「渚カヲル」の版間の差分
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2015年6月12日 (金) 07:43時点における版
渚カヲル(Kaworu Nagisa)
旧世紀版
原作第24話「最後のシ者」で登場した、ゼーレから送り込まれてきた5人目のEVAパイロット「フィフスチルドレン」。
レイと同じく、誕生日(セカンドインパクトの日)を除いた一切の経歴は抹消されている。チルドレンの中では唯一の年長者である(学年でいえば中学三年生になる)。
シンジに興味を抱いており、彼に対してはっきり「好きってことさ」と意思表示を見せる。最初は戸惑っていたシンジも、次第に心を開きかけていた。
エヴァとのシンクロ率を自由に調整できる不思議な少年だったが、その正体は最後の使徒である第17使徒タブリス。人間の肉体に第1使徒アダムの魂を宿らせたのが彼である。故にアダムのクローンである弐号機や、EVA量産機(ダミープラグ)を意のままに操る事が出来る。 また、彼は「生と死は等価値なんだよ、僕にとってはね」と発言しているが、それはアダムの魂が不滅で死後転生する事を仄めかしているもの。つまり、文字通り彼にとって生と死は等価だと言える。この設定を生かしたのが第3次αであり、同作でのカヲルにはMX世界の記憶を持っているともとれる描写がある。また、新劇場版のカヲルも旧世紀版の記憶を維持しているという見方がある。 肉体そのものは人間のものである事以外は経歴同様謎が多く、レイと同じく元となった人物からの複製なのか、一から造られた人造の体なのかすら明らかになっていない。新劇場版では月に複数の個体が一つ一つ棺に納めてあるかのようにも見える。
原作での登場は実質第弐拾四話、ただ1話のみでありながら(最終話、旧劇場版にも僅かに登場している)そのキャラクター性の強さから、視聴者には強い印象を植え付けた特異なキャラクターでもあった。 ただし流石に1話のみの出演であったためキャラクターとしての掘り下げは不十分であり、声優の石田彰もTV版の時点では「キャラクターを掴み損ねていた」と発言している(これは制作スタッフも同様であった事が近年語られている)。出番が充分に与えられた漫画版においては、初登場時に子猫を「どうせすぐ死ぬから」として無造作に扼殺したり、レイの最期を見て「ヒトがヒトを好きになる」感情に興味を抱いてシンジに迫るなど、ヒトならざる者としてのキャラクター描写がかなり丁寧になされている。
ちなみに「カヲル」は「オワリ」を50音順に一文字ずつずらしたものである。また名字の渚もバラけさすと「シ」「者」となり、使徒である事実を仄めかしている。実際彼の登場回は『最後のシ者』というサブタイトル。
(使徒としての)名前の由来であるタブリスは「自由意志」を司る天使。なお「タブリス」という名称は本編では語られず、放送終了後に雑誌記事などで明かされた。本編で名前が明かされなかった使徒は、彼のみ。
新劇場版
月面に置いてある複数の棺から目覚める。この時点で既に碇シンジの事を知る様子を見せた。
月面にて宇宙服の着用せずとも活動が可能。『破』のラストシーンにおいて「Mark.06」(EVA6号機)のパイロットとして登場し、サードインパクトを引き起こしかけたEVA初号機に槍を突き立て、サードインパクトを未然に防いだが……
今作では使徒かどうか不明であり、立ち位置もまた不明瞭。『Q』においてようやくシンジの前に現れる。
登場作品と役柄
原作での役回りやキャラクターの設定上、常にストーリーの核心に絡んでいる。しかしながら生存フラグは全く用意されず、常に原作同様の結末を迎えてしまう。自軍として使用できるのはスポット参戦時のみで、現状曲がりなりにも生存するのはLとZシリーズのみ。
第3次αでは、歌好きという設定をネタにした事がある。
原作ではEVA弐号機にしか搭乗していないが、SRWではEVA3号機、EVA零号機改に搭乗することもある(アダムベースの3号機はともかく、リリスのコピーである零号機を操ることができるというのは不思議な話だが)。
