アイム・ライアード

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2012年8月11日 (土) 00:05時点における名有り (トーク | 投稿記録)による版
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アイム・ライアード(I'm Liard)


突如ZEXISに立ちはだかった謎の男。自らを「次元獣」と称して、次元獣を自在に召喚、そして使役する力を持つ。

「揺れる天秤のスフィア」を持つクロウを狙い、執拗に襲撃をかけてくる。実は彼自身も共鳴者で、乗機アリエティスには動力として「偽りの黒羊のスフィア」が搭載されている。そのため、彼自身もまたクロウと共にアサキムに狙われている。

名前を直訳すると「私は嘘つき」となる。まさにその通り、息をするように嘘をつく男であり、話術に長ける。しかし、彼の発言の中には嘘ではない事も何気に含まれている(これは「私は嘘つきなのです」という言葉自体もまた、嘘の1つだという事を表していると思われる。尤も、それを初見で見抜くのはほぼ不可能なのだが)。

丁寧な言葉遣いで人を食った様な態度を取り、常に他者を見下したようなスタンスを取る傲慢な自信家。その小癪な言動や卑劣なやり口で、ZEXISメンバーを惑わせていった。その一方で自分の筋書き通りに事が運ばなかったり、自身の存在を無視された時などには激情を露にする傾向があり、自己顕示欲の強さが窺える描写も多い。

また、感情が高ぶると発する言葉が全く意味を成さない単語の羅列となる。これは「偽りの黒羊のスフィア」との同調が進んでいる影響であり、五感を失ったセツコやマグナモード使用時に激痛を受けるランド、正常な判断が出来ないクロウと同列の現象。ただ、これは「嘘」とは違い、当人が何かを言おうとして出来なくなっているだけであり、言葉尻から内容を推測することはある程度可能。

破界篇

リモネシアにおいてはシオニーを唆してプロジェクト・ウズメを実行させ、結果ガイオウをこの世界に呼び出すことに成功する。そして、その圧倒的な力を背景とする新帝国「インペリウム」を建国する。なお、この際起きた次元振動は「カラミティ・バース」と呼ばれており、ジ・エーデルとの決戦後に行方不明となったアサキムや、ZEUTHメンバーが転移して来る切っ掛けとなった。 ZEXISとイマージュの最終決戦の場に乱入して来たが、アリエティスが行動不能に陥った瞬間に現れたアサキムによって撃墜されるも、「偽りの黒羊のスフィア」の力によって「己の死を嘘にする」事でZEXISとアサキムを欺く事に成功した(クロウの推察では偶然に近いらしいが)。

再世篇

再世篇で起きた事件の黒幕であり、ZEUTHの世界の機動兵器を各軍に提供し、次元力でアークセイバーの団員「ケビン・マクラレーン」に変装して(アサキムがトビーに、ツィーネがシエロに化けた時と同じである)内部の士気を挫き、同時にZEXISに偽の情報を流して混乱させ、アンブローンに接触して次元科学の技術や情報を渡して唆すなど混乱の種を撒き続けた。そして、各地のZONEから集めた次元力によって次元の穴「アビス」を開き、「Z」と「第2次Z」の世界をつなげることに成功。それによりアンチスパイラルが人類を100億人以上と認識して人類殲滅システムを起動するという最悪の結果をもたらす事になる。

そのすべては当初より変わらずスフィアの入手であり、クロウの「揺れる天秤」はもとより、ランドとセツコの持つ「傷だらけの獅子」「悲しみの乙女」の奪取も狙っていた他、ユーサーの「尽きぬ水瓶」を覚醒させるためにも暗躍していた。ただ、本人の言によれば、スパイラルネメシスと共に訪れるらしい何者かが目的だったらしい。

