ハザード・パシャ
ハザード・パシャ(Hazard Pasha)
- 登場作品:忍者戦士飛影
- 声優:青野武
- 種族:地球人
- 性別:男
- 年齢:46歳(ただし、第41話での次回予告のナレーションでは、40歳とアナウンスされている)
- 身長:160cm弱
- 体重:55kg
- 血液型:AB型
- 所属:火星開拓基地
- 役職:長官
- 主な搭乗機:ファミール艦
- キャラクターデザイン:加藤茂
火星開拓基地の長官。作中における実質的なラスボスといえる人物。
火星における事実上の独裁者で、防衛軍を自分の私兵とし、それ以外の市民を強制労働させる等、かなり横暴で市民の受けは悪い。ザ・ブーム軍とエルシャンクの戦闘を機に、自分を左遷した地球をザ・ブーム軍の力を利用して征服しようと考えてザ・ブーム軍と接触してその協力者となる。
中盤以降はザ・ブーム軍と協力している事を隠してザ・ブーム軍を善意の宇宙人、逆にエルシャンクを悪の宇宙人だと地球の連邦政府に誤情報を流したり、ジョウやイルボラを捕えるなど、「ハザード」(英語で『危険の原因』『危険物』などの意)の名前の通りエルシャンク一行を最後まで苦しめた。最期は空魔にファミール艦ごと撃墜され、死亡する。
どうしようもない小悪党だが、青野武氏の怪演も手伝って妙な愛嬌がある。最終2話は彼と副官のドッグ・タックのナレーションによる総集編となっており、「敵役が総集編の進行を行う」という、珍しい手法をとっている。
登場作品と役柄
その小癪な性格ゆえか、スパロボでもザ・ブーム軍や他勢力に節操無く取り入り自軍の邪魔をしてくる、というパターンが殆ど。
COMPACTシリーズ
- スーパーロボット大戦COMPACT2第1部
- スーパーロボット大戦COMPACT2第2部
- スーパーロボット大戦COMPACT2第3部
- スーパーロボット大戦IMPACT
- 概ね原作通りだが、嘗てティターンズに所属していたという設定が加えられている。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦UX
- シナリオ面では原作以上に地位や権力を利用して暗躍しており、各作品における軍事組織の非道な作戦の実行役や協力者の立場を一手に担っている。
- 他作品とのクロスオーバーも多く、「リーンの翼」のエメリス・マキャベル司令のポジションも兼任している。
- 序盤からエルシャンクや自軍を小癪な搦め手で貶め、一度はアレックス・ディノの告発等によって逮捕される。だが、後に脱獄して人類軍の総司令となり返り咲くと、それまで以上の極悪ぶりを発揮していくようになる。
- 条件次第では生存するとはいえ衛や操を死に追いやり、小ミールのみならず東京に核を打ち込もうとしたり、脱獄する際に連れてきたキバの輩とガラン軍兵士を特攻兵器に仕立て上げた機体に乗せて特攻させるなど、物語の序盤から終盤まで悪逆非道の限りを尽くす。まさに「悪の主役」といっても過言でない存在(ある意味Kのギル・バーグを髣髴させるが、それ以上の暴れぶり)である。
- 原作のような愛嬌が感じられるのは戦闘アニメでの台詞など僅かな部分のみで、その代わりにプレイヤーの気勢を削ぎ、怒りを買うようなイベントをこれでもかと挿入してくる。それ故にジョウを初めとする原作キャラは勿論、全版権キャラの怨敵となり、一部のプレイヤーからは「第2の三輪」「むしろ三輪長官がキレて自軍に味方するレベル」などと評される。
- 悪役としての格は完全に原作のそれを凌駕しており、スパロボ史上における地球人の悪役の中でも、その悪行の酷さはトップクラスである。ある意味ナイアと並ぶ「UX真の敵」と言っても過言ではなかろう。最終的には、バジュラ本星近海での戦いで、ジョウとイルボラによる残像殺法により誅滅された。
