神聖ブリタニア帝国
神聖ブリタニア帝国(Holy Britannian Empire[1])とは、『コードギアスシリーズ』に登場する国家。
概要
世界の3分の1を支配している超大国。ナイトメアフレームによる強大な軍事力を背景にE.U.、中華連邦はもちろん、それらに属していない国々にも植民地化を目的として侵略行為を行っている。
皇帝を頂点とした絶対君主制国家であり、厳しい身分制度の敷かれた階級社会が特徴。属領とした国にはかつての国名を名乗らせず、「エリア○○」と数字で呼称した上に被征服民を「ナンバーズ」と呼び、人種差別に基づいた苛烈な統治を行う。また、ナンバーズの反抗意志を奪うために麻薬「リフレイン」の密売を行い無力化を図る等、その徹底した差別意識や振る舞いは現実世界におけるかつての貴族社会や列強諸国を彷彿とさせるものとなっている。
本国は現実世界におけるアメリカ大陸に位置するが、「ブリタニア」というローマ帝国の属州時代のイギリスと同じ名称が示すように元はイングランド王国であり、アメリカ独立戦争の失敗やトラファルガー海戦敗北に端を発するイングランド王国解体というifの歴史を歩んだ結果、追い詰められた女王エリザベス3世(史実では子を儲けなかったエリザベス1世の末裔)はナポレオンと革命勢力に屈服し、「エディンバラの屈辱」にて王政廃止を宣言した。しかし、ブリタニア公リカルドは女王を救い、新大陸に逃れる事に成功し、国を再建。女王には子がおらず血筋が途絶えたため、ブリタニア公が新たに即位して「神聖ブリタニア帝国」が誕生した。文化面等は現実世界のイギリスを含むヨーロッパに近い。国内通貨はポンド。
シャルルの即位以前は新大陸の一部を領土とする一介の地域大国に過ぎなかったが、シャルル即位後に徹底的に強化された軍事力と、堕落と腐敗に塗れた既存国家群を駆逐して新たな世界秩序を築くという目的の下、「弱肉強食」の国是を前面的に押し出した侵略戦争で急速に勢力を拡大し、本編開始時点で新大陸全域はブリタニアの支配下にあり、17のエリアを有している。欧州の大国E.U.(ユーロ・ユニバース/ユーロピア共和国連合)とは全面戦争状態ながら優勢で、中華連邦もブリタニアとの国力差から徐々に態度が媚びる方向へ変化している。他の植民エリアでも大規模は反乱等は発生していなかったが、エリア11では黒の騎士団の暗躍とエリア制度始まって以来の大反乱「ブラックリベリオン」が発生する等、被征服民の間ではブリタニアの横暴かつ屈辱的な支配により不満や怨嗟は渦巻いているため、国内事情は決して安定しているとは言い難い。
『R2』ではブラックリベリオンに勝利し、黒の騎士団を壊滅させ、E.U.との戦争にも絶対的な優勢が確立されるなどで帝国の支配権はより安定していく。しかし、第一皇子オデュッセウス・ウ・ブリタニアと中華連邦皇帝の天子との婚姻が黒の騎士団と中華連邦の反乱分子に阻まれたことで黒の騎士団と中華連邦の事実上の結託を招き、さらにE.U.を脱退した大部分の自治州やその他の反ブリタニア勢力までもが次々に合流する事態が発生。結果、設立された反ブリタニア国家連合「超合集国」との全面衝突に至る。
エリア11・鹿児島租界における戦闘で黒の騎士団と一進一退を繰り返している隙に、ゼロ率いる本隊が東京を強襲。第二次トウキョウ決戦が繰り広げられたが、フレイヤ弾頭の大被害を受けてそのまま停戦。
シュナイゼル・エル・ブリタニアの策略でゼロが黒の騎士団での実権を失い、逃亡した直後の「ラグナレクの接続」にて第98代皇帝シャルル・ジ・ブリタニアが行方不明となり、その一ヶ月後に突如帝都ペンドラゴンに現れたルルーシュ・ヴィ・ブリタニアの第99代皇帝即位宣言に伴い、各皇族・貴族をギアスで操られた結果、シャルル政権は終焉。
