ハザル・ゴッツォ
ハザル・ゴッツォ(Hazaru Gottsuo)
- 登場作品:バンプレストオリジナル
- 声優:吉野裕行
- 種族:バルマー星人(ハイブリッド・ヒューマン・タイプPD)
- 性別:男
- 年齢:20歳前後
- 所属:ゼ・バルマリィ帝国
- 役職:霊帝近衛軍将軍 兼 ゼ・バルマリィ帝国辺境銀河方面監察軍総司令(ゴラー・ゴレム隊総司令)
- 主な搭乗機:ヴァイクラン
- キャラクターデザイン:河野さち子
『第3次スーパーロボット大戦α』において再度地球への侵攻を開始したゼ・バルマリィ帝国の総司令官。父シヴァー・ゴッツォの命を受けて、直属の部隊ゴラー・ゴレム隊と帝国監察軍第1艦隊を率いた。その目的はイルイ・ガンエデンの捕獲と、αナンバーズを銀河の戦場に引きずり出すことである。また、彼自身もサイコドライバーとしての能力を持ち、その能力に対しては絶対の自信を持つ。しかし地球のサイコドライバー(リュウセイとクスハ)のことはシヴァーから何度も聞かされてコンプレックスを抱いてもいる。地球への侵攻開始早々に対峙することとなったSRXに対しては、その弱点をついて完全に破壊、リュウセイ・ダテを完膚なきまでの敗北に追い込んだ。
その後は父シヴァーの期待に応えるべく目的を忠実に遂行しようとするが、父以外の全ての者に対しては見下したような尊大な態度を取る。それは武術の師であるバラン、幼少からの遊び相手であったルリア、更には(シヴァーの影響及びその真の目的も影響してのことだが)バルマーの支配者である霊帝ルアフにすら及び、唯我独尊極まりない性格をしている。しかし、その反面、指揮官としては無能であり、エイス・ゴッツォを始めとするゴラー・ゴレム隊の影での暗躍に全然気付かなかったり、自身よりも指揮能力の高いエペソ・ジュデッカ・ゴッツォの忠告を聞き入れず、彼を人形と貶すな等、親の威光を笠に着ただけの小物的な印象が目立ち、当然ながら人望も無かった。
そんな彼の自惚れと傲慢さが徒となり、一度は破壊したSRXの発展機・バンプレイオスに搭乗し復活を遂げたリュウセイ(及び主人公)の前に敗退。さらに自身の副官であったエイスにまで裏切られてしまう。その際にエイスにより語られた真実は、ハザルの正体はシヴァーの開発した人工生命体ハイブリッド・ヒューマンのタイプPD(人工サイコドライバー)で、銀河中から集めた素養のある念動力者に比べても「サイコドライバーとして最も優れた作品」いうものであった。能力に覚醒できれば、リュウセイ、クスハ、イルイらには及ばない使い捨てレベルではあるもののアカシックレコードにアクセスできるサイコドライバーになれると目されていた。また、その際に明らかになったエイスの正体もハザルと瓜二つで、ハザルが人間らしい感情を、エイスは機械的な任務処理能力を、それぞれ植え付けられて育てられた対存在であった。彼からは激情にかられ任務遂行能力に問題のある失敗作と断じられ、最期は彼の念により精神を崩壊させられ死亡する。傲岸不遜で誰からも嫌われた彼ではあったが、敗れ去ったハザルには最早味方になる人物は一人もおらず、全てを失い死亡するという末路は戦った者にも哀れみを抱かせた。
裏死海文書や地球について徹底的に調べながらも、一番興味を持ったのがスーパーロボットの合体機構であるなど、どこかロボットオタクな面が見受けられる。サイコドライバー能力を持つ事も含めて、その辺りは宿敵であるリュウセイに色々と共通する点がある。
登場作品と役柄
- 第3次スーパーロボット大戦α
