クォヴレー・ゴードン

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クォヴレー・ゴードン(Kovure Gordon)

第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河』の主人公の一人。 αナンバーズロンド・ベル隊に新たに編入されることになっていた火星基地所属の新人パイロット。謎の機体ベルグバウの中で目を覚ます以前の記憶を失っている。エアロゲイターの機動兵器の襲撃などの一悶着があった後に、ロンド・ベル隊に回収され、αナンバーズの一員として活躍していく事になる。

経歴

その正体はゼ・バルマリィ帝国の特殊部隊ゴラー・ゴレム隊に所属していた「アイン」(ヘブライ語における16番目のアルファベット、16番目に製造された個体)のコードネームを持つバルシェムシリーズイルイの捕獲という秘匿任務の為にαナンバーズに潜入するはずだったが、クロスゲート内から突如出現したアストラナガンの残骸を捕獲しようとした際に、逆に機体ごと取り込まれてしまい、上記のような状況に陥ってしまった。この時、クォヴレーの顔グラは伏せられていたが、髪の色をよく見ると、クロスゲートが反応する前は蒼だったが、クロスゲートが反応すると(アストラナガンの残骸が出現する前)いきなり銀に変化する。この事からクロスゲートが反応した時点でクォヴレーは既にイングラムに乗っ取られ始めていたと思われる。本来ならアストラナガンに憑依していたイングラム・プリスケンの魂の断片に肉体ごと意識を乗っ取られる筈だったが、融合のショックで記憶を失い、その結果アインとは異なる自我が形成されてしまったために完全な融合を免れた。
普段イングラムの意識はクォヴレーの中で眠っているが、危機の際には人格が入れ替わり、クォヴレーを幾度も救うことになる。その際、クォヴレー本人からは人格交代前後の記憶が消失する。

後に鹵獲されたベルグバウにアストラナガンのデータを基にして作られたパーツとディス・レヴのプロトタイプを組み込むことで新生した銃神、ディス・アストラナガンを得たクォヴレーは、己が内に潜むイングラムの意思と対話することで、その使命を受け継ぎ、αナンバーズと共に銀河の災厄たる霊帝ケイサル・エフェスと対峙する。
最後の闘いの後、いつの日かまたαシリーズの世界に戻る事を戦友であるゼオラやアラド達に約束し、イングラムの役目である平行世界の番人の使命を果たす為に遥かな平行世界へと旅立って行った。

アニメ『スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ』では何故か平行世界の番人同士のイングラムと次元の狭間で対決していた(「鋼の戦神」のIF展開と見られている)が、アストラナガンとディス・アストラナガンとの衝突でお互い次元の狭間へと姿を消した。その後、エアロゲイターとの戦いでユーゼス・ゴッツォに操られるイングラムの自我を解放。自身は満身創痍のSRXのパイロットリュウセイ・ダテの意識に語りかけ、自らの力を授けてSRXをDiSRXへと変化させた。
このためOGSへの追加参戦も期待された彼であったが、OGS冒頭における彼らしき人物の発言によると、必要な因子が揃っていないためにまだOGシリーズの世界へ姿を現す事は出来ないらしい。

人物

基本的に冷静沈着かつ口数が少ないのでクールな性格と思われそうだが、命を賭して戦友を守ろうとするなど中々に熱血な一面も持つ。ただ序盤では考え方がほとんどバルシェム時と変わらず、任務を遂行する為には冷酷な判断すら機械的に迷わず下すという価値観を持っていたが、ゼオラやアラド、その他のαナンバーズの戦友たちとの交流を通して人間性を獲得していった。その出自のためか戦闘に関する知識以外の一般常識に疎く、天然ボケ的な発言が目立つ。
かなり器用な性質のようで、劇中のイベントではやたらハイレベルな刺繍の腕を発揮していた。本人曰く、「教本のとおりにやればいいだけなので、簡単」らしい。また乗機が乗機なので、大ボスとも言えるような敵キャラたちから恐れられたり、軍門に下らないか勧誘されたりするというとんでもない男である。
序盤は「ボドルザー艦隊」「シャピロ・キーツ」「SRX」「エアロゲイター」など、バルマー戦役関連のキーワードに反応する。どちらかというと、バルシェム時代よりも融合したイングラムの記憶の方がイメージとして焼き付いているらしい。

最初に得た社会性が「仲間」であったため、αナンバーズに対しては強い信頼を寄せている。また、12話以降は自分が帝国監察軍だったことに無自覚ながら負い目を持っていたらしく、宇宙ルートでは「俺も自分が信用ならない」と述べている。また後半では時空間関連の話が出た際に意味深な無言を貫いている。

イングラムとの関連設定

身につけているのはパイロットスーツであり、私服は持っていない。このスーツは胸部のプロテクターなどイングラムがバルマー時代に使っていたものと似ているが、ゴラー・ゴレムのバルシェム達とは全く違う(グラフィックを見る限りでは「アイン」だった頃からつけていたようだが)。出所は不明だが、デザインの意図としてはイングラムのオマージュであることの遠回しな伏線なのだろう。

なお、オリジナルであるイングラムは「SHO」のユーゼスのクローンであるため、クォヴレー含むバルシェムシリーズは「地球人とバード星人のハーフのクローンのコピー」となる。GGGでの身体検査では、「遺伝子操作を受けて生まれてきているが、地球人と特に変わりはない」となっている。