最後には高まった因子によって分身まで成し遂げ、3人のスフィアを狙ってエリア11(IFルートでは中華連邦)に現れたが、同時に現れたアサキムの所有するスフィア「知りたがる山羊」よって嘘を暴かれて錯乱。絶望の中、突如現れたユーサーによって討たれ、戦死。(ユーサーにとっては不本意ながら)「偽りの黒羊」のスフィアを奪われた。

当然、「アイム・ライアード」の名は偽名で、実績を詐称して「ハーマル・アルゴー」の名で(但し、これすら本名と言う確たる証拠はない)、とあるオーパーツ(これが「偽りの黒羊のスフィア」と推測される)の解析プロジェクトに入ったものの成果を上げられず、嘘に嘘を重ねて進退窮まった所でスフィアに共鳴した過去を持つ。また、(嘘を突く所を除けば)性格も臆病で自分の地位が失う事を恐れる人物だった(なお、クロウからその自信家な性格を「ハッタリ」と推測した)。その後は半ば「偽りの黒羊」に乗っ取られた状態で器となるアリエティスを組み上げたようだ。

アサキムが見せたビジョンから判明した彼の過去はここまでであり、その後の彼がどのような経緯でガイオウと繋がり、インサラウムを滅ぼすに至ったかの詳細は明らかにされていない。また、人の嘘を暴こうとするシャルルや他者との思考が筒抜けになる様なネットワークの構築を目指すリボンズ達を支援する(この時はシャルルやリボンズの思惑が上手くいっても悪影響は無いと捉えられる発言をしている)など、混乱を望むにしても嘘を暴かれたくない筈の自分と大きく矛盾した行動に走っており、その意味に関しても詳細は判明しておらず、やはり未だに不明な点が多い。「偽りの黒羊」の力で自分だけは嘘を暴かれずに済むと考えていた可能性もあるが、これも憶測の域を出ない。

登場作品と役柄

Zシリーズ

Zシリーズという物語全体の視点で見た場合、「嘘つき」というキャラクターを利用してユーザーのミスリードを誘う役目が与えられている。

第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇
作中のキーキャラクターとして登場。物語の節目節目で現れては小癪な言動を繰り返す。パイロットとしての能力は高いが、それよりもアリエティスの武器の方が恐ろしすぎる。ちなみに、Lの浩一に続き、版権キャラからの戦闘台詞が存在。
第2次スーパーロボット大戦Z 再世篇
大方の予想通り、36話から再登場した。ちなみに今作ではバサラの歌でダメージを受ける。なお、顔グラフィックが一つ増えた。今作では嘘と呼べるものはあからさまなものが大半であり、一見虚言に思えることも実は遠まわしな真実だったりする。尚、今回彼と戦えるのは初めて再登場したMAPと最後の出番のMAPの2回だけであり、他の面で登場した際はほぼ必殺技解禁の相手役として毎回ぶっ飛ばされては撤退している(DYNAMITE EXPLOSION、アンブレイカブル・フルクラム、ビッグオー・ファイナルステージ)。クロウから「小物」呼ばわりされるのも道理である…。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

全ての能力値が高く、並のパイロットではカウンター+行動不能で返り討ちに合ってしまう。

精神コマンド

偵察( 1)、分析(10)、かく乱(10)、直感(20)、直撃(25)、(50)
敵パイロットらしく全体的に消費SPが低い。分析、かく乱も僅か10で使える。

特殊技能(特殊スキル)

破界篇

2回行動精神耐性カウンターL7、天才ガード戦意高揚
今作ではアイム専用スキルとして採用された天才と高Lのカウンター、決戦時に習得する2回行動が脅威。次元獣と違って底力を持たないのが救い。中盤まで???扱いとなっている2回行動はレベル45で習得する。レベルで2回行動を習得する珍しいパイロット。

再世篇

戦意高揚 精神耐性 カウンターL7 天才 ガード
決戦時に出現する虚像はこちら。
2回行動精神耐性カウンターL7、天才ガード戦意高揚底力L5、SP回復
本物はこちら。リアクターの証たるSP回復も所持。……しかし、過去のビジョンを見るに、「天才」も「偽りの黒羊」によるものらしい。

