アイビス・ダグラス

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アイビス・ダグラス(Ibis Douglas)

初出は『第2次スーパーロボット大戦α』で、リアル系の女性主人公として登場。プロジェクトTDの元パイロットで、相棒のツグミ・タカクラと共に運び屋を営むが、BRと名乗る人物から受けたモビルスーツF97)運搬の仕事がきっかけとなり、戦いの渦に巻き込まれていく。

彼女のキャラデザインはバンプレストオリジナルキャラの多くを手がけ、誰でも巨乳にすると評される河野氏によるものだが、容姿には「女の子らしさ」が欠けているという個性にあわせ、バンプレストオリジナルキャラでは貴重な貧乳キャラである。第3次αのスペシャルシナリオでは「ミニスカートは似合わないって評判だった」とも語られる。その反面大のスイーツ好きで(ツグミの作ったチーズケーキが特にお気に入り)、一緒に味わう紅茶にもこだわる。レーツェルからユウキ経由で送られたダージリンファーストフラッシュのFTGFOP(Fine Tippy Golsen Flowely Orenge Peko)を飲み、その味を絶賛。好意で分けてもらう事に。

初出の第2次αでは何故か周囲には女性キャラばかりが集まり、いい男と縁が無かった(尤も、気にしているのはアイビスではなくスレイだが)。その上、チームTDやイルイとの絆もある為、プレイヤーからは百合キャラとして認識される事もしばしば。

スレイとは違い、物語中ではまだ名付けられていないものの、彼女の「緋の彗星」と対になる「銀の流星」という異名を持つことになると思われる(ちなみにこれは第2次αのおけるアイビスがイベントで出撃した際の小隊名。「緋の彗星」もスレイが敵として登場した際の小隊名であり、さらにハイペリオンがイベントで出撃した際は小隊名は「超新星」)。

寺田Pらによれば、名前の由来は俳優のマイケル・ダグラスである(航空機メーカーのダグラスとのダブルミーニングである可能性もある)。「アイビス(Ibis)」は英語で朱鷺の意味。

αシリーズ

コード:αことアルテリオンのパイロット。登場してから長らくマニューバGRaMXsの訓練中に起きた事故が原因のトラウマの為に自嘲的かつ神経質な性格になっている上、ステータス的にも主人公らしからぬ低さだった。

しかし、謎の少女イルイとの出会いや目標だったスレイとの再会、幾多の戦いを経験するうちに、次第にアストロノーツを目指していた頃の自分を取り戻していく。何が過去にあったのかは不明だが、彼女の自由や幸福に対する思いは特別なものがあるようで、覚醒後、自分が戦う理由の一つになっている。なお、アイビスのカットインはイルイからもらったペンダントが揺れるというもので、全主人公中唯一イルイへの説得を2回試みる事が出来るという点でも、イルイとの絆が最も強調されている。

第2次αでは全シナリオ中におけるバンプレストオリジナルの比率は非常に少なく、主人公も例外ではないのだが、アイビスは4人の主人公の中ではかなりしっかりとエピソードが展開され、さらに今作のバンプレストオリジナル唯一のDVEイベントまで存在すると、シナリオ面では最も優遇されている(対照的にゼンガーは最も少ない)。また「ピンチになるとクストースが現れ超常的パワーで窮地を救ってくれる」というシナリオ展開が多い中、アイビスだけは「自分の意思」でケレンの支援を拒否し、実力でスレイとの戦いに勝利するというシナリオ展開であり、この点でも際立っている。何故かシャアとの戦闘前会話が他の主人公より多く存在し、挙句の果てに上記の通り全主人公でアイビスだけがイルイを2回説得できる。シナリオ中の表情の変化など、顔グラフィックに恵まれているのも特徴。また、甘いものが好きという設定は初出の第2次αの時点から存在し、作中ラビアンローズパフェについて熱く語っていた事も。

第3次αでは、封印戦争を戦い抜いて、スターシップハイペリオンのキャプテンとしての経験を重ねた為か、随分と度量が大きくなった模様。セレーナの復讐に対しても応援するといったり、ベガリオンを撃墜されても咎めなかったりと、一回り成長した姿を垣間見ることができる。

