「クロスゲート」の版間の差分

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== クロスゲート(Cross Gate) ==
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'''クロスゲート'''とは、以下のいずれかを指す。
#時空間のゲート。
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#時空間のゲートを発生させる空間転移装置。超空間航法の送信機または受信機として使用できる。簡単に言うと異なる空間同士を繋ぐ門。非常に強力な転移装置であり、「平行世界」同士をも繋げる能力を持つ。いずれの作品においてもオーパーツのようである。
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#時空間のゲート。簡単に言うと異なる空間同士を繋ぐ門。「平行世界」同士をも繋げる能力を持つ。
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#上記の時空間のゲートを発生させる空間転移装置。超空間航法の送信機または受信機として使用できる。非常に強力な転移装置であり、いずれの作品においてもオーパーツのようである。
  
 
『[[真ゲッターロボ (原作漫画版)]]』では、これとよく似た存在が確認されている。
 
『[[真ゲッターロボ (原作漫画版)]]』では、これとよく似た存在が確認されている。
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== 概要 ==
  
 
=== [[スーパーヒーロー作戦]] ===
 
=== [[スーパーヒーロー作戦]] ===
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過去への移動は、因果律を乱すため、実行すると時空の修復力により存在を歴史から抹消されてしまうので、実質上は不可能(「親殺しのパラドックス」がいい例)。ただし、完成した[[クロスゲート・パラダイム・システム]]を使えば、因果律の乱れを抑えることができるので、一応は実現可能。
 
過去への移動は、因果律を乱すため、実行すると時空の修復力により存在を歴史から抹消されてしまうので、実質上は不可能(「親殺しのパラドックス」がいい例)。ただし、完成した[[クロスゲート・パラダイム・システム]]を使えば、因果律の乱れを抑えることができるので、一応は実現可能。
  
未来への移動は、可能性は無限に分岐しているため未来へのゲートも無限に存在し、狙った時間へのゲートの検出が無理に近いどころか、未来ではなく平行宇宙に行ってしまう危険性が高い([[イングラム・プリスケン]]はクロスゲート・パラダイム・システムによる未来予測によって未来へのクロスゲートを見つけることが出来た)。
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未来への移動は、可能性は無限に分岐しているため未来へのゲートも無限に存在し、狙った時間へのゲートの検出が無理に近いどころか、未来ではなく平行宇宙に行ってしまう危険性が高い([[イングラム・プリスケン]]はクロスゲート・パラダイム・システムによる未来予測によって未来〈あるいは並列宇宙〉へのクロスゲートを見つけることが出来た)。
  
 
=== [[αシリーズ]] ===
 
=== [[αシリーズ]] ===
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[[ジュデッカ]]にも「クロスゲート・ドライブ」が搭載されていて、最終地獄ジュデッカはクロスゲートを利用して相手を亜空間に飛ばす設定であるほか、低熟練度の終盤ではジュデッカのクロスゲート・ドライブで、[[雷王星]]宙域に飛ばして宇宙怪獣を退治させ、疲弊したところをさらにラオデキヤ艦隊が待ち構える閉鎖空間に呼び込まれるという展開。高熟練度の終盤だと、[[シュウ・シラカワ]]と[[イングラム・プリスケン]]が偶然による様々な条件の重なりやティプラー・シリンダーを使ってクロスゲートを開いて[[ドレイク・ルフト]]らを[[バイストン・ウェル]]に帰し、[[エアロゲイター]]の旗艦[[ヘルモーズ]]を閉鎖空間へ飛ばしている。エアロゲイターの中では唯一[[ユーゼス・ゴッツォ]]だけが事象の地平線を越えて閉鎖空間から脱出して見せ、シュウを驚かせた。そして倒されたユーゼスは雷王星宙域の特異点を利用して自身をクロスゲートにして、ロンド=ベルとSDFをエアロゲイターが閉じ込められている閉鎖空間に飛ばしている。
 
[[ジュデッカ]]にも「クロスゲート・ドライブ」が搭載されていて、最終地獄ジュデッカはクロスゲートを利用して相手を亜空間に飛ばす設定であるほか、低熟練度の終盤ではジュデッカのクロスゲート・ドライブで、[[雷王星]]宙域に飛ばして宇宙怪獣を退治させ、疲弊したところをさらにラオデキヤ艦隊が待ち構える閉鎖空間に呼び込まれるという展開。高熟練度の終盤だと、[[シュウ・シラカワ]]と[[イングラム・プリスケン]]が偶然による様々な条件の重なりやティプラー・シリンダーを使ってクロスゲートを開いて[[ドレイク・ルフト]]らを[[バイストン・ウェル]]に帰し、[[エアロゲイター]]の旗艦[[ヘルモーズ]]を閉鎖空間へ飛ばしている。エアロゲイターの中では唯一[[ユーゼス・ゴッツォ]]だけが事象の地平線を越えて閉鎖空間から脱出して見せ、シュウを驚かせた。そして倒されたユーゼスは雷王星宙域の特異点を利用して自身をクロスゲートにして、ロンド=ベルとSDFをエアロゲイターが閉じ込められている閉鎖空間に飛ばしている。
  
ユーゼスは漂流していたイングラムを発見したことで[[スーパーヒーロー作戦]]の[[クロスゲート・パラダイム・システム]]の知識を得ており、クロスゲートを利用して因果律を操作する[[クロスゲート・パラダイム・システム]]を未完成ながら開発していたのだった(死後、第3次αで[[シヴァー・ゴッツォ]]と霊帝[[ルアフ・ガンエデン]]からは「クロスゲートの秘密に触れ、それを制御しようとした愚者」と批評された)。
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ユーゼスは漂流していたイングラムを発見したことで『スーパーヒーロー作戦』の[[クロスゲート・パラダイム・システム]]の知識を得ており、クロスゲートを利用して因果律を操作する[[クロスゲート・パラダイム・システム]]を未完成ながら開発していたのだった(死後、『第3次α』で[[シヴァー・ゴッツォ]]と霊帝[[ルアフ・ガンエデン]]からは「クロスゲートの秘密に触れ、それを制御しようとした愚者」と批評された)。
  
未確認ながらこのシステムは[[アストラナガン]]にも搭載されていた節がある。
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未確認ながらこのシステムは[[アストラナガン]]にも搭載されていた節がある。ユーゼスにその事を問われたイングラムははぐらかしたが、インフィニティ・シリンダー発動時に顕現する光輪は、後に出現するクロスゲートの形状に酷似していることもあり、可能性は非常に高いと思われる。
  
