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'''同名の機体はヤマトシリーズ作品のいずれにも登場するが、当記事では『[[宇宙戦艦ヤマト2199]]』のものを解説する。'''
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{{登場メカ概要
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| 外国語表記 = [[外国語表記::YAMATO]]
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| 登場作品 = {{登場作品 (メカ)|宇宙戦艦ヤマト2199}}
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| デザイン = {{メカニックデザイン|玉盛順一朗}}
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| 初登場SRW = {{初登場SRW (メカ)|スーパーロボット大戦V}}
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| SRWでの分類 = [[機体]]<br/>[[母艦]]
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*外国語表記:[[外国語表記::YAMATO]]
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{{登場メカ概要
*[[登場作品]]:[[宇宙戦艦ヤマト2199]]
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| タイトル = スペック
*分類:宇宙戦艦
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| 分類 = 超弩級宇宙戦艦
*[[全長一覧|全長]]:333m
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| 全長 = 333m
*全高:99.47m
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| 全高 = 99.47m
*全幅:61.77m(安定翼展開時:87.72m)
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| 全幅 = 61.77m(安定翼展開時:87.72m)
*乗員:999名
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| 乗員 = 999名
*[[動力]]:ロ号艦本イ400式次元波動缶(波動エンジン)1基、艦本式コスモタービン改(74式推進機関)8基二軸
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| 動力 = ロ号艦本イ400式次元波動缶(波動エンジン)1基、艦本式コスモタービン改(74式推進機関)8基二軸
*推進機関:核融合推進
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| 推進機関 = 核融合推進
*所属:国連宇宙軍
+
| 所属 = 国連宇宙軍・宇宙海軍
*主な搭乗員:
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| 主な搭乗員 =
**[[沖田十三]]【艦長】
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[[沖田十三]]【艦長】<br/>[[真田志郎]]【副長兼技術長】<br/>[[古代進]]【戦術長】
**[[真田志郎]]【副長兼技術長】
+
*第一分隊、砲雷科
**[[古代進]]【戦術長】
 
 
**[[南部康雄]]【砲雷長】
 
**[[南部康雄]]【砲雷長】
**加藤三郎【航空隊長】
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*第二分隊、船務科・航海科
**榎本勇【掌帆長】
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**[[森雪]]【船務長】
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**[[相原義一]]【通信長】
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**[[新見薫]]【情報長】
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**[[榎本勇]]【掌帆長】
 
**[[島大介]]【航海長】
 
**[[島大介]]【航海長】
**太田健二郎【気象長】
+
**[[太田健二郎]]【気象長】
**新見薫【情報長】
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*第三分隊、機関科
**森雪【船務長】
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**[[徳川彦左衛門]]【機関長】
**相原義一【通信長】
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**[[山崎奨]]【応急長】
**徳川彦左衛門【機関長】
+
*第四分隊、主計・衛生科
**山崎奨【応急長】
+
**[[平田一]]【主計長】
**平田一【主計長】
+
**[[佐渡酒造]]【衛生長】
**佐渡酒造【衛生長】
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*第五分隊、航空科
**伊東真也【保安部長】
+
**[[加藤三郎]]【航空隊長】
*メカニックデザイン:{{メカニックデザイン|玉盛順一朗}}
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*その他
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**[[伊東真也]]【保安部長】
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'''ヤマト'''は『[[宇宙戦艦ヤマト2199]]』の登場メカ。
  
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
恒星間航行用超弩級宇宙戦艦。識別番号は「BBY-01」、計画名は「A201F5-E」。[[西暦]]2199年進宙。
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恒星間航行用超弩級宇宙戦艦。識別番号「BBY-01」(Battleship, Prototype starship)、建造計画名「A201F5-E」。[[西暦]]2199年進宙。
 
 
元は「イズモ計画」用の移民船として建造されていたが、物語開始の1年前にイスカンダルから「次元波動エンジン」の技術供与を受け、地球人類史上初の恒星間航行用宇宙船として建造された。
 
  
ガミラスによる発見を避けるため、遊星爆弾によって[[]]が干上がった[[日本]]の九州・坊ノ岬沖において第二次世界大戦末期の西暦1945年に沈没していた戦艦大和の残骸に偽装して建造が進められた。なお、偽装解除前に攻撃してきたガミラスのポルメリア級強襲航宙母艦を主砲(三式融合弾)で撃墜し、出航前に初戦果を上げている。
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元は「イズモ計画」用の移民船として建造されていたが、物語開始の1年前に[[イスカンダル]]から「次元波動エンジン」の技術供与を受け「ヤマト計画」へ移行、地球人類史上初の恒星間航行用宇宙船として建造された。
 +
ガミラスからの攻撃により世界が分断されているため、国連主導ではあるものの最初に技術を受け取った極東管区(主に日本)が中心となり建造された。
  
メインエンジンはイスカンダルから齎された技術を用いて製造された波動エンジンを使用。波動コアと呼ばれる装置を核として動いており、起動には大量の電力が必要となる。地球を発つ際には世界中から電力供給を受けることでようやく起動した。ワープシステムや波動砲の動力でもあるが未知の技術ゆえ何が起きるか解らないところがあり、ワープの初使用時にはオーバーヒートを起こし、波動砲の試射時には'''エンジンの一部が溶けかかる'''という事態を招いている。
+
[[大ガミラス帝星|ガミラス]]による発見を避けるため、遊星爆弾によって[[海]]が干上がった[[日本]]の九州・坊ノ岬沖において第二次世界大戦末期の西暦1945年(昭和20年)に爆沈していた旧日本海軍の戦艦「大和」の残骸に偽装して建造が進められた。なお、偽装解除前に攻撃してきたガミラスのポルメリア級強襲航宙母艦を主砲三式融合弾で撃墜し、出航前に初戦果を挙げている。指揮統率は主に第一艦橋(光学艦橋)にて行われるが、激戦が予想される場合は第二艦橋(CIC)にて行うようになっている。それに伴いメイン・サブコンピューターによる指揮補助、偵察機等とのネットワークデータリンク能力が付与されている。
  
惑星の水面上で艦の上下を入れ替えて潜水艦として行動することもできる。ヤマトの艦底部の装甲の厚さを活かした防御形態と言える。
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メインエンジンはイスカンダルからもたらされた技術を用いて製造された波動エンジンを使用。波動コアと呼ばれる装置を核として動いており、起動には大量の電力が必要となる。地球を発つ際には世界中から電力供給を受けることでようやく起動した。ワープシステムや波動砲の動力でもあるが、未知の技術ゆえ何が起きるか解らないところがあり、ワープの初使用時にはオーバーヒートを起こし、波動砲の試射時には'''エンジンの一部が溶けかかる'''という事態を招いている。ただこれはオーバーヒートしたエンジンを突貫修理した直後に波動砲発射という、エンジンに最大の負荷がかかる運用を連続でやったせいとも考えられ、その後はある程度解析が済んだのかエンジントラブルは見られなくなった。
  
艦底部の第三艦橋には波動防壁の制御室が存在する。
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惑星の水面上で艦の上下を入れ替えて潜水艦として行動することも可能。ヤマトのバイタルパート(艦底の重要防御区画)の装甲の厚さを活かした防御形態と言える。艦底部の第三艦橋には波動防壁と慣性制御の制御室が存在する。
  
[[食べ物・料理|食糧]]については「O・M・C・S」("Organic Material Cycle System"、オムシス)と呼ばれる供給システムが稼働している。だが、技術の問題なのか、あるいは恒星間航行艦としては400mにも満たない小型の艦体のせいなのか、「動物性タンパク質の供給については、知らない方がいい方法が使われている」とのこと。
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[[食べ物・料理|食糧]]については「O・M・C・S」("Organic Material Cycle System"、オムシス)と呼ばれる供給システムが稼働している。だが、技術の問題なのか、あるいは恒星間航行艦としては400mにも満たない小型の艦体のせいなのか、動物性タンパク質の供給については「知らない方がいい方法が使われている」とのこと。
  
製造設備については簡単な部品の製造や資材加工が可能なものの、旧作に存在した艦内工場は存在せず三式弾やミサイル等の製造は不可能となっている。故に、資材の原料は立ち寄った惑星以外にも、敵艦や敵基地の残骸も漁っている。
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製造設備については簡単な部品の製造や資材加工が可能なものの、旧作に存在した艦内工場は存在せず三式弾やミサイル等の製造は不可能となっている。故に、資材の原料は立ち寄った惑星以外にも、敵艦や敵基地の残骸を漁って補給している。
  