不滅の設定を利用してか、スパロボの世界観そのものを飛び越えるような遠まわしなクロスオーバーをかけられていることもある。
旧シリーズ
- スーパーロボット大戦F完結編
- 初登場作品。バッドルートに入ると登場、EVA3号機に乗ってくる。初号機に握られ、首が落ちるデモも用意されている。バッドルート以外での彼の動向・顛末は一切描かれていない。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α
- 今回は弐号機を引き連れて敵ユニットとして登場。が、弐号機は空を飛べないため、EVA初号機にミノフスキークラフト(ミノフスキードライブ)を付けると殆ど苦労せず倒す事も可能。エヴァパイロット扱いで、敵では唯一特殊パラメータのシンクロ率が設定されている。
- また、マクロスの「愛・おぼえていますか」の歌詞が入ったプレートを持ち、シンジに渡すというクロスオーバーがされた。^登場時の彼の鼻歌も前述の「愛・おぼえていますか」。
- 第3次スーパーロボット大戦α
- 地球ルート23話で突如として登場。以後、何度か熱気バサラと接触する。MX世界の行方を仄めかす等、MX(あるいはMXに似た平行世界)の渚カヲルと同一人物である可能性が高い。
- 劇場版エヴァ再現シナリオではEVA零号機改をレイから借りてスポット参戦し、シンジとの「再会」を果たす。後にバサラとミンメイの「GONG」の制作に協力するが、最終話では霊体として登場している。第3次αのカヲルは死亡していない為、もしかするとこちらはαの世界のカヲルかもしれない。
- 彼が味方として使える初めての作品。また、同作においてはカヲルも無限力の使徒であり(使徒は使徒でも別の使徒である)「調停者」の一人であるという事も明かされている。版権作品の中では破格の扱いをされているのが特徴。これはカヲル本人の台詞回しやキャラクター性、超然とした神秘性を反映、発展させてのことかもしれない。
Zシリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
- 新劇場版設定で登場。今回はNPC扱い。今回もプレイヤーへのインフォーマー的役割であり、シンジ達の前には姿を現さないが、物語の裏では多くのキャラと交流を持つ。
- シンカを果たした存在ではあるが、相変わらず謎めいた存在で、やはり過去シリーズの関連を匂わせるセリフをちらほら。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- 3話にて顔見せした後、EVA13号機にサブパイロットとして搭乗する。本作でようやく正式に自軍部隊に参戦。音声も新規収録されている。
- ちなみに、『破』仕様の顔グラがプラグスーツを着たものに変わっている。
単独作品
- スーパーロボット大戦MX
- 概ね原作通り。本作では自軍が分散した状態で対峙する事になるが、自軍に天のゼオライマーがいる為、さほど苦戦はせず、必殺技のオンパレードで瞬殺される運命にある。その後は発動された補完計画にてシンジを導き、決戦後には「二人目」のレイを連れて何処かへ消えた。後の動向を見るに「第3次α」へ飛んだ可能性が高い。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦L
- 新劇場版設定で登場。様々な平行世界のシンジを見てきたようなセリフを放ち、後にゼーレに本作の世界では計画の続行が不可能であることを告げに現れる。プレイヤーへのインフォーマー的役割であり、シンジ達の前には姿を現さなかった。
パイロットステータスの傾向
現時点ではメインパイロットとして扱えるのはスポット参戦の第3次αのみ。
能力値
使徒だけあってさすがに高い。特筆すべきは攻撃力の高さで、味方のエースクラスを余裕で上回り、格闘に至ってはゼンガーより高いという怪物(死に能力だが……)。
精神コマンド
特殊技能
- 第3次α
- 援護防御L3、支援攻撃、精神耐性
- こちらも綾波レイと同じ。精神耐性を持つ貴重なパイロットだが、小隊長能力が事実上フルブロックの上、登場ステージには特殊効果武器持ちがいないので、二重の意味で死に技能である。