ルルーシュは即座に貴族制度の廃止、財閥の解体、ナンバーズの解放、歴代皇帝陵墓の破壊といった本来のブリタニアと正反対の改革を強行。国内では強い反発が起こり、既得権益を奪われる貴族たちが一斉に反乱を起こしたが、ルルーシュ率いる神聖ブリタニア帝国軍に全て叩き潰されてしまい、国内勢力の平定に成功。即位から僅か三ヶ月で長く続いたブリタニアの全伝統が失われた。直後にナイトオブラウンズとその直属部隊が反乱を引き起こしたが、ナイトオブゼロに就任した枢木スザクによって殲滅され、シャルルに忠誠を誓っていた守旧派は壊滅状態となる。
ルルーシュ政権は超合集国への加盟と偽って誘い出した各国要人を人質に取る暴挙に出るが、ほぼ同時に帝都ペンドラゴンにフレイヤが撃ち込まれ壊滅し、行政機能が事実上麻痺。シュナイゼル率いる旧皇帝派や要人救出を目指す黒の騎士団との全面戦争が勃発したが、シュナイゼルがギアスで傀儡にされ、戦略兵器・ダモクレス要塞をルルーシュに奪取されたことで、ブリタニアの全面勝利で戦争は終結する。
しかし、その後すぐにゼロレクイエムでルルーシュが死亡。次の第100代皇帝に即位したナナリー・ヴィ・ブリタリアは即位と同時に帝政廃止と全植民地の解放を宣言し、ブリタニアの世界支配は崩壊した。
その後は旧シャルル時代に勢力を誇った貴族や財閥は壊滅状態に陥っており、旧来のブリタニア至上主義者達の勢力も復権する事もなく、超合集国との協調路線を取り、国号も「ブリタニア公国」に改めて、世界平和への道を進む。だがそれにより、戦争によって生活基盤を確保していたとある小国が傾き、新たな戦いの火種を生む事になる。
地名
- ペンドラゴン
- 帝都。
- エリア10
- インドシナ半島に存在する属領。『R2』では中華連邦の支配下に置かれる。
- エリア11
- かつて日本と呼ばれていた属領。物語の主な舞台となる。
- エリア18
- 中東に存在する国家だったが、コーネリア・リ・ブリタニアにより侵略され属領化。
- エリア24
- 旧スペイン。外伝作品『コードギアス 双貌のオズO2』で序盤の舞台となる。
身分
- 皇帝
- ブリタニアを治める者の称号。実質的に世界の3分の1を治める者の称号でもある。
- 皇族・皇位継承者
- ブリタニアの次期皇帝の地位を受け継ぐことができる権利の持ち主。現皇帝であるシャルルが108人もの皇妃を持つため、皇子や皇女は母親の違いによりミドルネームが異なる。
- また、多数の皇子・皇女が存在する関係上、次期皇帝の地位を狙う皇子・皇女たちによる皇位継承権争いが絶えない。
- 皇位継承順位は基本的には年齢順だが、母親の家柄や本人の資質・実力などにより上下する場合もある。また、皇位継承権の返上や皇籍と引き換えに罪をあがなったり、ブリタニアの大勢に影響を及ぼす大規模な事業の許可を得る事ができる。なお、皇帝の許しを得れば復帰も可能。
- 貴族
- 大公爵から武勲侯までの位に就いている者の呼称。平民であっても一定の条件を果たせば就任が許される。
- ユーロ・ブリタニア
- ヴェランス大公オーガスタ・ヘンリ・ハイランドを宗主に頂くブリタニア貴族の総称及び勢力。外伝作品『コードギアス 亡国のアキト』における敵組織として登場する。
- 立場上はヨーロッパ戦線を担当するブリタニアの一方面軍に過ぎないが、その中でも独自に強大な勢力を築き上げており、「四大騎士団」を筆頭とする保有戦力は他の方面軍の追随を許さない規模と練度を誇る。また、それぞれの騎士団を率いる4人の団長はラウンズにも比肩すると謳われた実力者が揃っており、実質的な最高幹部として君臨している。シャルルがヨーロッパ戦線に興味を示さず指揮権を委譲して任せ切りにしている事もあり、トップの権限は一般のエリア総督よりも遥かに強く、本国の方針とは異なるスタンスでの侵攻作戦や占領統治を展開しており、その支配地は他のエリアとは一線を画した独自の体制が築かれている。
- その実態は、E.U.建国に伴う市民革命によってヨーロッパを追放され、ブリタニアに亡命したイングランド系以外の王侯貴族を先祖に持つ欧州系貴族の集合体である。新天地であるブリタニアでも傍流として差別されてきた歴史から、命じられたE.U.侵攻作戦を「父祖の故地の奪還を目指す聖戦」と位置付けて明確な大義名分を掲げている他、密かに本国からの離反・独立を目論んでいる者たちも多い。また、上記の大義名分を持つ事から可能な限り現地の住民を巻き込まない戦闘を心掛けているが、それがE.U.との戦争が長期化する一因となっている。