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
=== 単独作品 ===
+
=== VXT三部作 ===
;[[スーパーロボット大戦V]]
+
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦V}}
:初登場作品。
+
:初登場作品。「'''宇宙戦艦ヤマト'''」名義で登場。通常版・限定版共にパッケージイラストに描かれており、通常版では[[ナデシコC]]と並んで描かれる。
:メインパイロットは[[沖田十三|沖田]]。サブパイロットは[[真田志郎|真田]]・[[古代進|古代]]・[[島大介|島]]の3人が務める。さすがに全員サブパイロットは無理だったか。
+
:加入は第1話終了時で、[[沖田十三|沖田]]がメイン、[[真田志郎|真田]]・[[古代進|古代]]・[[島大介|島]]の3人がサブパイロットを務める。武装演出・戦闘掛け合いで[[南部康雄|南部]]・[[森雪]]・[[太田健二郎|太田]]・[[徳川彦左衛門|徳川]]・[[加藤三郎|加藤]]・[[AU09|アナライザー]]が喋る。森雪不在時は[[岬百合亜]]に入れ替わる。
 +
:スーパーロボット並みの超火力・波動防壁・宇宙適応Sに加え、カスタムボーナス各種で強化パーツスロット4個搭載可能と隙の無い性能を誇る。欠点は戦艦故に終盤近くに追加される「突撃戦法」までP兵器が貧弱な点。もっとも、本作はP武器が一つもないという戦艦がほとんどなので、特定シナリオ限定の波動砲を除いた単独P武器が最強攻撃で、非P武器にしても最大射程が10と長いヤマトは最も使いやすい戦艦といえる。無改造でも十分強力なので序盤から改造してしまうと撃墜数を奪いかねない点には注意。
 +
:「ヤマトは兵器ではない」という沖田の意向から波動砲は自主封印されており、武装として使用できるのは第47話と困難ルート最終話のみ。通常ルートを通った場合はイスカンダルで波動砲ユニットを放棄するが、困難ルートを通った場合は[[ナデシコC]]に保管しており[[ネバンリンナ]]のイベントを起こすとボソンジャンプを利用して入れ替えることになる。また、47話でスポット解禁される波動砲の使用が困難ルート解禁条件の一つとなっている。
 +
:ちなみに、旧作にあった艦内工場の設定が復活しており、一部シナリオではこれを活用するシーンが描写されている。
 +
:序盤シナリオの都合上[[ヴァングレイ]]や[[クロスボーン・ガンダムX1改・改]]を始めとする様々な巨大人型兵器を格納している。もっとも、[[ダイターン3|戦艦に積めなさそうな巨大ユニット]]も普通に戦艦に搭載できるスパロボのシステムを考えれば今更な話ではあるが。
 +
:今作では自軍の旗艦的に扱われており、主要な作戦会議はこの艦のブリーフィングルームで行われる場合が多い…が、そこに書いてあるロゴが「U.N.C.F」、つまり「国連宇宙軍」であり「地球連邦」でないことについては目をつぶるべきであろう([[第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ|過去]]にも[[ヱクセリヲン|似たような実例]]があるので)。
  
 
== 装備・機能 ==
 
== 装備・機能 ==
 
=== 武装・[[必殺武器]] ===
 
=== 武装・[[必殺武器]] ===
;主砲(ショックカノン)
+
==== 武装 ====
:正式名称は「48サンチ三連装陽電子衝撃砲塔」。3基9門を搭載、波動エンジンからのエネルギー供給を受け発射する陽電子砲。
+
;48サンチ陽電子衝撃主砲(ショックカノン)
:主兵装にして波動砲と並ぶヤマトの代名詞。特有の発射音をしており、擬音では非常に表現しづらい。
+
:波動エンジンからのエネルギー供給を受け発射する陽電子砲<ref>旧作から変更された部分が多い武装で、旧作では波動エンジンとは別の動力から供給を受けているため波動エンジンが運用出来ない状況でも発射可能だった(というよりも2話で出力120%を出しており、船体を浮上航行にショックカノン使用可能・波動砲だけは動力不足で使用不可能と、旧作は補助エンジンがすさまじいことになっていた)。また旧作ではヤマトが最初の運用艦になっているが、『2199』ではヤマト建造前の国連宇宙軍艦において艦首軸線単装砲仕様で運用されていた。ただし、波動エンジン抜きでは連射が出来ない上に発射までに長いチャージ時間が必要など、実用には大きな問題を抱えていた。</ref>。3門の砲塔を前部に2基、後部に1基、計3基9門搭載。実体弾も発射可能。
:発射されたエネルギーは途中で3本が螺旋を描くように絡み合い束になる。景気よく撃ちまくっているが、これは波動エネルギーによって初めて実現したもの。
+
:主兵装にして波動砲と並ぶヤマトの代名詞。3門同一方向に斉射した場合はエネルギーが途中で螺旋を描くように絡み合い束になる。ヤマトの火器管制システムによってレーダー連動の自動追尾照準、予測射撃が可能。ちなみに「サンチ」とは「センチ」のフランス語読みである。
:なお、波動コアを持たないヤマト以前の旧世代の艦艇にとってはショックカノンこそが波動砲に相当する切り札的な大砲であり、それにも関わらず威力・発射間隔・砲門数の全てにおいてヤマトのショックカノンに劣っている始末であった。
+
:『V』では原作第2話の再現で、ヤマトのCGカットが入り第1副砲が旋回してから第1・2砲塔が旋回、続いて古代と島のカットの後照準のカットが入り、さらにそのあと沖田のカット、第1・2主砲、第1副砲の発射のリアルカット(CGカットとは別物)、冷却リアルカットが入る。なお、第1話でのイベント戦闘では旋回時カットインの背景に'''迫ってくる惑星間弾道弾が映っている'''という手の込みようである。
:なお、「サンチ」とはフランス語読みした「センチ(英語)」の事。「meter」もフランス語では「メートル」だが英語では「メーター」と読む。このため、長さの単位でよく使われる「センチメートル」とは英語とフランス語がごっちゃになっている。
+
;20サンチ陽電子衝撃副砲
:史実ではあまりの威力の高さ<ref>口径30cm 以上の大砲だと発砲した時の爆風で甲板上の人が負傷、もしくは死亡したりするので、ブザーを鳴らし艦内に退避する必要があった。機銃や高角砲には可能な限りシールドがつけられた。</ref>に発射した砲弾同士が干渉し、狙った範囲よりも遥かに広い範囲に弾着することから一斉射撃の時はほんの少しタイミングをずらしていた。また、戦後この回転砲塔の技術を活かして造られたのがホテルニューオータニの最上階にある回転展望レストランである。<ref>技術者曰く「主砲より軽いから楽勝だった」</ref>
+
:ショックカノン及び実体弾を発砲可能な副砲。主砲のうち第2砲塔と第3砲塔の艦橋側にあり、主砲と同じく3門一基で前後2基計6門装備。第2の方は艦載機のスペース確保のため実戦での三式弾装填・発砲が実質不可能になっている。
:;三式融合弾
+
;高角速射光線(パルスレーザー)近接防御砲(CIWS)
::主砲及び副砲に装填可能な実体弾。射程距離、威力は陽電子砲より低いものの、エンジン出力に関係無く使用でき、また直撃させればデストリア級航宙重巡洋艦も十分撃破可能。
+
:パルスレーザーを発射する対空砲台。艦橋両脇に2連装と4連装を計90門搭載する。こちらもレーダー連動型の自動追尾照準、予測射撃が可能だが基本的に弾幕を張っての対空防御、対地牽制用。
::ガミラスではミサイルのように実体弾自体は存在しているものの、燃焼薬莢によって無誘導の「砲弾」を利用する兵器はすでに廃れている模様で、ヤマトにこれで砲撃されたガミラス艦のオペレーターが驚愕するシーンもある。しかしヤマトは山越えの曲射や遅延信管を用いた重構造物の破壊、エンジン出力低下時といった陽電子砲に比べ優位性に優れる状況下等において実体弾ならではの利点を最大限に活用し、これが決定打となった戦闘も多い。
+
:『V』での最弱武装であり、唯一スパロボサイズのまま攻撃する武装。
::元ネタは「三式焼散弾」と呼ばれる対空砲弾であり、発射してから一定時間後に爆裂し、破片で敵の航空機を撃ち落とす物であった。しかし、破片がまるでパーティーのクラッカーのように扇形に開き、またこの特性上、上から降らせるものであったために対空面では大した戦果を挙げられなかった。<ref>基本的な対空砲弾は花火のように全円状に爆裂するため、わざわざ上から降らせなくともよい。</ref>また、対艦戦闘でも貫通力は皆無のため、艦橋や主砲を破壊できても撃沈させることはできていない。その一方で陸地への打撃力は非常に大きく、飛行場などを使用不能にしている。
+
;垂直ミサイル発射管(VLS)
 
+
:史実における戦艦大和の煙突にあたる部分に8セルを1基、艦底部にも発射管を8門搭載。内側からの弾種変更、再装填ができる。弾種も対空(SAM)、対艦及び対地(SSM)、高高度弾道弾迎撃(ABM)と多数ある。
;副砲
+
:『V』では一斉射撃の演出にて使われる。
:正式名称は「20サンチ三連装副砲塔」。こちらも実体弾を搭載可能。
 
:主砲のうち第二砲塔と第三砲塔の艦橋側にあり、前後2基6門装備されている
 
:元は15.5㎝だったがこちらでは5㎝ほど大きくなっており、軽巡並みの主砲から重巡並みの主砲になっている。
 
:最上型巡洋艦が軽巡から重巡に改装されるにあたり、外された主砲を転用したもの。元が巡洋艦のため装甲が薄く大和型の弱点とされた。しかし、外すのを惜しまれる程信頼性は高かったと言われている。
 
:建造時はさらに両舷に1基ずつ計4基12門(片舷3基9門)あったのだが、対空用の機銃と高角砲を装備するにあたり外された。その後、最後の連合艦隊旗艦となる「大淀」に2基6門装備された。
 
;波動砲
 
:正式名称は「次元波動爆縮放射機」。口径は200サンチ。波動エンジン内で生成された余剰次元を艦首から軸線上に展開、その際に生まれては消滅を繰り返すマイクロブラックホールの熱量が射線上のあらゆる物質を破壊する。三式弾とは逆の意味でガミラスを驚愕させた兵器である。
 
:ヤマトの艦体を丸ごと砲身として使用する『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』を代表する最終兵器。ガミラスからは一貫して「大砲」と呼ばれた。発射シークエンス時の遣り取り<ref>特に、'''「エネルギー充填120%完了!」「対ショック・対閃光防御!」'''等の台詞が有名。</ref>もまた、有名である。
 
:旧作におけるヤマトの波動砲との最も大きな違いとして、本作では'''最終兵器'''という側面が特に強調されている。[[木星]]での戦闘にて初めて使用した際には[[オーストラリア]]大陸級の浮遊大陸を一撃で消滅させるほどの威力で乗員に大きな衝撃を与え、最終盤では波動砲の存在そのものが大きな問題を招くことにもなった。
 
