シヴァー・ゴッツォ

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2014年1月26日 (日) 01:14時点における124.25.16.223 (トーク)による版 (→‎パイロットBGM)
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シヴァー・ゴッツォ(Shiva Gozzo)

基本設定

ゼ・バルマリィ帝国のナンバー2で、ガンエデンことルアフ・ガンエデンの代理として帝国を治める宰相。圧倒的な権威者である霊帝ルアフは象徴としての要素が強く、政治・軍事部門については事実上のトップとしてその辣腕をふるっている。 

バラン・ドバンとは若き日よりの親友。お互いゼ・バルマリィ帝国の繁栄を目指し、バランは武門の、シヴァーは政治の道へと進んだが、ルアフを信奉し疑うことのなかったバランとは異なりルアフにより近い位置に居た彼は、臣民に圧政を強いるルアフの非道を早くから認知しており、秘かに霊帝打倒を決意。大願の成就までは冷徹さを貫徹する道を選んだ。尚、バランとは後に対立して彼に精神操作を施すことになるが、それは自身にバランを手懐けるだけの器量がない(バランには自身の真の目的を話さない)ことを自覚していたからで、彼をαナンバーズに加担するように仕向けた。バランが歩むべき道は自身のそれとは異なることを自覚しつつそれを是認する辺り、立場・発想は異なれども、最後まで彼を友として遇していたと言えよう。

ユーゼス同様仮面を被っており、素顔は灰銀の長髪に鋭い(というか目つきの悪い)目、彫りの深い顔立ちをした初老の男。その顔は、「スーパーヒーロー作戦」におけるユーゼスの素顔が年齢を重ねたようなものであり、血縁であるαのユーゼスの素顔もここから類推できる。

科学者として

ゴッツォ家はゼ・バルマリィ十二士族の中でも科学を司る家柄であり、彼も若き頃から抜きんでた才覚を発揮していた。特に人体の研究に精通しており、人工サイコドライバーバルシェム、更にハイブリッド・ヒューマンであるジュデッカ・ゴッツォらは全て彼の作品である他、メギロートやヨエラを始めとする偵察機から、ヘルモーズ級やフーレなどの戦艦、果てはズフィルードなどの最終兵器まで、帝国の機動兵器は全て彼の設計によるもの。彼はジュデッカ・ゴッツォタイプのハイブリッド・ヒューマンを艦隊司令として配する一方、バルシェムを中心に組織した自身直下の部隊「ゴラー・ゴレム隊」を組織、自身の勢力を蓄えることに腐心する。

その後、彼は地球にゼ・バルマリィ第7艦隊を派遣。その目的はルアフと対になる存在であるもう一つのガンエデンの調査であり、ゴッツォ家の人間であるユーゼスバルシェム1号体「アウレフ」の素体を授けて地球に赴かせ、ガンエデンの調査及びサイコドライバーの捜索を命じた。独自の目的で動いていたユーゼスは結局地球人に討たれる(スパロボαDC版では、万一のためにズフィルードの中に仕込んでおいたラオデキヤ・ジュデッカ・ゴッツォに粛清させる)が、ユーゼスの調査した各種技術のデータは彼の元に渡り、アストラナガンなどのデータも入手。彼はこれを基に切り札である「ディス・レヴ」の開発に着手した(これが銀河を救う鍵となる)。「クロスゲート」の解析も終わり準備を終えた彼は、地球に出現したナシム・ガンエデンの存在を確認。ガンエデンの巫女たる純粋なサイコドライバーイルイ・ガンエデン捕獲のため、偽りの息子たるハザルゴラー・ゴレム隊総司令の地位を与え、辺境銀河方面監察軍第1艦隊と共にその任務に付かせた。

ルアフの打倒とαナンバーズとの対決

イルイ・ガンエデンを利用してゲベル・ガンエデンを扱う目途を立てた彼は、兼ねてより注目していた地球圏最強部隊αナンバーズ銀河宇宙の戦場へと誘い、ルアフを亡き者とする計画を実行に移す。

