「ミスト・レックス」の版間の差分

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:第3話より。上記の台詞でいきなり博士の印象が最悪になったため、挽回しようと勇んだものの…。[[ジェリド・メサ|あの人]]の台詞が元ネタであろう。ちなみに司馬博士に間違いを指摘されてしまい、挽回は身を挺して民間人を救うまでお預けとなる。
 
:第3話より。上記の台詞でいきなり博士の印象が最悪になったため、挽回しようと勇んだものの…。[[ジェリド・メサ|あの人]]の台詞が元ネタであろう。ちなみに司馬博士に間違いを指摘されてしまい、挽回は身を挺して民間人を救うまでお預けとなる。
 
;「ちょっと興奮した人がいても暴徒鎮圧は防衛隊時代の任務で慣れてます! 俺に任せて下さい!」
 
;「ちょっと興奮した人がいても暴徒鎮圧は防衛隊時代の任務で慣れてます! 俺に任せて下さい!」
:序盤で地球人同士が争っていることに対して。自身の故郷を戦争が無く平和と語っていたが、暴徒(暴動)の発生及びその鎮圧(圧の字が示すとおり「武力をもって」鎮めることの意)に慣れているとなると、矛盾とまではいかなくとも相当きな臭いものが感じられてしまう。ただ、ここで彼が最初にやろうとしたのはあくまでも言葉での説得であり、暴力に訴えるのは興奮した人に対する最後の手段としてという点には留意したい(そもそも鎮圧という単語が当てられたこと自体ライターのミスで、本来は興奮した人に対してももっと平和的な解決方法を想定していた可能性もある)。また、この後霧子に人々の興奮ぶりを説明されてショックを受けていた点からすれば、地球の状況は彼の経験を超えていたようだ。
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:序盤で地球人同士が争っていることに対して。自身の故郷を戦争が無く平和と語っていたが、'''暴徒(暴動)の発生及びその鎮圧(圧の字が示すとおり「武力をもって」鎮めることの意)'''に慣れているとなると、矛盾とまではいかなくとも相当きな臭いものが感じられてしまう。
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:ただ、ここで彼が最初にやろうとしたのはあくまでも言葉での説得であり、暴力に訴えるのは興奮した人に対する最後の手段としてという点には留意したい(そもそも鎮圧という単語が当てられたこと自体ライターのミスで、本来は興奮した人に対してももっと平和的な解決方法を想定していた可能性もある)。また、この後霧子に人々の興奮ぶりを説明されてショックを受けていた点からすれば、地球の状況は彼の経験を超えていたようだ。
 
;「確かに、俺たちが介入すれば、当面の争いを回避できるでしょうけど、根本的な解決にはなりませんよね?」
 
;「確かに、俺たちが介入すれば、当面の争いを回避できるでしょうけど、根本的な解決にはなりませんよね?」
 
:ベルリン市街を攻撃する連合軍を止めるためにベルリンへと向かう際の台詞。確かに戦争の大元である[[ロゴス]]を倒さなければ戦争そのものを止める事はできないが、今現在命の危機に曝されている人々を救出しに行こうとする状況でのこの発言は不適当。
 
:ベルリン市街を攻撃する連合軍を止めるためにベルリンへと向かう際の台詞。確かに戦争の大元である[[ロゴス]]を倒さなければ戦争そのものを止める事はできないが、今現在命の危機に曝されている人々を救出しに行こうとする状況でのこの発言は不適当。
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:上記の台詞の後、「連合軍を止めてベルリンの人々を助けなければ」と言うマリューに対しての台詞。確かに間違ってはいない台詞だが、やはりこの場面でこの発言は空気のそぐわないものである。直後に甲児にも呆れられ、ラ・カンにたしなめられている。
 
:上記の台詞の後、「連合軍を止めてベルリンの人々を助けなければ」と言うマリューに対しての台詞。確かに間違ってはいない台詞だが、やはりこの場面でこの発言は空気のそぐわないものである。直後に甲児にも呆れられ、ラ・カンにたしなめられている。
 
;「でも今は、そんな事はどうでもいいんだ。重要な事じゃない」
 
;「でも今は、そんな事はどうでもいいんだ。重要な事じゃない」
:シェルディアが、自分の出身星であるベザードには戦争はなかったが差別や迫害のような不幸は依然存在した、と告白したときにミストが返した台詞。戦争の悲惨はさどんな不幸よりも勝るということを強調したいのだろうが、下手をすると差別や迫害を肯定しているようにも見えてしまっている。ただ、その後レムがかなりの差別や迫害を受けていたことが発覚し、ミストはかなりのショックを受けていたため、差別や迫害自体を是としているわけではない。<br />ただし、ミストはレムがベザードで「殺されそうになるぐらい」酷い迫害を受けていた事こそそれまで知らなかったものの、それでもレムが明らかに周囲の人間から差別や迫害を受けていた事は知っており、シェルディアからレムが生まれたばかりの頃には苛烈極まりない差別や迫害を受けていたことを明かす直前に、ミストはレムが受けていた差別や迫害について「確かにあの扱いはどうかと思ったけど…でも、'''言うほどのもんじゃなかっただろ'''」と発言しており、レムが受けていた差別や迫害をあまりにも軽い認識でしか捉えておらず、ミストの認識の甘さや考え方にも、明らかに問題がある。
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:シェルディアが、自分の出身星であるベザードには戦争はなかったが差別や迫害のような不幸は依然存在した、と告白したときにミストが返した台詞。戦争の悲惨はさどんな不幸よりも勝るということを強調したいのだろうが、下手をすると差別や迫害を肯定しているようにも見えてしまっている。ただ、その後レムがかなりの差別や迫害を受けていたことが発覚し、ミストはかなりのショックを受けていたため、差別や迫害自体を是としているわけではない。<br />ただし、ミストはレムがベザードで「'''殺されそうになるぐらい'''」酷い迫害を受けていた事こそそれまで知らなかったものの、それでもレムが明らかに周囲の人間から差別や迫害を受けていた事は知っており、シェルディアからレムが生まれたばかりの頃には苛烈極まりない差別や迫害を受けていたことを明かす直前に、ミストはレムが受けていた差別や迫害について「確かにあの扱いはどうかと思ったけど…でも、'''言うほどのもんじゃなかっただろ'''」と発言しており、レムが受けていた差別や迫害をあまりにも軽い認識でしか捉えておらず、ミストの認識の甘さや考え方にも、明らかに問題がある。
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;「デュランダル議長だって、実際会ってみて、地球の未来を本気を考えてたってわかったよ」<br />「そのやり方を許す事はできないけどね…」
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:「裏切りと出会いと」より。別になんて事の無い発言のように思えるが、直前のシナリオを見る限り、ミストがデュランダルのことを評価しなおした場面はまるで見られない。
 