「鋼の戦神」以降は、イングラムの記憶を受け継いだかのような台詞や独白がそこかしこに見られる。しかし、その情報にはむらがあるらしく、ヴィレッタの正体については本人から聞くまで知らなかった。

その他

第3次スーパーロボット大戦α』発売前に寺田プロデューサーから主人公選びでお勧めとされている。シナリオの謎やバンプレストオリジナルの敵との関連性もまた、クォヴレーが最も大きく関わっている事から、第3次αの真の主人公はクォヴレーでないかと言われている。事実、『イングラムがアイン・バルシェムを取り込んだ、その結果生まれたクォヴレー・ゴードン』という人物は、あらゆるスパロボ世界でも一人しかいない(同じ本作の主人公であるクスハトウマ・カノウは別世界「OREGINAL GENERATION」に存在している。なお、現時点ではセレーナについては不明)。

ちなみに気づかれにくいが、エンディングを迎え、OGシリーズに至っても記憶が戻っていない(バルシェム時代の記憶なので、今となってはさほど重要でもないが)。これは「スーパーヒーロー作戦」におけるイングラムへの対応であり、イングラムが過去の記憶と対峙してそれを乗り越えたのに対し、クォヴレーは現在の自分を認めることで進む、という対比が為されている。

ここまでのように、出自と行動、そして真意ははっきりしているのだが、OG世界に関わって後の動向はまるで不明。ユーゼスの言及からしても、どうやら本格的に彼らを縛る「因果の鎖」への干渉を始めたようだが、詳細はまだ明らかになっていない。

ちなみに「因子」とは、「その世界に存在するための要素」。次元を超えて記憶を共有するユーゼスや、無数の同位体を介して世界を渡り歩くイングラムなどと異なり、クォヴレーはα世界発祥の本人しかいない(=異世界同位体がいない)ため、全く別のスパロボ世界に跳ぶには、転移に必要な(当人は幻影や意識への干渉という形で現れているため、言うなればディス・アストラナガンが存在できるだけの)因子が必要となるのだろう。

わかりやすく言うと登場するための素地、具体的には第3次αにおける彼とイングラムの物語を再現する、いわば「代役」が必要なのである(ぶっちゃけるとα~第2次αまでの物語を消化し、第3次αのエピソード再現に入る必要がある)。第2次OGで元凶とも言えるユーゼス、そしてイーグレット・イングアーマラ・バートンが登場したことにより、第2次αのエピソードと「SHO」のイングラム編、第3次αにおけるクォヴレールートの乗り換えイベント2回とライバルの撃破、そしてα外伝のクライマックスが一気に再現され、さらにアストラナガンの代役とも言えるガリルナガンの存在、示唆されたバルマー本星の健在など、次回作で登場できるだけの要因は揃いつつある。言ってしまえば、次回作でイングが第3次αのクォヴレー編の再現を始めれば、その途中で必ず現れることになる(転機となる2度目の乗り換えはイングは既に終わらせているため、出るならそのタイミング)。

登場作品

αシリーズ

第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
彼自身のプロフィールは上記参照。初登場作品であり、パイロットとして使える現状唯一の作品。デフォルトで修得している技能が強力で、機体も強力。
プレイヤーのプレイスタイルにもよるが、『最強の主人公』の呼び声も高い。反撃で敵の頭数を減らしていくプレイスタイルの場合は恐らく最強だと思われる。
逆に、精神コマンドを使いながら資金や経験値を稼いだり、キャラクターのレベルを均一に上げる事を考える場合は、それほど猛威を振るわない。特殊台詞もキャリコからの被弾時、ゲベル・ガンエデン、ケイサル・エフェスにアイン・ソフ・オウルを使用した際に僅かにある程度。大半の台詞は、没データであるイングラムの方にある。ただし、実はシヴァーの戦闘中台詞の中に密かに名前が出ていたりする。
ちなみに密かな優遇として、彼のルートだけコストダウンが1つ多く手に入る(34話「虚ろな魂の捕囚」に出てくる真・龍王機が落とす)。なお、没データではヒュッケバインMk-IIIに乗れる。一応アルブレード・カスタムR-GUNパワードに乗り換えられるが、強力極まりない愛機を降りてまで乗せるかは趣味の範疇。

OGシリーズ

今の所全てゲスト参戦に留まっている。

スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ
第一話冒頭からアストラナガン同士の戦闘という衝撃的な場面と共に登場し、ファンを驚愕させた。
25話で再度登場し、イングラムに自我を目覚めさせた上で枷を解くためにSRXDiSRXへと進化させ、セプタギンを撃破。その後イングラムとの邂逅の末に再び平行世界へと旅立っていった。
スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ Record of ATX
アニメ同様、イングラムの枷を解く為に彼に呼び掛けるが、その際の彼のシルエットは胸元のクリスタルが強調されており、ウルトラマンを意識したものと思われる。
スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS
ゲストのサブキャラ「???」扱いで登場し、イングラムに呼びかける。「そちらに行くには因子が足りない」との事。第3次α終了後の平行世界の番人「虚空の使者」としての登場なのかもしれない。
第2次スーパーロボット大戦OG
彼の存在が「彼奴」「黒い銃神」という呼称で示唆される。OG世界に行くための因子を揃えている途中らしいが何と別の人物に先を越されてしまった。

