トロンベ

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トロンベ(Trombe)

エルザム・V・ブランシュタインレーツェル・ファインシュメッカー)の愛馬。名はドイツ語で『竜巻』の意。アウセンザイター同様に白い鬣を持つ黒馬である。彼とその妻であるカトライア・F・ブランシュタイン以外には心を開かないとされる。現状では回想場面でしか登場していない。

BGM『Trombe!』

エルザム(レーツェル)のテーマ曲も同じく『Trombe!』。ファンの間では専用テーマを持つボス敵やイベントによってBGMが固定されるシーンであっても常に優先して流れ、BGMセレクトが実装された後も一切変更できない曲として有名(なお、ツインユニットを組んだ場合はメイン機のBGMが優先される)。

エルザムが初登場したOG1では、ボス専用テーマ曲よりこの曲が優先されるのはバグによるものだった。だが、この現象がどんな機体に乗ってもトロンベと叫ぶエルザムのキャラクターに合致していたことや、曲自体の人気が高かったこともあり、以後正式に固定テーマ曲となった。このBGMがエルザムやレーツェルのキャラを濃くするのに一役買った形となる。

この曲より常に優先されるのは、長らく第2次αにおけるレオナルド・メディチ・ブンドルの『青く美しきドナウ』のみであったが、OG2ndにおいてついにHPを減らすとメインテーマ・主題歌が流れるボス達に敗北した。もしかしたらバラン・シュナイルにも負けていたかもしれないが、こちらは分岐の都合で対峙することはない。

なお、第2次αのサウンドトラックにはレーツェル用に作られたと思われるアレンジ曲『Trombe! Ver. R』がある。

エルザム(レーツェル)の専用機としてのトロンベ

エルザム(レーツェル)にとってトロンベはかけがえのない存在である。そのためか、彼が戦場を駆ける際には、どんな機体や戦艦に搭乗しようともそれを愛馬に重ねて『トロンベ』と呼ぶ。シリーズの進行に伴ってお馴染みとなったこの姿から、ファンにとってトロンベとは半ばエルザムやレーツェル自身を指す言葉にもなっている(「トロンベ兄さん」などと呼ばれる。また、ゲーム中でもOG2でアイビス・ダグラスが「トロンベの人」と呼んだことがある)。

彼はこれまで幾つかの機体を専用機として駆っているが、それらには決まって以下のような特徴がある。

  • 黒・赤・金系の原色主体で配色されている(トロンベカラー、トロンベ色などと呼ばれている)。なお、このカラーリングは、彼の人種であろうドイツの国旗と同じカラーリングである(ドイツの国旗も黒・赤・金である。黒・赤・黄は誤り)。
  • ブランシュタイン家の紋章がある。
  • 既に試作・量産された機体の場合、いつの間にか元の機体よりも強化されている(ファンの間では『トロンベ仕様』という俗称を持つ)。

このような独特な機体の特徴は、レーツェルに変装してからも全く変わる気配がない。乗機をトロンベと呼ぶ癖が治っていないこと、サングラス程度の変装しかしていない(これはハリー・オードとの声優ネタの可能性もある)ことと相まって、正体が容易に看破される原因となっている。エルザムが本気で正体を隠すつもりならこのようなことはしないはずなので、レーツェルという姿は体裁に過ぎないのかもしれない。

エルザム(レーツェル)専用カスタマイズ機一覧

ガーリオン・トロンベ

エルザム専用のガーリオン・カスタム。基本性能や武装が強化されている。『ディバイン・ウォーズ』では最後までエルザムの愛機であり続けた。初めてプレイヤーの前に姿を現した、彼の専用機としての『トロンベ』である。アニメではヒュッケバインMk-II・トロンベが登場しない為、エアロゲイターとの戦闘でもこの機体が登場する。

ヒュッケバインMk-II・トロンベ(ヒュッケバインMk-II

異星人の超技術EOTを随所に採用したパーソナルトルーパーヒュッケバインの後継機で量産試作機。3機が製作され、2号機が最終的にエルザムの手に渡った。

ゲーム中では1号機より高い機体性能、バリアG・ウォールからG・テリトリーへグレードアップ、武装強化、テスラ・ドライブ搭載、そして分身機能追加と、凄まじい強化ぶりを見せていた。プレイヤーに対し、トロンベのイメージを決定づけさせたといえる機体。

スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ』ではヒュッケバインシリーズの機体が一切登場しないため、本機も未登場となっている。GBA版OGでは文字数の都合で「ヒュッケバイン・トロンベ」という表記。

ヒュッケバインMk-III・トロンベ(ヒュッケバインMk-III・タイプR)