;「まともな人なんて地球人には数えるほどしかいないんだよ…」
 
;「まともな人なんて地球人には数えるほどしかいないんだよ…」
 
:デュランダルの戦死後にアンジェリカとシェルディアに対して漏らした、地球に対する不信感を語った台詞の一つ。地球に漂着した当初は「地球人はみんないい人たちばかりだ」と認識していたミストだったが、地球の暗部を多く知ってしまった事で、加速的に地球人への不信感が増大してしまう。とはいえ、一部の軍隊や一握りの権力者だけを見て一方的にこう決め付けてしまうのは、あまりにも視野の狭い発言と言わざるを得ない。ちなみにこの台詞の後、「この部隊の人達が特別なんだ(この部隊の人達はいい人達だ)」と付け加え、部隊の仲間達への信頼と好意は示してはいる。  
 
:デュランダルの戦死後にアンジェリカとシェルディアに対して漏らした、地球に対する不信感を語った台詞の一つ。地球に漂着した当初は「地球人はみんないい人たちばかりだ」と認識していたミストだったが、地球の暗部を多く知ってしまった事で、加速的に地球人への不信感が増大してしまう。とはいえ、一部の軍隊や一握りの権力者だけを見て一方的にこう決め付けてしまうのは、あまりにも視野の狭い発言と言わざるを得ない。ちなみにこの台詞の後、「この部隊の人達が特別なんだ(この部隊の人達はいい人達だ)」と付け加え、部隊の仲間達への信頼と好意は示してはいる。  
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:[[ヴェリニー]]が[[ギル・バーグ]]の謀略によってダメージを受けたところで、そこから'''更に追い打ちをかけるようにとどめを刺してしまう'''。どうみても主人公のやることじゃない。ちなみにUXでは[[海動剣|とある版権主人公]]がかなり似た言い回しをするが(おそらくこのセリフを意識したネタと思われる)、発言者の性格や状況的に違和感は無い。
 
:[[ヴェリニー]]が[[ギル・バーグ]]の謀略によってダメージを受けたところで、そこから'''更に追い打ちをかけるようにとどめを刺してしまう'''。どうみても主人公のやることじゃない。ちなみにUXでは[[海動剣|とある版権主人公]]がかなり似た言い回しをするが(おそらくこのセリフを意識したネタと思われる)、発言者の性格や状況的に違和感は無い。
 
;「楽しい宴会でしたね…」
 
;「楽しい宴会でしたね…」
:エンディングにて、勝利を祝って全員参加の大宴会を行った後の台詞。実は最終決戦でミストとヒロインを助ける為に[[皆城総士|総士]]が消滅しており、この台詞の後に、宴会に参加したほかのメンバーたちから、[[真壁一騎|一騎]]たちが宴会の場所で相当つらそうにしていたことが語られる。そんな微妙な空気が流れている宴会でも「楽しかった」と無邪気な感想を持てるあたりは、空気を読めないミストらしいと言えるのかもしれない。但し、この直後に上述の「彼に対する感謝の気持ちは~」という台詞があるため、一騎たちを元気付けようとあえて楽しく振舞っていたという見方をする事もできるが。なおこの場面では、[[皆城総士|総士]]への哀悼の意思を示さずに宴会を企画した[[ガラガ]]や、そのガラガと共に裸踊りした[[猿渡ゴオ|ゴオ]]など、ミスト以外のキャラクターの振舞いも明らかに原作のキャラクター性を逸脱し、倫理観の大いに欠けたおかしいものばかりである。
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:エンディングにて、勝利を祝って全員参加の大宴会を行った後の台詞。実は最終決戦でミストとヒロインを助ける為に[[皆城総士|総士]]が消滅しており、この台詞の後に、宴会に参加したほかのメンバーたちから、[[真壁一騎|一騎]]たちが宴会の場所で相当つらそうにしていたことが語られる。そんな微妙な空気が流れている宴会でも「楽しかった」と無邪気な感想を持てるあたりは、空気を読めないミストらしいと言えるのかもしれない。但し、この直後に上述の「彼に対する感謝の気持ちは~」という台詞があるため、一騎たちを元気付けようとあえて楽しく振舞っていたという見方をする事もできるが。
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:なおこの場面では、[[皆城総士|総士]]への哀悼の意思を示さずに宴会を企画した[[ガラガ]]や、そのガラガと共に裸踊りした[[猿渡ゴオ|ゴオ]]など、ミスト以外のキャラクターの振舞いも明らかに原作のキャラクター性を逸脱し、倫理観の大いに欠けたおかしいものばかりである。
  
 
=== 特記事項 ===
 
=== 特記事項 ===

2013年12月11日 (水) 09:01時点における版

ミスト・レックス(Mist Rex)

スーパーロボット大戦K』の主人公。惑星アトリームの防衛隊員だったが、イディクスによってアトリームを滅ぼされ、惑星ベザードに漂着。しかし、ベザードもまた滅ぼされ、最終的に地球に漂着する。異星人の主人公という珍しいパターンである(人工生命体であるクォヴレーや地球人とのハーフである統夜、異次元(別世界の地球)出身者を除けば、スパロボ初の純然たる異星人主人公)。

基本的には敬語を使い、自分と同年代以上くらいの人は「さん」付けで呼んでいる。「君(ちゃん)」と「さん」の境目は16~18歳程度だと思われる(例:キラさん剣児君)。しかし、何故か年下の人間に呼び捨てにされる事が多い。