パイロットステータス設定の傾向

同じくリアル系のセレーナと比較すると、機体性能と合わせて単機特攻型の傾向がある。敵陣に切り込んで、小隊長能力を活かしてエネミーフェイズに反撃して壊滅させる、という戦い方なら無類の強さを発揮する。その為、足を留めて敵を迎撃するマップや、自軍全体で足並みを揃えて進軍し、プレイヤーフェイズで敵を倒してPPや経験値に偏りが出ないようにする戦い方ではあまり力を発揮できない。

能力値

高い水準で平均的。射撃・回避・命中に秀でるが他の能力も全般的に高い。ただし防御だけは平均レベル。12話でイングラムが出て来た時は、防御とSP以外の能力値が大幅に上昇し、敵ボス並みの水準に達する。格闘もそこそこ高い為、Z・Oサイズも十分なダメージが見込める。
なお、実はさりげなく敵のバルシェム達と初期能力値が同じ。この辺りが正体に関する伏線なのだが、レベル差と養成の問題でまず気付かれない。

精神コマンド

集中 加速 直感 熱血 覚醒
デフォルト設定。SP消費は割と重め。デフォルトの誕生日(10月6日)と血液型(B型)はクォヴレーを演じた泰勇気氏と同じ。
なお、みずがめ座(1/20~2/18)のA型とO型は絶対に選んではいけない。前者は気合を2つ覚える為、後者はひらめきの消費SPが45と異様に高い為。
自分自身の誕生日と血液型を入力して、泣きを見たプレイヤーもいるのではないだろうか。特殊誕生日なら感応を撃ちまくれるため、サポートにも回れる。

特殊技能(特殊スキル)

SP回復 援護攻撃L3 集束攻撃
いきなり有用性抜群のラインナップ。候補はいくつかあるが、スタイルで決めるといい。援護役に回すなら連携攻撃、斬り込ませるなら見切りなど。気力の問題が厳しいので、気力+系も一つ欲しい。また、どのスタイルでも、Eセーブは鉄板で使える。ちなみにSP回復は初期はイングラムの人格が現れる専用技能だったのだが、後述の問題から差し替えられた。SP回復の方がありがたいが。

小隊長能力

「回避率+10%」 「反撃時の攻撃力+10%」
機体の性能や戦闘スタイルに最も適した小隊長能力。ここでも優遇されている。遠近どちらもこなせるので、どの武器でも多大なダメージを期待できる。

搭乗機体

ヴァルク・ベン
「アイン・バルシェム」としての搭乗機。35話ではイベントでこれに乗る。敵仕様のものに比べて運動性・装甲が弱体化されているが、HPは10000を超えているため、ある程度耐えれる。一応、味方機の中では唯一EN回復(中)を所持しているので、クォヴレーのステータス次第では無双が可能。全体攻撃武器が無い事が惜しまれる。
量産型νガンダム
本来はモビルスーツだが、UCガンダム系のパイロットは乗り換えられず、クォヴレーの専用機になっている。ベルグバウへと改造が引き継がれる。
ベルグバウ
「クォヴレー・ゴードン」としての剣。ALL兵器の『エメト・アッシャー』が優秀。一気に戦いやすくなり、更にボスキラーである「アキシオン・バスター」が追加。全ての武器に何かしら制限があるのが問題といえば問題か。
ディス・アストラナガン
プレイヤーの間でも最強説が囁かれる、超極悪な主人公機。「因果律の番人」「虚空の使者」としての剣。高機動・重装甲・高火力・低燃費・無消費広域バリア・味方唯一のEN回復と、性能が反則過ぎ。新たに追加されたZ・Oサイズは移動後使用可能、バリア貫通、無消費と非常に強力。ベルグバウの欠点を全て解消した理想の機体である。欠点と言えば、フル改造でも5桁に届かない最大HP程度か。

パイロットBGM

「ANOTHER TIMEDIVER」
ベルグバウ専用BGM。タイトルからわかるように、味方時のイングラムのBGM「TIME DIVER」のアレンジ。少し聞いただけだとわかりづらいが、主旋律の後ろでこっそり「TIME DIVER」が流れている。実際、リズムを合わせると「TIME DIVER」の歌詞で歌えたりする。
「THE GUN OF DIS」
ディス・アストラナガン専用BGM。敵時のイングラムのBGM「虚空からの使者」のアレンジ。こちらは聞けばすぐわかる。
「ZEST SEVEN」
35話で一時的にヴァルク・ベンを操縦した際のBGM。ストーリー中で自由に聴けるのはこの時だけ。存分に堪能しておこう。