:後世のあらゆる作品にジャンルの垣根を超えて多大な影響を与えた武装であり、主砲・副砲と異なる「必殺砲」が搭載された[[戦艦]]は枚挙にいとまが無い。ロボットアニメの[[母艦]]に限定しても[[アークエンジェル|ローエングリン]]に[[マクロス|マクロスキャノン]]、[[ナデシコ|グラビティブラスト]]に[[ゴラオン|オーラノバ砲]]、[[ネェル・アーガマ|ハイパーメガ粒子砲]]など探せばいくらでも出てくる程<ref>[[ゴラオン]]のオーラノバ砲に至っては、[[旧シリーズ]]の[[ロボット大図鑑]]にて「まるで波○砲である」とネタにされている。</ref>[[バンプレストオリジナル]]では[[ハガネ|あの艦]]の最強武器の[[トドメ演出]]がどこからどう見ても旧作ヤマトのオマージュである。
 
:発射前に長大な発射シークエンスが必要となるだけでなく、発射後もエネルギー漏れやエンジンの不調等のトラブルが発生する「ハイリスク・ハイリターンな兵器」、'''所謂「ロマン砲」の開祖'''<ref>現実でも、ドイツ軍が使用した80cm列車砲などがロマン砲と呼ばれている。</ref>。そのコンセプトは艦艇以外にも受け継がれており、人型機動兵器でもそれは同じである。
 
;ミサイル発射管
 
:史実における戦艦大和の煙突にあたる部分に八連装のものを1基、艦底部にも8門搭載。
 
 
;魚雷発射管
 
;魚雷発射管
 
:艦首及び艦尾両舷に12門を搭載するほか、両舷側面に短魚雷発射管も16門を搭載。
 
:艦首及び艦尾両舷に12門を搭載するほか、両舷側面に短魚雷発射管も16門を搭載。
:史実には無い装備だが、一つ前である長門型までは装備されたことがある。しかし、艦首は波で上下によく揺れるうえ、発射するために速度を落とす必要があったために廃止された。
+
:『V』では当面における唯一のP武器。
;94式爆雷投射機
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;94式空間爆雷投射機
:マスト付け根に搭載。
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:マスト付け根に搭載。主に対空用で使われる。『2199』本編では使われなかったが『星巡る方舟』で使用されている。
;対空砲
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;次元波動爆縮放射機(波動砲)
:パルスレーザーを発射する対空砲台。艦体各所に多数搭載する。基本的には敵機を落とすのではなく、敵機が近づけないように、攻撃させないようにするための艤装である。
+
:ヤマトに採用されている艦首軸線単装砲。波動エンジン内で生成された余剰次元を艦首砲口から軸線上に展開、その際に生まれては消滅を繰り返すマイクロブラックホールの熱量が射線上のあらゆる物質を破壊する。三式弾とは逆の意味でガミラスを驚愕させた兵器であり、ガミラスからは一貫して「大砲」と呼ばれた。ちなみに直径は200サンチ。
;波動防壁
+
:ヤマトの艦体を丸ごと砲身として使用する、『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』を代表する最終兵器。発射シークエンス時のやり取り<ref>特に、'''「エネルギー充填120%完了!」「対ショック・対閃光防御!」'''等の台詞が有名。</ref>もまた、有名である。
:正式名称は「次元波動振幅防御壁」。次元波動理論を応用した[[エネルギーフィールド]]。ガミラス側にも「ゲシュタムフィールド」という名称で存在する。
+
:旧作におけるヤマトの波動砲との最も大きな違いとして、『2199』では「'''最終兵器'''」という側面が特に強調され、自衛のために止むを得ない時以外は決して使ってはならない禁忌として扱われている<ref>旧作、『2199』共に使用した回数は5発だけだが、旧作では敵を倒すための兵器として積極的に使用している。特にガミラス本星での使用目的は『2199』とは真逆となっている。</ref>。旧作、『2199』共に[[木星]]での戦闘にて初めて使用した際には[[オーストラリア]]大陸級の浮遊大陸を一撃で消滅させるほどの威力で乗員に大きな衝撃を与え、その気になれば'''星一つたやすく破壊できるほど'''の威力がある。その為、終盤ではイスカンダルにも波動エンジンを兵器転用して侵略行為をしていた過去がある故に「波動エンジンを兵器に転用したことは倫理的に許されることではない」と地球への不信を招いた。
:「20分程度しか展開できず、耐圧限界点を超えると突破されてしまう」といった弱点を持つが、ガミラス艦の陽電子ビームにも充分耐えることが可能。
+
:『V』においては「波動砲」名義で実装。使えるのは2ステージだけだが、'''EN250消費'''という莫大なリスク<ref>この消費ENは2018年現在'''固定数値では'''最高値である。</ref>と引き換えに攻撃力は'''初期値8700'''という凄まじい性能を誇る。前述通り、星一つ破壊できるほどの兵器なので、そうそう容易く使えてもそれはそれで問題があるのだが。なお、通常武器の波動砲とマップ兵器の波動砲がそれぞれ別々の武器として用意されており、マップ兵器版はイベントで何度か使われる。第47話での使用が困難ルート解禁条件の一つなので、1度は使用しておこう。
:なお、制御室はあの悪名高い第三艦橋に存在する。
+
;次元波動振幅防御壁(波動防壁)
 +
:次元波動理論を応用した[[エネルギーフィールド]]。ガミラス側にも「ゲシュタム・フィールド」という名称で存在する。「20分程度しか展開できず、耐圧限界点を超えると突破されてしまう」といった弱点を持つが、ガミラス艦の陽電子ビームにも充分耐えることが可能。
 +
:旧作では搭載されていない設備で、発生装置は'''旧作においてよく破壊されていた第三艦橋'''に設置されている。
 
;ロケットアンカー
 
;ロケットアンカー
:船首両舷に設けられたロケットエンジン付アンカー。ヤマトを係留する以外に急速転進の際に使用することもある。劇場版ではこれを利用した奇襲戦法も見せている。
+
:艦首両舷に設けられたロケットエンジン付アンカー。ヤマトを係留する以外に急速転進の際に使用することもある。劇場版ではこれを利用した奇襲戦法も見せている。
:第二次世界大戦では実際にこの戦法が執られ、「秋津洲流戦闘航海術」という名前で使われた。攻撃目標の急速な転舵は、今正に急降下爆撃を行おうとする爆撃機にとっては最悪といってよく、急降下中のため速度が出すぎて曲がるに曲がれない、曲がっても機体が持たないか今度は上がれない、爆弾は投下後は自由落下のため誘導できず、直撃させられないという状態に陥るからである。余談ではあるが、レイテ沖海戦では伊勢と日向がそれぞれ面舵(右転舵)と取舵(左転舵)のみで爆撃を見事に躱し切っており、「爆撃を避けるには転舵のタイミングが一番重要」としている。
 
 
:;重力アンカー
 
:;重力アンカー
::[[宇宙|宇宙空間]]でヤマトを場に固定するためのシステム。波動砲使用時に使用され、これを使わないと波動砲の圧力に圧されて後退していってしまう。
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::[[宇宙|宇宙空間]]でヤマトを場に固定するためのシステム。波動砲使用時に使用され、これを使わないと波動砲の圧力に圧されて後退していってしまう。しかし、この点を逆に利用して、[[ハガネ|反動を利用しての緊急的な脱出手段]]としての使用もなされた。
::しかし、この点を逆に利用して、[[ハガネ|反動を利用しての緊急的な脱出手段]]としての使用もなされた。
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==== 特殊装備 ====
 +
;三式融合弾
 +
:第1・2主砲及び第1副砲に装填可能な実体弾。対艦用APHE弾頭と対空用榴散弾頭の2タイプある。信管は着発(無遅延)、近接、時限の3タイプ。有効射程距離、威力はショックカノンより低いものの、エンジンの出力に関係無く使用でき、APHEなら直撃させればデストリア級航宙重巡洋艦も十分撃破可能。元ネタは「三式焼散弾<ref>発射してから一定時間後に爆裂し、火が付いた破片で敵の航空機を撃ち落とす「クラスター弾」のようなものであった。ただし、対空砲弾としての性能はあまり高くなく、地上砲撃の方が威力を発揮した。</ref>」と呼ばれる対空砲弾である。
 +
:ヤマトは重力下での山越え曲射や時限信管を用いた重構造物の破壊、エンジン出力低下時、亜空間内といったショックカノンに比べ優位性に優れる状況下等において実体弾ならではの利点を最大限に活用し、これが決定打となった戦闘も多い。
 +
:『V』では時限信管版を採用。砲弾の装填から南部と相原のリアルカットが入ったのち第1・2主砲から発射。設定に反して、ショックカノンより威力が上である。
 +
;[[コスモリバースシステム]]
 +
:イスカンダルにおいて搭載される。
 +
:ちなみに、コスモリバースシステムを搭載した際に波動砲を封印しており、砲塔部分が巨大なオレンジの蓋らしきもので覆われている。なお、『V』では困難ルートの場合、再び波動砲を使用する機会があるためか再現されない。
 +
 
