ウォルフガング
ウォルフガング | |
---|---|
外国語表記 | Wolfgang[1] |
登場作品 | 勇者特急マイトガイン |
声優 | 佐藤正治 |
デザイン | オグロアキラ |
初登場SRW | スーパーロボット大戦V |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
---|---|
種族 | 地球人 |
性別 | 男 |
誕生日 | 昭和?年5月3日 |
年齢 | 60歳説あり[2] |
出身 | ドイツ |
体重 | 61kg |
血液型 | A型 |
所属 | ウォルフガング一味 |
ウォルフガングは『勇者特急マイトガイン』の登場人物。
概要
ウォルフガング一味のリーダーであるマッドサイエンティスト。「世界一強いロボット」を造る事に情熱を燃やす。耳が常人よりも長く、更に折れ曲がっており、その形は豚の耳に似ている。
マイトガインを超えるロボットを造ろうとしており、実際そのロボット製造技術は高い。雷張ジョーの専用メカである飛龍と轟龍の活躍を見ると、性能を引き出しさえすれば勇者特急隊に並ぶ性能のロボットを作り出せている様子。
目的の為なら手段を選ばない性格だが、メカに対する熱意や真摯さは本物である。また、実際は根っからの悪人というわけではなく、『悪事を働く自分を恥じる面がある』『機械は直せるが人命はひとつしかないという信条を持つ』『友人だった宍戸博士の遺児であるジョーを気にかける』……と、良心や善性といった面を覗かせることも。
序盤の悪人達の中では、唯一開発資金の調達が出来るようなバック(テーマパークの経営、怪盗団、マフィア)が無い為か、ロボットの製造には苦労しているらしく、シュタルク4126の建造時には途中で資金が尽きた為に旋風寺重工の青戸工場でアルバイトをしていた[3]。なお、当初は多数の部下がいたものの、この時にイッヒ、リーベ、ディッヒを残し全員に去られてしまった。
後にその技術力に目を付けたエグゼブにより強引に部下として引き入れられるが、その所業の数々を知るに至り離反を決意。魔のオーラを解析し、対抗策であるイノセントウェーブ増幅装置を造り上げ一矢報いる事に成功するも、エグゼブの凶弾に倒れてしまう。しかし装置自体は大阪次郎らに託しており、最終的にマイトガインを勝利に導く。
エピローグでは大怪我こそ負ったものの生還し、イッヒ、リーベ、ディッヒと再会を果たしている。
登場作品
VXT三部作
- スーパーロボット大戦V
- 初登場作品。最初からミスターXの支援を受けているため原作と異なり資金難ではないらしく、量産したロボットに名無しのウォルフガング部下が終盤まで搭乗している。また、今回はホイ・コウ・ロウ、ショーグン・ミフネ、カトリーヌ・ビトンらと「デンジャラスゴールド同盟」を結成する。
- 初登場時はティーゲル5656に乗り、以降はメガソニック8823、シュタルク4126と順に乗り換えていく。
- 終盤のナデシコルート第45話以降は地球艦隊・天駆に同行の上、協力する。
- スーパーロボット大戦X
- 今作でも資金難の様子は見られないほか、他の犯罪者たちと「ブラックダイヤモンド連合」を結成する。また、本作では彼が大阪次郎のかつての同僚だった伴である可能性について触れられている。終盤のボーナスシナリオ「大地に生きる」では、元BD連合の面々と共に味方として使用可能。
- スーパーロボット大戦T
- 本作では初登場時にゾンダー人間にされている。一時はUNDに身を寄せていたが、木星での戦いでT3に投降する。
- また、本編開始前に何者かの依頼(恐らくはカギ爪の男の集団の可能性が高い)を受け、密かにDG細胞に関する研究を行っており[4]、それに関連してゲッター線の「可能性」を見出す。
単独作品
- スーパーロボット大戦X-Ω
- 2019年7月のイベント「灯せ!! 絆の進化理論」期間限定参戦。シナリオNPC。
パイロットステータス
精神コマンド
特殊スキル
エースボーナス
人間関係
- イッヒ、リーベ、ディッヒ
- 最後まで付き従った三人の部下達。ちなみに、三人の名前を並べると「Ich liebe dich(ドイツ語で『私はあなたを愛してる』の意)」となる。
- エグゼブ
- 彼に脅される形で部下として引き入れられる。科学者のプライドにかけて、水面下の反逆を続けていき、エグゼブと黒幕のブラックノワールを破滅させる。
- 大阪次郎
- 青戸の工場長。前述のアルバイトの際に親しくなり、メカニックとしての魂を思い出す。
- 旋風寺舞人
- 宿敵。エグゼブ登場後は「共通の敵」ということから、協力した事も。
- 雷張ジョー
- 彼を雇い、自身が制作したロボットを与える。エグゼブ登場後は、憎まれ口を叩きながらも友情が芽生える。