- バルマーの総司令官だが、その性格から小物扱いされる不運の存在。ヴァイクラン単体で対峙する場合にはそれほど脅威にはならないが、ディバリウムとの合体攻撃「アルス・マグナ・フルヴァン」は全体攻撃なので、集束攻撃を持つハザルとは相性抜群である。ちなみに彼との決戦時には二度撃破でき、パーツの二度取りが可能。HP60%以下で全回復と条件は厳しいが、入手できるのが「ハロ」なので、多少無理をしても狙う価値はある。担当声優の吉野氏はこの作品がスパロボ初参加。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
基礎能力は高い。特に技量値は190台である。
精神コマンド
特殊技能
- 念動力L9 / 底力L8 / 気力+ (命中) / 闘争心 / 精神耐性 / 集束攻撃
- 人工とはいえサイコドライバーだけあり、念動力は最大まで伸びる。集束攻撃のせいでアルス・マグナ・フルヴァンが怖い。
小隊長能力
人間関係
- シヴァー・ゴッツォ
- 父として慕っていたが、実は本当の親子ではなくハザルはシヴァーにより作られた存在であった。
- エイス・ゴッツォ
- 副官であり、幼い頃より共に生活してきた。その正体はハザルと同一の存在で、内心感情に流されてばかりいるハザルを軽蔑していた。
- エペソ・ジュデッカ・ゴッツォ
- 帝国監察軍第1艦隊司令。
- キャリコ・マクレディ
- 人形と見下している。散々見下されている為、キャリコもハザルに対して憎悪を抱いていた。
- エツィーラ・トーラー
- 独自の目的を持ち、シヴァーやハザルとも異なる行動を取る。ハザルを「坊や」と見下すなど、彼の正体については知っていた様子。
- 孫光龍
- 協力者であるが、エイスの方がハザルより立場が上ということを看破していた。
- アルマナ・ティクヴァー
- バルマーの巫女。彼女を利用しようとするが、ルアフに反旗を翻しバルマーを汚す存在として軽蔑されていた。
- ルリア・カイツ
- 幼い頃からの遊び相手であり、姉のように慕っていた。
- バラン・ドバン
- ハザルの師であるが、心まで教えられなかったことを悔やんでいた。彼は昔のままの呼び名で「ハザル坊」と呼ぶが、ハザル自身はその名で呼ばれることを嫌っている。
- イルイ・ガンエデン
- ゴラー・ゴレム隊の目的は彼女の捕縛であり、彼女を追って地球圏全土で暗躍する。
- リュウセイ・ダテ
- 宿敵。彼の存在を認めず一度は倒すが、最後には彼に引導を渡されることとなる。彼とは色々と似ている所もある。
- アヤ・コバヤシ
- クロスゲート近海での戦いでSRXを破壊した際に彼女を捕獲する。
- クスハ・ミズハ
- クスハを主人公に選んだ場合、リュウセイと同じ念動力者である彼女にも敵愾心を向ける。
他作品との人間関係
- 流竜馬 / 神隼人 / 車弁慶
- 「ガドル・ヴァイクラン」は地球のスーパーロボットの合体を手本にしたとの事だが、本家のゲッターチームからは「合体」の真の意味を叩き込まれた。
- 葵豹馬
- ゲッター同様、彼らの機体も参考にしたと得意満面で語るも、「猿真似野郎」と揶揄された事で激昂する。
- アムロ・レイ
- 彼から「父性愛への渇望」という人間的な脆さを指摘され、逆上する。
名台詞
- 「リュウセイ・ダテ! お前も生贄にしてやるよ!」
- リュウセイとの戦闘時の特殊台詞。序盤でこの台詞と共にSRXを撃破するというイベントがあったために印象深い台詞。
- (フン、人形ごときが…ゴッツォの名を名乗るでないわ)
- 「ゴッツォ家の名に懸けて」という言葉を用いて、任務に就くエペソへの侮蔑感情。後にハザルが辿る末路を思うと、物凄く皮肉な台詞である。
- 「フン…あの男は父上の掌の上で踊らされていただけに過ぎん」
「その上、我らに対して謀反を企むなど…辺境の地で朽ち果てたのは当然の報いだ」 - ゴッツォ家の人間であったユーゼスがαでプレイヤー部隊に敗北して戦死したことに対して。こちらも後にハザルが辿る末路を思うと、物凄く皮肉な台詞である。
