ガドライト・メオンサム

提供: スーパーロボット大戦Wiki
2014年8月31日 (日) 00:47時点におけるSilva (トーク | 投稿記録)による版
ナビゲーションに移動 検索に移動

ガドライト・メオンサム(Gadlight Meonsam)

新生時空震動後、各地で暗躍を繰り返す謎の一団「UG」ことジェミニスの隊長を務める男。
ジェミナイという異星に所属していた軍人で、ジェミナイ最強の戦闘パイロットと呼ばれるほどの腕を持つが、一度戦いを離れると怠惰と酒をこよなく愛するダメ人間へと変貌する。

12のスフィアの一つ「いがみ合う双子」のリアクターであり、それにより「いがみ合え」のキーワードで人間の中に眠る相反する感情を逆転させる能力を持つ。交じり合った世界において、その果てに待つ「時獄」ことエタニティ・フラットの存在を知っており、そこに至る前に人類を滅亡させようと戦火を煽っていた。旧ZEUTH・旧ZEXISをはじめ、多くの人間が記憶を失い、クロウセツコ達が時獄篇の世界から姿を消した元凶とされる存在であり、時獄篇の黒幕に近い。尸空によれば、ガドライトを含むジェミニス自体が「サイデリアル」なる組織の一部らしいが、詳細は不明。

妥協の余地のない敵であるが、その裏にはジェミナイドとしての誇り、ジェミニス隊長としての意地と強い意志が存在し、それを侮辱する者は絶対に許さない。しかし自身の力を誇示して地球人類の事は徹底的にこき下ろすという本人のスタイルと、下記の地球人類を滅亡させようとした真意が地球側から見れば八つ当たりでしかない事、そして「いがみ合う双子」の力を利用した地球と宇宙の和平を望んでいる人々の感情を操り反転させ、地球を戦争へと仕向けさせる等の非道な方法からZ-BLUEの面々からは強い嫌悪感を示されており、宿敵であるヒビキに至っては嫌悪や怒りを通り越して軽蔑される事になる。

戦火をあおり地球人類を滅亡に仕向けた真意は、圧倒的な力の前に滅びた母星ジェミナイに対し、時獄によって未来を失うとはいえバアルから守られる地球に対する嫉妬心による。そのため、時獄の監視という任務を無視して自ら行動を開始、地球人類を滅亡させるべく動き始めた。彼の行動は平たく言えば単なる八つ当たりであり、自らの感情を満足させるために不必要に姿を現したり助言を行ったりする場合も多く、最終的にそれが失敗に繋がった。

普段は余裕ぶった飄々とした態度を取っているが、その裏にはジェミナイを失った憤怒と、元凶たるサイデリアルに太刀打ちできない自らに対する諦観があり、母星を失ったことで「いがみ合う双子」の力を最大限に引き出せるようになった。また、本人の言に寄れば「サード・ステージのリアクター」であり、反作用を受けないどころかジェミニアなしでスフィアの力を行使していた(この傾向はアイムにも見られた)。

そのためかZ-BLUEに対しての言動は「どうせ無駄だから諦めろ」というスタンスで一貫しており、地球も自分達と同じ末路を必ず辿る、Z-BLUEも失敗すると決めてかかっていたが、Z-BLUEを含めた地球の人々は襲いくる災厄を撥ね退け続け、遂にはアクシズ戦における逆転劇によって時空修復が実行されたのを目撃したことで嫉妬心が爆発。最後にはアドヴェントの介入で憤怒に囚われたために感情のバランスを崩して「いがみ合う双子」を制御できなくなり、同時に収斂進化現象を起こしたジェニオンヒビキにスフィアを奪われ敗北、戦死した。
アンナロッタ・ストールスと同様に自分達の行いは無意味であると内心分かってはいたが、今更自分の行動を変える事もできず、結局は地球人類と敵対する道を選んでしまい、結果ジェミナイを完全に滅亡の道に導いてしまった(その直接の原因であるアンナロッタの死については、尸空のキャラクター図鑑を見る限りでは彼女個人に原因があるようだが詳細は不明)。