人間関係

ゼオラ・シュバイツァー
最も親しい戦友の一人。部隊内では一応直轄の部下なのだが、「αナンバーズでは俺の方が後輩だ」との理由でアラド共々対等に。序盤、記憶を失って間もないクォヴレーとコンビを組むことになった。パートナーであるアラドが行方不明になり、その身を案じていたが、その彼女の一途な心はクォヴレーにも伝わった。お互いのピンチにも真っ先に駆けつけるなど、パートナーとして信頼関係を築いていった。
アラド・バランガ
最も親しい戦友の一人。ゼオラの本来のパートナーで、その連携攻撃はクォヴレーも舌を巻くほど。ゼオラとともにパートナーとして信頼関係を築いていった。しかし彼曰く「お前の言う事は難しくてわけわかんねえ……」とのこと。
イングラム・プリスケン
クォヴレー達バルシェムの基になった存在、オリジネイター。本来心を持たぬアイン・バルシェムにクォヴレーとしての自我を得る機会を作った与えた張本人であると同時に、クォヴレーに自身の存在について苦悩させることになった原因でもある。クォヴレーの危機には意識の底から語りかけ、導いていた。逆に、DWやOGSではOG世界に来られないクォヴレーが夢の中に現れてイングラムの自我の覚醒を促す描写があり、DWではさらに直接の対話の後、それぞれ別の世界へ去っていく描写がある。
キャリコ・マクレディ
クォヴレーのバルシェム時代の指揮官で、「ギメル」(ヘブライ数字で3の意、3番目に製造された個体)のコードネームを持つ。複製ではない唯一の存在になることに執着しており、クォヴレー含め自分の指揮下にある量産型のバルシェムシリーズを見下している。クォヴレーの中に潜むイングラムの意思を抹消し、自分が新たなオリジネイターとなるために幾度となくクォヴレーに戦いを挑んできた。本星での最終決戦では最期までイングラムの影に怯えながらクォヴレーに討たれた。
スペクトラ・マクレディ
キャリコ同様バルシェム時代の上官。とはいうものの、主人公ではセレーナ、それ以外のキャラではヴィレッタとの因縁がより強いため、あまり深く関わっては来ない。
アルマナ・ティクヴァー
ゼ・バルマリィ帝国の姫。バルマー艦からの脱走時以来の縁。色々あって恋愛フラグが立つが、クォヴレーがフラグ・クラッシャーであった為にフラグ自体が消失した。さすがに恋愛は早すぎたか。
ルアフ・ガンエデン
他のキャラクターとの戦闘前会話では常に冷笑を浮かべて相手を見下す態度を崩さない彼が、クォヴレー(というよりは、ディス・アストラナガン)相手では完全に動揺していた。
ケイサル・エフェス
負の無限力を操る真なる霊帝。平行世界の番人としての使命を受け継いだクォヴレーにとっては討つべき宿敵にして、無限の旅の最初の関門。ディス・アストラナガンに搭載されているディス・レヴに興味を持ち、クォヴレーに軍門に下るよう語りかけたが、αナンバーズで生命の尊さを知った彼は拒否。負の無限力同士の対決を演じた。
エルマ
スペシャルシナリオで共演。自身の生き様に感動され、「次は人間として生まれ変わる」と誓うエルマにはさすがのクォヴレーも困惑していた。
リュウセイ・ダテ
αナンバーズでの戦友。彼が自分とイングラムを同一視する事を嫌がっていたが、最終的に冗談でイングラムのふりをするくらいには吹っ切れたようだ。DWでは彼にディス・アストラナガンの力を授ける。
ヴィレッタ・バディム
イングラムのデータをもとに調整された初期型唯一のバルシェム。ある意味ではイングラムのコピーに当たるバルシェムシリーズの元となった存在である。
シヴァー・ゴッツォ
バルシェムとしての創造主。イングラムを縛る因果の鎖に、他ならぬ自身が、そしてクォヴレーが組み込まれていることを言及している。
ユーゼス・ゴッツォ
αの時点で既に因果地平の彼方へと行ったため、直接出会ってはいない。しかし、彼との共通点が存在する。クォヴレーのあの銀髪はユーゼスと同じもの。更にクォヴレーの顔は若き日のユーゼスに良く似ているらしい。ということは、他のバルシェムシリーズ、ひいてはオリジネイターたるイングラムも似ているということになる。これが示すものは……。
イーグレット・イング
どこか似ている人物。第2次OGにおいてクォヴレーの立ち位置を担う存在であり、「因子」の一つではないかと言われている。

他作品との人間関係

ガンダムシリーズ

アムロ・レイ
直接の上官。
ブライト・ノア
上官。なお、序盤で彼に口答えをするというかなり度胸のある行動をやってのけた。また「我々は構わないが、上官に対しては敬語を使うのが常識」とアドバイスしたのも彼。この直後からクォヴレーは素直に敬語を使い出した(おそらくはこの時に初めて覚えた「常識」)。
カミーユ・ビダン
アラスカルートでは、人類に絶望しかける彼を諭していた。
ヒイロ・ユイ
序盤で彼に任務第一の行動を非難され、珍しく感情的になっていた。
デュオ・マックスウェル
イングラムの事例から、スパイではないかと彼に疑いをかけられていた。

リアル系

スーパー系

パピヨン・ノワール
特に関わるわけではないが、作中唯一クォヴレーが「さん」付けで呼んだ人物。

名台詞

αシリーズ

記憶喪失前

「まさか、あの機体は行方不明のアスト……」
「いや、そんなはずはない!! あのマシンが……あの男が存在しているなどと!!」
クロスゲートから現れたアストラナガンを見て。キャリコ達のみならず、量産型バルシェム達にとってもオリジネイターの存在は脅威であるらしい。