- 第3次Z天獄篇
- SP回復
小隊長能力
- 第3次α
- すべての特殊効果武器無効
パイロットBGM
- 「交響曲 第9番 ニ短調 第4楽章」
- 原作準拠で進行する場合はほぼこれ。作品によっては当該シーン以外でも機体BGM設定で選択可能。
- 「DECISIVE BATTLE」
- 第3次αでスポット参戦する際、零号機に搭乗する関係上から設定はこれになっている。
人間関係
- 碇シンジ
- 全てを失いかけた彼の前に現れ、好意を示す。結果、友人になりかけるが…。
- 綾波レイ
- 使徒の魂を持つ者同士。彼女に自分と同じだと語りかける。
- 鈴原トウジ
- シンジの友人。原作では会う事はないが、MXでは3号機のパイロットとしてカヲルと対峙する。その際、トウジはシンジの気持ちを踏み躙ったカヲルに激怒し、カヲルはトウジのような友人がいればシンジは大丈夫だと答えた。
PS2/PSPゲーム『エヴァンゲリオン2』では彼とシンジの説得によって人類の味方になった。
他作品との人間関係
スーパー系
- ビッグ・ファイア
- αでは彼の正体について知っていた。BF団が彼を生き神として崇めるなら、カヲルはゼーレにとって神へと到る道への切り札であった。
- 美嶋玲香
- どこか似た存在。MXではお互いの存在を認識し合っており、彼女と両原作をより複雑にしてくれる難解な会話を繰り広げてくれる。共に世界の終局の局面において、重要な役目を担う事になる。
- 兜甲児
- αでは彼を「光と闇を自らの意志でその微妙な均衡を保つ力を持った者」とし、彼の心の強さを認めた。
- 流竜馬、神隼人、車弁慶
- αでは彼らに真ゲッターロボ、そしてゲッター線の真の力を示唆し、自分のような存在はゲッター線のような無限力に惹かれるという事を明かしている。
- 神名綾人
- MXでは彼が辿るべき運命を知っており、彼に彼自身の歌声が世界を満たす事を促している。第3次αでのカヲルの台詞から、彼が何らかの形で調律を行った事を見届けた事もわかる。
- 秋津マサト
- MXでは彼の決意を理解し、彼にもまたガフの扉を閉じる事を促す。
- 出雲銀河、草薙北斗
- MXでは最後のデータウェポンの存在を示唆し、彼らにそれを見つける事を促した。
- 鳥飼守
- MXではアスカを撃破し、更にネルフに侵攻せんとした彼を阻止した。
- シュレード・エラン
- 第3次Z時獄篇にて、彼の演奏するピアノに惹かれて姿を現す。
- そのためか、天獄篇で自軍合流時にどこかで見たことがあると述懐していた。
- サザンカ・ビアンカ
- 天獄篇にて、案の定食いつく。
- トワノ・ミカゲ
- 時獄篇では「シンカ」を果たした存在同士ということで以前からの顔見知りでもあり何度か対面するが、カヲルは自身の歪んだ復讐を果たすために非道な姦計を幾度も繰り返す彼に対し、はっきりと不快感を抱いている。
- 不動ZEN
- 時獄篇では彼とともにストーリーの根幹を知る人物の一人で、幾度と行動を共にする。ちなみにカヲルの方が先達らしい。過去の出演作を思えば納得である。
- アンチスパイラル
- 時獄篇では不動と共に彼の本拠地に直接乗り込み対面する。彼からも敵意を向けられている。
ガンダムシリーズ
- カトル・ラバーバ・ウィナー
- αでは彼と顔を合わせる場面もあり、展開によっては彼に「愛・おぼえていますか」のプレートを預ける。第3次αでも少しだけ彼とのやり取りがある。
- アスラン・ザラ
- 第3次αではキャラ同士の接点は無いが、声優ネタで中断メッセージにてカヲルの名台詞を発言した。
マクロスシリーズ
- リン・ミンメイ
- 直接は関わらないが、αでは「愛・おぼえていますか」のプレートは彼からシンジに渡され、その後にミンメイの手に渡った。後の第3次αでも「GONG」の制作に協力した。
- 熱気バサラ
- 第3次αでは彼の「役割」を知っており、同時に彼に大きな興味と期待を抱き、幾度も彼と接触。補完計画終結後には彼を訪ねてシティ7を訪れ、「GONG」の制作にも協力した。
