エルネスティ・エチェバルリア

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エルネスティ・エチェバルリア
外国語表記 Ernesti Echevalier[1]
登場作品 ナイツ&マジック
声優 高橋李依
阪口大助(倉田翼)
デザイン 黒銀(原案)
桂憲一郎(アニメ版)
初登場SRW スーパーロボット大戦30
SRWでの分類 パイロット
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プロフィール
(エルネスティ・エチェバルリア)
愛称 エル
種族 徒人
性別
年齢 16歳(大西域戦争時[2]
所属 フレメヴィーラ王国
所属部隊 銀鳳騎士団
役職 団長
趣味 幻晶騎士
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プロフィール
(倉田翼)
読み くらた つばさ
種族 地球人
性別
年齢 28歳(享年)
職業 プログラマー
趣味 プラモデル制作
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エルネスティ・エチェバルリアは『ナイツ&マジック』の主人公

概要

現代日本から異世界への転生者。通称は「エル」。背丈は小柄で、容姿も女性と見間違うほどの美少年。

前世では「倉田翼」というプログラマーの青年であり、同僚から「最終防衛ライン」と呼ばれる程の腕前の持ち主であったが、交通事故に遭い命を落とし、剣や魔法、そして幻晶騎士という巨大ロボットが存在する別世界の人間へと生まれ変わった。フレメヴィーラ王国のエチェバルリア家で誕生した彼は前世の記憶・知識を引き継いでおり、日本ではプラモデル製作などを趣味としていたため、異世界で本当に巨大ロボットが運用されていることに驚愕・歓喜し、その騎操士になるべく鍛錬と努力を重ねていく。ただし、前世の記憶を引き継いでいる事は当人が「特に重要ではない」という理由で明らかにしていない。

その頭脳は天才的で、王国のライヒアラ騎操士学園に入学後は、在学中にも関わらず自身の知識を生かして幻晶騎士の開発・改修を推し進め、新たな機体を作り出したりと王国における兵器の技術革新を行った。様々な功績から国王直属の「銀鳳騎士団」団長にまで就任し、中等部卒業後[3]はさらに活躍を重ねる。幼少から魔法の鍛錬を行っている為、上級魔法を難なく使いこなす[4]他、(特殊な方法を用いているとは言え)幻晶騎士操縦の腕も高い。

なお、小柄な体格ゆえに通常の幻晶騎士の操縦席では操縦桿等に手足が届かず、上手く操縦できなかった。それならばと自分の体格に合った操縦席を持った機体を作って夢である巨大ロボットに乗ろうとした結果、国家事業である幻晶騎士の開発を引き受け、特注機体のイカルガなどを生み出すことになった。なお初めて幻晶騎士を動かした際は機体が処理する術式をエル自らが演算して機体に伝達させることで、物理的操作を排除した。この操作方法を直接制御(フルコントロール)と呼び、言い方を変えれば(詳しく知った機体なら)操縦席に入る必要がないということでもある。作中ではカザドシュ事変の際に賊に奪われた幻晶騎士に取り付きバックウェポンの向きを変えて自滅させている他、原作小説ではアニメより後の話で艦を二隻同時に外部からコントロールしている。

彼の行動理念は偏にロボットへのありきであり、極端に言ってしまえば「趣味」の一点に集約される。だが、その趣味に没頭するあまり暴走してしまう面もあり[5]、周囲からは呆れられたり、まるで狂人のように思われてしまうこともある。また、革新的な技術を幾つも生み出しているものの、開発した機体はコンセプト優先で荒削りな部分が多々あり、時として失敗作が生み出されてしまう事も多い。特に開発機を「量産を前提とした兵器」としてブラッシュアップするにはその方面に長けた技術者の助力が必要となる。

登場作品と役柄

単独作品

スーパーロボット大戦30
初登場作品。担当声優の高橋李依氏は今作でSRW初出演。本作の舞台となる地球とは別の地球から転生した設定。
誰もが予想した通り、PV公開範囲の時点で既に言動が壊れており、後述の「エルネスティエミュレータ」で形容されるところの「妖怪“ロボ大好き”」と化している。会話内容がとにかく濃く、参戦機体のレビューから同好の士とのロボ談義、果てはメタフィクションギリギリの台詞が飛び出る事も。また、特殊戦闘台詞の対象がかなり多く、色々な機体に対応してくれる。
SSSS.GRIDMAN』が参戦しているため怪獣とも戦うことになるが、本作では「ウルトラシリーズは守備範囲ではないが、知識は一通りある」という設定になっている。「特撮は不勉強(だからこれから勉強します)」というセリフもある。
なお前世の彼は新条アカネと同じ世界の出身という設定のため、アレクシスからはアカネと同列の存在として扱われている。
ナイツマ勢ユニットが強化される艦内ミッション「Speed&Strong」(および一部DLCミッション)にて彼を評したような強化パーツ「ロボットオタクの魂」を入手できる。最大SP+100というすさまじい効果量であり、単純にマップ開始時のSPが50増えるだけでも強烈なのだが、最大SP増加なのでサブパイロットにも適用される。このため多人数乗りユニットに持たせることで真価を発揮する。さらに一部エースorカスタムボーナスやグレートエースによる開始時SPの割合増加はパーツによる増加分も含めて計算されるので、ツェンドルグも大いに好相性となっている。当然のことながら戦艦も好相性なのだが、エル当人の嗜好としては渋々となりそうか。
また同様に彼に関わる強化パーツとして「エルのアイデア帳」が登場するがこちらは敵撃破時にPP+10と一見すると地味な効果量だが、重複で効果がある上に、他のPP増加パーツも兼用可能と本作では獲得しにくいPPの増加手段になる。こちらは「Speed&Strong」限定の強化パーツなので1周回で1個しか獲得できない。
エースパイロット認定時の獲得スキルプログラムは「技量アップ」。

パイロットステータス

精神コマンド

30
集中直感加速脱力気合
愛機の移動力が高く、そこに加速が加わるため戦場を自在に移動できる。
また強力な専用スキルのおかげで命中・回避率の不安が少なく、集中・直感を使わされることが少ない。
加えて脱力の消費SPが30と安く、魂一発分のSPだけ残しておいて気力を下げつつボス戦に参加するという器用なことも可能。

特殊スキル

30
高位演算能力、銀鳳騎士団長、騎操士L9、気力限界突破L2
専用スキル「高位演算能力」は相手より技量が高い場合最終命中率・回避率、与ダメージが増加する効果。
Lv9まで延びる騎操士スキルも与ダメージ増加効果があり、技量を底上げすれば原作通りの大立ち回りが可能なため、技量の養成は最優先。再攻撃の習得も視野に入れたい。
加えて見切りLv3も習得させれば、相手の(とプレッシャー)を相殺出来るので、命中率と回避率に関しては盤石と言える。
エルは技量が軸になるリアル系なので、育成方針としては同じく技量が重要なアムロやクワトロを参考にすると良いかもしれない。
二つ目の専用スキル「銀鳳騎士団長」は自軍フェイズ開始時の気力上昇と、敵撃墜時の獲得PPが1.2倍の複合。PP獲得量アップは貴重で、特に道場通いの時は彼をボスキラー役にさせると効果的[6]。MAP兵器も持っているため普段の進軍でも意識的に使っていければ恩恵を受けられやすい。
機体の消費ENが非常に重いため、Eセーブは最優先で追加育成したい。アップデート後に解禁されたEXなら劇的に燃費が改善される。

エースボーナス

特殊スキル「高位演算能力」の効果が最終命中率・最終回避率+20%、与ダメージ1.2倍に強化される
30』で採用。特にダメージ補正が強化されるのが大きい。これと騎操士の乗算で合計1.38倍と流竜馬をも上回る破格の補正量を常時得られる。
また集中+高位演算能力+見切りExで最終命中率・最終回避率に合計75%もの補正がかかるため、よほどのことが無い限り攻撃は掠りもしなくなる。
しかし大ボス相手では技量を育成しないと元スキルごと腐る可能性も高い。そのため、ボスクラスでも安定して発動出来るよう、技量をある程度育てるのが重要となる。

人間関係

家族

ラウリ・エチェバルリア
祖父であり、母校ライヒアラ騎操士学園の学長。エルの大暴走に頻繁に頭を抱えている。
マティアス・エチェバルリア
父親。彼に助けられた際に前世の記憶を取り戻しており、騎操士を志すきっかけとなる。
セレスティナ・エチェバルリア
母親。幼少時のエルに魔法の手ほどきを行った。エルの体格・容姿は母親似。