正義感が強い熱血漢だが、おっちょこちょいでドジを踏む事もあるとの事で、実際、序盤は迂闊な行動を取る事がよくある。その一方で、その正義感の強さが地球人に対する思い込みの激しさに繋がっている一面もある。劇中でアンジェリカに解説された性格は、「直情傾向のくせに、変な所に引っかかって思い悩む」といったものであった。後述するがこれが非常に悪い形で顕在化している。

彼の特筆点の一つに、記憶喪失の振りをしたという点が挙げられる。もちろん最初は異星人である事を隠す必要があったのでやむを得ないのだが、こんな行動を取ったバンプレオリジナルキャラは彼(と相方のアンジェリカ)が初めてである。しかし、プレイヤー視点ではあまりにバレバレな態度であったにも拘らず、劇中では意外に気付かないキャラクターが多かった。

実はゲーム内の総合的な能力では防衛隊の先輩であったアンジェリカはおろか、シェルディアにすら負けていたりする(ただし彼女は彼女で、天才的な技能を持っているという説明は為されている)。 このため、後継機が変形してもMXの主人公機のようにパイロットが変わらないシステムを残念がる声も大きい。また2人の撃墜数などに差が出てしまうので育て難いという声もある。

評価について

結論から述べると、彼の言動や行動は多くのプレイヤーに嫌悪感を抱かせるものとなってしまった。主な問題点としては

  • 度々我を忘れて敵中に突っ込み、勝手にピンチになる。
  • 思考が両極端(周りのことを考えているようで、どこか足りていない)。
  • 故郷であるアトリーム、ベザードと比較し、地球を下に見る。
  • 一人で苦悩する場面が多く、悩みをアンジェリカやシェルディアにしか打ち明けない。
  • 心中の愚痴が非常に多い。これが物語中のほぼ半分を占めている。
  • 自分の失敗を反省する事もあるが、それが以後の行動に殆ど反映されない。
  • 上記の欠点が終盤まで延々続き、プレイヤー視点で見ると最後までまるで成長していない。

などであり、『他作品キャラとの絡みが少ない』ことと、『反省しても学習しない』点に集約される。

うち前者についてであるが、この点は従来作(特にクロスオーバーで評判が良かったW)と比較してそもそもKのシナリオが他キャラと絡む機会の少ないものだったという外部要因もあるものの、大本にあるのはやはり彼の行動自体の問題であり、前述した嫌悪感の大半はこちらに起因する。

部隊全体での会話に登場する場合はともかく、悩みを版権キャラクターに個人的に話すような場面は一切無く、ヒロインとの会話だけで済まされてしまう場合がほとんどで、DジョッシュWカズマL一鷹らが築いたような、版権作品のキャラクター達との深い友人関係が築かれていないと言ってよい。版権キャラの側がミストの様子を心配している描写はあるのだが、ミストの方が見向きもしないので結局身内で片付いてしまう。しかも戦闘中ではなく、インターミッションでのアンジェリカ、シェルディアとの三人だけでの会話のみで終わってしまう地味な物なので、プレイヤーとしては物足りなさを感じてしまう。

加えて「2つの故郷を失った生き残り」という設定がうまく生かされておらず、中盤までは思い出の中のアトリーム、ベザードと比較して(美化されている可能性も考えられる)無意識のうちに地球を下に見る格好で全ての評価をしてしまいがちである。そのこともあって、自身の葛藤を同じ生き残りであるアンジェリカ、シェルディアとしか分かちあわない状態となり、また彼が抱えることになる地球人不信という類の悩みは地球人である部隊メンバーには打ち明けられるわけもない……と、その影響がネガティブな方向にばかり現れてしまっている。版権作品のキャラクター達が最後までミストの地球人への(そして、極初期と終盤のとある場面には仲間にすらも向ける)不信感や苦悩を知る事が無いのも、そういったネガティブな面を助長させている(これはミストのみならず、アンジェリカやシェルディアにも同じ事が言える)。

中盤以降は地球人への不信感を捨てており、序盤に比べて多少の成長を見せたが、周りが見えなくなって突撃してしまう悪癖や不用意な言動は殆ど改善されていないため、全体を通じては前述の通り『成長していない』という印象が拭えないものとなってしまっている。本編でも静流から『三つ子の魂百まで』と呆れられる場面がある。EDの後日談でもその時点で機密情報だった地球防衛隊の結成について口を滑らせたり、エルリックに遅刻を咎められた際に「でもそれ(時間厳守)はアトリームでの話なんじゃ…」と幼稚な言い訳するなど、そのうっかりさや幼稚さ、不用意な態度は最後まで大して改善されておらず、エルリックからもダメ出しを食らってしまっている。

度々繰り返す愚痴、思慮や配慮の足らない幼稚にも見える軽率な言動など、スパロボにおける20歳という年齢にしては精神年齢の低さが目立つ。Kは勿論、スパロボシリーズには十代でもしっかりとした思考の持ち主が多数存在するため、余計にその幼稚さが目立っている。

なお、Kをプレイせずにミストネタだけを知る一部ネットユーザーの中には「Kのシナリオライターはミストのようなキャラを格好いいと思ってる」と認識している者もいるが、これは大きな誤解である。ミストの幼稚さや空気の読めなさは作中他のキャラからつっこまれたり呆れられたりするシーンも多く、シナリオライターはミストを「性格や考え方が幼稚で未熟な面が強い格好悪いキャラクター」として意図的に強調して描写している。むしろ、プレイヤーがミストの幼稚さに苛立ちを感じることこそスタッフの目論見どおりと言える。……が、そこからの成長が殆ど見られないため結局プレイヤーから多大なヘイトを受けることとなり、『帰る場所を2度も失う』という歴代スパロボでも例のない素材を与えられていただけに、非常に残念な仕上がりであると言えよう。と、それだけならよかったのだが、残念を通り越して嫌悪感を抱く者も少なくない。実際にゲームでは初回プレイの時点で途中から耐え切れずシナリオデモをスキップしたというプレイヤーも続出し、OGシリーズへの参戦そのものに対して、ネタ抜きで拒否を要求する者も少なくない有様である。