- 第3次Z時獄篇でも共演。「相変わらず、いい歌」と賞賛した。
バンプレストオリジナル
- スーパーロボット大戦αの主人公
- 彼(彼女)に、サイコドライバーの真の力を示唆し、同時にガンエデンやケイサル・エフェスの存在を仄めかしている。ちなみにαシリーズの正史における主人公はクスハ。
- ヒューゴ・メディオ、アクア・ケントルム
- AI1の真の意味を知るカヲルは、彼らにそれがどのような結果を齎すかを示唆するような発言をする。
- イルイ・ガンエデン、ルアフ・ガンエデン
- αでは彼らの存在を仄めかすような言動も見られ、ガンエデンについても知っているような素振りを見せた。
- ケイサル・エフェス
- 最初のサイコドライバー「アウグストゥス」…つまり彼の存在を知っており、αの時点でそれを仄めかしていた。第3次αをプレイした後に改めてαをプレイしてみると非常に興味深く、カヲルが言っていた「歌」という文化の極みが怨霊の王に対する決定打となる。
- 御使い
- 彼らを「命ある者全ての敵」と呼ぶ。
名台詞
旧世紀版
- 「歌はいいねぇ。歌は心を潤してくれる。リリンの生み出した文化の極みだよ…」
- 第九のハミングとともに初登場時。
- 「好意に値するよ」
「好きってことさ」
「僕は君に会うために生まれてきたのかもしれない」 - カヲルの涼しげな微笑と、求められることの喜びが、傷付いたシンジの心を解きほぐしてゆく。
- 「ありがとう、君に逢えてうれしかったよ」
- 彼の最後の言葉。
新劇場版
- 「はじめまして、お父さん」
- 新劇場版『序』において、月面にてゲンドウと冬月に姿を見られた時、発した言葉。
- 「さぁ、約束の時だ、碇シンジ君。今度こそ君だけは、幸せにしてみせるよ」
- 新劇場版『破』にてサードインパクトを防いだ時の台詞。しかし、『Q』のシンジの末路は…
スパロボシリーズの名台詞
旧世紀版
αシリーズ
- 「僕は…使者さ。古のまつろわぬ黒き月の民により、はるか時空を超えてこの世に送り込まれた使者…」
「そう、因果律のゆがみによって構成されたこの偽りの世界への最後のシ者さ…」 - 『α』第60話「最後のシ者」より。綾波レイと初めて会った際の会話。この時点でケイサル・エフェスの存在を仄めかしている。ちなみに「因果律の歪みによって構成された偽りの世界」というのは、「本来出会うはずのない者達が一堂に会し、交流し、共に戦う」スパロボ世界そのものの暗喩でもある。
- 「…かつて僕がいた世界は、機械仕掛けの神の歌声によって一度死に、生まれ変わった…」
「その世界に住まう者達が望んだ『約束の地』としてね」
「だが、その地もかの者が定めた死と新生の輪廻からは逃れられなかった…」
「その結果、誕生したのが今君達が住まう世界なのさ」 - 『第3次α』第21話地球降下ルート「エモーション・ハイ」より。バサラに語った台詞。言葉から真聖ラーゼフォンや調律を連想させ、MX世界の未来でアポカリュプシスが起こり結局消滅したとも受け取れる台詞である。「約束の地」という用語から最終決戦後に超空間から帰還した味方部隊が観測した世界が前述の機械仕掛けの神の歌声によって生まれ変わった世界なのかもしれない。既にプレイヤーに死と新生の輪廻がもたらす終焉の恐ろしさを知らしめることとなった。
- 「いい曲だ。後はこれに魂が乗ればいい」
- 第53話「出航!銀河殴り込み艦隊!」のインターミッションより。バサラと共に「GONG」の作曲をしていた。
- 「その必要はないよ。彼にはいつでも会えるからね」
- 直後、バサラから「(シンジに)会って行かなくていいのか?」と訊かれて。恐らく、あらゆる意味で文字通りなのだろう。ちなみに「MX」のカヲルの出番はこれが最後で、最終決戦では「α」のカヲルが顔を出す。
MX
- 「過去から受け継がれし遺産と光……七つの光……」
「そして、最後の希望は君の中に在る」 - 第49話(『PORTABLE』では第50話)「シト新生」より。北斗に対して。この時点で北斗の中に眠る希望の存在まで知っていた様子。
- 「世界の中心に在る者……時と世界の流れを見続ける者……」
