ペルフェクティオ
ペルフェクティオ(Perfectio)
- 登場作品:バンプレストオリジナル
- 声優:関俊彦
- 種族:なし(Dにおいては疑似意識を構築していたが、本来は意志も心もない)
- 所属:ルイーナ
南極遺跡「ファブラ・フォレース」から出現したエネルギー体が、その場に居合わせたフェリオ・ラドクリフの意識を取り込み、実体化した姿。ただし、プロトデビルンの長であるゲペルニッチによると、本来はこうした現れ方はしないらしい。フェリオに無理矢理フォレースを開けられた関係と思われる。なお、そのエネルギーで憑依した身体を若返らせる事ができるようで、その容姿はフェリオというよりも彼の息子のジョッシュに似ている。
ちなみに「ペルフェクティオ」とはフェリオに憑依した状態を指し、メリオルエッセは総じて「破滅の王」と呼称。正確にはこの呼び名も本来の名ではなく、それどころか後述の理由で名前自体存在しない。
存在
その正体はあらゆる次元の「悪意」「恐怖」などの負の感情エネルギーの集合体で、ただ、「破滅」のみを求める。そのエネルギーの総量は宇宙全体を覆い尽くすほどと言われており、その力は人知の想像を超えるあまりにも超然的な存在である。
Dにおける『メガゾーン23』の世界の地球はペルフェクティオが原因で破壊された可能性が示唆されており、ある意味で存在そのものが天災と言える。そもそも本来は明確な個我・自意識を持たない破壊エントロピーそのものであり、Dの世界に現れた時はフェリオを元にした仮の意識を持っていた。また、メリオルエッセの6人も本来は存在せず、自意識形成時のデータをもとにした使い捨てのコマ。
劇中では最後の最後まで姿を現さず、中盤まで断片的、かつ漠然的にしかその存在は語られなかったが、ズール皇帝やゲペルニッチ達がその存在を強く警戒しているなど、その恐ろしさは断片的であっても十分にユーザー側にも伝わっていた。
「主人公と関わりがある人物の肉体に憑依したエネルギー体」や「負の感情エネルギーの塊」であるラスボスという点では、後の作品であるスパロボKのラスボスであるル=コボルと共通しているが、「存在するだけで宇宙一つを消却し、もし『破滅の王』が現出すれば世界(地球どころではなく「スパロボD」自体)が終わる」と、危険度という観点では桁が違うという次元ではない(霊帝やガイオウが「桁違い」なら、「破滅の王」は桁自体が意味を成さない)。搭乗機のファートゥムにしても、「破滅の王」の力の一部が「機械兵器」という形で実体化したものに過ぎない。
ブルー・スウェアはこの存在を何とか撃退することが出来たが、その方法はバサラとイヴの歌で負のエネルギーを抑え、総攻撃でファートゥムを一時撃破、トレーズが特攻して「破滅の王」を一時退散させた隙に現界するための門であるファブラ・フォレースを破壊し、現出自体を阻止する事でようやく事態を収拾するというものだった。
つまり、「破滅の王」という存在そのものは健在であり、自軍がやった事は本格的に現出する前に追い返しただけ(それでもトレーズという大きな犠牲を払っている)で、倒すことはできなかった。
特徴
現状、スパロボのラスボスとしては、滅ぼそうとして滅ぼせなかった唯一の存在である(Wのザ・データベースは事情が特殊な上、最終的に和解しているため滅亡はしていない)。その恐ろしさや脅威の大きさは並行世界全てを破滅させたSC2のアゾエーブといい勝負だが、こちらは元を断てない分始末が悪い。
なお、ル=コボルとは違い、憑依されていた人間が元の状態に戻ることは無い。憑依された時点でその人間の意識は消滅し、人間としては死亡してしまう。一瞬たりともフェリオの人格が戻る事はなかった(ただし記憶はそのまま残るため、消滅というよりも「破滅の王」に乗っ取られるというべきであろう)。
こんな無茶苦茶な設定になった理由は、スパロボDの登場作品に「マクロス7」があり、その敵対勢力であるプロトデビルン(より正確にいうと、「宇宙全てのスピリチアを吸い尽くす」ゲペルニッチ)を超える脅威を表現するため、という理由が強い。