現在でもOGシリーズ出演に際して「性格に改変が加えられるのか?あるいは残念キャラとして固定されるのか?」などといった、いろんな意味で期待されている(?)キャラクターである。

登場作品と役柄

スーパーロボット大戦K
主人公(名前変更可能)。初期機体はリアル系なのにデフォルト精神がバリバリのスーパー系なので、注意。機体の特殊能力発動のため、性格は熱血よりに生きるタイプに近い。2周目以降は精神コマンドを自由に設定できる。バグ技で無限行動も可能。ちなみにヒロイン勢との能力差についてはミストが格闘重視、シェルディアが射撃重視、アンジェリカがその中間なのだが、技量・防御・回避に関しては2人に完全に負けている(命中はアンジェリカ>ミスト>シェルディア)。

人間関係

アンジェリカ・シャルティール
幼なじみで、アトリーム時代の同僚。ヒロインその1。ミストのフォローに回ることが多いが、あまりフォローになっていない。
シェルディア・ルージュ
アトリーム壊滅後に跳ばされたベザードで自分を助けてくれた恩人で、ベザード滞在時には共に生活していた。ヒロインその2。
エルリック・シャルティール
アトリーム防衛隊の隊長で上司。ミストが最も尊敬する人物。
レム・ルージュ
惑星ベザードでの居候時代に、シェルディアと共に過ごしていた。彼女がベザードの街で差別を受けていたことは知っていたが、ベザードに暮らしていた時点では「ちょっと嫌われている程度」にしか思っていなかった。
イスペイル
アトリームを滅ぼした仇敵であり、ある意味ラスボスであるル=コボル以上に因縁深い相手。なお、こちらはファンからは親愛を込めて様付けで呼ばれている。
ヴェリニー
ベザードを滅ぼした仇敵。
ガズム
ミストと親しい人物に憑依して、彼の前に立ちはだかる。ガズムに憑依された人物を救うためにミストは奔走するが、最終的には憑依された人物ごとガズムを倒すと覚悟を決めざるを得なくなる所まで追いつめられた(幸い、直後に解決方法が提示されたが)。
ル=コボル
ラスボスで、ガズムと同様にミストと親しい人物の肉体に憑依しているのだが、今ひとつミストとは因縁が薄い。

版権作品との人間関係

それなりに多くのキャラクターと絡むのだが、『一応』に過ぎない事が殆どであり、前述の通り絡みが浅いのが欠点である。ただ、最初に地球人に不信感を抱いた時に考え直したのは共に戦う仲間達への信頼が理由であり、また地球に絶望して戦いをやめようと考えた時でも、仲間に対しての好意自体は変わることはなかった。

スーパー系

葵霧子
雇い主。ミストの記憶喪失詐称を真っ先に看破した。
司馬遷次郎
おっちょこちょいな振る舞いを彼によく怒鳴りつけられる。初対面時には彼の容姿に驚いて彼を「化け物」呼ばわりしてしまっている(その件に関してはちゃんと謝罪している)。
ローサ・ベルニコフ
よく彼女に素行を諌められる。
サコン・シロウ
ミストが最も密接に関わる版権作品のキャラクターの一人。彼には様々な場面でお世話になる事に。
猿渡ゴオ
第1話からの付き合い。ミストの勝手さや自滅っぷりに度々呆れ返っており、度々彼に説教されている(尤も、ゴオもゴオでミストと同じように我を失って突撃してしまう場面もあったりするが)。しかし、本心ではミストの事をよく気にかけており、成長したと思った時には心から喜んだり、「ミストはやる時にはやる男」と太鼓判を押すなど、最もミストの事を思ってくれている人物の一人である。隔たりのない先輩、後輩の関係というのに近い。
兜甲児
第1話からの付き合い。さすがの甲児もミストの空気の読めていない言動や行動には度々呆れている。
葵杏奈
ゴオや甲児同様に第1話からの付き合い。ミストは結婚指輪を届けに行くよう指示されるが、その際うっかり汚れた手のまま受け取ってしまう。ケースごしだったのが不幸中の幸いか。ミストの成長の無さに本気で呆れ返っていた人物の一人でもある。また、後述にもあるが中盤にイディクスが何故二つの地球をアトリームやベザードのようにすぐに滅ぼそうとしていない理由について考えていた際、彼女が「自分達にとって利用価値のない星はすぐに滅ぼして、利用価値のある星だけを侵略するつもりなのでは」と仮説を述べた際に、アトリームを役立たず呼ばわりされたと感じて彼女に猛反発している。
光司鉄也
第1話からの付き合い。彼もミストのうっかりさや幼稚さに呆れており、EDにおいても殆どそれらが改善されていないミストの有様にエルリックがダメ出しの発言をした際、彼もエルリックに同調してミストにダメ出しを食らわせている。
ネロ
ヴァンと同じように弟子にされそうになる。
ヴァン
彼に復讐の虚しさを説くも、逆に彼の激怒を招いてしまう。また、彼の復讐行為を「ただの復讐じゃない」と解釈しているが、彼はそんなミストの解釈に呆れている。
プリシラ
原作でヴァンとが戦う場面でヴァンではなくミストと戦い、勝利する一方でミストの実力を認める。しかし、戦闘終了時にプリシラがミストと会話していた際、アンジェリカに嫉妬されてしまう。尤も、おかげでヴァンの役割を奪っているのだが。
ジョシュア・ラングレン
彼の度を越えた空気の読めなさには、ミストも面食らっていた。尤も、ミスト自身も前述や後述にあるように「空気が読めていない行動や言動が多い」とユーザーから非難されることが多いのだが。
リー・ジェンシン
弟の仇を相手に三連敗を喫してしまった彼に、(アトリームとベザードを滅ぼされた)自分は二連敗と言う。本人は励ましやフォローのつもりなのだろうが、いくらなんでも次元が違いすぎる話で、励ましやフォローにはなっていない。
ディック・アルカイン
地球人同士の戦争に絶望していたところを彼に軽蔑され、挙句に「あんたの言ってる事はアマちゃん過ぎてヘドが出るぜ」となじられ、彼の態度と言葉に強い嫌悪感を抱く。また彼は、プリシラ同様に、ミストが呼び捨てで名前を呼ぶ数少ない版権作品の味方キャラであるが、上記の一件もあり、プリシラと違って彼に対してはあまり好意的な感情は抱いていないと思われる。
ツワブキ・ダイヤ
彼がクリスタル・ハートを扱えることを知った時に感心していた。彼はミストの「一人で悩んで考えて袋小路に入ってしまう」という悪癖に呆れている。
藤村静流カルメン99
コトナと共にミストとアンジェリカシェルディア三角関係を傍観して楽しむ。また、二人揃ってミストの成長の無さや勘違いぶりを嘆き、呆れ返る場面もある。

