一つのルーツ」であると明言している。
『COMPACTシリーズ』では思念体が創造した太古の地球人が原型となっており、念動力、ムゲ・ゾルバドスの力、ニュータイプ、超能力、オーラ力なども全てそこから派生進化した力とされている。
ゲームでの性能
命中・回避率に補正が入る。補正効率は他の特殊能力と比較しても高い。また、念動力レベルにより使用可能武器もある。技能レベルは最大でレベル9であるが、ここに到達する人物は少数であり多くはレベル8止まりである。
新
「T-LINK」名義のアヤ・コバヤシ専用技能。命中と回避が+5される。レベル制ではない。
α(DC版)
『F完結編』のニュータイプに匹敵する凶悪な補正値を持っており、L9まで到達する人物も多いので非常に優秀な技能。
レベル | 命中・回避補正 |
---|---|
1 | +-0 |
2 | +5 |
3 | +10 |
4 | +15 |
5 | +20 |
6 | +25 |
7 | +30 |
8 | +35 |
9 | +40 |
α外伝
補正値が大幅に減少した他、L9到達者はなんと2人しかおらず、前作でL9まで上がった大半のパイロットはL7かL8止まり。
しかし実際の回避補正は各種媒体での表記の2倍となっているため、前作以上に強力な技能になっている。
レベル | 命中・回避補正 | 実質回避補正 |
---|---|---|
1 | +-0 | +-0% |
2 | +5 | +10% |
3 | +10 | +20% |
4 | +15 | +30% |
5 | +20 | +40% |
6 | +22 | +44% |
7 | +24 | +48% |
8 | +26 | +52% |
9 | +28 | +56% |
第2次α、OGs、OG外伝
『α外伝』よりさらに補正値が低下。L9まで到達するパイロットも非常に少ない。
レベル | 命中・回避補正 |
---|---|
1 | +-0 |
2 | +3 |
3 | +6 |
4 | +9 |
5 | +12 |
6 | +15 |
7 | +18 |
8 | +21 |
9 | +24 |
第3次α
レベル | 命中・回避補正 |
---|---|
1 | +-0 |
2 | +4 |
3 | +7 |
4 | +10 |
5 | +13 |
6 | +16 |
7 | +19 |
8 | +22 |
9 | +23 |
OG1(GBA)
レベル | 命中・回避補正 |
---|---|
1 | +-0 |
2 | +4 |
3 | +8 |
4 | +12 |
5 | +16 |
6 | +20 |
7 | +24 |
8 | +28 |
9 | +32 |
OG2(GBA)
念動力フィールドの無効化ダメージに補正がかかる。
レベル | 命中・回避補正 | 無効化ダメージ |
---|---|---|
1 | +-0 | 200 |
2 | +3 | 400 |
3 | +6 | 600 |
4 | +9 | 800 |
5 | +12 | 1000 |
6 | +15 | 1200 |
7 | +18 | 1400 |
8 | +21 | 1600 |
9 | +24 | 1800 |
第3次Z
今作では敵専用技能。『時獄篇』ではアンナロッタ、『天獄篇』ではガドライトがスポット参戦するためプレイヤーサイドでも一部シナリオで使用可能。
レベル | 命中・回避・CT補正 |
---|---|
1 | +4 |
2 | +8 |
3 | +12 |
4 | +16 |
5 | +20 |
6 | +24 |
7 | +28 |
8 | +32 |
9 | +36 |
30
念動力フィールドの無効化ダメージに補正がかかる。
レベル | 命中・回避補正 | 無効化ダメージ |
---|---|---|
1 | +4 | 200 |
2 | +8 | 400 |
3 | +12 | 600 |
4 | +16 | 800 |
5 | +20 | 1000 |
6 | +24 | 1200 |
7 | +28 | 1400 |
8 | +32 | 1600 |
9 | +36 | 1800 |
IMPACT、MX
毎ターンSPが最大値の20%回復。『MX』ではSP回復とも重複する。ひびき洸のみの能力。
関連人物
バンプレストオリジナル
地球人
- リュウセイ・ダテ
- 代表格。サイコドライバーの素質を持つ強念者だが、コントロールは不得手。
- アヤ・コバヤシ
- R-3パイロット。『α』ではL9まで到達したが、『α外伝』以降の作品では念が微弱になった。その分コントロール能力に優れる。
- レビ・トーラー(マイ・コバヤシ)
- バルマーの指揮官にして、リュウセイやクスハに次ぐ強念者。レビの方が強力で、マイになるとパワーダウンする。
- クスハ・ミズハ
- サイコドライバーの素質を持つ一人。OGシリーズでは『α』女性主人公の中で唯一素の成長でL9まで上昇する。
- ブルックリン・ラックフィールド
- イングラム・プリスケン(αシリーズのみ)
