魔獣エンデ

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魔獣エンデ
登場作品

バンプレストオリジナル

声優 田中秀幸
別名 智の神エンデ
種族 高次元生物
性別 人格的にはオス
所属 単独行動
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概要

アル・ワースの創造主にして、魔従教団が信仰する「智のエンデ」の正体。

神部七龍神と同じく「聖獣」と呼ばれる高次元生物で、人知を遥かに超えた超絶的な力を持つ。だが後述に記述されている姿・性格を見る限り、その本質は聖獣と云うより、邪悪で禍々しい「魔獣」と呼ぶべきものである。

外見・性格

エンデの肉体は、アル・ワースの自然に満ちる物質「オド」そのもので構成されている。その外見は、鋭い牙が生え裂けた口、逞しい四肢、長い尻尾を持つ四足獣の前頭部に、翼型の角を有する狼のような顔と人型の身体を持つ上半身が生えた異形の怪物である。だが、エンデ本体は上半身部分のみで、その下の四足獣型の肉体は、かつてエンデが乗っ取った別の高次元生物のものである[1]

最も特筆すべき部分は背中に生えた巨大な樹で、これは魔従教団の聖地である「真実の世界樹」とリンクしており、アル・ワース各地に実る「知恵の実」に宿った人々の想いや感情が集まるようになっている。

性格は傲慢と悪意に満ちており、人間を徹底的に見下し、自身を崇める魔従教団も単なる道具程度にしか思っていない。

アル・ワース創造の真相と目的

エンデがアル・ワースを創り出した目的、それは自身の食料である「人間の発する様々な感情」を生産するエサ場とする為だった。その発端は本編から3000年前、アンチスパイラルとの戦いまで遡る。

当時、スパイラルネメシスの発生を恐れ、その原因となる螺旋力を持つ生命体を滅ぼそうとするアンチスパイラルとの戦いが全宇宙規模で勃発した。その戦いの最中、宇宙のエネルギーが形となった存在・魔獣エンデはその強靭な意思によって、次元の狭間に位置する認識宇宙内に自らが住まう世界としてアル・ワースを創り出した。そして、アンチスパイラルとの戦いで生き延びた人間達、即ち食糧となる感情を持つ生物をアル・ワースに招き入れたのだった。これが、エンデが無からアル・ワースを創造した伝説の真相である。

その後、エンデ自身はアル・ワースを守護する「智の神エンデ」として、アル・ワースの人々からその正体を知られることなく崇められるようになり、長きに渡って「知恵の実」に宿ったアル・ワースの人々の感情や想いを食らっていた。

実はエンデにとって「食べる」という行為は生きる為のものではなく、快楽や娯楽に近いものである。特にエンデは人間の痛みや苦しみ、悲しみや憎しみ等の負の感情を好んで食べており、その感情をより効率良く生み出すべく、魔従教団を作り上げ、代々の導師に自身の意思を代行させることで、アル・ワースにおける戦乱を裏でコントロールしていた。

だが、3000年という長い時を過ごした為か、既にアル・ワースの人間の感情だけを食することに飽きており、やがてアル・ワース以外の人間の感情を食らうことに興味を持ち始めていた。本編において、次々と異界人がアル・ワースに召喚されていたのは、エンデが異界人の感情の味を確かめる、謂わば「試食」をする為であった。アル・ワースで起きた戦乱の裏で、異界人の感情を密かに食らっていたエンデは、アル・ワースの人間とは異なる感情に味を占め、アル・ワース以外の世界も全て自分のエサ場にすることを目論む。その為、アル・ワースはエンデにとって既に必要の無い世界であり、エンデの認識が他の世界に向いたことは、「アル・ワース=エンデの認識宇宙」の崩壊・消滅を意味する。

更なる目的

いずれは全ての世界をエサ場にしようと企むエンデだが、その目的の障害となる他の聖獣やアンチスパイラルとの戦いに備えて力を蓄える必要があった他、新たな肉体を得て生まれ変わることを望んでいた。

遥か過去に誕生した魔獣とはいえ、やがては寿命=死がやってくる為、それを恐れたエンデは新たな肉体となる自らのスペアを用意しようと考えた。そしてエンデの新たな肉体に必要な因子こそが、「エンデの心=魔従教団の教主」・「エンデの肉体=ゼルガード」・「エンデの生命=エンデと同じ聖獣であるホープス」の三つである。魔従教団が術士達に教主を目指すように仕向けていたのは、謂わば「エンデの心」を育成する為で、これら三つの因子を融合させ完成した器にエンデが憑依することで生まれ変わりが完了する。

最終決戦

V』のネバンリンナ同様、魔獣エンデとの戦いは「通常ルート」と「困難ルート」の2つが存在し、それぞれ異なる展開を見せる。

通常ルート

アンチスパイラルを打倒し、アル・ワース近海に帰還したエクスクロスの前に遂に姿を現す。だが、こちらのルートでは予めホープスがイオリアマリ以外の面々にエンデの正体を説明していた為に、エンデ本人が名乗る前に先に名前を呼ばれ驚くという珍妙な一面を見せる。

