「ヴァルシオン」の版間の差分

提供: スーパーロボット大戦Wiki
ナビゲーションに移動 検索に移動
 
(27人の利用者による、間の59版が非表示)
1行目: 1行目:
 
{{登場メカ概要
 
{{登場メカ概要
| 外国語表記 = [[外国語表記::Valsion]]
+
| 外国語表記 = [[外国語表記::Valsion]]<ref>『スーパーロボット大戦 スクランブルギャザー』 U-107 ヴァルシオン</ref>
| 登場作品 = [[バンプレストオリジナル]]
+
| 登場作品 = [[バンプレストオリジナル]]([[OGシリーズ]]
*{{登場作品 (メカ)|第2次スーパーロボット大戦}}{{登場作品 (メカ)|第2次スーパーロボット大戦G|G}}
+
*{{登場作品 (メカ)|第2次スーパーロボット大戦}}
*{{登場作品 (メカ)|第3次スーパーロボット大戦}}
 
*{{登場作品 (メカ)|スーパーロボット大戦EX}}
 
*{{登場作品 (メカ)|第4次スーパーロボット大戦}}
 
*{{登場作品 (メカ)|スーパーロボット大戦F完結編}}
 
*{{登場作品 (メカ)|スーパーロボット大戦コンプリートボックス}}
 
*{{登場作品 (メカ)|スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION}}
 
*{{登場作品 (メカ)|スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS}}
 
*{{登場作品 (メカ)|スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ}}
 
 
| デザイン = {{メカニックデザイン|守谷淳一}}
 
| デザイン = {{メカニックデザイン|守谷淳一}}
| SRWでの分類 = [[機体]]<br>[[ラストボス]]
+
| 初登場SRW = {{初登場SRW (メカ)|第2次スーパーロボット大戦}}
 +
| SRWでの分類 = [[機体]]<br />[[ラストボス]]
 
}}
 
}}
  
18行目: 11行目:
 
| タイトル = スペック
 
| タイトル = スペック
 
| 異名 = 究極ロボ
 
| 異名 = 究極ロボ
| 分類 = [[地球]]防衛用人型機動兵器<br />【[[分類::ヴァルシオンシリーズ]]】
+
| 分類 = [[地球]]防衛用[[特機|特殊人型機動兵器]]<br />【[[分類::ヴァルシオンシリーズ]]】<br>スーパー・マシンナリー・ヒューマノイド(αシリーズ)
 +
| 生産形態 = ワンオフ機
 
| 型式番号 =  
 
| 型式番号 =  
 
*[[型式番号::EI-YAM-001]](旧シリーズ)
 
*[[型式番号::EI-YAM-001]](旧シリーズ)
25行目: 19行目:
 
| 全長 = [[全長::57.0m]]
 
| 全長 = [[全長::57.0m]]
 
| 重量 =  
 
| 重量 =  
*[[重量::555.0t]](旧シリーズ)
+
*[[重量::550.0t]](旧シリーズ)
 
*[[重量::55.0t]](EX、OGシリーズ)
 
*[[重量::55.0t]](EX、OGシリーズ)
 
| 開発者 = [[開発::ビアン・ゾルダーク]]
 
| 開発者 = [[開発::ビアン・ゾルダーク]]
 
| パイロット = [[パイロット::ビアン・ゾルダーク]]<br />[[パイロット::パプテマス・シロッコ]]<br />[[パイロット::シャピロ・キーツ]]
 
| パイロット = [[パイロット::ビアン・ゾルダーク]]<br />[[パイロット::パプテマス・シロッコ]]<br />[[パイロット::シャピロ・キーツ]]
 
}}
 
}}
『ヴァルシオン』とは[[バンプレストオリジナル]][[登場メカ]]である。
+
'''ヴァルシオン'''とは、『[[バンプレストオリジナル]]』の[[登場メカ]]である。
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[ビアン・ゾルダーク|ビアン・ゾルダーク博士]]が[[地球]]防衛用に開発した特殊人型機動兵器。機体各所に最新技術を積極的に取り入れ、「'''究極ロボ'''」の[[異名]]の通り、攻撃、防御共に他と一線を画する性能を誇る。
+
[[ビアン・ゾルダーク|ビアン・ゾルダーク博士]]が[[地球]]防衛用に開発した特殊人型機動兵器。機体各所に最新技術を積極的に取り入れ、「'''究極ロボ'''」の[[異名]]の通り、攻撃、防御共に他と一線を画する性能を誇る。「[[αシリーズ]]」では人類初の[[EOT]]搭載人型兵器であるが、「[[OGシリーズ]]」では「[[グランゾン]]と違ってEOTそのものは組み込まれていない」という扱い。
  
全高・重量が[[コン・バトラーV]]と同じだが、[[OGシリーズ]]では55.0 tと重量が極端に軽くなっている。おそらくは[[誤字|誤植]]と思われる(特にEXやF)が、[[ヴァルシオン改]]が56.0 t、[[ヴァルシオン改・タイプCF|タイプCF]]が64.0 tになっているので、本当に設定変更した可能性も有りうる。ちなみにこの設定だと、一般的な[[パーソナルトルーパー|PT]]よりも軽い。
+
4つのカメラアイに刺々しいディテールなど禍々しさを感じさせる威容と赤一色のカラーリングは敵[[異星人]]への精神的影響を考慮したものであり、プロジェクトURや[[グルンガスト零式]]に通じる部分がある。人型兵器ではあるが歩行することはなく、移動は浮揚機関で賄われており、常に直立した状態で戦闘を展開する。これも[[ゴッドマーズ|直立不動でいることによって敵を威圧する]]心理的効果を狙ってのものと思われる。
  