また、アストロノーツとして様々な教育も受けていた事が発覚。宇宙収縮現象について解説する、最新の宇宙戦艦の推進方法について、スレイやツグミとしきりに小難しい用語を並べて関心する等、知的な一面が明るみになった。

STMCなど、一部の敵キャラ相手の特殊戦闘台詞が数種用意されている。

OGシリーズ

プロジェクトTDのリーダーであるフィリオが生きていた頃の話が語られる。アイビスはテストパイロットのナンバー04で、ナンバー01であるスレイに憧れ、目標として懸命にスレイを追いかけていたが、プロトαのパイロットにナンバー01であるスレイが選ばれず、フィリオと同じ夢を見ていたアイビスが選ばれたのがきっかけとなり、スレイから逆恨みを受ける事に。

アイビスは、敵対組織の傘下に入って自分を付け狙うスレイと戦いながら、自分の夢を追いかけていく事になる。

パイロットとしてはまだまだ未熟で技量面では及ばないが、スレイには絶対の信頼を寄せており、何度も戦闘し一度は撃墜された上、スレイが逐電した後でさえ彼女が自分たちの元へ帰ってくることを確信している。第2次αの頃の荒んだ性格になるとは信じがたいほどに前向きで真っ直ぐな性格の持ち主である。ただし、OGSにおいては当初、戦う事には消極的であり、第2次αで「誰かの自由や幸せのために戦う」と宣言した姿はまだ見られない。

また、GBA版においてはEDで「明日、GRaMXsに挑戦する」という命知らずな発言をして第2次αを知るファンを戦々恐々させたが、これから先、OGシリーズに続編が作られた時の事を考えてか、OGSではこの発言は改変された。

OGのサウンドシネマではアステリオンAXに搭乗し、バルトールの試作機・ミロンガと模擬戦を行い、激しいドッグファイトを繰り広げる。より機体制御が難しくなったAXで、マニューバGRaMDsを敢行しミロンガに勝利するも、機体強度が足りずに失速、不時着する事になる。

OG外伝では上記サウンドシネマの展開を引き継ぎつつ、アステリオンAXで再び戦いに身を投じる。甘いものが好きという設定が強調されており、スイーツを口にすると、普段の彼女からは考えられないほど可愛らしい笑顔になる。

登場作品と役柄

αシリーズ

第2次スーパーロボット大戦α
リアル系女性主人公。最初は第一話で楽に撃墜されるほど自軍最弱クラスの弱さ。ぶっちゃけ後ろから数えた方が遥かに早い。だが覚醒後は一転して最強クラスに。上から一桁の位置に躍りでる。壮絶的に上昇した能力でぶっちぎりで一軍で活動できる。
第3次スーパーロボット大戦α
セレーナ編のみ参入する。を忘れて手に入れたは、イルイとの絆だろうか。なお、声の性質がやや変わっており、少年役ぽい声となっている。

