ギルター・ベローネは『第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇』の登場人物。
概要
サイデリアルの特殊部隊「アンタレス」の小隊長。うぬぼれが強く傲慢な性格で部下からの信頼は無いに等しく、その為かサイデリアルでは「上司にしたくない男ナンバー1」という不名誉な称号がある。
「知将」を自称して様々な策を弄するが、基本的に相手を最悪の状況に陥れることばかり考え、劣勢になった際のリカバリーを全く考慮しておらず、過去の失敗から学ぶこともしようとしない。そのためいずれの場合も詰めが甘く、とっさの対応力はない。また、有利な状況になると自分の実力を鼻にかけてひけらかす悪癖があり、それが元で失敗する事も多い。この様に「知将」を自称するのも滑稽な程で、敵味方双方から「自分が賢いと思っている馬鹿」と評されてしまっている。この通り、周囲の評価は散々な一方で、自尊心ばかりが異常に大きいため周囲から認められない事を逆恨みし、内心では自分を認めない全てに対して非常に強い憎悪を持っている。
最終的には度重なる失態からバルビエル・ザ・ニードルが放った「怨嗟の魔蠍」のスフィア・アクトによって精神を破壊されて、憎しみのみで戦う狂戦士と化してZ-BLUEに襲い掛かるが結局は敗北。撃墜直後に正気を取り戻すが逆にそれが災いし、死への恐怖を叫びながら爆発に呑みこまれ、そのまま戦死した。
登場作品と役柄
- 第3次スーパーロボット大戦Z連獄篇
- 第2話で顔見せしたあと第3話から本格的に登場[1]。その後も度々登場するが、第13話のイベント戦闘でヘリオースに吹き飛ばされたのが最後の登場となる。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- 序盤の翠の地球ルート第6話から登場。地球側の重要人物が収容されている施設の警備隊長格といった立ち位置。
パイロットステータス
立場上は部下であるはずのアンタレスには全ての面で上を行かれているあたり、この男の器がうかがい知れる。「怨嗟の魔蠍」で暴走した後は格闘・射撃が上がるが、反面回避・防御が大幅ダウンして余計に弱くなる。
- 第3次Z天獄篇
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- 通常時
- 指揮官L2、闘争心、戦意高揚、底力L6、地形利用、カウンターL6
- サルディアスの下位互換といったところ。旺盛な自己顕示欲の象徴か闘争心と戦意高揚を併せ持つ。
- 暴走時
- 気力+ボーナス、闘争心、戦意高揚、底力L6、地形利用、カウンターL6、精神耐性、気力限界突破
- 憎しみを爆発させた影響か指揮官を無くし気力関係が補強されているものの、精神耐性が追加された以外防御面は変わっていないので回避・防御のダウンを補えていない。
- しかし、怨嗟の魔蠍の力で暴走しているはずなのに精神耐性が追加されたのかは謎。あるいは完全に壊れて精神が変わらなくなってしまった、ということか?
- 自分よりレベルの低い相手への与ダメージ1.5倍
- 『第3次Z天獄篇』で採用。カン・ユーやリントと同じボーナス。このボーナスは小物の証なのだろうか。
- 彼自身、上記二人の悪い部分を足したような人物なので、同類扱いは納得であるが。
人間関係
- バルビエル・ザ・ニードル
- アンタレスに堕とされる恐怖から表面上は忠誠を誓っているものの、内心では自分を馬鹿にする彼に対して強い憎しみを持っていた。
- バルビエル自身は彼から憎悪を励起するためにあえてサルディアスの下に置いていたに過ぎず[2]、バルビエルからは敵の策に嵌ってばかりいる様を「救いようのない馬鹿」と評されていた。
- サルディアス・アクス
- 副長。彼からは「ギルターさん」と呼ばれているが、明らかに小馬鹿にしている。
- 連獄篇では内偵行動中の彼を本気で殺そうとし、「真面目に働かないとその事を思い出す」という旨の脅迫をされた。
- インセクト
- 主にギルターの手駒として使われることが多い。
- ランド・トラビス
- 連獄篇ではザ・クラッシャー呼ばわりし続けて勝手にピンチに陥っていた。