「今までの試練は全て、それが誰なのかを決めるためのものなんだよ、シンジ君」 - 同上。シンジに対して。使徒と「調律」に関わる戦いは、かつて失われた「時の観測者」の後釜争いという側面を帯びていたらしい。結局のところ、最終的にこの座には原作通り真聖綾人が収まることになる。
- (幾千幾万の時を乗り越えても、リリンは死の宿命から逃れられない……)
(だけど、それでいい。滅びの宿命は新生の喜びでもある)
(世界が滅びても、人が自分の中にある希望を見失わなければそれでいい)
(そうすればいつか人は、無限力に支配された輪廻から逸脱することが出来るはずだから……) - 同上。モノローグ。αシリーズのキーワードである「無限力」を初めて引用している。「無限力に支配された輪廻」は、まさに第3次αでαナンバーズが直面した「アポカリュプシス」であり、関係性をうかがわせる。
- 「生と死は等価値なんだ……僕にとってはね。自らの死……それが唯一の絶対的自由なんだよ」
「遺言だよ。さぁ、僕を消してくれ。そうしなければ、君らが消えることになる」
「滅びの時を免れ、未来を与えられる生命体は一つしか選ばれないんだ」
「そして、君は死すべき存在ではない……」
「君達には未来が必要だ」
「ありがとう。君に会えて嬉しかったよ」 - 同上。シンジで撃破するとこの台詞が出る。使徒と人の戦いは、生命の実と知恵の実、それぞれを食した人類同士の戦い。そして、使徒は選ばれなかったのだ……
- 「さあ…ガフの部屋の扉を…世界の始まりと終焉の扉を、選ばれた君達の手で閉じるんだ…」
「世界が悲しみに充ち満ちていく前に…」
「孤独が人の心を埋め尽くす前に…」
「虚しさが人々を包み込んでしまう前に…」 - 第54話(『PORTABLE』では第55話)「遥か久遠の彼方」より。自我が崩壊しかけたシンジに対して。リリス化したレイと共に存在していたらしく、この呼びかけによってシンジは己を取り戻すことに。
新劇場版
L
- 「次に期待するしかないんじゃないかな。少なくとも、この世界には別の結末が訪れるんだ」
(そう、「彼ら」の働き次第では今度こそ彼が幸せになれる結末がね……) - 補完計画頓挫を受けての言葉。「彼ら」とはシンジが所属しているLOTUSのことであり、実際使徒がこれ以降現れる事はないので、本作のシンジ達は……
第3次Z
- 「…来たんだね、君たちも。そうやって集まっていくのか…」
「死と新生の輪廻…。ふふ、彼もそれに翻弄されているんだろうね」 - 「終末を抱いた神話」にて自軍部隊及びアクエリオンが退場した直後に唐突に現れて。今までの出演作に漏れず、またしても死と新生の輪廻という言葉を使っている。
- カヲル「つまらない使命感に縛られるなんて、らしくないな。君達は2万4000年前に、その禁を破っているじゃないか」
ZEN「確かにな……」
カヲル「だから、君も素直になればいい。そう、僕達だって彼らと変わらないんだ」
ZEN「……努力はしてみよう」
カヲル「彼が悲しむ顔は、もう見たくないからね。たとえ、その相手が僕でなくても」
ZEN「輪廻の中、運命は変わる……1万2000年の時を経て、新たな扉が開かれる」
カヲル「その行き先が、神話の果てだろうとね」 - 26話のインターミッションにて。
- (少しだけ運命が動いた……これで第10の使徒の出現は、当分無いだろうね)
「ちょっと残念だよ。彼に会いに行くのも遅れることになりそうだ」 - 時獄篇アスカ離脱ルート第48話「禁断の領域」にて。彼の言った通り、第10の使徒が時獄戦役で出現する事は無かったが…
- 「君の意志を確かめたから、僕は行くよ」
「だけど、僕は……君が好きになれそうにない」 - 「開かれる扉」におけるミカゲとの会話にて。基本的に笑みと穏やかな物腰を崩さないカヲルが珍しく、嫌悪感を表に現した場面である。
- カヲル「未熟な弟達に不必要な介入はしない……そんなルールはおこがましいだけだね」
「事実、君は2万4000年前に大罪を犯している」
「そして、1万2000年前には輪廻を……運命を覆した者達を認めている」
「そして、彼らの目を逸らし、かつての恋人を守るために苦しい嘘をついた」