ガンダムシリーズ

キラ・ヤマト
彼に対して戦いに対する疑念をぶつけたりする。キラは徐々に精神的に追い詰められていくミストを気にしていた。メサイア内部に共に潜入し、デュランダルを弾劾したり、ミーアを救出したりした。
ミーア・キャンベル
メサイアに取り残された彼女をキラ・ヤマトと共に救出した。
カガリ・ユラ・アスハ
尊敬する人物。一方で時折、彼女のアバウトさに呆れたりもしている。
ロード・ジブリール
嫌悪する地球人の指導者の一人。
ギルバート・デュランダル
嫌悪する地球人の指導者の一人。当初から侵略者との戦いよりも人類同士の争いを優先する彼のやり方に深い嫌悪感を抱いており、メサイア内部にて対峙するが、その最期に憤慨し、再び地球人への不信感に取り憑かれる。彼も人類の未来を真剣に考えていたと一定の理解を示しつつも、そのやり方は許さず、後々もデュランダルを後に戦うことになるジーンと結局は同類であると非難している(もっともデュランダルとジーンは独裁者然とした黒幕という点は共通しているが考え方などが決定的に違い、ミストに言われるほど似ているわけではなく、むしろ狡猾で傲慢な性格を持つジーンはストーリー後半に戦うことになる次大帝プロイストと共通する点が多い)。
タリア・グラディス
メサイアから脱出する際に、彼女とデュランダルにも共に脱出する事を呼びかけるが、彼女はそれに応じる事無く、デュランダルと運命を共にする道を選ぶ。その姿に、ミストは再び地球人への不信感に取り憑かれる。

リアル系

ゲイナー・サンガ
ゲームセンターで一度互角に張り合い、負けるが、実力を認められる。ミストもアトリーム時代にはゲームが得意だったらしいが、それでもゲームチャンプである彼と(その前にゲイナーのプレイを見ていたとは言え)張り合えるというのは何気に凄いのではないだろうか。ただ、前述のゲイナーのプレイを事前に見ていたこと、また一度しか使えないネタを使ってようやくであるので、以後プレイすることがあっても勝つことはないと思われる。
ヤッサバ・ジン
ケジナン達に裏切られて放置されていた彼を拾ってヤーパンの天井へと連れ帰った。
ルージ・ファミロン
エルドラメンバーに弟子にされそうになった彼を逃がした。
コトナ・エレガンス
静流やカルメンと共にミストとアンジェリカとシェルディアの三角関係を傍観して楽しむ。一方でジーンとの決戦が終わった直後に彼女が戦死してしまったと勘違いして不用意な発言をしてしまい、彼女の怒りを買う場面も。
真壁一騎
彼との出会いは最初に地球人に不信感を抱き始めた時期だが、翔子の自爆で冷静さを失った一騎を咄嗟に庇いに入るというシーンがある。また、怒りに震える彼に対して、恒例の不用意な調子でではあるが気負いすぎないよう諭すこともあった。
皆城総士
当初は敢えて非情に振る舞い、憎まれ役を買って出ていることに気付かずに、「あんな奴を仲間と思いたくもない」と陰で罵倒するなど、彼に対して深い嫌悪感を抱いていた。後々には彼に対する認識を改め、仲間と認めている(ただし、作中でミストが彼への認識を改める過程や瞬間は全く描かれていない)。最後に訪れた窮地を彼に救われるが、それは大きな犠牲を伴うものだった。
ヘスター・ギャロップ
嫌悪する地球人の指導者の一人。

名台詞

戦闘時

「今度こそ守ってみせるんだ! 新しい故郷を!」
戦闘中によく出る台詞。たとえ地球人への疑念を持っている最中でも言う。しかし、前作のカズマが敵ごとに台詞のバリエーションが多かったのと比べ、台詞が少なくて同じことばかり言っている気がするのは気のせいか?
「地球の未来を守るために…俺は最後まで戦い抜く!」
「たとえどんな敵が相手でも…!」
「俺の決意は変わらない!」
「仲間達と共に!」
「この手で!」
「未来を切り開いてみせるんだああっ!!」
レヴリアスの「ブレイブクラッシュ」を使用した時の戦闘台詞の一つ。