OGシリーズ

スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2
プロジェクトTDのテストパイロット時代のアイビスが登場。この頃はまだ失意の前で、能力的にも極端に弱いわけではないが、命中が低い上に必中のコストが高いのがネックとなる。援護攻撃のレベルが高く、最初から連携攻撃を持つ援護のスペシャリスト。OGSでもそうだが、リレーションが存在しないのが難。なお、アステリオン乗り換え時になぜか能力が下がるという珍現象が発生する。リメイクに際して修正された。
スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS
リメイクに伴い、表情の追加や服装などが表現された。概ね使い勝手は変わらない。2.5ではアステリオンAXツグミと共に参戦する。また、ツイン精神に「修行」を覚えたので、相棒役になる事になるマサキサイバスターの「サイフラッシュ」との相性は抜群である。
スーパーロボット大戦OG外伝
2.5の流れを引き継ぐ。サブのツグミ激励を覚える。話数が少なめではあるが、最終シナリオまでイベントセリフが満載であり、出番も多い。今回も修行によるサイバスターヴァルシオーネとの相性は抜群である。リレーションはツグミとのものだけなので、サブパイロットの問題もあって、搭乗機はアステリオンAXで固定となるだろう。ただし、加速修行、『移動力+1』というエースボーナスに加え、特殊技能枠に余裕があるので、グルンガスト参式に乗せるのも悪くない。リレーションや能力的には噛み合わないが、PPを稼ぐという点では一手である。
第2次スーパーロボット大戦OG
最終搭乗機アルテリオンで登場。服装もフリーランス(αシリーズと同じ)のものを着用しているが、計画が再び頓挫する理由はαシリーズと異なり、GRaMXs失敗事故もなかった。フィリオの病没にはさすがにショックを受けていたが、事態が連続で急変した為にそれに落ち込んでいる暇も無くすぐに気持ちを切り替える事となった。おかげで性格が既に第2次α覚醒後に近く、初期の顔グラフィックも既に覚醒後と同じで(この時はペンダント無し)、能力と成長速度もなかなか良い。ペンダントは受け取った後で追加したが、カットインはアストロスーツなので見えない。中盤でイルイを救出。彼女と絡みが最も多く、果てにはイルイの正体判明後では最も動揺するキャラクターとなった。ユーゼスとの決戦後もイルイの生存を信じながらツグミとスレイと旅に出る。
今回の敵には同性かつ巨乳好きの男装麗人がいたので、ライバル関係にならないが、アイビス側では面白い特殊セリフがある。
また、「アイビスが宇宙ステージで撃墜される」ことで(味方のMAP兵器に巻き込んで撃墜するのは対象外)、トロフィーが手に入るが、なんと条件が最初から開示されている(ちなみにラッセルやキョウスケにも特殊な条件で手に入るトロフィーがあるが条件は開示されていない)。ルートの都合上、終盤の宇宙ルートと最終話しか取れないので、強化過ぎた場合はイルイ(またはユーゼス)に頼むしかない。ちなみに、正確な条件は「宇宙マス上で撃墜される」であるため、バラルの園での戦いの場合、陸地マスで撃墜されると取得されない。
終盤の分岐では第2次α主人公の中では唯一宇宙ルートに行くのだが(この関係なのかアラセリとの因縁はハイペリオン登場話で早々と決着がつく)、ゲストとの決戦後、地球に帰還する際にハイペリオンが重要な役割を果たすこととなる。
なお、今作の性格は超強気ではなく慎重。
スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ
第3話「第3の男」のみ登場。リオン・テストタイプの試験にスレイ、テンザンと他二人の計5人で臨んだが稚拙な操縦技術からスレイに酷い言われようであった。
スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター
原作通りのシチュエーションで登場。服装はアストロスーツであることが多いが、新規オープニングではOGシリーズ主体の服装で登場している。

パイロット能力

第2次αでは後述するようにネタ扱いで酷評を受けるほど能力が低い。覚醒後は平均的に。OGシリーズでも変わらない。相棒であるツグミやスレイとハイペリオンで組むと使い勝手が増す。