無事イルイの捕獲に成功した彼は、当然それを追いかけてくるであろうαナンバーズを敢えてバルマー本星へと導き入れる(バルマーの防衛用惑星・ネビーイームの一基を事前に動かし、侵入を容易くした。更にハザルの扱いに憤慨したバランを返り討ちにし、精神操作を施してαナンバーズと戦わせ、精神制御解除後に彼らに加担させることでバルマー本星への先導役を務めさせた)。αナンバーズはシヴァーの予想通りにルアフと戦うことになり、ルアフは彼らに敗れ去る。念の力を消耗し弱った彼の前に満を持して現れたシヴァーは、長年の圧政を糾弾しルアフを殺害。遂に本懐を遂げることに成功した。

この時点で名実共にゼ・バルマリィ帝国のトップに君臨した彼は、兼ねての予定通りイルイゲベル・ガンエデンと同化させて自身の手駒とし、最後の強敵であるαナンバーズを自ら迎え撃つ。しかし、αナンバーズの力は彼の予測を超えたものであり、力及ばず敗れ去る。だが彼は自身が敗れた後の事も想定済みであり、臣民を近隣の惑星に逃がしてその安全を確保し、アルマナを決戦の場から逃がしてサルデス・ヒラデルヒアに合流させ、彼らと盟友・バランに臣民の今後とゼ・バルマリィ帝国の未来を託した。そして自身はアポカリュプシスにより崩壊するバルマー本星と運命を共にして命を散らし、その野望にけじめをつけた。

だが、真の霊帝「ケイサル・エフェス」の存在については、最期まで知ることは無かったようである。

人物像

彼は非情かつ冷徹な人間として描かれているが、その一方で激情家でもある。普段は仮面を被り冷静を装っていたが、それは前述の通り本心を押し殺すためのもので、内心は臣民を顧みないルアフへの憎しみと怒りに満ちていた。

ハザルを捨て駒として扱うなど、自身の生み出した生命に対しては容赦のない非人道的な一面を見せるが、その一方人間としての情愛を植え付けたのも彼の仕組んだことであり、ハザルには内心期待を抱いていたことが分かる。また、もう一人のハザルたるエイスには現在の自身の分身とも言うべき冷徹な人間として育つように仕向けている。計算高い人物配置とも言えるが、それぞれに全く別の道を歩ませた辺り、自身の生み出した生命に対しては複雑な想いがあったものと思われる。それは、オリジネイターに拘るキャリコとスペクトラに対し、勝利によって己の存在を確立することを促したことからもうかがえる。

その一方で彼の目的はルアフに虐げられていたバルマー臣民を救うことであり、種々の冷酷さは目的のために如何なる手段も厭わない芯の強い性格の現れとも言える(ユーゼスやルアフとは異なり、自身の野心にバルマー人を関わらせることを拒んで争いから遠ざけるなど、人道的な措置を講じていた)。しかし最後には、彼自身もまたルアフ同様に力を過信して「神」を自称し、ゼ・バルマリィ帝国を銀河唯一の国家として繁栄させることを目論むに至り、αナンバーズとは相容れずに敗れ去った。彼自身は優しさと非情さを持ち合わせた好人物であったが、彼が正しいと信じる「力による解決」を曲げようとする事は決してなかった。

理想こそ否定されたものの、その人となりは万丈を始め、多くの者から「あなたはもしかしたら、この星を救う人間だったかもしれない」「お前ほどの人間ならば、戦い以外の道も選べたはずだ」と敬意を払われており、戦いという形でしか交わり逢えなかったことを残念に思う声も多くあがっていた。

αシリーズの扱い

上述のように彼はαシリーズにおける黒幕の一人として描かれており、その壮大な計画や人物像はまさしくボスと呼ぶに相応しい。しかし、αシリーズにおいてはバルマーが当初予定された規模から弱体化し、彼もその煽りを受ける形で、第3次αに入りようやく表舞台に現れることになった。αシリーズの総指揮を担当した寺田氏も彼の扱いに困っていたようで、そのキャラクター像を活かしきれなかったことを残念に思っていたようだ。寺田氏曰く「αシリーズを一つに纏めたリメイク作品」を提案したかったとのことだが、現在まで実現してない。シヴァーがそのキャラクター性をフルに発揮できるとしたら、恐らくOGシリーズの続編になるであろう。

ちなみに彼は、これまでの略歴からも明らかであるが、ユーゼスの立ち位置を継ぐ者として設定された人物であり、ヘブライ語で7を意味する名前や専用BGMのネーミングにおいてもその点が示されている(後述)。