固有エースボーナス

HP20%以下で、1度だけ精神コマンド『かく乱』を使用する
命中率半分は非常に厄介で攻撃を当てる事が厳しくなる。
HP20%以下で、自軍フェイズ開始時に精神コマンド『かく乱』を使用する
破界篇と同じかと思いきや、何とフェイズ毎に発動。幸いというかアリエティスにはHP回復があるので、撃たれっぱなし、ということはない。

パイロットBGM

「UNTRUE CRYSTAL」
意訳すると「偽りの水晶」となる。冷徹な曲調の割にサビが勇ましい。

人間関係

ガイオウ
プロジェクト・ウズメで呼び出した相手。アイムが彼を呼び出した直後の会話から推測するに、呼び出される前から既に両者は既知の関係のようだ。
シオニー・レジス
彼女にプロジェクト・ウズメを持ちかける。その影響かシオニーはアイムに依存するようになる。
カルロス・アクシオン・Jr.
破界篇にて自身を利用しようとしたカルロスを逆に利用し、再世篇ではZONEに特攻した彼の行動を嘲笑した。
マルグリット・ピステール
インペリウム時代の部下の一人であるが、卑怯な事を嫌う彼女からは事あるごとに反発されている。
シュバル・レプテール
最終決戦で彼の真意を見抜き、致命傷を与える。
クロウ・ブルースト
スフィアを求めてつけ狙っていたが、結果的にアイムの目論見は失敗に終わっている。
なお、アイムは作中でガイオウを差し置いてクロウを本気で激怒させた数少ない人物でもある(クロウはガイオウに対しては敵味方という立場上、敵対はしているもののアイムのように蛇蝎の如く嫌ってはいない)。再世篇でも再び対峙するが、彼に「小物」と切り捨てられる。
アサキム・ドーウィン
クロウ同様彼に狙われている。破界篇では彼に一度撃墜される。再世篇では彼に自身の過去と嘘を暴かれ、精神的に深いダメージを与えられる。
ユーサー・インサラウム
スフィアを覚醒する為に暗躍したが、アサキムによって錯乱した所を「故郷を滅ぼした元凶」として彼に討たれ、「偽りの黒羊」を奪われる。
セツコ・オハラランド・トラビスメール・ビーター
ZRルートで対峙する(騎士団ルートではアイムが死亡した後にセツコとランド、メールがZONEを抜け出したため、そのルートでは対峙することはできない)。なおランドとメールには「タイヨウ」だの「おはよう」だのスフィアの名前を思いきり間違えられている。
主任
「ハーマル」だった頃のアイムの上官。

版権作品との人間関係

ガンダムシリーズ

刹那・F・セイエイ
南極における最終決戦での戦闘前会話で、彼に遠からずCBが壊滅する予言を伝える。無論、これを信じる刹那では無かったが、再世篇で半ば実現してしまう。
ティエリア・アーデ
アレハンドロ・コーナーによってヴェーダへ干渉できなくなった彼を嘲笑う。
マリナ・イスマイール
カルロスとシオニーを介し、彼女に対して間接的に「プロジェクト・ウズメ」を奨めようとしたが、こちらは拒否されてしまう。後々の出来事を考えると彼女の判断は英断だったといえる。
シン・アスカ
マユの死をネタにした悪辣極まりない嘘で彼を激怒させていた。
リボンズ・アルマーク
ZEUTHの世界の機動兵器のデータを提供する。

リアル系

桂木桂
彼を「特異点の中の特異点」、「全ての混沌の始原」と称することがあり、彼が時空振動弾を発動させたことを指していると思われる。彼からも「お前ほど真っ黒な奴は初めてだよ」といわれる。
ホランド・ノヴァク
彼ら月光号クルーの素性と目的を調べ上げた上で接触を図り、ZEXISから離反させるが、ホランド自身は彼を全く信用しておらず、最終的に自分が反旗を翻される。
熱気バサラ
嘘を武器・拠り所にするアイムにとっては天敵のような存在。もっとも、バサラの方は単純に歌を聞かせたいだけなのだが。