- 彼の父親とは交流があったが、終盤までジョーが友人の息子であることには気づかなかった。
- 吉永サリー
- 第1話では彼女の訴えに耳を貸さずロボットで振り払ったが、第16話にてアルバイトの彼女から弁当を分けてもらったことにより、心境の変化が始まる。
- ショーグン・ミフネ、ホイ・コウ・ロウ、カトリーヌ・ビトン
- 『V』では彼らとデンジャラスゴールド同盟を結成し、何だかんだで組織のリーダー的立場に。
- パープル
- 『X』ではブラックダイヤモンド連合の盟主に収まった彼に反骨心を滾らせる。『X』ではエグゼブの登場が終盤になるため、その代役を担ったと言える。
- 勇者特急隊
- 原作にて、彼等がウォルフガングの名前を知るのは最終回だが、『V』では初登場の時点で名前を知られている。
他作品との人間関係
- コロス
- 『V』では究極戦車ニーベルゲンを回収するために火星に行った際に目を付けられ、後にブラックノワール打倒の切札を託される。
- 破嵐万丈
- 『V』では舞人に次ぐ因縁の相手となり、後に共にブラックノワールを打倒する大きな力となる。
- 破嵐創造
- 『V』では彼の事を知っていたらしく、万丈に対して「破嵐創造の息子」と特殊戦闘台詞で呼んでいる。
- エンブリヲ
- 『V』では彼の力により宇宙世紀世界へと転移させられる。彼の危険性にも気付いており、彼に消されるのを恐れ、やむを得ずロンド・ベル隊と交戦する。
- クルツ・ウェーバー
- 『V』にて、惑星フェルディナでのヴィルヘルム・カスパーとの戦闘で倒れた彼を救助している。
- ラカン・ダカラン、ヤザン・ゲーブル
- 『X』ボーナスシナリオ「大地に生きる」において共闘。「腹一杯の飯」を条件に仲間に引き入れる。
- 天海護
- 『T』では、ゾンダー人間と化すが彼の浄解によって元に戻った。
名台詞
- 「なんというスピード…しかしロボットは所詮パワーよ!!」
- 第1話より。ガインの機動力に驚愕しつつも言い放った台詞。決して出任せの台詞ではなく、直後から巨体とパワーで圧倒するが…。
- 「なんだ、あのSLの化け物は!?」
- 同上。駆けつけたロコモライザーに対して。
- ロコモライザーは線路を2車両分も使う程の大型車両であり、そんな巨体が線路を無視して水上をホバー走行してきているのだから、そう叫んでしまうのも仕方が無いか。
- 後に高松監督が手掛けた『超速変形ジャイロゼッター』(SRW未参戦)でも、主人公がSLから変形する敵機体を前に同じリアクションをしている。
- 「これが本物の、マイトガインなのか!?」
- 同上。それまで「噂のマイトガイン」と思い込んでいたガインが正真正銘のマイトガインへと合体したのを目の当たりにして。ここからお決まりの「そう、その通り!」に続き、必殺の縦一文字斬りで成敗された。
- 「そんなこと決まっておるではないか」
3人「!」
「もちろんお前達…」
3人〈安堵した表情)
「よりロボットだ」 - 第17話より。製作途中のシュタルク4126の開発の資金調達の為にイッヒ達3人をバイトに行かせようとするも、飢餓に耐えられなくなったイッヒに「私達とあのロボット、どちらをお取りになるのですか?」と言われた時の返答。この発言の為に三人に見捨てられてしまう。
ただこれ自体も「三人の生活よりロボットの完成の方が先だ」程度であり「命よりロボット」という意味ではない。事実、後述のバイト中にウォルフガングを訪れた三人に対しても朗らかに「元気にやっておるか?」とたずねるなど、見捨てられたことに対する恨みもなかった。 - (ここで働いた金で再び悪事を企てようとするワシには、あの娘の笑顔は眩しすぎる…しかし額に汗して働くこともまんざら悪くないかもしれん…)
- 青戸の工場でバイト中、節約のために昼食抜きにしていたところへ、吉永サリーに余っていた仕出し弁当を分けてもらった時の独白。
- この辺りから、彼本来の善性が顔を見せるようになる。
- 「ま、時代が動くには犠牲が必要な時代だった。だが、そいつは決して後悔していないと思いますよ…自分を貫き通したんだから…」
- 同じくバイト中に大阪工場長との過去話に対しての彼の言葉。大阪工場長は彼にかつての同僚で職場を去った伴の姿を被らせた。
- 「そんな事いいんじゃよ。ロボットはいくらでも替えが効くが、お前たちは一人しかおらんからな。また一から出直しじゃ」
- 同話における最後の言葉。戦いに敗北した部下3人の元へ向かって、労いをかける。
- 「貴様が親玉じゃな! 一体何者じゃ!?」
- 第21話より。エグゼブ配下のセブンにイッヒとディッヒを人質にとられた事で、解放条件である勇者特急隊のデータをセブンに渡して2人を開放してもらった後に立体映像で現れたエグゼブに対して。
- (ふっ…これで勝ったと思うなよ。今にワシの恐ろしさを、思い知らせてやる…!)