専用BGM

「流星、夜を切り裂いて」
アイビスのデフォルトBGM。
「流星、夜を切り裂いて Ver.H」
ハイペリオンのデフォルトBGM。Hとはハイペリオンを指す。

人間関係

ツグミ・タカクラ
シリーズ通してのアイビスの相棒的存在。戦闘ではオペレートを担当してアイビスをサポートする。αシリーズでは終始アイビスの女房役だが、OGシリーズではかなり辛辣な言葉でアイビスを酷評する事も。
スレイ・プレスティ
ライバル。プロジェクトTDのテストパイロットの中ではナンバー1を誇っていた。αシリーズでは負け犬化したアイビスと何度も戦い、最終的には相棒その2の位置に落ち着く。
イルイ・ガンエデン
戦闘の最中アイビスが保護した少女。アイビスは彼女を「大切な友達」「妹みたいな存在」と語っているのだが、その様子はまるで恋人である。負け犬化したアイビスの成長に大きな役割を果たす。
フィリオ・プレスティ
上司。アイビスを最初に認めた人物。スレイの兄でもある。αシリーズでは故人、OG2では生存しているも病魔に冒されている描写があり、OG外伝と第2次OGの間に死去。アイビスが彼の病魔を知ったのは死後の事だった。
カナフ
第2次α中盤の覚醒イベントで、スレイと決闘中のアイビスを援護する為に現れるが、自らの力で過去と決別する意志を固めた彼女から拒絶される。
ルアフ・ガンエデン
第3次αで対決する或る意味、イルイと対を成す存在。それ故、「神」と自惚れる身勝手でエゴイストなだけの彼に激しい怒りをぶつける。戦闘前会話は無いものの、幾つかの特殊戦闘台詞が用意されている。
セレーナ・レシタール
一時期、スレイの相棒を務めていた人。チームTDにスカウトしたが断られた形に。ちなみに、ヱルトリウムの推進方法についてアイビスが話し始めるまで、セレーナはアイビス達の事を「ただのかっ飛び娘」だと思っていたらしい。あながち間違いではないが。
クスハ・ミズハ
テスラ・ライヒ研究所で一緒にテストパイロットを務めた時期がある。
マサキ・アンドー
サイバスターの操者。機体の性質上、ゲーム中作戦行動を共にする事が何度かあった。
レオナ・ガーシュタイン
一時期彼女にシミュレーションでの訓練に付き合ってもらっていた。
ウェンドロ・ボルクェーデ
OG2ではアイビスとツグミに対して、ハイペリオンの存在を示唆するような発言をしていた。
ダークブレイン
OG外伝ではアイビスに対して暗に「第2次αにおけるアイビス」を皮肉るような台詞を言い放つ。
テュッティ・ノールバック
同じ甘党同士で意気投合する。
夏喃潤
彼女から「スレンダーな体型に興味はない」と門前払いを喰らう。アイビスは戦闘セリフでこの事に憤慨している(後述)。

他作品との人間関係

ガンダムシリーズ

キンケドゥ・ナウ
第2次αでは常にアイビスを心配し、親身に接してくれた。
ルー・ルカ
第2次αで色々気に掛けてくれた友人のひとり。一時マザー・バンガードを降りる際、彼女から厳しくも優しいエールを贈られる。
サウス・バニング
第2次α序盤、「心因性の問題を抱えたまま、戦闘を続けるのは危険」と判断した彼からアルテリオンへの搭乗禁止を告げられ反発するが、覚醒後は先行部隊の一員に抜擢されるなど、その成長振りを認められており、アイビスも彼の期待に全力で応えようとする。
アムロ・レイカミーユ・ビダンジュドー・アーシタコウ・ウラキヒイロ・ユイ
第2次α中盤の覚醒イベントで先行して宇宙に上がる彼らから、宇宙での再会とアイビスの復活を信じるメッセージを送られる。
ベルナルド・モンシア
彼との口論で「女らしさの欠如」を指摘され大ダメージを喰らい、やさぐれ状態を久々に発動してしまう。
シーマ・ガラハウ
ハイペリオン初陣の相手。アイビス達の挑発に乗るという失態を演じる事に。
キラ・ヤマト
第3次α惑星キャラルルートでのアイビスは、サコンばりに宇宙収縮現象についての解説役を務め、彼から感心させられる。後のヤキン・ドゥーエ戦では、クルーゼの妄言に窮する彼に檄を飛ばす一幕も。

リアル系

伊佐未勇
人類が銀河に進出する事の意味を巡り、序盤から彼と何度か対話を重ね、互いの価値観のズレを補い合っていく。
宇都宮比瑪
イルイの保護が縁で、序盤から比較的よく絡む。後半では恋愛に疎いアイビスも、勇に対する彼女の想いに気付いた模様。
ネリー・キム
各主人公共通でお世話になる。彼女の命懸けの決意がアイビスを奮い立たせ、絶望に沈んでいたツグミとスレイをも再起させる結果に。
クマゾー
イルイの件で便宜を図ってくれたべラに対し、お礼を言うように彼から説教され、ぎこちなくも従う。