ボーナスシナリオ「ラスト・デイ」でジェミナイが滅ぼされる瞬間の一部始終を見る事は出来るが、母星と多くの生命を滅ぼした彼ら「サイデリアル」に復讐を誓った彼が何故傀儡となったかは明かされていない。
また、現在明かされていない謎として、「ガドライト達ジェミニスはどうやってZEUTH・ZEXISの記憶を封じたのか」というものがある。「いがみ合う双子」の力は表面化する感情の逆転であり、記憶を封じる力はない。
現在のところ有力なのは「サイデリアルに属する別のリアクターが記憶封じを行い、ガドライト達はそれも含めて監視するよう通達されていた」というもの。この「別のリアクター」についてはガドライトが口にした「あの方」「針」という言葉と残り4つのスフィアから考えてさそり座のリアクターである可能性がある。

登場作品と役柄

Zシリーズ

第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
声優の咲野俊介氏は本作でスパロボ初参戦。
概ね紹介どおりの人物。能力が異様に高く、初登場にしてどこぞの筆頭騎士同様一人だけレベル70(HARDではLV75)と高い。アンナロッタ同様念動力持ちだが、加えて天才・見切り補正がかかっているためとにかく避けられない。攻撃力・防御力共に本作最高でその異様な防御力の高さには強化された底力の恐ろしさを再度実感させられる。初戦では1分(1ターン)だけ攻撃可能。とにかく能力が異常な上「集中」まで使ってくるので総力を尽くさないと撃破は困難だが、武器改造やマキシマムブレイクをフル活用すれば不可能ではない。初戦で撃破するとスーパーリペアキットが入手できる。
ボーナスシナリオ「ラスト・デイ」ではプレイヤーの手で操作することができ、本編とは全く違うガドライトの現役時代が拝める。当時の彼は滅び行くジェミナイから残された部隊員達とジェミナイの未来を守る為に奮闘しており、本編とは全く逆の人間性の高さを拝める。戦闘台詞も本編とは全く異なり、まるで主人公のような台詞が多い。このシナリオをプレイすると彼のイメージがかなり変わってくる。ゲーム的にも戦闘力が圧倒的なので問題なく無双が可能。

パイロットステータス設定の傾向

能力

全能力が高水準。地形適応は全てSだが、ジェミニアがA止まりなのがまだ救い。これでジェニミアの適正がSならまともに相手できなくなるだろう。

精神コマンド

第3次Z時獄篇
集中直感脱力直撃勇気
最後の勇気は本編の彼とは余りにも不釣合いで一見疑問に思えるが、これは昔の誇り高かった彼の事を表しているのだろう。

特殊技能(特殊スキル)

第3次Z時獄篇(本編)
天才念動力L9、底力L8、見切り気力+ (命中)カウンターL8、精神耐性3回行動
有り得ないくらい凶悪なラインナップ。Zのパプテマス・シロッコと同じく、念動力(ニュータイプ)・天才の組み合わせに底力・見切りと反則極まりない。さらに専用スキルである「3回行動」が恐ろしすぎる。加えて異様なほど命中に特化した構成であるため、とにかく避けるのが難しい。ジェミニアの攻撃力自体が高いため、まともに相手をするなら半壊を覚悟すべし。精神耐性で脱力防御も備えるなど、ガード・極を持っていない事以外は隙が見当たらない。本作のラスボスより強く、正攻法ではまず勝ち目は無いだろう。なお、本作でスフィア絡みの能力として機体側に「スフィア・アクト」が実装された為か、SP回復は持っていない。
隊長にも関わらず「指揮官」はなし。アンナロッタは持っているところを見ると、部下の指揮はアンナロッタに任せ、自分はジェミニアで突撃するタイプなのだろうか。
第3次Z時獄篇(ボーナスシナリオ)
天才念動力L9、底力L8、見切り気力+ (命中)カウンターL8、精神耐性 
「ラスト・デイ」ではこうなる。さすがに凶悪すぎる3回行動は削除されているが、他の技能は何とそのまま。ぶっちゃけ彼一人でどうにでもなる。
この時のみ特殊スキルの検索一覧で「天才」が表示される。一度は見ておくといいだろう。

固有エースボーナス

気力130以上で、自軍フェイズ開始時に「必中」がかかる
尸空ガイオウと同じボーナス。

パイロットBGM

「LOST SOLDIERS」
ジェニミス共通の曲だが、彼の場合は優先度が高い。まるで主人公機のような曲調で、勇ましい。
「Rebellion ~反逆の戦士達~」
決戦時、アドヴェント登場後はこちらに変更される。第2次OGの大ボスと同じく原曲を使用しているため、ライブラリには収録されない。一度BGMがこれに変わると常にこれが流れ続けるので注意。ただし、バサラが攻撃すると彼の歌が、回避・防御の場合は「LOST SOLDIERS」が流れる。