 +
==== 必殺技 ====
 +
;一斉射
 +
:エンジン点火のリアルカットからヤマトの昇るようなCGカット、ミサイルや魚雷で敵を封じ込め、その後前部のショックカノン主砲副砲3基の斉射。その後爆煙の中を進みつつ主砲2基で追撃。トドメでどでかい爆風を背にしつつ飛ぶ。終盤に突撃戦法が追加されるまでの必殺武装。
 +
;突撃戦法
 +
:第18話で見せたバラン星攻略戦の再現。通称「'''沖田戦法'''」。前面に波動壁を集中展開、トドメで原作第2話のように爆風の中から飛び出しエンジンを再点火、前期OPラストのように旅立つ。
 +
:戦艦では珍しいP武器かつ実質上の必殺武装だが、EN消費が100と重く気軽には撃てない点に注意。また、大抵の武装追加などがシナリオで語られる中、『V』では'''唯一シナリオ内では追加されたことが語られない'''。追加される42話で使用するとファクトリーでTacPが手に入るため、忘れずに使用したい。
 +
 
 +
==== [[召喚攻撃|艦載機攻撃]] ====
 
;コスモファルコン隊
 
;コスモファルコン隊
:[[召喚攻撃]]で、[[加藤三郎]]率いる[[コスモファルコン]]隊が出撃して総攻撃を行う。
+
:[[加藤三郎|加藤]]率いるコスモファルコン隊が出撃して総攻撃を行う。
<!-- === [[特殊能力]] === -->
+
:『V』では移動後使用不能で射程も4までと癖があるが、サイズ差補正無視・バリア貫通ありとなっている。この時加藤も敵によっては特殊台詞が発生する。
<!-- ;剣装備、盾装備、銃装備:[[切り払い]]、[[シールド防御]]、[[撃ち落とし]]を発動。 -->
+
 
<!-- ;[[バリア]]名:バリアの名前を記載。 -->
+
=== [[特殊能力]] ===
<!-- ;[[変形]]: -->
+
;波動防壁
<!-- ;[[分離]]: -->
+
:波動エネルギーを使用したエネルギーフィールド。全属性ダメージを2500まで無効化。EN10消費。守りの要となる。
<!-- ;[[合体]]: -->
+
;[[EN回復]](中)
<!-- ;[[換装]]: -->
+
:波動エンジンの恩恵によりENが回復する。EN消費がとにかく激しいヤマトにはありがたい能力だが、困難ルートの最終話では波動砲が解禁されるためこれでも足りない。最優先でENを改造しておきたいところ。
<!-- ;[[換装武器]]:([[OG]]シリーズのみ) -->
+
 
<!-- === 移動タイプ === -->
+
=== 移動タイプ ===
<!-- ;[[空]]・[[水|海]]・[[陸]]・[[地中]][[ホバー]][[宇宙]]:[[飛行]]可能。 -->
+
;[[空]]・[[陸]]・[[]]
<!-- === [[サイズ]] === -->
+
:宇宙戦艦なので空が飛べて潜水も出来る。当初地面に埋まっていたためか陸適応もある為、[[EN]]を消費せずに移動できたり、陸地のユニットへの[[援護]]ができる数少ない[[戦艦]]となっている。
<!-- ;SS S M L 2L(LL)3L:※スパロボでの区分。同じ機体でも、形態や作品によってはサイズが異なる場合がある。 -->
+
 
<!-- === カスタムボーナス === -->
+
=== [[サイズ]] ===  
<!-- ;ボーナス内容:第2次G、GBA版OG2、OGs、OG外伝、A PORTABLE、第2次Z、第3次Zで採用。※簡単な解説を記述。 -->
+
;2L
<!-- === 機体ボーナス === -->
+
 
<!-- ;ボーナス内容:L、UX、BXで採用。※簡単な解説を記述。 -->
+
=== カスタムボーナス ===
<!-- == 機体[[BGM]] == -->
+
;強化パーツのスロット+1
<!-- ;「曲名」 -->
+
:『V』にて採用。フル改造ボーナスと併用可能なので、[[紅蓮聖天八極式|この性能で]][[ヴァルザカード|強化パーツを4つも装備可能]]という恐るべき艦と化す。
<!-- :採用作品や解説など -->
+
 
<!-- == 対決・名場面 == -->
+
== 機体BGM ==
<!-- できる限り作品順・時系列順に記述してください。 -->
+
;「降下するヤマト」
 +
:『V』にて採用。OPテーマのオフボーカルアレンジ。
 +
 
 +
== 対決・名場面 ==
 +
;往復33万6000光年への旅立ち
 +
:イスカンダルに向かわんとまさに出航しようとしたその時、巨大な惑星間弾道ミサイルがヤマト目掛けて発射された。地球上に残された僅かなエネルギーをかき集め、辛うじて浮上したヤマトは主砲でミサイルを迎撃。大爆発に巻き込まれたが波動障壁のお陰で事なきを得る。
 +
:『V』でも第1話で再現されているが、このイベント戦闘のためだけに惑星間弾道ミサイルのユニットデータが用意されている。
 +
;木星浮遊大陸消滅
 +
:木星のガミラス浮遊大陸の中心部にある前線基地を波動砲の試射を兼ねて攻撃した。しかし波動砲の出力は[[沖田十三|沖田艦長]]を含めたヤマト乗組員の想像を遥かに超えるものであり、前線基地どころかオーストラリア大陸と同等の面積を持つ浮遊大陸を跡形もなく消し去ってしまう。
 +
;冥王星攻略戦
 +
:地球へ遊星爆弾を落としていたガミラス冥王星基地を攻撃することになったヤマトは、浮遊大陸の件もあり波動砲を使わずに攻略戦に臨む。
 +
:反射衛星砲を使用した攻撃により操舵が利かなくなったヤマトは冥王星の海へ不時着。一度は作戦中断を余儀なくされるが、陽動として出撃した[[古代進|古代]]の活躍もあり反射衛星砲の位置を特定、長射程攻撃が可能な時限信管タイプの三式融合弾を用いて冥王星基地を破壊する。基地司令の[[ヴァルケ・シュルツ|シュルツ]]率いるガミラス艦隊の撤退により、二度と地球へ遊星爆弾が降り注ぐことはなくなった。
 +
;灼熱の死闘
 +
:太陽系からワープを繰り返しながらイスカンダルへ向かうヤマトは、恒星グリーゼ581<ref>実在する恒星で、地球からは天秤座の方角に20光年程の距離に存在する。複数の惑星を伴っており、その内の幾つかの惑星は液体の水が存在すると言われている。</ref>付近にワープアウトする。しかし、そこには冥王星基地から脱出してきたシュルツ達がガス生命体を伴って待ち構えていた。エネルギーを喰らうガス生命体に追われたヤマトは、グリーゼ581の至近まで接近する。
 +
:その時、ガス生命体がより大きなエネルギー源である恒星に食らい付き、逆に恒星に飲まれていった。ガス生命体を失ったシュルツは最後の攻撃をヤマトにかけるべく恒星に接近、激しい砲撃を加える。逃走するヤマトは行く手を阻むコロナを波動砲で吹き飛ばして窮地を脱するが、シュルツの艦はコロナの直撃を受けて恒星に沈む。
  
 
== 関連機体 ==
 
== 関連機体 ==
 +
;[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A4%E3%83%9E%E3%83%88_(%E5%AE%87%E5%AE%99%E6%88%A6%E8%89%A6%E3%83%A4%E3%83%9E%E3%83%88)#波動実験艦_銀河 波動実験艦 銀河](SRW未登場)
 +
:『[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E5%AE%99%E6%88%A6%E8%89%A6%E3%83%A4%E3%83%9E%E3%83%882202_%E6%84%9B%E3%81%AE%E6%88%A6%E5%A3%AB%E3%81%9F%E3%81%A1 宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち]』(SRW未参戦)に登場する同型艦。ヤマトの波動システムを含む本体をコピーし、役目を終えたコスモリバースシステムをヤマトより移設し、その能力の研究と利用に特化している。
 +
;[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%92%8C_(%E6%88%A6%E8%89%A6) 戦艦大和]
 +
:当艦のモデルであり実在した旧大日本帝国海軍の超弩級戦艦。
 +
:大和が沈没して約250年後、「遊星爆弾によって[[海]]が干上がり露わになった戦艦大和の残骸を隠れ蓑に、宇宙戦艦として生まれ変わったヤマトが極秘裏に建造されていた」というのが『宇宙戦艦ヤマト』の設定になっている。
 +
:ちなみに計画番号の「A201-F5」は元の大和の計画番号「A140-F5」が由来。
 +
:『V』では第1話のマップ上のオブジェクトとして登場する。
 +
 +
== 艦載機 ==
 
;[[コスモゼロ]]
 
;[[コスモゼロ]]
:正式名称は「零式52型空間艦上戦闘機」。艦載機として2機を搭載。
+
:2機搭載。
;[[コスモファルコン]]
+
;[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%82%AC%E3%83%BC_(%E5%AE%87%E5%AE%99%E6%88%A6%E8%89%A6%E3%83%A4%E3%83%9E%E3%83%88)#コスモファルコン コスモファルコン]
:正式名称は「99式空間戦闘攻撃機」。艦載機として予備機4機を含む36機を搭載。
+
:36機搭載。
;'''戦艦大和'''
+
;[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%91%E5%91%BD%E8%89%87_(%E5%AE%87%E5%AE%99%E6%88%A6%E8%89%A6%E3%83%A4%E3%83%9E%E3%83%88)#コスモシーガル コスモシーガル]
:当艦のモデルとなった実在した大日本帝国海軍の超弩級戦艦。今もなお歴史にその名を残す人類史上最大最強<ref>なお、戦艦大和の[[ライバル]]艦として米国海軍のアイオワ級戦艦が挙げられることもある</ref>の戦艦である。しかし[[西暦]]1945年4月7日、第二次世界大戦末期の「天一号作戦」の折に機動部隊の大空襲により坊ノ岬沖にて奮戦虚しく沈没した。<ref>戦艦大和は現在でこそ歴史に名を残す大戦艦として有名だが、実は第二次世界大戦当時は徹底してその存在を秘匿されていたため、[[日本]]国民には全く知られておらず、アメリカも全容を知ったのは戦後になってからである(その為、アイオワ級が世界最大と思われていた)。しかし、戦後多くの創作作品で戦艦大和が活躍する事になり、日本国民に広くその名を知られる事になる。そして、戦艦大和の知名度向上に多大な影響を与えたとされる作品こそが、他ならぬ『宇宙戦艦ヤマト』である。</ref>
+
:2機搭載。
:戦艦大和が沈没して約250年後、「遊星爆弾によって[[海]]が干上がり露わになった戦艦大和の残骸を隠れ蓑に、宇宙戦艦として生まれ変わったヤマトが極秘裏に建造されていた」というのが『宇宙戦艦ヤマト』の設定になっている。
+
;[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8E%A2%E7%B4%A2%E8%89%87_(%E5%AE%87%E5%AE%99%E6%88%A6%E8%89%A6%E3%83%A4%E3%83%9E%E3%83%88)#100式空間偵察機 100式空間偵察機]
:なお、戦艦大和の“戦艦”はスパロボにおける[[戦艦]]とは全く意味が違うので注意。
+
:2機搭載。
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;[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8E%A2%E7%B4%A2%E8%89%87_(%E5%AE%87%E5%AE%99%E6%88%A6%E8%89%A6%E3%83%A4%E3%83%9E%E3%83%88)#キ8型試作宙艇 コウノトリ](SRW未登場)
 +
:予備機として1機を搭載。
  