ライヒアラ騎操士学園

アーキッド・オルター
幼馴染の双子の兄妹の兄。アディと共にエルから魔法の手ほどきを受けた弟子でもある。
アデルトルート・オルター
幼馴染の双子の兄妹の妹。エルを溺愛しており、隙あらば抱きつこうとする。
ディートリヒ・クーニッツ
騎操士学科の先輩。陸皇亀襲来時に逃走した彼の機体を強奪し、流れはともあれ陸皇亀討伐にあたり協力関係になる。
結果的にはその経験から騎士として大きく成長し、彼自身はエルに深い恩義を感じている。
エドガー・C・ブランシュ、ヘルヴィ・オーバーリ
騎操士学科の先輩達。銀鳳騎士団設立後は心強い仲間となる。
バトソン・テルモネンダーヴィド・ヘプケン
友人と先輩。エルの無茶によく付き合わされる被害者であり共犯者。
ステファニア・セラーティ
生徒会長。エルを可愛いからと自身の癒し先にしている。
ノーラ・フリュクバリ
新入生。裏で防諜任務を担当し、エルと国の連絡要員も務める。

フレメヴィーラ王国

アンブロシウス・タハヴォ・フレメヴィーラ
第10代国王。実は似た者同士。彼が退位した際に専用機を作り、進呈する。
リオタムス・ハールス・フレメヴィーラ
第11代国王。アンブロシウス退位後は彼が騎士団の仕える主となる。
エムリス・イェイエル・フレメヴィーラ
祖父のアンブロシウスの依頼に便乗しエルに専用機開発を依頼した。
クシェペルカ事変では、「銀鳳商会を率いる若旦那」としてエル達に同行する。
クヌート・ディクスゴード
宰相。エルに探りを入れようとするが、最終的に折れてしまう。以降はエルの理解者となり、彼を支援する。
ヨアキム・セラーティ
侯爵。キッドとアディにエルを探らせる。
ガイスカ・ヨーハンソン
国立機操開発研究工房の工房長。互いに意気投合する。
オルヴァー・ブロムダール
国立機操開発研究工房の所長。エルをアルフヘイムへ案内する。
キトリー・キルヤリンタ
アルフヘイムの大老。エルの素性を見抜く。

クシェペルカ王国

エレオノーラ・ミランダ・クシェペルカマルティナ・オルト・クシェペルカ
大西域戦争時に彼女達を助け、支援する。

ジャロウデク王国

クリストバル・ハスロ・ジャロウデク
彼と飛空船上で一騎打ちを行う。
ドロテオ・マルドネス
クリストバルが戦死した件で、イカルガ(鬼神)を目の敵にする。
オラシオ・コジャーソ
エルに並ぶ頭脳の持ち主でライバル的存在。似た者同士ではあるが、偏愛の対象の違いにより、世界を主導する兵器の種類の座をかけて激突する。

他作品との人間関係

共通項として、技術者仲間以外のだいたいの味方は、程度の差はあるがエルのロボ好きに引いている。

リアル系

アムロ・レイ
元来機械オタクであった事もあり、『30』のボーナスミッション「異種混合ロボット談義」では、エルと蛍汰の数時間にも渡るロボット談義に喜々として付き合った。
ミラウー・キャオ
『30』では技術者仲間として意気投合。二人してアマンダラ・カマンダラから提供されたジャンクパーツに目を輝かせ、その中に本当に眠っていた幻のヘビーメタルのパーツを組み込んだりしてエルガイムMk-IIを完成させるのに協力していたようだ。

スーパー系

獅堂光龍咲海鳳凰寺風
30』ではセフィーロに召喚された彼女たちと異世界で知り合っている。初めて会った際は、互いに敵を警戒していたためかすれ違いで戦闘にまで発展したが、後に誤解が解け協力関係を築いている。
蒼斧蛍汰
『30』での同好の士。ボーナスミッション「異種混合ロボット談義」では戦闘中にも関わらず濃密なロボット談義を繰り広げる。
兜甲児
『30』では「異種混合ロボット談義」で、研究者視点でアムロと共にエルと蛍汰のロボット談義に付き合った。同作では『INFINITY』版設定のため彼も熟練の技術者である。
新条アカネ
『30』では同じ世界の出身。ロボットと怪獣、ジャンルは違えど彼女が作り出した怪獣を見て制作者の愛を感じると高く評価している。倉田時代に彼女を見かけた事もあるらしく、エルの側も早期に倉田の記憶から正体を察していた。
アレクシス・ケリヴ
『30』ではエルネスティ(の前世)が新条アカネのいた世界と同じ出身であると見抜いていた。終盤で対峙した際は、身勝手な欲望のためにアカネを利用し弄んだアレクシスに敵愾心を燃やす。

バンプレストオリジナル

メイヴィー・ホーキンス
エルの前世(倉田)がプログラマーだっただけあり、彼女と精神構造が似ていると称されている。
リュウセイ・ダテ
同じロボットオタク仲間で、メタ的には大先輩。『30』ではエルとともにオラシオのロボット不要論に怒りを露わにした。
マサキ・アンドー
サイバスターの機動性に絶対の自信を持つ彼をしてイカルガの機動性の高さを一目置かれている。また、その言動に「誰かを思い出す」と(たとえ本人がいても)発言する。

名台詞

倉田翼

「大丈夫、出来ますよ」
第1話。デスマーチ真っ只中の職場にて発した口癖。これと顎に人差し指を当てる癖はエルに転生した後も受け継がれている。
「こっ、これは! ニュートラルグレードのメフィストMkII! もう出てるとは不覚!」
「なんと! これはハイ・ディヴァインではありませんか! こんなところに~!」
同話より。仕事帰りにプラモデル売り場を訪れ、発売済の商品を見て歓喜する。なおWeb版では一部伏せ字にされているが、買っていったのはOOシリーズガンプラだった模様。
「ああ…今日買ったプラモも、家に積んであるプラモも、今後発売予定のプラモも、もう作れないのか。…なんという無念!」
同話より。その直後、事故に遭い死んでしまうが、最後まで考えていたのはプラモの事であった。
(僕がこの世界に生まれ変わったのは、この幻晶騎士に出会うためだったのか!)
同話より。虫型魔獣を倒した父マティアスの乗る幻晶騎士を目撃しての台詞。