版権作品との人間関係
- ガロード・ラン
- 最初の分岐で翠の地球ルートを通った場合、人質作戦をあっさり崩される。
- レド
- DLC「戦わざるもの食うべからず」では彼から「食い物の恨み」をぶつけられる。
- ピニオン
- 人質作戦や「サソリの毒」で利用しようとした事があるなど因縁があり、彼からは嫌悪を込めて「キノコ野郎」と呼ばれている。
- スメラギ・李・ノリエガ、ゼロ
- 彼らの策には全く対抗できず、詰めの甘さを嘲笑されたり呆れられたりしている。
- 神勝平
- 中盤の分岐における日本(翠の地球)での戦いで「神ファミリーは出て行け」と民衆を煽り戦闘不能に追い込もうとするが、駆けつけた香月達に目論見を崩される。
迷台詞
戦闘台詞
- 「おのれ、サルディアス!貴様にだけは…!」
- 連獄篇でのサルディアスからの被弾時。この時点でのサルディアスは脱走兵として行動しているとは言え、あからさまに敵意を向けている事がうかがい知れる。
- 「私を馬鹿にするな! 私はギルターなんだぞ!」
- 暴走時の被弾台詞。どこかの富野節のようなセリフ。本人の小物ぶりもあって死亡フラグにしか聞こえない。
- 「私は…!ギルター・ベローネだぁぁぁぁっ!!」
- 決着シナリオで撃墜されたときのセリフ。最後までなお自己主張し続けた。
会話
- 「黙れ!このシャウラス・リーダーに乗った以上、今までの私だと思うなよ!」
- 「誓いの決戦」にてクロウとランドから揶揄されて。本来の搭乗者は「分不相応な機体に乗っている」と呆れていた。
- 「う、うそ…やだ…」
- 第3次Z天獄篇第14話。ネオ・アルカトラズでFIRE BOMBER(偽)のライブを陽動としたZ-BLUEの救出作戦を看破、潜入部隊を発見したまではよかったものの、彼らが生身でも高レベルの戦闘力を持っている事を知らなかったのが仇となり、配下のインセクト兵やバイオロイド兵が白兵戦で圧倒された挙げ句、本人はとてもイイ笑顔の甲児と竜馬に凄まれ、思わずこの台詞を漏らす。何やら無駄に乙女くさい。
- しかし、この後機体に乗って出てくるあたりを見ると無事にこの場から逃げ延びた模様。どうやったのだろうか。
- 「馬鹿な…馬鹿なっ! そんな人間達がいるわけがないっ!!」
- 残されの海ルート第29話「深淵よりの目覚め」にて、ガルガンティア船団に「サソリの毒」を放った……まではよかったが、そもそも「憎む」という感情に縁遠いガルガンティアの人々には多少の苛立ちを覚えさせる程度で全く効果がなかった為、彼の最後の作戦は出だしからいきなり失敗に終わるのだった。この失態がトドメとなり切り捨てられて(ついでに言えばこのルートではストラウスの正体発覚と話がかぶるため、見せ場がないに等しい)。
- なお、反対ルートの第28話「闇の兄、光の弟」ではレジスタンス達を混乱させる事に成功しているものの、結局敗北して捨て駒にされる。
- 「わ、私はギルター・ベローネ! サイデリアル最高の知略を持つ将軍であり、アンタレスの副隊長に相応しい男!」
「全ての愚民は私にひれ伏せ! サルディアスも、バルビエルも、アウストラリスも!」
- 撃墜時。憎悪と自己顕示欲がここに来て爆発するが、それで主張するのが副隊長というのが何とも。所詮はギルターというべきだろうか……?
- 「セツコ・オハラ…」
「い、嫌だ…!私は死にたくない!私は…!」
- 断末魔。暴走の果てにセツコの悲しみに触れ、死の間際に正気を取り戻したが、全ては遅かった。
搭乗機体
- シャウラス、シャウラス・リーダー
- アン・アーレスの設計を元にした量産機。サルディアス機の直系の下位であるこの機体が当てられたのも、憎しみを煽るためだった模様。
- シャウラス・リーダーの方は、連獄篇で本来の搭乗者が居ないことにより勝手に使用する。
余談
- 名前の由来はさそり座カッパ星「ギルタブ」と思われる。
脚注
- ↑ この時点ではそれなりの功績は挙げていたらしく、1エリアの部隊長から抵抗勢力掃討部隊の指揮官に格上げされていた。
- ↑ 2桁に迫る回数の失敗を重ねているにもかかわらずアンタレスに落とされなかったのも、この辺りが理由と思われる。