==== [[第3次スーパーロボット大戦α]] ====
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==== [[第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ]] ====
物体としてのクロスゲートが初登場。こちらは先史文明人「[[第一始祖民族]]」が開発したオーパーツ。[[無限力]](第一始祖民族の残留思念)の支配下にあり、無限力と同じく人間の意志に反応して発動するためある程度の操作は可能であるが、無限力にアクセスできる[[サイコドライバー]]以外には完全な制御は難しい。その有用さ故に自軍にとって強力な武器となるが、同時に敵軍を招き寄せることもよくあり、トラブルメーカーの感もある。
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物体としてのクロスゲートが初登場。こちらは先史文明人「[[第一始祖民族]]」が開発したオーパーツ。直径は約30kmと巨大。[[無限力]](第一始祖民族の残留思念)の支配下にある。厄介な部分として残留思念が「'''他者のワープ機能にも干渉'''」してしまうことで、[[マクロスシリーズ]]の「フォールドブースター」がブースターの距離限界値を超えてしまう、[[バッフ・クラン]]の「DSドライブ」をハッキングして地球のクロスゲート近海に集結していた[[銀河中心殴り込み艦隊]](第53話にて)の目の前に転移させるなど。残留思念に打ち勝てる[[無限力]]([[サイコドライバー]])アクセスできるものにしか制御できない。その有用さ故に自軍にとって強力な武器となるが、同時に敵軍を招き寄せることもよくあり、トラブルメーカーの感もある。
  
 
[[木星]]近くにあり、無限力に反応して発動するまで視認不可能だった。これはもともと[[ナシム・ガンエデン]]とゲベル・ガンエデンが地球を旅立つ際に設置したもので、新天地であるバルマー本星の近くにも設置して行き来できるように用意したものである。ナシム・ガンエデンはクロスゲートを使わず銀河を横断して見て回って地球に帰ったため、使われないままになっており、休止状態に入って長らく姿を消していた。
 
[[木星]]近くにあり、無限力に反応して発動するまで視認不可能だった。これはもともと[[ナシム・ガンエデン]]とゲベル・ガンエデンが地球を旅立つ際に設置したもので、新天地であるバルマー本星の近くにも設置して行き来できるように用意したものである。ナシム・ガンエデンはクロスゲートを使わず銀河を横断して見て回って地球に帰ったため、使われないままになっており、休止状態に入って長らく姿を消していた。
  
第3次α序盤、ナシム・ガンエデンの目覚めと消失、そして無限力による審判が始まったため、地球側のゲートがイカロス基地近辺の宙域で再起動、ブラックホールが発生した直後の時間軸、雷王星があった座標軸に繋がり、そこに存在していた[[ヱクセリヲン]]を転移させている。物語の中心的存在となり、序盤は敵勢力がこれを利用して地球圏に現れ、物語後半は[[αナンバーズ]]が敵のいる銀河へ転移するために利用している。劇中ではナシムと融合したイルイ、[[バンプレイオス]]に搭乗したリュウセイのみがこの制御を可能にしている。
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『第3次α』序盤、ナシム・ガンエデンの目覚めと消失、そして無限力による審判が始まったため、地球側のゲートがイカロス基地近辺の宙域で再起動、ブラックホールが発生した直後の時間軸、雷王星があった座標軸に繋がり、そこに存在していた[[ヱクセリヲン]]を転移させている。キーアイテムとして度々物語を動かしており、複数の敵勢力がこれを利用して地球圏に現れた他、シナリオ中盤では一時的だが「[[電脳戦機バーチャロンシリーズ|電脳暦の世界]]」と繋がり、任務中であった[[MARZ]]の[[チーフ|捜査]][[イッシー・ハッター|官達]]が新西暦世界へと転移するというアクシデントも起きてしまった。また後半は敵勢力の待つ外宇宙へ赴くために[[αナンバーズ]]側も利用している。劇中では[[無限力]]に対抗できる存在であるナシムと融合したイルイ、[[バンプレイオス]]に搭乗したリュウセイのみがこの制御を可能にしている。
  
銀河大戦後は人類が審判を乗り越えたことで無限力の干渉が消えたため、それに伴い地球側のクロスゲートは機能不全を起こして使用不能となった。しかし、それまでの研究で別次元へのゲートを作ることは可能となっている他、バンプレイオスのXNディメンジョンが完全に完成すれば、それ自体がクロスゲートと同様の機能を持つらしい。
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銀河大戦後は人類が審判を乗り越えたことで無限力の干渉が消えたため、それに伴い地球側のクロスゲートは機能不全を起こして使用不能となった(バルマー本星側のクロスゲートは[[アポカリュプシス]]並びに[[ブラックホール爆弾]]の影響で消滅したものと思われる)。しかし、それまでの研究で別次元へのゲートを作ることは可能となっている他、バンプレイオスのXNディメンジョンが完全に完成すれば、それ自体がクロスゲートと同様の機能を持つらしい。
  
=== [[無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ]] ===
+
=== [[OGシリーズ]] ===
[[エンドレス・フロンティア]]」には様々な「[[平行世界]]」が存在し、世界間を移動するためクロスゲートが各地に配置されている。直径は不明だが、少なくともαシリーズのそれよりは明らかに小さいようである(バレリアネア塔のものは恐らく人間大。EXCEEDによると、通常時だと「持ち運ぶ」ことが出来る)。この世界においてもオーパーツであり、誰がもたらしたかについては不明となっている。
+
OGシリーズにおけるクロスゲートは内部の空間内に[[負念]]が渦巻いており、[[念動力]]者達は危険性を指摘している。また、各勢力はクロスゲート以外の空間転移手段を確保しているため、クロスゲートを転移に利用しようとする勢力は殆ど存在していない。どちらかというと内部に渦巻く負念や無尽蔵に放出される膨大なエネルギーを狙う勢力が多い。
  
はるか太古に「ある世界」に漂着した思念体[[アインスト]]が、「閉じた」状態のクロスゲートを発見した。[[ヴァールシャイン・リヒカイト]]はこれを開くことで元の空間(その空間が[[OGシリーズ]]の世界かは不明)への帰還を目論んだ。クロスゲートの制御ができずにこの計画は失敗に終わるが、この結果「ある世界」と「無数の世界」がクロスゲートで連結され、[[エンドレス・フロンティア]]という世界が誕生した形になっている。
+
さらにαシリーズのものとは若干性質が異なり、これを用いて転移する場合、'''転移先に出口となるクロスゲートが必須となる'''(αシリーズでは出口がない場合、小型のクロスゲートを一時的に生成して飛ぶ)。さらに、通過する際に内部の「境界空間」を通る必要があるのだが、この空間には知的生命体の負の念が渦巻いており、現出した場合[[ラマリス]][[ルイーナ]]のような敵対的存在に変化してしまう。
  