エルネスティ

アニメ本編

「○○が僕を呼ぶ!」
次回予告時のエルの決め台詞。ただし、第11話(第12話予告)のみ「マナの力に僕は震える!」に変更される。余談だが、上記の台詞は『ナイツ&マジック』に先行する異世界ロボットアニメ作品『聖戦士ダンバイン』の次回予告時の決め台詞「○○がショウを呼ぶ」(ナレーター若本規夫氏)のオマージュであると考えられる。
「お手元の資料をご覧ください」
前世のシステムエンジニアの癖が強く前面に出た、プレゼンテーション時の台詞。アニメでは第5話と第10話で発言している(第5話では「ここで、お手元の資料を~」)。
「そうか!これはプログラムと似てるんだ!」
第1話。幼いながらも魔法を使った際にその共通性に気付く。前世で持っていた才能が、世界の法則に応用できることを知った瞬間、エルの前世は天賦の才と化し、努力を重ねることで若年ながら驚異的な力を手にすることとなった。
「そうです!僕が変われないなら、他を変えればいいんです!」
「だから、創ればいいんです!」 
同話より。身長の足り無さを実感し、9歳で早くも自分のための専用機を創ろうと思い立つ。
「やっぱり巨大ロボはいいですねえ。これぞ心の癒し。一家に一台は必須です」
「学園の幻晶騎士は騎士団からの払い下げだと聞いていますが、この機体はずいぶんとカスタマイズされていますねえ」
「もはやベースとなったサロドレアとは別物です」
同話より。待機するアールカンバーを見ての独り言。
「僕は…僕は今、ロボットに乗っています!」
エドガー「ロボット? なんだそれは?」
「男のロマンです!!」
同話より。エドガーの厚意でアールカンバーに乗せてもらい、大興奮する。
「さあて、ここからがプログラマーの腕の見せ所です!」
第2話。銃杖で自分が操縦出来るよう、奪ったグゥエールを最適化した。この戦闘では、リアルタイムでグゥエールに直接魔法で干渉して強引に動かすという恐ろしい無茶により、見事にロボットを動かすことに成功した。その代償として、最終的にエルの無茶に機体が耐えられず自壊してしまったのだが…。
「許しません…ロボットを壊していいのは、ロボットだけなのですよ!!」
同話より。援軍のカルダトア部隊が陸皇亀にやられたのを見て激昂する。
「では、陛下にお願い致します」
「僕が今、一番欲している物は知識。幻晶騎士の心臓部。魔力転換炉の製法に関する、知識にございます!」
第3話。国王アンブロシウスから、陸皇亀討伐の褒美は何が良いかと言われての返答。
アンブロシウス「そこまで願う、その理由は?」
「それは…趣味にございます!」
同話より。何故そこまでして秘術を知りたいのか?と問われて。余りにも自重しないその姿勢から、隣にいた祖父から暗に自重を求められる。ある意味でエルを象徴する台詞。
ダーヴィド「これは…結晶筋肉か?」
「耐久性と、出力が上がるはずです」
「名付けて、綱型結晶筋肉です!」
同話より。幻晶騎士の結晶筋肉を強化すべく、ダーヴィドへ自身の発案を披露する。
「人の姿をしていても、つまる所道具であり機械です」
「求める機能があるなら、それに相応しい姿をとっていいと思いませんか?」
同話より。柔軟な思考で背面武装など、新しい装備を考案していく。
「何を仰いますか!ないから創るのです!あったら創りません!」
同話より。ダーヴィドから何故見たことも聞いたこともない装備を次々と創るのかと評された際の反応。まさしく、根っからの技術者の台詞である。
「奴らは、地中に潜む魔獣」
「やっかいな存在ではありますが、移動音に注意すれば、動きは予測できます」
第4話。襲ってきた魔獣の地砕蚯蚓(シェイカーワーム)を生身で迎え撃つ。
「趣味にございますから!!」
同話より。エルを怪しみ、何故にそこまでするのかというディクスゴードへの答え。…ぶれない。
「これは…もしや、動乱の兆し?」
第5話。カザドシュ砦で銅牙騎士団にテレスターレが強奪されたことに気付く。
「すぐそこで幻晶騎士が死闘を繰り広げているというのに、僕が乗るべき機体は無し」
「いっそ生身で突っ込んでしまいましょうか?」
「いえ、メカにはメカを持って挑まなければ。僕の美学に反します」
同話より。上空から砦内を見渡していた際の台詞。美学故に混沌とした戦場に対応できないという状態に陥ってしまったが、直後ダーヴィドの馬車がやって来たのを発見し、運び込まれた幻晶甲冑を使って漸くメカを持って挑むことになる。
「僕以上に、背面武装の機能と構造を知っている者はいませんよ!」
同話より。砦内に残った敵を制圧すべく、幻晶甲冑で賊のテレスターレを自滅させ、見事勝利する。
「まだ朧気にしか見えない、僕の、僕による、僕のためのロボット」
「今回の新型機も追加装備(オプションワークス)も、全てはそのための布石」
「夢の中では手が届きませんでしたが、これは、自分の手で掴み取ることのできる現実なのですから!」
第6話。ツェンドルグの開発を開始し、アディからエルくんの夢が叶うかもと言われて。
「これは、極めて特殊な機体です」
「操縦方法も従来の物と大きく異なります」
「そこで、機能を二つに分けて、それぞれに担当してもらおうかと」
「二人で動かすのですから、相当に息が合っていないといけません」
同話より。ディーやヘルヴィに、ツェンドルグの二人乗りの理由を説明する。
「国機研(ラボ)が、テレスターレをどんな風に改良したのか、楽しみですねえ!」
「そうだ! 後で乗せてもらいましょう!」
第7話。模擬試合で相手側の機体がどういう性能なのか興奮を隠せず、期待感に満ちる。
「そんなことは許されません!」
「ただちに、森都の防衛、及び魔獣の殲滅に当たります!」
「銀鳳騎士団、出撃ぃ!!」
第8話。魔獣のせいで幻晶騎士の生産が不可能になるかもという危機感に、いつになく燃える。
「かまいません! 全部聞いて! 全部調べて! 全部バラして! 全部試して!」
「駄目なら抜け道を探して、それでも駄目だったら、さっぱり諦めます」
「でも、まずは全てを聞いてからです!」
同話より。森都への道中、オルヴァーから魔力転換炉製法の会得が出来るかどうか分からないと言われて。その後実際にオルヴァーの言葉の意味を知るものの、この心意気は全く衰えることなく僅か3ヵ月で製法を学び、独自の工夫で種族の壁を超えて製作を可能とした。
「誕生おめでとう、僕のロボット」
「目覚めなさい、僕の相棒! イカルガ!」
同話より。ついに完成した自身の専用機、イカルガを起動させた時の台詞。
「酷いですよ若旦那!僕より先に、商談を始めるなんて!」
「僕とイカルガも、仲間に入れて下さい!」
「さあ行きましょうイカルガ。祭りの始まりですよ!」
第9話。銀鳳商会としてクシェペルカ王国救援に向かい、エムリスらと早速関所で大暴れする。
「幻晶騎士の話ですね?幻晶騎士について話し合ってますね?混ぜて下さい!」
「お察しの通り、この機体に使われている技術は、僕達と同じ物ですね」
「その出所は恐らく…」
同話より。ジャロウデク軍のティラントーには、自分達が考案した技術が使われていると確信する。
「なんと素晴らしい!」
「気球や飛行船ではなく、帆を張って航行する船!」
「誰か、僕の知らない知識を持つ者が、何か、僕の持ってない技術でもって、あの、実に素敵な発明を生み出したのですね!?」
「あれは、僕が頂きます!!」
第10話。エレオノーラ王女救出後、追撃に現れた飛空船を見て感激、思わずイカルガで単騎突撃をかけてしまう。
「これはこれは!凄いですねえ!」
「風の魔法で帆走する仕組みなのですね?素晴らしい!」
「しかし、そもそもこの巨体を浮かべる仕掛けはなんなのでしょう?大いに興味があります!」
同話より。即座に飛空船に取り付いてその技術に興味を持つ。その飛空船にはオラシオ・コジャーソが搭乗しており、彼の方も幻晶騎士で空を飛ぶ常識外れのイカルガという存在に衝撃を受けている。これが相容れない変態同士の、それぞれの機体を通したファーストコンタクトである。
「では!敵を根こそぎ切って壊してぶっ潰して、全て僕の物にしてしまいますね!」
同話より。マルティナとの取引で銀鳳商会が破壊・鹵獲した幻晶騎士の権利を全て頂くと宣言する。これでも主人公の台詞である。
「僕も混ぜて下さいよ!」
「せっかくの幻晶騎士同士の戦いです!もっと楽しみましょう!」
第11話。混乱する敵部隊の前に降下するが、鬼神だと怖じ気づいた相手が逃げ出してしまう。
「ふむふむ、背面武装に近接装備」
「構成は標準的なものの、中々に凜々しい面構え!その力の程、期待していますよ!」
同話より。対峙したクリストバルが乗るアルケローリクスを見ての評価。
「貴国における幻晶騎士の開発・製造に関する全権、及び、流通を管理する権限、加えて全ての騎士団の優先指揮権を僕に頂ける、ということですね?」
同話より。なんでも望むものを与えるからと、クリストバルから勧誘された際の返答。エルからしてみれば、勧誘への返答以前にクリストバルの提示した条件をただ確認しただけの台詞であるのだが、既にこの時点で、フレメヴィーラにおいて一介の騎士団長でありながら幻晶騎士事業限定で国王をも超え得る常識外れの権限を得ており、クリストバル視点では事実上無条件降伏を突き付けられたに等しい。流石にクリストバルもこの事実を受け止められず激昂していた。
「愛機と運命を共にするとは…見事なお覚悟です」
同話より。自ら船を破壊して散ったクリストバルへ向けての言葉。
「古の魔獣、竜(ドレイク)を彷彿とさせる巨大兵器…!」
「ジャロウデクがあんな物を造っていたとは、驚きです」
同話より。飛竜戦艦を初めて目撃し、その姿と威力に驚くことに。
「なんとぉー!」
第12話。飛竜戦艦の対空弾幕を避けながらの叫び。富野作品でお馴染みの回避セリフのパロディ。有名なのはシーブック・アノーだが、本作の場合直接の元ネタはダバ・マイロード。こだわりが強く、リテイクも多かったとか。
『30』でも回避時の台詞パターンとしてしっかり収録されている。
「幻晶騎士を巨大戦艦に埋め込むなど、ロボット魂に悖る非道!」
「僕の美学に反します!巨大兵器破壊の心得その二で、倒させてもらいます!!」
同話より。攻撃回避後、固定砲台兼動力源として船体にティラントーの改造機が埋め込まれていたのを発見し、その扱いに激怒する。ちなみに「悖る」(もとる)とは、「(道義に)背く、反する」といった言葉である。
『30』では、対戦艦用の特殊戦闘台詞として「巨大兵器破壊~」の部分が採用されている。
「執月之手(ラーフフィスト)!」
同話より。イカルガの執月之手射出時の台詞。音声入力ではなく、イカルガの操鍵盤を操作して射出しているのだが、まるでスーパーロボットの技名シャウトである。
「飛空船が現れた時から、戦艦の登場は予測していました」
「ですが、それを容認してしまえば、世の兵器開発の流れは大型化の一途を辿り、やがては大艦巨砲主義に向かうことは明白です」
「それでは、僕の魂であるロボットが、この世界の中心で居続けられなくなる!」
「よって、大変申し訳ありませんが、本日この戦いにおいて、完全否定させて頂きます!」
同話より。この時点のエルにとってロボットとは、異世界に転生して存在する意味の全てであり、ロボットが戦場の主役を追い出されてしまえばエルが魂を失うことになる。その個人的な理由のために、飛竜戦艦を不倶戴天の仇と認定し、完全粉砕を誓うが、動機があまりにも趣味に拠りすぎている。
「さあ始めましょう!僕達のお祭りを!」
同話より。オラシオと決着を付けるため、最後の決戦へ向けた意気込み。
「いかかでしょう。特別に誂えた魔導火節(デトネーションジャベリン)です」
「自由を奪われた悲しいロボット達。僕のこの手で、弔ってあげましょう!」
最終話。魔導火節の攻撃で飛竜戦艦を燃え上がらせ、イカルガで出撃する。
「光輝く巨竜!しかし、人が造った船が巨大化するはずはありません」
「つまり、あれは一種のバリア!溢れ出した魔力を纏っているに過ぎない」
「長射程からの法撃が通じないとするなら、攻略法はただ一つ!」
「銃装剣に魔力を集中しての一点突破!」
「そして、零距離からの攻撃あるのみ!!」
同話より。最大化戦闘形態を発動した飛竜戦艦の攻略法に辿り着く。
「生憎それも予測済みです!」
同話より。突撃時、飛竜戦艦の格闘用竜脚の射出を回避、迎撃しての台詞。アニメでは特に恐ろしく光る叫びである。Web版ではこの戦法が予測済みの原因はだいたい想像がつくのだが、他媒体でもそれ相当の作品があったのだろうか。
「破壊力を求めるのは兵道の常!されど、巨大化によってそれを叶えようというのは、品格に欠けます!」
オラシオ「兵器に美学などは不要。求められるのは合理性のみですよ」
「人型兵器こそ至高!哲学なき存在は、いずれ滅びます!」
オラシオ「惜しい、実に惜しい!その技術を!」
「その力を!」
オラシオ「飛空船に!」
「幻晶騎士に!」
エル&オラシオ「捧げればいいものをぉぉぉ!!!」
同話より。オラシオと謎の空間で熱く語り合うものの、互いに分かり合うことはなかった。一見兵器について語っているように見えて、実際はお互い趣味の領域。そして、推し語りである。そして互いの力を認めているからこそ、その才能が他に興味を向けていることを嘆いている。推しが違うからこそ相いれないが、ニュータイプまがいの演出まで使って語られるとシュール極まりない。
「このまま兵器開発史の徒花として、時代の闇に消え去りなさい!」
同話より。まるで主人公がしてはいけないような発言で飛竜戦艦へ攻撃を続ける。ただし後述するが原作小説のエルは時代の方が変わると察しており、原作者の天酒之瓢氏も「とはいえこうして戦場の空を飛んだ以上、闇に消えることはないのでしょうね…」と呟いている[7]
「イカルガの皇之心臓(ベヘモス・ハート)と、女皇之冠(クイーンズコロネット)は、伊達ではありません!」
同話より。特攻しようとする飛竜戦艦に対しどこかで聞いたような台詞を言いながら、どこかで見たような構図で防ごうとする。それをできるだけの出力がイカルガにあるという下地はあるが、半ばロボットオタクとして言いたかっただけ
『30』では原作再現ミッションの他に、高機動攻撃の台詞として採用されている。
「キッド!ツェンドリンブルを降りて、こちらへ!」
同話より。飛竜戦艦をコントロールしていたドロテオ・マルドネスを、飛竜戦艦に機体で飛び移ったキッドが撃破した後、彼を救助しに現れて。本当に大事な時には、ロボットより友を優先するのがエルネスティである。
キッド「ごめんな、エル」
「スクラップ&ビルドは世の習い。キッドが無事ならかまいません」
「いいお土産も、手に入りましたしね」
同話より。後日、機体を壊したことをキッドが謝罪しに来た際の台詞。友の生還を喜び、機体の損壊を気にしていないのは彼らしいが、飛竜戦艦の竜血炉を手に入れたことに目を輝かせるのもまた彼らしい…。
「何を言ってるんですか。僕ほど貪欲な者はいませんよ?」
「僕の望みは、この世に存在する素晴らしい騎操士の技と、素晴らしい騎操鍛冶師の腕、素晴らしい幻晶騎士、その全てを手に入れることですから!」
「まずは、もっと美しく、無理なく空を駆ける幻晶騎士を創らなくてはなりません!」
「そのためには、結晶筋肉も、魔力転換炉も、根本から見直しが必要になるでしょう!」
「流体力学や熱力学と合わせて、新しい魔法術式(スクリプト)すら必要になるかもしれません!」
「幻晶騎士だけじゃありませんよ?空飛ぶ幻晶甲冑が創れたら…!」
「空の有り様は、いえ、人々の生活は大いに変ることでしょう!」
バトソン「それはいくらなんでも無理じゃね?」
同話より。バトソンからエルは欲がないなと言われた際の熱弁。銀鳳騎士団の面々を呆れさせ、置いてきぼりとする。本人は真剣なのだが、視聴者に対しても狂人ぶりをこれでもかと見せつけてくれる台詞。そして、バトソンからの突っ込みに答えるのは、前世から引き継いだお決まりの台詞…「大丈夫、出来ますよ!」だった。
実際のところ、イカルガvs飛竜戦艦は先述の通り世界のターニングポイントであり、制空権という概念が生まれた以上、戦場が何処であれ、飛竜戦艦のような航空戦力を仮想敵とした新たな対策は急務。ここから原作では空を飛ぶ幻晶騎士の開発に流れていくため、その展開を先取りした台詞である。