- しかし、ユーロ・ブリタニアの本国との乖離振りをさすがに不審に思ったシャルルは、その動きを牽制して改めて手綱を握るべく、腹心の軍師ジュリアス・キングスレイに自身の名代として全権を委任し、更に直属の護衛兼監視役として枢木スザクを同行させ、ユーロ・ブリタニアへと派遣した。
- 騎士
- ナイトメアフレームのパイロットの呼称でもあるが、本来は皇族の護衛である専任騎士を指す。
- ナイトオブラウンズ
- 皇帝直属にして帝国最強の騎士団。
- ナンバーズ
- 占領したエリアに元々住んでいた住民をブリタニア側から呼ぶ言葉。ブリタニアの階級制度では最下層に位置する。
- 作中で確認できるのは、エリア11に居住する旧日本人の「イレヴン」、エリア24に居住する旧スペイン人(E.U.スペイン州)は「ツーフォー」という蔑称で呼ばれ、差別待遇を受けている。
- 名誉ブリタニア人
- 各エリアの住民が役所の手続きと試験を受けると得られる称号。
- ナンバーズと比べてある程度の自由と身分が保証されるが、ブリタニア側からは被支配者という認識は変わらず、ナンバーズ側にとっても「裏切り者」という認識が一般的であるなど、ある意味一番肩身が狭い立場と言える。反乱防止のため、特例を除き携帯電話を所持する事が許されない。
- その上、軍内部においてもほとんどが歩兵にしかなれず、最前線での戦闘や毒ガスの回収など正規のブリタニア軍人がやりたがらない危険な任務を押し付けられる傾向があり、重火器の配置もろくに行われないなど事実上の捨て駒扱いであった。
- クロヴィス・ラ・ブリタニアがエリア11の総督だった頃はそういった風紀が絶えなかったが、暗殺されたクロヴィスの後任としてコーネリアが総督に赴任してからは重大な軍事作戦に名誉ブリタニア人部隊を使わなくなったため、比較的安全な仕事が増えつつある模様。
登場作品
世界観の都合上、エリア11の日本はスーパーロボットが存在する日本とは並行世界の別物とされている設定がほとんど。ただし、他作品の日本人達からは例え世界が違えど日本を力尽くで支配し、差別までしている有様から強い憤りを抱かれている。
Zシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
- 初登場作品。『機動戦士ガンダム00』に登場する勢力・ユニオン[2]と合併し「ブリタニア・ユニオン」になるというクロスオーバーを果たしている。
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- 『ガンダム00』の地球連邦との兼ね合いからか、こちらの名称で呼ばれることが多くなった。
- 第3次スーパーロボット大戦Z(時獄篇/天獄篇)
- ナナリーやシュナイゼル、コーネリアといった一部の皇族が新たな連邦政府においても要職に就いている。
VXT三部作
- スーパーロボット大戦X
- 原作終了後の設定。かつてドレイク軍と手を組んでいた。『聖戦士ダンバイン』でアメリカ出身とされていた人物(トッド・ギネスやマーベル・フローズン)もブリタニア出身になっている。
単独作品
- スーパーロボット大戦Card Chronicle
- AEUの加盟国であり、一時的に関東地方を制圧していた事と、現在日本とは休戦状態にある事が分かっている。後に地球連合から脱退し、鉄甲龍と手を組んで世界の3分の1を支配下に置くが、帰還したカイルスによって打倒された。
- 本作ではZシリーズと異なりユニオンとは別の国家だが、地理上の領土がどうなっているのかまでは言及されていない。
- スーパーロボット大戦X-Ω
- スーパーロボット大戦DD