スーパー系

ロジャー・スミス
彼に交渉術で負けた挙句、自身の目論見を容易く看破された事で珍しく怒りを露わにする。
ジェイソン・ベック
当初はロジャーと同様に彼も利用しようとしたが、戦闘中にロジャーに便乗する形で結局裏切られたため、制裁として彼を撃墜してしまう。
桃井いぶき
彼女を動揺させるために、界震と似たような現象を起こしてヘテロダインインセクト-Rを出現させる。
明神タケル
南極における最終決戦での戦闘前会話で、彼にズール皇帝が死滅していない事を告げる。この発言に動じる事無く、アイムを糾弾するタケルであったが…。
ロゼ
終盤の宇宙ルートにて、苦悩する彼女へ後述の残酷な一言で茶々を入れる。

名台詞

戦闘台詞

「ミスター・トライアングラー…あなたも罪な方ですね」
アルトとの特殊戦闘台詞。主題歌とアルトの人間関係を引っかけた台詞となっている。
「ロジャー・スミス…使命を忘れた哀れな人形…」
ロジャーとの特殊戦闘台詞。原作からしてロジャーの素性には謎が多いが…。
「全ての混沌の始原…お会いできて光栄です」
桂との特殊戦闘台詞。彼と戦うとこの台詞を発する。時空震動弾を発動させた大特異点であることを指している。
「不快なのですよ、その騒々しい振る舞いは」
ジロンとの特殊戦闘台詞。アイムにしては珍しい直球な台詞である。
「あなたは気づいていない。自分が世界を滅ぼす存在であることを」
竜馬、及びシモンとの特殊戦闘台詞。その意味は…。
ゼロとの戦闘台詞。確かにルルーシュの嘘は許されるものではないが、アイムに比べれば何のことはない。
「あなたと私!それを分かつ無慈悲な刃!」
「さらばです!」 
上はジ・エンド・オブ・マーシレスを使った時の台詞だが、トドメ演出に使う武器は口から発射するビーム(結晶の刃を使ってはいるが)。下は使い方を間違ってる気がしなくもない止めの台詞の一つ。
「…私は痛みと恐怖さえも偽らねばならないのです!」
被弾時の台詞の一つ。痛みと恐怖心を必死で偽ろうとしている。
「う、うああああああっ!!」
イベント戦闘においてアサキムに撃墜された際の断末魔。この時点では死亡したと思われたが…。
再世篇では撃墜時の台詞となった。