原作小説・漫画

(もしかして、先王陛下はそれを見越しとったんかな)
(殿下自身の誇りが、殿下本人の行動を磨き上げる……言うほど上手くいくかは知らんけど。まぁなんにせよ、喜んでもらえるのはええこっちゃ)
Web版小説第54話より。先王アンブロシウスが孫のエムリスとゴルドリーオ争奪戦を繰り広げた後、感動に燃えるエムリスを見ての内心。
(もしかして、先王陛下はそこまで見越していらっしゃたのでしょうか。勝っても負けても殿下の為になると)
(殿下自身の誇りがその行動を磨き上げる、ということですか。言うほどうまくいくかはわかりませんけれども。何にせよ、機体を喜んでもらえたのですから僕としても満足です)
文庫版小説第24話での同様の場面。アニメでは一行目しか使われなかったが、思っているところは同じだろう。
「本当に……それだけで、十分だとお考えですか?」
「人の知恵はそんなに甘いものでしょうか。あの戦いの間ですら、既に対策は打ち出されてきました。今後はどんどんと、魔導飛槍も簡単には通じなくなってゆくことでしょう」
Web版小説第78話より。制空権の概念を説く際、既に対空兵装があると言われた際の返し。事実、エルネスティとオラシオの変態2名によるものとはいえ、大西域戦争中の開発合戦による技術発展速度は著しく、魔導飛槍の開発者だからこそその機能の限界を熟知しての台詞である。
「人が暮らす世界はいつだって広がってゆきます。船が空を飛び、それが加速しようとしている。次は空で戦うと言うのならば、幻晶騎士も、騎操士も変わらなければなりません。……いいえ、“僕が変える”。この世のどこまでだって、幻晶騎士と共に歩んで見せますとも」
同話、上述の話題の〆となる台詞。自ら能動的に世界を変えると断言し、今までの常識外れとは違うことを仲間達は皆悟っていた。そこに待つ結果までは誰も予測できない、少なくとも幻晶騎士と共にあること以外は…。
総じて、ロボット熱を全開にしたアニメ版最終話のシーンと比較して、やや落ち着いた形で、しかし確かな決意を持って方針を打ち出している。
「本当に…『この世界』は最高です!!ずっと待っていましたよ僕だけの幻晶騎士(ロボット)!これからはずっと一緒に色んなところへ行って色んな武器を使って色んな魔獣と戦って…いっっっっぱい!遊びましょうね!!」
漫画版第56話。イカルガ起動実験成功直後の締めの一言。彼にとっては夢が叶った悲願の一瞬であるが、魔獣を相手に戦う事を遊びというのはやや不穏でもある。
「自機と最後を共にするとは良い覚悟です、実に『よい戦場』でしたよ。ささやかですがあなたにも『よき来世』がありますようお祈りしていますね」
漫画版第80話。クリストバル死亡時の台詞。文庫版小説もほぼ同じ内容。エル自身、一度死んで転生した身である為、彼の生死感を端的に表している。

エルネスティエミュレータ

エルネスティですっ!
そこにロボがある限り、行ってみせますどこへでも。鋼の英雄が集結する戦い(まつり)の場所、見逃すわけにはいきません!
次回ナイツ&マジック『 #スーパーロボット大戦30 参戦』!
夢の舞台が僕を呼ぶ!
『30』参戦にあたり作者の天酒之瓢氏のtwitterで公開された作者自身による二次創作短編集「エルネスティエミュレータ」[8]より。開幕となる次回予告調の台詞。そのキャラクター性からしてみればまさしく夢の舞台といえるだろう。しかし、以降同作のエルは盛大にハメを外すことになる…。