スーパー系

竜崎一矢ツワブキ・サンシロー
第2次α序盤、ハレックを擁護する彼らに対し、「苦労知らずだから簡単に他人を信用出来る」と揶揄するが、直後に2人の壮絶な過去を知り衝撃を受ける。
逆に中盤の眼鏡イベントでは、彼らから散々なカウンターを貰う羽目に…。
夕月京四郎
第2次α序盤の批判役。上述の揶揄を彼に一蹴され、一矢の過去を聞かされる。
獅子王凱
第2次α中盤、宇宙飛行士の先輩である彼から「仲間との絆が夢への糧となる」事を説かれて感銘を受け、出撃不能のαナンバーズゾンダーの奇襲から守るべく、ガオガイガーと共に立ち向かう。
剣鉄也流竜馬破嵐万丈レミー島田
第2次α中盤の覚醒イベントで先行して宇宙に上がる彼らから、過去と決別し未来に進む事を促すメッセージを送られる。
真田ケン太
第2次αEDでは、ハイペリオンで彼を太陽系外まで見送る役目を担う。
碇シンジ
第3次αでは元ロンド・ベル隊の面々が、バルマー戦役で神経質だった頃のシンジに関する思い出を語った際、その時の境遇が第2次αのアイビスと酷似していた為か、ツグミに比較されてしまい、当人も「反省してる」と縮こまっていた。
地獄大元帥シャピロ・キーツムゲ・ゾルバドス
第3次αでイルイを拉致して、その力を利用しようとした彼等に激怒していた。