通常時

「!?」
初期のクォヴレーといえばこの台詞と、キョトンとした表情。人格が形成されたばかりの彼にとっては、周囲の人間にとっては常識の行動も初めて経験する事ばかりである。
(やはり、コーディネイターだったか……)
(だが、彼は普通のコーディネイターじゃない。そんな気がする)
「崩壊の大地」にて、キラがコーディネイターであることを知って。確かにキラは通常のコーディネイターとは一線を画する存在だが、ほぼ初対面でそこまで勘づくのはさすがを通り越して脅威。初期のクォヴレーと言えば、予知レベルでのこのカンの良さも特徴の一つ。
戦闘時

イングラム・ヴィレッタがよく使うフレーズを引用したものが多い。

「デッド・エンド・シュート!!」
アキシオン・バスター、アイン・ソフ・オウル使用時。やっぱりこのフレーズがあった。バリエーションとして「マキシマム・シュート!」がある。意味について考えてはいけない。
「ヴィレッタ、後は任せろ」
ヴィレッタへの援護台詞。イングラムを思わせる言いまわし。一応階級上は上官のはずなのだが、彼女に対しては常にタメ口のクォヴレーである。
「斬る……!」
「……仕掛ける」
「この距離なら……!」
接近戦武器使用時の台詞の数々。Z・Oサイズには専用台詞があるため、実は量産型νかヴァルク・ベン搭乗時のみのレア台詞。
「行くぞ、ヴァルク……!」
そしてツイン・ホイール・バスター使用時の台詞。元々の搭乗機であるためか、あっさりと使いこなしている。
前半イベント戦
「任務のためには手段を選ばんというわけか。当然の判断だな」
「ここは多少の犠牲を払っても、ストライクとアークエンジェルを守るべきだ」
「崩壊の大地」におけるザフトの猛攻を前に。この時点では価値観がバルシェム時代とさほど変わらず、最優先目標の達成のみを考えている。
「消えるのは…お前の方だ…キャリコ・マクレディ…!」
第8話「誘う声」クリア時のイベントにて。キャリコに圧倒される中でイングラムの意識が覚醒、ガン・スレイヴで撃退。なお、この時点での内なる存在は顔見せ。
「俺はクォヴレー・ゴードン! αナンバーズの兵士だ!」
第12話「ディーンの火」にて。キャリコに自分が帝国監察軍の兵器に過ぎないことを知らされて狼狽し、危機に陥ってしまうものの、駆けつけたゼオラやアラド、ヒイロたちαナンバーズの仲間たちに激励され、αナンバーズこそが自分の寄る辺となるべき場所であると再認識し、この台詞で反撃のための啖呵を切った。
「俺はまだ死なんぞ、キャリコ!」
「キャリコ……これ以上はやらせん……!」
29話「いつか星の海へ」でのイベント戦闘台詞。クォヴレー当人としては珍しい特殊戦闘台詞である。
「テトラクテュス・グラマトン…! ディス・レヴ、フルドライブ…!」
「我が手に還れ、ディス・アストラナガン…!」
第35話「THE GUN OF DIS」にて。ディス・レヴを組み込まれ、禍々しく変貌してしまった愛機の中で、己が内に潜むイングラムの意思と改めて対話するクォヴレー。対話の後、クォヴレーはディス・レヴの力を己の物とする為に「悪魔王の名を冠した銃神」の真の名を呼ぶ。
「イングラム…イングラム…お前もキャリコと同じく、奴の呪縛に囚われているのか…!」
43話「人形達の宴」より。逃亡したキャリコを「イングラムのコピーである」という理由で追おうとするリュウセイに対して。
「イングラムなどいない!」
「イングラム・プリスケンはもうこの世界にいないんだ…!」
「ここにいるのは…俺だ…」
上記の台詞のあと、「どう言う意味だ!?」と怒鳴ったリュウセイに、ついに怒りが爆発した瞬間。「自己」を手に入れたクォヴレーにとって、既に死んだイングラムを自分に重ねる彼らの行動・言動は耐えがたいものであった。
「消えろ、イングラム! 俺は俺だ!」
様々な世界の光景を見せ、自らを取り込もうとするイングラムの意識に抗うクォヴレー。イングラムはクォヴレーの意思の強さを確認すると、取り込むのではなく因果律の番人の使命を託し、彼の心の最果てに消えていった…。
「そのどちらでもあり、どちらでもない…。だが、お前達が知っているクォヴレー・ゴードンであることに変わりはない」
「数ある世界の中で、今、ここに俺が存在し……」
「そしてお前達と出会った奇跡に感謝したい」
通常空間復帰後、ヴィレッタに「あなたはクォヴレー…? それともイングラム…?」と尋ねられて。ただの人形として生まれたクォヴレーが、ようやく確固たる己を確立した瞬間である。
「調整槽から生まれた俺には見るもの全てがまぶしい……」
「人が生き、そして死に……誰かが喜び、誰かが悲しむ……俺は生命溢れるこの世界を守りたい……」
「俺の生命で全てを守りたいと願った時、イングラムは全てを俺に託した……」
「鋼の戦神」のエンドデモにて、イングラムとの対話の結果をヴィレッタに語る。ついに見出したクォヴレーの戦いは「命を守る」という原始的な、しかしもっとも大きな衝動。その答えを受けたイングラムは、自分が歩くことの出来なくなった使命の道を明け渡した。
「リュウセイ・ダテ…よくやったな」
「俺が見込んだお前の力…ついに目覚めたようだな」
ハザル撃破後、帰還しての会話。イングラムそのものの台詞に絶句するリュウセイだが…?
「…と、イングラムなら言うんだろうな」
直後の台詞がこれ。クォヴレーならではの冗談だった。オリジネイターの呪縛を振り切った証である。
(帰るべき場所か……)
(ディス・アストラナガン……もう少しだけ、この温もりに浸らせてくれ……)
その日が来るまで……
仲間たちが帰還を喜ぶ中、一人心の中で呟く。虚空の使者となった彼を待つのは、果てなき戦いの旅。それを知りながらも、彼はαナンバーズであることを選ぶ。
人格変位時(イングラム・プリスケンの台詞)