迷台詞

アニメ本編

「撃退ですか? 黙殺ですか? それとも闇討ちですか?」
キッド「そうそう、闇討ち…って、ねーよ。エルこえーよ、お前!」
第1話。キッドアディの兄妹の家庭の事情を教えられ、心配から物騒な事を口走ってしまう。
本来はキッドとアディの事を疎んじている異母兄バルトサール・セラーティが何かを仕掛けてくるかもしれない、という話を聞いてのエルの発言なのだが、アニメ版ではバルトサールの存在自体が抹消されたために唐突に物騒な事を言うシーンになってしまっている。
「壊れた機体もまた、美しい」
「形ある物が崩れ、残骸だけが残る。これが、わび・さびというもの。…美しい」
「そして、それに手を貸したのが自分だという、罪悪感混じりのアンビバレンツな感傷…」
第3話。自分が壊したグゥエールを前にしての感想。隣のダーヴィドはそれを聞いて唖然とする。
活字媒体では2行目の「美しい」が「ふつくしい」と表記されている。一応補足するが、「ふつくしい」とは「美しい」がさらに砕けたネットスラングで、元ネタはアニメ『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』の登場人物が息を多く含んで「美しい」と言ったことによる空耳。
「という訳で、各々方、討ち入りでござる!」
キッド「…どこへだよ」
第6話。カルダトア二個中隊の搬入後、銀鳳騎士団の使命のためと皆を集めた前での台詞。
「そもそも、僕達の考えを元に造られているのですから、これはもう僕達の物と言っても過言ではないでしょう」
「貰っても、全然かまいませんよね?」
エドガー「えっ?いや、その理屈はおかしい。おかしいが…」
第9話。ティラントーの技術流用から、敵機も僕の物という理論を展開し、皆を呆れさせる。
「心配は御無用です。彼ら優秀な仲買人が、責任を持って敵軍より仕入れて参ります!」
第10話。クシェペルカ王国の戦力増強案をプレゼンテーションする中、物資はどうするのかと聞かれた際の返答。人、それを強奪という。
「幻晶騎士なら、音を聞くだけで、おおよその状態や問題点が分かるんですけど…」
同話より。エレオノーラ王女を元気付けるための方法は何かないかとキッドから聞かれて。女心(というか、人の心の機微)に鈍感であることを自覚している台詞。
「その場合、お貸しした幻晶騎士は僕達の所有物ということになりますので、それを使って倒した幻晶騎士も、僕の物ってことですよね?」
第11話。マルティナやエレオノーラから自軍の戦力増強のため、倒した敵機の残骸を譲って欲しいと頼まれた際にこう述べて彼女達を唖然とさせ、とっさに冗談だと取り繕う。

原作小説

(な ん で や ね ん)
(んなアホな! 俺赤ん坊なっとんのかい!?)
Web版小説第1話より。車に轢かれ、意識を取り戻したら赤子に転生していたことに衝撃を受け、混乱の最中の内心の台詞。
媒体によるキャラ設定の相違の詳細は余談に譲るが、それにしてもあまりにベタな突っ込みである。
「訓練内容は単純です。皆さんの全員で“砦をひとつ造ってもらいます”」
~中略~
「今年は訓練内容が“ちょっとばかり大掛かり”ですけど、大丈夫。魔力の増強と共に幻晶騎士にも通ずる操縦感覚を養えて素晴らしい訓練になること請け合いです」
Web版小説第50話より。銀鳳騎士団が学園に間借りしている状況が限界に達した際、起死回生の策として、学園の新入生に幻晶甲冑(シルエットギア)を用いて騎士団の拠点である砦を作ってもらおうという話を切り出した。
この話を聞かされた新入生は、前代未聞のヤケクソ染みた策に皆顔色が青ざめていた。砦が出来るまで、常識外れの2年間を過ごした結果、その年に育った騎操士は、優れた操縦技術や高い魔力のみならず、異様な粘り強さや少々のことに動じない精神を備えた騎士に成長したという…。
文庫版以降はエル達の卒業に合わせて円満に新拠点に移る形となっているため、この展開は存在しない。
「今はイカルガに乗る系のお仕事が忙しいので、却下です」
Web版小説第54話より。念願叶って完成した専用機イカルガに、数日経ってもずっとべったりすぎて仲間たちの悩みの種となり、地の文ですら駄目な子と形容されてしまっている。元ネタはおそらく、ネットゲーム『ファイナルファンタジー11』の話題で電子掲示板を利用していたとされる人物の語録「ブロント語」の中の「じゃ闇系の仕事が今からあるからこれで」。

公式サイト・PV

「大丈夫…ちゃんと格好よく壊してあげますから…!」
「嗚呼…久しぶりのダメージ表現(ウェザリング)作業…腕が鳴ります…!」
公式サイトに存在する、第5話のおまけイラストにおける台詞。強奪されたテレスターレを、開発者自らが恍惚の表情で嬉々として壊そうとする狂気の光景。テレスターレを奪ったスパイもこれには思わず悲鳴が上がってしまう。ちなみにウェザリングとは、ルビ元の通りプラモデル界隈では器物の損傷・腐食等の状態を再現する意味があるが、勿論自ら破壊することではない
ダーヴィド「ソレ持って廊下で反省しやがれッ!!」
エル(あー…「こっち」でもこんな習慣が…)
第6話おまけイラスト。転生先の世界でも、水入りのバケツを持って廊下に立たされる古風な反省光景があったのかと懐かしさを抱いている。全く反省しているようには見えない。
「みなさーん! お久しぶりでーす! はぁぁ~…! 遂に! 遂に!! 僕とイカルガが、スパロボ参戦です!! あぁ…夢にまで見た、憧れの先輩方との共演! やっぱりここは、感謝と敬意を込めて、この言葉を叫ばなくてはなりません! 『スパロボ サイコー!!』」
30』出演を記念したPV…ではなく、『ナイツ&マジック』のBlu-ray BOX化が決定した際の宣伝PV[9]の開幕。開幕からこの調子なので、どちらの記念PVか全く分からなくなってしまっている。最後の言葉は、実際に複数人物に復唱させている。CVを担当する高橋李依氏による、熱の篭もったコミカルな叫びは必聴モノ。
原作者の天酒之瓢氏すらも「もう この子は だめです」と匙を投げてしまった[10]
「幻晶騎士 サイコー!!」
上記Blu-rayBOXの宣伝PVを含めて3回発表された幻晶騎士の紹介PVや、Blu-rayBOX発売記念ボイスコミック等で用いられる、紹介時のお決まりのセリフ。「幻晶騎士」となっている部分は字幕ではカタカナ表記で、同部分が紹介した機体名になるパターンも多い。
ボイスコミック以外ではこれをテンションMAXのエルに続いて複数人に復唱させている。最初の頃はイヤイヤなのが明らかだったのだが回を重ねるごとに(洗脳が進み)、最終的にはエルに負けないくらいのノリで叫ぶことに…。
「勿論僕はTVシリーズの単巻も購入、視聴済みですが このアイテムを並べながら味わう物語はまた違った魅力を見せてくれるはず」
Blu-rayBOX発売記念ボイスコミックにおける台詞。まさしくロボットオタクの鏡。転生後の姿で転生前の行動にどっぷり浸かっているのはシュール極まりない。転生後にどう入手したのかは宣伝作品には野暮な突っ込みであろうが、『30』のようなスパロボ世界転移後ならば可能かもしれない…。

エルネスティエミュレータ

「どうしてですか!? このガンダリウムベッド、艦内に置いても良いと許可は得てきましたよ!」
「それに空いている部屋は好きに使っていいとも」
ガンダリウム合金を少数分けてもらい、それをフレームに使用したベッドを作るだけでなく、それを格納庫に設置しようとした際に苦情を受けての文句。格納庫は居室ではないと何度も突っ込まれても受け入れてくれない。この一件を代表格に、「エミュレータ」では特に濃厚な大暴走の一角が見える。
「どうしてアディ…なぜ止めるんですか!」
「止めないでください…!僕は趣味の徒として、この課題に挑まねばならないのです!」
帰ってきた直後の機体に抱き着こうとして、アディに力尽くで止められてしまう話。この一件の元ネタは、おそらく『スーパーロボット大戦α』で帰還直後のライディーンの脚部に飛びついて火傷を負ったリュウセイ・ダテの一件。