名台詞

αシリーズ

「うるさい! 人の気持ちも知らないくせに仲間面をしないでよ!」
第2次αの序盤でやさぐれていた場面の一つ。再会したスレイとの戦闘に敗北した後に、その様子を心配していたメンバーに対して、八つ当たりに近い怒りをぶつけた。
「大丈夫…守るって約束したよね…」
「だから…大丈夫だよ…」
「ありがとう…こんなあたしでも信じてくれるのね…」
イルイとの邂逅シーンより。(プレイヤーも含め)αナンバーズの誰にも見せた事の無い柔らかな微笑みで怯える少女を励まし、スレイ再度の襲撃から彼女を守り抜く決意を固める。
「みんな、あたしに勇気を貸して!」
GRaMXs初使用時及び、アルテリオンでのGRaMXs使用時の台詞。
「オンリー・ワン・フィニッシュ! 一撃で決める!!」
アルテリオンでのGRaMXs使用時の決め台詞。あれだけ撃っているのにも関わらず「オンリー・ワン」も「一撃」も無いだろうというツッコミをしてはならない。あくまでも、GRaMXsを『ひとつの攻撃パターン』として、ひとくくりにしているという考え方をして解決するのが妥当である。
「ああ…! アルテリオンが真の力で飛ぶように、あたしも昨日までのあたしじゃない! あたしは飛んでみせる…!」
第2次αの第31話「約束の宇宙へ」にて、テスラ・ドライブのリミッターを解除する直前、塞ぎ込んでいたこれまでの自分と決別する決意を見せた時の台詞。この時から達観したような表情から一転、正面を向く凛とした表情に切り替わる。
「今のあんたにアルテリオンは絶対に渡さない! 道を見失ったあんたなんかにはね!」
「いつかの言葉を返す! 今のあんたじゃ宇宙を飛ぶ事なんて出来やしない!」
スレイとの4度目の対決に於ける戦闘前会話。ネオ・ジオンに与してまで襲い掛かるスレイを、上述の台詞で容赦無く断じる。指摘されてもなお、己の迷走ぶりを自覚出来ていないスレイに、勝利を掴む事など出来る筈も無かった。
「あたしはあきらめない…! ここで力尽きることになったとしても…全力も出さずに自分だけ逃げるなんて出来ない! ネリーだって最期の時まで何かをやろうとしている…。あたしだって…あたし達だって…!」
第2次α、第40話「ネリー・リバイバル」にて。αナンバーズが敗北、散り散りになり、勇と共にネリーの住む場所に逃げ延びたときの台詞。スレイとツグミは、アイビスのこの言葉で自分を取り戻す。
「あいつらのおかげで泣いている人達が世界中にいる…」
「夢や幸せを奪い、懸命に生きる生命を奪う奴らを…許せるものか…!」
「イルイとの誓い…あいつらを倒して必ず果たす!」
ミケーネ帝国との最終決戦を前に誓う闘志あふれる決意。
後の第3次αでもそうだが、地獄大元帥が相手だとアイビスは熱血度を一層増幅させる傾向にあるようで、この決意にスレイまでもが熱血気味の台詞で応えている。
「あたしは認めない! 誰かの自由や幸せが、他人の都合で奪われる世界なんて!」
第2次α、ハマーン仲間ルート第54話「逆襲のシャア」orハマーン拒絶ルート第56話「BEYOND THE TIME」より。
ネオ・ジオンとの最後の決戦でシャア・アズナブルと対峙して。「誰かの自由や幸せを守る」という言葉はαシリーズを通してアイビスが戦う理由の一つとして何度か登場する。
「忘れないよ、イルイ…イルイは永遠に、あたしの友達だから…」
『時の狭間』でのイルイとの対話。彼女の願いを聞き入れ、笑顔で別れを告げる…
「じゃあ、行ってくるよ…」
「みんなと…イルイの想いを乗せて…!」
αナンバーズに別れを告げ、ハイペリオンは星の海へ船出する。
「…プロジェクトTD所属スターシップ・ハイペリオンのキャプテン、アイビス・ダグラス!」
第3次α34話で間一髪のタイミングでスレイのピンチに駆けつけ、バランに対しこの名乗りを上げた。満を持しての再登場でファン感涙のシーン。
「スレイ…人類が銀河を飛ぶ為には、戦いは避けて通れないみたいだよ…」
「だったら、あたしは戦う事を迷わない…! 人類とあたし達の未来の為に!」
「それがイルイとの約束だから!」
上記の遣り取りの後、救出したスレイに発する毅然とした決意表明。アイビスの著しい成長振りが見て取れるのと同時に、彼女の行動原理がイルイの存在に集約されている事が窺える。
「夢は簡単に諦められない…それは、あたしにもわかるよ…」
「でも、あんたの夢…いや、野望を叶えてやるわけにはいかないんだ!」
第3次αの第45話「とらわれの心、叫ぶ時」より。ヒミカと戦闘した時の台詞。
アイビス「イルイを…イルイを返せっ!」
シャピロ「返すだと…? 神子が居るべき場所に還っただけのことだ」
ツグミ「居るべき場所は、あなたが決めるものじゃないわ!」
アイビス「そうだよ…! あの子の幸せを奪うような真似はあたしが絶対に許さないっ!!」
第3次αの第47話「神になろうとした男」より。シャピロと戦闘したときの会話。アイビスがどれだけイルイのことを想っていたのかが窺える。
「どうして…どうして…」
「どうして、そんなつらいこと独りで抱えていたのよ!」
「あたし…イルイのことを守るって言ったじゃない…」
「あたしじゃ…頼りにならないの…!?」
「あたし…イルイの力になりたくて…銀河を飛んでいても、何度も何度も…」
「ペンダントを見る度にイルイのこと…思い出して…」
「う…うう…う………」
第3次αの第50話「二つの門と二つの星」において、第2次αのEDで生き別れとなったイルイと再会して。この後、イルイと揃って泣き出して会話にならなくなってしまう。ちなみにこの場面、アイビスがイルイを修正するという衝撃の場面でもある。
「悪霊は闇へ帰れ! この銀河は生きている者の世界なんだ!」
「この星々のきらめき…お前の闇に塗りつぶさせはしない!」
「この生命あふれる世界を、悪霊から守るために!」
「ケイサル・エフェス! お前を討つ!」
第3次α最終話に於けるケイサル・エフェス戦の特殊戦闘台詞。今回、サブキャラ扱いなのに主人公よりも熱く、気合の入った台詞回しである。ちなみにハイペリオンアルテリオンと機体の状態に関わらずに発生する。