インターミッション

「50年後だろうと100年後だろうと君は俺の大切なパートナーだよ」
アンジェリカ美和司令のような関係で有りたいと言った際に言った台詞。
「そんなのはただの言い訳だ! 叶いもしない理想を無理矢理押し付けたお前の独善が悪いんだ!
メサイアにてキラとデュランダルが対峙する場に唐突に乱入して、デュランダルにぶつけた怒りの言葉。結局デュランダルがデスティニープランこそ人類を救済する絶対の手段として独善的な手段に走ってしまったのは事実であり、このミストの断罪の言葉は間違いではないのだが、皮肉にも一部の台詞はミスト自身にも当てはまってしまっており、シェルディアがヒロインの場合、次話の20話にてそれらを彼女に指摘される事になる。
「馬鹿な事言わないで下さい!」
「自分の命を捨てようとするなんて、人間同士で殺し合いをするのと同じくらい…」
「いや、それ以上に愚かしい事だってわからないんですか?」
「みんな助かるかもしれないじゃないですか! 一緒に脱出しましょう!」
メサイア内部でデュランダルと対峙した際、後から来たタリアがデュランダルと一緒に崩壊寸前のメサイアで運命を共にする選択をした行為に対して、ミストは猛反発した。しかし、厳密に言えばそういう彼自身の行動にも無謀、もしくは自己犠牲的なもの…「命を投げ捨てようとする行動」が見受けられることがある。クリスタル・ハートが「自己犠牲」の精神によって大いに力を発揮する事を考えると皮肉な話ともいえる。
「こんな星、守る価値なんかない! 俺はもう地球人のために戦いたくない!」
「戦うなら勝手にやってくれ! 俺は艦を降りる!」
中盤でデュランダルが戦死した後、作戦会議をさぼっていたミストを心配してやってきたアンジェリカとシェルディアに対して。かつての自分達の故郷と地球の境遇について比較して、遂に地球に対する不信感と悪意が爆発して叫んだ怒りの言葉。なお、この後にパートナーとなったヒロインに説得されるのだが、パートナーに選んだヒロインによって会話のやり取りが異なる。
「俺は…一緒に戦う仲間達を…そして、二つの地球やダリウス界に生きる人達を…」
「お前達侵略者の手から守りたい! もう誰も傷つけたくない!」
イスペイルとの決戦でレヴリアスが初めてクリスタル・ハートを発動させたときの台詞。
「ルージ君! お爺さん達の修行はレベルが高すぎて君にはまだ無理だ!」
「向こうに行って、セイジュウロウさんに教わっておいで!」
(早く逃げろ、ルージ!)
ネロ達に弟子にされそうになったルージに対して。
「個人的な恨みで突っ走るんじゃないぞ、一騎君!」
「以前、同じような事をして、みんなの足を引っ張った大馬鹿野郎からのアドバイスだ!」
「怒りを忘れろとは言わない。でも、冷静さを失っちゃ駄目だ!」
総士を救出しようとして熱くなっている一騎に対して。ミストも自分なりに反省している事が伺える発言である。
「…自分で何言ってるかわかってるか?俺以上にテンパってどうするんだよ…」
K第32話後編(シェルディアルート)より。
ガズムとの最後の戦いを前に、ガズムを打倒する意思を見せながらもエルリックの救出の意思をその場では叫ばなかった自軍部隊の面々を「薄情者」呼ばわりして陰口を叩くアンジェリカをなだめるも、直後に次から次へと無茶苦茶なエルリック救出案を提示するアンジェリカに対して冷静な態度で諌めようとして。しかしこの台詞の直後、(父の命がかかっているから仕方ないが)ヒステリーを起こしたアンジェリカに怒鳴りつけられてしまう。
「…これは戦いなんだ。二つの地球と、そこに住むたくさんの命を守るための…!」
「一番大事な事は、地球を…俺達の新しい故郷を守る事なんだ」
「そのために隊長が犠牲にならなければいけないなら、それを受け入れるしかないんだよ!」
K第32話後編(シェルディアルート)より。
上記の場面の後、遂にはエルリックを守るために裏切りも辞さないことを仄めかした挙句、「エルリックが死ぬのを見るくらいなら自分も死んだほうがマシ」とまで言うアンジェリカを平手打ちして。尊敬する人であり、親代わり同然の存在であるエルリックを討つことが何よりも辛いのはミストも同じだが、彼は苦渋の選択を受け入れる覚悟を決めたことをこの台詞で告げる。
「俺は、地球人同士が憎しみ合い、殺し合うのがどうしても理解できなかった…」
「それで地球人を憎んだ事もあった…」
終盤にエルリック(もしくはレム)からイスペイルが戦争などが原因で地球に蔓延していたマイナスエネルギーの多さに驚いていた事を聞かされた際に漏らした台詞。ミストが版権作品の仲間達の前でかつて地球に対して嫌悪感を抱いていたことを漏らす数少ない台詞である。以前に地球人同士の戦争が起こっていた最中にミストは地球人同士の戦争を嘆き、戦争そのものに対する嫌悪感は版権作品の仲間達の前でもはっきりと露わにしていたが、地球人そのものに対しても嫌悪感を抱いてしまっていた事はアンジェリカとシェルディアにしか明かしていなかった(悩んでいること自体は皆感じていたが)。故に版権作品のキャラクター達はミストが地球人に対して憎しみを抱いてしまうまでに地球に対する嫌悪感を持っていたことに思い悩んでいたのをここで初めて知った事になるわけだが、残念ながら特に誰もこの言葉に反応する事はなかった。
「ル=コボル! 破壊しか考えぬお前にはわかるまい!」
「守ろうという気持ちが! 未来への希望にあふれる想いが!」
「ル=コボル! お前の最期だ!」
最終話でル=コボルにトドメを刺した時の台詞。
「総士君がいなかったら、俺たちはル=コボルに勝てなかった」
「彼に対する感謝の気持ちは、言葉では言い尽くせないですよ…」
ED後のル=コボル打倒後の宴会終了後、総士の消滅に対して。
「た、隊長…これはいくら何でも…」
シェルディア優柔不断EDにて、無理やり自身とシェルディアを引き離し、アンジェリカを自身とくっつけようと画策する意図が見え見えなエルリックの命令に対して。いくら尊敬するエルリックの命令とはいえ、このような横暴にも等しい命令にはさすがのミストも動揺と抵抗の意を隠せず、恐る恐ると抗議の態度を表そうとするも、エルリックの恫喝めいた言葉に黙らされてしまう。そして直後には、アンジェリカにこれが彼女とエルリックがグルになっての策略であることを告げられ、ミストはシャルティール親子のやり口にドン引きすると共に、自身の先行きにただ不安を覚えるばかりであった。

迷台詞

前述の通り、迷台詞には事欠かない。ただ、発言自体は間違いではない場合もあり、その場の雰囲気にそぐわない場合や、ミスト自身の行動と照らし合わせた時に矛盾が生まれている場合などがあり、その点がプレイヤーの反感を買うのだろう。一部悪評が先行している感もある。