破界篇

「あれが私のターゲットですか……なかなかの力を持っているようですね」
「雨に濡れた花束……そして、太陽と月の微笑……それはカオスの目眩と言うべきものですから」
破界篇序盤でクロウの戦いを見届けての台詞。この時点で既に「偽りの黒羊」が表に出て来ている。
「正直に言いましょう。私は嘘つきなのです」
「破界の王」の圧倒的な力に惨敗を喫したZEXISを嘲笑し、彼らへの餞別とばかりに次元獣の群れをけし掛ける。なおこの台詞はいわゆる「嘘吐きのパラドックス」であり、真実として判断しても虚偽として解釈しても矛盾が生じる。あえて確かなことを挙げれば「彼の言葉を簡単に信用してはいけない」という事ぐらいだろうか。
「リモネシアの件は、お気の毒でした。ですが、お忘れなく…」
「リモネシアを滅ぼしたのはあなた自身である事を」
「どうです? 大切なものを自分自身の手で破壊した御感想は?」
「その喪失感が、あなたを高みに押し上げた」
「小国の外務大臣に過ぎなかったあなたがインぺリウムの筆頭政務官に相応しい器量を手に入れたのです」
全世界に新帝国インペリウム樹立を宣言したシオニーのスピーチを賞賛しつつ、彼女の中に残っていた罪悪感を無慈悲に抉る。
「呪われし放浪者、アサキム…あなたを待っているのも疲れましたのでね、迎えに来たのですよ」
中盤でアサキムと出会った時の台詞。
「いいでしょう、ロジャー・スミス。そして、ZEUTHの方々…」
「あなた方は既に運命から逃れられない。彼らの烙印(スティグマ)がある限り」
「あなた方はあのアサキム・ドーウィンと同じく呪われし放浪者となったのです」
「その弄ばれる運命に待つのは果てのない旅路だけです。ここで引導を渡されることに感謝なさい」
第29話にて。この一連の発言に関してはアサキム自身が似たようなことを発言していること、ロジャーの推測等からして真実である可能性が高い。
「聞こえますか、ティエリア・アーデ。あなたはヴェーダに見捨てられたのです」
「あなたはもう用済みなのですよ。そう…生きている意味はないのです」
中盤のCBルートで、ヴェーダからのバックアップが無効になった事で放心状態になったティエリアに対して。
「罪に罪を重ねるとは魔王の名に相応しいですね」
「血染めのユフィ」にて、ユフィに対して犯してしまった罪に人知れず苦悩するゼロの心情を見透かし、嘲笑する。
「それでは意味がないのですよ。あなたの心がもっと揺さぶられないと」
「あなたの生きようとする心と死んだほうがましだと思う心のせめぎ合い…私はそれが見たいのです」
天秤は揺れながらも支点はぶれず…嬉しくなりますよ」
第三分岐の各ルートにて、版権キャラに精神的な揺さぶりをかけた際にクロウから「俺を狙うなら、直接来い」と非難されて、アイムが返した答え。
なお、「天秤は揺れながらも支点はぶれず」とは迷いの中でも決して折れない強靭な意志を意味しており、「揺れる天秤」の力を高めるために、所有者であるクロウに揺さぶりをかけたのだろう。
「死ねばいいと思います」
タケル説得に心揺らされ、自分がどうすれば良いかを問うロゼに残酷な言葉で横槍を入れる。
「私に嘘をつくなどというのがおこがましいのですよ、シュバル・レプテール」
シュバルの芝居を見抜いていたことをこの言葉で宣言する。嘘をスフィアの力にしているアイムに芝居は通じなかった。
「フフフ…自我も意思も無くなった破壊の使途を弟だと思い込むのは、貴女の勝手ですけどね」
次元獣の正体が、ガイオウによって姿を変えられたインサラウムの人々である事を、沈痛な面持ちで明かしたマルグリットへの嘲笑だが、この発言でクロウの怒りは頂点へと達する事に。
「次元を超えて、私は未来を見ました。そこでソレスタルビーイングは壊滅し、あなたも仲間達と離れ離れになるのです」
「虹」での刹那との戦闘前会話。無論、これを信じる刹那ではなかったが、再世篇でそれが現実となってしまう…。
「嘘とは極めて高度な人間の行為なのですよ。君のような子供には、その意味はわからないでしょうけどね」
ワッ太との戦闘前会話。今まで自分たちを騙していたことに怒る彼に対する言い訳だが、「高度だろうと何だろうと、嘘つきは悪事の始まり」と一蹴される。
「明神タケル…いや、マーズ。ズール皇帝が死んだと本気で思っているのですか?」
「あれは宇宙の悪意が形を持ったようなもの…完全に滅ぼすことはできませんよ?」
タケルとの戦闘前会話。これに関しては9割方真実なのだが、タケルの立場からすれば信じられるはずもない。そして、再世篇終盤では実際にズールが再登場することに。
「私はいつだって真実を述べていますよ。いい機会ですから、あなたのたどる数奇な運命についても教えてさしあげましょう」
「あなたは近い将来、きっと思わぬ方と再会する事になります。その人物は…」
竜馬との戦闘前会話。先の戦いで葬ったはずの早乙女博士の事を指しているが、それを言及する前に竜馬に遮られてしまう。