スパロボシリーズの名台詞

戦闘台詞

「人工知能の技術がここまで進んでいるとは…!」
「プログラムに粗が見える…許せませんね!」
「人工知能! 敵とあらば容赦はしません!」
人工知能の敵に攻撃する際の戦闘台詞。技術に驚嘆したり、プログラムの粗を戦うだけで外から発見したり…いずれも、元(生前)システムエンジニアの彼視点の台詞である。
「戦艦よりも、機動兵器と戦いたいのに…!」
「大艦巨砲主義に未来はありません…やはり機動兵器ですね!」
敵戦艦との戦闘台詞。上述の第12話での、飛空船バカを拗らせたオラシオとの魂の会話で見せたスタンスの違いが基になっていると思われる(大艦巨砲主義が進んでしまうと、人型兵器が戦場の主役でなくなってしまうという話)。同話の台詞「巨大兵器破壊の心得~」を口走るパターンもある。
「あなたの技術と僕の趣味、どちらが強いか勝負です!」
「オラシオ・コジャーソさん、決着をつけましょう!」
オラシオ・コジャーソ。飛竜戦艦に乗る彼と雌雄を決するための意気込み。
「尋常ならぬ悪意、あの人から感じます」
「人型機と大型機のハーモニー!敵ながらお見事です!!」
ゾルタン・アッカネン。前者は真っ当だが、後者はゾルタンのIIネオ・ジオング搭乗時限定パターンで、機体の美しさに興奮を覚える。人型ロボットが大型機体の一部であること自体は否定しておらず、原作で飛竜戦艦を否定したのは人型ロボットが完全にパーツ扱いという解釈によるものだと推測できる。
「僕の幸せは僕のロボットを作ること!邪魔しないでください!」
カギ爪の男。彼のロボットへの愛はカギ爪の妄言を全く意に介していない。
「上から世界を眺めるのではなく一緒に楽しめばよかったのです!」
アレクシス・ケリヴ。アレクシスの行いに人を見下しているのを見抜いて。本当の孤独の癒し方を指摘している。

シナリオデモ

「そうですね。ウルトラシリーズの怪獣の造形に近いものを感じます」
(ウルトラシリーズは僕の守備範囲ではありませんでしたが、一通りの知識は持っています この素晴らしい造形…。これを生み出した方の愛を感じます!)
サイドミッション「Hello! New World!!」または「Hero & Enemy」で突如現れた怪獣を見ての感想。どうやら一目見て人工物だと判断したようだ。
「造形美は感じるのですが、僕の趣味ではないんですよね… ですが、ロボットVS怪獣には燃えるものがありますので全力で行きます!」
キーミッション「破・壊」ではこちらになる。反応の違いは、既に怪獣が街を破壊していたのが原因だろうか。
「僕にもわかります…! あれが…全ての始まりなんですね!」
サイドミッション「復活の鉄の城」にて、マジンガーZの勇姿を見ての感想。
面々もマジンガーの復活に感慨深い言葉を連ねる中、異世界から来た彼もしれっとその中に混ざっているが、『30』世界でのマジンガーは本当に始まりの英雄であるため、この台詞に一切の間違いはない。尚、DLCでもう一名別世界から来た人物も加わる。
アカネ「…君、ロボットが好きなんだね。あたしには魅力がわからないけど…」
「男の浪漫ですからね。ジャンルは違えど、同好の士のあなたとならわかり合えると思ったのですが…」
アカネ「え…」
「失礼しました。何度かショップで見かけた方と雰囲気がどこか似ていたので」
サイドミッション「陽炎、再び」にて。新条アカネと出会い、宝多六花に紹介された際に。原作の時点で、同好の士だろうと分かり合えない某飛空船バカも居るのだが…。
突っ込みどころのある台詞をさらっと言っているため気づきにくいが、特に言及がなかったにも関わらず、初見ながら彼女が倉田翼の生きていた現実世界に生きる別ジャンルのオタクであることを雰囲気で即座に看破している。原作では(特に話題を出す必要性がなかったため)触れなかった前世の話を他者に振る、SRWならではの珍しいシーンであり、この時点で『SSSS.GRIDMAN』の根幹に一歩踏み込んでいる台詞でもある。
ちなみに、エルがいない場合は二人でお茶に行く展開になるため、エルは思いっきり二人の邪魔をしている事になる。
「あなたが好きなのはウルトラシリーズですよね? 何度か、ショップで見かけた事があります」
「見た目は違いますが、雰囲気…言い換えれば、魂そのものが似ていますので、すぐにわかりましたよ」
アカネ「あんた…。私の事、知ってるの…」
「ジャンルは違いますけど、同好の士というやつですね」
キーミッション「炎の合体」で初めてアカネと対面した際はこちら。
「ここでまたお会いするとは…。何となくですが、色んな事がすっきりしましたよ」
「なるほど…。ウルトラシリーズが好きなあなたらしいですね」
アカネ「…何が言いたいの?」
「いえ、失礼いたしました。同好の士と言えど、楽しみ方はそれぞれですしね」
「僕にとってのロボット、あなたにとっての怪獣…」
「お互い、この夢のような世界を楽しみましょう」
サイドミッション「憂・鬱」でアカネと再会した際の会話。周囲に誰もいないためか、割と踏み込んだ言い方をしている。
「何を言うんです! 痛みを伴うからこそ、そこにリアルがあるのです!」
「撃っていいのは撃たれる覚悟がある者だけ…! それは仮想現実の世界においても絶対のルールなのです!」
艦内ミッション「Speed&Strong」にて。メイヴィーの厚意で、生身のパイロットたちも痛みを感じる設定をシミュレータに追加された際のアディ達の不満に対して。下段の台詞は推理作家レイモンド・チャンドラーの小説内の台詞が元ネタであり、『30』で共演しているこの人が引用していることで有名。
「ラボのメインシステムにアクセス! イカルガのパラメータ、ロード!」
「魔力転換炉の制御術式、これまでの入出力設定を破棄! 新たな術式スクリプトを設定!」
「出力制御の変数調整、動作差異のフィードバック、最適化を開始!」
「同時に開放型源素浮揚器と魔導噴流推進器の制御をアクティブ! 直接スクリプトによる制御に切り替え!」
「修正、修正! 修正!!」
同話より。シミュレータとはいえ、得られたデータを使って交戦中にデータを書き換えるという荒業でイカルガをアップデートする。どこのスーパーコーディネイターだ。
所業に圧倒されて気づきづらいが、この台詞の中でさらっと出ている開放型源素浮揚器(エーテルリングジェネレータ)はアニメ本編に出ていない領域の機構であり、当然アニメ時点でイカルガには未搭載の代物である。『30』のエルは一体どこでそれを思い至り作ったのか…。
「チート…。不正、ずる…通常ではあり得ない手段…」
同話、メイヴィーから、上記の荒業もあってその手腕を「チートと言ってもいい」と言われて。しかしエルはチート(騙す、欺く)という言葉が転じて意味する、(主に)オンラインゲームを改竄する犯罪行為を想起したのか、真顔になっている。
近年チートという言葉は、転じて「(通常では有り得ない、イカサマ級の)凄まじいもの」を指し肯定的な意味の口語でも使われており[11]、メイヴィーはこちらの意味で褒めたつもりだったようで、「気を悪くしたのなら謝るよ」とも言っている。
「僕としては、そのような存在にイカルガと共に立ち向かう役割を望みます」
その後、メイヴィーに「権力欲があったら、悪い意味で歴史を揺るがすような存在になったかも知れない」と称された際の返し。恐らく、エルが「異世界に召喚され、世界を自らの手中に収めんと暗躍し、戦乱を引き起こした男」ショット・ウェポンとよく比較されていることを、(『バイストン・ウェルシリーズ』が『30』未参戦故に)遠回しにネタにした台詞と思われる。あくまでまっすぐに、己の夢に殉じ、憧れている正義のロボット軍団の一員として戦う彼は、ほぼ間違いなくショットのようにはなりえないだろう。なお、エルとショットの比較については余談の項目を参照。
(敗北する1号ロボとピンチに颯爽と現れる2号ロボ…。お約束ともいえる燃える展開…)
(ですが、実際に遭遇すると喪失感による悲しみが、これ程までに大きいなんて…)
キーミッション『勇者の魂』にて、チーフテンに敗北しビクティム・オーランドに連れ去られるジェイデッカーを目の当たりにして。流石のエルもこの悲痛な場面には顔を曇らせるしかなかった。
「戦いが終わって、パワーアップを果たした二体のロボットが健闘をたたえ合う!」
「これです! これこそが僕の見たかった光景です!」
キーミッション『炎の合体』クリア時にて、ファイヤージェイデッカーフルパワーグリッドマンの雄姿を見ての感想。普段はそのロボ好きを周りから引かれがちだが、この場面には多くの人物がエルに共感している。
グリッドマンはロボではない事には目をつむっておこう。
「僕も大賛成です! やはり、一流の悲劇より二流のハッピーエンドです!」
サイドミッション「ディープリーコン」にて、お約束の死亡フラグをへし折ると意気込むイズルに続いての一言。
「…ですが、神様という言葉を使うのはあまりよろしくないと思います」
「…では聞きますが、ラーメンが存在しない国に行ってラーメンを作る人は神様ですか?」
「世界とラーメンを同列に語るのはおかしいかもしれませんが…」
「自分にはない何かを持っているからと言って、それを神様…自分達とは別格の超越者と考える必要はないと思います」
サイドミッション「母の目覚め」にて、アカネがツツジ台を創造したという事実に困惑する一同に対して。
「現存する兵器に近いコンセプトを持つもの…いわゆるミリタリー系のロボットに関する俗称です」
「現実に即した運用が求められるためにそのサイズは5~20メートル程度である事も特徴です」
DLCミッション「異種混合ロボット談義」にて、ロボットオタク同士意気投合した蛍汰に語ったリアルロボットの定義。しかしながらスパロボ世界では軍が現存する兵器として実際に巨大ロボットを運用しているため、『リアルロボット』という定義はスパロボ世界の住人である蛍汰には通じなかった。