「…って、一時しのぎで思わず言っちゃったけど、記憶喪失ってのは嘘くさすぎたかな…?」
第一話冒頭の台詞。たしかに嘘くさい。
「うわあっ! ば、化け物っ!」
司馬博士との初対面で言い放った台詞。100歳を越えている司馬は確かに化け物じみてはいるが、びっくりしたにせよ失礼である。
「司馬博士にいい所を見せて汚名挽回しなくちゃな!」
第3話より。上記の台詞でいきなり博士の印象が最悪になったため、挽回しようと勇んだものの…。あの人の台詞が元ネタであろう。ちなみに司馬博士に間違いを指摘されてしまい、挽回は身を挺して民間人を救うまでお預けとなる。
「ちょっと興奮した人がいても暴徒鎮圧は防衛隊時代の任務で慣れてます! 俺に任せて下さい!」
序盤で地球人同士が争っていることに対して。自身の故郷を戦争が無く平和と語っていたが、暴徒(暴動)の発生及びその鎮圧(圧の字が示すとおり「武力をもって」鎮めることの意)に慣れているとなると、矛盾とまではいかなくとも相当きな臭いものが感じられてしまう。
ただ、ここで彼が最初にやろうとしたのはあくまでも言葉での説得であり、暴力に訴えるのは興奮した人に対する最後の手段としてという点には留意したい(そもそも鎮圧という単語が当てられたこと自体ライターのミスで、本来は興奮した人に対してももっと平和的な解決方法を想定していた可能性もある)。また、この後霧子に人々の興奮ぶりを説明されてショックを受けていた点からすれば、地球の状況は彼の経験を超えていたようだ。
「確かに、俺たちが介入すれば、当面の争いを回避できるでしょうけど、根本的な解決にはなりませんよね?」
ベルリン市街を攻撃する連合軍を止めるためにベルリンへと向かう際の台詞。確かに戦争の大元であるロゴスを倒さなければ戦争そのものを止める事はできないが、今現在命の危機に曝されている人々を救出しに行こうとする状況でのこの発言は不適当。
「…でも、それも原因の解決にはなりませんよね?」
上記の台詞の後、「連合軍を止めてベルリンの人々を助けなければ」と言うマリューに対しての台詞。確かに間違ってはいない台詞だが、やはりこの場面でこの発言は空気のそぐわないものである。直後に甲児にも呆れられ、ラ・カンにたしなめられている。
「でも今は、そんな事はどうでもいいんだ。重要な事じゃない」
シェルディアが、自分の出身星であるベザードには戦争はなかったが差別や迫害のような不幸は依然存在した、と告白したときにミストが返した台詞。戦争の悲惨はさどんな不幸よりも勝るということを強調したいのだろうが、下手をすると差別や迫害を肯定しているようにも見えてしまっている。ただ、その後レムがかなりの差別や迫害を受けていたことが発覚し、ミストはかなりのショックを受けていたため、差別や迫害自体を是としているわけではない。
ただし、ミストはレムがベザードで「殺されそうになるぐらい」酷い迫害を受けていた事こそそれまで知らなかったものの、それでもレムが明らかに周囲の人間から差別や迫害を受けていた事は知っており、シェルディアからレムが生まれたばかりの頃には苛烈極まりない差別や迫害を受けていたことを明かす直前に、ミストはレムが受けていた差別や迫害について「確かにあの扱いはどうかと思ったけど…でも、言うほどのもんじゃなかっただろ」と発言しており、レムが受けていた差別や迫害をあまりにも軽い認識でしか捉えておらず、ミストの認識の甘さや考え方にも、明らかに問題がある。
「デュランダル議長だって、実際会ってみて、地球の未来を本気を考えてたってわかったよ」
「そのやり方を許す事はできないけどね…」
「裏切りと出会いと」より。別になんて事の無い発言のように思えるが、直前のシナリオを見る限り、ミストがデュランダルのことを評価しなおした場面はまるで見られない。
「まともな人なんて地球人には数えるほどしかいないんだよ…」
デュランダルの戦死後にアンジェリカとシェルディアに対して漏らした、地球に対する不信感を語った台詞の一つ。地球に漂着した当初は「地球人はみんないい人たちばかりだ」と認識していたミストだったが、地球の暗部を多く知ってしまった事で、加速的に地球人への不信感が増大してしまう。とはいえ、一部の軍隊や一握りの権力者だけを見て一方的にこう決め付けてしまうのは、あまりにも視野の狭い発言と言わざるを得ない。ちなみにこの台詞の後、「この部隊の人達が特別なんだ(この部隊の人達はいい人達だ)」と付け加え、部隊の仲間達への信頼と好意は示してはいる。
「アトリームにだって防衛隊がありましたよ…。地球の防衛組織とは比較にならないほどの巨大な組織がね…」
イディクスの月面基地にて。シナリオライターの意図としては「イディクスにはそれほどの防衛組織がある惑星アトリームですら1ヵ月で壊滅させるほどの戦力がある」という事をアピールする台詞であるが、「2000年間戦争がない平和な惑星」に「地球連合、人類軍、ザフトに加え各地のベースなどを糾合した戦力を圧倒的に上回る戦力」が存在する必要があるのかという矛盾が生じるため、一部プレイヤーの間では前述の「暴徒鎮圧の任務は慣れている」の発言と併せて「アトリームは圧制国家である」と見る向きもある。ただそんな星であれば、ミストが地球の人々が「話を聞かないほど」興奮している状況にそれほどショックを受けるのかという疑問も残り、これもまた矛盾が発生する。また、劇中の台詞では漁業用など非軍事用の装備があったこと、攻略本では巨大宇宙生物の存在について触れられるなど、単純な対人軍事力以外の組織目的があったことが伺える。
「そう考えると、デュランダル議長はまだマシな方だったのかなあ…」
「いやいや、議長は大量虐殺兵器をためらいなく使っている時点で…」
「むしろ最初から比較する事すらナンセンスな…」
ジーンが打倒された後、改めて自軍部隊の面々がジーンの非道ぶりについて話し合っていた際に、亡きデュランダルをジーンの同類扱いして非難した際の台詞。非難というよりも単なる誹謗中傷に近い言動である。ちなみにこのミストのデュランダルへの非難には誰一人賛同しておらず、それどころかその相変わらずのメンタル面の成長の無さをダイヤ・杏奈・静流の三人に呆れられる始末であった。しかも直後、唐突にイディクスの目的について考え始める発言をしたことで、静流に「どう考えたか知らないけど、別の話題に行き着いたみたいね…」と更に呆れられている。
「それじゃまるで、アトリームが役立たずみたいじゃないか!」
イディクスの目的が依然不明な中、杏奈が彼らの目的について「イディクスは自分達にとって利用価値がある星だけを侵略して、そうでない星は破壊してしまうのでは」と仮説を述べた際に、アトリームを役立たず扱いされたように思い怒鳴りつけた台詞。杏奈の誤解を招きかねない言い方にも問題はあるが、例の如く物事を早とちりしてしまうミストにも問題がある。この場面の直後のシェルディアの「ミストって、ほんとにアトリームが好きなんだね」という台詞も併せて、彼の祖国愛者ぶりを改めて強く認識させられる場面でもある。
「復讐心は悲しみの連鎖を生むだけですよ、ヴァンさん」
カギ爪の男への復讐心に駆られるヴァンへの説教。言ってること確かに間違いではないが、ミスト自身もイディクスの面々と対峙した際には復讐心を暴発させているため全く説得力が感じられない。加えて、この場面以前にミストがヴァンに対して「ヴァンさんの復讐はただの復讐だと思っていませんから(ヴァンの復讐を)邪魔するつもりはありません」と、彼の復讐を肯定するような発言しているのも、ミストのヴァンに対する説教の説得力の無さを一層引き立たせている。そのためヴァンに「てめえが言うんじゃねえっ!」と激怒され、すぐに「す、すんません…」と謝罪してあっさりと自分の意見を引っ込めてしまう(尚、ミストは後々にヴァンカギ爪の男を討ち果たした際には、真っ先に彼の復讐の成就を祝福するような発言をしている)。
「いやあ、オーバーデビルは強敵でしたね」
オーバーデビル撃退時のあまりにも素直な感想。確かに強敵だったのだが、オーバーデビルは撤退したもののいまだ健在であり、さらなる恐怖への不安に皆が緊張感を隠しきれない、というシーンでのこの気の抜けた発言なため、やはり空気が読めてない。
「何だっていい!奴にとどめを刺すチャンスだ!」
ヴェリニーギル・バーグの謀略によってダメージを受けたところで、そこから更に追い打ちをかけるようにとどめを刺してしまう。どうみても主人公のやることじゃない。ちなみにUXではとある版権主人公がかなり似た言い回しをするが(おそらくこのセリフを意識したネタと思われる)、発言者の性格や状況的に違和感は無い。
「楽しい宴会でしたね…」
エンディングにて、勝利を祝って全員参加の大宴会を行った後の台詞。実は最終決戦でミストとヒロインを助ける為に総士が消滅しており、この台詞の後に、宴会に参加したほかのメンバーたちから、一騎たちが宴会の場所で相当つらそうにしていたことが語られる。そんな微妙な空気が流れている宴会でも「楽しかった」と無邪気な感想を持てるあたりは、空気を読めないミストらしいと言えるのかもしれない。但し、この直後に上述の「彼に対する感謝の気持ちは~」という台詞があるため、一騎たちを元気付けようとあえて楽しく振舞っていたという見方をする事もできるが。
なおこの場面では、総士への哀悼の意思を示さずに宴会を企画したガラガや、そのガラガと共に裸踊りしたゴオなど、ミスト以外のキャラクターの振舞いも明らかに原作のキャラクター性を逸脱し、倫理観の大いに欠けたおかしいものばかりである。