人間関係

アンナロッタ・ストールス
副官。普段のだらしのなさを散々叱られているが、改める気はまったくない。後に子を身籠った彼女を部下と共に身を挺して守ろうとしていたが、彼女が何らかの命令に背いたことが原因で尸空に処刑される。
ヒビキ・カミシロ
彼の敵の一人。最終的には彼にスフィアを奪われた挙句引導を渡される。
ガドライトにしてみれば、ジェニオンがジェミニアに似ていること以外にも、かつての自分と似たところがあり、それでいて自分たちの星と違って「選ばれた」ということが気に入らなかったのだろう。
アドヴェント
クロノの革新派を率いる謎の青年。随所で彼とヒビキのタッグに邪魔をされ、最後には彼の犠牲により「いがみ合う双子」を失う結果に。
サイガス・エイロニー
最終戦で逆鱗に触れた彼を艦隊ごと抹殺した。その際の口ぶりから元々快く思っていなかったようだ。
尸空
上官と思しき男。同じサイデリアルの所属であり、彼もまたサード・ステージのリアクター。アンナロッタを処刑すべく現れた。
母星ジェミナイを滅ぼした張本人であり、ガドライトにとっては仇敵。
“テンシ”
サイデリアルに属するナニモノカ。ガドライトはこの存在を嫌っているが理由は不明。

版権作品との人間関係

ロジャー・スミス
メモリーを失った彼の飲み仲間だった。ただ、ほとんどガドライトの奢り。
エンジェル
同じ「諦めた者」として同族意識を持っており、「その名前以外は最高だな」と述べている。
アムロ・レイ
Z-BLUEの面々を見下していたガドライトも彼に対しては強く警戒していた。
竹尾ワッ太
58話の戦闘前会話において、「八つ当たりで人の星を襲うような奴が偉そうに大人ぶるな」と正論を叩きつけられる。
シモン
58話の戦闘前会話において、彼からはアウトオブ眼中という、ある意味どんな否定の言葉をも超える完全否定な扱いを受ける破目に。

名台詞

戦闘セリフ

「俺がいる限り、ジェミナイドは滅びない!」
「人々の無念は、この俺が晴らす!」
「俺達は最後まで、誇りを持って戦うまでだ!」
「俺は最後の瞬間まで、ジェミニスの隊長だ!」
「ラスト・デイ」での開始台詞。イントネーションも声音も本編とはまるで違うのが特徴。……本当にどうしてああなったと言わざるを得ない。
「こいつはジェミナイの科学力の集大成だ」「一刀両断ってな!」
「ジェミナイの敵は俺が斬る!」「光破斬ッ!」
光破剣フォルメニア使用時。上が本編、下が「ラスト・デイ」。
「ちょっとだけ本気を見せてやるか……!」「冥土の土産にしな!」
「ハハハ! 楽しいな、おい!」「あばよ、達者でな!」
ブラスター・アーツ・ノヴァ使用時のパターンの一つ。
「俺の想いが、ジェミニアの力になる!」「俺の怒りそのものをぶつけてやる!」
「全てを破壊する!」「俺達の無念が晴れるまで!!」
58話での別パターン。怒りをぶつける対象が明らかに間違っているのがポイント。
「ジェミニアの全力で行く!」「逃がさん!」
「はあああああっ!」「トドメだぁぁっ!!」
こちらは「ラスト・デイ」でのブラスター・アーツ・ノヴァ使用時。
「いかんな、こりゃ……帰ったらハニーのお説教だ」
「おいおい、俺……直撃食らってないか?」
被弾時。全くやる気が感じられない。
「原初の本能、野生…! だが、それもここまでだ!」「獣の血はここで絶える! 俺の手によってな!」「これが獣の血…野性の力か!」
「澄んだ水も濁った水も全てぶちまけろ!」「機械天使! お前の中の怒りの記憶を呼び覚ましてやる!」「これが水の交わり…愛も憎しみも溶け合って力に…!」
「螺旋の男さんよ! 風の行く先は絶望なんだよ!」「螺旋の渦が風を生む! だが、それもここまでだ!」「螺旋の行方は絶望なんだよ! それを分かれよ!」
「なるほどね…これが火の文明の証ってやつか」 「火の文明の証はすべて叩き潰す!」「火の文明も終局まで来てるってのか!?」
上段から順にダンクーガノヴァ、アクエリオン、シモン、ガンダム(Ζ、逆シャア、UC、W、SEED)&ガンバスターとの特殊戦闘台詞。
「こいつは子供の使うオモチャじゃないな……」
碇シンジとの特殊戦闘台詞。さすがのガドライトもEVA初号機の異質さに警戒している様子。
「俺のスフィアは誰にも渡さねえ! お前にも、奴らにも!」
対ヒビキ。どうもサイデリアルはリアクターを覚醒させた後そのスフィアを奪おうとしているようだが……。
「こうなりゃ、三つの因子の一つを俺が殺してやる!」
対桂。