スパロボシリーズの迷台詞

予想通りというべきか、参戦しても全くブレず、原作以上に壊れている。

戦闘台詞

「ヘビーメタル…! 何ともふつくしい…!」
「高いビジュアル性、画期的な駆動機構…! 一度バラしてみたいですね!」
ヘビーメタルへの攻撃時の台詞の数々。「ふつくしい」と活字媒体に準じた表記になっている。確かにヘビーメタルのデザインは高評価だが、相変わらずとても戦闘中とは思えない台詞…。
「憎悪と悲しみが…機体を通じて伝わっていく…」
「決戦のセフィーロ」にて、エメロードとの特殊戦闘台詞。状況的には全く持ってギャグではないのだが、言い回しがどこかで聞いたような…
「自身をモチーフにしたロボット…! それもまたひとつの答え!」
アシュラーP1用特殊戦闘台詞。モチーフがあしゅら男爵くらい特徴的な外見であることが前提なのでなかなか特殊な答え。なお、ここでは認めているような発言をしているが、戦闘前会話ではあしゅら男爵を模した特徴的な外見を「パイロットを模したというのなら、その醜悪さはパイロットの内面性の現れ」とこき下ろしている。
「あのネコの目…機能美にあふれています!」
ゾロアット用特殊戦闘台詞。地味にエルの前世役が阪口氏であることから発生した声優ネタ。狐目とは言ってくれない。
実は脱字が発生しており、実際は「機能美にあふれています!」と発言している。

シナリオデモ

「この世界の軍用機のようでしたが、量産機特有のシンプルさと機能美の融合はたまらないものがありました… あのようなロボットが存在するとはここは僕にとって夢の世界かも知れません」
「Hero & Enemy」にて、ジェガンを見ての感想。どこかで見た事のある場面である。台詞からしてジェガンは初見のようであり、『30』設定だと倉田翼の居た世界にはガンダムシリーズは存在しなかったか、存在していても転生時に記憶が欠落したと推測される[12]。アニメ版設定ならば、先述の通り前者か。どちらにせよ、初見の驚きを夢の晴れ舞台で味わえるのは彼にとって幸福だろう。
「ああ…! 格納庫に並ぶロボット達! これぞ僕が夢に見た光景!」
「なんという僥倖…! なんという幸運…! 天国はここにあったのですね…!」
「ふおおおっ! たぎってきましたよぉぉぉ!」
加入後のエンドデモにて、格納庫内の機体群を見ての恍惚。PV3でもこの場面(最下段以外)が映されている。エルを知る者ならば、作品内外問わず誰もがこうなると思ったであろう光景。
「コン・バトラーV…! 合理的かつロマンあふれる合体機構に多彩な攻撃方法…!」
「まるで歩く武器庫、武器のデパート! その全てが威力と同時にアイディアに満ちている!」
「身長57メートル! 体重550トン! その巨体がうなる様を見るだけで僕は…僕は…!」
「ナラティブガンダム…! ガンダムの名を持つモビルスーツの中でも特異な構造の機体…」
「シンプルな素体に換装というシステムを導入する事で様々な作戦に対応する!」
「無敵の鎧をまとったガンダムは新たな伝説を…神話を創る! その瞬間に僕も立ち会えるなんて感激です!」
「ガオガイゴー! 変形と合体というロボットの二大機構を併せ持つ究極のロマン機体!」
「それを実現させたのは異星と地球の技術の融合! さらに搭乗者は二人!」
「異なる二つが一つになる時に生まれるパワー! ああ…異世界から来た僕も一つになりたい!」
「アッシュ…。外宇宙からの侵略者に対抗するために開発された新世代の戦闘デバイス…!」
「汎用性を犠牲にしてでも、特定の性能の強化を優先し、足りない所はチームで補い合う…!」
「仲間がいるからこそ、強くなれる! ワンフォアオール、オールフォアワン! まさに絆こそが力なんですね!」
「ヴィクトリーガンダム! 勝利を冠し、ガンダムの名を受け継ぐ新たな白い伝説!」
「機体を複数のパーツで構成する事で整備性、量産性を向上させた新機軸! まさにアイディアの勝利!」
「も、もしかして! 『V』の名は、コン・バトラーVの合体機構を参考にしたためでしょうか!」
サイドミッション「外から来る者」にて、格納庫を走り回り、ドライクロイツのロボット達を見ての感想の数々。誰もがこうなるだろうと思った大暴走で、言うまでもなく各パイロット達はエルのテンションに引いている。
「ふおおおっ!?何ですか、何なんですか、そのロボット達はぁぁぁ!?」
「赤、青、緑の同系統のモデル!ですが、古今東西の機体を調べ上げた僕が、まったく知らない存在!」
「その機体、幻晶騎士ではありませんね!?」
ボーナスミッション「騎士と騎士の出会い」で魔神を見た際の感想。直後に光から「魔神」という名称を教えられると…。
「マシン!?つまりは機械文明のある国の…?いえ、それにしては魔法の気配も…」
「ですが、セフィーロは幻晶騎士を使っていないはず…!でしたら、それは紛れもなくロボット!!」
更に続けてこの長い説明。
「ロボットを自らの欲望に使う者に秋葉原の平和を渡すわけにはいきません!」
「勇者の系譜」にて、ドクトル・ガウスの繰り出したロボット集団を前にして。ある意味エル自身もロボットを自らの欲望に使っているのはお察しください。
エル「絵的に難しそうならば、漫画というメディアではなく、小説という展開もありだと思います」
裕太「エルは完全にこっちの世界の文化に馴染んでるね…」
エル「はい。またプラモを造る事が出来るようになった喜びをかみしめてます!」
「孤高のエース」にて、ヒタチ・イズルの漫画の話題になった際の台詞の一つで、裕太にもきっかり聞かれているが、「また」である。言及する必要がないだけで、ここでも前世の話を隠していない。勿論、1行目の台詞も台詞で、『ナイツマ』が小説サイト出身の作品であることにかけたメタフィクショナルな台詞。
「心を通わせて放つ合体攻撃…!ああ、何て美しい瞬間でしょう!」
「陽炎、再び」にて、復活したカゲロウと共にシャドウ丸が「ブレイブニンジャアタック」を繰り出した場面を見ての発言。
「素晴らしい! ここは秋葉原と同じく聖地です!」
「古今東西のプラモにフィギュア! 限定品や改造品… さらに魔改造したものまである!」
「嗚呼! ここを教えてくれた護さんに感謝します!」
「覚-MEZAME-」にて、Gアイランドシティの電気街を散策しての発言。もはや前世を隠していない。
「信じられません! 合体こそ、ロボットの究極の美学の一つであるというのに!」
「確かに構造的な不利は否めませんが、それを補って余りあるメリットだって存在します!」
「分離形態と合体形態を使い分ける事であらゆるタイプの敵と戦局に柔軟に対応する事ができ…」
「何より、かっこいい! それを…それを…」
「懐かしの故郷」にて、エルドラソウルから効率が悪いからと合体システムをオミットさせたブッチに対しての反論。確かに分離合体を戦法にも取り入れた機体は多いものの、すかさず十三から「長いわ!」とツッコまれた。ネロからは「お前の魂は伝わった!」と褒められたが。
「完成したんですね! エルガイムMk-II!!」
サイドミッション「クロス・ポイント」にて、エルガイムMk-II登場時に案の定、目を輝かせての発言。組立に手伝ったとはいえ、馴染み過ぎだろう。
「敵の新兵器は、宿命のライバルが搭乗するロボット…!まさに王道展開です!」
裕太「だったら、エルが相手をする?」
「駄目です!その宿命成分が足りない僕ではドラマ性に欠けます!」
サイドミッション「脅威の羽音」(または「黒い翼」)にて、イーグルが搭乗するFTOを見て。宿命成分とは何ぞや…。主人公からも「いろいろと面倒なこだわりがあるんだな…」と呆れられるが、「脅威の羽音」をクリアせずに「黒い翼」に挑んだ場合は、蛍汰から「その通り、よくわかっているぜ、エル!」と同意をもらう。
一応、「ライバル同士が戦うべきで自分が横槍を入れるべきではない」という考えはあながち間違ってはいないが。
「その気持ち、わかります!」
「強く…そして、雄々しいロボットを見れば、それが欲しくなるのは当然の感情! あの方とは仲良くなれそうです!」
サイドミッション「ファーレンの皇女」にてアスカの侵略理由が「ロボットが欲しいから」と聞いて。敵対している相手に共感してどうする。
「エースパイロット…! 何という魅力的な響きでしょう!」
「ロボットを愛する者ならば いや…生命ある者ならば、誰しも一度は憧れた、その名誉!」
「今、僕とイカルガはその称号を受け、新たなステージへと羽ばたく…!」
「そして、エースを超え、更にはグレートエースを超え、最強という見果てぬ夢に向け…」
「ですが、そのためにはイカルガにさらなる改良を加えなければなりません…!」
「魔導噴流推進器の出力向上を…! いや、それだけではバランスが破綻しますから、同時に機体剛性の強化も…」
「加えて重量バランスの調整のためにも執月之手(ラーフフィスト)の武装も見直して…」
エーストークにて、エースパイロットのお祝いをしてきた主人公そっちのけでこの長台詞。
蛍太「セフィーロの魔神のファンタジックな雰囲気はたまらねえぜ!俺も死んだら、異世界に転生してえ!」
「はい!そういう事になりましたら、歓迎します!」
DLCミッション「異種混合ロボット談義」にて、レイアース系の機体を戦闘させたときの戦闘前会話。