 
== 余談 ==
 
== 余談 ==
*リメイク前の『宇宙戦艦ヤマト』におけるヤマトは「第二次世界大戦末期に沈没した戦艦大和の残骸を極秘裏に修復し、そのまま宇宙戦艦に[[改造]]した」という設定であった。
+
*波動砲は後世のあらゆる作品にジャンルの垣根を超えて多大な影響を与えたギミックであり、艦首部分に主砲・副砲と異なる「'''必殺砲'''」が搭載された[[戦艦]]は枚挙にいとまがない。ロボットアニメの[[母艦]]に限定しても[[アークエンジェル|ローエングリン]]に[[ミネルバ|タンホイザー]]に[[マクロス|マクロスキャノン]]、[[ナデシコ|グラビティブラスト]]に[[ゴラオン|オーラノバ砲]]、[[ネェル・アーガマ|ハイパーメガ粒子砲]]など探せばいくらでも出てくるほど<ref>[[ゴラオン]]のオーラノバ砲に至っては、[[旧シリーズ]]の[[ロボット大図鑑]]にて「まるで波○砲である」とネタにされている。</ref>。ロボットにしてもVで共演している[[グレートマイトガイン]]のパーフェクトキャノンの演出は波動砲のオマージュとなっている。[[バンプレストオリジナル]]では[[ハガネ]]の最強武器の演出がどこからどう見ても旧作ヤマトのオマージュである。
**…が、実際の戦艦大和の残骸は船体自体が真っ二つに分断されており、'''極秘裏に[[修理]]することなど到底無理'''であった<ref>柳田理科雄氏の著作『空想科学読本5』では、「250年以上昔の船体を宇宙船に改造するなぞ、21世紀現在のNASAが19世紀の帆船をシャトルにするようなものだ」という旨の指摘がされている。</ref>。この事実を後に知った当時の制作スタッフは大いに落胆し(特に西﨑義展氏の落胆ぶりは目に見えてひどかったらしい)、松本零士氏に至っては悔し泣きをする程であったという。そのため、『宇宙戦艦ヤマト』のリメイク作品である『宇宙戦艦ヤマト2199』では「戦艦大和の残骸に偽装して、宇宙戦艦ヤマトを新規建造した」という設定となっている。
+
**発射前に長大な発射シークエンスが必要となるだけでなく、発射後もエネルギー漏れやエンジンの不調等のトラブルが発生する「ハイリスク・ハイリターンな兵器」、'''所謂「ロマン砲」の開祖'''でもあり、このコンセプトは艦艇のみならずロボットにも受け継がれている。
**旧作のヤマトの[[全長一覧 #一覧(戦艦)|艦の大きさ]]もまた、史実における戦艦大和の263mに準じていた(265.8 m)が、BBY-01では333mとなっている。この数字は現実における歴代米国原子力空母と同程度(330~336m)であり、現実では'''「人類史上最大の軍艦」「移動可能な兵器として最大」'''と言った意味合いがある。'''なお、大和の船体は46㎝砲を持つ戦艦としては遥かに小さく、ほぼ同じ大きさのアイオワ級が40.6㎝砲ということを踏まえるとBBY-01の船体が適正値に近づいたとも言えるが、こっちも口径が2㎝程大きくなっているので本来ならば400mぐらいになるはずである。'''<ref>戦艦大和と武蔵に搭載された46cm3連装砲塔は、1基あたりの重量が2800トン余りにも達する。これは、旧日本海軍最大の駆逐艦であった秋月型に匹敵する重量であり、大和と武蔵は合計3基搭載、実に9000トン近い重量が主砲の重さだけで占められている。64000トンの排水量と比較すると明らかに過剰装備であり、世界最大の戦艦でありながら「コンパクトな戦艦」という評価がある程である。しかし、この仕様は海軍が当初から意図していたものとも言われている。余談だが、更に大口径な51cm砲に交換する計画があったと言われている。</ref>
+
*リメイク前の原作『宇宙戦艦ヤマト』におけるヤマトは「第二次世界大戦末期に沈没した戦艦大和の残骸を極秘裏に修復し、そのまま宇宙戦艦に[[改造]]した」という設定であった<ref>これについて柳田理科雄氏の著作『空想科学読本』では、「250年以上昔の船体を宇宙船に改造するのは、21世紀のNASAが19世紀の帆船をシャトルにするようなものだ」という旨の指摘がされている。</ref>。
*ヤマトの第三艦橋は、ある意味で欠かすことの出来ない波動砲とは別の意味で後世に影響を与えた設備である。
+
**……が、後に発見された実際の戦艦大和の残骸は船体自体が真っ二つに分断されており、'''極秘裏に[[修理]]することなど到底無理'''であった。この事実を知った当時の制作スタッフは大いに落胆し(特に西﨑義展氏の落胆ぶりは目に見えてひどかったらしい)、松本零士氏に至っては悔し泣きしたほどであったという。そのため、『宇宙戦艦ヤマト』のリメイク作品である『2199』では「戦艦大和の残骸に偽装して、宇宙戦艦ヤマトを新規建造した」という設定となっている。なお、戦没艦としてはこれでもマシな状態であり、姉妹艦の武蔵は'''原型を留めないほどバラバラに砕け散っていた。'''
**実際、旧作におけるヤマトの第三艦橋は'''「幾度と無く壊され、その度に何事も無く復活する」'''という色々な意味で杜撰かつ酷い扱いを受けていた。時には跡形も無く破壊されたことすらある(最低でも2度)。そのような扱いから[[ヱクセリヲン|後発の]][[ダイグレン|ロボットアニメ]]でもネタにされ、『[[スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION|OG]]』においても[[ハガネ]]が第三艦橋を中破させている。
+
***また、戦艦大和より33年前の1912年に氷山に衝突して沈没した豪華客船'''タイタニック号の残骸が、西暦2100年までには腐食が進んで自重に耐え切れなくなり崩壊してしまう'''と予想されている事例を考慮すると、'''そもそも戦艦大和の残骸の状態が良かったとて、ヤマトが建造される22世紀末にはとっくの昔に完全に錆びて崩壊し朽ち果ててしまっていると思われる'''<ref>タイタニック号の残骸は既に船体じゅうに鉄を腐食分解させるバクテリアが繁殖して錆のつららができている。そのうえ、戦艦大和は水深345mの海域に眠っているが、タイタニック号は大和の10倍以上も深い水深3,650mの海域に眠っている。水深が深い海域は水温も低い分微生物の活動が緩慢であることを考慮すれば、大和がタイタニック号の見込みよりさらに長く原形をとどめるのはあまりに非現実的だろう。なお、宇宙戦艦ヤマトのアニメが放送されたのは1974年、戦艦大和とタイタニック号の残骸が発見されたのは共に1985年である。</ref>
**『宇宙戦艦ヤマト2199』では流石に改善されて大惨事に至ることはなくなったが、'''壊れなくなっただけで扱いの酷さはあまり変わっていない'''。実際、船底からせり出しているにも関わらず第3話の時点で[[木星]]の重力に捕まり、ガミラスの浮遊大陸の地表にヤマトは'''ドリフトで着陸'''させられている。しかし、堅牢性の改善自体は視聴者の予想を超えており、最も強固な部位となっていた。
+
**旧作のヤマトの[[全長一覧 #一覧(戦艦)|艦の大きさ]]もまた、戦艦大和の263mに準じていた(265.8 m)が、設定変更で大和と同等である必要がなくなった『2199』では333mとなっている。この数字は現実における歴代米原子力空母と同程度(330~336m)であり、現実では'''「人類史上最大の軍艦」「移動可能な兵器として最大」'''といった意味合いがある。'''
 +
*旧作におけるヤマトの第三艦橋は'''「幾度となく壊され、その度に何事もなく復活する」'''という色々な意味で杜撰かつ酷い扱いを受けていた<ref>最低でも2度は跡形もなく破壊されている。</ref>。そのような扱いから[[ヱクセリヲン|後発の]][[ダイグレン|ロボットアニメ]]でもネタにされ、『[[スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION|OG]]』においても[[ハガネ]]が第三艦橋を中破させている。
 +
**『2199』では流石に改善されて大惨事に至ることはなくなったが<ref>堅牢性の改善自体は視聴者の予想を超えており、最も強固な部位となった他、『2199』の第三艦橋は「波動防壁制御室」と設定されている。</ref>、(船底からせり出しているにも関わらず)第3話の時点で[[木星]]の重力に捕まり、ガミラスの浮遊大陸の地表にヤマトは'''ドリフトで着陸'''させられる等、扱いの悪さはあまり変わっていない。
 +
*上記のナンバリング、第二艦橋のCIC化、艦内編成、クルーの階級を見ればわかると思うが、旧作ヤマトがいずれも旧海軍を元に構想されたのに対しこちらは現海上自衛隊を元にしている。船務長辺りがわかりやすいだろう。
 +
**実際スタッフも海自の体験航海を行ったようで、詳しくわかりやすく描かれている。
 +
*波動砲の件でも触れた[[OGシリーズ]]に登場する戦艦[[ハガネ]]は、[[ダイテツ・ミナセ|クルー]]も含めてヤマトを強くオマージュしており、ストーリー上での活躍も込みで完全に「OG版ヤマト」と呼ぶべき存在である。
 +
* ヤマトにおいて忘れてはならないのが柏原満氏の手によるショックカノンや波動砲のSE。擬音で表現しづらいながらも、それでいて一度聞いたら忘れられない独特の効果音は視聴者に強い印象を残し、ヤマトシリーズでは欠かせない存在となった。その人気ぶりは、旧作の久々の続編となった『復活篇』でSEが変更された際に古参ファンを中心に批判が殺到したほど<ref>理由は柏原氏が「5.1chはできない」と参加を辞退した事による。ディレクターズ・カット版では音響監督の説得に応じた柏原氏が旧作のSEの使用を許可、昔の効果音に差し替えられたため解消された。</ref>。
 +
** 『ヤマト』の大ファンで知られる庵野秀明氏は自身の作品『[[ふしぎの海のナディア]]』で'''[[N-ノーチラス号]]の主砲SEとしてショックカノンのものをそのまま使用'''している(無論オリジナル版のSEを作成した東京演劇音響研究所から正式に許可をもらっている)。また、N-ノーチラス号の造形や発進シーンも『ヤマト』のオマージュとなっている。
 +
** 『2199』でも非常に拘り、柏原氏から提供された当時の音源を使用している。出渕裕総監督は宮川泰氏による音楽と共に柏原氏のSEを'''「必須条件」'''と語っている。
  