この状態のボイスはかなりエフェクトがかかっている(収録当時イングラム役の古澤氏が休業していたため、泰氏の声に加工をかけてそれらしくしたもの)。

「コード入力…テトラクテュス・グラマトン…」
「ディーン・レヴ…アキシオン・バスター、起動…」
「さあ、ベルグバウよ…お前の力を…俺に示せ」
「我が一撃で…虚空の彼方へ消え去れ…!」
「キャリコ・マクレディ……お前に俺が倒せるか?」
「…来るがいい、我が写し身よ」
同じく第12話「ディーンの火」にて。上記イベント後、ヴィレッタやゼンガー、レーツェルらの加勢もあり、戦局はこちらに傾くが、クォヴレーの内に潜む存在に執着するキャリコの猛攻により、再び窮地に追い込まれるクォヴレー。しかし、ここで「ディーンの火を…使え…ベルグバウの真なる力…そして、お前の力…」という謎の声と共にクォヴレーの髪が蒼色に染まり、その意識も内なる存在に取って替わられる。そして、上記台詞と共にベルグバウの封印されていた武装「アキシオン・バスター」が発動する…。αシリーズ内でも強烈な存在感を放つキャラクターであるイングラム・プリスケンの意思が初登場するこのイベントは、クォヴレーシナリオの中でも盛り上がるイベントの一つに数えられる。
「フッ……フフフ……」
イングラムの人格が表面化した際の汎用台詞の一つ。この状態の顔グラフィックは、全編通してこの台詞でしか見られないレアなもの。
「シヴァー……俺を思い通りに出来ると思うな」
「消滅しろ、シヴァー……」
「俺の枷と共に……!」
シヴァーとの特殊戦闘台詞。αにおけるイングラムの悲劇にシヴァーが関わっていたことがわかる。イングラムを縛る「ゴッツォの枷」とは、ユーゼスに限ったものではないのだろうか……?
後半イベント戦
「それがどうかしたのか?」
「年齢が加算されるということは喜ぶべきものなのか?」
「悪夢の突入作戦」にて、ミレーヌの誕生パーティに招待されたことを聞いて。久々の天然ボケ発動である。まあ、そう問いたくなる気持ちもわかるが。
「EVAを中心に集まるもの……これは人の意志……!?」
「ディーン・レヴともディス・レヴとも違う……これは人が肉を失っていく過程か……!」
「世界の中心でアイを叫んだけもの」にて、EVA初号機(セフィロト)との戦闘前台詞。何でもない台詞のようだが、実は劇中詳細不明に終わったディーン・レヴの正体に関する手掛かりの一つとなっている。
「俺は違うようだがな……」
57話「憎しみの環の中で」より。ルウをあやしつつ「みんな最初は赤ちゃんだった」という話題で盛り上がる一同の中、ゼオラに対してこう呟いた。直後に「気にするな。過去がなくても未来は作ることが出来る」と立ち直っているが、この時の表情はかなり寂しげだった。自身が人造人間であるという事実は、乗り越えたとはいえ、クォヴレーにとってはやはりどこか重いものなのだろう。
「俺に生きる事を教えてくれたあいつらが、俺より先に死ぬはずがない……!」
「だから、俺は俺の任務を遂行する……!」
宇宙怪獣ルート58話「死闘、未来を賭けて」より。αナンバーズの別働隊が壊滅した報を受けてなお、彼らの生存を信じて戦う。仲間に対する絶対の信頼が垣間見られると同時に、クォヴレーがどこまでも「兵士」であることを理解できる名台詞。
(いよいよ明日か……)
(もし、アポカリュプシスを乗り越えたとしても、その先にあるのは……)
(……)
(やめよう……今考えるのは明日のことだけでいい……)
59話「果てしなき流れの果てに」でのモノローグ。破滅を乗り越えた先にあるものを思い、一人問いかける。
「待っていろ、虚空の破壊神……お前達を一匹残らず虚空の彼方へ葬り去ってやる……!」
「そして、その後に……」
59話「果てしなき流れの果てに」より。この時点で、戦いの果てに自分がどうするのかを心に決めていたようだ。
「お前は黙れ……」
ケイサル・エフェスの強大さをまくし立てる孫光龍への一言。
「霊帝ケイサル・エフェス……お前の存在は許されない……」
全ての世界からお前を抹消する……
真の霊帝を前にして、静かに呟く。まるでイングラムの、「虚空からの使者」のようなその姿に、ヴィレッタは絶句する。
「くだらんな……」
「俺にとっての安らぎは俺自身が見つけるものだ…」
「それがこの宇宙にあればの話だがな」
「そうか。……では、お前を消去して、それを探しに行くとしよう」
真の霊帝からの誘いを一蹴して。この際の表情はイングラムを彷彿とさせる冷笑だった。因果律の番人たる彼にとっては、この戦いも所詮、果てしなき戦いの前哨戦でしかない。
「なんとでも言うがいい。俺の生き方を決めるのは俺だ