再世篇

「それだけ…? まだあなたはスフィアの力をわかってはいないのですか?」
それこそがエスター・エルハスを救う可能性だというのに!
ZEUTHの世界に存在するのスフィアを手に入れる為に世界を混乱させた事で怒りをあらわにするクロウに対して。単にクロウを揺さぶる為に言ったと思われるが、後に(相性が良かったとはいえ)「揺れる天秤」と「尽きぬ水瓶」のスフィアの力で次元獣化したエスターを元に戻した事を考えると、これは嘘ではない。
「一つの世界の行く末など私には瑣末な事ですしね」
シャルルがラグナロクの接続を発動する前の台詞。アイムにとって致命的だと思われる嘘の無い世界も、世界を渡り歩けるアイムにとっては大した障害でも無いと伺える。このスタンスを基本として、自分勝手な都合で世界に混乱をもたらし続けたがその報いは惨めな形で自身に跳ね返ってしまう。
「混沌が世界を嘘で満たす! そして、スパイラルネメシスとともに彼らが私を迎えに来る!」
再世篇決戦での台詞。全ての宇宙の終わりたる「スパイラルネメシス」と共にやって来る「彼ら」とは……?
「呪われし放浪者! あなたもここで無に帰して差し上げましょう!」
「それとも、その魂を再び彼等に捧げるのがお望みですか!」
再世篇原作ルート57話「ゼロ・レクイエム」にて、アサキムに対して。彼が「放浪者」となった一端に触れていたようだが……。なお、後者の台詞はどうやらアサキムのトラウマだったらしく、この後「知りたがる山羊」によって過去を暴かれてしまう。
(どうすればいいんだ…。 僕では…あれの分析は手に負えない…)
(元はと言えば、経歴を詐称してこのプロジェクトに入ったことが間違いだったんだ…)
(でも、嫌だ…。 今のポジションを…今の僕を捨てるのは嫌だ…。 僕は…僕は…!)
アサキムの「知りたがる山羊」によって曝された、自身の惨め極まりない「ハーマル・アルゴー」としての過去。偽ってまで手に入れた地位を失う事に怯えて嘘に嘘を重ねたその時…
「主任! 僕は…僕は出来るんです! 僕は完全な人間なんです!」
「あああっ!! うああああああああっ!!」
「い、嫌だっ!僕は…僕は本当はっ!!」
知りたがる山羊の力によって嘘だけでなく自身の忌まわしい過去までも暴かれてしまい、アリエティスを無力化された上に、表情を酷く歪ませて錯乱する。そんな最悪の状況の中でユーサーが現れ…
「ああああああああああああっ!!」
断末魔。自分のためだけに世界を混乱し、人を食い物にした男の最期は、野望のために国を滅ぼされたユーサーに討たれて死ぬ、という自業自得かつ惨め、無様と呼ぶに相応しいものだった。

迷台詞

先述した理由から、クロウとは別の意味で迷台詞にも事欠かない。

戦闘台詞

「遠いのです! 浅いのです! 私の右目が!」
「1・3・5・8・13・19・24!」
「硬い硬い硬い カタイカタイカタイカタイカタイ!!」
被弾時の台詞の一例。この様に全く意味の無さないものとなっているため、何が言いたいのかは不明。
「ブツブツブツブツブツブツブツ…」
被弾時に出てくる台詞。実際の台詞は人間の耳では聞き取れないほどの超早口で無茶苦茶な単語の羅列を捲し立てる、というもの。内容は「犬の左耳の脳髄の一万五千年のグラスの裏側の右目の深遠の魔弾の花の遊戯の大地の巨人」。