余談だが、現在の所ゴッツォ家の人間として登場しているのは彼以外にはユーゼスのみである(他は全てハイブリッド・ヒューマン)。

登場作品と役柄

第3次スーパーロボット大戦α
プロフィールは上記参照。彼の操るゲベル・ガンエデンは、ルアフは使わないマップ兵器を使用してくる。これはイルイの力を使っているからだろう。尚、基礎能力についてもルアフより上である。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

ゴッツォ家の当主だけあって高い能力を誇る。SPも結構高いが、回避だけは低い。地形適応も全てがS。

精神コマンド

鉄壁(20) かく乱(50) 士気(10) 熱血(40) 直撃(20) (60)
さすがのラインナップだが命中強化が一つもない。詰めが甘い、ということだろうか。士気がたった10で使えるのは流石。

特殊技能

底力L9 天才 戦意高揚 見切り 気力+ (ダメージ)
大ボスだけあり技能も最高クラス。天才・見切り・底力による命中率の高さが脅威だが、バリアもガードもないためダメージは通しやすい。大ボスクラスにしては珍しく技能枠が全て埋まっておらず、何故か念動力を習得していない。ユーゼスも持っていなかったのである種当然かも知れないが(「ゴッツォ」の名を持つキャラで念動力持ちは全て人造人間)。

小隊長能力

「反撃時の攻撃力+10%」
反撃時限定だが攻撃力が上昇する能力。確かに強いが他の大ボスクラスの小隊長能力と比較するとどうも地味。とは言え小隊長能力が完全に死に能力と化しているイルイ(第3次α)ルアフケイサル・エフェスに比べればマシな方だろう。

パイロットBGM

「ZEST SEVEN」
これは『スーパーヒーロー作戦』おいてユーゼスがウルトラ一族の「光の力」で超神ゼストとなった点に由来したネーミング。つまり「ZEST」はゼスト、「SEVEN」とはセブン(ウルトラセブン地球を守るウルトラ戦士の二代目。ちなみにシヴァーという言葉もヘブライ語で7を意味する)。あわせて名前は「二代目のユーゼス」としての彼の役割を示唆するものとなっている。何気にヴァルク搭乗時のクォヴレーもこの曲だったりする。そしてクォヴレーの最終搭乗機はディス・アストラナガン。これも何かの因縁か…(アストラだけだとセブンと関係ないように思えるが、アストラの兄ウルトラマンレオはウルトラセブンの愛弟子である)。

人間関係

バラン・ドバン
志を共にする親友。しかし、方法論の違いから行き違いの人生を送る。最期は彼にバルマーの未来を託した。
ハザル・ゴッツォ
彼が製作した人工サイコドライバー。人間の情愛を与えたのは彼なりの優しさから。
エイス・ゴッツォ
ハザルの同位体。ハザルとは対照的に人間の情愛のない任務に忠実なハザルの影であり、彼の分身でもある。
エツィーラ・トーラー
彼女からアポカリュプシスの詳細を知る。
ルアフ・ガンエデン
怨敵。彼の正体までは突き止めたが、その裏で彼を操っていたケイサル・エフェスの存在までは突き止められなかった。
アルマナ・ティクヴァー
ガンエデンの巫女。彼女についてはバルマーの象徴としての役割を期待しており、その身を案じていた。
ユーゼス・ゴッツォ
ゴッツォ家の一員。彼に地球の調査をさせたが、離反の後死亡。その後彼の調査データは自身が引き継いだ。
クォヴレー・ゴードン
自身が創造したバルシェムの一体。彼に与えたディス・アストラナガンディス・レヴは、自身も予想だにしなかった銀河規模の力を発揮。計算外のことではあったが、結果的には自身の作品が銀河の災厄を救うことに繋がった。また、どうやら因果の鎖が彼にどう関わっているのかも知っていたようだが、どこでどのように知ったのかは不明。
イルイ・ガンエデン
ルアフに対抗するための鍵として、彼女の力を狙っており、終盤でルアフを殺した後にゴラー・ゴレム隊を利用して拉致した彼女をゲベル・ガンエデンの制御コアとして利用した。
イングラム・プリスケン
直接対面した事は無いが、クォヴレーのイングラム憑依時の没台詞によると、イングラムはどうやらシヴァーの事を知っていたようだ。また、シヴァーの方はイングラムを縛る「因果の鎖」について知っているのだが、現段階では一切不明。

