シーブック・アノー
シーブック・アノー(Seabook Arno)
- 登場作品:ガンダムシリーズ
- 機動戦士ガンダムF91
- 機動戦士クロスボーン・ガンダム
- 機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート(SRW未参戦)
- 機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人(SRW未参戦)
- 声優:辻谷耕史
- 種族:地球人(スペースノイド)
- 性別:男
- 所属:地球連邦軍→宇宙海賊クロスボーン・バンガード→民間人
- 年齢:17歳(F91)→28歳(クロスボーン・ガンダム)
- 出身:フロンティアIV
- キャラクターデザイン:安彦良和
機動戦士ガンダムF91
同作の主人公。スペースコロニー・フロンティアIVの総合高校の工業科に通う17歳の高校生。父レズリーと妹リィズとの3人暮らし。連邦軍とクロスボーン・バンガードの戦争に巻き込まれ、仲間たちと共にコロニーを脱出しようとしたが、目の前で、セシリーをドレルに連れさられ、その後、連邦軍の練習艦スペース・アークに収容される。艦の人員不足を補うため、新型MS・ガンダムF91のパイロットとなる。初戦で敵機を2機撃墜するなど、戦いの中でニュータイプの素質を開化させていった。別居状態の母がF91の開発に関わっており、母の開発したバイオ・コンピュータに高い適合性を見せる。
よく、シーブックを評す際に「アクがなく、優等生的」と言われることがある。それ故にキンケドゥ登場前までは影も薄いと言われていた。確かに、それ以前のガンダムシリーズの主人公は内向的なアムロ、ヒステリックなカミーユ、妹のためには悪事にも手を染めるジュドー……と、一癖も二癖もある連中ばかり。後にコウやロランのようなまともなタイプの主人公も登場するが、こういった人間性の主人公の先駆けは、間違いなくシーブックである。名前の由来は「See book」で「見本」。また、アムロやカミーユ、ショウや勇といった富野作品の主人公に多く共通している“子供を顧みない親を持つ”という部分がなく(その役目はセシリーが担当することに)、両親共に人格者だったからこそ形成された性格なのかもしれない。
ただし、劇場版という時間が少ない作品の関係上そう見えるだけ、という側面もある。小説版において深く描写されているが、趣味に関すること(計算や翻訳等)には突出した才能を発揮するものの、通常の授業の成績は良い方ではないと明言されているほか、友人達と共に本編冒頭で行われていたミスコン(劇中ではミス・カントリーサイドと呼ばれていた)にトトカルチョを導入した上、説明もせずに勝手にセシリーをノミネートしたり、男子の嗜みとして財布の中にはしっかり「アレ」を入れていたり等々、歳相応に弾けた部分も持っており、後にワイルドな宇宙海賊になることを考えても一概に優等生キャラとは言い切れない。ニュータイプであることを除けば「ごく普通の一般的な高校生」といったところか。
また、小説版には趣味に没頭するやや内向的な少年であったシーブックが、セシリーとの出逢いや前述のトトカルチョを主催することで人との付き合いや世界の広がりを意識し、外に目を向けることによって変わっていく過程も描かれている。本編開始前からすでに人間的な成長の兆しがあり、なおかつ劇場版においては戦争という危機的状況下で生来の生真面目さが前面に出ていたことも「優等生」と解釈される一因になっていると思われる。
総じて「(少年としての)シーブック・アノー」というキャラクターは実質劇場版1作分のみでしか描かれておらず、そこまで深く掘り下げられていないという点では不遇ともいえる(これは『ガンダムF91』に登場するキャラ全般、ひいては作品そのものにもいえることであるが)。
ちなみに公開当時にコミックボンボンに載った井上大助氏の漫画版では優等生の要素がなく、原作とかけ離れた相当ノリの軽いキャラクター……というより只の熱血馬鹿キャラとなっており、ラフレシアを「チ○ポコユリ」呼ばわりする等、相当にフリーダムなキャラなのでよくネタにされる。
機動戦士クロスボーン・ガンダム
続編『機動戦士クロスボーン・ガンダム』においても、「キンケドゥ・ナウ」という偽名を使い、登場する。キンケドゥ・ナウとしての彼は、同項を参照されたし。
スパロボシリーズにおいて