[[αシリーズ]]では人類初の[[EOT]]搭載人型兵器であるが、OGシリーズでは「[[グランゾン]]と違ってEOTそのものは組み込まれていない」という扱い。
+
また、武装は接近戦用の手持ち武器、内蔵型のビーム砲、広範囲殲滅兵器とシンプルかつ最低限にまとめられており、後々の量産を考慮してか拡張性も高い。これは、[[DC戦争]]でDCが勝利していた場合、ヴァルシオンとその量産機を地球圏防衛に投入するための措置の一つである。攻守のバランスに優れたこのコンセプトはシリーズの後の機体にもしっかりと受け継がれ、特に「クロスマッシャー」はシリーズ全機に搭載されている。総合的な戦闘能力は[[ヴァルシオンシリーズ]]の量産機や派生機が登場した現在においても原型機たる本機こそが最強であり、まさに「原点にして頂点」を地で行く存在である。
 
 
まがまがしさを感じさせる威容と赤一色のカラーリングは敵[[異星人]]への精神的影響を考慮したものであり、プロジェクトURや[[グルンガスト零式]]に通じる部分がある。また、強力な機体ながら武装は接近戦用の手持ち武器、内蔵型のビーム砲、広範囲殲滅兵器とシンプルかつ最低限にまとめられている上、後々の量産を考慮してか拡張性も高い。これは、[[DC戦争]]でDCが勝利していた場合、ヴァルシオンを地球圏防衛に投入するための措置の一つである。攻守のバランスに優れたこのコンセプトはシリーズの後の機体にもしっかりと受け継がれ、特に「クロスマッシャー」はシリーズ全機に搭載されている。
 
  
 
しかし、結果的にこの性能の高さと量産を見越した構造がアダとなり、終戦後は肝心の[[量産型]]がDCの栄光に縋る「亡者」や、大義を失った者達によって量産・利用されるという結果に終わっている。
 
しかし、結果的にこの性能の高さと量産を見越した構造がアダとなり、終戦後は肝心の[[量産型]]がDCの栄光に縋る「亡者」や、大義を失った者達によって量産・利用されるという結果に終わっている。
  
DC戦争が終結して時が過ぎ、技術が進歩した今なおシリーズ最強の機体であり、流れを汲む機体はヴァルシオーネ含めどれもこれもこのオリジナル・ヴァルシオンに比肩するほどの力を持っていない。設計者であるビアンの優秀さが伺える。
+
なお、当初はビアンの娘[[リューネ・ゾルダーク]]がパイロットとなる予定であったが、彼女が本機のデザインを気に入らなかったため実現しなかった。そのため、[[ヴァルシオンシリーズ]]の2号機「[[ヴァルシオーネ]]」は彼女のために女性型のデザインで開発された。
  
ちなみに、本機は世間ではビアンの専用機として設計されたと認知されているが、実は本来のパイロットには娘の[[リューネ・ゾルダーク]]が予定されていた。しかし、肝心のリューネがヴァルシオンのデザインを気に入らず搭乗を拒否したため、急遽彼女のセンスに外見を合わせた機動性重視型の2号機がロールアウトすることとなった。これが[[ヴァルシオーネ]]である。
+
重量設定は当初は「550.0t」だったが、後に「55.0 t」に修正されたため、一般的な[[パーソナルトルーパー|PT]]よりも軽量な機体となっている<ref>ちなみに、登場当初の全高と重量はコン・バトラーVと同じである。</ref>。また、『[[第2次スーパーロボット大戦|第2次]]』で「試作機が存在するとも言われているがその真偽は不明である。」と記述されているが、該当する機体は未だに登場していない。
  
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
 +
「究極ロボ」の異名の通り高性能な機体だが、初登場の『[[第2次スーパーロボット大戦|第2次]]』では近くに[[グランゾン|もっと異常な機体]]が存在していたり、その後の作品では量産化されていることを[[ロボット大図鑑]]でイジられるなど、「[[旧シリーズ]]」では不思議な扱いになっている。「[[OGシリーズ]]」以降は[[ヴァルシオンシリーズ]]の[[量産型]]が新たに設定されたため、出番が激減している。
 +
 +
『[[第4次スーパーロボット大戦|第4次]]([[第4次スーパーロボット大戦S|S]])』『[[スーパーロボット大戦F完結編|F完結編]]』、[[プレイステーション|PS]]版の『[[第2次スーパーロボット大戦|第2次]]』『[[第3次スーパーロボット大戦|第3次]]』『[[スーパーロボット大戦EX|EX]]』では本機が青系統、[[ヴァルシオン改]]が赤系統に機体色が変更されている<ref>なお、『電視大百科』では本機は『F完結編』、ヴァルシオン改はSFC版『EX』が最終出演作ということで'''両方とも青系統の機体色'''で紹介されている。</ref>。
 +
 +
「[[魔装機神シリーズ]]」には「メモリアル・デイ」の回想も含めて一切登場しない。
 +
 