誘いを一蹴され、「愚か」と評した霊帝に対しての啖呵。確たる己を、折れぬ使命を手に入れたクォヴレーに、もはや迷いはない。さらにこの後、全ての因果律を手にすると宣言した霊帝に対して「お前に出来るならな」と不敵に言い放つ。αシリーズの黒幕を歯牙にもかけぬこの態度は流石。最早豪胆の域にある。因果律の番人たる貫禄は十分である。
「やはり、お前は悪霊だ。命の意味をわかってはいない」
「ひとつしかない生命だから人はそれに想いを込めるんだ……!」
霊帝とのイベント前の戦闘前会話にて。単なる「人形」でしかなかった彼が、自己を得、仲間を得、使命を得、一人の「人間」として霊帝に挑む。
「約束は出来んな……」
「だが、待っていろ。俺は俺の任務を遂行する……」
「終焉の銀河」より、アルマナに対しての返答。虚空の使者となっても、やはり彼は彼である。
「ケイサル・エフェス……お前の存在は許されない……」
「……俺はある男から、存在するすべての世界を歪める悪意の塊……お前の存在を知らされた」
「そして、俺はその男の使命を受け継いだ……愛すべき世界と愛すべき者達……そのすべてを俺の手で守るためにな!」
「そう、それを果たすのも…」
「この俺だ!!」
ケイサル・エフェス戦で。イングラムから受け継いだ使命、それを果たすための最初の一歩として、彼の宿敵たる悪意の塊を倒すべく、ディスの銃神が吼える。台詞回しこそユーゼスだが、ニュアンスとしては、αにおけるイングラムの対ユーゼス戦の「いいだろう…ユーゼス・ゴッツォを倒すのは、この世界でも俺の役目だ」という台詞に対するオマージュだと思われる。
「アカシック・レコード……無限力……俺の生き方は俺が決める……!」
運命だろうと俺の行く手を阻むことは許さない!!
「今遙か遠い彼方……」より、自立行動を始めたイデオンに対して。ここまで来るとこの人この男レベルである。
「…………」
「アラド……ゼオラ……αナンバーズのみんな……」
「俺も旅に出よう…。あの男から受け継いだ使命を果たす為に…」
「虚空の使者としてディス・アストラナガンと共に全ての並行世界を守るための戦いの旅に……」
「…………」
いつの日かまた会おう……
俺の愛すべき友たちよ……
EDの最後の場面、オービットベースにて。終わりなき使命を果たすため、一人平行世界へと旅立つクォヴレー。再びアラドやゼオラと出会える日は来るのだろうか……? 後半部分はSHOのエンディングにおけるイングラムの台詞の引用。形は違えどイングラムは仲間達と再会した。ならば、彼もいつかは……。
スペシャルステージ
「……今更何を言っている?」
ゼオラの恋人扱いされて本気で驚くアラドに対して。クォヴレーから見てもそう見えるか。
「俺という存在はここにはいないが、どこにでもいる……ただ、それだけだ」
スペシャルステージにて、アラドの「何でここにいるの?」に対して。ステージの雰囲気やアラドの反応でわかりづらいが、これはクォヴレーもまた、イングラム同様「全ての世界に存在するが、その全てにおいてかりそめの存在にすぎない」者となったことを示している。
「……」
「ここは俺に任せろ」
同じくスペシャルステージにて、クスハの栄養ドリンクを渡されて。アラドの代わりに飲み干したが、あえなくダウンすることとなる……。全編通してもかなり珍しいコミカルなシーンである。
「何も気にすることはない。今の俺は人間として生きている」
生まれがどうあれ、今の俺は俺でしかない
スペシャルステージでの戦闘前会話にて。完全に自我を確立した彼ならではの名台詞である。この台詞の重みはαシリーズよりOGシリーズで出た方が強いかも知れない。
「あ、ああ……頑張ってくれ……」
上記の台詞の後、「ボクも来世は人間として生まれ変わります!」と言ってのけたエルマに対して。さすがの彼もこれには絶句するしかなかったようだ。
「諦めるのはまだ早い」
「現に俺達はこうして共にいる。この世界が存在する限り、神と言えどその事実を消せはしない」
アイビスの戦闘前会話にて。これに続くようにレーツェルの台詞が来るのだが、それが現実になりつつある……。
「心配はいらない」
「死は輪廻転生への一歩に過ぎず、生は死後の魂がどうあるかを決める道のようなもの…」
「ディス・レヴはその狭間の力を使っているに過ぎない。ただ、それだけだ…」
ディス・レヴはまつろわぬ霊たちを集めて力にするが、消費されてしまうのではなく輪廻転生の流れに還り新たな生へと繋がるようだ。イングラムの言を借りれば、元々アストラナガンも、「繰り返される死と再生」と「まつろわぬ霊たち」の狭間に立つ因果律の番人である。
「悪夢再びか……!」
スペシャルステージクリア時、帰還後にミナキの料理とクスハの栄養ドリンクが待っている事を知らされて。彼にとってもあれは「悪夢」らしい。