OGシリーズ

「目指す先が戦いの向こうにあるのなら、あたしは戦うことをためらわない……」
「……そうだよね……。負けたって生きていれば、何度でも挑戦できる……」
「やろうっていう意思があれば、いつか何だって出来るよね……」
OG2中盤、戦いへの決意をレオナに問われた際の会話より。
「それは兵器として使う奴らが悪いだけだよ!」
「せっかくの技術や発明を何でも戦争の道具にしてしまう奴らが!」
OG2の終盤でヴィンデルと対峙した時の場面より。宇宙へと飛ぶための技術の多くが兵器として利用されている事実を突き付けてきたヴィンデルに対して、真っ向から反論していた。
「……あの人、あれじゃ駄目だよ……」
「あのフェルナンドって人の気持ち、あたし、少しわかるけど……」
「勝てないからって憎んだり、ねたんだりしても何もならないのに……」
OG外伝にて、何度もフォルカに敗北しながらも、彼を倒すことだけに執着するフェルナンドに対して。
「うん、ちょうどいい塩梅だよ」
第2次OGの中断メッセージでの発言…なのだが砂糖6杯入りの紅茶に対しての発言である(それでも本編で8杯は入れてたテュッティよりはマシではある)。言動ではなく味覚障害という形でフィリオの死、第2次αとは違い戦場にいた期間が長かったが故の戦闘ストレス反応やPTSDなどの心理的要因による影響を受けているのではないかと疑ってしまうような発言である。
「胸がなくて……悪かったな!!」
「胸のことなんてきにしてなかったけど…あんたに言われると腹が立つ!」
第2次OGの対夏喃特殊セリフ。夏喃は同性好きの上に「スレンダーな子は範疇外」と明言した為か、ファンからよく貧乳扱いされるアイビス側にもこんなセリフがあった…。しかもかなり気合が入っている。
もっともクスハにご執心の夏喃は、最後までアイビスとイルイの絆を気づかなかったと思われる。
「星の海の先に戦いが待っていても、あたしは止まらない…!」
第2次OGの「激震の白い大地」より、対ゼゼーナン特殊セリフ。その「星の海の先の戦い」は、避けては通れない関門であり、なおかつそれが訪れる日は遠くはないだろう…。
「イルイ、あたしは飛ぶよ……! ガンエデンの結界を超えて……」
「イルイの所へ! そして、星の海へ……あの銀河まで!」
第2次OGの「母なる星の守り神」にて。「大切な人と共に星の海と銀河を飛ぶ」という約束を果たすべく、「銀の流星」は地球封印を実行せんとする人造神に挑む。
そしてこの後、第2次αの主題歌『SKILL』が流れる

余談

  • 第2次α当時、電撃プレイステーションの記事で「スパロボ史上最弱の主人公(断言)」とまで評された人物でもある(後に公式ネタとなる)。これ以外にも、同誌におけるアイビスの扱いの悪さは目に余るものがあり、アラド編のアドバイスでアラドに「俺より弱いアイビスさんはどうするんだ」と言わせたり、プレイ後の編集者座談会でアイビスを推した編集者に他の編集者が「アイビス弱いじゃねぇかよ」……と、あまりにも酷い扱いを受けていた。
    • それを受けてか第3次αの終了メッセージでも、スレイが「このアイビスも世間では最弱主人公とか負け犬とか言われているが、2周目以降のPP持ち越しがあればそこそこ使えるはずだ」などとネタにしている。
  • アイビス役の渡辺明乃氏は声優界ではロボットアニメ愛好家として知られており、スパロボ愛好家でもある。そのためかアイビスに関わるいくつかの逸話が存在する。
    • 最弱キャラネタはもちろん把握しており、アイビスを評して「当てられる事に定評がある」と発言した。
    • アイビス役を得た経緯について「18歳の時にたまたま近場で行われていたスパロボの会議に、スパロボ出たさに自分を売り込みに行って選ばれた」と証言している。
    • ラジオに出演した際、一番好きなアイビスの台詞は?という質問に「当たれ!当たれー!!」であると回答。
    • 余談だが、渡辺氏は貧乳キャラのアイビスとは正反対に、巨乳として女性声優が頻繁に名を挙げる人物であったりもする。
  • うますぎWAVE』第223回配信分にゲスト出演した大張正己監督の証言によると、『ジ・インスペクター』制作期間中、スタッフの間には「アイビス乳揺れ禁止令」なるものが出回っていたとの事。
  • 女3人で合体変形ユニットを操縦することから、アンソロジーコミックなどで「女ゲッターチーム」とネタにされた。ちなみに、ゲッターシリーズの関連作品には三人の女性によるゲッターチームが登場する作品があったりする。

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