- 序章ワールド3第5話から登場。ユニオンと同盟関係にあり三大勢力としてはZシリーズと同様に「ブリタニア・ユニオン」と呼ばれる。別世界から転移してきた所属不明戦力であるアークエンジェル隊をテロリストと誤認して(あるいは自分たちの意に沿わない勢力と認定して)敵と見なし、結果的にこれが後のディバイン・ドゥアーズが黒の騎士団とソレスタルビーイング、そしてwZERO部隊と協力関係を結ぶ遠因となる。以降は重要な(TV本編の出来事のみならず外伝作品も含めた)戦いにことごとく介入され大きな損害を被っており、『R2』の原作イベントでは異世界の魔法やオーバーテクノロジーを併せた作戦に何度も出し抜かれる様になり、その所為で騎士団側の重要人物を一人も討ち取る事ができない等、相応に被害を与えていた原作とは違ってひたすら煮え湯を飲まされている。3章part4にて思惑の一致から『00』の地球連邦に参加し、アロウズと共に敵対勢力に対して更なる弾圧を開始する。
- スーパーロボット大戦30
- 『復活のルルーシュ』設定。本作では日本を侵略出来なかった[3]ため、内政干渉をしていた事になっている。またティターンズはブリタニア系だったとのことで、エゥーゴとも戦いを繰り広げていた。
皇族
男性皇族
皇帝
- シャルル・ジ・ブリタニア
- 第98代皇帝。ブリタニアは「不平等においてこそ競争と進化が生まれる」というシャルルの持論を国是としている…のだが、実際の彼はブリタニアの侵略によって世界に起きている紛争の数々を「俗事」で片付けてしまうほど、全てに対して無関心となっている。これが後に、一部の息子たちの叛乱を招く原因になった。
皇子
- オデュッセウス・ウ・ブリタニア
- 第1皇子。皇族の中でも凡庸な人物で、次期皇帝の座にも興味を持っていないが、温厚さや人から恨まれる事の無い、ある種の人徳を持ってはいた。
- シュナイゼル・エル・ブリタニア
- 帝国宰相にして第2皇子。有能ではあるが、父・シャルルからは警戒されている。
- クロヴィス・ラ・ブリタニア
- エリア11の初代総督にして第3皇子。エリア11総督の座にいたが、序盤で異母弟のルルーシュに暗殺される。
- ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア(ルルーシュ・ランペルージ)
- 第11皇子だがシャルルによって皇籍を剥奪され、日本に送り込まれた後、極東事変の際に記録上は死亡扱いとなる。その後、実母マリアンヌの生家であるランペルージ姓を名乗って別人として生きることに。
- 自分と妹ナナリーを見捨てた上に、唯一の親友である枢木スザクの母国である日本まで蹂躙した父と帝国に対して怒りと憎悪を抱き、仮面のテロリスト「ゼロ」となって父への復讐と帝国の打倒を目指す。
- 『R2』終盤でシャルルを抹殺した後、ギアスを用いて帝位を簒奪、第99代皇帝に即位し、ブリタニアの文化を徹底的に破壊する行動に出る。この事から後の歴史でシャルルが英雄と呼ばれたのに対し、ブリタニアの文化を一夜で破壊した最悪の暴君と呼ばれる。
- キャスタール・ルィ・ブリタニア、パラックス・ルィ・ブリタニア
- ニンテンドーDS用ソフトに登場。第15皇子で、双子の兄弟である。兄のキャスタールはアクイラ、弟のパラックスはエクウスという専用KMFに搭乗し、合体KMF「レガリア」への変形機構も持つ。2人とも傲慢で残忍な性格をしている上に、ギアス能力まで持っている。
- その危険な性質は幼い頃からすでに顕著であった事から、一族の者には「鬼子」と呼ばれ危険視され、5歳の時にキャスタールがパラックスを殺害してしまったことから皇位継承権を剥奪され、ナリタの研究施設にずっと幽閉されていた。
- しかし、実際は2人とも生存しており、殺害の件も危険人物である彼らを公の場から遠ざけるためにシャルルが仕組んだ偽装工作であった。シャルルからは「生きて脱出することができたら皇位継承権を返してやる」と言い含められており、生への執念とギアスの力で暗躍を始める。
- V.V.