=== [[旧シリーズ]] ===
 
=== [[旧シリーズ]] ===
;[[第2次スーパーロボット大戦]]
+
;{{参戦作品 (メカ)|第2次スーパーロボット大戦}}
:本作の[[ラストボス|ラスボス]]。HPは3桁が基本の第2次の世界で、6000超えという化け物のような数値で登場してくる。PS版では調整されているがそれでもHP40000は化け物。
+
:初登場作品。本作の[[ラストボス|ラスボス]]。HP3桁が基本の本作において6000オーバーという化け物のような数値で登場してくるものの、[[グランゾン|傍らにいる機体]]の方が目立っている気がしないでもない。
:;[[第2次スーパーロボット大戦G]]
+
:PS版でもHP40000と突出して高いが、やはり傍らの機体の方が色々と目立つ。
::HP65000、フル改造のマジンガーも一撃で落とせる上に弾数が無限に使えるクロスマッシャーと驚異的な性能を誇る…のだが、FC版と比べ、プレイヤーにとって有利に働く変更点があった為、相対的に倒しやすくなった。フル改造した石破天驚拳なら一撃で倒せてしまう。
+
:;{{参戦作品 (メカ)|第2次スーパーロボット大戦G}}
;[[第3次スーパーロボット大戦]]
+
::HP65000に超火力で弾数無限のクロスマッシャーを所持と驚異的な性能を誇る…のだが、作品の調整の関係で意外と倒しやすくなっている。攻撃によっては一撃で撃墜も可能。
:終盤で[[パプテマス・シロッコ|シロッコ]]が搭乗。ルートによっては改良版の[[ヴァルシオン改]]にも乗ってくる。その他、別ルートでは[[ウェンドロ]]のお供として2体現れる(異星人に対抗するためのメカが異星人に利用されるという皮肉な結果に)。さらにSFC版において[[シュウ・シラカワ|シュウ]]の取り巻きとして2体登場する(PS版ではヴァルシオン改に差し換えられている)。
+
;{{参戦作品 (メカ)|第3次スーパーロボット大戦}}
;[[スーパーロボット大戦EX]]
+
:少数だが量産されており、[[ウェンドロ]][[シュウ・シラカワ|シュウ]]のお供として登場する。また、[[パプテマス・シロッコ|シロッコ]]は本機や[[ヴァルシオン改|改良型]]に搭乗することもある。
:[[ラ・ギアス]]に召喚されたらしくカークス軍に流入。[[エウリード]]の取り巻きとして数体登場。第3次同様「[[ヴァルシオン改]]」も存在する。
+
:PS版では地味に飛行能力が失われている(戦闘機会は宇宙及び要塞内のみなので意味は全くないが)。また、シュウのお供は何故かヴァルシオン改に変更されている。
;[[第4次スーパーロボット大戦]][[第4次スーパーロボット大戦S|S]]
+
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦EX}}
:シュウが『第3次』同様[[ネオ・グランゾン]]の取り巻きとして連れてくる。ヴァルシオン改が標準の生産機となったのか、カラーリングが青に変更され「ヴァルシオン改」の名を持つ機体は登場しなくなった。量産され、安売り感が漂う……というのはゲーム内の[[ロボット大図鑑]]でも指摘されている。そして色が改良型である割に武装はディバインアームとクロスマッシャーの2種類しか存在せず、機体性能も[[ライグ=ゲイオス]]に劣ったりと、実際の性能も安っぽさを漂わせている……が、レベル99の超AIが搭載されているためか攻撃の命中率は非常に高く、'''自動操縦としては異常な高性能機'''と言える。
+
:今作は[[カークス・ザン・ヴァルハレヴィア|カークス]]のお供として数体登場。カークスを倒せばクリアになるため、一度も戦闘することなく終わることも珍しくない。
;[[スーパーロボット大戦F完結編]]
+
:PS版では飛行能力を失ったことと武器の省略化により、空中から隣接されると攻撃手段が無いという欠点が生まれている。
:第4次同様に「青いヴァルシオン」。旧シリーズの最後を締め括るかのように[[ラストボス|ラスボス]]の座に返り咲いた。
+
;{{参戦作品 (メカ)|第4次スーパーロボット大戦}}{{参戦作品 (メカ)|第4次スーパーロボット大戦S|S}}
:DCルートの[[パプテマス・シロッコ]][[ニュータイプ]]補正による鬼の回避率を誇り、機体の運動性も相まって攻撃がまったく当たらない。
+
:上記の通り、本作からしばらくは機体色が青系統に変更されている。『[[第3次スーパーロボット大戦|第3次]]』と同じく[[シュウ・シラカワ|シュウ]]の取り巻きとして登場する。やや控え目な性能でロボット図鑑では'''ここの所安売りされている'''だの、'''単なる中ボスと化した'''だの、'''再生怪人'''だの言いたい放題言われているが、登場時はLv99の[[人工知能|超AI]]が搭載されているため、'''自動操縦としては異常な高性能機'''と言える実力を持っている。
:ポセイダルルートの[[シャピロ・キーツ]][[バイオリレーションシステム]]で常時、[[魂]][[鉄壁]][[根性]]をかけた状態になっている上、仮に倒しても復活するため、イベントを起こさないと倒せない。
+
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦F}}
:とは言え、[[バラン=シュナイル]][[オージ]]([[アマンダラ・カマンダラ|アマンダラ]]機)と比較すると[[HP回復]]()を持たず、無[[改造]]の為攻撃力も低いのでボスとしては見劣りしてしまう。また、弾数20のクロスマッシャーを打ち尽くすと、'''射程1/攻撃力2200のディバインアームしか使えなくなってしまう。'''
+
:分割の都合で[[没データ]]としてデータはこの時点で存在。…が、HPは半分以下の26000しかなく、最大攻撃力も2100と完結編とはまるで別物の性能。当初はラスボスではなかったのだろうか?
;[[スーパーロボット大戦コンプリートボックス]]
+
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦F完結編}}
:FC版やSFC版と同じ場面で登場するが、スタッフの勘違いによるものか、はたまたこの当時はそういう設定にされていたのか「ヴァルシオンが青、ヴァルシオン改が赤」にされてしまった。
+
:「[[旧シリーズ]]」の最後を締めくくるかのように[[ラストボス|ラスボス]]の座に返り咲いた。DCルートでは[[パプテマス・シロッコ|シロッコ]]が、ゲスト・ポセイダルルートでは[[シャピロ・キーツ|シャピロ]]が乗り込む。[[ジャミトフ・ハイマン|ジャミトフ]]が再設計を指示し、[[ルナツー]]に隠していたらしい<ref>リューネとシロッコorシャピロとの戦闘時の会話より。</ref>。
:DISK2の「バーチャルスタジアム」ではデフォルトチームの一つ「第2次セレクト」で『第2次』仕様が、「BOSS軍団」で『第3次』仕様が使用可能。……なのだが、前者では何故かパイロットであるビアン博士のレベルがたったの'''10'''。そのため高レベルのパイロット相手ではただの案山子と化す。
+
:無改造での登場なので火力は終盤の他のボス機体に劣り、厄介な[[特殊能力]]を持たないなど控え目なところも多い。だが、機体性能は無改造状態でも異常に高く、シロッコ搭乗時は高Lvの[[ニュータイプ|NT]]補正も加わるため当てることすら一苦労な機体となり、シャピロ搭乗時は[[バイオリレーションシステム]]が解除されるまでは撃墜されても即時復活となるうえに、毎ターンおよび復活時に「[[魂]]」「[[鉄壁]]」「[[根性]]」を使用するという、どちらもラスボスらしく厄介な敵となっている。
 +
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦コンプリートボックス}}
 +
:各作品での扱いは該当項を参照。
 +
:DISC2の「バーチャルスタジアム」では、収録部隊の「第2次セレクト」に『[[第2次スーパーロボット大戦|第2次]]』仕様([[ビアン・ゾルダーク|ビアン]](Lv.10)が搭乗)、「BOSS軍団」に『[[第3次スーパーロボット大戦|第3次]]』仕様([[バイオロイド兵|エリート兵]](Lv40)が搭乗)が所属している。
  