- 今作では様々な場面でUXを危機に追い込んだハザードだが、UXとの最初の戦いで逮捕された直後に加藤機関による全世界への核攻撃が行われ、終盤であてにしていたフロンティア政府の計画は2度目の戦いで戦死した後ギャラクシーに横取りされてしまう等、仮にUXに勝ったとしても、後に起こる事態はハザードが収拾できるものではなかった。どの道彼は破滅するしかなかったと言う何とも皮肉な話だが、UX世界の仕組みを考えるとこれは「事象」に弄ばれていたとも見る事ができ、彼に命を奪われた衛や操が他のループで生き残る可能性があるのに対し、ハザードはどんなにあがいても可能性を掴むことなく表舞台から退場するしかないのだろう(当然と言えば当然かも知れないが)。
- また、本作において「ハザード愛用水虫薬」というスキルパーツが登場している。
- 中断メッセージにてドッグ・タックとの掛け合い(と次回予告パロ)を披露。青野氏が既に鬼籍に入っているため、ライブラリ出演となっているが、見事に会話が成立していて全く違和感がない。
人間関係
火星
- ドッグ・タック
- 副官でハザードの右腕と言える人物。最後までハザードに忠実で、ハザードと共にファミール艦の爆発に巻き込まれて死亡した。
- ジョウ・マヤ
- 火星時代から自分に反目する小僧。何度も対決を繰り返し、最後は彼に倒される事になる。
- レニー・アイ
- ジョウの父親と同じく彼女の両親も人質に取った。
- ダミアン
- ジョウらと同様に敵対関係で、終盤では彼によってファミール艦が細工された事により窮地に陥る。
エルシャンク
- ロミナ・ラドリオ
- 彼女を何度か人質に取った。
ザ・ブーム軍
- アネックス・ザブーム
- 取り入る対象。アネックス側から見ればハザードはあくまでも利用するだけの存在であるが、ハザードも終盤はその事を自覚して火星へ戻ろうとした。
- グラサン・グリン
- 当初手を組んでいたザ・ブーム軍の攻撃隊隊長で、共にイルボラに裏切りを仕向けた。本編では互いに利用していた面はあったとはいえ、割と仲は良い面を見せる時もあったが、総集編では「サボテン頭で怒鳴ってばっかしの頭はパー」とボロクソに批難していた。スパロボではUXでようやく共演。
- イルボラ・サロ
- 味方に引き込んだがお互いの印象は悪く、アネックス皇帝に評価され、自分よりも立場が上になってあれこれ指示する彼を敵視した。UXではジョウのみならず彼にも引導を渡されることに。
- シャルム・ベーカー
- 立場的にはシャルムの方が上。互いに嫌い合っており、ハザード曰く「気の強い女は嫌い」という事で総集編ではグラサンと同じくボロクソに批難していた。
地球
- ローニン・サナダ
- ローニンが前長官の息子と言う関係で旧知であったが、ハザードの悪事を暴こうとする彼と対立し、様々な謀略で彼を妨害した。
他作品との人間関係
UXでは敵味方問わず様々なキャラクターと関わることになり、一部では「本作で最もクロスオーバーしたキャラクター」とも囁かれている。
- ドン・ザウサー、コロス
- IMPACTでは彼らを復活させた。何かと謙った態度で彼らへ協力要請を求めつつ、自分がメガノイド復活の功労者である事を遠回しにアピールするなど、随所で小悪党ぶりを発揮する。
- ブライト・ノア、クワトロ・バジーナ
- IMPACTではロンド・ベル隊の戦力を利用してエルシャンクを追撃させるべく彼らに通信を入れるも、ボロを出してしまった事で以降は不審人物として警戒されてしまう。
- ヘスター・ギャロップ
- UXで地球連邦内部の最大のシンパ。共に人類軍を結成し、UXと敵対する。彼女はハザードを(売国奴であると知ってもなお)異常に信頼しきっているが、ハザード自身は本心では彼女を自身の野望を満たすうえで利用価値のある道具の一人としか思っていない。
- 2代目地球連邦大統領
- UXでは一応の上役。ハザードの地球への背信行為を知ってはいたが、確たる証拠を掴めていなかったため手を出せずにいたが、アスランたちがハザードの悪行を白日の下に曝したことで、ハザードの逮捕を宣告する。その後ハザードが復権した後も、彼女はハザードも含めた人類軍に対して不信感を消すことなく、ヒューズに命じて追跡調査を行わせている。そして第3部終盤、地球を見捨ててバジュラ本星へ向かうハザードやヘスターたち人類軍を完全に反逆者と認定し、UXにその暴走の阻止を依頼する。