- 同上。リーベを逃がした件でセブンが焼殺処刑されるのを目撃したことから、エグゼブの脅威に屈服する形で彼の配下になると宣言した後での独白。
- 「ああ改良してやるわい! 負け犬の腕でも勝てるようにな!」
- 第26話より。テスト中オーバーヒートした轟龍にケチをつけた雷張ジョーに対して。技術者の意地である。
- 「ユリウス、ワシも科学者の端くれじゃから、機械の事なら少しは分かるつもりじゃ」
「機械が己の存在に疑問を抱くようになったら、それはもう人間と変わらんのじゃないか?」 - 第32話より。自らの存在意義に悩む狙撃手アンドロイド・ユリウス(SRW未登場)を諭す際に。
- ウォルフガングが必ずしも根っからの悪党ではない事が伺える台詞であり、「SFもの」の一つのテーマになりうる深い内容の台詞である。
- 心を持った機械の苦悩という要素は、次作『勇者警察ジェイデッカー』のテーマの1つとなる。さらにユリウス役の結城比呂(現:優希比呂)はロボット刑事の1人であるドリルボーイを演じることに。
- 「ふん、いくつもいくつもロボットを作りおって。そんなもの返り討ちにしてくれるわ!」
- 同上。マイトガインの救援に現れたマイトガンナーに対して。
- 同じように世界征服の為にロボットを何体も作っているウォルフガングに他人の事は言えない。
- 「宍戸博士とは、何度か共同で研究をしたことがあったが、実に優秀な科学者で人間としても素晴らしい男だった」
- ジョーがTR社の極秘資料を持ち込んだ際、その出所をといつめた場面でのセリフ。もともと二人の関係が険悪だったこともあり
- 当初は無視して立ち去ろうとしていたジョーだが、自身の父を評価しその消息をたずねるウォルフガングに対し己の出生と博士の最期を教える。
- これがきっかけとなり、ウォルフガングは宍戸博士の仇をかならず突き止めることを決意することとなる。
- 「ふんっ、お前なんかに同情した訳ではない! ワシと同じ科学者を食い物にし、平然としている奴が許せんのじゃ!」
- 第35話より。ジョーに父の仇がエグゼブである事を告げ、その真意を問われて。エグゼブへの怒りも当然あったのだろうが、友人の息子であるジョーの事を気に掛けてもいたのだろう。
- 「あの男め、宍戸博士と同じ様に今度はワシを利用しようというつもりじゃろうが、そう思い通りには行くものか。科学者を舐めて貰っては困る…!」
- 同上。不敵に笑いつつ科学者としてのプライドを見せる。その言葉通り、轟龍に秘密裏に仕掛けられた自爆装置を解除してジョーの窮地を救い、早速エグゼブの鼻を明かす事に成功する。
- 「三人とも、達者で暮らすんじゃぞ…」
- 第46話、イノセントウェーブ増幅装置を開発し、イッヒ、リーベ、ディッヒを大阪工場長の元へ届けるように伝える。三人は最後までウォルフガングと共に戦おうと言うがウォルフガングはマシンガンを乱射して強引に追い払い、一人寂しげに呟いた。
- 「天才科学者、ウォルフガング博士を甘く見るな!」
- 同上、捕えられて洗脳される寸前だったジョーを救出。イノセントウェーブ増幅装置を装着し、ブラックノワールに一杯喰わせることに成功する。
- 無敵とも思えた魔のオーラへの反撃の狼煙となるシーンであり、BGMも相まって燃える展開である。
スパロボシリーズの名(迷)台詞
戦闘台詞
- 「ビアル星の技術の結晶とワシのロボットの勝負じゃ…!」
- 勝平との特殊戦闘台詞。
- 「あの艦は男のロマンに溢れておる…!」
- 沖田との特殊戦闘台詞。ウォルフガングは「男のロマン」が解る人物である模様。
- 「伊達や酔狂でこんな頭にしてはおらんわ!」
- シュタルク4126の頭部ビーム砲使用時。誰かが言ったような台詞である。
中断メッセージ
- 「見ろ、イッヒ、リーベ、ディッヒ! ここにもあそこにも、見た事のないロボットがたくさんいるぞ! くぅ~! スパロボに出られて本当によかったわい!」
「その通りじゃ! 自分の知らない様々なロボットと出会える事はスパロボの醍醐味の一つ! プレイヤーの諸君、早くワシに新しいロボットを見せてくれ! 頼んだぞ!」 - 『V』中断メッセージ「ウォルフガングの願い」より。実際、スパロボが切っ掛けで参戦作品を知りファンになったプレイヤーも多く、中には制作する側(スパロボだけではなく、様々な媒体に)に回ったユーザーも存在している。