このペルフェクティオよりも危険かつ強大な存在は、スパロボシリーズ全体を見ても絶無に近いレベルで例がない(唯一、辛うじて比肩するのがシュウイチロウ&アゾエーブ。その他の大半は「地球の危機」レベル、最悪でも「全銀河の危機」止まり)。本気で「破滅の王」を相手取るなら、正真正銘の「神」か「悪魔」でもなければ不可能であろう(それ以外で対抗できるとすれば、イデか真聖ラーゼフォンぐらい。)。
類似する存在であるケイサル・エフェスやル=コボルは初めから作中世界に存在していたのに対し「破滅の王」は次元の狭間から作中世界に現出しようとしていた。ただし、自力で世界の枠を超えることが出来ず、ファブラ・フォレースやクロスゲートなどの「次元の門」を通じなければ現れることが出来ない。そのため、滅ぼすのは不可能だが、方法を問わなければ対処することは容易いという極端な特徴を持っている(Dにおける「メガゾーン23」の世界では地球そのものに対して攻撃を加えることで現出を阻止し、本編では前述の通りファートゥム撃破後にファブラ・フォレースを破壊して追い返している)。
破滅の王そのものである「負のエネルギー」に対抗する唯一の手段は「正のエネルギー(あるいは「生のエネルギー)」であり、スパロボDでは熱気バサラと時祭イヴの歌が(エネルギーの総量が桁違いとはいえ)該当していた。しかし、それでもフェリオという器に縛られていたからこそ有効に働いたのであり、「破滅の王」本体に対しては全くの無力であると見ていいだろう。
総論
フェリオの意識を介して「破滅の王」が語ったところによれば、「無限に広がり続ける宇宙を、無限に原初の闇に戻し続けるもの」であるらしい。言ってみれば「破滅の王」とはエントロピーがどうのこうのというよりは、「死滅」という「現象」そのものであり、ペルフェクティオは偶然発生したスパロボ世界における端末、と言える。
ただし、前述したように本来「破滅の王」は知性も意思も持たず、またその本質は「死」という概念にして現象である。全てのものが遅かれ早かれいずれは滅びる以上、無限に存在する並行世界、その全てに「破滅の王」が遍在している。つまるところ「破滅の王」が危険なのは、「次元の門が開かれ、そこから一気に死の現象が溢れ出した場合」である(死と滅びの現象そのものが世界に現出するのだから、滅びるのは当然である)。ちなみに、別ゲームでは同様の存在に対して「空に対して剣を振っても空気や空間は切れても空という概念は切れない」と説明されている。ペルフェクティオもまさしくその通りであり、対処法も「実体に縛りつけて滅する」である。
ペルフェクティオの場合は、フェリオの人格というイレギュラーな要素を取り込んだために、形を持たない「死の現象」に「自我」という枠が与えられたため、結果として只管に全ての破滅を求める存在になったのである(その観点では、ある意味「破滅の王」本体よりタチが悪い)。あらゆる世界に同時に存在し続ける死と言う概念である、という性質上、門を介さない限り顕在化することはなく、自発的に他の世界に干渉するような事態は少ないと思われる。
メリオルエッセ達はこのペルフェクティオを指して「破滅の王」と呼んでいたために混乱しがちだが、彼らはあくまでフェリオの知識を元にした人造人間である=認識そのものは元となったフェリオのレベルが限界であるため、彼らにとって自らを作り出した「破滅の王」とは、あくまでもペルフェクティオという器を示すことになる。
Dでは概ね上記の通りの存在であり、最終的にトレーズの特攻で器を失い、ファブラ・フォレースの破壊によって現界出来なくなったことにより、もとの現象に戻った。
第2次OGにおける諸設定
今作ではいくつかの設定が追加・変更されている。