「ラスト・デイ」

「この星の人間達が自らの無力を思い知ったところで俺様とジェミニスがばばーんと登場! で、奴らに絶望と破滅をくれてやるさ」
冒頭の、回想開始前のシナリオデモにて。
「わからん……我々以上に霊子力を使いこなし、あれだけの戦力で宣戦布告もなしに仕掛けてくるとは……」
「規模から推測すれば、そうだろう。だが、それらしい組織がジェミナイの周囲で動いているなど聞いたことがない」
ジェミナイ襲撃時、離脱した部下たちとの会話にて。ここで言う「霊子力」とは次元力のことだろう。
「下を向くな! それでも俺達は戦うんだ! それがこの星を守るジェミニスの努めだ!」
「諦めるな!」
故郷の滅亡とサイデリアルの戦力に絶望しかける部下たちを、この台詞で一喝する。全てを失う絶望の中でもなお消えぬ、抗う意志……マイナスの中のプラスの感情が「いがみ合う双子」に力を与え、亡国の戦士の意地を見せるべくジェミニアが唸りを上げる。
「はは……ガラにもなく、マジなところを見せちまったな」
「こんなことになるんならヒゲくらい剃っておくべきだったぜ……」
「何としても生き延びるぞ! 生きて、ジェミナイを滅ぼした連中に借りを返すんだ!」
アンナロッタとのやり取りにて。本編で見せる調子の良さが垣間見られるが、「いがみ合う双子」の影響で歪んでしまう前の「素」のガドライトはこんな感じだったらしい。
(死んでたまるかよ…! 絶対に生き延びてやる!)
(そして、絶対に復讐する…! 俺達の星ジェミナイとそこで生きていた生命を奪った奴等に!)
「ラスト・デイ」戦闘会話より。この台詞から分かるように当時の彼はジェミナイとそこに生きていた民達を守っていた非常に高潔な人間だった。しかし時獄篇では皮肉な事に「彼自身も多くの生命を奪う立場になる」という未来を辿ってしまった。
(俺の中の怒りと許す心……いがみ合う双子のスフィア……)
「だが、今この時は怒りのままに戦う! 俺の大切なものを奪った奴らと!」
戦闘会話3回目。当時のガドライトが持っていた相反する感情とは「敵への怒りとそれを許す心」であったらしい。故郷を滅亡させた敵に許しを覚えるとはどう考えても普通有り得ないが、これを深読みすると「いがみ合う双子」の反作用とは「強い意志に対する、マイナスの感情の励起」ではないのだろうか?
「諦めるな、アンナロッタ! まだ……」
「うっ!?」
クリア時。絶望的なまでの戦力差に戦意の折れたアンナロッタを叱咤するが、直後に謎の感覚が走る。その見る先に現れたのは、あらゆる心に死を齎す「沈黙の巨蟹」―――尸逝天
「フ……絶対に許さない、か」
(片や滅ぼされ、片や守られる……そんな不公平はあっちゃならねえよな)
(アンナロッタ……俺たちのやってることは無意味かも知れねえ……だが、俺は自分を止められねえよ)
(この星の奴らがのうのうと生き延びることだけは絶対に認められねえ)
(俺の中の相反する感情が力をくれる……母星を失ったことで俺はスフィア・リアクターとして一つ高みに上った)
(……悪いな、ヒビキ。どうにも俺の中にはまだ、燻ってる炎があるみてえだ)
(次元の檻が完成してからじっくりといたぶってやろうと思ってたが、どうにも性分にあわねえ)
(お前が自らの無力さを思い知る瞬間を特等席で見物させてもらうぜ)
(今の俺には、それくらいしかやることがねえからな……)
「ラスト・デイ」エンドデモより。怒りへ諦観へ、嫉妬へ許容へ、右往左往する感情を制御できないガドライトは出撃を決意する。最期となる戦場へと……。