破界篇

「美しいのです!」
「光の雨は清く崩壊し、花は散り、海は燃えているのです!」
「銀河が泣く夕べ! 箱の中身は青く数億の潤いだから! そう! それが人の見た悪夢の果てに!」
第30話でマルグリットがクロウと戦闘したイベントより。クロウを倒す事に迷いを感じ、変わり果てた姿となった弟に悲しみとやるせなさを感じていた彼女に対する苛立ちが頂点に達したその瞬間、意味を無さない言葉を叫びながらマルグリットを戦場から排除した。
「朝日に輝く7番目の乙女! 光の衝撃が、今、天に沈む!」
ヴォダラ宮に於ける戦闘で動揺したクロウの隙を突き、興奮した表情で襲い掛かるが、アサキムの駆るシュロウガによって阻まれてしまう…。
「赤い緑、そして、砂…嗚呼、メス豚よ。やさしさと星のモニターに光首の夜の夜空ですよ」
「くらくらくらい白の落城の円盤にににににに時計の毛髪からからからから真意に電撃さえ!」
「あじゃえ問ぃおうふ魔御使いみひ反螺れ進のアーカーる天せじゅ極ヴぁ!」
最終決戦を前にして、高揚するあまり口走った支離滅裂な発言。
実は三行目の台詞に置いて『天元突破グレンラガン』における最大の敵アンチスパイラル、『コードギアス』におけるシャルル達が完遂させようとした計画ラグナレクの接続の一端を口走っている。
「そうではないのです!星の降る正午、記憶の底の見えない悲しみはだりあぜじつたゥイザアンウェウタニ…」
「そうです!御使いはソルの心を集めて、すべての宇宙を!ハハハハ!ハハハハハハハハハハハ!」
南極の決戦にてZEXISZEUTHに一度撃破されるも、スフィアの力で機体を再生し、支離滅裂な言葉を発しながら最後の悪あがきを試みる。だがここでアサキムが乱入し撃墜されてしまう…。のだが?
ここで言及している「ソルの心」はガイオウの言う「ソルの記憶」とイコールと見ていいだろう。
これに何かの意味があるとするならば、太極の使徒たる「御使い」が「ソルの記憶=ソルの心=黒の英知(?)」を集め、バアルとの戦いで何かをしようとしている、と見るべきだろう。

再世篇

「花の空が美しき窓に鉄塊を詠う! この素晴らしき世界によって私のスフィアはさらなる段階に到達したのです!」
分身を呼び出す前後の台詞。スフィアとの同調率が高まり、結果反作用も加速度的に悪化。まともに喋ることが段々出来なくなってきている。
「水の歪みと色彩の赤…! 螺旋アダムスキー脊髄受信体のマグマに光る瞳の御使いが笑う!」
再世篇での最終決戦で、例の如く感情が高ぶったあまりに口走った支離滅裂な台詞。以前にも出てきた「御使い」はスフィアと太極、そしてガンレオンに関わる何者かのようだが……。
「ハハハハハ! 脳髄に滴る黄金のナイフ! 扉を開けた後ろの正面は誰なのですか!」
決戦時に偽物を撃墜するとこの台詞が出る。なので、MAP兵器で薙ぎ払うと延々見ることに。
「痛い、硬い、かゆい、苦い、熱い!66678543019!!」
かklい;sしpwさ:おwろdまじね! しjhすgdがくcxよ;qいくhhも!
再世篇ZRルート57話で撃墜されて。最早、文章どころか単語として成立していない(ちなみに後者の台詞は決して文字化けではない)。もしDVEだったら安元氏は非常に困ったであろう。
騎士団ルートで撃墜された時は、後者の台詞が「ヤghりytな;レwがqsさxのzcあmjプpみとkkイんhうー!」となっている。

虚言集

「私は嘘つき」を名で表すように、平然と嘘をついては惑わすことが多い。中には、悪質な嘘も存在すれば、嘘よりも残酷な真実もある。

戦闘台詞

「ダメージゼロ…。問題ありません」
「反撃ができないのではありません。しないだけなのです」
上は中破~瀕死時、下は反撃不可時の戦闘台詞。ここまでくると可愛らしく(?)すら思える。