- サイコドライバーに匹敵する超能力者でL9まで成長する。思念そのものは非常に強力らしく、肉体を失ってもT-LINKシステムに意識を宿していた。
- ヴィレッタ・バディム(αシリーズのみ)
- イングラム自身のクローンだけあって高い念動力を有しているが、『α外伝』からは「微弱ながら念動力」を持つという設定が加えられた為に殆ど死に技能と化し、OGシリーズでは念動力を失った。
- リョウト・ヒカワ
- OGシリーズでは『α』男性主人公の中で唯一L9まで上昇する。
- リオ・メイロン
- タスク・シングウジ
- レオナ・ガーシュタイン
- OGMDではエースボーナス込みでL9まで上昇する。
- ユウキ・ジェグナン
- リルカーラ・ボーグナイン
- シュウ・シラカワ(αシリーズのみ)
- αシリーズでは彼の持つ高い魔力を再現する為に設定されている。敵でも味方でもL9まで上昇するので非常に脅威。OGシリーズでは念動力をもっていないが、引き続き所持している天才の仕様変更により、こちらでも高い命中率を誇る。
- イーグレット・イング
- 人造マシヤフとして生み出されたため、イルイに次ぐ極めて強力な思念と優れたコントロール能力を兼ね備えており、ウラヌス・システムを掌握した他、エグゼクスバイン初登場回で周囲が驚愕することになる。
ゼ・バルマリィ帝国(エアロゲイター)
- アタッド・シャムラン
- 高い念動力を持つが、レベル上限が7であり、レビには及ばない。
- ギメル・バルシェム
- イングラムのデータを元に生み出された指揮官用バルシェムの1人。だが、レベル上限が僅か3とかなり低い。
- ダレット・バルシェム
- ギメルと同じくレベル上限が低い。
- 指揮官モデルのバルシェム
- 指揮官モデルのバルシェムは全員共通して念動力を持ち合わせている。
- ハザル・ゴッツォ
- 高い念動力を持つが、それはハイブリッド・ヒューマンタイプPDとして作られたがゆえである。最終的には失敗作の烙印を押され死亡。
- エイス・ゴッツォ
- ハザルと同じ顔を持つハイブリッド・ヒューマンタイプPD。戦闘能力はハザルを凌駕しており、スキルも優秀。
- エツィーラ・トーラー
- バルマーの(元)祭司長にふさわしい念動力を持つ。
- ユーゼス・ゴッツォ(OGシリーズのみ)
- αでは念動力者の素質の描写がありながら何故か未修得に終わってしまったが、第2次OGにて遂に習得。その代わり、天才を失っている。といってもゲームシステムの都合上であり、ユーゼス本人に念動力はなく、実際はイングとイルイの念を外部から操っているだけである。
- アルマナ・ティクヴァー
- 名ありの念動力者の中では数少ないNPC。
ガンエデン関連
- 孫光龍
- ナシムに仕えていた男。その力はガンエデンから与えられたものである。
- ルアフ・ガンエデン
- ゲベルの神子。しかし、その力はあくまでもゲベルによって増幅されたものである。
- イルイ
- ナシムの神子にして、ナシムそのものでもある存在。イルイ単独では強い念レベルだが、意識の裏からナシムが補助することで人外の領域にまで到達する。
- ケイサル・エフェス
- 負の霊力と同化し、その王となったゲベルそのもの。
ジェミニス
Zシリーズとしては初となる能力所持者。彼らに限らず、ジェミナイドは皆念動力があるようだが、下記の二人以外は、技能として修得していない。
- ガドライト・メオンサム
- いきなりL9を所持している上に「見切り」と「天才」と「底力」を備えているため、命中率と回避率が異常。
- アンナロッタ・ストールス
- ガドライトには及ばないもののL7を所持しているため油断は出来ない。また指揮官L4持ちであるので、ガドライトと隣接させるのは危険。
版権作品
- ひびき洸
- ほとんどの作品で最高レベルのL9まで到達するかなりの実力者。『α外伝』では味方サイドのキャラクターで唯一L9まで到達するという事実から彼の能力の高さが窺える。『αシリーズ』のムー帝国はナシム・ガンエデンも属していた地球の古代人たちの、直系の末裔である。
- ブライ
- インベーダーが寄生したことで怪物へと変異した存在。『第2次Z破界篇』でのキャラクター事典では明確に「念動力」を持っているとされる(ただし本来の意味合いであろう)。なお特殊技能では超能力として扱われている。
- シルヴィア・ド・アリシア
- エレメント能力として所持している。SRWでは未実装なのだが、厳密には『Z』・『第2次Z』で「超能力」として実装。『第3次Z天獄篇』ではエレメント能力の「念力」として個別化。
- 渚カヲル
- 『α』で、「A.T.フィールドと念動フィールドは同じであり、サイコドライバーの力を黒き月の民が遺した力」と語る。『αシリーズ』においてアダムやリリスは、ガンエデンと同じく元は地球の古代人である。
- 激動たるカワラザキ
- 『地球が静止する日』世界では最強クラスの念動力者と言われる。残念ながらSRWではパイロット経験が無い都合上ステータスが明らかでなく、技能レベルは不明。