ZEN「……全て、過去の話だ」
カヲル「そうだね。だから、僕達には未来が必要だ」
「神も人もない、誰もが自分の望む世界のために自由に、懸命に生きる未来が……」
ZEN「……そうだな……」 - 時獄篇IFルート冒頭での不動ZENとの会話。かつて彼が不動GENとして犯した「大罪」はやはり、何らかの手段による時空干渉らしい。さらにここからすると、アポロにアポロニアスの意志を植え付けたのもGENであり、堕天翅族の目を逸らすためのデコイとして使ったようだ。
- 「まあね。彼のステキな音を、また聞くことが出来るのだから」
「それに嬉しくなるよ。人の手で運命を変えることが出来るなんてね」 - 「ephemera」より、死の運命を覆したシュレードの力でケルビム兵を退散させたアクエリオンを見ていわく。
- ZEN「これで満足かな?」
カヲル「それなりにはね。彼を助けてくれたことには感謝するよ」
「干渉を嫌う君が動いてくれたことにもね」
ZEN「君の友達の友達だからな。無碍には出来まい」
カヲル「そういうことにしておこうか」 - 時獄篇IFルート54話「光の闘神Z」にて。
- 「それでいいと思う。事態への干渉の度が過ぎる事は危険だ」
- 天獄篇参入直後のDトレーダーにて。AGから「あなたにそういった事を言われても説得力というものが…」と返されたが、これまでのスパロボ(を含むエヴァが存在する世界)でのカヲルの干渉を思えばAGの言う通りであろう。
- アスカ「極点って南極、北極!?」
マリ「まさか!」
カヲル(あれが目覚めるか……) - 「運命への出航」におけるエル・ミレニウムの覚醒に際してのリアクション。時獄篇でもゲンドウらが南極について語っていることから、どうやらEVAの世界にもエル・ミレニウムが眠っていたらしい(セカンドインパクトにも恐らくは関わっていたと考えられる)。
搭乗機体・関連機体
搭乗機体
- EVA弐号機
- TV版で搭乗……というより外部から操った。
- EVA4号機
- 『新世紀エヴァンゲリオン2』やパチンコ版で搭乗。
- EVA乙号機
- 『新世紀エヴァンゲリオン バトルオーケストラ』で搭乗。
- EVA13号機
- ヱヴァンゲリヲン新劇場版で碇シンジと共に搭乗。
スパロボでの搭乗機体
余談
- その独特の雰囲気とシンジとの関係性ゆえ、その手の趣味のお姉さま方……もとい、女性ファンからは圧倒的支持を得ており、ラポートやムービックのアンソロジーコミックを筆頭に二次創作でのシンジとのカップリングは鉄板レベルといってもいいほど非常に多い。漫画版『碇シンジ育成計画』でもそれを意識したシーンがしばしば描かれている。
- PS2(PSP)ソフト『新世紀エヴァンゲリオン2』では、シンジとトウジの説得によって人類の味方になっている(条件次第ではシンジ単独でも可)。その場合、ヒトとして生きるために使徒としての能力を自らの意思で封印してヒトとまったく同じように振る舞い学校に通う姿もあれば、ヒトとしてあり続けるために使徒と戦う必要があれば使徒の力を行使して虚数空間から「EVA4号機」を召喚しパイロットとなって戦うこともできる(戦闘中に特殊行動で一時的にシンクロ技能を最大値にすることも可能)。原作では食事をする描写はなかったが一応食事は出来る(レイのように菜食主義な面があるのかは不明)。
PSP版の彼のシナリオではレリエルの虚数空間に捕らわれた場合、自分の影から「リリンの物真似が上手くなったね。内面の弱さまで再現しているんだから」と言われるほどで、自分の意思で使徒の力を発動できることを除けばほぼ完璧にヒト化しているものと思われる。また、「タブリスの力を解放する」ことで、ある結末が…… - パチンコなどでも「EVA4号機」パイロットとなっている事が多い。「EVA乙号機」のパイロットとなっているゲームもある。
- 『ケロロ軍曹』に登場する北城睦実(623、アニメでは「サブロー」)はカヲルをモチーフにしたキャラクターであり、演じているのも石田彰氏。彼の初登場エピソードはほぼ丸ごと『エヴァ』24話のパロディとなっており、その後も度々カヲルの台詞を引用している。