また、エンドレス・フロンティアのアインストはクロスゲートを力の源として活動している。
+
ユーゼスが言うには「真の」クロスゲートと呼ばれる存在があり、これは在り様を時々に応じて変え、また自ら動くこともあるという。恐らくαシリーズのものがこれだと思われる。
  
ヴァールシャインの撃滅に伴い世界が統合したことで、クロスゲートはフォルミッドヘイムが持つ3基を除き消滅。そのうち2基はアグラッドヘイムとの戦いの中で奪取されヴェルトバオムに取り込まれたことで消えたため、現存しているのはバレリアネア塔最上階の1基のみとなっている。
+
クロスゲートを通過するには何らかの条件や因子([[虚憶]]の欠片、一大劫を経ての再有生、並行世界間や次元の壁の超越経験といったもの)が必要だと思われる反面、同じ宇宙の同じ時間軸の通常空間の転移であれば、起動さえ出来れば全く問題なく行うことが出来る。また位相のズレや空間距離を問わず、次元間的に「近い」世界同士のクロスゲートは比較的つながりやすく、また相互に影響を及ぼすこともある。
  
=== [[OGシリーズ]] ===
+
[[OGMD]]では、遠く離れたガディソードやフューリーの母星にもクロスゲートが存在した事が語られているが、そこから出現した[[ルイーナ|敵性集団]]により両文明の母星は滅亡の憂き目にあう等、災厄の源としての扱いが強い。<ref>双方ともクロスゲートに'''地獄の門'''という意味の呼称をつけており、ロクなものではないという認識はどこの星でも同じらしい。</ref>
  
南極に存在しており「[[ファブラ・フォレース]]」のコードで呼ばれていた(正確には、クロスゲートを封印する遺跡込みでファブラ・フォレースという)。コウタとアクセルの発言から、クロスゲートという名前が判明した。
+
なお、フューリーの母星に存在していたクロスゲートの現在は不明であるが、ガディソードの母星に存在したクロスゲートは星が砕けた後も残っていた。突然ガディソードのクロスゲート近くに転移したダークブレイン軍団幹部の一部とグランドレッド・フェノッサは戦闘を続け、[[スカルナイト]]がグランドレッド・フェノッサをそのクロスゲートに墜とした結果、[[XN-L]]を生み出してしまった。
最終的には[[ペルフェクティオ]]を示現させるための門となったが、ウェントスとクリス、イルイの干渉によって閉ざされた。その後、[[アレス・ガイスト]]が進化のためにこの門からエネルギーを取り込もうとしたが失敗して暴走、[[ガルベルス]]に取り込まれてしまった。ちなみに、この際行われた「亜空間からエネルギーを取り出す」という方法は同作で判明したOGエンジンの原理と同じと思われる(逆にコンパチカイザーも時空転移ができる)。
 
  
なお、南極遺跡の中でこれを見た鋼龍戦隊の内、リュウセイやクスハ、マイ、ブリットなど、第3次αに出演した「サイコドライバー」達は[[虚憶]]、即ち「前世=第3次αの記憶」としてこれに対する既視感を覚えていた。シュウも同様だが、こちらは「α」止まりなものの、よりはっきりと記憶していた(正確にはクロスゲートという「言葉」を記憶していた)。
+
他にも、クロスゲートからの力を受けた存在は'''オリジナルに近い状態'''にまで戻る傾向がある。
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例として以下が挙げられる。
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*ユーゼス・ゴッツォ:クロスゲートを取り込み、アダマトロンを完成させたことで虚憶が実憶になり前世の記憶を不完全ながらも取り戻す。
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*カドゥム・ハーカーム:ヨーテンナイが利用していたクロスゲートの力で三邪神の魂が融合・浄化したことで「負の存在」のまま、本来の姿と能力を取り戻した。
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*アレス・ガイスト:クロスゲートの内部で負念を吸収したことで大元であるアインストレジセイアに近い状態にまで変貌した。
  
コウタやアクセルは[[エンドレス・フロンティア]]で同様のものを既に見た事があるために反応しており、「クロスゲート」と言う名称と、それがもたらすものの一端を伝える事となった。ギリアムもDWの時点で既に知っていた(『Record of ATX』においては「クロスゲート」の単語を出しているので確実に知っている)かのような描写があり、彼もまた反応している。イングは直接関連はなかったが、事前に刷り込みが行われてから記憶喪失になったため、うっすらと記憶がある程度だった。
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==== こちら側の地球 ====
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南極に存在しており、クロスゲートを封印する遺跡込みで「[[ファブラ・フォレース]]」のコードで呼ばれていた。ルイーナ撃滅後はクリフとエリックによって調査が行われていた<ref>理由は不明だが3Dスキャンをすることができなかったようだ。</ref>が、直後に[[ユーゼス・ゴッツォ|ユーゼス]]の[[アダマトロン]]によって取り込まれ、その一部とされてしまう。ユーゼスの撃破後も破壊することは出来ず、地球近海に浮かぶ形となったクロスゲートはクロスゲート・バーストを機として[[ラマリス]]の出現とそれに伴うダークブレイン軍団の暗躍、[[ガディソード]]や[[フューリー]]を交えたゲート自体を巡る争いを地球圏に齎したが、最終的には鋼龍戦隊が擁する[[グランティード・ドラコデウス]]の秘められた力により、真っ二つに両断されて消滅した。
  
ウンブラ曰く、「大いなる破壊、破滅、滅亡を司る存在を招く門」。ギリアムの予測では、それ以外にもシュンパティアなどを残した古代人たちを転移させた可能性があるという。彼らはクロスゲートで元の世界に帰る方法を模索していた結果ペルフェクティオを呼び寄せてしまい、何とか封印に成功するも絶滅してしまったらしい。
+
==== [[無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ]] ====
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「[[エンドレス・フロンティア]]」には様々な「[[平行世界]]」が存在し、世界間を移動するためクロスゲートが各地に配置されている。直径は不明だが、少なくともαシリーズのそれよりは明らかに小さいようである(バレリアネア塔のものは恐らく人間大。『EXCEED』によると、通常時だと「持ち運ぶ」ことが出来る)<ref>ある程度行き来が出来る事から、[[ギリアム・イェーガー|ギリアム]]は簡易複製品、あるいは何者かによって調整を受け制御されたものではないかと推察していた。</ref>。この世界においてもオーパーツであり、誰がもたらしたかについては不明となっている。
  