時獄篇

「そろそろ、この星の管理人さんに挨拶してくるよ。向こうもこっちの出現に大慌てで職務を果たそうとしてるっぽいけどね」
初登場時。ガドライトが挨拶に出向いた「管理人」とは「クロノ」のこと。この時点ではクロノはジェミナイ(サイデリアル)に服従を誓っていたわけではなかったようだ。
「気に入らんね、あの青い機体は」
「近くで見ると、さらに気に入らないよ。全く……」
「光と闇の狭間」にて、街中からジェニオンを見上げて。アンナロッタも初見で「気に入らない」と評しているが、彼らがジェニオン・ガイの存在を知って「ジェミニアのイミテーション」と見るようになるのはこの後の話なので、事前にジェニオンに関する情報を知っていた可能性が高い。そして、ジェミニスが嫌悪感を抱くと成れば必然的にサイデリアルに行き着くわけだが……。
「コレで時計の針が少し戻っちまったってわけか。あ~あ……」
「めぼしい連中に打ち込んだ針が抜けちまったら、どうするつもりなんだよ?」
第16話にて。ZEUTH・ZEXISの面々の記憶を封じた「針」の正体は不明だが、スフィアの力によるものと仮定すればさそり座の可能性が高い。
アンナロッタ「退屈なのか?」
ガドライト「そりゃね…。楽しみといったら、この生命の水でノドと胃を焼く事だけだよ」
同じく第16話より。飲んだくれて退屈を持て余すその姿には、かつての亡国の戦士の面影はない。
(連中がクロスポイントに現れた時はさすがに焦ったが、まあいい潮時か)
(あんまりダラケてると本気でアンナロッタちゃんに嫌われちゃうしね)
(時の流れ…それは…) ※秒針の音
(もうすぐ、こうなる…) ※だんだんゆっくりになる秒針の音
(そして、最後は…)
最後は時計の針が止まる=エタニティ・フラットの暗喩であろう。
「組織、ね。要するに人類の進化を見守る者達ってわけか」
「どうやら、あんた…連中から枝分かれした人間たちのようだな…」
アドヴェントを評して曰く。
「俺に怒るのは筋違いってもんだ。それどころか、あんた達はラッキーだ」
「さらに言うなら、この事態を招いたのは地球人自身だからな」
「Roger The Negotiator」にて。前者は滅びた自分たちの母星ジェミナイと対比しているのだろうが、後者の意味するところは…。
「そんな大層なものじゃないだろ」
「お前さんの大事にしてる宝物は、粗悪なイミテーションに過ぎねえんだよ!」
第35話より、ヒビキがジェニオンを「ジェミニアのコピー」と評したのを聞きとがめて。確かに開発経緯を考えればジェミニスにとっては看過できない存在だが、この侮りが後になって命取りとなってしまう。
「さてと……じゃ、俺と踊ってもらおうか。地球圏最強の誉れも高きZ-BLUE」
「そして、知ってもらおうじゃないのさ。『井の中の蛙』って言葉の意味を」
「1分だ」
「1分だけ付き合ってやるよ。その間にジェミニスを甘く見たことを後悔してくれ」
「じゃあ始めようか。君達にとって永劫とも思える長い1分を」
同話にて、アンナロッタを撤退させて。この言葉と共にジェミナイ最強の戦士が地球圏最強の守護者達に牙を剥く。ちなみに、強化の度合いによるがこの時点でのガドライトは撃破不可能なほどしぶとい。
「そうかい? でも、俺の話が終わる時は君の不死の神話が終わるときでも在るんだよ」
キリコとの戦闘前会話。……ヤツを敵に回す事の意味をわかって言っているのだろうか。
「出たよ、決め台詞。だけど、あんたは負けるんだよ」
「無職でロクデナシのこの俺にな」
対赤木。もっとも、実際はサイデリアルに所属しているので厳密には無職ではないが。
「やれやれ、その上から目線……まだ自分達の立場がわかってないみたいだね」
「この宇宙から排除されるのは君達、地球人のほうなんだよ」
対ヒイロ。
「どうだい? そのアクエリオンに乗っているとおかしな気持ちにならないかい?」
「でも、君達はここで潰しておくよ。水の交わりが目覚める前にね!」