- 「誰も知らない空間で朽ち果てていくよりも、ひと思いに生命を絶たれる方がマシだろう?」
「もうすぐ幕が開く…そう、絶望の宴の幕がな…」 - 宇宙収縮現象を阻止した褒美と嘯き、上から目線全開でαナンバーズに叩き付けた挑戦状。因みに、この台詞を発している時のキャラ表記は「???」扱い。
- 「…黙って聞いていれば、この俺にナメた口を利いてくれる!」
「寝起きのガラクタを倒したぐらいでいい気になるなよ! 地球人ごときが!」
「俺の申し出を蹴った罰だ! お前達はここで消滅させてやる! チリひとつ残さずにな!」 - αナンバーズの面々から徹底的に糾弾された事で、それまで漂わせていた余裕を失い激情を剥き出しにした際の台詞。だが、この直後に地球人類の虐殺を宣言した事で、逆に見下していたリュウセイから渾身の一撃を浴びる羽目に。
- 「ガドル・ヴァイクラン!」
- ヴァイクランの文字通りの「合体」攻撃である「アルス・マグナ・フルヴァン」発動時の台詞。特異な合体シークエンスの為、プレイヤーの度肝を抜いた。
- 「俺はハザル・ゴッツォ! シヴァー・ゴッツォの息子!」
「父上の銀河制覇の力となるサイコドライバーだ!!」 - 父から期待され、奮起するハザルであったが…。
- 「そうすれば父上は俺を一番だと認めてくれる…!」
「俺だけを必要としてくれるからな!」 - リュウセイへの尋常ならざる敵意が、サイコドライバー繋がり故の同族嫌悪に起因している事を曝し、父・シヴァーの愛情を独占したいが為の幼稚な行動原理を声高に叫ぶ。そのドス黒く悲しい情念は、アムロ達ニュータイプや念動力者の洸をも戦慄させた。
- 「それがあるのだ! 俺とお前達の生命を天秤にかければ、天秤が俺に傾くは絶対!」
- 「あなたに生命を奪う権利は無い!」と批難するキラへの妄言。数ある版権キャラとの戦闘前会話の中でもトップクラスの傲慢さを誇り、余りの自己中ぶりにキラも定番の「あなたという人は!」を返すのがやっとの有様。
- 「エイス! 戻って戦え、エイス!!」
- 撃墜されて足早に撤退するエイスに対して。この時点でエイスがハザルを見限っていることが分かる。
- 「嘘だ! この俺が人工生命体で…人形などであってたまるものか!」
「俺はハザル・ゴッツォ! 帝国宰相のシヴァー・ゴッツォの息子だ!」 - エイスの正体と、自分の存在の真実を明かされる。自身の正体が今まで見下していた人形と同じものに過ぎなかった事を知り、ハザルは信じられずに動揺する。
- 「ぎゃあああああああっ!!」
- 断末魔。動揺したところにエイスの念をまともに受け、全てを失った男はその心までも破壊されたのであった……。
搭乗機体
余談
- ファンからはバランが劇中で呼称していた『ハザル坊』の愛称で親しまれる事も多い。
- ハザルを演じていた吉野裕行氏は後に『機動戦士ガンダム00』でアレルヤ・ハプティズムの役を演じており、同じくリュウセイ役を演じていた三木眞一郎氏も同作でロックオン・ストラトスの役として共演していた。
- 父親への執着が行動理念に大きく影響されているという共通点を持つキャラにインファレンスがいるが、彼と異なりその想いは最後まで報われることはなかった。
- ハザル(chzr)はヘブライ語の「帰る」の意。
ウルトラマンは、ウルトラマン→セブン→帰マン→エースの順。『帰ってきたウルトラマン』は、シヴァーと対応する『ウルトラセブン』の後であり、エイスと対応すると思われる『ウルトラマンエース』の前であるという位置付け。
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