- シャルルの双子の兄。外見は幼いが、コードを獲得した事で不老不死になっており、実年齢はシャルルと同じである。
女性皇族
皇帝
- クレア・リ・ブリタニア
- 外伝漫画『漆黒の蓮夜』に登場。当初は日本某所の隠れ里に匿われ、日本名の「カルラ」と名乗っていた。すべてが終わった後、皇帝に即位。
- ミドルネームからも分かるように、コーネリアとユーフェミアの先祖。
皇妃
- マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア
- 第5皇妃。ルルーシュとナナリーの母親。庶民の出だが、「閃光のマリアンヌ」という異名を持つ凄腕の騎士であった経緯を持ち、ナイトオブラウンズでもあった。
- 皇妃にならなければナイトオブワンになっていた、とも言われている。
- ガブリエッラ・ラ・ブリタニア(SRW未登場)
- クロヴィスとライラの母親。貴族の出身だが、庶民の出の上に勝負事に滅法強いマリアンヌを妬み、娘のナナリーを事あるごとに目の敵にしていた。後にクロヴィスの訃報を聞いて精神崩壊を起こしてしまう。
- フローラ・メル・ブリタニア(SRW未登場)
- 外伝作品『双貌のオズ』に登場。マリーベルとユーリアの母親。傲慢で独善的な性格の者が多いブリタニア皇族としては珍しく、「皇族は民を慈しみ、その心を思いやるべき」という優しい信念の持ち主であったが、まだ幼かった次女のユーリアと共に爆炎に包まれた屋敷の中で命を落とした。
皇女
- ギネヴィア・ド・ブリタニア
- 第1皇女。前線で指揮を執るよりも権力を振るうことを好む。母親と同じく貴族主義であることから、庶民の出であるマリアンヌと、その子供であるルルーシュやナナリーを嫌っていた。お説教が長いため、「説教のギネヴィア」という二つ名を持つ。
- コーネリア・リ・ブリタニア
- 第2皇女。クロヴィスの死後、エリア11の総督に任命され、武力によって反抗勢力の排除に当たる。
- ユーフェミア・リ・ブリタニア
- 第3皇女。クロヴィスの死後、エリア11の副総督に任命され、ルルーシュとの再会を機に、皇女の立場を捨ててまで「行政特区日本」の設立を決意する。
- カリーヌ・ネ・ブリタニア
- 第5皇女。わがままで高慢ちきな皇女として、ある種有名になっており、自分よりも先にエリアを任されたナナリーに辛く当たる。最終的にルルーシュのギアスによって皇族の地位を失い、ナナリーとシュナイゼルによる帝都へのフレイヤ攻撃で死亡したかに思われたが、直前で自らの専属騎士であるダスコ・ラ・クレルモンに救出され、生存。
- 外伝作品『双貌のオズ』では、高い推理力や別人かと思えるくらい意外な一面を見せる。
- ナナリー・ヴィ・ブリタニア
- ブラックリベリオン後、第12皇女として皇族に復帰し、カラレス総督の死後、エリア11の新総督に就任。行政特区日本の再度の設立を宣言して失敗に終わるが、一方でエリア11を「矯正エリア」から「途上エリア」にまで戻す実績を出している。
- ルルーシュの死後は第100代皇帝即位と同時に帝制及び皇室の正式な廃止と全植民地の解放を行い、自身はブリタニア代表に就任した。
- マリーベル・メル・ブリタニア
- 第88皇女(ナナリーやカリーヌ、ユーフェミアよりも年上だが、家が没落したために順位が下がった模様)。一見すると温和な美人だが、切れ者で、対テロリスト遊撃機甲部隊「グリンダ騎士団」の騎士団長を務める。
- テロにより母と妹を亡くした過去を持ち、それによる諍いで父・シャルルのことも憎んでいる。これらの点からルルーシュの女性版と言える。当のルルーシュからもその点を指摘されたが、言葉の真意を拒絶した。
- 勿論、実際に何から何までルルーシュと同じというわけではなく、ナンバーズを明確に差別し、市民として認識しないなど相違点はそれなりにある。
- ユーリア・メル・ブリタニア(SRW未登場)
- 外伝作品『双貌のオズ』に登場。マリーべルの同母妹。かつて母フローラと共に幼くして燃え盛る屋敷の中で非業の死を遂げた。この事件を機にマリーベルはテロリストをひどく憎むようになった。
- ライラ・ラ・ブリタニア(SRW未登場)
- ソーシャルゲーム『コードギアス 戦禍の天秤(ライブラ)』に登場。クロヴィスの同母妹で、『ライブラ』という偽名を名乗っている。
- モニカ・クルシェフスキー
- ナイトオブラウンズのメンバー。シャルルの娘の1人だが、シャルルには出自を知られていないので、正式な皇女ではない。ラウンズとして力を示し、父親に存在を認めて貰う事を願う。
その他
- 純血派
- ジェレミア・ゴットバルトが結成したブリタニア人至上主義の軍内派閥。軍内部からの非ブリタニア人完全排斥と名誉ブリタニア人制度の撤廃を標榜し、エリア11に強固な基盤を有している。しかし、ジェレミアの失脚を契機に衰退していく。
- 主義者
- ブリタニア人でありながら、ブリタニアの現状に異議を唱える人間を指す蔑称。作中ではルルーシュやディートハルト・リートがこれに相当する。
- ブリキ野郎
- 「イレヴン」に対抗して生まれた、エリア11の住民によるブリタニア人への蔑称。作中では玉城真一郎が頻繁に使用。
- All Hail Britannia!!!