対アマタ。アクエリオンEVOLは黒歴史に刻まれたソーラーのコピーに近い存在だが、上記の戦闘台詞を考えるとただの模倣では収まらない何かがあるらしい。
「風の向くまま、気の向くまま……お前さんのドリルはどっち向きだい?」
対シモン。
「アムロ・レイ! 万全を期するためにも、あんたはここで仕留める!」
「その鋭敏な感覚……それが危険なんだよね。あんたの存在は二重の意味で厄介ってわけだ」
「悪いが、あんた相手にはちょっとばかり本気を出させてもらうぜ!」
第35話でのアムロとの戦闘前会話。Z-BLUEの面々を見下していたガドライトも元祖ニュータイプのアムロが相手だと態度を一変させており、サイデリアルにとってもアムロは危険な存在であることがわかる。Zシリーズにおけるニュータイプは宇宙への進出と誤解なき相互理解の象徴、つまりは「火の文明」から「太陽の輝き」への導き手たる存在であり、その「先駆者」たるアムロはサイデリアルにとっては看過できない存在のようだ。
「ヘえ、君もSEEDを持ってるのか」
こちらは対キラ。「も」というか元祖である。
「世の中ってのはそういうもんさ。というわけで、君には最大限の理不尽を今から味わってもらうよ」
「とくに理由のない暴力って奴をね!」
その続き。この時点で後述の「動機」が顔を出している。
ガドライト「蟲毒って知ってるかい?」
アンナロッタ「コドク……?」
ガドライト「蟲毒ってのは、壷の中に様々な種類の毒虫を入れた上で殺し合いをさせ、生き残った最後の一匹を使う呪術のことだよ」
「まさに、地獄を生き残った毒虫だ。さぞかし強烈な呪いを撒き散らしてくれるだろうね」
「この星は本当に面白い。俺たちのジェミナイじゃ思いも付かない発想だよ」
第42話冒頭より。ガドライトの言わんとする「最後の一匹」とは……。
「いい加減に理解しなよ。誇りじゃ腹は膨れない、思い出じゃ心は満たせないってね」
迷いを断とうと外に出向くアンナロッタを見送って曰く。ジェミニアを「誇り」と称する割にこの台詞はその否定であり、感情の制御を失っていることが伺える。
「あん? イミテーション・ボーイはいないのか……」
「それじゃゲームになんないんだよ。俺はチートしてまで勝つような趣味はねえな」
「悪いな、ハニー。今日は帰るわ」
DLC「力持ちアンダーグラウンド」にて。このステージではミケーネ戦のダメージでジェニオンが出撃しておらず、興が削がれたのか撤退してしまう。
この後、ナメられたことに激昂した二軍メンバーの猛攻を受けてジェミニスが蹴散らされてしまったため、二重の意味で失策であった。
ガドライト「しっかし、顔を合わせてみてお前の言ったことがよくわかったぜ」
「あいつの中で、俺に屈する絶望と世界を救う希望がぶつかり合っていやがった」
「どういう事情であのイミテーションに乗ったのかは知らんが、あいつには確かに資格がある」
アンナロッタ「だから、お前の呼びかけが聞こえたのか……」
「THE Show Must Go On」/「永遠と言う名の幻想」にて、ヒビキを評して曰く。ヒビキにガドライトの声が聞こえたのは、彼がガドライト同様に「いがみ合う双子」のリアクターの資格を持っていたからなのだが、問題なのは、この直前のヒビキとスズネのやり取りを見る限り、スズネにもガドライトの声が聞こえていたということである。「いがみ合う双子」のリアクターは後にヒビキへと変わっており、スズネではないが、これは一体何を意味するのか?
「さて、あいつらの最後の戦いってのを見物に行くか」
(これでも満足するだろうさ……)
その続き。最大の障害たるZ-BLUEが消えれば、尸空も手を引くと考えていたようだが、それは叶わなかった。そして何より、尸空には人の感情と言うものは存在しない。ただ、与えられた指令を忠実に遂行するのみ……。
「どういうことだよ、これはよ……」
「どうしてだ! どうして、お前達は上手く行った!?」
「あれだけ障害があったのにどうして、お前達は地球を救えた!? こんな結果はおかしいじゃねえかよ!!」