版権作品との人間関係

キリー・ギャグレー
暴力による解決に終わったαナンバーズとの激突を「崇高な戦い」と評した事で、彼から極めて辛辣で尚且つ、戦争の本質を捉えた言葉を叩き付けられる。

戦闘台詞

「イングラム……ユーゼス……クォヴレー……因果の鎖は断ち切れぬ」
クォヴレーとの特殊戦闘台詞のひとつ。現在OGシリーズでも謎となっている、彼ら三人を縛る「因果の鎖」に言及した衝撃の台詞。後述の通りディス・アストラナガンに対しても反応しており、シヴァーがイングラムを巡る因縁の真相に気付いていた事を窺わせる。残念ながらαシリーズのシヴァーは死亡してしまい、彼の口から真相が語られる事は無かった。OGシリーズでの解明が待たれる。
イングラムとユーゼスはいずれの世界でも、プロセスは違えど「イングラム・プリスケン」「ユーゼス・ゴッツォ」として現れているため、これが正しければこの以前にも「クォヴレー・ゴードン」が存在していたことになるが、彼が因果の鎖に関わるようになったのはこの作品から(=これ以前には「クォヴレー・ゴードン」という存在はなかった)のはずである。
なお余談だが、この台詞は主人公のデフォルトネームが敵側の音声で収録された作中唯一の台詞(味方だとブリットにクスハのものがある)。
「我が下へ還れ……それが汝の宿命なり」
「因果地平の彼方へ消え去れ……汝に取り憑いた者と共に」
「彷徨える魂よ……我が前に現れたか」
クォヴレーとの特殊戦闘台詞の数々。どれもこれもクォヴレーというより、イングラムのことを言っているような印象を受ける。クォヴレーの没台詞(=イングラムの台詞)を考えると、イングラムを縛る「因果の鎖」、即ちユーゼスとの因縁の裏にシヴァーの存在があったことがわかる。また、三番目の台詞からすると、シヴァーはイングラムが「帰るべき世界を持たない、虚空の放浪者」であることも知っていた節がある。
「死ぬとわかっていながら立ち向かう……悲しい性だな」
被弾時の台詞の一つ。この辺りにユーゼスとの関連性が見られる。
「フフフ…この力…我は神をも凌駕した」
汎用戦闘台詞の一つ。SHOのユーゼスが神に等しい光の巨人を超えた超神ゼストになったように、シヴァーも偽神ルアフを超えた神たらんとした。
「我こそが……肉なる者を約束の地へ導く存在なのだ」
汎用戦闘台詞の一つ。肉なる者に肉体を捨てさせようとするケイサル・エフェスとは対称的。
「フッ、ここまでか…」
撃墜時の没汎用台詞。最後まで潔い。
「わ、我は神! 我は全能なる調停者! わ、我はぁぁぁ……!」
「我が計画は完璧だったはず! そ、それが何故ぇぇぇっ!?」
実装されている方はこちら。往生際が悪い。ちなみにこの辺りは第2次OGのユーゼスと似ているが、最後に全てを受け入れて散った辺りに器の違いがわかる。
「ガンエデンの結界…汝らも覚えがあるはずだ」
「強念の結界が我を護る…」
「我に触れることなど出来ん」
「諦めよ。そして、我が軍門に降れ」
「これぞまさに神の盾…」
超念動フィールド展開時の没台詞。やはりユーゼスと同じく展開出来たようだ。ゲーム中で展開できなかったのは単にスタッフの設定ミスかもしれない。
第2次OGではこのシヴァーの台詞から取られた特殊能力「神の盾」がガンエデンの能力として追加された。近い内にこの没台詞も日の目を見る可能性がある。