ルイーナ撃滅後はクリフとエリックによって調査が行われていた(理由は不明だが3Dスキャンをすることができなかったようだ)が、[[アダマトロン]]によって取り込まれ、その一部とされてしまう。ユーゼスの撃破後も破壊することは出来ず、そのまま地球近海に浮かんだままとなっている。明らかに第3次αのプロローグに繋がる流れであり、今後の展開が色々と取り沙汰されている。機能自体は停止していないものの、安静化しているため今後は地球連邦軍が結成した調査チームが派遣されることになった。決戦の場となった空間では、別のクロスゲートへの出口も存在していた。『OGDP』でのシュウの言によれば、クロスゲートについてアルバーダに対し「あなたが知る必要はない(が、必要なら鋼龍戦隊に聞くようにとも言っている)」、クェパロクに対し「あなたの手に負えるものではない」としている。
+
はるか太古に「ある世界」に漂着した[[アインスト]]が、「閉じた」状態のクロスゲートを発見、これを開くことで元の空間への帰還を目論んだ。クロスゲートの制御ができずにこの計画は失敗に終わるが、この結果「ある世界」と「無数の世界」がクロスゲートで連結され、[[エンドレス・フロンティア]]という世界が誕生した形になっている。
  
また、「真の」クロスゲートと呼ばれる存在があり、これは在り様を時々に応じて変え、また自ら動くこともあるという。恐らくはEF、そしてα世界のゲートがこれに近いであろう。
+
ヴァールシャインの撃滅に伴い世界が統合したことで、クロスゲートはフォルミッドヘイムが持つ3基を除き消滅、残った3基も接続先がなくなったことで機能を停止した。そのうち2基はアグラッドヘイムとの戦いの中で奪取されヴェルトバオムに取り込まれたことで消えたため、現存しているのはバレリアネア塔最上階の1基のみとなっている。
  
また、[[ラ・ギアス]]にも一つ存在している。ラングラン王宮の最深部、[[ヨーテンナイ]]が邪神の封印として捧げられた古代遺跡のさらに地下に存在しており、かつて[[カドゥム・ハーカーム]]を始めとする巨人族もここから現れた。地上や異世界に存在している以上、ラ・ギアスにもあるのではないのだろうかという発想がプレイヤー含めて、多くの人物が想像出来ていなかった(プレイヤーが想像出来なかったのは、ラ・ギアスがクロスゲートの設定が存在しなかった旧シリーズからの登場である事や、F以前の作品ではOG本編との本格的なクロスオーバーは意図的に避けていた事も大きいと思われる。逆に言えば、'''クロスゲートのない旧シリーズで巨人族がどこから現れたのかは謎''')。
+
しかし、これによって結果的に「真の」クロスゲートに性質が近づいたのか、今度は因果的な繋がりが薄い物質界やテルカ・リュミレースに勝手に接続するようになっている。
  
F開始までの長きに渡り停止しており、境界空間でユーゼスと鋼龍戦隊が戦った際、フィールド下方に存在していたゲートはここに繋がっていた。[[アダマトロン]]爆散の衝撃と、それに伴い放射されたガンエデンの念動力を受けて起動、境界空間のエネルギーをラ・ギアスへと流し込み、「静死の棺」始動の引き金となった。
+
==== [[魔装機神シリーズ]] ====
 +
ラングラン王宮の最深部、[[ヨーテンナイ]]が邪神の封印として捧げられた古代遺跡のさらに地下に存在していた。そして、ラ・ギアス人に叡智を授けた[[カドゥム・ハーカーム]]もここから現れた<ref>逆に言えば、クロスゲートのない旧シリーズで巨人族がどこから現れたのかは謎。</ref>。
  
巨人族もクロスゲートについては多くを知っているわけではない模様。[[カドゥム・ハーカーム]]も、本人曰く「宿世の因縁と重なる業が道しるべとなり、自分達を閉じた楽園にして、類稀なる隠所たるラ・ギアスへ導いた」ことくらいしか知らないらしい。そのため、クロスゲートから力を引き出せる事は知らなかった。カドゥム・ハーカーム撃破後、再び機能を停止した。
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[[スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神F COFFIN OF THE END|魔装機神F]]』開始までの長きに渡り停止しており、アダマトロン爆散の衝撃と、それに伴い放射された[[ナシム・ガンエデン]]の[[念動力]]を受けて起動、境界空間のエネルギーをラ・ギアスへと流し込み、「静死の棺」始動の引き金となった。
  
位相のズレや空間距離を問わず、次元間的に「近い」世界同士のクロスゲートは比較的つながりやすく、また相互に影響を及ぼすこともある。同じ宇宙の同時間軸空間転移であれば、起動さえ出来れば全く問題なく行うことが出来る。
+
カドゥム・ハーカーム撃破後、再び機能を停止したが、その後、経緯は不明ながら再起動に成功する。
  
 
=== [[PROJECT X ZONE]]===
 
=== [[PROJECT X ZONE]]===
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== 関連要素・関連人物 ==
 
== 関連要素・関連人物 ==
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=== 共通 ===
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;[[ユーゼス・ゴッツォ]]、[[イングラム・プリスケン]]
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:どの作品においても絶対に関わってくる男達。その度合いは作品によって異なる。
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=== αシリーズ ===
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;[[第一始祖民族]]
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:[[αシリーズ]]における開発者。
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;[[ガンエデン]]
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:元々は地球とバルマーを行き来するために彼らが残したもの。
 
;[[念動力]]
 
;[[念動力]]
 
:ゲートを開くための力。開けるだけならともかく、操るにはサイコドライバー並か、それを上回る人外の領域の念が必要。
 
:ゲートを開くための力。開けるだけならともかく、操るにはサイコドライバー並か、それを上回る人外の領域の念が必要。
 
;[[T-LINKシステム]]
 
;[[T-LINKシステム]]
 
:念によってゲートを開くための「鍵」。
 
:念によってゲートを開くための「鍵」。
;[[SRX]]<br />[[バンプレイオス]]
+
;[[SRX]][[バンプレイオス]]
:「鍵」を守るために作られたスーパーロボットとその完成体。バンプレイオスは未だ発展途上であり、完全となればそれ自体がクロスゲートの機能を備える。
+
:「鍵」を守るために作られたスーパーロボットとその完成体。バンプレイオスのクロスゲートとしての機能は未だ発展途上であり、完全となればそれ自体がクロスゲートの機能を備える。
 +
 