“鍵”と呼ばれるものが存在し、それは、門を開き、また閉じるためのものであり、その世界の知的生命体の心の在り様を調べ、「破滅の王」が現出するための糧となる負の感情を集める素地を作るためのものであった。
遙か古代、恐らくはオーバーテクノロジーによって栄えた文明の時代、“鍵”に触れたナニモノカ(少なくとも人間ではなかったようだが)に憑依して「ペルフェクティオ」という端末を得、開かれた門から現れようとしていた。当時の人間達は、その尖兵たるメリオルエッセやミーレス達と戦い、膨大な犠牲を払ってクロスゲートを封じ込め、「破滅の王」の現出を阻止した。その後、生き残った者たちは、戦いで得たものを利用し、後の時代に「破滅の王」が現れた時の対抗策を造り上げた。それが“鍵”の複製品であるシュンパティアやレース・アルカーナである。そして、ファブラ・フォレースの正体は、かつて「破滅の王」が現出しようとしていたクロスゲートと、古人達が戦いの後に築いた封印神殿のことを指す。
恐らくは、その戦いの際に構築したと思しき疑似意識が時を経ても残っていたらしく(推測だが、どうやら器ごと放逐されたらしい)、フェリオを器に再び顕現した際は、当時の事を記憶していた。
シュンパティアに組み込まれたカルケリア・パルス・ティルゲムにより、門を開いたフェリオは「破滅の王」本体、即ち死の概念そのものに接触してしまい、その結果人格を乗っ取られてしまった。この時、疑似意識にフェリオの所有していた知識が書き込まれ、その結果メリオルエッセ達は、恐怖のイメージを移した人の姿と、闘争の手段である機動兵器を与えられることになった。
結末は概ねDに準じるが、最終局面ではイルイ・ガンエデンによって抑え込まれ、ウェントスの特攻とクリスがクロスゲートを介して引きずり込んだことにより、OG世界から消滅した。ちなみによく「AI1に取り込まれた」という話が聞かれるが、実際にAI1が取り込んだのはクロスゲートから力を取り込んで暴走したアレス・ガイストであり、正確には間違い。
今作においてはクロスゲートが破壊されずにそのまま残ったため、また何らかの形で現界して来る可能性は否定できない。
登場作品と役柄
- スーパーロボット大戦D
- ラスボス。最後の最後で登場し、ファートゥムに乗る。たしかに強いが、機体にHP回復がないため、ズール様やゲペルニッチに比べると少し分が悪い。彼自身が言うとおり、「肉の身体に縛られたが故」だろうか。この時点ではハードの関係で台詞が少ないが、それが却って不気味さを煽っている。回避の高い機体でチクチク削るのが一番楽。
- 第2次スーパーロボット大戦OG
- 59話「デザイア」で登場。ガードこそないが、特殊効果満載の攻撃と凄まじい命中率、何よりαのボス勢さながらの「ド根性」ラッシュで絶望感を与えて来る。グランゾン辺りを囮にコツコツ削るのが定石。
実は、本作において「破滅の王」が現出すれば宇宙が終わる、という事実を明確に認識していたのは、何とユーゼス・ゴッツォただ一人(バラルも認識してはいたが中途半端)であり、その他の面々は単にペルフェクティオのことしか知らないか、シュウや自軍含め、クロスゲートを破壊すれば地球も自分達もただでは済まない、という認識を持っていた。つまり、そのまま(「破滅の王」の真実を知らないまま)であればいずれ押し負けて「破滅の王」が現れていた=全てが終わっていたのはほぼ間違いなく、イルイの干渉とユーゼスがクロスゲートの動作を操作していたこと、そしてウェントスの特攻という3つのイレギュラーがあったからこそ成し得た勝利と言える。なお、本作では疑似意識がしっかりしているのか(PS3になってメモリの容量が増えたから、という理由は置いといて)、会話シーンが多く、Dでは他者から語られた事象を自ら明かしていたりする。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
命中が全パイロット中2位、回避が33位。それ以外は全てトップという文字通りの怪物。「破滅の王」自体が現界していれば能力どころの話ではないだろうが。