「俺達のジェミナイは滅んだんだぞ! なのに、どうしてお前達の星は助かった!? こんなのありかよ!!!」
「いがみ合う双子」で登場した際に。地球人の敗北を信じて疑わなかった彼は、予想を覆して時空修復が完遂された事に愕然とし、今まで抑えていた嫉妬心を爆発させる。
「うるせえんだよ! この下衆野郎がっ!!」
「自分の星を売り飛ばしたような奴が偉そうに口を開くんじゃねえよ!!」
「俺の前から消えろ、クソ野郎がっ!!」
直後にサイガスに対して。スフィアの反作用で心根まで歪んだとはいえ、母星を滅ぼされたガドライトからすれば、自らのエゴのために地球をクロノに従わせようとしたサイガスは認めることの出来ない存在であった。
ただし、1行目はガドライト本人へのブーメランである
「くそが……! くそがよぉぉぉっ!!」
「…………」
「……邪魔者は消えたぜ。そんじゃ始めるとすっか、ヒビキ」
サイガスを艦隊ごと抹殺した直後、直前の激昂が嘘のようにいつもの飄々とした態度へと戻る。ここからしても、やはり「いがみ合う双子」の反動で感情の制御を失っている可能性が高い。
「こいつらが時空修復をやり遂げたのは事実だ。そこはほめてやるさ」
「だが、そろそろ夢見る時間は終わりだ」
「立派だねぇ、ステキだねぇ、ヒーローだねぇ……星中の人間の希望を集めて、全ての元凶と決着をつけるってわけか」
「だがな、待ってるのは残酷な結末だよ! 現実はいつでも無慈悲なもんだ!」
時空修復をやり遂げても滅びの運命は変わらないと、地球人の可能性を頑なに認めようとはせず、最期の戦いを開始する。が…。
「へ……どうやら、ここに来て俺も完全にサード・ステージに入ったようだ」
「この力が俺のスフィア・アクトってわけかよ!」
更に力を増し、バアルをも召喚。アイムやユーサーをも上回る能力を見せ付けるが、それでもZ-BLUEは諦めず、抗い続ける。そして……。
「何だよ、そりゃ……」
「何だよ、そりゃあぁぁぁぁッ!!」
「何なんだよ、お前達は! 次から次へと!!」
「「おかしいだろうが、そんなのは! 不公平だろうがよ!!」
「どうして俺達のジェミナイは滅んで、お前達の地球は守られる!? こんなのが運命なのかよ!?」
「許さねえ……絶対に許さねえ! 永遠なんてものが許されてたまるかよ!!」
「お前達も俺達ジェミナイドと同じように滅ばなきゃおかしいだろうが!!」
超銀河グレンラガンにより、またしても逆転劇を見せつけられた時の台詞。その姿にはどこか哀愁すらも漂うが、これにより戦いの動機が逆恨みですらないただの八つ当たりでしかなかった事が発覚、ヒビキからは嫌悪や憎悪を通り越して軽蔑されることに。
この激昂で遊びが完全に消えた事を表現する為か、以降、彼のデフォルト顔グラは「ラスト・デイ」でのそれと同じになる。勿論、内面まで立ち戻れたわけではないが。なお、この状態はアスカ残留ルート48話「再来する絶望」で先に出る。
「残念だったな、少年! 今までは『扉』になるって事で、お前さんの機体は、敢えて見逃してきたんだがな!」
「だが、もうやめだ! 世界改変なんて面倒な事を待ってるつもりもなけりゃ、お前の親父さんのスケジュールも待っちゃいられない!」
シンジとの戦闘前会話。ここで言う扉とは『ガフの部屋の扉』のことだろうか?
「ご高説はたくさんだ! だったら、俺に何ができた!?」
「酒を飲んで憂さを晴らし、この星の人間が殺し合うこと眺めるぐらいしかやる事はないだろうが!」
タケルとの戦闘前会話。故郷を破壊された「怒り」と故郷を守れなかった「諦め」の感情に溺れ、地球に生きる人々の感情を操って滅ぼそうとしたガドライトだが、タケルからはその有様をして「哀れな奴」と投げかけられてしまう。
「そうじゃねえ! 特異点というだけで守られる、お前という存在自体が認められねえんだよ!」
「だから、お前はこの世界に引っ張り込まれたんだよ! 奴らからお前と相棒とあいつを隠すために!」
「それを知る必要はねえんだよ! お前はここで俺が潰す!」