ガンダム系主人公としてはアムロ、カミーユ、ジュドーとともに最古参で、彼らとともに一流の能力を持つ実力者である。旧シリーズでは、その実用性は愛機であるF91の性能、あるいは彼の能力でF91の使い勝手が左右される(特に第4次と第4次Sの差)というやや不安定な立場。
イベント的にも原作の短さ故に影が薄く、F91自体も参戦が少なくなっている傾向であるが、『機動戦士クロスボーン・ガンダム』が参戦した第2次αでは絶大な存在感を見せつけた。
登場作品と役柄
旧シリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦
- ホワイトベース隊のメンバー。セシリーの説得イベントがある。
- 第2次スーパーロボット大戦G
- ホワイトベース隊のメンバー。今回セシリーはいない。
- 第3次スーパーロボット大戦
- ロンド・ベルの一員。セシリーの説得イベントがある。ひらめきがあるので、終盤のボス戦では強みとなるが、SFC版では愛機であるF91のヴェズバーがビーム兵器扱いなので、ファンネル主体の機体に乗せたい。
- スーパーロボット大戦EX
- コーラルキャニオンでリィナを人質にとられ、ジュドーと共に敵として登場する。リィナ救出後、仲間になる。すぐに2回行動ができるようになり、F91も強力なので十分主力となれる。
- 第4次スーパーロボット大戦
- 当初はロンド・ベルではなくジュドーと共にエゥーゴに参加している。エゥーゴとの共同でのノイエDCとの戦いの最中にジュドーとともに参戦し、ロンド・ベルに加わる。EXでの関係からか、ジュドーとコンビで扱われてるような節がある。ヴェスバーや分身の使用には気力が必要なのだが、気合ではなく激励を持っているためにF91と相性は良くなく、F91を気合を持つクェス辺りに奪われてヤクト・ドーガ辺りに乗せられていることも。
- 他のシリーズではセシリーと深く関わるのだが、今作ではセシリーの登場がかなり遅く、最初から味方のために説得もなし、進み方によっては登場すらしないとセシリーとはあまり絡まない。後半のチーム分割で万丈チームに参加する数少ないMSパイロットだが、そのせいでカロッゾやザビーネ等のF91勢の敵キャラが登場するマップではいなかったりする。以上のように今作では立ち位置が微妙である。
- 第4次スーパーロボット大戦S
- 精神コマンドが激励の代わりに気合に変更されたため、F91の性能を引き出せるようになった。カロッゾとの決着シナリオが追加されたものの、魔装機神勢だけで片付けられてしまうために、ストーリーでの微妙な立ち位置はそのままである。
- スーパーロボット大戦F完結編
- 最初のシナリオで、セシリーと共に参戦する。F91は強力だが無改造のため、地形効果を使って堅実に戦うのが無難。ラフレシアやベルガ・ギロスは登場するものの、カロッゾやザビーネらF91系の敵キャラクターが全く出てこないので、イベントがあまりないのが残念である。
- 能力はアムロやクワトロと並ぶほどすこぶる高い。集中がないのが残念だが、セシリーとは隣接して配置すると恋人補正が掛かるというおまけつき。補正がかかるカップルの中では最強といえる。また、クロスボーンガンダム本編からのネタで、イモの皮むきもやっている。
COMPACTシリーズ
- スーパーロボット大戦COMPACT
- セシリーと共に参戦。強力だが、参戦が遅い上、F91は無改造。最初は二人だけで戦うことになるので、無理は禁物。
- スーパーロボット大戦COMPACT2第2部
- シーン6シナリオ「悠久なる風」より、セシリーと一緒に参戦。集中、加速、覚醒を必修し、奇跡または魂のどちらかを必ず覚える優等生。能力もジュドーと同等の高さ。参戦が遅いのと熱血を覚えないのがネック。
- スーパーロボット大戦COMPACT2第3部
- 第2部より射撃、回避が上昇したのだが精神コマンドが悪化した。集中、加速、覚醒を必修するのは変わらないが魂もしくは奇跡の習得率がガクッと下がった。熱血を覚えない仕様は変わっていないので、5パターン中3パターンも攻撃力アップ系の精神コマンドを覚えないという劣悪な扱い。エース級の能力に、ニュータイプ、防御共に最高のLv9まで伸びるだけに残念。
- スーパーロボット大戦IMPACT
- 第2部シーン6からセシリーと共に参戦。相変わらず参戦は遅いが、能力や精神コマンドのバランスが良く、F91自体の使い勝手も歴代最強とも言われるほど抜群に良いため、揃って最後まで使うことも可能。欠点らしい欠点といえば援護技能のうち援護防御しか持っていないことくらいか。イベントも少ないが、終盤では彼とF91がロンド・ベルを救う重要な役割の一端を担うことに。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α