 
=== [[αシリーズ]] ===
 
=== [[αシリーズ]] ===
[[新西暦]]184年5月にロールアウトした人類初のEOT搭載人型兵器。『[[スーパーロボット大戦α|α]]』で登場予定があったものの、製作期間の都合でグラフィックが完成しなかったため登場せず、以後のαシリーズにおいても設定のみで未登場に終わった。
+
[[新西暦]]184年5月にロールアウトした人類初の[[EOT]]搭載人型兵器。パイロットは他のシリーズ同様に開発者であるビアン自らが担当。『[[スーパーロボット大戦α|α]]』で登場予定があったものの、過密スケジュールの中でグラフィックを制作する余裕がなかったため登場せず<ref>メディアワークス『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ ザ・コンプリートガイド』744頁。</ref>。以後も登場しなかったため、「αシリーズ」では設定のみの存在となっている。
 +
 
 +
=== 単独作品 ===
 +
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦DD}}
 +
:『[[スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS|OGs]]』以来13年ぶりの登場。攻撃&防御タイプで、[[ビアン・ゾルダーク|ビアン]]が搭乗する。
 +
:2020年1月開催の第2回制圧戦「風の魔装機神」ではボスユニットとして登場。クロスマッシャーの命中率が極めて高く、歪曲フィールドや2回行動なども所持した強敵。攻撃力を上げるアビリティに時間制限があり、命中を上げるアビリティを持たないことが弱点。また、気力やHP減少で発動するアビリティも持たない。
 +
:2020年10月開催のイベント「戦場の在処」ではボスユニットとして登場。こちらは命中を上げるアビリティが無い点はそのままに、長期戦で困難になるアビリティが追加されている。
 +
:2021年7月のイベント「イングラムの回顧録」にてエネミーとして登場。2023年3月のイベント「憑・依」では[[ダークブレイン]]の生み出した[[偽物]]が登場する。
  
 
=== [[OGシリーズ]] ===
 
=== [[OGシリーズ]] ===
;[[スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION]]
+
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION}}
:コンプリートボックスでの設定が修正され「赤いヴァルシオン」に戻り、旧シリーズ初期からのプレイヤーを安堵させた。登場はリュウセイルートのみで、第2次を再現したような出番が多い。後半には[[アタッド・シャムラン]]のトラウマシャドーにより、[[グランゾン]]と共にヴァルシオンの[[偽物]]まで登場する。
+
:本作から再び機体色が赤系統に戻されているが、剣を持つ手が逆になっている。また、「[[旧シリーズ]]」と違い量産はされていないため、[[ビアン・ゾルダーク|ビアン]]専用機としてのみの登場となる。
:なお、ビアン製の無印ヴァルシオンはOGシリーズでは当人の機体(とトラウマシャドーの幻影)のみで、旧シリーズのような量産はされていない。
+
:登場はリュウセイルートのみで、『[[第2次スーパーロボット大戦|第2次]]』を再現したような出番が多い。後半には[[アタッド・シャムラン|アタッド]]のトラウマシャドーによって作り出された[[偽物]]が登場する。
;[[スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS]]
+
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS}}
:なんと盾装備となった。しかし、ゲーム上で防御行動を取らないと発動しないので無意味。ちなみにGBA版と違い、基本グラフィックでの剣を持つ手を左手にしている為ヴァルシオンや敵版ヴァルシオン改では違和感がないが、入手できるヴァルシオン改ではGBA版とは左右逆になり違和感が生じている。
+
:なんと盾装備となったが、防御行動を取らないと発動しないので意味が無い。また、剣を持つ手が入れ替わり、「[[旧シリーズ]]」で見慣れたものに戻っている。
:なお、ビアンが「底力」を持っていないため実は御しやすい方。
 
;[[第2次スーパーロボット大戦OG]]
 
:EXの展開が再現されたが、何故かヴァルシオンの出番が[[ヴァルシオン改・タイプCF]]に差し換えられたため未登場。
 
 
;[[スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ]]
 
;[[スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ]]
:クロスマッシャーが背中から発射されるモーションとなった。歪曲フィールドを打ち破ったあと、[[サイバスター]]のアカシックバスターで倒された。なお爆発のエフェクト(燈り火)は第3次など旧シリーズを再現している。
+
:クロスマッシャーが背中から発射されるモーションとなった。歪曲フィールドを打ち破ったあと、[[サイバスター]]のアカシックバスターで倒された。なお、爆発のエフェクト(燈り火)は「[[旧シリーズ]]」を再現している。
  
 
== 装備・機能 ==
 
== 装備・機能 ==
 
=== 武装・[[必殺武器]] ===
 
=== 武装・[[必殺武器]] ===
 +
==== 武装 ====
 
;ディバイン・アーム
 
;ディバイン・アーム
:直訳するならば、『神聖な武器』。巨大な大剣で相手を薙ぎ払う。OGで入手する同名の換装武器は、この武装をスケールダウンさせたものと思われる。
+
:直訳するならば、『神聖な武器』。巨大な大剣で相手を薙ぎ払う。「[[OGシリーズ]]」で入手する同名の[[換装武器]]は、この武装をスケールダウンさせたものと思われる。
 +
:『[[スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS|OGs]]』では一太刀を浴びせて吹っ飛ばし、二太刀目を加えた後に肩部の突起部で突撃を行い、最後に渾身の一太刀を叩き込む演出となっている。
 +
:『[[スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ|OGDW]]』では一振りで起こした衝撃波だけでアヤの[[量産型ゲシュペンストMk-II・タイプTT]]を中破に追い込む威力を見せた。
 +
:『[[スーパーロボット大戦DD|DD]]』では斬撃属性の通常攻撃。
 