精神コマンド
特殊技能
- 底力L9 援護攻撃L4 指揮L4 コンボL4 カウンター
- Dにおけるラインナップ。ボス恒例の底力に加え、信じられない事に援護攻撃持ち。指揮で強化したメリオルエッセ機を自分が援護して来るため、実際のダメージは数値以上に大きい。だからと言って単機にすると「ウルティムム」で一網打尽にされる上、下手に援護陣形を組むと「オルクステレブラー」でまとめて貫かれる。付け入る隙がどこにもないため、V2ガンダムやプロトガーランドなどの回避の高い機体で少しずつ削って行こう。
- 2回行動 底力L7 見切り 気力+(ダメージ)
- 第2次OGでのラインナップ。見切りと底力、機体の地形適応のおかげで精神コマンドなしではほぼ避けられない。ガードがないのがせめてもの救い。今回、底力の補正値がZシリーズと同じになった為、補正値は過去作の底力L9を凌駕している。2回行動とEN回復能力により無制限に使えるMAP兵器連発がキツイ。特殊効果も豊富で、フルブロックやパイロットブロックでカバーしないと相手にならない。幸いというかメリオルエッセ機の召喚はなく、特殊効果武器は射程3に撃てないため、そこに主力を配置して削るべし。無論、MAP兵器対策は抜かりなく。
エースボーナス
- HP50%以下で、一度だけ「かく乱」を使用する
- 全回復のトリガーが60%であるため、イルイのイベント後に使って来ることになる。これを撃たれると1ターン無駄にする上に「パッシーオ」で気力が削られるため、できればイベント後は手番を渡さずに撃墜してしまいたい。
人間関係
- フェリオ・ラドクリフ
- 依代。彼の記憶を引き継いでおり、第2次OGの最強技でその一部を垣間見れる。
- グラキエース
ウェントス
イグニス
アクイラ
コンターギオ
ウンブラ - 彼ら6人を創造する。展開次第ではグラキエースorウェントスに離反される。OG2ndではウェントスの特攻を受けてクロスゲートが損傷し、世界の外へ追い出されることとなった。
- クリアーナ・リムスカヤ
- 第2次OGでは彼女たちのうちクリスによって世界の外へ引きずり出されることになる。
- 夏喃潤、泰北三太遊らバラル勢
- 「破滅の王」を警戒して行動していた。……が、「破滅の王」の実態を知らなかったため、対策のレベルが中途半端であり仮に成功していても「破滅の王」が出てくれば全てご破算だっただろう。裏付ける証拠として、バラルの園を中心として地球に展開したフィールドはルイーナの本拠地である南極だけ覆えなかった。破滅そのものであるペルフェクティオを百邪と同じように定義づけていたのがそもそもの誤りだった。
版権作品との人間関係
- 早乙女博士、コーウェン、スティンガー
- ペルフェクティオの強大さや恐ろしさに早々と気付いており、死の間際にペルフェクティオの存在の警告を遺した。コーウェン達の言葉からゲッター線の力で、何らかの対策も講じる事が可能だった様子。
- ズール皇帝
- さすがのズール皇帝も、ペルフェクティオの存在を感じ取り、その存在を恐れ、警戒していた。彼が地球を破壊しようとしたのも、このペルフェクティオの現出阻止のため。
- ゲペルニッチ
- ゲペルニッチ達プロトデビルンも、その存在は知っていた様子で、無限の並行宇宙から自分たちと同次元に現れた事を驚いていた。ペルフェクティオは彼らとは性質の異なっていた同種の存在であったらしい。ペルフェクティオを食い止める為にブルー・スウェアに力を貸してくれる。
- 流竜馬 (OVA)
- 時空の狭間で、ゲッターエンペラーを通じてその気配を感じ取っていた。実際にペルフェクティオを相手にして真正面から対抗し勝利する為にはゲッターエンペラークラスの機体でも全く足りないと思われる。
- 熱気バサラ、時祭イヴ