- 高い能力、粒揃いの精神コマンド……と死角がない強さを持つが、アムロ、カミーユ、クワトロ、ウッソよりも参戦が遅く撃墜数を稼ぎにくいのがネック(ジュドーは参戦は同時期だが、幸運があるため、マップ兵器で資金と撃墜数を稼ぐのに使うのに向いている)。
- また、イベントが他のニュータイプほど多くないため、影が薄いのも欠点か。初期作同様にセシリーの説得イベントがあるが、彼女を説得してしまうとガンダムF90Vの入手機会をみすみす放棄することになるので、今作では説得しない方が良い(説得せずともセシリーは必ず自軍入りする)。
- なお、第2次αでF91を持参してきたことから、F91は個人で所有していた様子。マチルダと写真を撮ることになったときに名乗りを上げて、セシリーに「ミーハーなんだから」と呆れられたりもしている。
- 第2次スーパーロボット大戦α
- キンケドゥ・ナウと名を変えて参戦。原作クロスボーンでは序盤で暗に示されつつも、後半まであえて明確には語られなかった正体が、キャラクター事典の最初で語られてしまう。また、シーブックを知るかつての仲間からも、最初のうちは「シーブック」と呼ばれる。ガンダムF91に搭乗している場合、戦闘時に特殊セリフが多く聴ける。ただし、能力的にはいまひとつ機体に噛みあわないのが残念。
- なお、原作設定ではF91時代から10年の時間が経過しているが、再会した仲間にはα時代と比べて「老けた」とよく言われるだけで解決されるという『お約束』がある。
- 第3次スーパーロボット大戦α
- 直接登場はしていないが、第2次αラストで行方不明になったアラド・バランガが彼の元で世話になっていたという設定がある。
単独作品
- スーパーロボット大戦64
- リンクバトラーとリンクすることで参戦する(なので居るだけ参戦)。本作でもエースとしての実力を持ち、愛機F91も非常に強力。リンク次第ではセシリーと共に最初から仲間に出来、彼女とのパートナー補正も健在、かつ効果が30%と大幅アップしているため、共に出撃させれば更に心強い味方となる。
関連作品
- ヒーロー戦記 プロジェクトオリュンポス
- コスモバビロニアのアーク市に住んでいる学生。ネオ・アクシズの襲撃からF91を守るため、サナリィの工場に隠れていた。その際に父レズリーを亡くしている。F91との相性の良さをアムロに認められ、ゼウスのメンバーとなる。
マサキまたはシュウの参入フラグを満たしている場合は極僅かな期間で別れることになるが、この条件はノーヒントのため、攻略本等を見ない限りはアムロ、光太郎、ダン、シーブックの四人でアポロン総統との決戦に挑むことになる。
パイロットステータスの傾向(「シーブック」名義で参戦している作品)
キンケドゥ時の能力については「キンケドゥ・ナウ」の項を参照。
能力値
UCガンダム系主人公らしく、射撃・回避・命中・反応が非常に高くリアル系エースの能力値を持つ。しかし、格闘主体で戦っていた『機動戦士クロスボーン・ガンダム』時のことは考慮されていないのか、格闘は低い傾向にある。
精神コマンド
気合、覚醒を覚える傾向にある。F91のヴェスバーに気力制限がある場合、気合が重宝する。
- 第2次
- 根性、直感、疾風、ひらめき、熱血、目眩まし
- 第2次(PS版) / 第3次
- 加速、ひらめき、根性、熱血、ド根性、気合
- 第2次G
- 根性、気合、熱血、友情、信頼、覚醒
- 第4次
- 集中、根性、信頼、熱血、激励、魂
- 第4次S
- 集中、根性、信頼、熱血、気合、魂
- F完結編 / 64
- ひらめき、熱血、信頼、てかげん、覚醒、魂
- リンクバトラー
- ひらめき、てかげん、熱血、覚醒、魂、信頼
特殊技能(特殊スキル)
NTレベルが高レベルまで育つため、命中・回避が非常に高い。また、原作でビルギットやセシリーを庇いながら戦っていたことを考慮してか、援護防御を覚えることも。
パイロットBGM
人間関係
家族
- レズリー・アノー
- 父。コロニー公社で働いている。妻とは別居状態。妻の研究に対する情熱を理解し、サナリィに行くことを許していた。セシリーを連れ戻そうと単身敵地に乗り込んだシーブックを逃がすために負傷し、F91のコクピット内で息絶えた。
- 前述の通り、ガンダムシリーズおよび富野作品における主人公のお約束「家庭を顧みない父親」ではない珍しい人。SRW未登場。
- リィズ・アノー