名台詞

(……その間に……鍵の入手と『ディス・レヴ』の完成を急がねばならんな)
「選ばれし者、選びし者」のエンドデモにて、瞑想に入るルアフを一瞥しつつ。ヴァイクランに搭載し、霊帝打倒の切札とする予定だったが、データ不足で完成せず、試作型をディバリウムとの連携で運用するにとどまった。なお、クォヴレールートの場合はキャリコが送って来たディーン・レヴのデータによって完成し、黒き銃神の心臓としてクォヴレーの手に渡ることになる。
「この男の神の名の下にどれだけの臣民の血が流されたか…! 我はその悲劇の歴史を忘れはしない!」
「帝国の繁栄を盾に無意味な出兵や戦いを命じ、守るべきはずの臣民に殉教を強いてきた!」
「黙れ、ルアフ! お前が虫ケラのように扱ってきた臣民達の前でその言葉が言えるか!」
「お前は神などではない! お前は人間だ!」
「ただ、お前の傲慢さだけが正真正銘の神だった!」
力を失ったルアフを前に、遂にシヴァーの復讐劇が始まる。この時は冷静なシヴァーの面影は微塵もない。統治者の立場と念の力を嵩に暴虐を尽くして来たルアフに対し、積年の怒りと憎しみをぶつけ、本懐を遂げる……。
「人形に意味を与えるのは生命を吹き込むことと同義だ。私はそれをやったまでに過ぎない…」
キャリコとスペクトラを送り出して。一見冷酷な彼もまた「人の心」を知る人間である。
「この宇宙を統べる絶対の真理…力の摂理こそが全ての源…」
「その力をもってアポカリュプシスにも打ち勝つ者…それは私だ」
「そして、その力をもってこの銀河全てをゼ・バルマリィ帝国に握らせる者…新たなゼ・バルマリィの神…」
それも私だ…!
ここに来て自らの野心を語る。その姿はかつての難敵ユーゼス・ゴッツォと同じであった。何気に彼もユーゼス同様「それも私だ」と発言していたりする。
「我が血族、ユーゼス・ゴッツォは興味深いデータを遺してくれた」
「奴の遺したデータによりバルシェムも完成し、また強念者を制御する方法も確立した」
「そうだ。ナシムの子、イルイは今、ゲベルを制御するコアとなっている」
「これぞ我らの祖先が望んだ光景…。今、再びゲベルとナシムは一つになったのだ!」
「そして、その強念の力によって因果律を操り、運命さえ統べ、私はこの世界の神となる!」
ゲベル・ガンエデンを召喚して。彼の野望を進めたのはユーゼスの遺したデータであったようだが、行き着く先まで似ていたのは何の因縁か。しかし「強念者を制御する方法」とはなんなのか……?
実際に因果律を操ろうと思ったら圧倒的に手段が足りていない(しかも確実にそれを知っている)が、それでも挙げた辺り、敗北することは予想していたらしい。
「バラン……私と貴様は同じ志であったが進むべき道が違った……」
「結果としてお前は異星人と手を結び、私は偽神ルアフを倒す道を選んだ……」
「ただそれだけのことだったのだ……」
「貴様もゼ・バルマリィの平穏を願うのなら己を貫いて見せろ。あの青き頃のように!」
バランとの戦闘前会話。同じ志でありながら、袂を分かつ結果となった事に僅かな憂いを見せるものの、旧友の性格を知り尽くした言葉で真正面からの激突を挑む。
「ユーゼスだけでなく、創造主である私にも逆らうつもりか?」
「まさか、お前の機体……並行世界の……」
クォヴレーとの戦闘前会話。ディス・アストラナガンを実際に作り上げたのはシヴァー本人の指示によるものだが、実際に対面した新たなる銃神は、彼の予想を超えた別の存在へと変質していた。
ディス・アストラナガンは虚空の使者であるクォヴレーの剣だが、その事だとするには言い回しがおかしい。この銃神が別の世界における「何か」の同位体であり、その事だとする説もあるが、真相はいまだ不明。イングラムを巡る諸々の因縁も含め、OGでの解明が待たれる。
「我が大願を果たすまで偽りの仮面をかぶり続けるつもりだったが、それももう終わりだ…」
自らの仮面を外すと共に、今までの冷徹な性格も偽りだったことを明かす。なお、αシリーズで仮面を外したのはシヴァーだけである。
「第一始祖民族の意思には、この崇高な戦いもただの醜い争いとしか映らなかったのだろう」
アポカリュプシスの隕石雨が本星を襲い始めたことを聞き、皮肉気に呟く。しかし、キリーから「どう言葉を飾っても、やってることは命の取り合いだろ」と痛烈なカウンターを返されることに。
「…行くがよい、神子よ…。お前のその力、銀河のために使え…」
「そして、願わくばゼ・バルマリィの民にもその加護を…」
「さらばだ、バラン……後は頼むぞ」
シヴァーの最期。最後までゼ・バルマリィ帝国の未来を案じていた。最後は旧友とアルマナに後を託し、ゲベル・ガンエデンの爆発に消えた。