;クロスマッシャー
 
;クロスマッシャー
:シリーズの代名詞。OGSでは手首に装備された砲身(RoAでは左腕部が展開して砲身が出てくる)から、DWでは背中のユニットから発射された赤と青の二色のエネルギーが、らせん状に絡み合い敵機を襲う。
+
:シリーズの代名詞たる大出力エネルギー砲。『OGs』では左腕部の手首に装備された砲身から、『DW』では背部のユニットから発射された赤と青の二色のエネルギーが螺旋状に絡み合い敵機を襲う。『RoA』ではこれら双方の演出が併用されて発射口が全部で三箇所となっている他、左腕部が展開して砲身が露出するギミックもある。
 +
:『DD』では特殊属性の必殺攻撃。[[ヴァルシオーネ]]や[[ヴァルシオーガ]]のように赤と青のエネルギーを両手に溜めた後に正面で合体させ、その後左手で螺旋状のビームを放つ。
 
;メガ・グラビトンウェーブ
 
;メガ・グラビトンウェーブ
:指向性の重力波。OGSでは竜巻のように表現され、相手を吸い込んで引き寄せた後全身から放ったエネルギーで攻撃するグラフィックになっている。
+
:指向性の重力波。『OGs』では竜巻のように表現され、相手を吸い込んで引き寄せた後全身から放ったエネルギーで攻撃する演出となっている。
 +
:『RoA』では発動と同時に'''紙面がネガ反転する'''という演出がされ、周囲に超重力を発生させて[[鋼龍戦隊|ヒリュウ・ハガネ隊]]の面々をまとめて圧壊せんとした。
 +
;シールド
 +
:『OGs』で追加された実体シールド。細長い形状で機体に比べるとかなり小型。
 +
 
 +
==== [[特殊武器]] ====
 
;エナジードレイン
 
;エナジードレイン
:OGで追加された、敵のENを吸収する特殊武器。食らうと歪曲フィールド用のENを回復されてしまうので、[[ひらめき]]などで確実に避けること。
+
:[[スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION|OG]]』で追加された特殊武器。敵のENを吸収する。
 
;チャフグレネード
 
;チャフグレネード
:OGで追加された、命中率を低下させる特殊武器。
+
:『OG』で追加された特殊武器。命中率を低下させる。
 
;アーマーブレイカー
 
;アーマーブレイカー
:OGで追加された、装甲値を低下させる特殊武器。
+
:『OG』で追加された特殊武器。装甲値を低下させる。
 
;ウェポンブレイカー
 
;ウェポンブレイカー
:OGで追加された、武器の攻撃力を低下させる特殊武器。
+
:『OG』で追加された特殊武器。武器の攻撃力を低下させる。
  
 
=== [[特殊能力]] ===
 
=== [[特殊能力]] ===
105行目: 120行目:
 
:
 
:
 
;[[Iフィールド]]
 
;[[Iフィールド]]
:旧シリーズでは標準設定。
+
:「[[旧シリーズ]]」では標準設定。
 
;[[歪曲フィールド]]
 
;[[歪曲フィールド]]
:OGシリーズで採用。全属性のダメージを半減する[[バリア]]。非常に厄介なので、EN低下武器や手数を増やすなどして素早くENを減らし、発動できないようにしたい。OGsなら、バリア貫通武器を使用する手も。
+
:「[[OGシリーズ]]」で採用。全属性のダメージを半減する[[バリア]]
 +
;[[スーパーロボット大戦DD|DD]]
 +
:'''第2回制圧戦'''
 +
:{| class="wikitable"
 +
|-
 +
! アビリティ !! 効果
 +
|-
 +
! [[2回行動]]
 +
| 非ブレイク状態の時、自分のアクション時に2回行動する。
 +
|-
 +
! DC総帥
 +
| 必殺技命中時、5アクションの間攻撃力・防御力が10%増加する。
 +
|-
 +
! 歪曲フィールド
 +
| 被ダメージを20%軽減するバリア。
 +
|-
 +
|}
 +
:'''戦場の在処'''
 +
:{| class="wikitable"
 +
|-
 +
! アビリティ !! 効果
 +
|-
 +
! DC総帥
 +
| 気力上限が増加する。必殺技命中時、敵ユニットのメインスロットに装備した必殺技回数を1減らす。
 +
|-
 +
! 歪曲フィールド
 +
| 被ダメージを軽減するバリアを展開。
 +
|-
 +
! 出力上昇
 +
| 自分のアクション毎に攻撃力が増加する(上限増加値×5%)。
 +
|-
 +
! [[リベンジ]]
 +
| 反撃時のみ与ダメージが増加する。
 +
|-
 +
|}
 +
:'''紅蓮と疾風'''
 +
:{| class="wikitable"
 +
|-
 +
! アビリティ !! 効果
 +
|-
 +
! DC総帥
 +
| ブレイク状態でないとき、攻撃力・防御力・照準値・運動性が増加し、必殺技威力が増加する。必殺技命中時、攻撃力が減少する弱体効果を敵ユニットに付与する(敵ユニットが2アクション行動する間有効)。
 +
|-
 +
! 歪曲フィールド
 +
| ブレイク状態で無いとき、被ダメージを軽減するバリアを展開する。
 +
|-
 +
! [[カウンター]]
 +
| ブレイク状態で無いとき、反撃時、一定の確率で先制攻撃を行う。
 +
|-
 +
! [[底力]]
 +
| HPが25%減少する毎に、攻撃力・防御力が増加する。
 +
|-
 +
! スピードアップ
 +
| スピードが増加する。
 +
|-
 +
|}
  