- ペルフェクティオと対に位置するエネルギーである「歌エネルギー」を持つ存在。彼らの歌が、ペルフェクティオへの反撃の大きな鍵となる。早い話、この二人がいなければペルフェクティオと戦うことすらできなかった。
- トレーズ・クシュリナーダ
- 最後の最後に彼の捨て身の攻撃を受け、彼が己の命を懸けて稼いだ時間にブルー・スウェアによってファブラ・フォレースを破壊される。
パイロットBGM
- 「Despair」
- 専用曲。ジョッシュの通常曲のアップテンポアレンジであり、ユーザーからも非常に人気が高い。ちなみに曲名を知らなくてもユーザー間なら「完璧親父の曲」と言えば通じる。意味は「絶望」。やや意訳ではあるが「希望」を意味するジョッシュのBGM「Desire」と対極をなす曲名である。そして、「Trombe!」よりも優先度が高い。
- 「Destinies (Ver.OGII)」
- 3度目のイベント後にこれが流れ始める。Dのタイトルミュージックだが、スローペースアレンジなのでちょっと聞いただけだと「?」となる。
名台詞
- 「ペルフェクティオとは、我が宿りしかりそめの、この体の名」
「我は破滅、我は混沌…すべてをただ消し去る。無限に広がり続ける宇宙を、無限に原初の闇へと戻し続けるもの…我はすべての宇宙とともに存在するもの」
「この器と同じ、自らを人と呼ぶ生命体よ。この世界が破滅へと導かれる時がきた…」 - 最終話で初登場したときの台詞。
- 「我は破滅をつかさどるもの。破滅を導くもの」
「そして、破滅そのもの…」 - 戦闘セリフの一つ。第2次OGではエデッセサペレ使用時の台詞に採用されている。
- 「お前は……我が得た知識の中にあるぞ。ジョシュア・ラドクリフ。そして、クリアーナ・リムスカヤだな」
- 第2次OGでの登場時、ジョッシュとリムを視認して。意外にもDでは存在しなかった、会話シーンである。
- 「否だ、クリフォード・ガイギャグス。お前達がフェリオ・ラドクリフと認識する知的生命体……その魂は、既に消滅している。この体は、我がかりそめの器に過ぎぬ」
「我にこの世界の知識を与え、虚無に還った」 - クリフに対して。Dではシビルが「クライシス・ポイント」のIMでジョッシュに教えていた。
- ペルフェクティオ「否。フェリオ・ラドクリフはここで“鍵”を見つけ、“門”を開けようとしただけだ」
ジョッシュ「その“鍵”とはなんだ!?」
ペルフェクティオ「お前達が『シュンパティア』と呼ぶ機構……それがもっとも近しい」
「本来、“鍵”とは我が赴く世界、その知識所有者……負の波動の源となる者達……すなわち、我の糧となる知的生命体の心の在り様を調べるためのものだ」
「お前達のシュンパティアは、“鍵”を歪めたもの。恐らくはこの封印殿を建造した者達により、造り上げられたものであろう」 - シュンパティアと“鍵”について。“鍵”とは要するに、「破滅の王」の糧、器となる者を見出すための装置であり、シュンパティアは機能を限定した劣化複製品、ということのようだ。アインストが探していた“鍵”もこれのようだが……。
- 「古の知識所有者……我の覚醒に備え、我が眷属との戦いで得たものを利用し、封印殿やシュンパティア……そして、お前達がレース・アルカーナと呼ぶものを造り、遺した知的生命体」
「姿形は、お前達とよく似ていた。だが、既に死滅している。我の封印と引き換えにな」 - ファブラ・フォレースを残した者達の真相。Dでも恐らく、ほぼ同様のプロセスが踏まれたのであろう。
- 「古の知識所有者も、フェリオ・ラドクリフも、“鍵”を完全に解明することは出来なかった」
「“鍵”に触れた者は、その知識と引き換えに魂を蝕まれる……いずれ来る破滅の導き手となるために」
「そう、お前達がメリオルエッセと呼ぶ存在……我が下僕、我が尖兵と化すのだ」