- 妹。小学4年生。ガンダムF91のバイオ・コンピュータの配線の秘密を解く。SRW未登場。
- モニカ・アノー
- 母親。サナリィ所属のコンピューター技師。F91のバイオコンピュータの開発に関わっていた。クロスボーンの襲撃後に息子達と再会した。
- シーブックとリィズは仕事に没頭する母親に不満を持っており、再会当初は反感を持っていたが和解した。最終局面では宇宙に投げ出されたセシリーを捜すシーブックに助言を与えた。SRW未登場。
友人
- セシリー・フェアチャイルド
- 同じ高校の普通科の生徒で学園のマドンナ。実はロナ家の娘「ベラ・ロナ」であり、そのために一度は敵同士となってしまうが、再び仲間となってからは彼女の苦悩を理解し、次第に心を通わせてゆく。
- アーサー・ユング / ジョージ・アズマ / ドロシー・ムーア / ドワイト・カムリ / サム・エルグ
- シーブックの友人達。序盤にクロスボーン・バンガードの攻撃で死亡したアーサー以外はシーブックと行動を共にしてスペースアークの支援等を行なった。『機動戦士クロスボーン・ガンダム』では家族と同様に特に消息は描かれていない。
地球連邦軍・レジスタンス
- レアリー・エドベリ
- 練習艦スペースアークの女艦長。作中に登場する連邦軍人としては優秀で人格者でありシーブックらの理解者でもあった。SRW未登場。
- コズモ・エーゲス
- 連邦軍の元大佐。フロンティアIVにおける反クロスボーン・バンガードのレジスタンスのリーダーであるが、常に感情的で怒鳴り散らす人物でシーブックらも内心嫌っていた。SRW未登場。
- 漫画版ではやや強引なところはあるものの良識的で気さくな人物へと性格が変更されており、破天荒な性格のシーブックとは漫才じみたやり取りをしたり、とっつあんと呼ばれたりと良好な関係。
クロスボーン・バンガード
- カロッゾ・ロナ
- セシリーの実父であり宿敵。
- ザビーネ・シャル
- 宿敵。F91本編では明確に対決する場面はなく、ザビーネの存在も認識していない。
- 『機動戦士クロスボーン・ガンダム』では最初は手を組んでいたが、後に決別。死闘を繰り広げる。また、彼との戦いで右腕を失い、顔に傷を負ってしまう。
- アンナマリー・ブルージュ
- 本編では仲間となるが、共闘期間は短い。
他作品との人間関係
ガンダムシリーズ
- ジュドー・アーシタ
- 似たような名前の妹を持つ同士故か、割と行動を共にすることが多い。
- チェーン・アギ
- IMPACTでは完成したばかりのνガンダムを見学していた際、そのスペックについて彼女から説明を受ける。
スーパー系
- ロム・ストール
- IMPACTではアインスト空間からの脱出ポイントを捜索していた際、彼から「人々の心に応えてくれる剣」として剣狼を貸し与えられた。
- ガデス
- IMPACTでは彼が絶命間際に吐露した「永遠の命」への執着心に、カロッゾと同質の妄執を感じ不快感を露わにする。
バンプレストオリジナル
- リシェル・グレノール
- EXでは彼にリィナを人質に取られマサキ達と戦わされる羽目になる。
名台詞
- 「F91ガンダムは、シーブック・アノーでいきます!」
- 出撃時の台詞。
- 「だってよ…アーサーなんだぜ…?」
- 友人アーサーが攻撃に巻き込まれて死亡し、彼の死を受け入れられず、もう一人の友人であるアズマに「もう楽にしてやろうぜ」と言われた際の台詞。
なお、なぜか一部で有名になってしまっているこの台詞だが、スパロボではこのアーサーが登場したことは一度たりともない。 - 「大人の都合だけで殺されてたまるか!」
- コロニーから脱出する際に叫んだ一言。
- 「子供を盾にするだと…本当か!?」
- ガンタンクR44で仲間と脱出しようとした際に連邦軍に阻止され、子供を盾にすれば敵は攻撃しないとのたまう連邦軍人への怒り。F91の時代における連邦軍の弱体化と腐敗振りが感じられる一シーン。
- 「逃げまわりゃ、死にはしない」
- 出撃時につぶやいた台詞。ゲームでは回避時の台詞に採用されている。
- 「パイロット適性の高い人のことだよ」
- リィズに「ニュータイプとは何者なのか」と問われての返答。この時代ではニュータイプの概念が変わってきているようである。
- 「誰かがやるしかないでしょう? サナリィにいたF91の開発チームは、みんな逃げちゃったんですし」
- F91の整備を手伝っていることを皮肉られての返答。
- (セシリー…軍事力を持って出てきた者は武力制圧しか考えないという事を何故分からないんだ!?)