- カガリ・ユラ・アスハ、マリナ・イスマイール、クラウス・グラード、シーリン・バフティヤール、覇道瑠璃
- UXでは連邦内部にて対立する者たち。第1部序盤にはマリナの暗殺も企てている。
- アスラン・ザラ、アクセル・ヒューズ
- UXの第1部ラストにおいて、彼らに自身の不正を暴かれて失脚に追いやられる。以来、特にアスランに対しては恨みを抱いている。
- カティ・マネキン、グラハム・エーカー、パトリック・マネキン、アンドレイ・スミルノフ
- UXにおける連邦軍の良識派の軍人たち。彼らにも不信感を抱かれている。
- ユリアンヌ・フェイスフル
- UXでは第1部でのハザードの悪行の一部の証拠となる資料などを彼女はヒューズに提供、ハザードの一旦の失脚に一役買う。
- ミツヒロ・バートランド
- UXでは部下。
- ドクターミナミ
- UXでは第2部後半に共にアルカトラズを脱獄し、人類軍にて部下とする。
- ショット・ウェポン
- UXでは第3部にて部下となる。
- アレックス・ゴレム
- UXではマキャベル司令が出ないためハザードの部下になる。部下ではあるが、そのやり方に不信感と嫌悪感を抱かれており、ヘブンズドア作戦にてハザードとヘスターに背いたことで対立が決定的となる。遂にはホウジョウ軍攻め入る東京にて朗利と金本を利用して東京を焼け野原にし、その責任を全て彼に押し付けて彼を死に追いやろうとするがヒューズの介入によって失敗に終わった。初めて出会って自己紹介した際には別のアレックスに煮え湯を飲まされたことを思い出し、(あくまでも名前に対してだが)不快感を露わにした。
- 推進派
- UXでは彼らの後ろ盾も得て連邦内での人類軍の勢力を強めるも、それは全て彼ら(と加藤)にとって、必要な「事象」のためでもあった。
- 小楯衛
- UXにおいて、皆を守るべくサコミズを足止めにした彼をあろうことか独断で攻撃を仕掛けた結果、衛を死に追いやった。条件次第ではある少女に救出されるとは言え、非道極まるやり方にUXの面々は怒ることに。彼が生還した場合、終盤には遂に敵同士として対峙する。
- シンジロウ・サコミズ
- UXでは第2部終盤に竜宮島近海で交戦。その衛を最終的に討つなどしたその外道極まりないやり口で彼を激昂させる。本作では朗利と金本に核弾頭を渡したのもハザードなので、サコミズの生存フラグを満たしていない場合、彼の死の原因もハザードが作ったことになる。彼が生存フラグを満たしている場合、第2次蒼穹作戦の際の人間特攻兵器を用いたやり方にも激しい怒りを露わにしている。
- 矢藩朗利、金本平次
- UXでは第2部ラストにて東京の破壊を目論む彼らを協力者として招き入れ、UXの抹殺と東京の壊滅のために彼らに核弾頭を渡し、利用するが、朗利をエイサップに倒され、核もサコミズによって阻止され、計画は失敗する。
- レオン・三島、ハワード・グラス
- UXでは第3部にて手を組むが、彼らの事もヘスター同様利用価値のある道具としか思っていない。尤も、彼ら三人が死亡するよりも先にハザードの方が死亡してしまうのだが。
- 来主操
- UXでは北極のミールに核攻撃を強行したことで、彼にとってもハザードは憎むべき敵である。第2次蒼穹作戦にてハザードの核攻撃からUXを庇い、散るも、生存フラグを満たせば、ハザードとの最終決戦となる第49話にて再登場し、ハザードとの決戦に参戦、憎しみを抑え、ハザードに挑む。
- ノーヴル・ディラン
- UXでは人類軍での部下。特に絡みはないのだが、実際のところはハザードもまたノーヴルの目的のための「事象」の一つに過ぎず、本作でやらかした数々の悪行も、仮にハザードがいないとしても他の誰かが行う事になっていた。
名台詞
- 「アホが…」
- 『忍者戦士飛影』における記念すべき最初の台詞はハザードのこの台詞で、兵士採用試験に芳しい結果を挙げられない若者に対しての侮蔑的な感想を抱いた際の台詞。IMPACTでも戦闘時に言う。