 
== 商品情報 ==
 
== 商品情報 ==
146行目: 200行目:
 
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==
 
<references />
 
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== 資料リンク ==
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*[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A4%E3%83%9E%E3%83%88_(%E5%AE%87%E5%AE%99%E6%88%A6%E8%89%A6%E3%83%A4%E3%83%9E%E3%83%88)#リメイクアニメ ウィキペディア]
 
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[[Category:登場メカや行]]
 
[[Category:登場メカや行]]
 
[[Category:宇宙戦艦ヤマト2199]]
 
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2024年10月13日 (日) 15:50時点における最新版

ヤマト
外国語表記 YAMATO
登場作品 宇宙戦艦ヤマト2199
デザイン 玉盛順一朗
初登場SRW スーパーロボット大戦V
SRWでの分類 機体
母艦
テンプレートを表示
スペック
分類 超弩級宇宙戦艦
全長 333m
全高 99.47m
全幅 61.77m(安定翼展開時:87.72m)
動力 ロ号艦本イ400式次元波動缶(波動エンジン)1基、艦本式コスモタービン改(74式推進機関)8基二軸
推進機関 核融合推進
所属 国連宇宙軍・宇宙海軍
主な搭乗員

沖田十三【艦長】
真田志郎【副長兼技術長】
古代進【戦術長】

テンプレートを表示

ヤマトは『宇宙戦艦ヤマト2199』の登場メカ。

概要[編集 | ソースを編集]

恒星間航行用超弩級宇宙戦艦。識別番号「BBY-01」(Battleship, Prototype starship)、建造計画名「A201F5-E」。西暦2199年進宙。

元は「イズモ計画」用の移民船として建造されていたが、物語開始の1年前にイスカンダルから「次元波動エンジン」の技術供与を受け「ヤマト計画」へ移行、地球人類史上初の恒星間航行用宇宙船として建造された。 ガミラスからの攻撃により世界が分断されているため、国連主導ではあるものの最初に技術を受け取った極東管区(主に日本)が中心となり建造された。

ガミラスによる発見を避けるため、遊星爆弾によってが干上がった日本の九州・坊ノ岬沖において第二次世界大戦末期の西暦1945年(昭和20年)に爆沈していた旧日本海軍の戦艦「大和」の残骸に偽装して建造が進められた。なお、偽装解除前に攻撃してきたガミラスのポルメリア級強襲航宙母艦を主砲三式融合弾で撃墜し、出航前に初戦果を挙げている。指揮統率は主に第一艦橋(光学艦橋)にて行われるが、激戦が予想される場合は第二艦橋(CIC)にて行うようになっている。それに伴いメイン・サブコンピューターによる指揮補助、偵察機等とのネットワークデータリンク能力が付与されている。

メインエンジンはイスカンダルからもたらされた技術を用いて製造された波動エンジンを使用。波動コアと呼ばれる装置を核として動いており、起動には大量の電力が必要となる。地球を発つ際には世界中から電力供給を受けることでようやく起動した。ワープシステムや波動砲の動力でもあるが、未知の技術ゆえ何が起きるか解らないところがあり、ワープの初使用時にはオーバーヒートを起こし、波動砲の試射時にはエンジンの一部が溶けかかるという事態を招いている。ただこれはオーバーヒートしたエンジンを突貫修理した直後に波動砲発射という、エンジンに最大の負荷がかかる運用を連続でやったせいとも考えられ、その後はある程度解析が済んだのかエンジントラブルは見られなくなった。

惑星の水面上で艦の上下を入れ替えて潜水艦として行動することも可能。ヤマトのバイタルパート(艦底の重要防御区画)の装甲の厚さを活かした防御形態と言える。艦底部の第三艦橋には波動防壁と慣性制御の制御室が存在する。

食糧については「O・M・C・S」("Organic Material Cycle System"、オムシス)と呼ばれる供給システムが稼働している。だが、技術の問題なのか、あるいは恒星間航行艦としては400mにも満たない小型の艦体のせいなのか、動物性タンパク質の供給については「知らない方がいい方法が使われている」とのこと。

製造設備については簡単な部品の製造や資材加工が可能なものの、旧作に存在した艦内工場は存在せず三式弾やミサイル等の製造は不可能となっている。故に、資材の原料は立ち寄った惑星以外にも、敵艦や敵基地の残骸を漁って補給している。

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

VXT三部作[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦V
初登場作品。「宇宙戦艦ヤマト」名義で登場。通常版・限定版共にパッケージイラストに描かれており、通常版ではナデシコCと並んで描かれる。
加入は第1話終了時で、沖田がメイン、真田古代の3人がサブパイロットを務める。武装演出・戦闘掛け合いで南部森雪太田徳川加藤アナライザーが喋る。森雪不在時は岬百合亜に入れ替わる。
スーパーロボット並みの超火力・波動防壁・宇宙適応Sに加え、カスタムボーナス各種で強化パーツスロット4個搭載可能と隙の無い性能を誇る。欠点は戦艦故に終盤近くに追加される「突撃戦法」までP兵器が貧弱な点。もっとも、本作はP武器が一つもないという戦艦がほとんどなので、特定シナリオ限定の波動砲を除いた単独P武器が最強攻撃で、非P武器にしても最大射程が10と長いヤマトは最も使いやすい戦艦といえる。無改造でも十分強力なので序盤から改造してしまうと撃墜数を奪いかねない点には注意。
「ヤマトは兵器ではない」という沖田の意向から波動砲は自主封印されており、武装として使用できるのは第47話と困難ルート最終話のみ。通常ルートを通った場合はイスカンダルで波動砲ユニットを放棄するが、困難ルートを通った場合はナデシコCに保管しておりネバンリンナのイベントを起こすとボソンジャンプを利用して入れ替えることになる。また、47話でスポット解禁される波動砲の使用が困難ルート解禁条件の一つとなっている。
ちなみに、旧作にあった艦内工場の設定が復活しており、一部シナリオではこれを活用するシーンが描写されている。
序盤シナリオの都合上ヴァングレイクロスボーン・ガンダムX1改・改を始めとする様々な巨大人型兵器を格納している。もっとも、戦艦に積めなさそうな巨大ユニットも普通に戦艦に搭載できるスパロボのシステムを考えれば今更な話ではあるが。
今作では自軍の旗艦的に扱われており、主要な作戦会議はこの艦のブリーフィングルームで行われる場合が多い…が、そこに書いてあるロゴが「U.N.C.F」、つまり「国連宇宙軍」であり「地球連邦」でないことについては目をつぶるべきであろう(過去にも似たような実例があるので)。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

武装・必殺武器[編集 | ソースを編集]

武装[編集 | ソースを編集]