- 制圧されたフロンティアIVにて行われたカロッゾの演説を聞いて心の中で呟いた台詞。実際、カロッゾはこのシーブックの言葉以上の武力による愚挙を引き起こしてしまう。
- 「この…ジジイが!」
- 抵抗軍のリーダーであるコズモ・エーゲス元大佐の傲慢すぎる態度に毒づいた台詞。
- 「こいつは…強力過ぎる…!」
- V.S.B.R.で初めて敵機を撃墜した際につぶやいた台詞。新兵器の威力を端的に表した名言。
- 余談であるが、シーブックを演じる辻谷耕史氏は「ヴェスバー」の「バー」の部分で気が抜けてしまい、上手く叫べないために戦闘台詞が没になったという逸話を持つ。そのため第2次αでもこの台詞を言う。
- 「いいんだよ…セシリーはここにいてもいいんだ…」
- 「あの光、僕には宇宙を汚す物の怪に感じられるな」
- 物語終盤。ラフレシアを感じ取っての一言。
- クロスボーン・バンガードを裏切りスペースアークにやってきたセシリーを迎えた時の台詞。
- 「なんとぉ!」(原作) / 「なんとぉーっ!」(ゲーム)
- ラフレシアの攻撃を回避しきれず、 F91の左腕を破壊されてしまった際に言ったセリフ。スパロボでは被弾時ではなく回避の際に発する。ちなみに『重戦機エルガイム』の主人公、ダバ・マイロードや『無敵鋼人ダイターン3』の主人公・破嵐万丈にも同様のセリフがあり、富野作品ならではの言い回しともいえる。
スパロボシリーズの名台詞
旧シリーズ
- 「まずは戦うふりをして、みんなに説明しよう。そうだな…さやかさんが一番、話が通じそうだ。オレが話してみる」
- EXで、リィナを人質にとられ、やむを得ず戦う事情を話そうとする。確かに、さやかなら血の気が荒いマサキや甲児よりは話しやすいだろう。
COMPACTシリーズ
- 「まるで昔の怪獣映画だ」
- IMPACTで植物惑星に出現したギルギルガンを目の当たりにして、ストレートな感想を述べる。
- 「みんながみんな、地球の重力に引かれている訳じゃあるまいし」
- IMPACT終盤、あらゆる敵勢力が地球に集う状況に疑問を感じて発した台詞。
αシリーズ
- 「どこまで出来るか分かりませんが…俺で良ければ」
α中盤の宇宙ルートで初戦闘を終えた後、「F91のテストパイロットとしてリガ・ミリティアに協力して欲しい」というゴメスからの提案を受け入れ、セシリー奪還の為に戦う意思を固める。
- (クロスボーン・バンガードに連れ去られたセシリーを取り戻すには…俺がF91を使いこなせるようになるしかない)
α中盤のランバ・ラル隊戦で、南アタリア島ルートを経由した場合に発生するモノローグ。コウからの気遣いを受けた後、初の重力下戦闘へと果敢に臨む。
- 「…地球圏の混乱を目論む木星帝国と言った方が相応しいな」
- αにてジュピトリアンが女王がトップにいることを知ったときの言葉であるが、まさか第2次αでその木星帝国と戦うことになろうとは彼も思わなかったであろう(一応、αの時点では伏線というよりはお遊び的なイベントであると思われる。
- また『スーパーロボット大戦α攻略本 魂』において、寺田プロデューサーも「なお、シーブックが木星帝国と発言するシーンがありますが、クロスボーンガンダム参戦の前振りではありません」と発言しているので、やはりこの時点では参戦させる予定はなかったのだろう)。
- 「ぜい弱だと!? それは仮面を捨てられない貴様のことだろうが! そんな人間に地球圏を粛清する権利はない!!」
- αの終盤でカロッゾと戦闘した時の台詞。「ぜい弱な者はこれからの時代を生き抜けん」と述べた彼を上の台詞で断じた。
余談
シーブック・アノー(キンケドゥ・ナウ)役の声優・辻谷耕史氏は、他のガンダムシリーズ作品では『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』のバーナード・ワイズマンを演じている。