OGシリーズ

ゲーム

「枷を……解くんだ……」
「ゴッツォの枷を……解かなければ……お前はまた……」
「今の俺は…そちらには行けない…因子が足りない…」
「だから…彼らに任せるしかない…“あの世界”で出会った…俺の…」
OGSのOG1シナリオ、「鋼の巨神」エンドデモ及び「作戦コードS・R・W」開始デモにて、イングラムの意識の中で。OGシリーズでまだ登場できない理由。ゆえに、銀河大戦の世界における仲間達に任せる、という意味合い。ただし、OG1の面子の中で彼が確実に知っているのは、SRXチームとゼンガー、エルザム。イングラムがOG1で死亡している事を考えると、今後の伏線とも取れる。「枷を解かなければまた同じことの繰り返しになる」とも言及しており、OG1でイングラムの枷が解かれたのは死に際(ついでに言うと、αでイングラムがスポット参戦しない場合もそうなる)。この警告は結果的に果たされなかったことになるのだが、果たしてイングラムは何処に行ってしまったのか……。


アニメ

「そして数多の世界を彷徨えと言うのか! 多くのものを失って!!」
DW冒頭、イングラムに対する反駁。「鋼の戦神」と異なり、こちらの展開では真っ向からイングラムを拒絶している。
「唱えよ…テトラクテュス・グラマトン…!」
DW25話にてリュウセイの前に姿を現して。
「世界の終焉を導く因子達が集結しつつある…」
DW第26話でのイングラムとの邂逅。TVアニメはここで終わったが、OG世界が様々な異世界からの干渉を受けつつあることを指している。その後、現実に様々な異なる世界からの勢力がOG世界へと集結している。ちなみに終焉を導く因子という単語はギリアムもOG2にて使用しており、DWと似て非なる異世界であるゲーム版OG世界の事を指す伏線になっている可能性も…。クォヴレーの知る「世界の終焉」と言えばひとつしかないのだが……。この「世界の終焉」が何であるのかは不明のままだが、最近の作品展開からZシリーズにおける「根源的な災厄」である可能性が俄かに浮上している。

メモ

  • 上記のようにイングラムの人格はイベントのみの登場だが、没データとしてシヴァーやバルシェムへの戦闘台詞が存在する。これは本来、イングラムの人格は特殊技能の演出として用意されていたためであるが、実装した場合、主人公がクォヴレーというキャラクターである意味がほとんどなくなるため、差し替えられたものと思われる。

余談

  • 声優の泰勇気氏はロボットアニメ愛好家で、ロボットアニメ、スパロボなどへの出演を夢見ていた。その夢が実現したのがこのクォヴレー役である。泰氏のクォヴレーへの思い入れは相当強いようで、先述の通りデフォルトではクォヴレーと泰氏の誕生日と血液型が同じであり、もっと解りやすいものとして泰氏のTwitterのIDがクォヴレーのフルネームそのままであることだろう。
  • また、泰勇気氏は後にSC2にてケイジ・タチバナを演じており、スパロボにおいてオリジナル主人公を二役担当した唯一の声優となっている。
  • そのケイジの宿敵であるシュウイチロウ・ユキムラは設定上明確にクォヴレー(虚空の使者)の敵と言える存在である
  • 名前の発音がかなりややこしく、今現在も尚、しょっちゅう間違われて『クヴォレー』と呼ばれている事がある(なお、この読み間違いを元にした『久保』や読みやすくした『こぶ平』という愛称が、一部ネット上で彼を指す呼称として定着している)が、名前の元ネタがやはりイングラム達と同様銃器関係の「コブレイ」なので「クォヴレー」が正しい。彼の名前の由来であるコブレイ社はMAC社倒産後に「イングラムM-10」の設計を買い取り販売を引き継いだメーカーであり、姓の「ゴードン」もその設計者から由来している。
  • 他のアカシックレコードにまつわる存在にも見られる特徴として、クォヴレーもまたタロットカードのモチーフと合致する。彼の場合は「運命の輪」であり、このカードは永遠に続く運命に相対する自由意思を表し、これは因果律の番人となったことと符合する。また、マルセイユ版タロットでは交互にもたらされる善と悪を表し、ウェイト版タロットでは世界(=アカシックレコード)に向けて修行する天使が描かれている。前者はバルシェムとして生まれる→自我獲得→シヴァーに捕まる→霊帝を打ち破るという流転する運命と合致していると言え、後者は「黒い天使」のコードネームを持つアストラナガンと符合していると言える。さらに、マルセイユ版では一見悪魔にも見える聖獣(スフィンクスとされる)が描かれており、悪しき力を以て正義をなすディス・アストラナガンに合致している。

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