48サンチ陽電子衝撃主砲(ショックカノン)
波動エンジンからのエネルギー供給を受け発射する陽電子砲[1]。3門の砲塔を前部に2基、後部に1基、計3基9門搭載。実体弾も発射可能。
主兵装にして波動砲と並ぶヤマトの代名詞。3門同一方向に斉射した場合はエネルギーが途中で螺旋を描くように絡み合い束になる。ヤマトの火器管制システムによってレーダー連動の自動追尾照準、予測射撃が可能。ちなみに「サンチ」とは「センチ」のフランス語読みである。
『V』では原作第2話の再現で、ヤマトのCGカットが入り第1副砲が旋回してから第1・2砲塔が旋回、続いて古代と島のカットの後照準のカットが入り、さらにそのあと沖田のカット、第1・2主砲、第1副砲の発射のリアルカット(CGカットとは別物)、冷却リアルカットが入る。なお、第1話でのイベント戦闘では旋回時カットインの背景に迫ってくる惑星間弾道弾が映っているという手の込みようである。
20サンチ陽電子衝撃副砲
ショックカノン及び実体弾を発砲可能な副砲。主砲のうち第2砲塔と第3砲塔の艦橋側にあり、主砲と同じく3門一基で前後2基計6門装備。第2の方は艦載機のスペース確保のため実戦での三式弾装填・発砲が実質不可能になっている。
高角速射光線(パルスレーザー)近接防御砲(CIWS)
パルスレーザーを発射する対空砲台。艦橋両脇に2連装と4連装を計90門搭載する。こちらもレーダー連動型の自動追尾照準、予測射撃が可能だが基本的に弾幕を張っての対空防御、対地牽制用。
『V』での最弱武装であり、唯一スパロボサイズのまま攻撃する武装。
垂直ミサイル発射管(VLS)
史実における戦艦大和の煙突にあたる部分に8セルを1基、艦底部にも発射管を8門搭載。内側からの弾種変更、再装填ができる。弾種も対空(SAM)、対艦及び対地(SSM)、高高度弾道弾迎撃(ABM)と多数ある。
『V』では一斉射撃の演出にて使われる。
魚雷発射管
艦首及び艦尾両舷に12門を搭載するほか、両舷側面に短魚雷発射管も16門を搭載。
『V』では当面における唯一のP武器。
94式空間爆雷投射機
マスト付け根に搭載。主に対空用で使われる。『2199』本編では使われなかったが『星巡る方舟』で使用されている。
次元波動爆縮放射機(波動砲)
ヤマトに採用されている艦首軸線単装砲。波動エンジン内で生成された余剰次元を艦首砲口から軸線上に展開、その際に生まれては消滅を繰り返すマイクロブラックホールの熱量が射線上のあらゆる物質を破壊する。三式弾とは逆の意味でガミラスを驚愕させた兵器であり、ガミラスからは一貫して「大砲」と呼ばれた。ちなみに直径は200サンチ。
ヤマトの艦体を丸ごと砲身として使用する、『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』を代表する最終兵器。発射シークエンス時のやり取り[2]もまた、有名である。
旧作におけるヤマトの波動砲との最も大きな違いとして、『2199』では「最終兵器」という側面が特に強調され、自衛のために止むを得ない時以外は決して使ってはならない禁忌として扱われている[3]。旧作、『2199』共に木星での戦闘にて初めて使用した際にはオーストラリア大陸級の浮遊大陸を一撃で消滅させるほどの威力で乗員に大きな衝撃を与え、その気になれば星一つたやすく破壊できるほどの威力がある。その為、終盤ではイスカンダルにも波動エンジンを兵器転用して侵略行為をしていた過去がある故に「波動エンジンを兵器に転用したことは倫理的に許されることではない」と地球への不信を招いた。
『V』においては「波動砲」名義で実装。使えるのは2ステージだけだが、EN250消費という莫大なリスク[4]と引き換えに攻撃力は初期値8700という凄まじい性能を誇る。前述通り、星一つ破壊できるほどの兵器なので、そうそう容易く使えてもそれはそれで問題があるのだが。なお、通常武器の波動砲とマップ兵器の波動砲がそれぞれ別々の武器として用意されており、マップ兵器版はイベントで何度か使われる。第47話での使用が困難ルート解禁条件の一つなので、1度は使用しておこう。
次元波動振幅防御壁(波動防壁)
次元波動理論を応用したエネルギーフィールド。ガミラス側にも「ゲシュタム・フィールド」という名称で存在する。「20分程度しか展開できず、耐圧限界点を超えると突破されてしまう」といった弱点を持つが、ガミラス艦の陽電子ビームにも充分耐えることが可能。
旧作では搭載されていない設備で、発生装置は旧作においてよく破壊されていた第三艦橋に設置されている。
ロケットアンカー
艦首両舷に設けられたロケットエンジン付アンカー。ヤマトを係留する以外に急速転進の際に使用することもある。劇場版ではこれを利用した奇襲戦法も見せている。
重力アンカー
宇宙空間でヤマトを場に固定するためのシステム。波動砲使用時に使用され、これを使わないと波動砲の圧力に圧されて後退していってしまう。しかし、この点を逆に利用して、反動を利用しての緊急的な脱出手段としての使用もなされた。

特殊装備[編集 | ソースを編集]

三式融合弾
第1・2主砲及び第1副砲に装填可能な実体弾。対艦用APHE弾頭と対空用榴散弾頭の2タイプある。信管は着発(無遅延)、近接、時限の3タイプ。有効射程距離、威力はショックカノンより低いものの、エンジンの出力に関係無く使用でき、APHEなら直撃させればデストリア級航宙重巡洋艦も十分撃破可能。元ネタは「三式焼散弾[5]」と呼ばれる対空砲弾である。
ヤマトは重力下での山越え曲射や時限信管を用いた重構造物の破壊、エンジン出力低下時、亜空間内といったショックカノンに比べ優位性に優れる状況下等において実体弾ならではの利点を最大限に活用し、これが決定打となった戦闘も多い。
『V』では時限信管版を採用。砲弾の装填から南部と相原のリアルカットが入ったのち第1・2主砲から発射。設定に反して、ショックカノンより威力が上である。
コスモリバースシステム
イスカンダルにおいて搭載される。
ちなみに、コスモリバースシステムを搭載した際に波動砲を封印しており、砲塔部分が巨大なオレンジの蓋らしきもので覆われている。なお、『V』では困難ルートの場合、再び波動砲を使用する機会があるためか再現されない。

必殺技[編集 | ソースを編集]

一斉射
エンジン点火のリアルカットからヤマトの昇るようなCGカット、ミサイルや魚雷で敵を封じ込め、その後前部のショックカノン主砲副砲3基の斉射。その後爆煙の中を進みつつ主砲2基で追撃。トドメでどでかい爆風を背にしつつ飛ぶ。終盤に突撃戦法が追加されるまでの必殺武装。
突撃戦法
第18話で見せたバラン星攻略戦の再現。通称「沖田戦法」。前面に波動壁を集中展開、トドメで原作第2話のように爆風の中から飛び出しエンジンを再点火、前期OPラストのように旅立つ。
戦艦では珍しいP武器かつ実質上の必殺武装だが、EN消費が100と重く気軽には撃てない点に注意。また、大抵の武装追加などがシナリオで語られる中、『V』では唯一シナリオ内では追加されたことが語られない。追加される42話で使用するとファクトリーでTacPが手に入るため、忘れずに使用したい。

艦載機攻撃[編集 | ソースを編集]

コスモファルコン隊
加藤率いるコスモファルコン隊が出撃して総攻撃を行う。
『V』では移動後使用不能で射程も4までと癖があるが、サイズ差補正無視・バリア貫通ありとなっている。この時加藤も敵によっては特殊台詞が発生する。

特殊能力[編集 | ソースを編集]

波動防壁
波動エネルギーを使用したエネルギーフィールド。全属性ダメージを2500まで無効化。EN10消費。守りの要となる。
EN回復(中)
波動エンジンの恩恵によりENが回復する。EN消費がとにかく激しいヤマトにはありがたい能力だが、困難ルートの最終話では波動砲が解禁されるためこれでも足りない。最優先でENを改造しておきたいところ。

移動タイプ[編集 | ソースを編集]

宇宙戦艦なので空が飛べて潜水も出来る。当初地面に埋まっていたためか陸適応もある為、ENを消費せずに移動できたり、陸地のユニットへの援護ができる数少ない戦艦となっている。

サイズ[編集 | ソースを編集]

2L

カスタムボーナス[編集 | ソースを編集]

強化パーツのスロット+1
『V』にて採用。フル改造ボーナスと併用可能なので、この性能で強化パーツを4つも装備可能という恐るべき艦と化す。

機体BGM[編集 | ソースを編集]

「降下するヤマト」
『V』にて採用。OPテーマのオフボーカルアレンジ。

対決・名場面[編集 | ソースを編集]

往復33万6000光年への旅立ち
イスカンダルに向かわんとまさに出航しようとしたその時、巨大な惑星間弾道ミサイルがヤマト目掛けて発射された。地球上に残された僅かなエネルギーをかき集め、辛うじて浮上したヤマトは主砲でミサイルを迎撃。大爆発に巻き込まれたが波動障壁のお陰で事なきを得る。
『V』でも第1話で再現されているが、このイベント戦闘のためだけに惑星間弾道ミサイルのユニットデータが用意されている。
木星浮遊大陸消滅
木星のガミラス浮遊大陸の中心部にある前線基地を波動砲の試射を兼ねて攻撃した。しかし波動砲の出力は沖田艦長を含めたヤマト乗組員の想像を遥かに超えるものであり、前線基地どころかオーストラリア大陸と同等の面積を持つ浮遊大陸を跡形もなく消し去ってしまう。
冥王星攻略戦
地球へ遊星爆弾を落としていたガミラス冥王星基地を攻撃することになったヤマトは、浮遊大陸の件もあり波動砲を使わずに攻略戦に臨む。
反射衛星砲を使用した攻撃により操舵が利かなくなったヤマトは冥王星の海へ不時着。一度は作戦中断を余儀なくされるが、陽動として出撃した古代の活躍もあり反射衛星砲の位置を特定、長射程攻撃が可能な時限信管タイプの三式融合弾を用いて冥王星基地を破壊する。基地司令のシュルツ率いるガミラス艦隊の撤退により、二度と地球へ遊星爆弾が降り注ぐことはなくなった。
灼熱の死闘
太陽系からワープを繰り返しながらイスカンダルへ向かうヤマトは、恒星グリーゼ581[6]付近にワープアウトする。しかし、そこには冥王星基地から脱出してきたシュルツ達がガス生命体を伴って待ち構えていた。エネルギーを喰らうガス生命体に追われたヤマトは、グリーゼ581の至近まで接近する。
その時、ガス生命体がより大きなエネルギー源である恒星に食らい付き、逆に恒星に飲まれていった。ガス生命体を失ったシュルツは最後の攻撃をヤマトにかけるべく恒星に接近、激しい砲撃を加える。逃走するヤマトは行く手を阻むコロナを波動砲で吹き飛ばして窮地を脱するが、シュルツの艦はコロナの直撃を受けて恒星に沈む。