 
=== 移動タイプ ===
 
=== 移動タイプ ===
 
;[[空]]・[[陸]]・[[宇宙|宇]]
 
;[[空]]・[[陸]]・[[宇宙|宇]]
 
:唸り声を上げて[[飛行]]する。
 
:唸り声を上げて[[飛行]]する。
 +
:『[[スーパーロボット大戦F完結編|F完結編]]』、PS版の『[[第2次スーパーロボット大戦|第2次]]』『[[第3次スーパーロボット大戦|第3次]]』『[[スーパーロボット大戦EX|EX]]』では飛行不可能。
  
 
=== [[サイズ]] ===
 
=== [[サイズ]] ===
119行目: 190行目:
 
== 機体BGM ==
 
== 機体BGM ==
 
;「ヴァルシオン」
 
;「ヴァルシオン」
:読んで字のごとくヴァルシオンのテーマ。
+
:読んで字のごとくヴァルシオンのテーマ。SFC版『第3次』では「THE FINAL ENEMY」というタイトルであった。
:SFC版『第3次』では「THE FINAL ENEMY」というタイトルであったが、『EX』において他の前作からの引き継ぎ曲の例にもれずタイトルが変更され現在のものとなった。他の曲は『第4次』以降元のタイトルに戻ったが、ヴァルシオンがタイトル通りの「最後の敵」ではなくなったためかこの曲に限り変更されたタイトルのままとなった。
 
  
 
== 関連機体 ==
 
== 関連機体 ==
 
;[[ヴァルシオンシリーズ]]
 
;[[ヴァルシオンシリーズ]]
:このシリーズの1号機。
+
:本機はシリーズの1号機にあたる。
 
;[[ヴァルシオン改]]
 
;[[ヴァルシオン改]]
:量産型。重力制御機構はオミットされている。基本的にオリジナルが赤、こいつが青なのだが、シリーズによってころころ変わるためややこしい。
+
:[[旧シリーズ]]」では強化改良型、「[[OGシリーズ]]」では[[量産型]]にあたる機体。
:;[[ヴァルシオン改・タイプCF]]
 
::量産型の宇宙戦仕様。砲撃戦特化でディバイン・アームがなくなっている代わりにメガ・グラビトンウェーブが復活。
 
 
;[[ヴァルシオーネ]]
 
;[[ヴァルシオーネ]]
:シリーズ2号機。ビアンがリューネ用に作り上げた専用機で、乗り手である彼女の姿を模している。なお、ヴァルシオンを模した外部装甲が存在。
+
:[[リューネ・ゾルダーク|リューネ]]のために作られたシリーズ2号機。女性型の機体で、ヴァルシオンを模した外部装甲が存在する。
;[[グランゾン]]
+
 
:OGシリーズではこちらの方がDCのフラグシップ機として世間に認知されている。
+
== 余談 ==
 +
*『[[スーパーロボット大戦 スクランブルギャザー|スクランブルギャザー]]』では「U-107」が青いヴァルシオン、「U-519」が赤いヴァルシオンとなっている。
 +
**なお、「U-519」のヴァルシオンは武器に'''グランワームソード'''と'''ブラックホールクラスター'''が追加されている。
 +
 
 +
== 脚注 ==
 +
<references />
  
 
{{バンプレストオリジナル}}
 
{{バンプレストオリジナル}}

2024年8月15日 (木) 16:14時点における最新版

ヴァルシオン
外国語表記 Valsion[1]
登場作品

バンプレストオリジナルOGシリーズ

デザイン 守谷淳一
初登場SRW 第2次スーパーロボット大戦
SRWでの分類 機体
ラストボス
テンプレートを表示
スペック
異名 究極ロボ
分類 地球防衛用特殊人型機動兵器
ヴァルシオンシリーズ
スーパー・マシンナリー・ヒューマノイド(αシリーズ)
生産形態 ワンオフ機
型式番号
  • EI-YAM-001(旧シリーズ)
  • SMH-01(αシリーズ)
  • DCAM-001(OGシリーズ)
全長 57.0m
重量
  • 550.0t(旧シリーズ)
  • 55.0t(EX、OGシリーズ)
開発者 ビアン・ゾルダーク
パイロット ビアン・ゾルダーク
パプテマス・シロッコ
シャピロ・キーツ
テンプレートを表示

ヴァルシオンとは、『バンプレストオリジナル』の登場メカである。

概要[編集 | ソースを編集]

ビアン・ゾルダーク博士地球防衛用に開発した特殊人型機動兵器。機体各所に最新技術を積極的に取り入れ、「究極ロボ」の異名の通り、攻撃、防御共に他と一線を画する性能を誇る。「αシリーズ」では人類初のEOT搭載人型兵器であるが、「OGシリーズ」では「グランゾンと違ってEOTそのものは組み込まれていない」という扱い。

4つのカメラアイに刺々しいディテールなど禍々しさを感じさせる威容と赤一色のカラーリングは敵異星人への精神的影響を考慮したものであり、プロジェクトURやグルンガスト零式に通じる部分がある。人型兵器ではあるが歩行することはなく、移動は浮揚機関で賄われており、常に直立した状態で戦闘を展開する。これも直立不動でいることによって敵を威圧する心理的効果を狙ってのものと思われる。

また、武装は接近戦用の手持ち武器、内蔵型のビーム砲、広範囲殲滅兵器とシンプルかつ最低限にまとめられており、後々の量産を考慮してか拡張性も高い。これは、DC戦争でDCが勝利していた場合、ヴァルシオンとその量産機を地球圏防衛に投入するための措置の一つである。攻守のバランスに優れたこのコンセプトはシリーズの後の機体にもしっかりと受け継がれ、特に「クロスマッシャー」はシリーズ全機に搭載されている。総合的な戦闘能力はヴァルシオンシリーズの量産機や派生機が登場した現在においても原型機たる本機こそが最強であり、まさに「原点にして頂点」を地で行く存在である。