- 「AF8番!もういい! お前に兵士の適正は無い! 明日から建設労働に従事しろ!」
- 上の台詞の後、結果を出せなかった受験者への非情な失格通告で、この台詞からして火星におけるハザードの独裁者振りが窺える。ちなみに次のAF9番はジョウであるが、サボって狩りをしていた。
- 「俺をこんな所に送った地球の奴らに助けなど…」
「うまく奴らと接触できてテクノロジーが手に入れば… ハハッ、俺にもツキが回ってくるかも フフフハハハ…」 - 2話より。ザ・ブーム軍の進出に対し、地球側へ助けを求めるべきではと意見した副官ドッグの意見を一蹴した後、エルシャンクとの接触の為、戦車部隊を出撃させた際の台詞。
- 「しかたありませんな、姫様。気が強すぎるというのは時として命を縮める結果になります。フフフフフ…」
- エルシャンクの戦力を利用したハザードに対して毅然と反発したロミナに対して
- 「くそう、このままではせっかく奴らを利用して地球の制覇を企むワシの計画がパァになってしまう」
- 第4話でエルシャンクが動き出したと知った際の台詞。ここでその野望がジョウ達にも知れ渡る事になる。
- 「名より実を取った方が得だよ」
- 11話でイルボラが捕虜となった際、グラサンと共に裏切りを勧めた際の台詞。
- 「さあ、どうするジョウ? お前も男ならウジウジしないでサッと決めろ!」
- ジョウの父マツオとレニーの両親を人質に降伏或いは三機のマシンの譲渡をジョウに迫った際の台詞。
- 「くそぅ~、生意気な~イルボラめぇ、いつか石ぶつけてやるからなぁ!!」
- 自分に指図をするイルボラに不満を持っての台詞。しかし石をぶつけるなどと言うあたりどこかみみっちい。
- 「あ、それからいいことを教えてやろう。お前達が探し求めていた忍者、ありゃ観光用だ」
「忍者ショーなどの観光用として保存されているのに過ぎん」 - 30話でジョウ達を水責めにして言い放った台詞。30話で登場した忍者達はハザードが述べた事実通りなのだが、これまで忍者を捜し求めていたロミナ姫達にとっては大きな衝撃となる台詞となる。
- 「どうやら異論はなさそうですな。イヤハッハ…良かった、良かった、君のやり方次第では北アメリカエリアの三億もの人の命が左右されるという事をくれぐれも忘れないようにな。ハハハハハ……アーッハハハハハッ!!」
- 32話でエルシャンク側の味方であった北アメリカエリアに対し、北アメリカエリアの民間人の命を盾にエルシャンク側の攻撃をするように仕向け、不本意ながらもエルシャンクを攻撃する決断をしたローニンの父ケガレ・サナダの言葉を聞いた際の台詞。さらにその証としてローニンにエルシャンクを攻撃させる等もあってハザードの卑劣極まりなさが存分に表れている。
- 「たくっ、この顔のどこが見苦しい!」
- 通信でシャルムに見苦しい顔と言われた際の台詞。どう考えてもシャルムの方が説得力がある。
- 「わしの言った通りだろ。両者をうまく操ればこの地球の全てがワシの手に転がり込むという戦法だ。まだまだワシはへこたれんぞ、フフフフフハハハハハッ!」
- 地球側とザ・ブーム軍を自身の謀略を持って巧みに争わせ、その隙を突いて地球を征服しようとする計画を副官のドッグに語った際の台詞。総集編においてはこの戦法を「ハザード流地球頂き戦法」と命名した。
- 「人食い虎もライオンもワシに牙を向けたらこうだ… カチッ!」
- 41話で飛影らに自爆装置をつけた際の台詞。ちなみに起爆装置はファミコンのコントローラーに似ている。
スパロボシリーズの名台詞
IMPACT
- 「じゃんじゃんやって下さい!」
「私も麗しいコロス様とドン・ザウサー様の為なら、もう幾らでも協力させて頂きますよ、ハイ!」
「オーラ、コロス!お任せ下さい、ムフフ…」 - ディラド星消滅に巻き込まれて、アネックス皇帝が死亡した事実を伏せながらコロスと交わした通信。メガノイド式敬礼まで行なう卑屈さを装いつつ、内心ではアネックス死亡に気付かない彼女らを「ボンクラども」と罵るなど、小物度全開の遣り取りである。
- 「攻撃隊長のイルボラという者が、また無能極まりない奴でして」