「知らぬことか。ならば、フェリオ・ラドクリフのさらなる記憶を垣間見るがいい。それはお前達にとって、さらなる絶望を呼ぶ因子となるであろう」 - “鍵”に関する事実。イグニス達はゼロから作り上げられたものだが、本来の「メリオルエッセ」とは“鍵”に触れた人間が変質して生まれるものらしい。見方を変えれば、“鍵”とは一種のブービートラップとも言える。つまり、模造品のシュンパティアに感応したジョッシュとリムもいずれそうなる可能性がある、というのだが……。
この後、「破滅の王」は器に刻まれたフェリオの記憶を垣間見せる。それは、フェリオ自身がクリアーナをシュンパティア01の被検体としたという事実、そして真の「リム」は、彼らが「クリス」と呼ぶ少女であったという事実。そして、シュンパティアにリンクする度、リアナがリアナでなくなっていくという事実であった……。 - 「触れたものがシュンパティアではなく、本物の“鍵”であったなら……すぐにでも我が下僕となったものを」
「だが、お前がシュンパティアに長く触れていれば……本来の魂を打消し、破滅の導き手へと変貌を遂げる可能性もあった」
「マシーンに搭乗した時、お前の人格が前面に出ていたのは、その兆候だ」
「しかし、今のお前は、人間とメリオルエッセの狭間で揺れる不安定な存在であるがな」
「お前も同様だ。本物の“鍵”に触れていれば、このかりそめの器のように我がものとなっていた」
「時間の問題だ。ゆがめられたとはいえ、シュンパティアに触れたことによって、お前も変貌しつつある」
「その証拠に、メリオルエッセ達の声を聴き、グラキエースとは共振までしたであろう」 - ジョッシュとリムに突きつけた衝撃の事実。シュンパティアに近づき過ぎれば、二人ともメリオルエッセと化すというが……。
- 「その原因は、シュンパティアに組み込まれた別因子の作用だ」
「フェリオ・ラドクリフの触れたシュンパティアの別因子は、“鍵”としての機能を励起した」
「“門”を開き、我の一部に直接触れたからだ。そして、この肉の器が所有していた知識によって、我が眷属は新たな姿で生まれ出でた」
「然り。“鍵”によって人間の心の仕組を調べ、そこから効率よく負の波動を引き出し、収集するための姿、力を得たのだ」 - フェリオが乗っ取られた原因。
- 「そう、見るがいい……我が機械の器を!!」
- 経緯こそ違えど、「ペルフェクティオ」とメリオルエッセ達は似た存在。そして、主の声に応じ、「破滅の王」が作り上げた機械の器が顕現する……。
- 「我は無限、我は混沌……全てを飲み込み、力と成して無へと還すもの」
- 第2次OGでの戦闘セリフの一つ。こちらは通常セリフのほか、エデッセサペレ使用時にも言うことがあるため、「大事なことなので2度言いました」状態になることがある。ただしエデッセサペレ使用時のバージョンはより抑揚がつき最後が叫ぶ感じになっているので、使い回しではない。
- ペルフェクティオ「お前は本来、存在し得ぬ者……我が生み出したも同然の虚ろな魂……」
リアナ「で、でも、あたしは生きてる! ここに、こうして!」
ペルフェクティオ「シュンパティアは偽りの“鍵”……お前もまた偽りの存在……いずれ消えゆく運命なのだ」
リアナ「あたしが何者だろうと、クリスが戻ってくるまで消える訳にはいかないのよ!!」 - 第2次OGにおけるリアナとの戦闘前会話。本来メリオルエッセとして存在するはずだったリアナの真実を、無慈悲に突きつける。
- 「なんと…」
「かりそめとはいえ、我の力をこれほど退けるというのか…」 - 重傷時。「ペルフェクティオ」の力は、フェリオとファートゥムを介して「破滅の王」の力を再現しているだけに過ぎないらしい。
- 「まさか、我の力が……!?」
「あり得ぬ……こんなことは、あり得ぬはずだ……!」 - 撃墜台詞。破滅の王が動揺を示した瞬間である。ちなみにこの台詞、表示枠の関係により撃墜台詞では珍しい2枠を使用した台詞である(他には第3次αのクルーゼ程度)。第2次OGでは後半のみ使用されている。
- 「無駄だ…我は、死と滅びを糧として存在するが故に。我を滅ぼすことは、できぬ」