だが自身の存在を予め知っていたエクスクロスに驚きながらも、エクスクロスの発する感情や想いを吸収しつつ、エクスクロスの目の前で「食事」と称してアル・ワースの星を飲み込んでしまう。更にその強大な力と意思によって暴走状態のセルリックが乗り込むワース・ディーンベルを大量に複製する等、仮にもアル・ワースの創造主としての力を振るってエクスクロスを苦しめる。

この状況を打開するべく、主人公はパートナー(男主人公時はアマリ、女主人公時はイオリ)をゼルガードのコクピットから脱出させ、ホープスと共にエンデの体内に特攻して内部から破壊しようとする。エンデはゼルガードを飲み込み、新たな肉体に生まれ変わろうとするが、すぐさまゼルガードを吐き出す。実はエンデは悲しみや憎しみの感情を好むが、それとは逆の希望などの正の感情を嫌っており、パートナーが主人公を想う愛の感情が、結果的に主人公の身を護ると同時にエンデを弱体化させることになったのだった。

更に飲み込まれていたアル・ワースの星も吐き出される形で復活、アル・ワースの人々の応援を受けたエクスクロスに次第に押され始め、激闘の末に敗北する。最期は滅びることへの恐怖と、創造主である自身を失ったアル・ワースが存続できるわけがない負け惜しみを叫びながら消滅した。

困難ルート

こちらのルートでは、エクスクロスの面々はエンデの正体をホープスから聞いていない為、その姿を現してエクスクロスを驚愕させる。

通常ルートとほぼ同じような戦闘を展開するが、こちらでは戦いの途中でアル・ワースの星を吞み込んでしまう。だが、アル・ワースそのものがエンデの嫌いな正の感情で満たされていた為、すぐさまアル・ワースの星を吐き出してしまう。

弱体化した後はエクスクロスの猛攻に押されるが、圧倒的な力でしぶとく粘り、なおもエクスクロスの感情を食らおうとする。だが通常ルート同様、主人公とホープスの乗るゼルガードが体内に突入、真の力を発動したゼルガードに内部から攻撃され、エンデの人格は破壊され沈黙する。

戦いが漸く終わったように見えたが、直後に予想外の事態が起きる。

登場作品

単独作品

スーパーロボット大戦X
本作のラスボスだが、困難ルートではホープスに肉体を乗っ取られてしまい、ユニットも「魔獣ホープス」となる。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

ラスボスらしく、全体的に高い能力値を誇る。

精神コマンド

集中てかげん直感気迫覚醒

特殊技能(特殊スキル)

2回行動底力L5、気力+ボーナス、闘争心L2、気力限界突破L2、プレッシャー

固有エースボーナス

気力130以上で自軍フェイズ開始時、精神コマンド覚醒が掛かる。

装備・機能

武装・必殺武器

破滅の壱式:燐
MAP兵器。魔獣エンデを中心にオドの光を広範囲に放出する。
破滅の終式:絶
エンデの意思によって背中の樹からオドの光を放出し、敵を包み込みこんでビックバンのような爆発を引き起こす。更に四足獣の口から赤い極太のビームを発射し、更に大爆発を引き起こす。

特殊能力

HP回復(小)
EN回復(大)
オールキャンセラー

移動タイプ

サイズ

3L
背中に生えた「真実の世界樹」の大きさから考えると、戦艦を遥かに上回る巨体であることが分かる。

パイロットBGM

「飢えた獣」

人間関係

キールディン・エンデ
彼をはじめとする歴代の導師に自身の意思を代行させ、アル・ワースの戦乱を操っていた。
一方の導師キールディンは、エンデに対して恐れを抱いており、エンデに従わざるをえなかった様子。
イオリ・アイオライトアマリ・アクアマリン
優れたドグマを秘める彼or彼女を自身の肉体の因子たる「心=教主」にしようと企み、最終決戦時にゼルガード諸共飲み込むが、逆に自身の弱体化を招く結果となった。
セルリック・オブシディアン
魔従教団の法師。彼も「教主」候補として目をつけていたようである。
通常ルート最終話では、暴走状態の彼を大量に複製する。

版権作品との人間関係

神部七龍神ロージェノム
本編から3000年前に彼等と出会っている為、互いに面識がある。
だが、神部七龍神やロージェノムは記憶が曖昧となっていた為、エンデ本人を直に見るまでその存在を忘れていた。
アンチスパイラル
いずれは彼とも戦う為に力を蓄えていた。

名台詞

余談

  • 名前の由来は恐らく「エデンの園」からだと思われる。

脚注

  1. だが、その詳しい詳細については語られていない。