ヒュッケバインMk-IIの後継機で、ヒュッケバインシリーズの完成系。LとRの2機種が試作され、トロンベ仕様にカスタマイズされたのはタイプR。この機体が登場する時期には既にレーツェルと名乗っているのだが、エルザム専用機の特徴は健在であり、本気で正体を隠したいようには見えない。

第2次αではアラド編の場合、彼が一時期使用していたタイプRを最終的にレーツェルが譲り受けて自分仕様にカスタマイズしたことになり、第3次αで彼のシナリオを引き継ぐクォヴレー編でも同様の扱い。他の主人公の場合は、最初からトロンベ化されたことになっている。正規ルートで受け取ったためかテスラ・ドライブを搭載した程度で、ヴィレッタのタイプLと同時に実行していた。第3次αでレーツェルがアウセンザイターに乗り換えた後は、ライバンプレイオスに乗るまで使用していた。

OG2、OGSでは素の状態でも標準で空が飛べ、移動力が高く、グラビトン・ライフルの地形適応も優秀。だがMk-IIIの換装(ガンナーは合体に変更)がαから復活したのに、ボクサーパーツへの換装AMガンナーとの合体ができないのが大きな痛手。この2作では条件次第で換装可能なヒュッケバインMk-III・Rに戻されるため、実質的には無印タイプRの下位仕様に近い扱いになっている。

OG2では機体の専用BGMが『Trombe!』ではないが、レーツェルが乗る場合は全く関係ない。

アウセンザイター

ダイナミック・ゼネラル・ガーディアンの2号機で、当初からエルザム(レーツェル)専用機として開発された。『プフェールト』モードにより、馬そのものの形態に変形できる(ゲーム中では合体攻撃時しか変形しない)。この仕様が実現したのは、エルザムのトロンベと共に駆けるという望みを開発者のビアン・ゾルダーク博士が汲み取っていたため。現在では、トロンベと言うとこの機体を指すことが多い。

サイズLのスーパーロボットではあるが、装甲が薄く運動性が高めというリアル系寄りの性能になっている。空こそ飛べないものの高い移動力を持つ。高火力の長距離射撃武器が充実しているのに加え、ダイゼンガーとの強力な合体攻撃『竜巻斬艦刀(第3次αでは竜巻斬艦刀・逸騎刀閃)』を備える。攻撃面、防御面、使い勝手の全てにおいて隙のない機体。

一応名付け親はレーツェル本人なのだが、相変わらず叫ぶのはトロンベの名ばかりであり、本来の機体名で呼ばれることはまずない。

OG2では機体の専用BGMも『Trombe!』なのだが、機体BGMにすることが出来ないのでアウセンザイター側からの『Trombe!』が日の目を見ることはない。OG外伝ではロボット大図鑑の武器デモで一応機体側の曲を聴けるが、どちらにしても『Trombe!』である……。

コスモリオン・トロンベ(コスモリオン・TVアニメ「ディバイン・ウォーズ」のみ)

リオンの宙間戦闘用カスタム。正式名称はリオン・タイプC。ゼンガー率いるATXチームとの戦闘が宇宙空間に変更されたため、登場した機体。

ガーバインMk-III・トロンベ(ガーバインMk-III

エルザム(レーツェル)はこの他、OGシリーズでシナリオ上必ずゲシュペンストMk-IIクロガネに乗るが、これらには特にカスタマイズは施されていない。

クロガネ

スペースノア級万能戦闘母艦参番艦。ユニットとしてはトロンベの名はついていないが、赤・黒・金のトロンベカラーでありレーツェルが艦長を勤める際にはこの艦もトロンベとして扱われている。

シュツルム・アングリフ

シュツルムは『嵐』、アングリフは『攻撃』を意味し、シュツルム・アングリフという一語にすると『突撃』という意味を持つ。ガーリオン・トロンベの場合はソニック・ブレイカーが該当するのに対して、アウセンザイターの場合は全く異なり、敵に対して突撃・強襲し、専用の携行武器である「ランツェ・カノーネ」を用いた怒涛の攻撃を仕掛ける必殺技になっている。一方、敵に対して突撃する必殺技を持たない機体の場合は、『シュツルム・アングリフ』も存在しない。このことから、『突撃』という意味に相応しく、『トロンベ』の名を冠した機体から行なわれる、機動力を活かした突撃系の必殺技の総称を『シュツルム・アングリフ』と呼称しているのだろう。

なお、OG2ではレオナの愛機であるガーリオン・カスタムにレーツェルを乗せてソニック・ブレイカーを使うと「シュツルム・アングリフ」と叫ぶ。ガーリオン・トロンベで行なっていた時の再現だろう。