「終わりだ。お前たちに与えよう、完全なる滅びを。我が一部となって、消えるがよい」 - 一度倒されたにも関わらず、何事も無かったかのように復活したときの台詞。そして、ブルー・スウェアにさらなる絶望を与えることに…。なお、第2次OGでは前半の台詞が採用され、この台詞と共に「ド根性」を使用して来る。
- 「感じるぞ…お前たちの、叫びを。絶望の果てに滅びを迎え…我が力となれ、人という名の生命体よ」
- 再び復活したペルフェクティオによって、体すらまともに動かせないほどの理性を超越した名状しがたき恐怖の感情が喚起され、次々と戦意を失っていくブルー・スウェアに対して。
- 「まもなく、我が本体が現出する。終焉の時だ」
「お前達に与えよう……これまで我が糧となった、亡者たちの怨念を」 - 2度のド根性の後、HPを60%まで削るとこの台詞が出る。メリオルエッセに葬られた亡者達の怨念を叩きつけ、鋼龍戦隊から戦意を奪い取りにかかる。ただし、この状況で一人だけリアクションが別方向なのがいたが。
- 「なんだ、これは。我の、我が力を押しのけるだと……」
「あり得ぬ……我は無限、我は永遠。滅びの宿命をもつただの生命体が、死と滅びと、負の波動のすべてによって存在し続ける我の力を退けるなど」
「たとえ我が、このかりそめの体を通してのみ、この世界に存在しているとしても……あり得ぬ!」 - 主人公機体やバサラ、エンジェル・ハイロゥなど、様々な生命と想いの力により、死と滅びの力によるプレッシャーが退けられて。第2次OGではシュンパティアを通じて届けられたイルイの念によって押し返されることになる。
- 「ぬぅ……この肉の体に縛られたが故か。このかりそめの身体は、もう保たぬ」
「だが、我を退ける、この力は…存在を許してはならぬ…」 - 二度目に撃破された際の台詞。この後、古代機械ファブラ・フォレースを破壊する時間もなく再び復活するも、トレーズの特攻で世界の外へと押し出され、その隙にブルー・スウェアの総攻撃で古代機械ファブラ・フォレースは破壊され、「破滅の王」は退けられた。
- 「有り得ぬ……! この肉の器に縛られたがゆえか……! この仮初の機械体は、もう保たぬ……!」
「だが、我を退ける力……古の者達をも凌駕するこの力は……その存在を許してはならぬ……!!」
「我は無限……我は永遠……絶対真理を以って、宇宙の破滅、破砕、破界を司るもの……我は……!!!」
「我は……永遠……!!」 - 第2次OGではこのようになる。しかし、滅びそのものたる彼の王が終焉を迎える日は、全平行世界或いは時間の概念そのものが消え去らない限り、永遠に無いのだろう……。
なお、破界という言葉からあの作品を連想させるが、単なるお遊びと思われる。
余談
- ペルフェクティオはラテン語で「完璧」や「完全」といった意味で(英語圏なら「Perfect」)、取り付いているのが主人公の「親父」なので、ユーザーからは「完璧親父」と呼ばれている。因みに石川賢の作品で『ゲッターロボサーガ』とも関連が囁かれる『虚無戦記』の敵役、ラ=グースとその性質が非常に似ている。
- 最終話で登場する際メリオルエッセの機体を配下として蘇らせるのだが、これは同時期に発売された『COMPACT3』のラスボス・修羅王の使用した奥義「闘鬼転生」とほぼ同じ。偶然なのか意図的なのかは不明だが、「復活したのは機体だけでパイロットは一般兵」、「一体だけいない(ストゥディウムとアガレス)」という所まで共通している。
- 演じた関俊彦氏はかつてバンプレストオリジナルキャラのアーウィン・ドースティンを演じていた。
- しかし、セリフ回しが木原マサキを彷彿とさせるためか「冥王」のあだ名もついてしまった。
- また、PROJECT X ZONEでは主人公の一人である天斎小五郎を演じている。
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