 +
=== OGシリーズ ===
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;創造主
 +
:『[[熱血!必中!ボイス・スパログ!|熱血!必中!ボイス・スパログ!〜ムーン・デュエラーズ篇〜]]』第3回によると、全ての終着点となる存在の模様。
 +
;[[エンドレス・フロンティア]]
 +
:アインストがクロスゲートを開き続けた結果、出来上がった世界。
 +
;[[ルイーナ]]
 +
:OGシリーズではクロスゲートから出現する。
 
;[[シュンパティア]]
 
;[[シュンパティア]]
 
:人間の精神に感応するシステムで、T-LINKシステムと類似する機能を備える。“鍵”のレプリカであるが、接触しすぎるとメリオルエッセ化するというリスクを伴う。
 
:人間の精神に感応するシステムで、T-LINKシステムと類似する機能を備える。“鍵”のレプリカであるが、接触しすぎるとメリオルエッセ化するというリスクを伴う。
 +
;[[サイトロン・コントロール]]
 +
:上記のシュンパティアのオリジナル。
 
;[[ファブラ・フォレース]]
 
;[[ファブラ・フォレース]]
:ほぼ同様の機能を備える存在、あるいは同じ存在。
+
:ほぼ同様の機能を備える存在、あるいは同じ存在。OGではクロスゲートが内包された設定になっている。
;[[ガンエデン]]
+
;ジーベ・ドライブ
:元々は地球とバルマーを行き来するために彼らが残したもの。
+
:[[ヘルルーガ・イズベルガ]]が開発したクロスゲートから放出されるエネルギーを吸収し、変換する動力炉。なお、作中では追求されていないが、後述のラマリスに反応するという一場面が存在するため、利用しているエネルギーはかなり危険な可能性がある。
;[[ユーゼス・ゴッツォ]]、[[イングラム・プリスケン]]
+
;[[カドゥム・ハーカーム]]、[[XN-L]]、[[グランティード・ドラコデウス|創世神フューレイム]]
:どの作品においても絶対に関わってくる男達。その度合いは作品によって異なる。
+
:彼ら[[巨人族]]はクロスゲートと深く関わりがある<ref>クロスゲートから力を引き出せる事は知らないなど、彼等もクロスゲートについては多くを知っているわけではないようだ。</ref>。フューレイムを宿すグランティード・ドラコデウスはサイトロン・コントロールによる想いの力を集めることで、クロスゲートの封印はおろか'''破壊をも可能とする力を持った'''。
;[[戦士ロア|ロア]]
+
;[[ラマリス]]、[[ラマリス・カーナ]]、[[ラマリス・イーダ]]
:クロスゲートの存在を知っている。
+
:『OGMD』で起こった「クロスゲート・バースト」の事件以降発生した[[負念]]の集合体。
 +
;十二の鍵
 +
:[[ダークブレイン]]やXN-Lが触れた意味不明な言葉。XN-Lによって可能性を示されたのはリュウセイ、[[イーグレット・イング]]、グランティード・ドラコデウス、シュンパイア…クロスゲートを制御し、[[太極]]に達する存在である。
 +
 
 +
=== その他 ===
 +
;[[アルケウス]]
 +
:背部に背負っている時空間ゲートの形状がクロスゲートに酷似している。
 
;[[アサキム・ドーウィン]]
 
;[[アサキム・ドーウィン]]
:天獄篇における戦闘台詞において、クロスゲートと思しき「門」というワードが登場している。
+
:『[[第3次Z天獄篇]]』における戦闘台詞において、クロスゲートと思しき「門」というワードが登場している。
  
 
== メモ ==
 
== メモ ==
*漫画『Record of ATX』では[[R-GUNリヴァーレ]]はクロスゲートを用いて[[R-GUN]]に異界の存在(おそらく[[アストラナガン]])を憑依・変貌させたものとなっている。
+
*漫画『[[スーパーロボット大戦OG Record of ATX|Record of ATX]]』では、[[R-GUNリヴァーレ]]はクロスゲートを用いて[[R-GUN]]に異界の存在(おそらく[[アストラナガン]])を憑依・変貌させたものとなっている。
*[[スーパーロボット大戦K]]において、[[イディクス]]が使用した転移装置も特性からクロスゲートに酷似している。
+
*[[スーパーロボット大戦K]]』において、[[イディクス]]が使用した転移装置も特性からクロスゲートに酷似している。
  
 
== 余談 ==
 
== 余談 ==
*αシリーズは初期構想時点で、一作目(初代α)で「地球人類の危機の始まり」を、二作目(第2次α)で「地球圏での人類同士の戦いの決着」を、三作目(第3次α)で「外宇宙に旅立ち宇宙人と決戦」をそれぞれ描くという三部作が想定されていたのだが、ロボットものの新作が増えれば、第2次αで決着するはずの「地球圏の戦い」を扱う作品を第3次αに参戦しなくてはならないだろうことが初代の「α」の時点で予想されていた(実際[[機動戦士ガンダムSEED|その予想が現実となった]])。そこで、寺田プロデューサーは「理屈はいいから、とにかく色々な場所が繋がって争いが起きる」ための仕掛けを初代αの時点で考えていたらしい。初代αの時点ではクロスゲートは裏設定レベルでしか語られなかったが、第3次αで堂々のお披露目となった。なお、クロスゲートは初代αで外宇宙に旅立ったメンバーたちを第3次αで合流させる設定上の理屈のためにも必須だったということ。
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*αシリーズは初期構想時点で、第1部(『α』)で「様々な組織の登場」を、第2部(『第2次α』)で「地球圏での内乱と決着」を、第3部(『第3次α』)で「銀河系規模の戦い」をそれぞれ描くという三部作が想定されていたのだが、ロボットものの新作が増えれば、『第2次α』で決着するはずの「地球圏の戦い」を扱う作品を『第3次α』で参戦させなくてはならないだろうことが『α』の時点で予想されていた(実際[[機動戦士ガンダムSEED|その予想は現実となった]])。そこで、[[スタッフ:寺田貴信|寺田貴信]]プロデューサーは「理屈はいいから、とにかく色々な場所が繋がって争いが起きる」ための仕掛けとして、クロスゲートを『α』の時点で考えていた<ref>メディアワークス『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ ザ・コンプリートガイド』743 - 744頁。</ref>。『α』の時点ではクロスゲートは裏設定レベルでしか語られなかったが、『第3次α』で堂々のお披露目となった。
**また、それ以前の理由として、「マクロス」と「マクロス7」「マクロスプラス」など、時間軸がまるで違う作品を同居させるなど、荒唐無稽なストーリーを正当化すべく「'''こういうものがあるんだから、仕方がないじゃないか!'''」というアイテムとして出したものだという。寺田プロデューサー曰く「スパロボはもともとこじつけの塊でもあるから、世界観にあまり細かい理屈をつけるのもなんですしね」とのこと(ファミ通ファースト「第3次スーパーロボット大戦α~終焉の銀河ヘ プレイヤーズバイブル」より)。
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**またそれ以前の理由として、『[[超時空要塞マクロス]]』と『[[マクロス7]]』のような、時間軸がまるで違う作品を同居させるなど、荒唐無稽なストーリーを正当化すべく「'''こういうモノがあるからしょうがない!'''」というアイテムとして出したものだという。寺田プロデューサー曰く「スパロボっていうのはこじつけの塊とも言える作品なので。もともとありえない世界に細かい理屈をつけるのもなんですからね」とのこと<ref>エンターブレイン『第3次スーパーロボット大戦α~終焉の銀河ヘ プレイヤーズバイブル』117頁。</ref>。
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2023年6月30日 (金) 21:51時点における最新版