しかし、結果的にこの性能の高さと量産を見越した構造がアダとなり、終戦後は肝心の量産型がDCの栄光に縋る「亡者」や、大義を失った者達によって量産・利用されるという結果に終わっている。

なお、当初はビアンの娘リューネ・ゾルダークがパイロットとなる予定であったが、彼女が本機のデザインを気に入らなかったため実現しなかった。そのため、ヴァルシオンシリーズの2号機「ヴァルシオーネ」は彼女のために女性型のデザインで開発された。

重量設定は当初は「550.0t」だったが、後に「55.0 t」に修正されたため、一般的なPTよりも軽量な機体となっている[2]。また、『第2次』で「試作機が存在するとも言われているがその真偽は不明である。」と記述されているが、該当する機体は未だに登場していない。

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

「究極ロボ」の異名の通り高性能な機体だが、初登場の『第2次』では近くにもっと異常な機体が存在していたり、その後の作品では量産化されていることをロボット大図鑑でイジられるなど、「旧シリーズ」では不思議な扱いになっている。「OGシリーズ」以降はヴァルシオンシリーズ量産型が新たに設定されたため、出番が激減している。

第4次(S)』『F完結編』、PS版の『第2次』『第3次』『EX』では本機が青系統、ヴァルシオン改が赤系統に機体色が変更されている[3]

魔装機神シリーズ」には「メモリアル・デイ」の回想も含めて一切登場しない。

旧シリーズ[編集 | ソースを編集]

第2次スーパーロボット大戦
初登場作品。本作のラスボス。HP3桁が基本の本作において6000オーバーという化け物のような数値で登場してくるものの、傍らにいる機体の方が目立っている気がしないでもない。
PS版でもHP40000と突出して高いが、やはり傍らの機体の方が色々と目立つ。
第2次スーパーロボット大戦G
HP65000に超火力で弾数無限のクロスマッシャーを所持と驚異的な性能を誇る…のだが、作品の調整の関係で意外と倒しやすくなっている。攻撃によっては一撃で撃墜も可能。
第3次スーパーロボット大戦
少数だが量産されており、ウェンドロシュウのお供として登場する。また、シロッコは本機や改良型に搭乗することもある。
PS版では地味に飛行能力が失われている(戦闘機会は宇宙及び要塞内のみなので意味は全くないが)。また、シュウのお供は何故かヴァルシオン改に変更されている。
スーパーロボット大戦EX
今作はカークスのお供として数体登場。カークスを倒せばクリアになるため、一度も戦闘することなく終わることも珍しくない。
PS版では飛行能力を失ったことと武器の省略化により、空中から隣接されると攻撃手段が無いという欠点が生まれている。
第4次スーパーロボット大戦S
上記の通り、本作からしばらくは機体色が青系統に変更されている。『第3次』と同じくシュウの取り巻きとして登場する。やや控え目な性能でロボット図鑑ではここの所安売りされているだの、単なる中ボスと化しただの、再生怪人だの言いたい放題言われているが、登場時はLv99の超AIが搭載されているため、自動操縦としては異常な高性能機と言える実力を持っている。
スーパーロボット大戦F
分割の都合で没データとしてデータはこの時点で存在。…が、HPは半分以下の26000しかなく、最大攻撃力も2100と完結編とはまるで別物の性能。当初はラスボスではなかったのだろうか?
スーパーロボット大戦F完結編
旧シリーズ」の最後を締めくくるかのようにラスボスの座に返り咲いた。DCルートではシロッコが、ゲスト・ポセイダルルートではシャピロが乗り込む。ジャミトフが再設計を指示し、ルナツーに隠していたらしい[4]
無改造での登場なので火力は終盤の他のボス機体に劣り、厄介な特殊能力を持たないなど控え目なところも多い。だが、機体性能は無改造状態でも異常に高く、シロッコ搭乗時は高LvのNT補正も加わるため当てることすら一苦労な機体となり、シャピロ搭乗時はバイオリレーションシステムが解除されるまでは撃墜されても即時復活となるうえに、毎ターンおよび復活時に「」「鉄壁」「根性」を使用するという、どちらもラスボスらしく厄介な敵となっている。
スーパーロボット大戦コンプリートボックス
各作品での扱いは該当項を参照。
DISC2の「バーチャルスタジアム」では、収録部隊の「第2次セレクト」に『第2次』仕様(ビアン(Lv.10)が搭乗)、「BOSS軍団」に『第3次』仕様(エリート兵(Lv40)が搭乗)が所属している。

αシリーズ[編集 | ソースを編集]

新西暦184年5月にロールアウトした人類初のEOT搭載人型兵器。パイロットは他のシリーズ同様に開発者であるビアン自らが担当。『α』で登場予定があったものの、過密スケジュールの中でグラフィックを制作する余裕がなかったため登場せず[5]。以後も登場しなかったため、「αシリーズ」では設定のみの存在となっている。

単独作品[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦DD
OGs』以来13年ぶりの登場。攻撃&防御タイプで、ビアンが搭乗する。
2020年1月開催の第2回制圧戦「風の魔装機神」ではボスユニットとして登場。クロスマッシャーの命中率が極めて高く、歪曲フィールドや2回行動なども所持した強敵。攻撃力を上げるアビリティに時間制限があり、命中を上げるアビリティを持たないことが弱点。また、気力やHP減少で発動するアビリティも持たない。
2020年10月開催のイベント「戦場の在処」ではボスユニットとして登場。こちらは命中を上げるアビリティが無い点はそのままに、長期戦で困難になるアビリティが追加されている。
2021年7月のイベント「イングラムの回顧録」にてエネミーとして登場。2023年3月のイベント「憑・依」ではダークブレインの生み出した偽物が登場する。