- 『マイトガイン』らしいメタさに溢れた台詞だが、多くのロボットにウォルフガングは叩きのめされてしまう運命にある…。これもまた、スパロボの醍醐味である。
シナリオデモ
- 「ナデシコめ! 大企業の豊富な資金から生まれたメカなどにワシのロボットは絶対に負けないぞ!」
「そもそもネルガルという企業はだな…!」
「あ、こら! お前等、ワシの話を聞けーっ!!」 - 『V』チトセ編第11話「勇者、到着!」に於けるホシノ・ルリとの戦闘前会話。
- マイトガインのみならず、ネルガル重工をもライバル視する技術者魂溢れる台詞。しかし、ルリには当然ながらスルーされてしまうのだった。なお、他のネルガル製の機体と戦闘させたときも、戦闘中にそのことを意識した台詞が出ることがある。
- 「ダイターン3、そして破嵐万丈! 破嵐創造の息子である貴様には聞きたい事がある!」
「そうつれない事を言うな! 奴のサイボーグ技術とワシのロボット工学を組み合わせれば最強のロボットが造れるはずなのだ!」 - 『V』第17話日本帰還ルート「登場!宿命のライバル」に於ける万丈との戦闘前会話より。
- ニーベルゲンに続いて破嵐創造の技術を利用しようと万丈に接触を図るが、これは彼の逆鱗に触れる行為であり…。
- 「こ、この気迫…! 世間で聞く快男児との評判とは、ちょっと違うぞ…!」
- 直後に怒りと敵意を露にした万丈に戦慄して。ここから『V』における因縁が始まる事になる。
- この時の万丈は余程恐ろしかったらしく、後に万丈から接触を図られた際には戦々恐々としていた。
- 「待て! 待つんだ、ジョー!」
- 『V』第18話「迫るデンジャラス・ゴールド」にて、去っていったジョーを追って。元ネタはボクシング漫画『あしたのジョー』からだろうか?
- 「マイトガインと、その仲間! こんな事を言えた義理でもないが、世界を救ってみせろよ!」
- 『V』第33話「飛び立て、偉大な勇者!」に於ける撤退時より。エンブリヲのお陰で戦う羽目になったものの、ウォルフガングが根っからの悪人ではない事を示す台詞である。
- 「うおおおっ!ついに…ついに本物の魔法使いを見つけたぞ!」
- 「ワシの科学のレベルアップのためにも、お前の魔法を解析させろ!」
- 『X』第16話「闇を照らす太陽」にて、オリジナル主人公との戦闘前会話。科学技術向上のためには魔法にすらも興味を示すマッドサイエンティストぶりを発揮。なおアマリには「何なんです、このおじいちゃんは!?」とドン引きされた。
- 「機械は直せるが、人の生命に代わるものはないからな!」
- 『X』第27話「宿命のライバル」に於ける撤退時より。この発言によって大阪次郎に旋風寺重工におけるかつての同僚でないかと感づかれる。
開発・搭乗機体
- ティーゲル5656
- 記念すべき本編第1話を飾った雷神型ロボット。
- メガソニック8823
- 飛龍の完成形でウォルフガング本人曰く「最高傑作」。
- シュタルク4126
- 資金難で開発が一時中断していた戦闘ロボ。原作ではイッヒ、リーベ、ディッヒの3人が搭乗するが、『V』ではウォルフガング本人が乗る。
- 飛龍
- 本来の機体名は「ソニック」だがジョーによって改名される。実はメガソニックの為の囮用のロボット。
- 『新世紀勇者大戦』ではジョーのものとは別にウォルフガング自身が搭乗する。
- 轟龍
- エグゼブの要請で開発されたジョーの新たなロボットで、本来の機体名は「アトラス0084」。
- Ζ(ツェット)
- 洗礼ロボ第一号。後に同型機が洗礼ロボ軍団の隊長機となった。SRW未登場。
余談
- 監督の高松信司氏によると、ウォルフガングの「ガング」とは「玩具」の意味であり、「玩具の狼」との事。その理由は、飛龍や轟龍など登場するべくして登場したメカを作り出したことから[5]。
- もっとも、ウォルフガング(ヴォルフガング)とはドイツ語圏の男性に見られる名前でもある。
- ウォルフガングの誕生日(5月3日)は、『マイトガイン』製作デスク・古里尚丈氏から取られていると思われる。