クロスゲートとは、以下のいずれかを指す。

  1. 時空間のゲート。簡単に言うと異なる空間同士を繋ぐ門。「平行世界」同士をも繋げる能力を持つ。
  2. 上記の時空間のゲートを発生させる空間転移装置。超空間航法の送信機または受信機として使用できる。非常に強力な転移装置であり、いずれの作品においてもオーパーツのようである。

真ゲッターロボ (原作漫画版)』では、これとよく似た存在が確認されている。

概要[編集 | ソースを編集]

スーパーヒーロー作戦[編集 | ソースを編集]

異次元や亜空間には無数のゲートが自然に存在している。異なる空間への移動と異なる時間への移動は同義であるため、異なる空間へのゲートと異なる時間へのゲートでもある。そして異なる空間へのゲートと異なる時間へのゲートは同一でありながらクロスしている。ゆえにユーゼス・ゴッツォはゲートを「クロスゲート」と称している。他作品でも概ね同様の存在であり、それらで「クロスゲート」と称される装置は、「時空間へのゲートに繋がるエントランス」とも言うべき存在である。

宇宙刑事は、次元交錯線を読み取る異次元センサーで同一時間上の目的地に繋がるゲートを検出可能で、ゲートが存在する亜空間へ突入する艦(例えばギャバンなら超次元高速機ドルギラン)も所有しているため、ゲートを使ってワープ可能(この作品での宇宙刑事は銀河連邦警察に所属しており、ユーゼスも元は銀河連邦警察科学アカデミーの科学者である)。

しかし、時間移動をする場合、さまざまな問題がある。

過去への移動は、因果律を乱すため、実行すると時空の修復力により存在を歴史から抹消されてしまうので、実質上は不可能(「親殺しのパラドックス」がいい例)。ただし、完成したクロスゲート・パラダイム・システムを使えば、因果律の乱れを抑えることができるので、一応は実現可能。

未来への移動は、可能性は無限に分岐しているため未来へのゲートも無限に存在し、狙った時間へのゲートの検出が無理に近いどころか、未来ではなく平行宇宙に行ってしまう危険性が高い(イングラム・プリスケンはクロスゲート・パラダイム・システムによる未来予測によって未来〈あるいは並列宇宙〉へのクロスゲートを見つけることが出来た)。

αシリーズ[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦α[編集 | ソースを編集]

ヘルモーズはクロスゲートを応用したワープ航法「クロスゲート・ドライブ」を搭載しており、この技術はエンジェル・ハイロゥにも搭載された。

ジュデッカにも「クロスゲート・ドライブ」が搭載されていて、最終地獄ジュデッカはクロスゲートを利用して相手を亜空間に飛ばす設定であるほか、低熟練度の終盤ではジュデッカのクロスゲート・ドライブで、雷王星宙域に飛ばして宇宙怪獣を退治させ、疲弊したところをさらにラオデキヤ艦隊が待ち構える閉鎖空間に呼び込まれるという展開。高熟練度の終盤だと、シュウ・シラカワイングラム・プリスケンが偶然による様々な条件の重なりやティプラー・シリンダーを使ってクロスゲートを開いてドレイク・ルフトらをバイストン・ウェルに帰し、エアロゲイターの旗艦ヘルモーズを閉鎖空間へ飛ばしている。エアロゲイターの中では唯一ユーゼス・ゴッツォだけが事象の地平線を越えて閉鎖空間から脱出して見せ、シュウを驚かせた。そして倒されたユーゼスは雷王星宙域の特異点を利用して自身をクロスゲートにして、ロンド=ベルとSDFをエアロゲイターが閉じ込められている閉鎖空間に飛ばしている。

ユーゼスは漂流していたイングラムを発見したことで『スーパーヒーロー作戦』のクロスゲート・パラダイム・システムの知識を得ており、クロスゲートを利用して因果律を操作するクロスゲート・パラダイム・システムを未完成ながら開発していたのだった(死後、『第3次α』でシヴァー・ゴッツォと霊帝ルアフ・ガンエデンからは「クロスゲートの秘密に触れ、それを制御しようとした愚者」と批評された)。

未確認ながらこのシステムはアストラナガンにも搭載されていた節がある。ユーゼスにその事を問われたイングラムははぐらかしたが、インフィニティ・シリンダー発動時に顕現する光輪は、後に出現するクロスゲートの形状に酷似していることもあり、可能性は非常に高いと思われる。

第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ[編集 | ソースを編集]

物体としてのクロスゲートが初登場。こちらは先史文明人「第一始祖民族」が開発したオーパーツ。直径は約30kmと巨大。無限力(第一始祖民族の残留思念)の支配下にある。厄介な部分として残留思念が「他者のワープ機能にも干渉」してしまうことで、マクロスシリーズの「フォールドブースター」がブースターの距離限界値を超えてしまう、バッフ・クランの「DSドライブ」をハッキングして地球のクロスゲート近海に集結していた銀河中心殴り込み艦隊(第53話にて)の目の前に転移させるなど。残留思念に打ち勝てる無限力サイコドライバー)アクセスできるものにしか制御できない。その有用さ故に自軍にとって強力な武器となるが、同時に敵軍を招き寄せることもよくあり、トラブルメーカーの感もある。