関連機体[編集 | ソースを編集]

波動実験艦 銀河(SRW未登場)
宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』(SRW未参戦)に登場する同型艦。ヤマトの波動システムを含む本体をコピーし、役目を終えたコスモリバースシステムをヤマトより移設し、その能力の研究と利用に特化している。
戦艦大和
当艦のモデルであり実在した旧大日本帝国海軍の超弩級戦艦。
大和が沈没して約250年後、「遊星爆弾によってが干上がり露わになった戦艦大和の残骸を隠れ蓑に、宇宙戦艦として生まれ変わったヤマトが極秘裏に建造されていた」というのが『宇宙戦艦ヤマト』の設定になっている。
ちなみに計画番号の「A201-F5」は元の大和の計画番号「A140-F5」が由来。
『V』では第1話のマップ上のオブジェクトとして登場する。

艦載機[編集 | ソースを編集]

コスモゼロ
2機搭載。
コスモファルコン
36機搭載。
コスモシーガル
2機搭載。
100式空間偵察機
2機搭載。
コウノトリ(SRW未登場)
予備機として1機を搭載。

余談[編集 | ソースを編集]

  • 波動砲は後世のあらゆる作品にジャンルの垣根を超えて多大な影響を与えたギミックであり、艦首部分に主砲・副砲と異なる「必殺砲」が搭載された戦艦は枚挙にいとまがない。ロボットアニメの母艦に限定してもローエングリンタンホイザーマクロスキャノングラビティブラストオーラノバ砲ハイパーメガ粒子砲など探せばいくらでも出てくるほど[7]。ロボットにしてもVで共演しているグレートマイトガインのパーフェクトキャノンの演出は波動砲のオマージュとなっている。バンプレストオリジナルではハガネの最強武器の演出がどこからどう見ても旧作ヤマトのオマージュである。
    • 発射前に長大な発射シークエンスが必要となるだけでなく、発射後もエネルギー漏れやエンジンの不調等のトラブルが発生する「ハイリスク・ハイリターンな兵器」、所謂「ロマン砲」の開祖でもあり、このコンセプトは艦艇のみならずロボットにも受け継がれている。
  • リメイク前の原作『宇宙戦艦ヤマト』におけるヤマトは「第二次世界大戦末期に沈没した戦艦大和の残骸を極秘裏に修復し、そのまま宇宙戦艦に改造した」という設定であった[8]
    • ……が、後に発見された実際の戦艦大和の残骸は船体自体が真っ二つに分断されており、極秘裏に修理することなど到底無理であった。この事実を知った当時の制作スタッフは大いに落胆し(特に西﨑義展氏の落胆ぶりは目に見えてひどかったらしい)、松本零士氏に至っては悔し泣きしたほどであったという。そのため、『宇宙戦艦ヤマト』のリメイク作品である『2199』では「戦艦大和の残骸に偽装して、宇宙戦艦ヤマトを新規建造した」という設定となっている。なお、戦没艦としてはこれでもマシな状態であり、姉妹艦の武蔵は原型を留めないほどバラバラに砕け散っていた。
      • また、戦艦大和より33年前の1912年に氷山に衝突して沈没した豪華客船タイタニック号の残骸が、西暦2100年までには腐食が進んで自重に耐え切れなくなり崩壊してしまうと予想されている事例を考慮すると、そもそも戦艦大和の残骸の状態が良かったとて、ヤマトが建造される22世紀末にはとっくの昔に完全に錆びて崩壊し朽ち果ててしまっていると思われる[9]
    • 旧作のヤマトの艦の大きさもまた、戦艦大和の263mに準じていた(265.8 m)が、設定変更で大和と同等である必要がなくなった『2199』では333mとなっている。この数字は現実における歴代米原子力空母と同程度(330~336m)であり、現実では「人類史上最大の軍艦」「移動可能な兵器として最大」といった意味合いがある。
  • 旧作におけるヤマトの第三艦橋は「幾度となく壊され、その度に何事もなく復活する」という色々な意味で杜撰かつ酷い扱いを受けていた[10]。そのような扱いから後発のロボットアニメでもネタにされ、『OG』においてもハガネが第三艦橋を中破させている。
    • 『2199』では流石に改善されて大惨事に至ることはなくなったが[11]、(船底からせり出しているにも関わらず)第3話の時点で木星の重力に捕まり、ガミラスの浮遊大陸の地表にヤマトはドリフトで着陸させられる等、扱いの悪さはあまり変わっていない。
  • 上記のナンバリング、第二艦橋のCIC化、艦内編成、クルーの階級を見ればわかると思うが、旧作ヤマトがいずれも旧海軍を元に構想されたのに対しこちらは現海上自衛隊を元にしている。船務長辺りがわかりやすいだろう。
    • 実際スタッフも海自の体験航海を行ったようで、詳しくわかりやすく描かれている。
  • 波動砲の件でも触れたOGシリーズに登場する戦艦ハガネは、クルーも含めてヤマトを強くオマージュしており、ストーリー上での活躍も込みで完全に「OG版ヤマト」と呼ぶべき存在である。
  • ヤマトにおいて忘れてはならないのが柏原満氏の手によるショックカノンや波動砲のSE。擬音で表現しづらいながらも、それでいて一度聞いたら忘れられない独特の効果音は視聴者に強い印象を残し、ヤマトシリーズでは欠かせない存在となった。その人気ぶりは、旧作の久々の続編となった『復活篇』でSEが変更された際に古参ファンを中心に批判が殺到したほど[12]
    • 『ヤマト』の大ファンで知られる庵野秀明氏は自身の作品『ふしぎの海のナディア』でN-ノーチラス号の主砲SEとしてショックカノンのものをそのまま使用している(無論オリジナル版のSEを作成した東京演劇音響研究所から正式に許可をもらっている)。また、N-ノーチラス号の造形や発進シーンも『ヤマト』のオマージュとなっている。
    • 『2199』でも非常に拘り、柏原氏から提供された当時の音源を使用している。出渕裕総監督は宮川泰氏による音楽と共に柏原氏のSEを「必須条件」と語っている。

商品情報[編集 | ソースを編集]

※2199版商品のみ記載

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. 旧作から変更された部分が多い武装で、旧作では波動エンジンとは別の動力から供給を受けているため波動エンジンが運用出来ない状況でも発射可能だった(というよりも2話で出力120%を出しており、船体を浮上航行にショックカノン使用可能・波動砲だけは動力不足で使用不可能と、旧作は補助エンジンがすさまじいことになっていた)。また旧作ではヤマトが最初の運用艦になっているが、『2199』ではヤマト建造前の国連宇宙軍艦において艦首軸線単装砲仕様で運用されていた。ただし、波動エンジン抜きでは連射が出来ない上に発射までに長いチャージ時間が必要など、実用には大きな問題を抱えていた。
  2. 特に、「エネルギー充填120%完了!」「対ショック・対閃光防御!」等の台詞が有名。
  3. 旧作、『2199』共に使用した回数は5発だけだが、旧作では敵を倒すための兵器として積極的に使用している。特にガミラス本星での使用目的は『2199』とは真逆となっている。
  4. この消費ENは2018年現在固定数値では最高値である。
  5. 発射してから一定時間後に爆裂し、火が付いた破片で敵の航空機を撃ち落とす「クラスター弾」のようなものであった。ただし、対空砲弾としての性能はあまり高くなく、地上砲撃の方が威力を発揮した。
  6. 実在する恒星で、地球からは天秤座の方角に20光年程の距離に存在する。複数の惑星を伴っており、その内の幾つかの惑星は液体の水が存在すると言われている。
  7. ゴラオンのオーラノバ砲に至っては、旧シリーズロボット大図鑑にて「まるで波○砲である」とネタにされている。
  8. これについて柳田理科雄氏の著作『空想科学読本』では、「250年以上昔の船体を宇宙船に改造するのは、21世紀のNASAが19世紀の帆船をシャトルにするようなものだ」という旨の指摘がされている。
  9. タイタニック号の残骸は既に船体じゅうに鉄を腐食分解させるバクテリアが繁殖して錆のつららができている。そのうえ、戦艦大和は水深345mの海域に眠っているが、タイタニック号は大和の10倍以上も深い水深3,650mの海域に眠っている。水深が深い海域は水温も低い分微生物の活動が緩慢であることを考慮すれば、大和がタイタニック号の見込みよりさらに長く原形をとどめるのはあまりに非現実的だろう。なお、宇宙戦艦ヤマトのアニメが放送されたのは1974年、戦艦大和とタイタニック号の残骸が発見されたのは共に1985年である。
  10. 最低でも2度は跡形もなく破壊されている。
  11. 堅牢性の改善自体は視聴者の予想を超えており、最も強固な部位となった他、『2199』の第三艦橋は「波動防壁制御室」と設定されている。
  12. 理由は柏原氏が「5.1chはできない」と参加を辞退した事による。ディレクターズ・カット版では音響監督の説得に応じた柏原氏が旧作のSEの使用を許可、昔の効果音に差し替えられたため解消された。

資料リンク[編集 | ソースを編集]