特記事項

「総士君がいなくなってしまったからな」
最終決戦勝利後の宴会後、「宴会の場で一騎達が総士の消滅を悲しんでいた」ことを皆から指摘された際にミストが放った台詞とされる。上記の「楽しい宴会でしたね」とこの台詞をあわせると、総士は彼とヒロインの身代りに消滅したも同然であるのにあまりに他人事じみた態度だと言わざるを得ない。が、この場面でのミストの台詞は基本的には上述の「彼に対する感謝の気持ちは~」である。項目の台詞に変わる条件とソースが不明のため、悪評と共に広まった誤認の可能性が高い。少なくとも一般に言われるファフナーフラグの有無はこれには関係がない。

パイロットBGM

「Active Mind」
「Shinin'Heart」
「Astral Burst」

余談

  • 公式ラジオ番組である『スパロボOGネットラジオ うますぎWAVE』では「優柔不断でイライラした」とパーソナリティに言われている(三角関係部分での話題だったが)。
  • 最近では、UXにてある人物がミストのような台詞を喋ったり、UXのシナリオライターである岸本みゆき氏がTwitterでミストの台詞を喋ったりとすっかり自虐ネタとして定着してしまっている。
  • 2011年にコンパイルハートより発売された『超次元ゲイム ネプテューヌmk2』というゲームにて、「ミスオ」という明らかにミストをモチーフにしたと思われるパロディキャラが登場している。このミスオは容姿もミストがデフォルメされたような姿で、台詞も大半がミストの台詞のパロディとなっている。

ミストさん

発売以来余りにも悪評が広まったため、いつの間にかネット上では『ミストさん』という一つのネタキャラとして定着してしまった。
その概要は、前述の迷台詞を改変した『ミストさん語』でネガティブな発言をしたり他人を煽ったりするというもので、スパロボをやったことがない人でもミストさんは知っているという事も少なくない。イラストはこのサイトを参照。

なぜ『さん』付けなのかと言うと諸説あるが、「呼び捨てにするほど親近感なんか湧かないから」という説が最有力。酷い時などは「霧」などと呼ばれることすらある(霧を英語で言うと『ミスト(mist)』になる)。
ネタが通じる仲間内で使う分には問題ないが、作品について真面目に論じる場では嫌われるので話題にするのは避けたほうが良い。

最近は某巨大掲示板や某動画サイトを中心に、他作品のキャラクターの言動がミストさん化する等『二次創作材料の一つ』としての新たな需要(?)が出来つつあり、奇妙なやり方で愛されている。

話題まとめ

資料リンク