OGシリーズ[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION
本作から再び機体色が赤系統に戻されているが、剣を持つ手が逆になっている。また、「旧シリーズ」と違い量産はされていないため、ビアン専用機としてのみの登場となる。
登場はリュウセイルートのみで、『第2次』を再現したような出番が多い。後半にはアタッドのトラウマシャドーによって作り出された偽物が登場する。
スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS
なんと盾装備となったが、防御行動を取らないと発動しないので意味が無い。また、剣を持つ手が入れ替わり、「旧シリーズ」で見慣れたものに戻っている。
スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ
クロスマッシャーが背中から発射されるモーションとなった。歪曲フィールドを打ち破ったあと、サイバスターのアカシックバスターで倒された。なお、爆発のエフェクト(燈り火)は「旧シリーズ」を再現している。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

武装・必殺武器[編集 | ソースを編集]

武装[編集 | ソースを編集]

ディバイン・アーム
直訳するならば、『神聖な武器』。巨大な大剣で相手を薙ぎ払う。「OGシリーズ」で入手する同名の換装武器は、この武装をスケールダウンさせたものと思われる。
OGs』では一太刀を浴びせて吹っ飛ばし、二太刀目を加えた後に肩部の突起部で突撃を行い、最後に渾身の一太刀を叩き込む演出となっている。
OGDW』では一振りで起こした衝撃波だけでアヤの量産型ゲシュペンストMk-II・タイプTTを中破に追い込む威力を見せた。
DD』では斬撃属性の通常攻撃。
クロスマッシャー
シリーズの代名詞たる大出力エネルギー砲。『OGs』では左腕部の手首に装備された砲身から、『DW』では背部のユニットから発射された赤と青の二色のエネルギーが螺旋状に絡み合い敵機を襲う。『RoA』ではこれら双方の演出が併用されて発射口が全部で三箇所となっている他、左腕部が展開して砲身が露出するギミックもある。
『DD』では特殊属性の必殺攻撃。ヴァルシオーネヴァルシオーガのように赤と青のエネルギーを両手に溜めた後に正面で合体させ、その後左手で螺旋状のビームを放つ。
メガ・グラビトンウェーブ
指向性の重力波。『OGs』では竜巻のように表現され、相手を吸い込んで引き寄せた後全身から放ったエネルギーで攻撃する演出となっている。
『RoA』では発動と同時に紙面がネガ反転するという演出がされ、周囲に超重力を発生させてヒリュウ・ハガネ隊の面々をまとめて圧壊せんとした。
シールド
『OGs』で追加された実体シールド。細長い形状で機体に比べるとかなり小型。

特殊武器[編集 | ソースを編集]

エナジードレイン
OG』で追加された特殊武器。敵のENを吸収する。
チャフグレネード
『OG』で追加された特殊武器。命中率を低下させる。
アーマーブレイカー
『OG』で追加された特殊武器。装甲値を低下させる。
ウェポンブレイカー
『OG』で追加された特殊武器。武器の攻撃力を低下させる。

特殊能力[編集 | ソースを編集]

剣装備、盾装備
切り払いシールド防御を発動。
EN回復(大)
Iフィールド
旧シリーズ」では標準設定。
歪曲フィールド
OGシリーズ」で採用。全属性のダメージを半減するバリア
DD
第2回制圧戦
アビリティ 効果
2回行動 非ブレイク状態の時、自分のアクション時に2回行動する。
DC総帥 必殺技命中時、5アクションの間攻撃力・防御力が10%増加する。
歪曲フィールド 被ダメージを20%軽減するバリア。
戦場の在処
アビリティ 効果
DC総帥 気力上限が増加する。必殺技命中時、敵ユニットのメインスロットに装備した必殺技回数を1減らす。
歪曲フィールド 被ダメージを軽減するバリアを展開。
出力上昇 自分のアクション毎に攻撃力が増加する(上限増加値×5%)。
リベンジ 反撃時のみ与ダメージが増加する。
紅蓮と疾風
アビリティ 効果
DC総帥 ブレイク状態でないとき、攻撃力・防御力・照準値・運動性が増加し、必殺技威力が増加する。必殺技命中時、攻撃力が減少する弱体効果を敵ユニットに付与する(敵ユニットが2アクション行動する間有効)。
歪曲フィールド ブレイク状態で無いとき、被ダメージを軽減するバリアを展開する。
カウンター ブレイク状態で無いとき、反撃時、一定の確率で先制攻撃を行う。
底力 HPが25%減少する毎に、攻撃力・防御力が増加する。
スピードアップ スピードが増加する。

移動タイプ[編集 | ソースを編集]

唸り声を上げて飛行する。
F完結編』、PS版の『第2次』『第3次』『EX』では飛行不可能。

サイズ[編集 | ソースを編集]

L

機体BGM[編集 | ソースを編集]

「ヴァルシオン」
読んで字のごとくヴァルシオンのテーマ。SFC版『第3次』では「THE FINAL ENEMY」というタイトルであった。

関連機体[編集 | ソースを編集]

ヴァルシオンシリーズ
本機はシリーズの1号機にあたる。
ヴァルシオン改
旧シリーズ」では強化改良型、「OGシリーズ」では量産型にあたる機体。
ヴァルシオーネ
リューネのために作られたシリーズ2号機。女性型の機体で、ヴァルシオンを模した外部装甲が存在する。

余談[編集 | ソースを編集]

  • スクランブルギャザー』では「U-107」が青いヴァルシオン、「U-519」が赤いヴァルシオンとなっている。
    • なお、「U-519」のヴァルシオンは武器にグランワームソードブラックホールクラスターが追加されている。

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. 『スーパーロボット大戦 スクランブルギャザー』 U-107 ヴァルシオン
  2. ちなみに、登場当初の全高と重量はコン・バトラーVと同じである。
  3. なお、『電視大百科』では本機は『F完結編』、ヴァルシオン改はSFC版『EX』が最終出演作ということで両方とも青系統の機体色で紹介されている。
  4. リューネとシロッコorシャピロとの戦闘時の会話より。
  5. メディアワークス『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ ザ・コンプリートガイド』744頁。