破界篇

「彼のお母様の主治医です…お母様の病状…今夜が峠でしょう」
「もしかしたら、彼は母親の死に目に会えないかも知れませんね…」
表部隊ルートでクロウへ初接触を図った際、青山の母の病状をネタに吐いた嘘。
数あるアイムの虚言の中でも、最も悪質でシャレにならないものの一つ。
「先程わかった事ですが、WLFは彼女の身体に小型の爆発物を埋め込んだのです」
「作戦失敗を悟った彼等はもうすぐ彼女を爆破するでしょう」
裏部隊ルートでマリナを救出しに来たクロウ達に対して。当然嘘である。
アイム「ハハハハハハ! ハハハハハハハハ、いい反応です!」
クロウ「何っ!?」
アイム「嘘ですよ。私が軍人である事も、爆発物の話も」
上記の言葉で動揺したクロウを嘲笑した。
「その通りです。あなたは私にとって、前世で永遠を誓い合った恋人なのですから」
両ルート共通で発したもので、クロウから直接姿を晒した理由を問われ、こう切り返す。あまりの展開にクロウも絶句するのみであった。
「これまでの非礼はお詫びします。全てはあなた方の力を試すためだったのです」
ライノダモンの群れを率いて、ズール皇帝の分身体からZEXISを救った際の台詞。
「クロウ・ブルースト…特にあなたには過剰とも言える挑発を行なった事を心からお詫びします」
「ネイン・インダストリー」、「改造次元獣による地球防衛構想」、「エルガンへの不信感」といったもっともらしい言葉を並べ立てた後、改めてクロウへ謝罪の意思を示すも当人からは「リアリティの欠如」を指摘される。
「なぜなら貴方の妹さんはこちらの世界で生きているのですから」
シンから元の世界に帰る方法を聞かれ、「帰る必要などありません」と答えながら続けた一言。マユのことはシンに対して最も言ってはならない嘘であり、当然ながらシンの逆鱗に触れた。
「自らの罪に気付かないふりをしているのですか?」
「彼女…マルグリット・ピステールの家族はあなたが所属していた部隊の引き起こした事件で死んだのですよ」
「特殊部隊『ファイヤバグ』…。あなたの拭えない過去です」
第38話より。「弟の仇」としてマルグリットにつけ狙われているクロウに対して。普段はアイムの嘘に動じないクロウも流石に「ファイヤバグ」の名を出された事に対しては動揺していた。「クロウのせいでシェーヌが死んだ」という一点ならば確かに事実だが。

再世篇

今作では嘘らしい嘘は少ない。

「あなた方は皇子の……ユーサー・インサラウム殿下の恐ろしさをわかってはいない……」
「怒りに支配された皇子の残虐性は、破界の王すら気圧されるほどだった」
「陛下も戦いの中、皇子に……」
「ケビン・マクラーレン」を名乗ってZEXISに捕縛された際に。プレイヤーの視点から見れば嘘か、若しくはケビンが思い違いをしているだけだと丸分かりなのだが、このおかげで部隊の面々は、中盤でアイムが現れるまでユーサーの人間性を思いきり誤解することに。
「あれは私の兄なのですよ。 そう、二人のロックオン・ストラトスと同じなわけです」
再世篇で再び姿を露わした事に驚愕したレントンに対しての一言。

搭乗機体・関連機体

アリエティス
乗機。
グレート・アクシオン
平時は同艦に常駐している。

メモ

彼の別名である「ハーマル・アルゴー」のハーマルは牡羊座のα星の名称から、アルゴーは黄金の羊毛を手に入れる為に建造された船の名からとられている(ちなみにこちらも「アルゴ船座」という星座が存在)。
また、アルゴー船団の物語は黄道十二星座に対応している要素が多いとされ、スフィアの所有者に次々と関わっていくアイムのキャラクター性と無関係ではないだろう。


話題まとめ

資料リンク