木星近くにあり、無限力に反応して発動するまで視認不可能だった。これはもともとナシム・ガンエデンとゲベル・ガンエデンが地球を旅立つ際に設置したもので、新天地であるバルマー本星の近くにも設置して行き来できるように用意したものである。ナシム・ガンエデンはクロスゲートを使わず銀河を横断して見て回って地球に帰ったため、使われないままになっており、休止状態に入って長らく姿を消していた。

『第3次α』序盤、ナシム・ガンエデンの目覚めと消失、そして無限力による審判が始まったため、地球側のゲートがイカロス基地近辺の宙域で再起動、ブラックホールが発生した直後の時間軸、雷王星があった座標軸に繋がり、そこに存在していたヱクセリヲンを転移させている。キーアイテムとして度々物語を動かしており、複数の敵勢力がこれを利用して地球圏に現れた他、シナリオ中盤では一時的だが「電脳暦の世界」と繋がり、任務中であったMARZ捜査官達が新西暦世界へと転移するというアクシデントも起きてしまった。また後半は敵勢力の待つ外宇宙へ赴くためにαナンバーズ側も利用している。劇中では無限力に対抗できる存在であるナシムと融合したイルイ、バンプレイオスに搭乗したリュウセイのみがこの制御を可能にしている。

銀河大戦後は人類が審判を乗り越えたことで無限力の干渉が消えたため、それに伴い地球側のクロスゲートは機能不全を起こして使用不能となった(バルマー本星側のクロスゲートはアポカリュプシス並びにブラックホール爆弾の影響で消滅したものと思われる)。しかし、それまでの研究で別次元へのゲートを作ることは可能となっている他、バンプレイオスのXNディメンジョンが完全に完成すれば、それ自体がクロスゲートと同様の機能を持つらしい。

OGシリーズ[編集 | ソースを編集]

OGシリーズにおけるクロスゲートは内部の空間内に負念が渦巻いており、念動力者達は危険性を指摘している。また、各勢力はクロスゲート以外の空間転移手段を確保しているため、クロスゲートを転移に利用しようとする勢力は殆ど存在していない。どちらかというと内部に渦巻く負念や無尽蔵に放出される膨大なエネルギーを狙う勢力が多い。

さらにαシリーズのものとは若干性質が異なり、これを用いて転移する場合、転移先に出口となるクロスゲートが必須となる(αシリーズでは出口がない場合、小型のクロスゲートを一時的に生成して飛ぶ)。さらに、通過する際に内部の「境界空間」を通る必要があるのだが、この空間には知的生命体の負の念が渦巻いており、現出した場合ラマリスルイーナのような敵対的存在に変化してしまう。

ユーゼスが言うには「真の」クロスゲートと呼ばれる存在があり、これは在り様を時々に応じて変え、また自ら動くこともあるという。恐らくαシリーズのものがこれだと思われる。

クロスゲートを通過するには何らかの条件や因子(虚憶の欠片、一大劫を経ての再有生、並行世界間や次元の壁の超越経験といったもの)が必要だと思われる反面、同じ宇宙の同じ時間軸の通常空間の転移であれば、起動さえ出来れば全く問題なく行うことが出来る。また位相のズレや空間距離を問わず、次元間的に「近い」世界同士のクロスゲートは比較的つながりやすく、また相互に影響を及ぼすこともある。

OGMDでは、遠く離れたガディソードやフューリーの母星にもクロスゲートが存在した事が語られているが、そこから出現した敵性集団により両文明の母星は滅亡の憂き目にあう等、災厄の源としての扱いが強い。[1]

なお、フューリーの母星に存在していたクロスゲートの現在は不明であるが、ガディソードの母星に存在したクロスゲートは星が砕けた後も残っていた。突然ガディソードのクロスゲート近くに転移したダークブレイン軍団幹部の一部とグランドレッド・フェノッサは戦闘を続け、スカルナイトがグランドレッド・フェノッサをそのクロスゲートに墜とした結果、XN-Lを生み出してしまった。

他にも、クロスゲートからの力を受けた存在はオリジナルに近い状態にまで戻る傾向がある。 例として以下が挙げられる。

  • ユーゼス・ゴッツォ:クロスゲートを取り込み、アダマトロンを完成させたことで虚憶が実憶になり前世の記憶を不完全ながらも取り戻す。
  • カドゥム・ハーカーム:ヨーテンナイが利用していたクロスゲートの力で三邪神の魂が融合・浄化したことで「負の存在」のまま、本来の姿と能力を取り戻した。
  • アレス・ガイスト:クロスゲートの内部で負念を吸収したことで大元であるアインストレジセイアに近い状態にまで変貌した。

こちら側の地球[編集 | ソースを編集]

南極に存在しており、クロスゲートを封印する遺跡込みで「ファブラ・フォレース」のコードで呼ばれていた。ルイーナ撃滅後はクリフとエリックによって調査が行われていた[2]が、直後にユーゼスアダマトロンによって取り込まれ、その一部とされてしまう。ユーゼスの撃破後も破壊することは出来ず、地球近海に浮かぶ形となったクロスゲートはクロスゲート・バーストを機としてラマリスの出現とそれに伴うダークブレイン軍団の暗躍、ガディソードフューリーを交えたゲート自体を巡る争いを地球圏に齎したが、最終的には鋼龍戦隊が擁するグランティード・ドラコデウスの秘められた力により、真っ二つに両断されて消滅した。

無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ[編集 | ソースを編集]

エンドレス・フロンティア」には様々な「平行世界」が存在し、世界間を移動するためクロスゲートが各地に配置されている。直径は不明だが、少なくともαシリーズのそれよりは明らかに小さいようである(バレリアネア塔のものは恐らく人間大。『EXCEED』によると、通常時だと「持ち運ぶ」ことが出来る)[3]。この世界においてもオーパーツであり、誰がもたらしたかについては不明となっている。

はるか太古に「ある世界」に漂着したアインストが、「閉じた」状態のクロスゲートを発見、これを開くことで元の空間への帰還を目論んだ。クロスゲートの制御ができずにこの計画は失敗に終わるが、この結果「ある世界」と「無数の世界」がクロスゲートで連結され、エンドレス・フロンティアという世界が誕生した形になっている。