「まあちょっと顔がいいからって、生意気でキザで!こいつさえ上手くやっておれば…」 - 物語終盤、ロンド・ベル殲滅が一行に進まぬ事に苛立つコロスからの追求をイルボラに責任転嫁して、のらりくらりとかわし続けるハザードだったが直後、コロスから「無能」呼ばわりされ協力関係を打ち切られる羽目に…。
- 「お~お~、さすがは情に厚いと名高いロンド・ベル。お心遣い、嬉しくて嬉しくて涙が出ますなあ」
「しかし…ワシも退く訳にはまいりませんでな!」
「貴様らさえ始末すれば、バンカーやギャンドラーもワシに一目置くだろうしな!」 - 火星基地での最終決戦でクワトロからの投降勧告を跳ね除け、分不相応な野望を発して彼らへと襲い掛かるが…。
UX
- 「とんでもない! これは弾圧ではなく、鎮圧です」
「彼らの中には環境適応のために遺伝子操作を受けている者もいるのです」
「そのような、もはや人間とは言い難いような荒くれの暴徒を御するには、多少の武力行使も…」 - UX第4話にて地球に降り立ったエルシャンクが火星開拓民と手を組みテロ行為を行ったと嘘の報告をした際、その事に疑念を感じた瑠璃やシーリンから火星での悪行を追及されてこう言い放った。
- 火星に住む人々を苦しめた自らの行動を正当化した挙句、彼らを化け物扱いするような発言から彼の傲慢さが見て取れる。
- ちなみに、2行目の台詞は『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 Δ ASTRAY』(SRW未登場)に登場するマーシャンの事を指している。
- 「ご立派ですなあ、アスハ代表。いや、さすがは永世中立を標榜するオーブ首長国連邦の代表でいらっしゃる」
カガリ「何が言いたい…?」
「いえ、崇高な志をお持ちのわりには、裏で怪しげな傭兵集団と繋がっている等という黒いウワサを耳にしたもので…」 - 上の台詞で「前時代のような考え」と怒りの反論をしたカガリに対して。カガリはその事に憤りをあらわにするがへスターが彼女を黙らせてしまう。
- 「ううむ、ウワサには聞いていたが、そんな真実があったとは…」
「何の罪のない子供たちに、そのような過酷な運命を背負わせるなど、許せぬ所業です!」 - 第20話にてヘスターとミツヒロから「ファフナーのパイロットは生まれてすぐフェストゥムの因子を植えつけられ、常に同化される危険に晒されている」と聞かれて。
- 言ってることは一理あるのだが、今作においてそれを遙かに上回る非道を多く働いているハザードが言っても何の説得力もない。実際、心中ではファフナーのパイロットを人間兵器として酷使しようと考えていた。
- 「皆さんありがとうございます! 賛成多数により、人類軍特別有事法案は可決となりました!」
- 第22話にて人類軍特別有事法案が賛成多数によって可決になった時の台詞。地球連邦を掌握して自軍を世界の敵に追いやり、その協力者であったカガリをオーブ代表から引きずりおろしたことで彼は勝利に浸った。…はずだったが、アレックスやヒューズが現れ、自身の不正を暴かれてしまう。しかし、法案可決による人類軍の結成まで防ぐことは出来なかった。
- 「くっ! あの悪名高きパトリック・ザラの息子である貴様が言えた義理か!」
- 密かに地球を侵攻しようとするザ・ブーム軍と手を組み、地球連邦を排他組織へと逆戻りにしようとし、自軍をテロ組織に仕立て上げた罪を暴いたアスランに対して。
- 確かにパトリックは多くの犠牲を出し、(止められたとはいえ)ジェネシスでナチュラルを殲滅しようとしたが、結局のところは己の棚を上げた脆弁にしか聞こえない。
- そしてアスランに「二度と同じ過ちを犯さない」という覚悟を示された挙句、とうとう大統領に証拠をつかまれてしまい逮捕されてしまう。
- 「は、離せっ! ワシは火星開拓局の長官なのだぞ!」
「ご、誤解だぁ! ワシは常に地球圏のために…離せ! 離せぇぇええ!!」 - で、不正の罪で連邦軍兵士に連行されるときの台詞。これで彼は御用となった。……と思われていたが?