桂との戦闘前会話。大時空震動を起こした「真の特異点」の片割れたる桂は、どうもナニモノカの意志により「御使い」から守られるために時獄篇の世界に引きずり込まれたらしい。
しかし「相棒」はオルソンとして、「あいつ」については正体不明。ガドライトの戦闘台詞にはさらに「三つの因子」という単語が出てきているが、こう来ると「大時空震動の特異点」のことだろうと考えられる。
であれば、一つは桂、一つはオルソン、最後の一つは同じく特異点である彼女なのだろうか?
「後悔なんて感情は、とっくに残ってねえさ! でなけりゃ、こんな馬鹿はやってねえよ!」
ロジャーとの戦闘前会話より。後述の断末魔からも読み取れるが、やはり自分のやっている事が間違いであるという自覚はあった模様。
「知ってるぜ、ゼロ。お前がこうして生きてんのは理由があるんだよな」
「お前も遺産の継承者になったんなら、少しはわかるんだろ!? 何のために時空の檻が作られようとしたのか!」
ガドライト「螺旋の男! お前がどれだけ力を得ようと、その先に待っているのは絶望だ!」
シモン「ガドライトォォッ!」
ガドライト「こいつ……俺の話を聞いてねえのか!?」
シモンとの戦闘前会話。行いや人格を散々否定されるガドライトだが、シモンの場合アンチスパイラルとの戦いに意識が取られているため、存在そのものをほぼ無視されている。
「来るな! 来るんじゃねぇよ、クマネズミ!」
「ブタネコ! お前が来ると俺の中のバランスが崩れるんだよ!」
「まさか、お前もスフィア・リアクターで俺の戦う心を萎えさせているのかよ!」
「くそっ! くそぉぉぉっ!! 降参だ、認めてやる!」
「可愛いじゃねえかよ、この野郎っ!!」
時獄篇第58話「いがみ合う双子」の対ボン太くん戦闘前会話の後半。それでいいのか、ガドライト……。
彼もそうだが、本作の敵の面々はボン太くんに対する反応が妙に極端だったり、42話「仁義なきファンシーZ」ではアンナロッタがボン太くん相手に大はしゃぎしている。
「!」
「そ、そうか……そうだったのか! 今、わかったぞ!」
「お前はぁぁぁぁっ!!」
ジェニオン・ガイとZ-BLUEの猛攻に追い詰められ、逃げ出したところでアドヴェントと対峙して。要所要所で邪魔をしに現れ、今なお立ちはだかる謎の存在……その正体にようやく気づいたガドライトは、怒りのままにフォルメニアでアスクレプスを両断する。だが……。
「へ、ザマァねぇな……」
「スフィアの力で俺は生き延び、その力で今まで好き放題やって来たが……」
「最後はイミテーションにスフィアを奪われ、野垂れ死にとはよ」
「そうだな……言い訳もできねえよ」
「だがな、ヒビキ! お前も、いつかその力に飲み込まれるんだよ!」
「この程度で勝った気になるなよ! 俺に勝てたとしても、奴らには絶対に勝てねえ!」
「ハハハハハ、ハハハハハハ! もう一度、目の前で赤い花を咲かせな!」
「あばよ、呪いを引き継いだ新たなリアクター! お前のお袋さんが地獄で手招きしてるぜ!!」
最期(7行目はDVE)。「いがみ合う双子」を奪われた挙句、ジェミニアを破壊され敗北するも、最期の最期まで地球人の可能性を認めようとはせず、あまりにも卑小な負け惜しみだけを遺し、ガドライト・メオンサムは宇宙の闇に消え去った。そこにはもはや、ジェミナイの守護者たる誇り高き姿は欠片も残ってはいなかった……。
ここに来て脈絡もなくヒビキの母親のことを口にしているが、理由は不明。「赤い花~」が「飛び散る鮮血=人の死」であることは簡単に連想できるが、「もう一度目の前で」という前提といきなりの母親に関する言及からして、ヒビキは以前に母の死を目の前で見ており、それにガドライトあるいはサイデリアルが関わっていた、ということなのだろうか?

搭乗機体・関連機体

ジェミニア
専用機。
ジェニオン
「ジェミニアのイミテーション」と呼び、嫌っている。後にスフィアを奪われている。

余談

  • 専用スキルの「3回行動」があまりに強烈だったためか、ユーザー間では「3回行動おじさん」なるあだ名で呼ばれている。