ヴァールシャインの撃滅に伴い世界が統合したことで、クロスゲートはフォルミッドヘイムが持つ3基を除き消滅、残った3基も接続先がなくなったことで機能を停止した。そのうち2基はアグラッドヘイムとの戦いの中で奪取されヴェルトバオムに取り込まれたことで消えたため、現存しているのはバレリアネア塔最上階の1基のみとなっている。

しかし、これによって結果的に「真の」クロスゲートに性質が近づいたのか、今度は因果的な繋がりが薄い物質界やテルカ・リュミレースに勝手に接続するようになっている。

魔装機神シリーズ[編集 | ソースを編集]

ラングラン王宮の最深部、ヨーテンナイが邪神の封印として捧げられた古代遺跡のさらに地下に存在していた。そして、ラ・ギアス人に叡智を授けたカドゥム・ハーカームもここから現れた[4]

魔装機神F』開始までの長きに渡り停止しており、アダマトロン爆散の衝撃と、それに伴い放射されたナシム・ガンエデン念動力を受けて起動、境界空間のエネルギーをラ・ギアスへと流し込み、「静死の棺」始動の引き金となった。

カドゥム・ハーカーム撃破後、再び機能を停止したが、その後、経緯は不明ながら再起動に成功する。

PROJECT X ZONE[編集 | ソースを編集]

物質界の秋葉原にエンドレス・フロンティアへのクロスゲートが出現し、同世界からハーケン神夜などが転移してきた。このクロスゲートがエンドレス・フロンティアのどこにつながっていたかは不明。

関連要素・関連人物[編集 | ソースを編集]

共通[編集 | ソースを編集]

ユーゼス・ゴッツォイングラム・プリスケン
どの作品においても絶対に関わってくる男達。その度合いは作品によって異なる。

αシリーズ[編集 | ソースを編集]

第一始祖民族
αシリーズにおける開発者。
ガンエデン
元々は地球とバルマーを行き来するために彼らが残したもの。
念動力
ゲートを開くための力。開けるだけならともかく、操るにはサイコドライバー並か、それを上回る人外の領域の念が必要。
T-LINKシステム
念によってゲートを開くための「鍵」。
SRXバンプレイオス
「鍵」を守るために作られたスーパーロボットとその完成体。バンプレイオスのクロスゲートとしての機能は未だ発展途上であり、完全となればそれ自体がクロスゲートの機能を備える。

OGシリーズ[編集 | ソースを編集]

創造主
熱血!必中!ボイス・スパログ!〜ムーン・デュエラーズ篇〜』第3回によると、全ての終着点となる存在の模様。
エンドレス・フロンティア
アインストがクロスゲートを開き続けた結果、出来上がった世界。
ルイーナ
OGシリーズではクロスゲートから出現する。
シュンパティア
人間の精神に感応するシステムで、T-LINKシステムと類似する機能を備える。“鍵”のレプリカであるが、接触しすぎるとメリオルエッセ化するというリスクを伴う。
サイトロン・コントロール
上記のシュンパティアのオリジナル。
ファブラ・フォレース
ほぼ同様の機能を備える存在、あるいは同じ存在。OGではクロスゲートが内包された設定になっている。
ジーベ・ドライブ
ヘルルーガ・イズベルガが開発したクロスゲートから放出されるエネルギーを吸収し、変換する動力炉。なお、作中では追求されていないが、後述のラマリスに反応するという一場面が存在するため、利用しているエネルギーはかなり危険な可能性がある。
カドゥム・ハーカームXN-L創世神フューレイム
彼ら巨人族はクロスゲートと深く関わりがある[5]。フューレイムを宿すグランティード・ドラコデウスはサイトロン・コントロールによる想いの力を集めることで、クロスゲートの封印はおろか破壊をも可能とする力を持った
ラマリスラマリス・カーナラマリス・イーダ
『OGMD』で起こった「クロスゲート・バースト」の事件以降発生した負念の集合体。
十二の鍵
ダークブレインやXN-Lが触れた意味不明な言葉。XN-Lによって可能性を示されたのはリュウセイ、イーグレット・イング、グランティード・ドラコデウス、シュンパイア…クロスゲートを制御し、太極に達する存在である。

その他[編集 | ソースを編集]

アルケウス
背部に背負っている時空間ゲートの形状がクロスゲートに酷似している。
アサキム・ドーウィン
第3次Z天獄篇』における戦闘台詞において、クロスゲートと思しき「門」というワードが登場している。

メモ[編集 | ソースを編集]

余談[編集 | ソースを編集]

  • αシリーズは初期構想時点で、第1部(『α』)で「様々な組織の登場」を、第2部(『第2次α』)で「地球圏での内乱と決着」を、第3部(『第3次α』)で「銀河系規模の戦い」をそれぞれ描くという三部作が想定されていたのだが、ロボットものの新作が増えれば、『第2次α』で決着するはずの「地球圏の戦い」を扱う作品を『第3次α』で参戦させなくてはならないだろうことが『α』の時点で予想されていた(実際その予想は現実となった)。そこで、寺田貴信プロデューサーは「理屈はいいから、とにかく色々な場所が繋がって争いが起きる」ための仕掛けとして、クロスゲートを『α』の時点で考えていた[6]。『α』の時点ではクロスゲートは裏設定レベルでしか語られなかったが、『第3次α』で堂々のお披露目となった。
    • またそれ以前の理由として、『超時空要塞マクロス』と『マクロス7』のような、時間軸がまるで違う作品を同居させるなど、荒唐無稽なストーリーを正当化すべく「こういうモノがあるからしょうがない!」というアイテムとして出したものだという。寺田プロデューサー曰く「スパロボっていうのはこじつけの塊とも言える作品なので。もともとありえない世界に細かい理屈をつけるのもなんですからね」とのこと[7]

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. 双方ともクロスゲートに地獄の門という意味の呼称をつけており、ロクなものではないという認識はどこの星でも同じらしい。
  2. 理由は不明だが3Dスキャンをすることができなかったようだ。
  3. ある程度行き来が出来る事から、ギリアムは簡易複製品、あるいは何者かによって調整を受け制御されたものではないかと推察していた。
  4. 逆に言えば、クロスゲートのない旧シリーズで巨人族がどこから現れたのかは謎。
  5. クロスゲートから力を引き出せる事は知らないなど、彼等もクロスゲートについては多くを知っているわけではないようだ。
  6. メディアワークス『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ ザ・コンプリートガイド』743 - 744頁。
  7. エンターブレイン『第3次スーパーロボット大戦α~終焉の銀河ヘ プレイヤーズバイブル』117頁。