- 神聖ブリタニア帝国国歌(SRW未採用)。
- 作曲は劇中音楽を担当した中川幸太郎氏、作詞はDAMIAN BROOMHEAD、歌はオペラ歌手の清水宏樹氏・谷友博氏・中西勝之氏の3名による合唱。
- 劇中ではシャルルの演説シーンで初披露され、場面のインパクトも相まって視聴者の記憶に深く残った楽曲である。
- 歌詞は全て英語だが、その内容は「皇帝を崇め称え、皇帝が治めるブリタニアのために命をかけて戦え」というものであり、絶対王制を敷くブリタニアの在り方を如実に表したものとなっている。
関連用語
- ナイトメアフレーム
- ブリタニアが開発した機動兵器。
- サクラダイト
- ブリタニアの日本侵攻の発端となった鉱石。
- ブリタニア騎士
- SRWにおけるブリタニア帝国一般兵に相当。帝国のナイトメアフレームの搭乗者は原則的に騎士の位を持つ者に限られる。
- 概ねはやられ役だが、視点の都合によりマシなポジションをもらえる者達もいる。
余談
- 神聖ブリタニア帝国の発祥の地はイギリス本土にあるので、『アーサー王物語』に由来する人名や地名等が数多く見られる。
- 『復活のルルーシュ』製作以前の小説版では戦後世界に関する情報が一部触れられており、ブリタニアと植民地から解放された各国との間で軋轢が生じている事が語られている。ブリタニアの皇室資産を整理し、旧植民地への支援が行われているが、ブリタニアの植民地支配に関する謝罪問題が紛糾。公式謝罪を求める旧植民地国家側と「神聖ブリタニア帝国の後継国家ではない」との立場を取る新ブリタニア政府側での対立が発生している。
- 日本国首相の扇要や超合集国議長の皇神楽耶は形式的な謝罪に拘らない立場を取っているが、逆にブリタニア人のミレイ・アッシュフォードはブリタニア政府側が折れるべきとの心情を示している。
- 作中では非常に強大な国家として描かれるが、小説版ではシャルルが即位する前は新大陸の一強国の立場こそ有していたが、制度や実状が旧態依然で皇族の権力闘争が激しいため、国力は低下する一方だった。シャルルが現れなければ、E.U.や中華連邦に併合されていてもおかしくない程だったとされており、それらの状況を打破したシャルルが後の歴史で「英雄」と呼ばれる所以である。
脚注
- ↑ ゲーム『コードギアス 反逆のルルーシュ ロストストーリーズ』より。
- ↑ 現実世界における南北アメリカ・オセアニア、日本(経済特区)に相当するなど、ほぼブリタニア勢力圏と同じ
- ↑ おそらく甲児達の駆るスーパーロボットらの防衛の他、宇宙世紀関連で言えば一年戦争でのジオンのブリティッシュ作戦失敗による北米へのコロニー残骸の落下被害と一時的な制圧や、『0083』における星の屑作戦による再度のコロニー落としといった被害があったことを考えると、いかにブリタニアが連邦内で幅を利かせていようが、原作のように世界各地を侵略する余裕が無かったのではないか…と思われる。またZシリーズと異なり日本が一つの世界のため、参戦作品の関係上、富士山から産出されていたレアメタルがサクラダイトではなくジャパニウム(もしかしたら両方が産出されたかもしれないが)だった可能性があり、エネルギー不足によりナイトメアフレームを各地に展開できなかったとも考えられる。