搭乗機体

グゥエール
本来はディートリヒ・クーニッツの乗機。乗り手の彼から強奪して搭乗。エルが初めて動かした幻晶騎士である。
おかげで原作・漫画版1巻の表紙やOPのタイトルバックを飾っているなど、前半主人公機のような扱いを受けている(ポジションとしてはむしろシャッコーに近いのだが)。SRW未登場。
幻晶甲冑(シルエットギア)
エルの発案により生まれた甲冑状のパワードスーツで、言わば小型幻晶騎士。SRW未登場。
エルは初期型およびその改良型である「モートルビート」を使用。白兵戦以外にも、魔力転換炉の製作作業のために使用している。
トイボックス
自身が開発した実験機。テレスターレをベースにエルが思い付いた技術を詰め込んでカスタマイズしており、その様子からいつしか「おもちゃ箱(トイボックス)」と呼ばれるようになった。魔力転換炉を2基搭載するが、その恩恵を十全に受けているとは言い難かった。SRW未登場。
イカルガ
自身が開発した専用機。
カササギ
大破したイカルガを残骸から組み直した機体。機体の魔力をエーテルに変換して外側に集めるという特徴的な浮遊機能を持つ。SRW未登場だが、その機能は『30』では既にイカルガに搭載されていることが言及されている。
マガツイカルガ
予備パーツ等で復旧したイカルガをカササギと急遽合体させた形態。イカルガもカササギも、この合体自体も全て急場しのぎによって偶然生まれたもの。この際エルはカササギ側に搭乗しており、直接制御でイカルガ側を操縦した。機体自体はSRW未登場だが、『30』の艦内ミッション「Speed&Strong」では台詞内でネタとして言及されている。

関連機体

その性質上、彼の開発した機体は多岐に渡るため、SRW登場機体のみを抜粋。

ツェンドルグ
国王アンブロシウスから提示された、「国立機操開発研究工房を驚愕せしめる機体の創造」を目指して開発した機体。半人半馬の異形の造形であり、他機体による幻晶騎士の輸送という概念を確立した。
ゴルドリーオ / ジルバティーガ
国王アンブロシウスの退位に伴い、アンブロシウスとその孫エムリスに依頼されて開発した機体。ジルバティーガはSRWではアイコンのみ登場。

余談

  • 原作Web版・書籍版と漫画版、アニメ版とで描写にいくつか変更がある。
    • Web版では前世は関西圏の出身とされており、当初は心の声では関西弁で喋っており、倉田としての一人称も「俺」だった。書籍化の際に心の声も標準語に変更され、Web版も物語が進む毎に関西弁描写もフェードアウトしていった。
    • Web版・書籍版では「転生」の文字通り、赤ん坊時代から物語がスタートした[13]が、漫画版・アニメ版では幼少期(3歳)に幻晶騎士を目撃し、熱意に目を輝かせる所から始まる。
  • 異世界転生を扱うWeb小説作品は、転生後の世界を逸脱した特別な能力を転生時に得る(俗に転生特典と呼ばれる)展開が非常に多いが、エルの場合はそういった逸脱した能力は持たず、「元から所持していた特技が転生後の世界で大いに役立つ」という別のパターンに該当している。
    • また、異世界転生作品は主人公が様々な女性に好感を持たれることが多いが、エルの場合はアディに溺愛される程度であるのも異質。まあ、愛しのロボットに囲まれている世界は彼にとってハーレムのようなものだろうが。
  • 異世界の技術・知識を持ち出し、転移先の世界で兵器技術に革新をもたらしたキャラクターという点では、『聖戦士ダンバイン』のショット・ウェポンと比較して語られる事が多い。
    • 携わった兵器の劇中での扱いも、ショットが開発に携わったオーラマシンは「元は存在しなかった戦乱を拡大させる元凶」で、エルが開発に携わった幻晶騎士は「元々存在した大量破壊兵器や自然災害に対する抑止力」と何かと対照的に描かれている[14]
    • ちなみにエルは、ファンからきれいなショット・ウェポンと評される事がある。
  • 作中でもオラシオ・コジャーソが言うように、フルネームでは言いづらい名前をしているが、国の公職に就いた関係上か作中フルネームで呼ばれる場面も割と目立っている。
  • 担当声優の高橋李依氏は所謂少年キャラ(ショタ)好きで知られるため、エル役に決まった時はとても嬉しかったと語っている。また、高橋氏は自身のツイッター上においても度々エルに対する熱い思いを呟いている。
  • エルがメカの事で恍惚感に浸るなどしている表情は「メカの顔」という俗称で呼ばれている。

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脚注

  1. 『30』Steam英語版。
  2. 年齢の変遷は、ライヒアラ騎操士学園初等部時で9歳、魔獣「陸皇亀」討伐時で12歳、大西域戦争時で16歳。
  3. その上の高等部は現代で言う大学に相当するため、実力で免除させた初等部の魔法学基礎を除けば一般的な学業は達成したことになる。
  4. 作中での魔法の仕組みはプログラミングに似た部分があり、そこに前世の知識を組み合わせて魔法術式の改造や効率化を図っている。
  5. 初等部在籍時に中等部の幻晶騎士関連授業を受けるため、初等部の魔法授業を実力で免除させるなど。過激な言い方ではあるが「目的のためには手段を選ばない」と言い換える事もできる。原作小説の地の文でも「彼は狂っている」「異界よりやってきた狂人」などと書かれている。
  6. 3周目以降限定だが、強化パーツスロット+1と獲得PP2倍を付加した上でAOSアップデート補給設備8段階まで上げて「マニュアルPP」と「エルのアイデア帳」を三つイカルガに付けて努力を懸けた場合、獲得PP1590になる。
  7. 2017年9月24日 天酒之瓢氏のツイートより
  8. エルネスティエミュレータ
  9. エルと叫ぼう! ロボット愛!! PV~幻晶騎士、サイコー編~
  10. 2021年9月29日 天酒之瓢氏のツイートより
  11. 特に『ナイツマ』の出身であるアマチュア小説サイトでは、肯定的な口語(他者から与えられた規格外の力を一纏めにした意味。大体が、利己的に力を濫用している)の意味で頻繁に引用されている。メイヴィーが誉め言葉に用いたのはこれを意識してのものだと思われる。一方、余談の項にもある通り、エルの能力は前世で培い、本人の変態的な努力もあって得たものなので、よく言われるようなチート能力とは別モノである。
  12. 仮に記憶があった場合は、『OE』でのどこぞのオタク先輩のように物語を壊さない理由付けが必要になってしまうので、妥当な措置である。
  13. 作中の言語は日本語とは異なる独自のもので、Web版では赤子の頃から自然にその言語を学習したため、内面の思考は関西弁のまま、外面の台詞は転生先の異世界の言葉(描写される台詞としては標準語)で喋っているという表現がされていた。
  14. ショットならダンバイン、エルならテレスターレと、敵国に自身が開発したロボットが強奪された結果、相手国のロボット開発の参考にされてしまうという共通点も持つ。主人公が奪った側か、奪われた側かという点でも対照的。