- 「む…?女かと思ったら…なんだ、男か」
- 第36話にて女装したアルトに対して。彼が男性であることに気付いてはいたが、言い回しが憎きジョウと声が同じ人を思わせてしまうのは何の皮肉か…。
- 「今だ! 撃てぇぇぇぇっ!!」
- 「防人たち」にて、核ミサイルを積んだファミール艦を撃墜しようとするサコミズのオウカオーをマークフュンフの決死の攻撃で足止めしたその瞬間に対空迎撃用ミサイルを全弾発射を指示した。
- が、そのミサイルはあろうことかマークフュンフだけに命中し、皆を守ろうとした衛は同じ人類に殺されるという非業な最期を遂げてしまう…。
- その場面を目の当たりにした一騎やUXのメンバーはもちろん、敵のサコミズにも大きなショックを与えてしまう。しかもこの後に「どうせなら奴もろとも爆死すればよかったものを」と吐き捨てた当たり、非道かつ傲慢な性格が全面に出ている。
- 「礼など不要だ、大佐。 こいつ等がもっと迅速に敵を撃退してくれば被害はもっと抑えることはできたのだ」
- 自分たちを助けてくれたUXに感謝するアレックス大佐に対して釘を刺している。言ってることは分からなくもないが、先の一件の事を考えると説得力がない以前の問題である。この発言にウェストは激怒し、葵に嫌悪感を含めて皮肉を言ったが…。
- 「何を言うか。 だいたい、あのファフナーが堕ちたのはワシらの誤射ではないぞ?」
「あの小僧が余計なマネをしてくれなければ、少なくともあのオーラバトラーは仕留めておれたのだ!」 - 上の続き。衛の死を詫びるどころか邪魔したかのような暴言に一騎と九郎も怒りを爆発し、この場にいたアレックス大佐からも宥められてしまう。そもそも今作において衛が死んだのは他ならぬハザード自身が余計な行為をしたのが原因である。また、フラグを満たし生存した衛と対立した際には「ワシの為にもう一度死ね」等と叫んでおり、彼が自分以外の人間を使い捨ての道具程度にして見ていない事がわかる。
- 「あー、あー。アルティメット・クロスの諸君、大変ご苦労だった」
「いや、勇敢なる君達の戦いぶりに敬意を表し、最後の挨拶をと思ってなぁ」 - 「蒼穹~そら~」にて、自軍に入れて来た通信。対話のチャンスが訪れたフェストゥム諸共UXに核攻撃を行う上に、それを告げるための通信を入れて来たのがフェイの歌の真っ最中という悪い意味で見事過ぎるタイミング。もちろん宗美、海動は憤りをあらわにする。竜宮島の乙姫の心情や決意が描写され、南極の自軍メンバーも奮い立っている中に「In the Blue Sky」をぶった切って割り込んで来るのが余計小憎らしい。恐らくこれで気勢を削がれたプレイヤーも少なくないはず。
- なお、蒼穹作戦が終了した直後に彼の手によって北極海ミールは核の炎に焼かれてしまう。「人類が救われた」と笑いながら嘯いているが、(後の展開とはいえ)これによって人類がフェストゥムと対話できるチャンスを彼が台無しにしてしまうことになる。
- 「首都機能が麻痺した瞬間に我々が日本復興に手を貸せばこの島国はワシの好きにできるものでな」
- 「桜花嵐」にて、朗利と平次に東京を壊滅させるための核を渡したハザードを非難するアレックスに対して。もし核が放たれれば太平洋戦争末期での広島・長崎のように多くの人間が犠牲になるだけでなく、日本の首都機能が麻痺するという未曽有の大惨事を平然と起こそうとする上にその罪をアレックスに押し付けようとするあたり、ハザードという男がどれだけ外道かつ下衆なのかが良くわかるだろう。しかも(そうなった場合)壊滅した日本を復興の協力という名目で支配しようと目論んでいるが、ハザードが火星で横暴を働いていることを考えればとても恐ろしいことである。
- 「気に入ってくれたかね、UXの諸君!」
「そいつらはアルカトラズを脱獄した囚人どもでな」
「生きていても仕方のない、生かしておいては、人のため世のためにもならないクズどもだ」 - 「HEAVEN AND EARTH」にて、自軍との触れ合いによって変わった操が小ミールを説得してフェストゥムとの戦いを終えた自軍に「新天地を目指す自分たちからの祝福」と称してこの通信を入れてきた。
- 己の利権のためにあらゆる非道を重ねた挙句、自らもアルカトラズを脱獄した人間が言える台詞ではない。しかも、その「祝福」とは囚人たちの悪行に付け込んで特攻兵器に仕立て上げたキバの輩とガラン軍兵士を次々と自軍に向けて特攻させるというあまりにも卑劣にして残酷なものであり、他作品でのガイゾックの行った人間爆弾と引けを取らないレベルである。
- 彼らが特攻によって命を落とす光景を目の当たりにしたジョーイや美海はショックを受け、これを平然とやってのけるハザードに葵や遼も激昂した。ことに、かつて自身が特攻隊員であったホウジョウの王に至っては「これが人間のすることかァァッ!!」と完全にブチ切れていた。
- 「うぎゃあああああああ!」
- UX第49話での断末魔。己の利権のためにあらゆる非道を重ねた男は、人類軍、フロンティア船団、バジュラ、ザ・ブーム軍の全てを支配し、宇宙の王になるという分不相応極まりない野望を叫ぶも、今までの報いを受けるかのように伝説の忍者によって誅滅され、たった一人の忠臣と共に宇宙の塵となった。彼が向かう先は地球でも火星でも望んだユートピアでもなく、髑髏の魔神を駆る二人の死神が告げた地獄。三島やヘスターたちよりも一足先に、ハザードはそこへ堕ちていくのであった。
- UXでのハザードの様々な非道に憤っていたプレイヤーにとってはまさに溜飲が下がった瞬間といっても過言ではないであろう。
搭乗機体
三輪長官との比較
横暴で横柄な性格や権力を笠に着た発言など『闘将ダイモス』の三輪長官の同類のようにも見える男だが、三輪長官は曲りなりにも最後まで地球を防衛せんとしていた事とは対照的に、ハザードは早々に敵に寝返り嬉々として地球侵略に協力、かつ自分の利権しか頭に無いという点が三輪長官とは根本的に異なる。
また、力押しだけで無能な三輪長官に対し、ハザードは策謀家としてはかなり優れており、なおかつ自己保身も巧い。
UXの彼が「むしろ三輪長官がキレて自軍に味方するレベル」と言われるのはこれらの違いからきているのだろう(UXのハザードの、登場人物やプレイヤーの激怒も招くそのやり口の非道さは他作品のキャラと比較すると、ある意味では人類を侵略・殺戮する側である悪役のブッチャーやプロイストのそれに近い)。但し、「己の目的の為に他者の命を平然と犠牲にする」という点に関しては見事共通している。
備考
ハザード・パシャ役の青野武氏は2012年4月9日に逝去したため、これが生前青野氏が収録した唯一の版権キャラクターとなった。今後登場する際は代役、またはライブラリ出演等の処置がとられるものと予想される。
バンプレストオリジナルのキャラクターについては、魔装機神シリーズのルオゾール・ゾラン・ロイエル、『スーパーロボット大戦GC』のヘルルーガ・イズベルガがいるが、前者については代役の処置がとられている。